どうも、ねへほもんです。
突然ですが、今日は
入試問題
を解きたいと思います。
1.思考力を問うということ
昨日普段通り日経新聞を読んでいると、開成中学の入試問題が掲載されており、ふと目に入りました。
そういや入試の季節だな~と思いつつ、いつも通り面倒なので解くのはやめとこと思いました。
が、ある問題が僕の興味を強く引きました。
一目見て、問題2は非常に面白いなと感じました。
4×9の36マスを広さが1,2,3,4,5,6,7,8の8個のブロックで区切るという問題です。
まずそもそも、1~8を合計したら36になって、それが長方形のマスにピッタリはまるというのが美しいと感じました。
久々に等差数列の合計式を使いました。
で、区切った後にポイントを決めるというのがゲーム性があり、
ポイントの決め方は掛け算と足し算しか使いません。
要は、九九の知識レベル(小二?)で解ける問題ということです。
が、初見だと36マスを8個のブロックで区切ることすら難しく、テトリスで1マス空欄が空いて一列揃わないみたいな状況になってしまいます。
実際に解いてみると、試行錯誤を繰り返す中で、36マスを区切る所から苦労していたのが、最終的には高得点を稼ぐコツを掴める過程を楽しめました。
僕は公立中学なので中学入試は未経験ですが、入試としても思考力を問える良問だと思います。
2.解説編
では実際に解いてみましょう。
(1)は単にルールを理解しているか問うだけの問題なので省略します。
まぁ、(1)も後の問題に繋がるヒントに使えるのは入試らしいと言いますか。
(2)は「閃き」と「(1)を上手く使う」という2つの解き方があります。
せっかくなので片方ずつ使ってみましょう。
まずは20点になるような区切り方。こちらは以下の2点に気付くとビビっと閃いて解けます。
・2×(1+2+3+4)=20
・(1+8)+(2+7)+(3+6)+(4+5)=36
1~8を合計したら36になって、36マスにハマるのが美しいという初心に帰りましょう。
↑の式のように足す順序を入れ替えれば、9×4=36になるので、それをマスの区切り方に適用すれば良いです。
(解答例)
次は30。こちらは(1)を応用する手法を試してみます。
(1)の図3を再掲します。
この並びで35点、つまり、わざと下手な並べ方に調整することで、30点に近づけられるということです。
で、下手な並べ方とは何かという話ですが、このゲームで高得点を取るコツは言うまでもなく、下の行でガッツリ稼ぐことです。
3×5=15点、4×3=12点の2行だけで27点稼いでいるのですから、ココで接待プレイというか、手を抜いてやれば良い訳です。
では試しに、一番上の青い7マスを一番下に移してみましょう。
何点減らせるかな・・・?
(解答例)
おおっ、ドンピシャ!
こういうマスに区切るタイプの問題は、一見すると閃き勝負に思えますが、「35点から少し手を抜けば30に近づく」みたいな方針を定めて解く、「仕事はまず段取りを立てろ」って日頃言われる大人っぽい解き方も可能ということです。
最後に(3)。
これは正直間違えました。
というか、正解を見た後で振り返っても、入試の時間が限られた中だと自分の出した解が限界だと思います。
なるべく高得点を取れ!って言われても、何点が最高点か分からない以上、ほどほど良い点が取れたら諦めて次の問題に移るのが実戦心理というものでしょう。
この問題を解く前に、まずは高得点を取るコツを掴む必要があります。
①図形の形、②図形の配置 の2つがポイントです。
①図形の形
問題ですが、↑の3つの4マスブロックの中で、最も得点が稼ぎやすいのはどれでしょう?
正解は、一番左です。
行ごとに長方形の種類を数える以上、縦向きに埋めた方が種類が稼ぎやすいです。
この問題とは異なる極端な例ですが、4マスブロック9個で36マス埋めるなら、これが最強の並べ方です。
なので、縦向きを増やすというのが1つの方針となります。
後は、絶対に形が変えられない図形が3種類あるというのもポイントです。
先ほどの4マスブロックは3パターンあり、どの形を選ぶか決めてから、36マスの中のどこに埋めるかを決めるという順序のため、選択肢が多く悩ましいです。
初めから形が決まっているものであれば、36マスのどこに埋めるかを決めるだけなので、あまり悩まずにマスを埋められます。
絶対に形が変わらないもの、1つ目は1マスブロックです。
1マスしか無くて、縦向きとか横向きって概念が無いので当然ですね。
あと2つは、4×9=36マスという限界があるので横向きにしか置けないものです。
5マスブロックも7マスブロックも、奇数なので1×5、1×7という形状にしかならず、長すぎるので縦には置けないので横置きが確定します。
縦向きの方が得点を稼ぎやすいということは、こういう横置き確定の長い物体が邪魔者ということです。
プレステを横置きしたら場所を取りますよね?そういうことです。(どういうことだ)
そういった邪魔者をどこに置くか?と考えると、36マスの最適な区切り方が少しずつ見えてきます。
②配置
図形の形を決めたら、次は配置について考えましょう。
まずは先ほど出てきた1×5、1×7の配置を決めますが、これは単純で、
邪魔者は上に置け
という結論に至ります。
下の種類を増やすのが得点を稼ぐコツですからね。
じゃあとりあえず邪魔者を上に配置して、残り6個の配置を考えましょうか・・・
となりそうですが、もっと近道する方法があります。
はい、またまた図3です。
なんとこの図3、7マスブロックを一番上、5マスブロックを2段目と、この2つについては配置が最適化されています。
問題用紙に印刷された配置とはいえ、なかなか良い線行ってる配置と言えそうです。
という訳で、僕は時間制限の中でも可能な実戦的な解法として、図3をマイナーチェンジしました。
図3のうち、1,3,4,6の4個だけ動かしました。
あまり見た目は変わりませんが、これだけでも35点→40点にアップしました。
図3は筋の良い配置ながら、1×6のブロックを横向きに放置するのは悪手だったと言えるでしょう。
コスパ最強の解き方、実戦的にはこれで良くね?
ちなみに、日経新聞のいう模範解答の得点はこちらです。
という訳で、
この配置に6点を上乗せする方法を考えてみましょう。
↑の配置で最適化できていないのは以下の2点です。
・3マスブロックが横置き
・4マスブロックが横置き
こいつらを縦置きにできれば得点がアップするかもしれません。
ですが、既に他は縦置きで最適化されています。3と4を縦置きにする代わりに、何かを横置きで我慢しないといけません。
どこに置き換える余地があるか・・・?
と考えると、4マスブロックを縦置きにできるのは1箇所しかありません。
4×2=8マスブロックです。これを4+3+1=8マスの3区画に区切ってみましょう。
得点は増えるかな・・・?
おぼろげながら浮かんできました
という訳で、解説は以上です。
開成中を受験するような秀才キッズなら、おぼろげながらにいきなり正解が浮かぶこともあるのかもしれませんが、(1)を後のヒントに使うという古典的な受験テクニックから地道に攻略を目指すという、解説者向きの解き方も出来るので、やはり良問だと感じました。
また面白そうな受験問題を見つけたらご紹介します。
皆様もオススメの問題があれば僕までご一報ください。
では(^^)/