個人事業主の参入によって、ビジネスはますます混戦の様相を呈しています。副業を始める際は、売りものが重要ですが、どこも競争過多で、差別化するのは容易なことではありません。

 

 たとえば、人々の健康意識の高まりにより、パーソナルトレーナーを副業に選ぶ人は大勢います。しかし実際のところ、スポーツ系は競争が激しい業界の1つでもあります。

 スポーツジムの主なターゲットはビジネスパーソンですから、混雑するのは、平日の夜か土日です。つまり「平日の昼間をどう埋めるか?」というのが、スポーツ系ビジネスを行っている人に共通の課題となっています。

 

 この課題に対する1つの解として、たとえば私が通っていたスポーツジムでは、昼間はお年寄りが多く、憩いの場になっていました。お年寄りはジムで汗を流してはいたものの、それ以上に、ジムが顔馴染みと顔を合わせるための社交場の役割を果たしていたのです。

 

 ビジネスの根幹を成すものとは、「誰に」「何を」「何のために」です。これで、ほとんどの答えを出すことができます。

 蓋を開けてみたら、想定外のことが起きるのは、ビジネスにはよくあることですから、事実に目を向け、場合によってはビジネスモデルを組み直すだけの柔軟さが必要です。

 

 ところで、一般に商品開発は「人は常に便利さや快適さを求める」という前提の下で改良が行われています。

 しかし、こうした便利化の流れに逆行するかのように、最近、20代を中心に、ジワジワとレコードファンが増えているといいます。

 

レコード人気再燃のなぜ

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211108/k10013338531000.html

 

 日本のレコード市場は、1980年の1812億円をピークに下がり続け、2010年には1億7000万円まで縮小しました。しかしそこから反転し、レコード生産は、2020年には21億1700万円まで回復しています。

 支持が広がっている理由は、「ジャケットがカッコいい」「インテリアとしてもお洒落」「手間をかけることで満足感が上がる」等々。

 

 こうしたスキマ産業は、大手が入って来にくい分野ですから、副業でニッチな市場に向けた商品開発ができれば、ビジネスも軌道に乗りやすいでしょう。

 事例を挙げると、ZOZO TOWN創業者の前澤友作氏は、元バンドマンでした。趣味で始めたCDやレコードの輸入販売が軌道に乗り、やがてアパレルに軸を移して成功したのがZOZO TOWNだった、というわけです。

「あなたが得意としているニッチな分野はないかどうか?」を、ぜひ考えてみてください。

 

 だったら、「自分には専門技術もないし、目利きができる分野もない」という人が副業を始めるにはどうしたらいいのでしょうか。もし、何も副業のネタを思いつかない人は、よろしければ、まずは副業コミュニティに所属するところから始めてみるというのも、方法の1つだと思います。

 

【実例解説】未来形「副業」を手に入れ、新たな収入源を創る

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 本セミナーでは、サラリーマンから副業を始め、独立・起業を果たした経験を持つ著者とゲストが登壇し、実体験をもとに副業で成果を上げる方法をお伝えします。ご興味のある方は、ぜひ参加をご検討いただければと思います。


 

俣野成敏