長年、低金利が続いた日本では、住宅ローンが銀行の重要な稼ぎ頭として機能してきました。しかしそれも、日銀が低金利政策を是正する動きが強まるにつれて、戦略変更を迫られる事態になってきています。

 

 固定金利も、変動金利も、一時期に比べれば、確かに若干、上がってはいるものの、歴史的に見れば、まだ低い数値で推移しています。

 しかし、今年の1月に日銀が金利を引き上げた影響が、いよいよ現実のものになろうとしているのです。

 

変動金利住宅ローン 1月の金利上昇が7月から表面化する可能性

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD285YW0Y5A520C2000000/

 

 ところで、住宅ローンといえば、気になる住宅ローン減税ですが、こちらもかつてのような超優遇ではなくなっているものの、今でもかなり有用です。

 

現在は、年末ローン残高の0.7%が税控除されますが、かつては1%でした。

そのため、当時は逆ざや現象(住宅ローン減税を利用すると、払っている金利よりも、還ってくるお金のほうが多い状態)が起きていました。

 制度が改正された今では、±ゼロか、若干返ってくるくらいになるのではないかと思います。

 

 特に現状、住宅ローン利用者のおよそ7、8割が変動金利利用者ですので、今後の利上げに備えておくことが大切です。

 

 なお、住宅ローンを利用する際にしばしば見られるのが、ボーナスなど余裕資金ができた時に行う繰上げ返済です。

 

 多くの人は、「借金=悪、悪いもの」と考え、一刻も早く借金から解放されたい、と思いがちです。そう思い込んでいる人は、おそらく住宅ローンの金利が、かなり安く抑えられているという事実が目に入っていないのでしょう。

クレジットカードなどで分割払いをすると、年利15%前後は普通に取られますから、住宅ローン金利は破格の安さだということがお分かりいただけると思います。

 

 結局のところ、「借金ができる」というのは、貸す側からすると、「相手は利子を含めた返済能力がある」と判断していることになります。

借金は怖い、と思われている人は、「借金とは信用の証でもある」という意味を知ることで、新たな可能性が開けるのではないでしょうか。

 

決して、住宅ローンの繰上げ返済が悪い、ということではありませんが、資金には限りがあります。ですから、その貴重な資金を活かすためには、よりよい方法を考え、選択していくことが重要です。

 

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 これからの世の中は、住宅ローン、減税、節税、家計コントロールなどを、それぞれバラバラに見るのではなく、トータルでものごとを考えるべき時期に来ているのではないかと思います。

 

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俣野成敏


 

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