2022年、電力小売等を手掛けるUPDATERが「50代の幸せな働き方に関する意識調査」を実施したところ、「毎日が何となくつまらない」「何となく不安」のいずれかに当てはまる、もしくはやや当てはまると答えた割合は、男女とも7割近くに上りました。

 

 毎日がつまらない理由として、「やりがいのない仕事」「やりたくないこともやらされる」「上司との関係が良くない」等々、少なくない確率で、仕事が関係しています。

 

 そうは言っても、実際、自分で仕事を生み出すことができない以上、他人から与えられた仕事をやるしかありません。本当の意味で、自分が理想とする職場は、自分で作る以外にないのです。

 

 もし、会社で役職に付ければ、ある程度は、自分の足場を固めることもできるでしょうが、そうならなかった場合は、どうしても会社の都合で仕事を割り振られることになります。

 

 事例をお話ししましょう。

 

 Aさん(50代、サラリーマン)は、もともと大手企業の技術系人材でしたが、数年前に経営企画に移動になりました。

会社は、Aさんを見込んで、新しい企画のリーダーを任せたわけですが、Aさんの性格上、人もモノの出入りも激しいプロジェクトの立ち上げには不向きでした。

 

 結果的に、Aさんはプロジェクトリーダーから降ろされた上に、技術系には戻らず、そのまま経営企画に足止めされました。

Aさんは「経営企画では、自分の本領が発揮できない」と悶々と悩んだ挙句、先日、上司に相談して、異動願いを出したということです。

 

 たとえ意にそぐわない仕事であっても、それが会社にとって必要なことであるなら、自身の適正とは関係なく、与えられたことをやるしかない、というのが、多くのサラリーマンが抱えているジレンマだと思います。

 

 元来、サラリーマンをしているメリットとは、一部の職種を除いて、収入が安定しているという点にあります。

 

 サラリーマンであることのメリットを最大限に活かすには、まずは自分の目的(通常は生活を安定させること)に集中して、時にはデメリットに目をつぶることも必要なのではないでしょうか。

 

 そもそも、サラリーマンが収入を増やす方法とは、

1、会社で認められて昇給していく

2、収入の一部を資産運用で増やす

3、副業で別途、収入を得る

 

 基本は、この3つだけです。

 

 結論としては、1がダメなら3を検討します。2についても、日本では資産が増えないなら、海外での運用を検討していく。

 これが、令和を生き抜く基本戦略となります。

 

 最近は、2や3ばかりが注目されがちですが、充実したサラリーマン人生を歩もうと思ったなら、1が基本であることは、言うまでもありません。

 もし、「今からでも会社で活躍できるようになりたい」と思うのであれば、まずは目の前の仕事に習熟し、余った時間を新しいことに投じることです。

 

 中には、「何を今さら」と思われる方もいるかもしれませんが、始めるのに遅過ぎることはありません。

 

「サラリーマンの最初の仕事とは、仕事に飽きること」。私は今でも、この考え方こそ仕事の原点だと思っています。

 

俣野成敏

 

《参考文献》

ITmediaビジネスONLiNE:2022年8月24日、他


 

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