二人以上の世帯の場合、家計を管理するには、主に以下の3つの方法がある、と以前お伝えしました。

 

1、家計を1つにして、誰か1人が代表で管理する方法

2、家計を1つにして、共同で管理する方法

3、必要経費を出し合い、後はそれぞれに任せる方法

 

 基本的には、ご本人たちが管理しやすい方法を選択すればいいとは思います。ただし、家計が赤字か、もしくはコントロールできていない場合は、改善が必要です。

 

 もし、1の方法で家計を合算しているにも関わらず、赤字なのだとしたら、考えられるのは「稼ぎが少ない」か「使い過ぎているか」のどちらかです。

 家計を改善するには、家族で話し合って、稼ぎを多くするか、一緒に支出の見直しを行わなければなりません。

 一人で管理していると、どうしても考えが偏りがちですので、一緒に必要な支出かどうかの見直しを行えば、高い効果が見込めます。

 

 2の方法で、家計を管理していて、赤字になったり、コントロールができない状態になったり、というのは考えにくいでしょう。共同管理をしていれば、コントロール不能になる前に、何らかの対処をしているはずだからです。

 

 家計が赤字に陥るか、コントロールができていない家庭の多くが、3の方法で管理をしているのではないかと思います。お互いの収入を把握しておらず、財布の中身がブラックボックス状態のままでは、支出を抑制するのは難しいでしょう。

 家計が黒字であれば問題ありませんが、赤字になっているというのであれば、2か1の方法に移行して、家計の改善に取り組む必要があります。

 

 手残りを増やすには、以下の3つの方法があります。

 

A、たくさんお金を稼ぐ(収入の増加)

B、なるべくお金を使わない(支出の削減)

C、今あるお金を増やす(資産運用)

 

 家計を合算して、支出を見直す作業は、Bに相当します。

 Cを始めるには、元手が必要ですから、Aの収入を増やす方法がないかどうかを、先に検討します。

 

 最近は、収入を増やす方法として、副業が注目されていますが、時間がかかります。それよりも、まずは家族の中で短時間労働の方がいれば、勤務時間を増やせないかどうかを相談してみてください。

 

 令和7年度から、税金などの制度変更があり、いわゆる103万円の壁が、160万円に引き上げられました。

 中には、「社会保険料の徴収が始まるのは(一部の要件に関して)106万円なので、余り意味がない」という人もいますが、どうせ社会保険料を徴収されるのであれば、いっそ、思いっきりシフトを入れて、それ以上に稼ぐというのも一つの手です(今後、106万円の壁は、なくなる予定です)。

 

 なお、学生が、親の扶養控除から外れる年収要件だった103万円の壁も、今年から150万円までに拡大されています。

 

 他ならぬ家庭のことですから、ぜひこの機会に向き合い、勇気を持って行動してみてください。必ず、良い結果が生まれるはずです。

 

俣野成敏


 

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