★【書きおろしストーリー】夢をかなえる『変化』~ひとりでがんばるあなたへ | 藤沢あゆみオフィシャルブログ Powered by Ameba

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作家。著書29冊。相談30000件超。ananによる信頼できるカウンセラー20人の1人。NHKEテレハートネットTV出演。2023年4月「バズる!ハマる!売れる!集まる!WEB文章術 プロの仕掛け66」発売9日で増刷、7月18日枚方蔦屋書店で101人講演会開催

あたしの集中力は21時の時点ですでに切れていた。

なんで黙ってるの?

社長・・・何かいってくださいよ・・・。


と、そのとき・・・

目の前にコーヒーカップが差し出された。

「新製品のチョコ、買ってきちゃった。震災応援キャンペーンとか書いてあったからつい・・・」

事務の女の子が、コーヒーカップとお菓子の箱を差し出しながらいたずらっぽく笑った。

「お!サンキュー!腹減ってたんだよねー」

パターンナー君がお菓子の箱をバリバリ開けた。


「君はいいもの持ってるんだけどな~。うちでそれを活かせないかといま模索中なんだよね。ボクだけでは君を活かしきれない。だから今日はみんなにも残ってもらって意見を聞いたんだ」

みんなにも残ってもらって・・・

あ・・・
あたしはついさっきまで考えてもいなかったことに気づく。

「みんなだって帰りたいのに・・・」

就業時間過ぎてからよってたかってケチをつけられ、なんてかわいそうなあたしと思ってた。

もしかして・・・
ふてくされてるのはあたしだけ?

ふたりだって・・・というかふたりこそ他人事だよね。

だけどいやな顔一つせず、このミーティングに付き合ってくれている。ぶっちゃけもう少しやさしく意見はいってほしいけど(笑)


「ありがとう、ごめんね・・・」

そんな言葉が自然に出ていた。

あたしのなかで何かが変わり始めていた。

「じゃ、どの辺をいじったらこの服よくなるかな?」


誰がどういったからとかじゃなくて、ここにいるみんながほれ込むような服を作りたい!それを今夜中に決定したい!


たった一着の服のデザインが決まったのは、終電間近になった時だった。

(つづく)


あゆみですドキドキ

「夢をかなえる」

明日は22時にお届けしたいと思います。

最初から読みたい人はこちらを見てね。


夢をかなえる『プロローグ』

夢をかなえる『失業』

夢をかなえる『全滅』

夢をかなえる『希望』

夢をかなえる『満開』


夢をかなえる『決意』

夢をかなえる『暴力』

夢をかなえる『終電』

夢をかなえる『復興』

夢をかなえる『過去』

夢をかなえる『動揺』

夢をかなえる『沈黙』


読んでくれてありがとう、またねドキドキ