いきなりハードルが上がった。
表参道の通りから少し離れたところにあるマンションの一室が、その企画会社のオフィスだった。
社長は、あたしとあまり年が変わらなそう。
スーツとかを着てないせいか、その辺の兄ちゃんと言う感じが正直な印象だ。
ずっと緊張していたあたしは、ちょっとほっとした。
なんとなく、この社長と気が合いそう。
どうやら、そう思ったのは社長も同じらしく・・・
「じゃ。いつからこれる?」
とあっさり言われた。
あたしは思わず
「そ、それって採用ってことですか・・・」
と、直球で突っ込んでしまった。
「小さい会社で申し訳ないけど、それでよければぜひ!」
うちの近くにちょっと回り道すると桜の名所として結構知られている場所がある。
そんなこと、忘れていた。
今年はまだ桜を見ていない。
「サクラサク
![桜](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/095.gif)
まるであたしの気持ちのように後もう一歩で満開の桜・・・。
その下を歩いていると、訳もなく涙が頬を伝った。
今日は、寄り道をして、外食して帰ろうと、思った。
(つづく)
あゆみです
![ドキドキ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/031.gif)
「夢をかなえる」
明日も22時にお届けしまっす!
最初から読みたい人はこちらを見てね。
夢をかなえる『プロローグ』
夢をかなえる『失業』
夢をかなえる『全滅』
夢をかなえる『希望』
読んでくれてありがとう、またね
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