社外品とは云うけれども・・・
実際のところ、その時に純正採用されていれば「純正品」で、されてなければ「社外品」というわけですが、自動車メーカー各社にとって関係性の深い方が純正採用されているので、トヨタの純正品が日産の社外品、またはその逆ということはアルアルなことでしょう。
要は、目的の機能さえすればよいだけの話なのです。
もちろん、純正採用のない「本当の社外品」も当然在るわけですが。
前回は、我が淑女(SP311)の純正品である「エバーウイング」製を例にして交換方法と取付時の「ガタ」について取り上げてみましたが、今回は、各社製品を比べながら、ブレード交換についても考察していく所存です。
上から、三つ葉、NWB、マルエヌ、エバーウイング となります。
1.エバーウイング
略歴:1963年、市光工業から分社独立し、㈱エバーウイング設立。1968年、エバエースに改称。1980年、PIAAブランドになる。2011年、PIAA㈱に改称。2017年、TOYOTA GAZOOオフィシャルテクニカルパートナー。同年、市光工業が仏国のヴァレネ・バイエン社の傘下となりPIAA㈱も傘下となる。
このことから、現品は1968年以前の当時のものであるとわかりました。
・外観
・メーカー刻印
・リンク部分
ピン留めでしっかりとしている印象。
・端部
シンプルな造り
・ブレード断面
上部の幅は「4mm」 で、長方形の形状。ブレード部分は、大きな造りです。
・交換ブレードは、前回行った、頭が「△」形状の汎用品が使えました。
2.NWB
略歴:1950年、田中計器工業㈱設立。1965年、日本ワイパーブレード㈱設立。1979年、日本電装㈱の資本参加。1987年、アスモ㈱に改称。1990年、米国トリコプロダクツ社への技術援助契約。2019年、㈱デンソーワイパーシステムズに変更。
このことから、現品は1990年以降のものであるとわかりました。
今でも「NWB」(日本ワイパーブレード)のネームが活かされているのが嬉しい感じがしました。
・外観
メーカー刻印
TRICOが入っているので、1990年以降の販売品
・リンク部分
ピンのない構造
・端部
カシメてあり、一見ブレードは抜けないように見える構造。
・ブレード断面
用意した汎用品に近い断面。
・交換ブレードは、前回行った、頭が「△」形状の汎用品が使えます。
今回使った汎用のSHIFT製品ではなく、
NWBで現在販売している、「TY」や「YA」タイプも使えます。
裏には大きな切れ目があるので、それを使ってブレードの交換ができます。
3.マルエヌ
略歴:1949年、沼部電気製作所 設立。1954年、㈱マルエヌ製作所に改称。1981年、㈱マルエヌに改称
・外観
・メーカー刻印
・リンク部分
ピンを使った構造
・端部
ブレードは先端の抜け止めを曲げ起こせば抜ける構造。
何度も繰り返すと、金属疲労で折れてしまう懸念があります。
・ブレード断面
上部の幅は「4mm」 で、長方形の形状。ブレード部分は、大きな造りです。
右のエバーウイングに似た感じです。
・交換ブレードは、エバーウイング同様に、頭が「△」形状の汎用品が使えます。
4.ミツバ
略歴:1946年、㈱三つ葉電機製作所。1996年、㈱ミツバに改称
・外観
・メーカー刻印
・リンク部分
ピンのない構造
・端部
差込み部品が両端についています。
・ブレード断面
ヒダヒダ構造で、頭は幅が5mmの長方形です。
・ブレード交換は、頭が「△」タイプはダメでした。
取り付けても隙間が広くなって固定できずバラバラになります。
交換用は、入手しやすい頭が幅6mmタイプを取付けることができました。
今回使ったのは、以前、エバーウイングに付けようとして断念したものです。
頭が大きすぎたので使えませんでした。
この写真の断面形状で最近のクルマでも扱いはあると思うので、参考になさってください。
むしろ、この撥水加工のような高機能な商品が使えるというのも面白いです。
それでは交換作業をします。
この先端の抜け止めを起こしてブレードを引き抜けば、バラバラになりますが、
本来は、ブレードのステンレス板を挟んでいる部分をこじるなどして外すのが順当でしょう。
新しいブレードは、長さを合わせて切ります。
ブレードの左右に、ステンレス板を挟み込みます。
それを保持しながら、フレームに差し込んでいきます。
両端の留め具をちょっと大変ですが嵌め込んで完了です。
これで、ワイパーブレード交換については終わります。
本来、ブレードだけの交換を考慮していない商品も多々ありますが、工夫次第で何とかなるものです。
もっとも、旧車と呼ばれるクルマの部品そのものが希少性が高くなってしまっていますので、こうすることがベストなのかと思っています。
旧いデッドストックも良いですが、機能上ゴム部品は新しいに越したことがありませんからね。
・交換用ブレードとしては・・・
前回紹介した「SHIFT」製品、または「NWB」製品が、頭△形状の製品を供給しているようです。
頭6㎜の製品は、現行車にもあると思われ、各社で供給しています。
購入に当たっては、自分のクルマのブレードサイズより4~5㎝長いものが良いと思います。端部の形状が異なっていることが多いので、切り落として使うことになるためです。
いずれにしましても、現車優先で、装着されている形状から判断するのが肝要かと。
小生が以前乗っていた、日産パトロールG60では、6㎜頭のタイプを使いました。
また、各社のホームページなどで、検索しようとしましたが、断面形状の紹介もなく、車種年式を入れて検索をかけるものばかりでしたので、今回のように「流用」を主眼とした捜索はできませんでした。
もっとも、メーカーとしては、現行車の純正サイズを供給することが趣旨であり、流用加工は眼中にありません。また、複雑化するので、旧型車の情報も「間違いやクレーム」の元となるため入れないのは当然のことです。
なので、我々旧車好きは知恵を使うほかないわけですね。
色々参考になれば幸いです。
武左ゑ門 2世さん NWBの情報ありがとうございました。とても参考になりました。
参考比較画像
左から、SHIFT、ミツバ、エバウイング、NWB、マルエヌ
旧い資料は大事です。
1966年時点では、「NWB」ブランドは「田中計器」の社名で販売していたようです。
「マルエス」は誤植ですね。「NSO」は、記載されている社名一覧からも紐付できず調べが付きませんでした。
おまけ・・・
前回、引掛け式のガタの解消で、ステンレス板を切り出して、差し込むことで解消をしたのですが、今回たまたまそのバネ部品が出てきてしまったので、その構造がわかりました。
こんな簡単に曲げただけのものが入っているだけです。
取り出せるのなら、形状を整えるなり、新たにバネの利くものを作成して入れ直すというのもありかなと思った次第です。
このサンプルは「ミツバ」です。
今回は以上です。

















































































































































































