激動の2012年、大晦日をむかえました
ご覧の貴方には、どのような一年でしたでしょうか・
当別荘の新たな試みとして、本年から年末に、一年間の過去作をベスト10形式にした”総集編”をおおくりしようと思います^
今年(2012)、当別荘では計26作をupしました。その中から、Woが勝手にセレクトし、順位まで勝手に付けてw、今年一年を振り返りたいと思います。よければお付合い下さい。早速、第10位からスタートします^
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【第10位】
7/19up『月一度、バス路線を真っ二つに割るお不動さま』(vol.121)
都内の数あるバス路線の中でも、月に1回"分割"されるレア路線に乗ってきました
路線の真ん中あたりに目黒不動尊があるこの路線、月に一度、お不動の縁日には周辺道路が通行止になり、迂回路もないため、その日は両端の部分だけ運行し、運行出来ない区間を乗客自ら500mほど歩いて乗り継いでもらうという全国的にも珍しい措置がとられています^
目黒不動尊は都内屈指の名刹で、有名な観光名所とは一味違う、“普段着の江戸情緒”も感じられます。又、不動近くにある"林試の森公園"も都会のオアシスで、都心では貴重な緑の森です^
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【第9位】
5/13up 『2012ツーリング始め兼東北復興シリーズ 男鹿半島&八郎潟(※後編 八郎潟/大潟村)』(vol.114)
今年のツーリング始めは、5月に東北復興シリーズも兼ねて走ってきた、秋田県の作でした
男鹿半島と八郎潟を廻ってきたんですが、特に八郎潟は前々から一度この目で見ておきたかった場所でした。日本で2番目に大きかった湖・八郎潟の大半を干拓するという大プロジェクトで誕生した"大潟村"。広々とした圃場と一直線に伸びた道路が印象的な、東北というより、北海道に近い光景でした
大潟村、人口3000の村とは思えない程、強烈な存在感に脱帽でした。中でも村立干拓資料館の充実した展示内容は、わが国戦後の歩みや高度成長の功罪を鏡のように映し出し、大変感銘深いものがありました。"干拓地"とはどういう所なのか、実際走ってみて実感できました
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【第8位】
7/18up 『「た」現る 10の巻 畏れ多くも多摩御陵に現る』(vol.120)
「た」シリーズからも、一作入れておきました^
西多摩・八王子にある、歴代天皇が眠る多摩御陵。ここを「た」と訪ねるという、戦前なら不敬罪一歩手前の企画をやってしまいましたw
場所が場所だけに、彼もこの時ばかりはいつものハチャメチャもなく、緑深い静寂に包まれたひと時を味わってました。
ちなみに僕は、御陵の中が普段一般公開されている事も彼に誘われるまで知らず、間近に見る“日本歴史の節目”に感慨深いものがありました
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【第7位】
1/14up 『東海道53次シリーズ ⑤ 二川宿』(vol.105)
今年一発目の作は、東海道シリーズからでした。
東海道五十三次を訪ねるというシリーズの5回目でしたが、今年は愛知県の東端・二川宿でした。
ほとんど予備知識なしで行ったんですが、いろんな発見がありました。中でも二川宿の資料館は、当時の本陣の建物とセットで見学するんですが、東海道宿場の中で、本物の本陣の建物が当時のまま残っているのは2ヶ所だけという貴重なものです
この二川宿、二川/大岩の"2つの村"から成り立っているのも特徴で、いわば“ツインシティ”として造られた宿場です。江戸初期の東海道整備の際、元々1km以上離れていた2村を、宿場機能形成のため、街道沿いに移転の上合体させたという事です。
江戸初期に、こんな都市計画がなされていたという知られざる史実に感銘をうけてきた次第です
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【第6位】
6/11up 『韓国・麗水万博へ行く』 (vol.118)
韓国南部・麗水市で今年行れた、海洋万博へ行ってきました
この作を含め3作(※うち1作は釜山市内編)のシリーズです。
諸所にハイテク技術を駆使したパビリオンや会場運営は、面白くて見所も多かったですが、一昨年の上海万博ほど日本では報道されませんでした。それはなぜだったのか?
僕はこれ、"竹島問題"が影響したのでは?と思います。
海洋博覧会だったので韓国の各パビリオンは海洋開発の将来計画を出展、その内容には竹島も”韓国領・独島”として入っています。そこが日本で報道されにくかった要因だと思われます。
でもそれを横に置けば、趣向を凝らしたパビリオン、そしてのんびりした韓国の地方都市のムードも感じられました。当別荘の韓国旅はソウルが多かったので、10年ぶりの釜山も新発見があったりして楽しめました^
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【第5位】
11/3up 『都心から1時間、まだ走ってた昭和の気動車 久留里線を訪ねる』 (vol.125)
房総半島中部、木更津駅から分岐しているJR久留里線。この線が今年ほど注目された年はなかったと思います。
昭和の高度成長期に製造され、全国の非電化路線で活躍した"通勤用ディーゼルカー"、キハ30型が最後の奉公をした路線となりました
本作で詳述しましたが、"外吊り式両開きドア"という、日本の鉄道車両では珍しいドア方式を採用していて、外観的にも大きな特徴となっています。
都心から約1時間半とは思えない程、緑広がる農村風景の久留里線で、日本の高度成長を足元で支えた老兵が、静かに引退していきました
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【第4位】
2/11up 『眠れる南の大国・ベトナム① 入国~ホーチミン市~夜行列車でフエへ』 (vol.106)
今年の海外シリーズは、ベトナムでした
2~3月にかけ、計6作シリーズでupしました
↑写真は、ホーチミンから約700km北の古都・フエへと乗ったベトナム国鉄・統一鉄道の夜行列車です
中国より距離は遠い国なのに、なぜか日本に近いものを多く感じるベトナム、多くの課題は抱えながらも大いなるポテンシャルを秘めた国のようにも感じてきました
通貨単位・ドンが日本の約250倍(※当時)というややこしさもありましたが、東南アジアの活気と、独自の食文化も楽しませてもらいました^
今回訪問した都市は、ホーチミン市/フエ/ブンタウの3ヵ所です。(この後、もう1作ランクインさせています)
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第4位までのランキングでした。
ベスト3にいく前に、”番外編”を1作入れます
【番外編】
5/21up 《号外》『世紀の天体ショー Wo流・金環日食を観る』
本年5月に、本州の広い範囲で観測できるのは数百年に一度という、金環日食がみられました
たまたま休日だったので、"曇"の予報だった都内から、晴れの予報が出ていた栃木まで、バイクWo号を飛ばして観てきました
↑写真は、観測場所に選んだ東北道・都賀西方PAです。
本作は、当別荘初・通番にカウントしない“号外”としました。
しかも、通常は行ってきてから作をupまで約1ヶ月位かけている通例を破り、撮影当日に即編集し、当日夜upするという、初の試みもしました
関東では今後数百年は見られない、世紀の天体ショーを堪能してきました。通番なしの号外なので、ランクも順位無しの番外にしてみました^
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ではいよいよ、本年のベスト3です↓
【第3位】
5/19up 『能登半島ツーリング 砂浜と断崖が織りなす絶景』 (vol.115)
当別荘ツーリング作では初となる、北陸へ走ってきました
石川県・能登半島へ、本作を含め2作シリーズです。
行ってみると、予想以上にツーリングのメッカという印象でした。東海各地や関西ナンバーを始め、全国からの沢山のバイクとスライドしながらの走りでした
海岸沿いに半島を一周しましたが、能登の道は走りやすい一方、適度な起伏やカーブも多く、変化ある走りが楽しめました。風光明媚な海沿いの光景に加え、↑写真の千枚田や禄剛埼、それに輪島市内や軍艦島等見所も豊富、半島入口までは自動車専用道もあるのでアクセスも良好と思いました^
又、半島の付け根近くの日本海沿岸、日本唯一の“砂浜に車を乗り入れて走れる海岸”、千里浜ドライブウェイも走ってきました。不思議かつ大変面白い所でした^
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【第2位】
3/7up 『眠れる南の大国・ベトナム⑤ 旧南ベトナム大統領官邸&戦争証跡博物館』 (vol.110)
先程の第4位につづき、ベトナム旅シリーズもう1作ランクインさせます
ベトナムといえば、ベトナム戦争の記憶も僕は忘れられません。
同国は1970年代迄、現在の朝鮮半島と同じく、南北に分かれた分断国家でした。
北はソ連の、南はアメリカの後ろ盾で、冷戦時代の象徴ともいえるような代理戦争をこの地でやっていたんです。
このホーチミン市は往時"サイゴン"と呼ばれ、旧南ベトナムの首都でした。その大統領官邸として使われていた建物が一般公開されているので、見学してきた作です。
当時としては贅を尽くした調度品や費用を惜しみなく使った建て方に目を見張りました。国家の中枢とは・?とか、普段僕のような庶民がとても考えないようなスケールの事を考えさせてくれた場所でした
本作では併せて、“戦争証跡博物館”も訪れました。ベトナムならではの歴史を、まさにありのままに伝える2博物館を訪ねた、貴重な作です
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☆第1位の発表です^
当別荘初の"年末ベスト10"、トップ賞に輝いた作品とは一体・?
↓の作にしてみました
【第1位】
8/17up 『播州平野を走った”早すぎた未来” 姫路モノレール、昭和の夢』 (vol.122)
日本が高度成長を謳歌した昭和40年代、兵庫県姫路市で8年間だけ営業していた、市営モノレールを取上げた作を第1位にしてみました
わが国初の公営モノレールとして、将来的には鳥取までを時速160kmで結ぼうという、遠大な計画を持っていた姫路市営モノレール、まさに、姫路が抱いた"壮大な、昭和の夢"でした。
しかし、路線ルート設定の誤りや特殊な設備規格、建設費回収のための高額な運賃等、種々の要因が重なり、"夢の実現"は叶わず、短命に終わってしまいました
一地方都市が描いた、壮大な"未来への夢"、それは儚くも潰えましたが、しかし現在では北九州や那覇、千葉等の全国の地方都市で、姫路の失敗を学びつつ、公営モノレールが活躍しています。姫路の失敗は決して無駄では無かったと僕は思いたいです。
本作では前半で、奇跡的に廃止後約半世紀、保存(※というか処分も出来ず幽閉)されていた旧駅舎を改装した"資料館"訪ね、幻のモノレール車両と再会。そして後半では、これまた奇跡的に廃止後40年経っても未だ一部残存している、モノレールの廃軌道跡を歩いてきました。
姫路では廃止後、公の場で話題にするのもタブーだった"モノレール"が、今日まで保存されていた事自体も驚きですが、さらにその"思い出したくない失敗"をあえて、歴史の1ページとして公開に踏み切った姫路市の勇気ある決断に敬意を表し、本年のトップに入賞させました^
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以上、本年のベスト10をおおくりました
年末総集編、初の試みでしたが、好評(?)なら、来年以降も定例にしようかと思っています
勿論、ランクインしなかった作も、僕には貴重な旅の思い出です。特に先月upした秋恒例・九州旅の熊本シリーズ(vol.126-127)や、10月にupし、遂に完結した2年越しのシリーズ・“日本海縦断ツーリング 竜飛崎”も、割愛するのが大変惜しかったです
2012年の当別荘、これでお開きです。来年も宜しくお願いします
では、よいお年をお迎え下さい。そして、これを新年ににご覧の方々、明けましておめでとうございます^
(※2022.9 2024.4 文一部修正)