何度も書こうと思いながら、どこから書き出せばいいのか迷っていた場所があります。

ここは、かつて戦後から長い歴史を紡いできた「青線」の跡地です。
今ではすっかり解体が進み、歴史を知らない人にとっては、ただの静かな空き地に見えるかもしれません。

 

20代の頃、バブルの喧騒の中でドライバーをしていた私は、この場所に女の子を送り届けたことがありました。
あれから何十年。その頃は地方にいました。まさか神戸に帰ってきて、カメラを手に、表現者としてここに再び立つとは思いもしませんでした。本当は、このまま自分だけの記憶の中で終わらせよう、あえて言葉にする必要はないのかもしれない、そう思っていました。しかし、誰もが個人の言葉を発信できるこの令和の時代、ブログという場所があるからこそ、少しだけあの時代に触れてみようと思い立ったのです。

 

完全に消え去ろうとしている、そこに生きた人たちの記憶。
言葉で語るよりも、レンズが切り取ったわずかな残骸のなかに、その息遣いを感じていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

撮影の友

OLYMPUS    E-M1 Mark II 

12mm-40mm  F2.8 PRO