ベトナムから受け入れていた会社の半数ほどがインドネシアにシフトしたという話が入ってきます。具体的な数字はわかりませんが、コロナ明けのベトナム人材の質の悪さを見ると、あながち大げさな話でもないかと思います。
特定技能の農業で入国したベトナム人が、長野県の農家さんに入り、1ヶ月持たずに転職となりました。葉物野菜は重量があるので結構体力使います。応募してきたときに再三にわたって仕事の内容と大変さを伝えていたのですが、本人は稼げるお金に目がくらみ、大丈夫と言っておりました。ベトナム人がと言うつもりはありませんが、彼らの大丈夫は大丈夫ではないということを改めて実感したということです。まあ白菜の収穫作業はホントにきついですからね。こうやって何度も入替ながら、対応できる人材を見つけていくしかないだろうと思っています。
さて、今流行のインドネシアですが、急激な受注で大きく混乱するのは間違いありません。コロナ前のベトナムと同じような状況になっていますし、それも急激な変化なので、対応が間に合わなくなると思います。私どもがベトナムの送出し機関だから、悪く言うのだろうということではなく、日本に送り出す人材を募集や教育をしていくのには、ある程度経験が必要となります。また日本側との書類のやりとりにおいても、送出し機関の書類に関する能力が必要となります。2015年頃から急激に受注が増えたベトナムよりも急激にインドネシアが増えてきていますので、今後さまざまな問題が発生する可能性は高いと思います。元々インドネシアからの受入れを行っていた監理団体や受入れ会社は大丈夫でしょうが、新規でインドネシアを考えているところは、かなり慎重に送出し機関を選ばないと、ベトナムの二の舞になる可能性は十分にあります。
ポストベトナムとして、日本がかなり入れ込んでいたミャンマーですが、国内で仕事が無いため、海外で働きたいと思う若者が多く、日本語能力も高いので、技能実習生としては使いたい人材がたくさんおります。しかし、政治の不安定さが今後どのような影響が出るのかわからず、いつ海外へ出ることができなくなるかわかりません。また日本に入国してからの失踪やミャンマーだけに認められている特定活動の影響もあり、入国した技能実習生が定着するかどうかも不透明です。今、この段階でミャンマー実習生を使うことのリスクを考えたときに、私は現状勧めることができません。また、ミャンマー実習生を大量に受け入れる監理団体には、入管からの調査が入る話も聞こえております。結局技能実習から特定活動に切り替えられると、本来の技能実習の主旨から外れるようで、それが大きな問題であるということです。
中国に関しては円安の影響で積極的に日本で働きたくないようです。今後大きく増えることはないでしょう。
インドネシアの次に注目されるのは、インド及びバングラデッシュ、スリランカになるようです。私はこのあたりの国の情報はあまりないので、なんとも言えませんが、肌の色を気にしなければ、今後積極的に採用するのは良いと思っております。なお、ネバールもそうですが、体臭持ちが一定数いることは覚悟してください。
モンゴルは力仕事に向いていると思いますが、酒癖の悪さは耳にします。人口がそもそも少ないので、たくさんのモンゴル人が入国してくるようなことはないと思います。
フィリピンは安定路線ですね。現状のままで行きそうですね。
それでは今後のベトナムですが、実習生の受注が大幅に減っている今、こんなに早くインドネシアへのシフトが始まると思っていなかったところが多いと思います。また昨年末からの景気減退により、募集もだんだん集まるようになりました。少しずつですが、それぞれの送出し機関で危機感も芽生えてきたように感じます。
しかし、一度失った信頼はそう簡単に取り戻せるわけもなく、今後しばらくは厳しい状況が続くでしょう。台湾や韓国などといった他の国への送出しも今後増やしていくことになるでしょう。
私としては、良識ある送出し機関がそれぞれ連携して、人材育成や日本語教育に対応できればと思っているのですが、なかなか日本のように○○団体などといったものを作って対応していくのが難しい国であります。妻にも提案するのですが、何せ人を信用しないのがベトナム人なので、それぞれの送出し機関にとってメリットがなければ、手を組んで対応するなどできないですね。先を見て連携することはできないので、結局それぞれが対応するしかないと思います。
ただ、今もお付き合いしている監理団体や受入れ会社には、ようやく良い人材を送り出せる状況が整いつつあると思っています。人も集まるようになってきました。今までの反省も含めて、日本側の要求に対応できるようになりつつあります。
今もなおベトナムからの受入れを行っている方々には、送出し機関としっかり連携してもらえれば、必死に送出し機関も対応していくと思いますので、以前のような実習生の送出しができるようになると思っています。当社もしっかり対応していくように頑張っていく所存です。