放浪編~アジア・台湾『基隆市』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回は、放浪編~アジア。当分海外を旅することができそうありませんので悔しさ紛れに過去の旅を都市ごとにレビューしてみます。今日は、台湾基隆市です。

 

 

基隆市は

首都台北の北東約30㎞に位置する

人口約37万人の都市。

 

台北の外港で

南部の高雄市に次ぐ貨物取扱量の

台湾第二の国際貿易港です。

 

 

台北駅からは基隆駅までは

台鉄の区間車(普通列車)で約45分

台北から日帰り旅行も可能です。

 

近代的なデザインの基隆の新駅は

2015年6月に開業したもので

南口には基隆港を望む

景観展望のためのプラットフォームがあります。

 

基隆新駅の隣には

可愛いペインティングが施された

旧駅舎が残っていますが

店舗などは入っていません。

 

 

基隆で私が宿泊したのは

駅から徒歩10分

市の中心部にある『永豊旅店』。

 

 

バスタブ・トイレ付、WiFi無料で

素泊まり970元(約3800円)

立地が良かったため少し高めでした。

 

 

基隆は

17世紀初頭のスペイン人による侵略を皮切りに

オランダ、イギリス、フランスなど西欧列強

そして日本に蹂躙された悲しい歴史を持つ町です。

 

そのためでしょうか

市民の信仰心は厚く

市内には多くの寺社仏閣が存在しています。

 

中でも有名なのは

仁三路にある『奠済宮』です。

 

 

1873(清の同治12)年創建で

150年近い歴史を持つ

基隆で最大の由緒ある廟宇です。

 

廟内に祀られているのは

唐朝の陳元光将軍『開漳聖王』です。

 

 

奠済宮の前にある仁三路には

基隆観光のハイライトの一つ『廟口夜市』があり

毎晩市民や観光客で賑わいを見せています。

 

 

基隆には奠済宮の他にも

多くの人気スポットがありますが

私がお薦めするのは観光ガイドにも載っていない

『基隆三大廃墟』・・・私が勝手に命名しました。

 

最初の廃墟は奠済宮の近くにある『許梓桑古厝』

『愛四路』が『仁四路』に変わる

曲がり角の路地を入ります。

 

 

路地の先に続くのは勾配のきつい階段

頑張って10分ほど登ります。

 

 

階段の先に見える

この赤レンガの廃屋が許梓桑古厝。

 

許梓桑は人名

古厝は古民家と言った意味

すなわち許梓桑が住んでいた旧邸。

 

 

許梓桑は

1847年に基隆に生まれ

日本占領時代に公職を歴任したこの地の名士で

1945年に亡くなりました。

 

1960年頃までは

梓桑の子孫が住まわれていたそうですが

以降は空家となり徐々に廃墟化が進みました。

 

基隆市は

この建物を歴史的建造物に指定していますが

改修を行う意図も観光スポットとしようとする意図も

殆どないようです・・・良いことだと思います。

 

 

許梓桑古厝からは

『地標展景台』ある基隆のランドマーク

『KEELUNG』を望むことができます。

 

 

このランドマークは

夜間にはライトアップされます

・・・HOLLYWOODを意識している(?)。

 

 

次の廃墟は

基隆駅からバスで約30分

『和平島橋頭』バス停近くにある

『阿根納造船廠遺構』

 

 

1967年にアメリカのAgenna(阿根納)社が

建設した造船所の跡です。

 

1980年代まで稼働していましたが

業績不振のため同社が撤退した後は

長年にわたり放置され

現在のような廃墟と化してしまいました。

 

 

基隆市はこの遺構も

歴史的建造物に指定していますが

整備する予定は全くないようです。

 

すなわちこの状態が継続する訳で

廃墟マニアには嬉しい限りです。

 

 

遺構の近くにある『正濱漁港』には

南欧を彷彿させる光景を見ることができます。

 

 

三番目の廃墟は

阿根納造船廠遺構の対岸に聳える

小高い丘の上にある『社寮東砲台』です。

 

 

阿根納造船廠遺構から和平橋を渡り

丘へ続く小径を登ります。

 

10分ほど歩くと三叉路になりますが

案内板などは何もありません

運を天に任せ右の道を進みました。

 

 

さらに10分ほど歩くと

壁だけが残った建物が現れます

・・・ここから社寮東砲台が始まります。

 

 

17世紀に台湾を占領した

スペイン人が築いた要塞・砲台ですが

その後オランダ人が取って代わりました。

 

1895年に日本が台湾を占領すると

日本軍は日露戦争に備え

要塞としての機能を整備・強化し

第二次世界大戦終戦まで使用していました。

 

説明がありませんので確証はありませんが

兵舎だったのではないかと思われます。

 

 

兵舎跡らしき建物の先には

要塞跡が現れ

砲台へ続く階段があります。

 

 

日本占領時代には砲台の主装備として

カノン砲4門が設置されていましたが

現在は堡塁のみが残されています。

 

 

基隆はB級グルメの宝庫としても有名です

中でも海が近いことから海産物が豊富で

特にお薦めは牡蠣を使った料理。

 

市内に多くの店が有りますが

市民に人気が高いのは

基隆駅近くの『簡家蚵仔煎』

 

 

1952年創業の老舗で

店名の通り蚵仔煎(牡蠣オムレツ)が一番人気です。

 

店頭にある鉄板で

注文の都度焼いてくれます。

 

 

お昼時を過ぎても

店内はほぼ満席状態の人気店です。

 

 

頂いたのは

『蚵仔煎』65元(約220円)と

『香酥猪油拌飯』25元(約85円)。

 

 

蚵仔煎

小ぶりですが牡蠣が8個も入っています。

 

オムレツには片栗粉が入っているようで

もっちりとした独特の食感

甘酢餡に絡み悶絶の美味しさです。

 

 

香酥猪油拌飯

猪油拌飯は元々は貧しい家庭の料理で

ご飯に豚の油と醤油を掛けただけのもの。

 

こちらでは

筍、キャベツ、焦がした玉葱が乗っています。

 

シンプルな料理ですが

超が3~4個付く美味しさです。

 

 

もう一軒ご紹介します。

 

前述した廟口夜市

夜市と言いますが

殆どの店は24時間営業です。

 

 

各店には店名はなく

番号と人気の料理名だけが書かれています。

 

 

頂いたのは18番の店で広東麺

35元(約130円)。

 

 

日本で広東麺と言えば

とろみのある五目そばですが

こちらのは全く違います。

 

薄い塩味の鶏ガラ出汁の清湯に

もっちりとした平打ち麺。

 

スープも麺も

日本人好みの極上味

文句の付けようがない美味しさです。

 

 

台北で友人たちと合流する予定があったため

基隆には1泊しかできませんでした。

 

まだまだ歩きたい処が多くありますので

次回はゆっくりと滞在したいと思います。

 

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次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都中央区湊町です。