ラフラフ日記 -2ページ目

ラフラフ日記

主に音楽について書いてます。

エレファントカシマシ 「新春ライブ 2025」
2025年1月3日(金)4日(土) 日本武道館

 

 

行ってきてすぐのブログにも(そこに貼ったインスタにも)書いた通り、「これがロックだった」と思い出すようなライブだった。私にとってのロック、私の思うロック、25年前、私はこのロックに出会ったんだ。それがずっと、今も、続いてる。

 

初日を観て、「これでエレファントカシマシとソロ(宮本浩次)が完全に分離した」と思った。バンドにはソロを、ソロにはバンドを持ち込ませないような雰囲気。でも大丈夫、ソロというスペースも私にはできたから(※1)、これからはバンドとは別でソロと向き合って行くことができるだろう。(※1:ソロ5周年ツアーのとき、自分の中に新たなスペースを感じた)

 

しかし、バンドとソロの分離を感じながらも、4人がまた「エレファントカシマシ」に出会っているようにも感じられた。『Wake Up』(2018年)でエレファントカシマシとの決別があったと宮本は語っていたけど、4人が再びエレファントカシマシに出会った!とも感じた。

 

最近というかここ数年、エレファントカシマシというコップがあったら、そのコップは水一杯溢れそうだったのに、その水が減っている? つまり、また注げそうになっている? そういう余白を私は感じた。

 

凄いのに、宮本浩次に余裕を感じた。冷静に見えたところも。

 

3000人限定の武道館ってこんな感じだったのかなと思う瞬間があった。


あの曲とかあの曲とか、、、。

例えば、す~ごくわかりやすく言うと、無職の歌を歌ったって、お前は稼げてるじゃん!ってなると思うんだよ。宮本浩次が今、“あわれなる珍奇男” って歌ったって、全然あわれじゃないじゃん!って。でも、エレカシの場合、それがものすごい説得力を持って放って伝わってくる。

 

これがロックだったよなぁ。

 

成ちゃんのベース、かっこいいぃーーー!

 

2日間観終わって、凄まじかった。

 

ソロも十分素晴らしいけど、こんなに胸が焦げ付くのはなかった。でも、ソロが必要なことも十分理解した。

 

ライブ全部素晴らしかったけど、「yes. I. do」から最後の曲までが凄かった。

 

「愛すべき今日」、すっごく嬉しかった!

 

大空に吸い込まれて君にさへ届かないどころじゃなかった。歌が大空になって、私の胸をいっぱいにした。胸がいっぱいすぎて、窒息しそうなほど、生きているのを感じた。

 

“この空にもう一度 愛のうた 唄おう”

 

歌が大空なら、バンドは大地。

 

そういえば、1曲目は「大地のシンフォニー」だった。大地からはじまって大空まできたような、そんな凄いライブだった。

 

からの、“貴様らに聞かせる歌などなくなった” の「男は行く」。痺れた。固まった。

 

からの、「待つ男」。

 

この世のすべてを飲み尽くし吐き尽くし世界を変えてしまうような・・・

 

こうして私の 2025年ははじまった。

ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2024-2025 A ~I am ayu~
2024年12月30日(月) 国立代々木競技場第一体育館

 

 

あれから 3ヶ月半、4月8日のライブに行ってきた状態で(凄かった!)、カウントダウンライブの記事を書くという。もう何から書いたらいいのやら、いろいろと混ざってしまいそうだし。

 

行ってきてすぐ年末年始に感じた「本物」のことという記事は書いてて、それ以上のことを書けるとは思ってないけど、熱いライブだった。


すぐ側の NHKホールでは紅白歌合戦が行われ、音楽関係の話題やトピック、チャートやニュースなどを横目に、もう浜崎あゆみは世間の流れとは関係ない存在になってしまったのかなぁ?とか思うときもあったけど、違った。先の記事でも書いた通り、

 

ここが世界のど真ん中

 

って本気で思った。流行り廃りじゃないというか。なんというか、

 

真っ赤に燃えていた

 

私は “すごいもの” を見ているんだという実感に震えた。

 

冒頭から、アジアツアーを実演してきた浜崎あゆみ一座の気迫をびんびんに感じる。

 

アジアツアー、上海メルセデス・ベンツアリーナでは、テイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、ブルーノ・マーズ、ジャスティン・ビーバーなどの記録を超え、海外アーティストの歴代観客動員数を更新したのだとか。

 

“アジアの歌姫”浜崎あゆみ、中国・上海でテイラー・スウィフト超えの観客動員数を記録

https://natalie.mu/music/news/598513

 

確かにそういう情報は頭に入ってたけど、それはあくまで情報で、情報ではなく実感として目の前に迫ってきた。

 

あまりこういうことを言うのは好きではないし、本物とか偽物とかあるの?って思ってるけど、今回ばかりは思った。“本物だ” って。そういうことを考えて意識して思ったのではなく、気がついたら、“本物だ” ってつぶやいてたような。

 

わぁ!あゆだ!本物だ!実在してるんだ!っていう意味の本物ではなくて、歌う存在としての本物。

 

そりゃ歌うわって思ったというか。あゆはなぜ歌い続けるんだろうっていったら、本物だからだ!みたいな。

 

歌い続けるから本物なのではなく、本物だから歌い続ける。「本物になる」のではなく、「もともと本物」。

 

歌うしかないじゃん、みたいな?

 

もうこのライブ記事はここで終わりでもいいのだが(時間も経ってるし)、翌日の大晦日に「Dearest」であった音響トラブルについて書いておきたい。「Dearest」であゆのマイクが入らなくなってしまったのだ。そのときの様子(動画)があゆのインスタにアップされているので見て欲しい。

 

 

音響トラブルに気づいたお客さんたちが一斉に歌い出す。私も生中継で見ていた。

 

すごく感動したけれど、ちょっと考えてみた。

 

これがエレカシなら、音響トラブルに気づいた瞬間、演奏をやり直すんじゃないかって。もちろん、時と場合によるし、あゆの場合はカウントダウンも控えているし、この演出だから止められないというのはあるだろう。あゆだって、場合によってはやり直すこともあるだろう。

 

だがここでは、演奏を止めてやり直したりはしなかった(できなかった)。そこで、浜崎あゆみのライブにおいて優先されるものは何なんだろう?と考えてみたのだ。

 

エレカシならやり直すとして、それは、「歌と演奏を聴かせる」ことが最優先だからだろう。

 

では、あゆは? 「歌と演奏を聴かせる」ことが最優先なんじゃないの? 「歌と演奏を聴かせる」より優先することがあるの?――と。

 

いや、あゆだって、「歌と演奏を聴かせる」ことが最優先には違いない。今回はそれよりも「演出」を優先したのか? 確かに、神輿に乗ったあの状態でやり直してしまえば、興ざめしてしまうだろう。しかしそれは、「演出」を優先したというよりも、「止められない時間の流れ」を優先したのだと思った。そして、この「止められない時間の流れ」というものは「歌と演奏を聴かせる」ということと密接に関わっている。

 

そこに「止められない時間の流れ」があるからこそ、歌と演奏が生きてくる、歌と演奏が生まれる。そういうことを思った。

 

えっっっと何が言いたいのかというと、その「止められない時間の流れ」に「音楽」を感じたんだよ!

 

話を自分が行ったライブの話に戻すと、「SURREAL」の、

 

“私は私のままで立ってるよ”

 

がものすっごい響いた。何度も聴いてるはずの歌なのに、叫びに聞こえたし、私も叫んでた。叫び合ってた。あれは何だったのだろう。

 

アンコールは撮影OK だったので撮ってみた。

 

ゲストに浦田直也登場!

 

 

今回、朝ドラ『おむすび』や FNS歌謡祭を見て、チケット買って、あゆのライブに行った人もいたみたいだ。

 

そんな中、とても嬉しく素晴らしい記事を見つけたのでシェアさせて下さい。ぜひ読んで欲しい。

 

 

貫き闘ってきた人でなければ放てない強さ、人が人の力でつくりあげるエンタテインメント・ショー、自分の足で泥臭く歩み続けてきたアーティストだからこそつくりあげることが出来るもの……嬉しい言葉がたくさん! 嬉しいだけじゃなく、鋭くて、本当にその通りで。

 

その中の、あゆは「SEASONS」を昇華させたという話。そこで私は、自分が中島みゆき「時代」のカバーを聴いたときのことを思い出した。

 

 

私は、上記の記事の方とは違って、「SEASONS」のころはファンではなかったし、きっと呑気に聴いていた(上記の方は当時「SEASONS」を呑気に聴けなかったという)。それどころか、絶望をファッション化するな!と思っていた。そんな私があゆを好きになって、「時代」のカバーを聴いて、形は違っても時を経て上記の方と同じように、私も「SEASONS」の昇華を感じることができたのかも知れない。

 

まさに、「巡り巡って」響いたのだ。

 

******

 

そして、カウントダウンライブの記事に書くのは大分時差があってなんですが、

 

今日からドラマ『続・続・最後から二番目の恋』がスタートですね! 主題歌は、浜崎あゆみの新曲「mimosa」!(3期連続!)

 

その MV がさきほど 19時に解禁された。

 

 

ドラマといえば、『人事の人見』は宮本浩次の新曲「Today -胸いっぱいの愛を-」が主題歌ですね! どちらもフジテレビで、月9が浜崎あゆみ、火9が宮本浩次なんて、なんて春だ!

 

4月8日のあゆのライブ、ABEMA で 17日まで配信中です! → https://abe.ma/3EnNojm

昨年のことだけど、しれっと書いてます(笑)。読んでくれる方、ありがとうございます!

 

チャラン・ポ・ランタン ツアー2024「メイド・イン・ガレージシャンソンショー」
2024年12月23日(月) duo MUSIC EXCHANGE

 

チャラン・ポ・ランタン(チャランポ)とガレージシャンソンショー(ガレシャン)のツアー。

 

「私たちは、ガレシャンの背中を見て育ちました。」

 

(チャラン・ポ・ランタンツアー2024 告知より)

 

 

昨年の桑山さん(桑山哲也)とのライブに続いて、楽しかった!

 

チャランポとガレシャンの共演は 2013年に一度観てるのだけど(私がガレシャンを観るのもそのときぶり!)、そのときより、ずっとチャラン・ポ・ランタンが大人になってた。

 

11年前の共演が、憧れの師匠と共演!で目がハートマークになっていたのだとしたら、今回は、憧れはそのままに、チャランポがしっかりガレシャンと向かい合ってて、二組によるケミストリーが起こってたと思う。色気が漂ってた!

11年前はももちゃんが笑い転げて歌えなくなってしまったりしてたけど、今回は動じずに歌ってたもの。

 

2013年の共演のときのブログ(写真あり)

チャラン・ポ・ランタン presents 『つがいの悲喜劇』


前は交互に出てきて最後にコラボという形で、コラボ以外はお互いがお互いのステージを邪魔しないようにしてた感じだったけど、今回はライブハウスという密な会場がそうさせたのもあるだろうけど、ずっと 4人が同じステージにいたというか、ずっとお互いの存在や気配を感じてた。

まさに「この 4人じゃなきゃ作れないショー」で、それは、お互いを邪魔しないようにしなくても、がちっと向き合っても、チャラン・ポ・ランタンがチャラン・ポ・ランタンとして立っていられるようになったからだと! もう大分前からそうなってたと思うけど、こうしてガレシャンと立つと改めて感じる。

 

ガレシャンのアルバム『異父母兄弟 異父母姉妹』にチャランポがぞれぞれ参加した「憂いの窓辺」(もも)、「自堕落論」(小春)も聴けた。

「自堕落論」の小春さんのボーカル好きだから嬉しい。じだらっく! こういうやけっぱちだけど力強くて、怖いけどチャーミングなボーカル本当うまい~。

「憂いの窓辺」は、チャランポでは聴いたことのないももちゃんの裏声にぞくっとした。

 

佐藤さん(佐藤芳明)と小春さんの 2人きりの演奏は、二人のレッスンの場面を想像して、垣間見るようだった。そう、佐藤さんは小春さんの師匠なのです。

 

そして、この日発表になった、「第75回NHK紅白歌合戦」にももちゃん出演のニュース!

 

一緒にお祝いできて、喜ぶことができて、嬉しかった。

 

ももちゃん「やったーーー!」って。良いね!

 

椎名林檎ともも「ほぼ水の泡」で紅白出演。

椎名林檎『放生会』の共演者でいえば、新しい学校のリーダーズだって、のっち(Perfume)だって、AI だって、いたわけでしょ? そこで、ももちゃんなわけだから。

でも、ももちゃんに大物歌手のような風格を感じたあの日から、紅白の大舞台で歌うところを想像してたよ!

 

でも、その話のときに、「ほぼ水の泡」ではアコーディオンを佐藤さんが弾いてて MV にも出てるんだけど(だから紅白でも佐藤さんが弾くんだと思ってた)、その佐藤さんが、

 

「(アコーディオンを弾くのが)なんで小春じゃないんだよ!ってみんな思ってるよ」

 

って言ったんだよ。

「そんなことないよ」と小春さん言ったけど、佐藤さん重ねて、「思ってんだよ!」って言ったの。

 

私それにぐっときてしまった。なんで小春じゃないんだよ!って一番強く思ってるのは佐藤さんかも知れない。

ももちゃんの紅白出場はめでたいし、本当に嬉しいけど、私もその気持ちを忘れないようにしようと思った。

 

紅白には、佐藤さん出ていなかったと思う。

 

そして紅白のとき、小春さんの方ではこんなことがあったとは…。

(ここだけの話、私これエレカシ新春に行く前に見てしまって、思い出し笑いしそうになってヤバかったです)

 

 

 

ライブ前に入った「名曲喫茶ライオン」。宇多田ヒカルもお気に入りだとか。

楽しい時間はあっちゅう間~~~! Electricity かなにか!

書いてないライブが溜まっていて、結構前の話になってしまうけど、書いていきます~。前の話なので、ライブレポートというより、それにまつわる話みたいになってしまうと思いますが。

 

浅井健一 OVER HEAD POP TOUR
2024年11月22日(金) EX THEATER ROPPONGI

 

前からじわじわとベンジー(浅井健一)のライブに行きたくなってきてたのだけど、2024年7月にブランキー(BLANKEY JET CITY)の曲がサブスク解禁され、ラストワンマンライブ『LAST DANCE』の映像がプレミア公開され、それを見て、いよいよ決定的にベンジーに会いに行きたくなった。行かなければと思った。
2021年6月に AJICO でベンジーを見てはいるけど、フルでベンジーが歌うのを観たくなったし、ベンジーの歌に触れたくなった。私は特に、SHERBETS のライブに行きたかったのだけど。一番ライブ観てるのも、思い入れがあるのも、SHERBETS だしね。

それで、2021年6月の AJICO は別とすると、私が最後にベンジーを観たのはいつなんだろう? もしかして、2004年7月の『0724 YAMABIKARI』? 東京事変、フジファブリック、エレファントカシマシ、JUDE が出演した神戸の真夏の夜の夢。ええ? それぶり? 20年ぶり?

 

 

というわけで、浅井健一のライブに行ってきた。SHERBETS、JUDE、AJICO は行ったことあるけど、ソロ名義ははじめて。

ちなみに、私がはじめてベンジーを生で見たのはブランキーの『LAST DANCE』なのだ!

 

ライブがはじまってすぐ、自分の中で「地殻変動」が起こってるのを感じた。と同時に、ああこういうことか!と、自分が求めてるものを感知した。

 

少し前に「2000年代 Jポップ・ベスト・ソングス100」を考えたり、振り返ったりしてる中で気づいたことがあって、それは、あゆ(浜崎あゆみ)を好きになってから聴かなくなってしまった音楽があるなってこと。私があゆを好きだと自覚したのは 2004年ごろで、そのころから聴かなくなってしまった音楽がある。

それは、浜崎あゆみショックというか、(あゆを)嫌いだったのが好きになったわけだから、それを噛み砕くのに必死で。まぁ、それくらい浜崎あゆみに夢中になったから、置いて行かざるを得ない音楽があったということだ。

今になってそのことに気がついて、最近また LOVE PSYCHEDELICO を聴いてやっぱり良いなと思ったり、あのころから聴かなくなってしまったけど、好きじゃなくなったんじゃなくて、好きだけどどうしても置いて行かざるを得なかったんだと。

 

そういう中に「浅井健一の音楽」もあるんじゃないか。いやむしろ、ベンジーの音楽こそ「聴かなくなってしまった音楽」のラスボス的存在ではないか。

ベンジーの場合、エレカシ(エレファントカシマシ)の存在も大きい気がするけど。前に書いた通り、私はサリンジャー(浅井健一)ではなくドストエフスキー(宮本浩次)を選んだのではないかというのがあるし。

 

とにかく、「好きだけど置いてきた音楽」を取り戻す。

それがここ最近(数年)の私が求めていることなんじゃないか。

だから、ベンジーのライブに行きたくなったんじゃないか。

 

そうして、ライブがはじまると、「好きだけど置いてきた音楽」が「今好きな音楽」に揺さぶりをかけてきて、自分の中で「地殻変動」が起こっているのを感じたのだ。

自分の中の音楽地図がもう一度書き直されていくみたいな。

 

ベンジー、かっこよかった。

 

これはもしかしたら今だから気づいたことかも知れないけど、ベンジーの音楽や存在に触れると元気になるなって。

 

ブランキーとか SHERBETS とか、その音楽に触れるのは、傷つきに行ってたようなところがあるというか、そのナイフに刺されに行ってるくらいなものだったけど、けど、そうじゃなくて、元気になってたんだ?みたいな。これは 20年越しだから発見したことかも知れない。

 

ベースの宇野剛史がベンジーのことをこう言った。

 

「日本でファンタジーを歌えるのはこの人しかいない!」

 

私、それだ!って思っちゃって。ブランキーも SHERBETS も「ファンタジー」かも知れない。

 

ベンジーのファンタジーが私を元気にするんだ!って気づいちゃって。

 

ファンタジーって言ったって、ベンジーのファンタジーはリアルよりリアルだったりするし。

 

ある曲で、“宝物はお前のその笑顔なんだ” って歌ってて、どきっとした。私が好きなアーティストってみんなそういうこと歌ってない?

 

それは JUDE「宇宙的迷子」という曲で、

 

“忘れるなよ 目に見えるものが全てじゃない”

 

という歌詞と

 

“忘れるなよ 目に見えるものが全てなんだ”

 

という歌詞が出てくる。

 

これをどちらも書けて歌えるのが浅井健一だとえらく感動してしまった。

 

ブランキーの曲も聴けて、やはり、宮本浩次がソロでエレカシの曲をやるのとは違うなと思った。

 

どう違うのかというと、ブランキーの方は、ブランキーの方があくまで完成形で、それはベンジーがどんな形でやろうと崩れない。ブランキーが完成形として不動にあって、その上で、今ベンジーが演奏し歌うブランキーの曲を聴いているという感じ。それでいてソロっぽさはそんなになく、かといって不完全なブランキーという感じでもなく、フレッシュ。

 

エレカシは、エレカシの方も完成形ではなく、宮本ソロと一緒にエレカシも、常に変化してるというか。ソロにはソロっぽさがあり、エレカシにはエレカシしかないものがある。

 

どちらの曲も色褪せないけど、動かない色褪せなさ(ブランキー)と動く色褪せなさ(エレカシ)みたいな?

 

これはやはり、解散してるバンドと解散してないバンドとの違いかなぁ。

 

それと、浅井健一(ブランキー)と宮本浩次(エレカシ)という別れ道で、私がエレカシを選んだのは、エレカシは一緒に歳を取ってくれる感じがしたからなんだと思った。

ブランキーは、ピーターパンのように歳を取らない感じがしたのかなぁ?

 

ブランキーと同じ 3人編成で聴けたのも良かった。ベースの宇野剛史とドラムの小林瞳は若いのかな? ベンジーと同年代じゃなくて、若い人とやるの良いなぁって思ったし、何よりかっこ良かった。

 

この日がベンジー 50代最後のライブだったらしい!

 

「赤いちゃんちゃんこなんか着ないよ」ってベンジー笑いながら言ってた。

 

ダジャレ募集してて、すごいの言った人いたんだけど、なんだったっけ、「浅井健一、朝、意見、一致」だったっけ。

 

 

 

それで私は、「好きだけど置いてきた音楽」を取り戻せたのだろうか。ただ、ベンジーの音楽を必要としたから、ライブに行ったんだろうなとは思った。

2025年になって 2月の後半になってしまいましたが、「2024年の私的年間ベストアルバム」を書いておきたいと思います。2024年は、いろいろ聴いた気がするけれど、あまり体に残ってない感じがして、ベストアルバム選べないなと思ったんです。それなら曲はどうかと思い、聴いたアルバムから曲を選んでいって、その中からなんとかベストアルバムを選ぶことができました。

そんなわけだから、あまり語ることもできず、ただ貼るだけになってしまいそうですが。

まず、選んだ曲がこちら(30曲)。




そこから選んだベストアルバムが……

 

 

10位 Bialystocks『Songs for the Cryptids』

Songs for the Cryptids(CD only)

「頬杖」が CM に使われてた。1曲目「空も飛べない」が、スピッツの「空も飛べるはず」を想起させる(タイトル的に)。

都会のようでも田舎のようでもあると以前書いたが、今回は宇宙も感じるような。山奥の感じも。山奥の星空。

「憧れの人生」のボーカルがかっこいい。ぶっきらぼうというか、野性味があって。

「cryptid」というのは「未確認生物」という意味らしい。ビアリストックスに合ってるというか、まだ発見されてない感じがある。

 

 

 

9位 Fontaines D.C.『Romance』

Romance [解説書・歌詞対訳付き / 国内盤CD] (XL1436CDJP)

ポップになって、スケールが大きくなって、今までで一番聴きやすいフォンテインズD.C. に感じた。ロックバンド!って感じも。裏通りな感じもするけど、いま表通りってあるんだろうか。表通りなき裏通り、裏通りが表通りみたいな。

暗くて悲しげなのにポップ。引き裂かれていく感じと哀愁漂ってる感じと。

 

 

 

8位 Sasha Alex Sloan『Me Again』

Me Again [Explicit]

アメリカのシンガーソングライター、サーシャ・アレックス・スローン。チャーリー・プースとコラボしたり、カミラ・カベロや P!NK に曲を書いたりもしてるみたい。“サッド・ガール” というキャッチフレーズが物語ってて、ラナ・デル・レイの “サッドコア” を思い出したりした。

来日もして、チケットも売り切れたようだ。動画でライブの様子見たけど、合唱起こってた!

悲しい旋律ながら温もりがあって、切ない歌声に癒やされた。

 

 

 

 

 

7位 Kula Shaker『Natural Magick』

ナチュラル・マジック (通常盤)

元気なクーラ・シェイカー! 前作も好きだったけど、今作も良い。今作はポップ! でも、メッセージもあり!

来日公演行けなかったぁ。

 

 

 

 

 

6位 渡會将士『MorroW SoundS』

MorroW SoundS

2024年は 2回渡會将士のライブを観ることができた。「夜明け」を感じる渡會将士の歌声、曲。

「Kebab」みたいな面白い曲もあれば、「in the mood」のようなまさにムーディーな曲もある。FoZZtone に対してのソロというより、FoZZtone を通ってきた渡會将士という感じ。

 

渡會将士20周年音楽會 (11/3)

 

 

 

5位 Taylor Swift『THE TORTURED POETS DEPARTMENT』

ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント (通常盤)

テイラー・スウィフトの最新アルバム、地味でしょうか? でも私は、これは小説の朗読アルバムなんだ!と思えてから、ぐっと入ってきた気がする。

ビヨンセやビリー・アイリッシュなどビッグネームなアーティスト達がアルバムを出した 2024年の中で、テイラーのアルバムは地味かも知れないけど、ふと聴くと癒やされた。

何より、来日ライブ観られた!

 

Taylor Swift The Eras Tour @東京ドーム

 

 

 

4位 Travis『L.A. Times』

L.A. Times [Explicit]

今回順位を決めてくうちに、え?こんな上?となったアルバム。普通に聴いてたけど、他のアルバムと並べながら順位を考えていったら、あれよあれよと上にいって、え?こんな上?みたいな。最初はランクインすら考えてなかったのに。気づいたら、すっと上位に入ってるような、上位に入ってることに気づかせないような、そんな良さ。

 

気づいて!このアルバム良いよ!

 

 

ここからのトップ3 は、同率 1位でも良いと思ってます。

 

 

3位 折坂悠太『呪文』

『呪文』通常盤

やはり私は折坂悠太が好きなんだと思えたというか、琴線に触れるんだ。

 

“アパートを更新しなかった” がこんなに響くなんて。“車売りました” とか。(夜香木)

 

痩せたり肥えたりで生きてるし、みんなの話題のぼるその人知らないし、そんな話はしていないし聞いてないし、きみのいる世界を「好き」って思っているよ。

 

 

 

2位 Cocco『ビアトリス』

ビアトリス [通常盤] [CD]

カバーズで Cocco 見てすごく良い!と思って、アルバム聴いて。もともと私の好みの音なんじゃないかと思ってたけど、やっとまっすぐ出会えた感じ。

 

 

 

1位 Maggie Rogers『Don't Forget Me』

Don't Forget Me

マギー・ロジャース、かっこいいです。アメリカのシンガーソングライター。シンプルで、力強くて、こういう女性アーティストを待ってたし、探してたような気がする。ということで、1位になっちゃった。

 

ファレル・ウィリアムスが絶賛したとか、ザック・ブライアンやフランスの L'Imperatrice(リンペラトリーチェ?)にフィーチャーされたりとか。テイラー・スウィフトをカバーして、テイラーに反応されてたような。

 

 

↓この曲が最新曲かな。(アルバムには入ってない)

 

 

というわけで、ほぼ説明もなく、貼るだけになってしまいましたが、この 10枚になりました!

ジョン・バティステ『ベートーヴェン・ブルース』もドキドキした。中村一義の『対音楽』を思い出したし。

 

あと、後でちゃんと聴こうと思ったまま聴けないでいたアルバムがあって、大森靖子『THIS IS JAPANESE GIRL』ゆっきゅん『生まれ変わらないあなたを』です。2025年になってから聴いています。

 

全体的に「癒やされた」と思うことが多かった気がして、「癒し」を求めてたのかも。

 

気になったアーティストは、スティーブン・サンチェス(アメリカ)、グラス・ビームス(オーストラリア)、The Clause(イギリス)、The Chairs(台湾)、LAIKA DAY DREAM、Khaki、笹川真生とか。

スティーブン・サンチェスは、50年代のアーティストかと思ったら若い人で驚いて。グラス・ビームスは、クーラ・シェイカー好きには聴いて欲しい。LAIKA DAY DREAM は、ボーカルの Kazutoshi Lee が paionia の高橋勇成と syrup16g「パレード」をカバーしてるのを聴いて知って良いなって。

 

ちなみに、最初に選んだ 30曲を書いておくと……

 

1. BLACKBIRD/Beyonce(COWBOY CARTER)
2. Waves/Kula Shaker(Natural Magick)
3. Gonna Need Someone/Ringo Starr
4. 向日葵/Age Factory(Songs)
5. 言葉が主役にならない/ACICO(ラヴの元型)
6. ファンタジー/Cocco(ビアトリス)
7. BIRDS OF A FEATHER/Billie Eilish(HIT ME HARD AND SOFT)
8. Kids/Sasha Alex Sloan(Me Again)
9. So Sick Of Dreaming/Maggie Rogers(Don't Forget Me)
10. Florida!!! (feat. Florence + The Machine)/Taylor Swift(THE TORTURED POETS DEPARTMENT)

11. Running/Norah Jones(Visions)
12. hanataba/milet
13. チーム友達/千葉雄喜
14. BYE-BYE/浜崎あゆみ
15. 光芒 (feat. 竹原ピストル、仲井戸麗市)/長澤知之(スカイブルー、エモーション)
16. 写真はイメージです/渡會将士(MorroW SoundS)
17. きらーず/黒猫CHELSEA
18. Starburster/Fontaines D.C.(Romance)
19. All Kinds of People/Jake Bugg(A Modern Day Distraction)
20. アングル/MONO NO AWARE(ザ・ビュッフェ)
21. 無言/折坂悠太(呪文)
22. Don't Get Me Started/The Smile(Cutouts)
23. Alive/Travis(L.A. Times)
24. Thrown Around/James Blake
25. 何色でもない花/宇多田ヒカル
26. 頬杖/Bialystocks(Songs for the Cryptids)
27. 内緒の唄/チャラン・ポ・ランタン
28. 時代/浜崎あゆみ
29. Fantasy/浅井健一(OVER HEAD POP)
30. 春になれば/中村一義
 

()内が収録アルバムで、赤字がベストアルバムに入ったもの。藤井風「満ちてゆく」も入れたかった〜。

 

さらにちなみに、Spotify の 2024年私のトップソングは、浜崎あゆみ「時代」でした。

 

 

最後に、感銘を受けた記事を載せておきたいと思います。

 

家主 田中ヤコブ×くるり 岸田繁、音楽に投影する“社会と自分” The Beatlesを継承する意義も語り合う

https://realsound.jp/2024/04/post-1644741.html

この「世界的にThe Beatlesが干されてる」、わっかる~!と思ってしまった。だから私にとってテイラーとか貴重なのかも多分。

 

ビヨンセはなぜ馬に乗るのか。騎馬肖像の美術史的星座——ダヴィッドから映画『NOPE/ノープ』まで【連載】クリティカル・シーイング:新たな社会への洞察のために #5(文:石川卓磨)

https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/critical-seeing-05-202410

 

【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】中森明菜、苦難の90年代経て14年ぶりに「紅白」出場 後輩・浜崎あゆみに学ぶ「新しい時代」

https://www.zakzak.co.jp/article/20240702-5JU2MAB735KSVCH3TG4YVWBJHI/

 

Netflix『極悪女王』の“本物”志向に感じた危うさ 「リアルなプロレス」を求めるひとびとのナイーブな欲望

https://jp.ign.com/queen-of-villains/77074/opinion/netflix

この記事読んで、「必殺・手のひら返し」で書きたかったことはこれじゃないかと思ってしまったし、これこれ思い出したし、あゆの『M 愛すべき人がいて』との距離の取り方に思いを馳せたりした。

 

それと、「考察」と「批評」と「謎解き」についての「干さオレ~四ツ谷怪談篇~(第六回)」を読んで、よくわからなかったけど、仲俣暁生さんがこんな投稿をしていて、「批評は嫌われ、考察者ばかりが増える」というのが心に残った。

 

 

ap bank fes 行ってきたし、ブログもっと更新したいなぁ。