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ラフラフ日記

主に音楽について書いてます。

渡會将士 渡會将士20周年音楽會
2024年11月3日(日) Veats Shibuya

 

 

宮本浩次のライブの翌々日に、渡會将士のライブに行った。

 

その間に syrup16g の野音ライブがあったけど、行かなかったなぁ。

ふと思ったが、好きだったアーティストのライブに行かなくなるのって、好きじゃなくなったとか興味なくなったという場合もあるだろうけど、「満足してしまった」という場合もあるんじゃないか。

渡會将士 20周年。20周年というのは、FoZZtone でリリースしてから 20年とのこと。

FoZZtone、brainchild's(THE YELLOW MONKEY の菊地英昭のプロジェクト)、ソロ…といろいろな形で活動している。

夜と朝の間、徐々に夜が明けていくような「MorroW SoundS」ではじまって、「Wake me up」「Daybreaker」と続いて、そうだよ、そうだよ、私は今 “夜明け” の歌が聴きたいんだよ!と、心の夜まで明けていくようだった。一昨日の宮本浩次ライブの最後は「夜明けのうた」だったなぁ。

渡會将士の歌声には “夜明け” を感じる。
この声が、この歌声が好きなんだと思い知る。

バンド、MWtrio(ムートリオ)がかっこいい。

「MWtrio」というのは、渡會将士とベースとドラムの 3ピースのことで、今回のメンバーは、ベースが中村昌史、ドラムが若山雅弘。

実直な感じと颯爽とした感じと。

音がじめじめしてなくてドライな感じがした。風通しが良いみたいな。だから、すべての曲が、心地良い風が吹き抜けて行くように響いてきた。

FoZZtone の曲を 1曲だけ、「Fish,Chips,Cigarettes」をやった。
やっぱり良いなぁー。面白い曲、面白い歌詞を書くよなぁー。

渡會くんの中で、ソロで FoZZtone の曲をやるのは抵抗あるんだろうか。

例えば、宮本浩次はソロでも「悲しみの果て」や「今宵の月のように」をやるけど、渡會くんは FoZZtone 以外で「LOVE」や「音楽」をやることはあるのだろうか。「Fish,Chips,Cigarettes」だってもちろん嬉しいけど、FoZZtone のあの曲やあの曲をこれからライブで聴くことはあるのだろうかとふっと考えてしまった。

だからといって、ソロで FoZZtone の曲を何でもやればいいのかというと、そういうことでもないと思うから、バンドって難しいんだなぁと思うとともに、バンドとソロをやってる人は大変なんだなぁと今さら思ったりした。そうじゃない人もいるだろうけどね。


ソロになれば自由になれるわけじゃない。

でも、そういう難しさや面倒くささも含めて、渡會くんもこの日言った通り、「音楽って面白い」んだなと思った。

ただやはり、FoZZtone の数々の曲がこのまま演奏されなくなるのはもったいないと思ってしまうし、FoZZtone の曲はまだまだ演奏され切っていないとも思ってしまう。
 

ただ思ったのは、当たり前のことかも知れないけど、FoZZtone の存在は渡會くんにとっても「エモい」存在なんだなって。

それと、同じバンドとソロでも、エレカシと宮本浩次なら、結局私は「宮本浩次の作る曲」が好きだから、ソロもバンドも好きになってしまうというのがあるけど、FoZZtone と渡會将士の場合、そうもいかないということにじわじわ気づかされる。

FoZZtone の場合、「渡會将士の作る曲」が好きというのももちろんあるけど、「竹尾典明」の存在の大きさに時がたつほど気づかされる。

エレカシだって、宮本以外のメンバーの存在は大きい。けれど、「宮本浩次の作る曲」という一つの大きな矢印がある。

けれど、FoZZtone には、「渡會将士の作る曲」という矢印と「竹尾典明の作る曲(あるいはギター)」という矢印が混在していた。

そして私はそれが好きだったんだと。

だから、私が渡會将士のソロに物足りなさを感じてしまうとすれば、それは「竹尾典明が足りない!」ということなのだと。

けれど、それに気づけたことで、私はやっと渡會将士のソロに出会えたのかなって思えた。

やはり、「渡會将士の作る曲」が好きだし、この日感じた “夜明け”“心地良い風” をまた感じたいし、これからも感じていきたい!

 

 


2024年の渡會将士の素晴らしい曲。歌詞も読んで、ぜひ聴いて欲しい。

 

渡會将士「写真はイメージです」(2024年)

 

 

前に FoZZtone について書いた記事。

 

 

FoZZtone は高尾山も登ってないレベルでいきなりエベレストを目指してしまった!?

 

スタジアムでもライブハウスでもカフェでも路上でもいい、FoZZtone の山を見つけてくれれば!

 

 

<オマケ>

 

会場に向かう道中、目が合っちゃいました!

宮本浩次 ソロ活動5周年記念ツアー 今、俺の行きたい場所
2024年11月1日(金) 大宮ソニックシティ 大ホール

 

 

宮本浩次のソロ活動5周年記念ツアー「今、俺の行きたい場所」、大宮公演に行ってきた。

タイトル通り、宮本浩次が「今、行きたい場所」でツアーするというもので、東京は北区王子、山形の天童、福岡の小倉、島根の益田(津和野)などが選ばれ、埼玉の大宮も! 各地の選ばれた理由もツアー公式サイトに載っている。

 

 

埼玉・大宮は、「エレカシを育てたライブハウスFREAKSのあった場所」

私が行くのはこの日の大宮のみ。

大宮は 9公演目でツアーも終盤、何となく情報を入れないようにしてたけど、ドラムが椎野恭一のときと玉田豊夢のときがあると聞いて、これは…椎野恭一のドラムで観たい!と思った。

2020年に新型コロナウイルスの影響で全公演中止になってしまった、宮本浩次の最初のソロツアー「宮本、独歩。」。そのときのドラムが椎野恭一だった。

 

宮本浩次ツアー|宮本、独歩。|宮本浩次のソロ
https://miyamotohiroji.com/tour_2020/

 

ドラムに椎野恭一、ベースに TOKIE って、どちらもいろいろなところで活躍されてるが、私は真っ先に AJICOじゃん!って思った。それで楽しみにしていたが、全公演中止になってしまった。

そして 2021年6月12日、「宮本浩次縦横無尽」が開催されるが、そこに椎野恭一と TOKIE の名前はなかった。が、AJICO が復活した。私は、「宮本浩次縦横無尽」はチケットが取れず配信で観て、その翌日、AJICO のライブに行った。→ 宮本浩次縦横無尽と AJICO と…

 

「浅井健一と宮本浩次という分かれ道があり、私は宮本浩次を選んだ」以前書いたことがあるが、椎野恭一のドラムで宮本浩次が歌うということは、その分かれた道が出会うことでもある。ストロベリーと万年筆が出会うようなもの!? 浜崎あゆみの作品でたくさん叩いてる玉田豊夢が宮本浩次のバンドに参加することも嬉しい驚きだったけど、椎野恭一と宮本浩次、生で聴いてみたい!

 

だが、今日はどうか。椎野恭一で聴いてみたいけど、何はともあれ、ツアー初参加。6月のバースデーコンサートぶりの宮本浩次だ。楽しみ。

 

そんなこと思ってたら、照明が消え、メンバーが登場した瞬間、シルエットで今日のドラムが椎野恭一だとわかった! やっと、遂に、もうそこで込み上げた。

 

椎野さんのドラム、かっこよかったなぁ。

大人で、ダンディーで、ブルージーで。今回のツアーのイラスト、帽子を被った宮本浩次の後ろ姿。その絵に椎野さんの姿もドラムもすごく合ってて。

 

AJICO で見てた、つまり、UA と浅井健一の後ろで叩く椎野さんを見てたから、宮本浩次の後ろで叩く椎野さんに、「え?これでいいんだよね?」と最初なったけど、この大人でダンディーでブルージーな音と共に歌う宮本浩次に、宮本浩次までダンディーに見えたというか、あ、宮本浩次って大人でダンディーでブルージーだったんだ、みたいな。

 

「大人の色気」を感じました。

 

椎野恭一のことを「ロックンロールレジェンド」と宮本は紹介した。玉田豊夢がロックなら、椎野恭一はロックンロール、かも知れない。

 

ライブは…

 

今まで聴いてきたソロの曲、どの曲も、すべて、今日このときが一番か!ってくらい、良かった。

 

そうか。これがソロ活動5周年ってことかと、心と体で納得した。

 

「冬の花」なんて、こんなに良い曲だったんだ!って驚いたくらい。良い曲っていうか、凄い曲? 最近もテレビで歌ってたけど、どんどん凄い曲になってきてる気がする。

 

「P.S. I love you」も、こんなに良い曲だったんだと、ライブで聴くたびに思う。「浮世小路のblues」もかっこ良い。こういうロック、最近なかなか聴けてない。「十六夜の月」も心が弾んだ。そして、やっと聴けた、「旅に出ようぜbaby」。好き。

 

カバーも、「喝采」が聴けて嬉しかったし、「恋人がサンタクロース」で宮本浩次から「メリークリスマス!」もらえた。

 

新曲「close your eyes」。これから大事に聴いていきたい。

『news23』のエンディングテーマといえば、井上陽水「最後のニュース」もそうか。

このときだけかな、ギターを持ったのは。「First Love」のときも持ったか。他にも持ったっけ? とにかくハンドマイクの印象が強い。

 

MC では、小林さん(小林武史)は「大宮ソニックシティはじめて」と。「エレファントカシマシで来てる」とミヤジ。ソロでの 47都道府県ツアーは「川口だった」と。「北とぴあと大宮って近いんだね」と小林さんが言うと、「隣町なんで」「地元みたいな感覚」とミヤジが言って嬉しかった。

それと、「今日、右肩上がりに良いよ!」と楽屋で言うみたいに小林さんが言ってて面白かった。そうだった。小林さんはプロデューサーだった。小林さんが話すと、ミヤジの背筋も少し伸びてる気が…。

 

それと、歌声があんなハイテンションなのに、「ありがとうございます」とかの話し声がクールで低くて、ギャップにやられたー。

 

今回、近い席で観ることができて、ひらひら動く宮本さんが、美しくて、妖精みたいだった!

くるっと回ったり、向きを変えたり、身軽で。

 

何か、エレファントカシマシが好きな気持ちとは別の感情が自分の中で生まれつつあるのを感じる。

 

もちろん、エレカシが好きなことに変わりはないが、それとはまた別の何かが生まれつつあるような気がしている。

 

ここにきて、自分の中にまた新たなスペースができるかも知れないなんて。

 

ライブの最後、「この幸せな気持ちを持ち帰って~」というようなことを宮本が言った。そういうこと言う人だったかなぁとか考えてみる。

 

「どこまで行けるかわからないけど」と宮本は言った。どきっとした。

 

確かに、どこまで行けるかわからない。

けど、どこに行くかもわからないんだよなぁ。

それとも、どこに行くかは宮本浩次はわかっているのだろうか。

 

会いにゆこう 未来のわたしに
会いにゆこう わたしの好きな人に
会いにゆこう あたらしい世界に

 

最後の「夜明けのうた」が私の胸に迫ってきた。

 

 

 

 

前述のツアー公式サイトに、大宮は「エレカシを育てたライブハウスFREAKSのあった場所」とあるが、今はもうそのライブハウスはなく、残念ながら私は行ったことがない。が、こんな物がある。大宮ガチャ、何度かやってゲットした。

 

大宮ガチャタマ Vol.5…この日持って行けば良かったと後から気づいた。

 

 

椎野さんのインスタ。

 

 

椎野さんは大宮がこのツアー最後だったようだ。観られて本当に良かった。

 

アリーナも観たかったけど、椎野さんのドラムで、ホールだったからこそ、渋くて、大人で、ダンディーな宮本浩次が観られたのだと思う。

 

そして同月、ものすごく久しぶりに(というかソロははじめて)浅井健一のライブにも行く。なんだか感慨深い。

 

 

 

先日(12/11)の『FNS歌謡祭 第2夜』、渋谷龍太(SUPER BEAVER)との「今宵の月のように」すっごく良かった!

 

ミヤジが渋谷さんの歌に感動して心動かされてるのがリアルタイムで伝わってきて。こういう景色、はじめて見たかも。

負けない!とライバル心を燃やすのでもなく、感動が嬉しさに、喜びに、誇りになっていくような。その前にソロで歌ってたのに、すぐにエレカシの宮本浩次になってて、でもそれが自然にそうなってる感じで。エレカシのミヤジを演じなきゃ!というのじゃなく、気づいたらエレカシになってたというか。私も、あ!エレカシじゃん!みたいな。

 

「冬の花」も良かった!

 

TVer で配信してます! → https://tver.jp/episodes/epgtpli4oh

Mr.Children tour 2024 miss you arena tour
2024年9月26日(木) さいたまスーパーアリーナ

 

はじめて Mr.Children(以下ミスチル)のライブ(ワンマン)に行ってきた。

 

フェスやイベントでは観たことあったけど、ワンマンを観てみたいと以前からずっと思っていたら、「今」になってしまった。

フェスで観たことあると言っても、2001年のロックインジャパンフェス、2018年のド・ド・ドーン(エレカシ30周年ツアーのスペシャルにスピッツとミスチルが出たやつ)の 2回のみ。ウカスカジー(桜井和寿と GAKU-MC のユニット)を VIVA LA ROCK(2014年)で観てたりするけど。

 

ミスチル、前は結構聴いてたけど、いつぐらいから聴いてないんだろうと調べてみると、2010年くらいまでは聴いてたかな?という感じ。最もよく聴いてたのは、1994年の『Atomic Heart』から 2000年の『Q』くらいまでか。そういう人も多そうだけど。

2017年の『ヒカリノアトリエ』では、チャラン・ポ・ランタンの小春がレコーディングにもライブにも参加してて、そこでまた聴いたり(小春さんが参加したツアー行きたかったぁ)

 

それで、2011年以降の曲って、ベスト盤の曲目見ても、わからない曲が多いことに驚いてしまった。前はミスチルと言ったら、好き嫌いに関わらず、ベスト盤に入ってるような曲はわかったりしたから。かといって、じゃあ今、ミスチルのようなバンド(かアーティスト)がいるのかって言われたらわからないけど。

 

そんな感じだったのが、昨年出たアルバム『miss you』。これが良くて。というか響いて。

 

結果的に初ワンマンが、最もよく聴いてた時期ではなく、「今」になってしまったけど、今回のライブを観て、「今」で良かったと思った。

 

大人で、セクシーで、50代のミスチル。

 

『miss you』 1曲目の「miss you」からはじまって、ライブ前にベスト盤(2011-2015)で聴いて驚いた「REM」、『DISCOVERY』収録の「アンダーシャツ」とたたみかけてきて、“大人の本気” を感じた。かっこいいし、そこで「Everything (It's you)」。この曲、ド・ド・ドーンでもやったよなぁ。あ、あのときと同じ会場だ。

 

全体的にモノクロなイメージ。

 

大きい画面に、大きいスケール。U2 を思い出した。

 

「つよがり」がすごく良かった。『Q』の曲だよね。

 

「LOST」(『miss you』の曲)で “子供達になんて話そう” なんて出てきて、今のミスチルならではなのかなぁって思ったり。

 

「365日」はやっぱり良い曲だなぁ。

 

「終わりなき旅」が聴けるとは思ってなかった。(なんか勝手になかなかやらない曲なのかと思ってた)

 

アンコールで「Hallelujah」。

 

開演前にレナード・コーエンかジェフ・バックリィのカバーバージョンかわからないけど、「Hallelujah」がかかって。あと、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」も!(ミヤジといい、ベンジーといい、サイモン&ガーファンクルブーム?)

 

「優しい歌」が聴けたのも嬉しかった。

 

セットリスト → https://www.livefans.jp/events/1651215

 

このライブを観て、『miss you』がさらに好きになった。

 

“ミスチルの” ライブを観に行ったら、『miss you』が好きになった…という感じ?

 

「Party is over」とか「We have no time」とかもうね…。

今のミスチルだからこそってのもあるだろうけど、年齢やもろもろ…今の自分にびんびん響くというか。

 

全部良いです。Mr.Children『miss you』。

 

 

ミスチルのライブは、また行きたいなって思った。

 

 

 

ここまで読んでくれた方!

 

昨夜の『FNS歌謡祭 第1夜』は見ましたでしょうか?

 

“あゆ” が出たんですよ~!

 

アジアツアーの演出を取り入れて、あゆがやってくれました!

 

TVer で配信してます!ぜひ!

 

こちら → https://tver.jp/episodes/epqfey4gw7

 
第2夜は宮本浩次が出ますよね?楽しみです!

浜崎あゆみ TA LIMITED ~Thank U tour~ 2024
2024年9月2日(月)3日(火) Zepp DiverCity


浜崎あゆみのファンクラブツアー、初日と 2日目の 東京 Zepp DiverCity に行ってきました。

 

もう二ヶ月経ってるし、ツアーは 10月2日(あゆの誕生日!)に終わって、いよいよ今日からアジアツアー!(この記事の最後参照)のタイミングになってしまったけど、アジアツアーがはじまる前に。

行ってきてすぐにインスタには書いてて、そちらの方を読んでください!でもいいのですが。

 

 

そこにも書きましたが、とにかく、

あゆの歌が良かった!

今回ライブハウスで、両日とも後方から観たので姿は見えにくかったのだけど、見えなくても聴こえるだけで構わないくらい良かった!(聴こえるだけで見えてくるというか)

ある曲で海の映像が出てきたからか、歌声が「波」のようだった。

寄せては返し、表情を繊細に変えていく波を、波打ち際で眺めるような、ずーーーっと聴いていたかった。

優しい歌が多く感じたのは、あゆの歌声が優しかったからか。

それに加えて今回は、「光」を感じた。あゆの歌声がきらりと輝いてるような。

闇の中にあっても光を強く求めていくような歌声がこれまでだとしたら、自ら光ってみせることもできる歌声だった。

 

書きながら今、中島みゆき「時代」のカバーを聴いたときのことを思い出した。「この景色を見たことは、きっとこれからの浜崎あゆみに新しい何かをもたらすだろう」 → 浜崎あゆみ「時代」を聴いた。

 

ファンクラブツアーで、タイトルが「Thank U」。47都道府県ツアーが 4月に終わって、今日(11/1)からアジアツアーがはじまるが、アジアツアーの前にツアーをやることは予定していたのだろうか。25周年や 47都道府県ツアーの「ありがとう」を TA(ファン)に届けたいと思ってくれたのだろうか。こちらの方こそ「ありがとう」なのに!

 

そして、ファンクラブツアーということで事前に聴きたい曲アンケートが実施されて、それが流石な結果になったらしく、レアなセットリストになると。そう言われていた通り、ライブではじめて聴く曲(Story)、数回しか聴いたことなかった曲(meaning of Love など)、ひさしぶりに聴く曲(Out of control とか)とあった。けれど、どれも「レアな曲を引っ張ってきました」感がなく、いつも歌ってるように聴こえたことに心打たれた。ファンクラブ限定でも、レアな曲でも、その歌はやはり全方位に開かれていた。

「Present」なんて、初期の曲で、今のあゆが歌うとどうなるんだろうって、その違和感を聴きたい!とか思ってたくらいなんだけど、違和感なくてびっくりした。昔の日記を読むようなこそばゆさがあるかと思ったら、確かに初々しさはあるけれど、今もそれはリアルで、ピュアで、光り輝いてた。

 

私がアンケートに書いた曲は歌わなかったんだけど、前のアンケートで書いた「WORDS」を歌ったのが嬉しかった!

 

ねぇあなたに言わずにいたけれど
理想通りのようなあの部屋が
大嫌いだったよ

 

会社が辛いとき、「心の歌」になってたよ。

 

レアなセットリストといえば、約三年前にこんなアンケートをやったんです。あゆがまだライブで歌ってないと思われる曲で聴きたい曲はどれですか?というアンケートだったんだけど、あれから約三年、あゆはここから半分くらい歌ってる。

 

上記アンケートは『MY STORY』以降だったんだけど、それ以前だと「still alone」歌ってないよね? 今回メドレーで「still alone」歌ったよね? メドレーでさり気なく(?)だけど初歌唱だよね?

 

 

そうそう、ツアー初日が 9月2日で、その前日の 9月1日が a-nation だった。生配信があり、私はそれで見た。

 

ツアーはファンクラブ限定でライブハウス、a-nation はフェスでスタジアムという全く異なるライブで、しかも連日ということがすごいが、a-nation はヒット曲に夏曲という順当なセットリストで。いつも一曲くらいは意外な曲を入れてきたりするから、あゆにしては珍しいのかな?と思ったけど、すぐあとに TAツアーがあったから、a-nation は a-nation に振り切れたのかも知れない。a-nation、4年ぶり?5年ぶり?の開催だし。

 

といっても、いつも終盤にやる「Boys & Girls」を 1曲目にやり、しかも、お客さんと交互に歌うのが恒例になっていたこの曲を、フルで 1人で歌って、ファンを驚かせた。予定調和にならない浜崎あゆみ。浦田直也がゲスト出演したし。

 

オープニングがここで少し見れます。 → https://www.instagram.com/p/C_h5iW3vvDL/

 

その a-nation の翌日にこの TAツアーを観たからなお思ったのか、あゆは「浜崎あゆみを演じ切ってる」とか「役割に徹してる」とか言われたりすることがあると思うんだけど、a-nation でもファンクラブツアーでもどんなときでも、あゆはいつも本当のあゆを見せてくれてるって思った。なんかそう感じた。

 

 

MC や企画の話は、上記のインスタに書いたから見て欲しいのだけど、今回ファンクラブならではの企画で、ルーレット&ダーツで当たった曲を歌うというのがあって。東京では、田園(玉置浩二)、ひとり(ゴスペラーズ)、MUGO・ん…色っぽい(工藤静香)もルーレットの中にあって!(あゆの曲はもちろん) 愛のかたまり(KinKi Kids?)もあったかな。

 

で、あゆが歌う「田園」「ひとり」「MUGO・ん…色っぽい」がすこ~し聴けたの!!!

 

といっても、ルーレットが出てきたときにワンフレーズ歌っただけだったんだけど、それだけでもあゆの歌のうまさが伝わってきたというか、聴きたい!聴きたい!もっと聴きたい!って思ってしまった。

「浜崎あゆみはオリジナルよりカバーで歌の上手さを感じる」と言ってた人のことを思い出したゾ。

 

ってか、初日は「MUGO・ん…色っぽい」が当たったんだけど、あゆが歌うんじゃないんかい!(笑)

ダンサーの MIDORIさんが歌ってくれました!素敵でした! これぞ TAツアーならではだね!

 

で、二日目は「田園」が当たり、ダンサーの ZINさん(北海道出身)が! ZINさん、カラオケの十八番なんじゃ?

でね、あゆがハモって、あゆと ZINさんがハモる「田園」が聴けたの! 歌い終わったあと、あゆが “生きていくんだ” のところを繰り返し歌って、モノマネみたいになっちゃうと言いながら、どんどんギリギリな感じになりながら、「尊敬してるんですけどね」と言ったのがツボだった(笑)。

 

「BYE-BYE」の MV が教室&制服姿だったことから、ライブの後半、「浜崎学園」がテーマになってて。チャイムが鳴ったり、教室の絵がバックに出てきたりしたんだけど、そこに習字が貼ってあって、そこに書いてある漢字が「妬」「影」「醜」「絶」「虚」「愚」「哀」「酷」「堕」「餓」とか、明るい教室とは対照的にダークな文字だったのが目を引いた。この習字、前にライブであったよね?

 

そして、「浜崎学園」ということで、毎回、期末テストをあゆ、ダンサー、スタッフ含めてやって、その回答用紙のコピーが会場に貼り出されて。直筆は紙飛行機にしてライブ中に飛ばして。取れた人ラッキー!

 

テストはこんな感じ!

 

3枚目以降に注目!

 

貼り出されてたの、私も撮ってみたんだけど、

 

これは東京 2日目。1日目は貼り出されてなかったと思う。

 

これ、他の日のもストーリーとかで見たんだけど、あゆ結構スゴくない!?(東京のだとあまりスゴさ伝わらないかもだが笑) やだー!あゆが頭良いのバレちゃう! ってもうとっくにバレてると思ってたけどー!

「ayuって意外と頭いいね」と TA やスタッフから言われたらしいんだけど、ぜんぜん意外じゃないっす!

 

しかも、名古屋のときだったかな、「本能寺の変は誰と誰の戦いか答えなさい」という問題で、あゆ、

 

しいな と りんご

 

って書いてた!!

 

しいなりんご!?ってテンション上がってたけど、これって、“本能” 寺の変だからですか!? やだー、あゆスゴ!

 

ちなみに、椎名林檎が「アユ」と書いたこともあります。 → 2017年12月1日のアフターMステ

 

 

というわけで、あゆは今日からアジアツアーです!

 

1分で即完!? メルセデス・ベンツアリーナって、18000人くらい入る会場なんでしょ!?

 

 

見てください!これ!すごくないですか?すごーーーい!

 

 

そして私は今日、宮本浩次「今、俺の行きたい場所」ツアーに行ってきます!

ミュージック・マガジン 2024年8月号で、「2000年代 Jポップ・ベスト・ソングス100」が特集された。

 

ミュージック・マガジン 2024年8月号

 

2000~2009年にリリースされ、オリコン50位以内に入った日本制作のシングルA面曲の中から、ライターがそれぞれ 25曲選び、その集計を元にしたランキング(1~100位)が発表された。

そこに浜崎あゆみが入ってないという話題を見かけた。

またその話か…と私などは思ってしまうのだが、浜崎あゆみは 2000年代を代表するアーティストとも言えるのだから、そこに入ってないことについては何度でも考えていいのかも知れない。

ただ、私としては、あゆは入ってないけど、エレカシはどうなんだ?ってなるわけじゃないですか。

エレカシ、入ってませんでした。

なら、考える必要なし!と立ち去ることもできるのだが、少し考えてみたいと思う。

 

こういうランキングは、自分の好きなアーティストや曲が選ばれれば、もちろん嬉しいが、そんなに嬉しいか?というのもある。もっと言えば、選ばれなかったらダメなのか?というのもある。
自分の好きなアーティストや曲が選ばれる社会の方がより良い社会だと思うから選ばれて欲しい!というのなら、わかるはわかるが。

しかし、何にでも限界はある。

この特集の対談で、ライターのつやちゃんが「Tommy february6 が入って、浜崎あゆみが入らなかった」ところに過渡期が現われてると言っていたが、これはどういう意味だろう?
「Tommy february6 が入ったのだから、これからは浜崎あゆみも入っていく」という意味なのか、「浜崎あゆみではなく、これからは Tommy february6 が入っていく」という意味なのか。
「ゆっきゅんは入るが、浜崎あゆみは入らない」みたいなこと、これからもあるような気がするけど。

私は「Tommy february6 が入って、浜崎あゆみが入らなかった」ところにミュージック・マガジンの限界があると思っている(浜崎あゆみの限界とも言える)。過渡期ではなく、限界。
その限界が今後どうなっていくのかという話かも知れないが、何にでも限界があって、その有限性がものごとを面白くしていると思うから、その限界がミュージック・マガジンの面白さでは?とも思う。

つやちゃんは、浜崎あゆみは曲では入らなかったけど、アーティストランキングだったら入っただろうと言っていて、それは確かに!と思った。

ただ、対談でも「入らなかった」ことについて触れられて、これからあげる動画でも「浜崎あゆみランク外問題」が語られてて、入ってる人より目立ってない? 入ってないのに、入らなかったことについて語られ、下の方の順位に入るより目立ってる?

これはもはや、「選ばれない」という形で選ばれてるのでは?

やはり、浜崎あゆみは「狭間にいるアーティスト」なのかも知れない。過渡期あるいは限界の側にいつもいるアーティスト。以下のブログで書いたように、批評性とシリアスの狭間だったり。
 

 

 

で、「浜崎あゆみランク外問題」が語られてる動画というのは、

 

(22:09~ 浜崎あゆみランク外問題)

 

音楽メディアで活動する、照沼健太(てけ)と伏見瞬(しゅん)による「てけしゅん音楽情報」です。まず、

てけさん、浜崎あゆみを選んでる!(7位に「NEVER EVER」)

それで、浜崎あゆみが入らなかった理由として、しゅんさんは「カルチャー全体がオタク寄りになっていて、マイルドヤンキー感が不在であること」をあげている。

が、私には、浜崎あゆみはマイルドヤンキーなのか?という疑問がまずあって、でも、マイルドヤンキーというなら、Awich やちゃんみなは良くて浜崎あゆみはダメみたいのがあるじゃん?というのもある。
(Awich はマイルドヤンキーではなくてヤンキーということ? え? マイルドじゃないヤンキーなら良いということ? え? その違いは? え? あゆは?)

そのへんのことを前に書いたブログ。

 

 

 

それと、(浜崎あゆみは)いろんな曲にバラけたから入らなかったと。それでも、(浜崎あゆみを)選んだ人は少なかったとてけさんは指摘するが、代表曲が決まってるアーティストが上位に来やすいので浜崎あゆみは不利だったとしゅんさんは言う。

 

あ!ここで言っておきたいが、ランキングにエレカシは入ってなかったが、エレカシを選んでる人はいたんです。「俺たちの明日」を選んでたはず。

 

話を戻して、浜崎あゆみは代表曲が決まってない。これは、わかる。あゆには代表曲がないのでは?ってこと、大分前だが書いてた。

 

 

 

しかし、ちょっと思うのが、てけさんが「NEVER EVER」を選んだことについて「この曲は誰とも被らないだろう」と言ってて、そういう曲を選ばせる浜崎あゆみのマイノリティ性みたいなものがあるんじゃないか。てけさんが選んだ理由はわからないが、そういう「誰とも被らないもの」を選ばせるような性質が。

 

評価されないことは才能。マジョリティでありながらマイノリティであること。前に書いたこんなこと。

 

 

 

さらに、ちょ~っと思ったのが、2000年代は「Jポップ」と「硬派なロック」がわかれていて、だから、ブランキー・ジェット・シティやミッシェル・ガン・エレファントやナンバーガールは入れなかったと、てけさんもしゅんさんも言ってて。くるりやスーパーカーは「Jポップ」に入れて良いけど、ブランキーやミッシェルは入れられなかったと。そして、このときは「ミッシェルが売れてた時代」でもあったと。

 

それで、私は思った。実は、浜崎あゆみはミッシェルタイプだったのでは?

 

そのことは、このへんでもちょっと書いたかも知れない。

 

(「ロック系」と「ヒット系」。「ヒット系なのに、ロック系に踏み込んできた」。こちらの方が書いてるかも知れない)

 

いや違うだろ!と言われてしまうかも知れないが、私はどうだったかというと、実際、私は浜崎あゆみを syrup16g や THE BACK HORN と「同じもの」として聴いていたかも知れない。ブランキーやミッシェルを聴いてたのはそれより前だから、ちょっと比べづらいけど。

 

 

私は、こういうときに浜崎あゆみが入らないのも、あのとき(2001年3月28日)「宇多田ヒカル vs 浜崎あゆみ」をやってしまったことが今も関係してるんじゃないかと思ってる。というか最近そう思えてきた。

 

「宇多田ヒカル vs 浜崎あゆみ」の功罪。

 

「宇多田ヒカル vs 浜崎あゆみ」の構図が浜崎あゆみへの見方を今も歪めてるというか、その構図がなければ、浜崎あゆみは浜崎あゆみとして、もっとフラットに見られるんじゃないか。宇多田ヒカルに対抗するしないじゃなく、宇多田ヒカルとは関係なく、浜崎あゆみを見る。それが意外とできてないんじゃないか。

なんというか、「天下の宇多田ヒカルに喧嘩売ってんじゃねぇーよ!」みたいなものが、今もどこかにあるんじゃないかって。

 

ただ、こういうランキングがあったときに、「入ってない!」と声高に言うのは、そのアーティストなり曲なりを「評価してる人」を無視することにもなりかねない。あまり知られてないアーティストならまだしも、浜崎あゆみは知られてるわけだから、それだけ多くの「評価してる人」を無視することになる。いや、そういう人を無視して欲しくないから、「入ってないじゃないか!」と主張するのだってことかも知れないけど、「評価してる人」を軽視してないか? 自分が評価されたい人に評価されたいように評価されたいだけではないか? 「評価してる人」を忘れずにいたい。この前の桑田さんもそうだし)

「インテリはポップを間違えた方向に持ち上げて平気で殺す」とスージー鈴木が言ってたと思うが、前は「評価されたら終わり」というのが私の中にあったけど、それよりも今は「評価されても終わりじゃない」ってことかも知れない。

最近、評論家の柴崎祐二がこんなことを投稿していた。

元来は既存ジャーナリズム言説へのオルタナティブでもあったはずのポプティミズムが広く共有されて、定量的レベルでの「勝者」への単なる付和雷同めいた言説がそれなりのプロップスを得てしまっていると。
(私は「ロックは偉くなってしまった」と書いたブログを思い出してしまった)

そこで思ったのが、浜崎あゆみがすごいのは、「ポプティミズム」が盛り上がっても、そこに乗っからないところではないか?
(Dos Monos の TaiTan が言ってた、「Y2K」とか文脈に乗っかってこないところとも通じる)

偉くなるためにやってないというか。それに飲み込まれないというか。

 

 

ああ、「少し」どころか、たくさん考えてしまった。

 

2000年代は入ってなかったけど、1990年代に入ってたりするかもよ? 1990年代はどうなのか!

 

ってことで、ミュージック・マガジン 2022年10月号、特集「1990年代 Jポップ・ベスト・ソングス100」をチェックしてみた!

 

そしたら、96位に浜崎あゆみ「Boys & Girls」入ってた!

 

(ここでもエレカシ入ってなかったよ!もう! 選んでる人はいた)

 

 

そして、大変長らくお待たせしました!(笑)

 

書くからには私も選んでみようと、25曲選びました!

シングル曲で、オリコンランキングは無視して。

 

選んでみてわかることってありますね。2000年代は私にとって「(椎名林檎と)エレファントカシマシと浜崎あゆみ」と思ってたけど、そしてそれは間違いなくそうだけど、そっか、私はこの曲が 1位か。

 

「2000年代 Jポップ・ベスト・ソングス25」

 

1 「キャノンボール」中村一義
2 「ギブス」椎名林檎
3 「38 special」SHERBETS
4 「ワールズエンド・スーパーノヴァ」くるり
5 「DANCEHALLIC」PUSHIM
6 「波動」AJICO
7 「SURREAL」浜崎あゆみ
8 「リアル」syrup16g
9 「マウンテン・ア・ゴーゴー」キャプテンストライダム
10 「オンリー ロンリー グローリー」BUMP OF CHICKEN
11 「so many people」エレファントカシマシ
12 「Your Song」LOVE PSYCHEDELICO
13 「traveling」宇多田ヒカル
14 「楽園ベイベー」RIP SLYME
15 「未来」THE BACK HORN
16 「changes」Base Ball Bear
17 「訳も知らないで」スネオヘアー
18 「Love Addict」中島美嘉
19 「サヨナラCOLOR」SUPER BUTTER DOG
20 「A Perfect Sky」BONNIE PINK
21 「MY THING」ホフディラン
22 「泥棒」UA
23 「Sports Wear」SPORTS
24 「CHE.R.RY」YUI
25 「くちばしにチェリー」EGO-WRAPPIN'

 

エレカシは「俺たちの明日」と迷ったし、AJICO も「美しいこと」と迷ったし、宇多田ヒカルも「誰かの願いが叶うころ」と迷った。あゆは、「Bold & Delicious」も入れたかったー! GRAPEVINE の「ぼくらなら」も入れたかった。他に、レミオロメン「粉雪」とか森山直太朗「さくら(独唱)」とか。Tommy じゃなくて the brilliant green を入れたかったけど、ブリグリは 1990年代かぁ。と、これを選んだことによって、1990年代も 2010年代も選びたくなった!

 

25位→1位の順でプレイリストも作りました。

https://open.spotify.com/playlist/7nOoIoQGnW93LqPuqa96Vp

(キャプテンストライダム「マウンテン・ア・ゴーゴー」は未解禁)

 

あなたは、どんな曲を選びますか?

 

それでは、2000年代 Jポップ・ベスト・ソングス、私の第1位をお送りしてこの記事を終わりにしたいと思います! 長々とありがとうございます!