ラフラフ日記 -4ページ目

ラフラフ日記

主に音楽について書いてます。

7月のライブが書き終わったところで、最近(でもないけど)読んだ本の話をしたい。話というか、心に残ってる箇所を書いておきたい。

 

 

まずは、

 

小松亮太『タンゴの真実』

 


「蛇腹楽器奏者の祭典」の記事で、読みはじめたと書いてた本。
 

分厚いし、タンゴのこと全然知らないし、読めるかな?と不安だったけど、小松さんの文章が面白くてドキドキしながら読んだ。

 

その中から……

 

「タンゴとはこういうもの」「いや俺はそう思わない」という食い違い、ぶつかり合いがタンゴを揺さぶり面白くしてきたのは事実だ。ところが、そういった発展のプロセスからはある副作用が生じた。つまりタンゴの「主義」や「観念」が発達しすぎたために、人々は「家紋」とか「トレードマーク」が提示されていないタンゴの意味をキャッチできなくなってしまったのだ。
本当は、「あっちがそうなら、俺はこうだ」という「主義を打ち立てること」は音楽の本質とは違う。

(第6章 タンゴ黄金時代の創造神たち - これがタンゴの “ど真ん中” アルフレド・ゴビ)

 

ロックにも、「ロックとはこうだ」とか「これはロックじゃない」とかある。それがロックを面白くしてきたのはあるだろうけど、そういった主義や観念なしにロックを捉えられなくなってしまう。ロックにも言えることだと思った。

 

楽器弾きの中には、誰をも感嘆させるテクニック(たとえば極端な速弾きなど)を持ちながら、技術の要らない簡素な音楽では砂を噛むような味気なさを露呈してしまう人がいる。逆のタイプの人は感情表現に長けてはいても、メカニカルな面白さやスピード感、技術面での難局を乗り切るカタルシスを表現しづらい。(中略)
そういった相反する要素を併せ持っている人、天から二物を与えられている人こそが本当の一流だ。しかし一流として生きるにも難しさはある。
それは技術と芸を持っていれば持っているほど、節度とナチュラルさも同時に求められることだ。
超絶的「技術」、一瞬でその人とわかる個性的な「芸」、しかしまったく自己顕示欲を感じさせない「節度とナチュラルさ」を兼備した、超A級のバンドネオン奏者。それがレオポルド・フェデリコである。
「名人は危うきに遊ぶ」とは、まさに彼のことなのだ。揺るぎない安定感の中に秘められた、今にも暴発しそうな危うさ。爆弾を抱えた常識人であり、最高の馬力とスピードを誇る木造のスポーツカーだったのだ。

(第10章 独断で綴る巨匠たち - バンドネオン レオポルド・フェデリコ)

 

木造のスポーツカー!

技術と芸と節度とナチュラルさ……それをこんな風に表現してしまえるなんて。

 

録音の中の彼は実に安定してい(るように聞こえ)て、緊張と緩和、シリアスとユーモアを寄せては返す波のように交錯させているではないか。「大巧は拙なるが如し」(本当に上手な人は、かえって下手に見えることがある)という中国のことわざの通り、あの本番中のグニャグニャとした曖昧さこそが、800人の観客が鑑賞するにふさわしい、巨大な大気を生んでいたわけだ。高層ビルがユラユラ揺れることによって地震の衝撃受け流すのと同じことだったのだ。

(第10章 独断で綴る巨匠たち - コントラバス エクトル・コンソーレ)

 

「大巧は拙なるが如し」から、ユラユラ揺れることによって地震の衝撃を受け流す高層ビルを発想する小松さんの発想力に魅せられてしまう。

 

マイナーな音楽を好む人の中には、商業的でないなら純粋で、嘘がなく、素晴らしいはずと決めつける人がいるが、拙速だ。商業ベースに乗るということは、ある程度の洗練が施されるということでもある。世の中の向かい風にさらされたことがないロビーラの音楽は、良く言えば音楽家の生々しい独白。悪く言えば自己陶酔・自己満足である。

(第14章 アウトローたちのバンドネオン - エドゥアルド・ロビーラ)

 

「売れる曲と良い曲」を思い出した。

 

オルガン・パートをバンドネオンで美しくも豪快に弾き切っているこの音源からは、彼が演奏家として、いや人間として、どんなに地道で、世間的評価の恩恵から隔絶された人生を覚悟した人なのかが痛切に伝わってくる。パイプオルガンとはまた違った、バンドネオンならではの息遣いが充満した本物の求道者の演奏だ。

(第14章 アウトローたちのバンドネオン - アレハンドロ・バルレッタ)

 

世間的評価の恩恵から隔絶された人生を覚悟した、求道者。心に鋭く重く響いた。

 

 

続いて、

 

桑田佳祐『ポップス歌手の耐えられない軽さ』

 

 

桑田佳祐の本。

『週刊文春』 2020年1月16日号から 2021年5月6・13日合併号まで連載された「ポップス歌手の耐えられない軽さ」に加筆・修正したもの。

 

その中の「出でよ!! 色っぽい歌姫」の回は、こんな出だしではじまる。

 

 アタクシもこれで日頃、いろんな音楽を聴く方なんだけど、最近注目している事があって。
 それはね、そろそろ日本にも、セクシーな女性歌手出てこないかなぁ……。ってことなんだよね。

 

最近は、あいみょん、米津玄師、サカナクション……男女問わず、品があって頭も良さそうな歌い手たちが人気なのは分かるが……という。

 

倖田來未の「セクシー・クイーン」は良かった! が、それは別にして、“セクシー” といってもエロばかりじゃなく、“匂い立つ” というか、色っぽさみたいなものが滲み出てもイイのにね、と。

 

そこから、「ニッポン最強の歌姫」は誰か?という話になり、美空ひばり、ちあきなおみ、藤圭子、YUKI、大黒摩季、渡辺美里、ユーミン、中島みゆき、吉田美和、Superfly、MISIA、椎名林檎、高橋真梨子、竹内まりや、山本潤子……などなど、書き切れないくらいたくさんの名前が挙げられる。そして、アタシ(桑田さん)が思う「最強のエリート歌姫」は……小柳ルミ子である!!と。

 

その理由が 5つ書かれていて、

 

 彼女を「最強」たらしめる、同じ条件を備えたエンターテイナーは、世界を見渡しても、あのマドンナか、レディー・ガガしかいないだろう(いや、もっといるよね)。

 

そして、こう続くのだ。

 

 そして、この令和の世に、そのルミ子を超えて行って頂きたい歌姫がいる。「あゆ」こと、浜崎あゆみである!!
 最近じゃ、ご自分をモデルにしたテレビドラマで話題だ。出産を経験され、「大人の女」の色気を纏った彼女は、今が最も美しい。ぜひ若い頃にはあり得なかった、“汚れちまった” ビリー・ホリデイのような歌声をたくさん聴きたいと、アタシは切に願うのだ。

(中略)
 彼女が今、自分の起伏(スキャンダル)に富んだ人生を背負い、虚飾を取り去り、切々朗々と歌い上げたら、先に名前を挙げた偉大で色気たっぷりの歌手の方々に、絶対負けない存在感を放ち、パフォーマンスが出来ると信じている。
 浜崎、あーゆーれーでぃー??(ごめんちゃい)

 

あゆはこのこと知ってるかなぁ。桑田さん大好きなあゆ。Mフェアで桑田佳祐の「東京」を歌っていたよね。

「今が最も美しい」という桑田さんの言葉が嬉しい。

 

「浜崎あゆみ 色気 だだ漏れ」と書いたこの記事でも、私は「今って、ちゃんと色気やってる人なかなか少なくない?」と書いてたんだよなぁ。

→ TA LIMITED LIVE TOUR 2016 (10/19・20)

 

この記事では、あゆのセクシー路線はいつから?という話から、あゆと色気の関係について書いている。

→ 引き裂かれた魂、からの、官能性

 
 

最近読んだ “よっちゃん” こと野村義男のインタビューにも、あゆについての嬉しい言葉があったので書いておきたい。

 

 

「彼女のプライベートはまるでわからないけど、はじめて会ったときから声質の説得力は飛びぬけていると感じました。あと、根性というか肝のすわり方も人並外れているんです。不思議なことにライブのMCとかは天然で、同じことを何度も言ったりしてお世辞にも上手とは言えません(笑)。でもね、曲の中で歌われるあの声はすさまじい説得力があります。すばらしい才能ですよね」

 

 

さて、

 

あゆの「みんなのうた」デビューを知ったとき、私はあれがあれじゃないかと思ってると書いたことを覚えてくれてる方はいらっしゃいますか? その「あれ」というのは、2024年度後期朝ドラ『おむすび』のことだったんです! 阪神の「アレ」のように、あえて「あれ」って書いてたんですね。だって、これですよ?

 

 

平成、ギャル、福岡、仲里依紗、、、、、、

 

あゆ要素満載じゃないですか!

 

しかも、仲里依紗さん演じる “伝説のギャル” の役名、米田歩(よねだ・あゆみ)。“あゆみ” ですよ!?

 

これはあゆ初の朝ドラ主題歌か?と思われましたが(勝手に)、主題歌は B'z だそうです!(あゆって、あゆじゃなくてもかもだが、あまりにピッタリ過ぎたり予想できたりすると違うってこと、ありますよね?)

 

でもね、安室奈美恵さんに憧れた “コギャル世代”、米田歩(よねだ・あゆみ)。

 

これはもはや、あゆ出演してると言えるんじゃないでしょうか? なーんて。

宇多田ヒカル SCIENCE FICTION TOUR 2024
2024年7月24日(水) さいたまスーパーアリーナ

 

 

「宇多田ヒカルのライブ行くよ!」と友達に言ったら、「え? 意外!」と言われた。

 

どうだろう。あゆが好きっていうのも驚かれたことあるけど。でも、思ったのは、「宇多田ヒカルが好きそうな人」ってよくわからない気がする。ライブにどういう人が来そうというのがあまりイメージわかないというか。ファンのイメージっていうのが浮かばない。それってすごいことなんじゃないか、そこに宇多田ヒカルのすごさがあるんじゃないかとか思いながら。

 

「そう? 結構ね、曲が好きなんだよ」とか友達には答えてみたけど、はじめてライブに行って思った。

 

私、こんなに宇多田ヒカルの曲が好きだったのか!

 

私は自分が思ってたよりずっと、宇多田ヒカルの曲が好きだったみたい。心の深い部分に入り込んでくるんだよな~、曲が。

 

いやもう、1曲ごとに溜め息。

 

あの曲もあの曲も聴けちゃって、昇天か!

 

あの声を生で聴けたよ~!と叫び出したい気分であった。

 

ライブは撮影OKだった。

 

なんて言うんだろう、宇宙から来た人、未来から来た人に大丈夫だよと言われてるような。いや、大丈夫かどうかはわからないけど、宇宙から来た人、未来から来た人に出会えるような感覚。それはどういうことかというと、「何色でもない花」で歌われてるように “そんなに遠くない未来 僕らはもうここにいない” のかも知れないけど、会えるはずのない未来の人に会えるような、会えると思えるような感覚というか。

 

100年後には消えてしまうかも知れないけど、時を飛び越えて、100年後も会えるんだと思えるような。そのために、未来から会いに来てくれてるような。

 

それでいながら、まず思ったのは、

 

宇多田ヒカルは、人間だった!

 

宇宙から来たのでもなく、未来から来たのでもなく、私たちと同じ今を生きる人間。決して完璧ではない、感情の揺れもある、生身の人間。どうしても天才!とか思っちゃってたけど、生の歌声を聴いて、宇多田ヒカルも人間なんだ~!って思った。

 

音楽では、時空を超えるような、未来とつながれるような音楽を聴かせてくれるのに、MC になると、「いってみよう!」とか、シロ○トか!みたいな感じで(笑)、それが可愛くて、天然で。でも曲がはじまると、あの宇多田ヒカルで。なんだけど、感情の揺れもある生身の歌声で。

 

ヒカルちゃん、笑ってる? 楽しそうに歌ってるのが伝わってきて嬉しいシーンあったよ。

 

途中、衣装を替えてきて、「派手な衣装に替えてきました」って言ってたんだけど、あゆを観てる私は「ぜんぜん派手じゃないよ!」とか思ってしまった(笑)。

 

そうだなぁ。あゆでは味わえない幸福感があったかも。もちろん、あゆのライブでは宇多田ヒカルでは味わえない幸福感があるのだけど。

 

宇多田ヒカルは、宇宙や未来から会いに来てくれる、あるいは、宇宙や未来に一緒に飛べる恍惚?

浜崎あゆみは、一緒に地球にいて、共に未来に向かっていく感じ?

 

自分の 25周年を祝うんじゃなくて、みんなの 25周年を一緒に祝いたいというようなことを言ってて、あゆと同じこと言ってるって思った。

 

ヒカルちゃん、25周年おめでとう!

 

そしてライブ後、すっごいことに気がついた。バンドメンバーにハリー・ブロードベントいた! いや、ちゃんとメンバー紹介してくれたんだけど、まさかいるとは思ってなかったから、気づかずにただ聞いてた。ハリー・ブロードベントって、元クーラ・シェイカーのハリーだよ! 私、ハリーがいたときのクーラ・シェイカー観てるし、サインももらってるよ! → SHOWER YOUR LOVE

 

ハリーのインスタ参照

https://www.instagram.com/p/C-AX6a2St4k/

https://www.instagram.com/p/C_fgqnWNYk7/

 

私が宇多田ヒカルのライブ行くの意外って言われたけど、なんだ、つながってるじゃん!

 

 

ヒカルちゃんが撮影したこの写真&動画(のどこか)に私写ってるんだ。特に動画、ヒカルちゃんの声も入ってて、泣いちゃう。

 

これを撮影してるとき、私も撮ったの!

 

ステージから客席の方向。

 

客席からステージの方向。

 

宇多田ヒカルを愛称で呼ぶなら「ヒッキー」と私言ってたと思うけど、なんかこのライブを観て「ヒカルちゃん」と呼びたくなったのでそう書いてます。

 

セットリスト <さいたまスーパーアリーナ>

 

01. time will tell
02. Letters
03. Wait & See ~リスク~
04. In My Room
05. 光 (Re-Recording)
06. For You ~ DISTANCE (m-flo remix)
07. traveling (Re-Recording)
08. First Love
09. Beautiful World
10. COLORS
11. ぼくはくま
12. Keep Tryin'
13. Kiss & Cry
14. 誰かの願いが叶うころ

15. BADモード
16. あなた
17. 花束を君に
18. 何色でもない花
19. One Last Kiss
20. 君に夢中

21. Electricity
22. Automatic

 

宇多田ヒカルがライブでいつも何歌うかとか知らないんだけど、「Wait & See ~リスク~」が聴けると思ってなかったぁ。「traveling」で “とら~べりんぐ♪” ってところお客さんにマイク向けてた。遂に本人の「First Love」。まさか「ぼくはくま」が聴けるとは。私が最近見てる猫の動画で、ずんぐりむっくりしてるってことで「ぼくはくま」を BGM にしてるのがあって、すごく可愛くて、その猫を思い出してぐっときてしまった。「誰かの願いが叶うころ」響いた。アルバム『ULTRA BLUE』好き。

「あなた」「花束を君に」「何色でもない花」…たまらない。“初めてのルーブルは なんてことはなかったわ♪” 最近の曲は大人っぽくてシリアスな雰囲気感じてたけど、楽しいね。

アンコール。最新曲「Electricity」の “エ、エ、エ、エ、レ、エ、エ、エ、クトゥリィイ、シティイ” も楽しい。そして、デビュー曲の「Automatic」。

 

 

「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」after movie

 

 

<ライブレポートいくつか>

 

宇多田ヒカル、夢と現実の狭間に灯す美しい光 25年分の“変化”を辿ったツアー『SCIENCE FICTION』
https://realsound.jp/2024/09/post-1775704.html


宇多田ヒカルが自身とファンの25年間を祝った、至福のコンサート。
https://madamefigaro.jp/series/music-sketch/240905-hikaru-utada.html


宇多田ヒカル 約6年ぶりツアー【SCIENCE FICTION TOUR】で肯定した、“わたし”と“みんな”が歩んだ25年
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/141312

 

『SCIENCE FICTION』とは、宇多田ヒカルそのものだ──デビュー25周年ツアーをつやちゃんが総括
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/41538

まだ 7月の話を書いてて、もどかしいですが。

 

チャラン・ポ・ランタン

結成15周年記念公演「RANTAN-CIRCUS~とおまわりしつつ、とおあまりいつつ~」
2024年7月21日(日) Club eX

 

 

チャラン・ポ・ランタンの「RANTAN-CIRCUS」。

 

感動しっぱなしだった。

 

具体的で、より詳しいライブレポートはこちらで。写真 45枚!

 

姉妹で歩み続けた15年の集大成、チャラン・ポ・ランタン流のサーカスが終幕
https://natalie.mu/music/news/583451

 

サーカスと名の付く通り、入ると 360度の円形ステージで、まさにサーカステント。

 

↑こんな感じ。

 

装飾やら何やら、すべてが可愛くて、愛おしくて、外にも「壊れたミニアコーディオンを使ったオブジェ」とか「はろり神」とか。はろり神とは?笑 写真はこちら

 

しばらくすると、パトロンの CM が流れはじめた!

 

今回パトロン(名付けてポパトロン?ポトロン?)を募集して、チャラン・ポ・ランタンが CM ソングを作ったのだ!

 

何、この楽しい空間。

 

5月のブタ音楽祭のときも思ったけど、こういう隅から隅まで楽しい空間を作るのが本当にうまいというか、才能とセンスのかたまり。

 

今回の出演者は、チャラン・ポ・ランタンの二人の他に、

 

ふーちん(ドラム)
さくらん(ベース)
岡村“オカピ”トモ子(テナーサックス)
山本茉莉奈(クラリネット)
織田祐亮(トランペット)

長谷川愛実(エアリアル)
Coppelia Circus(ダンサー)
Juggler Laby(ジャグリング&バランスラダー)
SUKE3&SYU(アクロバット)
ゼロコ(パントマイムコメディ)

 

7月19日~21日の 3日間で 4公演。私は 21日のマチネ、最終公演に行った。

 

観た後、もう一回観たい!何度でも観たい!と思ったけど、一度きりの宝物を抱きしめる。

 

ゼロコって、無音でパフォーマンスするんだよね? ライブでどうなの? と思ってたら、チャラン・ポ・ランタンの歴史を体現するパフォーマンスで、無言で雄弁な語り部! 「え?」とか「あ!」だけでいろんなことを語れちゃうのに感動。

 

それもあって、チャラン・ポ・ランタンと自分の歴史に思いを馳せた。

 

はじめてチャラン・ポ・ランタンのライブを、まだよく知らないのに衝動のままに、キネマ倶楽部でのワンマンを、観に行ったこと。

 

円形ステージで、青山円形劇場でガレージシャンソンショーとのライブを観に行ったことも思い出した。

 

チャランポがきっかけで大道芸を観に行き、SUKE3&SYU を観て、あゆ一座でもパフォーマンスしてる二人だあ!と嬉しくなり。

 

メジャーデビューが決まって「ええ!エイベックス!?」と驚いた日のこと。「忘れかけてた物語」を聴くと、そのころのことを思い出してしまう。「忘れかけてた物語」を歌い続けてくれて嬉しい。

 

「脱走」が聴けて嬉しかった。ちょうどこの曲がリリースされたころ、会社を辞めて、私のテーマソングだった。

 

そして、「無神経な女」。

このライブの数日後に親知らずを抜くことになってる中、聴く「無神経な女」は痺れた。小春さんに「虫歯!」と指さされて本望です。親知らずに生まれてきた意味をありがとう(笑)。

数日後、親知らずは無事に抜かれていきました。

 

チャラン・ポ・ランタンで一番共感を集めてるという(?)、涙なしには聴けないこの曲をどうぞ。

 

他にも「ワーカホリック」とか、よくぞこういう曲を作ってくれた!という魂の叫びを歌にしてくれて、ほんと、助かってるよチャラン・ポ・ランタン。

「ワーカホリック」かっこ良かったなぁ。さくらんちゃんのベース!

 

「メビウスの行き止まり」での SUKE3&SYU のパフォーマンス。息を切らす SUKEさんにぐっときた。

 

「人生のパレード」は東日本大震災、「空が晴れたら」はコロナ禍(緊急事態宣言)のときの歌。

続けて聴くことで、人々の暮らしを思う。

 

「ほしいもの」(名曲!)は、いつ聴いても涙を誘う。

 

が、そこで品川水族館にも負けないキラキラの衣装に着替えてきたももちゃんで涙が乾く(笑)。

 

今回大きかったのは、ひさしぶりに至近距離で観ることができたこと。アイコンタクト可能な距離で観る実体験。ステージと客席ではなく、チャラン・ポ・ランタンの二人から直接手渡しで受け取る感覚。

 

これは私の席が近かったのもあると思うけど、きっと、どの席からでもこの感覚があったんじゃないかな。ライブ後、「ようやく肉眼で見える状態に持って来れた感じがあって」と小春さんが投稿していて、小春さんが言ってる話とは違うかも知れないけど、「肉眼で見えた」という感覚が確かにあった。

チャラン・ポ・ランタンの描くサーカスが、漠然とした夢物語ではなくて、肉眼で見て手で触れられるものとして浮かび上がってきた。

 

そして、そしてそして、遂に聴けた、「Oppai Boogie」!!!

 

もういつぶりに聴いた? わからないけど、前はライブで毎回と言っていいほど歌って盛り上がったの。それが、いつからかやらなくなって。でもそれは、盛り上がる曲が他にもたくさん生まれてるし、チャラン・ポ・ランタンも進んでるわけだから、そうだよなと言い聞かせていた。が、ときどきは聴きたい、オッパイブギ…。

 

それをやったんだよー! イェイイェイイェーイ!

 

これも Coppelia Circus のおかげだよね。とってもかっこ良かったし、ハッピーなオーラを感じた。

 

「進め、たまに逃げても」、フルで聴けた。

ライブでは「ムスタファ」とメドレーで歌うことがほとんどだったから。そうだ、今回カバー曲がなく、全部オリジナル曲だったよね!? これ私が行ったチャランポのライブでは初では?

 

「進め、ために逃げても」の、“いってきます” ~ “いってらっしゃい”、“ただいま” ~ “おかえりなさい” のももちゃんと小春さんのかけ合いが好きで、二人が向き合って歌うのが、綺麗で、美しくて。

 

円形劇場で、ステージも回るから、みんなでメリーゴーランドを回ってるようだった。

 

二人が向き合って歌うとき、ももちゃんの背中越しに小春さんが見え、小春さんの背中越しにももちゃんが見える。

 

そのとき私も「何か」に向き合っていた。その「何か」が「チャラン・ポ・ランタン」なんだって思った。

 

そして、すべてがここに集まってくるような、「内緒の唄」の全員の行進、ゾクゾクするくらいかっこ良かった。

 

旗を持って勇ましく行進する SUKE3&SYU を見てると、どうしても思い出してしまう。二人がいたときの浜崎あゆみ一座を。

 

ランタンサーカスを見た友達が「日本でこういうライブやってる人いないよね」と言うので、その気持ちもわかるのだけど、浜崎あゆみもやってるんだよ!と叫びたくなる。好き嫌いはともかく、日本でこういうライブをやってる人がいること、もっと知られて欲しい! 浜崎あゆみの名前は知られてるだろうけど、ライブの様子も少しは知られてるかもだけど、やってることを!

チャランポラーにも伝わって欲しい!

 

浜崎あゆみがシルクドソレイユ風のコンサートを実施。超本格的なパフォーマンスにビックリしました。
https://shoichikasuo.com/entry/AyumiHamazaki_cirque
「一流を使っても、本気じゃなければ活かせない。浜崎あゆみさんのコンサートはどのシーンも本気なんですよ」


浜崎あゆみ 命綱なしで宙へ! 聖地で創造した最高峰の総合芸術「どれだけ愛せるかなんだよ」涙の熱唱も
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/39841

「まるでシルク・ドゥ・ソレイユが江戸時代にタイムスリップしたかのような衝撃的過ぎる、これぞ百花繚乱な世界観を構築」

 

お金かけてるとか、それだけじゃできない。

 

この日も、お金は情熱で動くこと、チャラン・ポ・ランタンに教えられた。

黒猫CHELSEA 1stワンマンライブ “グッバイノスタルジー,ハローデストロイ”

2024年7月13日(土) 新代田 FEVER

 

 

新体制の黒猫チェルシー、黒猫CHELSEA のライブに行ってきた。

 

黒猫チェルシーは、2018年に活動休止していて、このたび復活することになったのだが、ベースの宮田岳とドラムの岡本啓佑は脱退し、ボーカルの渡辺大知とギターの澤竜次に、藤本ひかり(ベース)と大谷ペン(ドラム)がサポートで加わり、「黒猫CHELSEA」として新たな形でスタートすることになった。

 

エレファンツのインスタ開設のころ、このニュースを知ったんだよね。チャラン・ポ・ランタンのこの記事を書いたころ。黒猫チェルシーとチャラン・ポ・ランタンのももは「抱きしめさせて~THE HEAD WINDS ver.~」で一緒に歌ってるのだ! ドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』の劇中歌で、すごく好きだから聴いてみて欲しい。

 

黒猫チェルシーは、復活を待っているバンドとして書いてたのだ!

 

 

渡辺大知は、俳優として活躍してるし(現在放送中の大河ドラマ『光る君へ』にも藤原行成役で出てる)、今はそちらの方のイメージが強いかも知れない。しかーし、私にとっては黒猫チェルシーの、ロックボーカリストの渡辺大知なのだ!

 

はじめて観た黒猫チェルシーで、エレファントカシマシの宮本浩次が「黒猫チェルシー、かっこ良かった」と言ったのが忘れられない。

 

と言っても、私が黒猫チェルシーを観たのは 2010年のその一度きり。かっこ良いなぁとは思いながらも、そこまで追わなかった。でもなぜか、宮本浩次が「黒猫チェルシーかっこ良かった」と言ったのが忘れられなくて…。

それで、前述のチャラン・ポ・ランタンももとの共演があり、アルバム『LIFE IS MIRACLE』(2017年)を聴き、改めて、めっちゃいい!と。

でも、そう思ったときにはもう活動休止してたのかな。そうして、復活を待つことになり・・・

 

そして、黒猫チェルシー、改め、黒猫CHELSEA の活動再開後 1発目のライブを観ることができた!

 

しかも真っ昼間。暑い時間帯。

 

一言で言うと、

 

めっちゃかっこ良かった!

 

宮本浩次が「かっこ良かった」と言ったのもわかったというか、確かに、かっこ良かった。

しかし、もともとちゃんと追ってないからわからないのだけど、ギターの澤竜次はもっと長髪で化粧してたりしてなかった? 渡辺大知は、なんというか、体がロックというか、手が長く感じるというか。腕が怪物くんみたいにびよ~~んと伸びてみんなを掴んじゃいそうというか。ちょっと何言ってるかわからないけど。

 

ロックだ!パンクだ!こういうのを待ってた!って感じでさぁ。休止してから好きになったくせに言わせてください。

 

おかえりなさい!

 

「待ってた!」って誰かが叫んだ。

叫んでくれてありがとう。私も叫んだ。心の中で。

 

そんなこと言いながら、知らない曲の方が多かったくらいなんだけど(インディーズ時代の曲が多かったのかな?)、どの曲も良くて、かっこ良さと可愛さがあって、人懐っこさがあり、棘と毒とポップと・・・ある!って感じで。そう、ある!って感じなの。

 

ちょうどこのころ、ブランキー・ジェット・シティの解散ライブが配信されて、それ見て、あぁ、ロックでこんなに熱くなることもうないのかなぁ?なんてこと思いかけてたんだけど、んなこたあない! 黒猫CHELSEA がいる! そんなことまで思っちゃったよ。

 

こんなロックンロールバンドを放っておけるわけない!

 

14年前もおそらく聴いた「嘘とドイツ兵」をやったときは、エモくなってしまった。みんないろいろあって、またここで会えたこと。

(最近、sports とか渡會将士とかブランキー(は配信だけど)とかヤバいね。エモいね。僕の心を取り戻すために(byブランキー)状態だね)

 

澤竜次が「体力が…」みたいなこと言って、「あなた達も歳とってるんですからね!」って言ったけど、一緒に歳とっていける幸せ。

 

脱退した宮田岳と岡本啓佑についても、「相変わらすかっこいい活動をしてますんで、それも含めて僕ら黒猫CHELSEA としてチェックしてください!」と言ってたの良かったなぁ。

 

アンコールを求める声に二人が出てきて、キラキラの笑顔で「僕たち、曲がもうないんです!」。新体制だから、やれる曲がもうないと。でも、新曲も作ってるし、年内もライブ決まってると言ってたし、何より、とても嬉しそうだった。

 

黒猫CHELSEA の最初の一歩を観ることができて嬉しいです。

(音楽的なこと何も書いてなくてすみません。詳しいことは兵庫慎司さんによる下記ライブレポートを)

 

セットリスト

 

01. きらーず
02. ユメミルクソブクロ
03. ノーニューヨーカー
04. ファンキーガール
05. ヘヴンズストーリー(新曲)
06. 雲の列車
07. 夜更けのトリップ
08. Dreams(新曲)
09. スピーカー
10. ボリュームノブ
11. オンボロな紙のはさみ
12. グッバイノスタルジー,ハローデストロイ
13. ロンリーローリン
14. 嘘とドイツ兵
15. 平成ストレンジャー
16. 黒い奴ら

 

 

 

 

 

脱退したドラムの岡本啓佑、大森靖子の「アルティメット自由字架ツアー 2024」の名古屋公演で叩いてた! つながり嬉しい!

 

開演前や終演後に、ゆらゆら帝国や XTC がかかってテンション上がった。他に、ダムド、ストゥージズ、リチャード・ヘル、ギャング・オブ・フォーなどがかかったようだ(ネット調べ)。登場時にかかった曲は、Andrew Oldham Orchestra の「Tell Me (You're Coming Back)」(ローリング・ストーンズのカバー)らしい(ネット調べ)。

 

宮本浩次 五周年記念 birthday concert GO!
2024年6月12日(水) ぴあアリーナMM

 

 

“おかみさん 布団干す 南向きに”

 

何年ぶりだろう。聴けた。

 

 

宮本浩次のソロ 5周年記念バースデーコンサート。そっか、ソロ始動してから 5年なのか。それが長いのか短いのか。

 

前年(2018年)に椎名林檎との「獣ゆく細道」、東京スカパラダイスオーケストラとの「明日以外すべて燃やせ」があったから、どこがはじまりかわからなくなってしまいそうだけど、2019年の「冬の花」でソロデビューしてから 5年。

その 2019年から自身の誕生日(6/12)にライブしていて、弾き語り、作業場での無観客ライブ、バンドでのライブといろいろな形で魅せてくれたが、今年はどんなライブだろう。私は特に調べず行ったが、「仲間とやります」みたいなことがどこかに書いてあったかも知れない(なかったかも知れない)。

 

 

星空が映し出され、プラネタリウムみたいと思っていたら、花道の先端(会場の中央)に宮本浩次が現われ、「Woman “Wの悲劇”より」を歌い出した。そうだ、去年の「ロマンスの夜」ぶりの宮本浩次のライブだ。見惚れ、聴き惚れていたら、ステージの方を見ると、あ!バンドがいる! メンバーは、縦横無尽ツアーと同じメンバー。

 

2曲目「rain -愛だけを信じて-」。途中、堂々と口パクしていて清々しかった。や、あれを口パクとは言わないかも知れないが、コーラスをかぶせていて、その部分を堂々と歌っていなかったのだ。昔、マドンナのライブで「堂々と口パク」って誉めてた(?)人がいて、物理的というか演出的というか、ボーカルをかぶせるところで、歌うフリもせず堂々と歌ってないのが清々しくもあると。歌ってなかったのは一部分だけだけど、宮本浩次もこういうことするんだ!?という新鮮な驚きがあって、これも演出に思えたくらいだった。

 

「going my way」はじめて聴いた気がすると思ったら、2019年のロックインジャパンフェスで聴いてた? あのときは横山健と MYJJ での出演だった。いつ聴いても新鮮に聞こえるのかも。この曲好きだなぁと思った。

 

そして、「はじめての僕デス」!

一旦下がり、「僕はみんなのうたで歌ってたんです」というような宮本浩次によるナレーションが入り、『みんなのうた』の映像が映し出される。10歳の宮本浩次の歌声がかかる中、今日で 58歳の宮本浩次が登場、「はじめての僕デス」を歌った! 一部分だけだったけれど、10歳の宮本浩次と 58歳の宮本浩次の歌声が重なる。凄い…。

 

そこから「passion」「風と共に」。

観てたときは集中してて気づかなかったと思うけど、これ『みんなのうた』3連発だったんだね。凄い…。

 

「今宵の月のように」で全員下がり、ここで第1部終了か。

 

第2部その冒頭、しばしの静寂の後、

 

“し・ば・ら・れ・る・な!”

 

その 6文字(6発声)だけで、いや、頭の “し” 1文字(1発声)だけでも空気が引き締まったのを感じた。静寂を突き抜け、強烈だった。この曲「解き放て、我らが新時代」の “身ひとつ” 感は凄い。自分の声だけで、メロディもなくても、言葉と発声だけで、会場を震わせた。宮本浩次の身体的な凄さを感じた。

 

そこで、この記事の最初だ。

 

“おかみさん 布団干す 南向きに”

 

まさか「おかみさん」が聴けるとは思ってなかった。エレファントカシマシの 2009年の曲だ。ライブでやるのいつぶりなんだろう、ずっと聴きたかった。

 

レッド・ツェッペリンみたいな音に “おかみさん 布団干す”。衝撃だった。ブルース! 確かに干すよ、南向きに!

“廃墟とも見まごう 静寂の青山通り”。「廃墟」と「青山」の組み合わせがかっこ良くて、宮本浩次なら青山も廃墟と歌えてしまうんだ!って興奮した。

 

「おかみさん」については、以前こんなブログも書いてた。エレファントカシマシは進化してるのか? 宮本浩次は残念ながら天才! → おかみさんは南向きに布団干す

 

そんな「おかみさん」を聴けたことがこの日一番の衝撃だったかも知れない。

 

しかしこれはエレファントカシマシの曲で、そりゃ私だってエレカシで聴きたいし、というかソロで聴くことを想像もしてなかったわけだけど、うわあー!おかみさんだー!で胸一杯で。

 

でも例えば、浅井健一がブランキーの曲をやるのとはちょっと違ってた気がした。といっても、浅井健一(SHERBETS か JUDE)のライブ行ったの大分前だから、その記憶での話になってしまうのだけど。

この日の「おかみさん」は、エレカシの「おかみさん」より未来っていうか、時が進んでるように聞こえた(エレカシの方がもっとこう「南向きに干す」感じがあるというか)。エレカシも宮本浩次(ソロ)と共に時を進めてるということか? まさに同時進行…。今エレカシが「おかみさん」をやったらどうなるんだろう。

 

そうしてライブは終わったのだけど(大分端折った!)、衝撃度でいえば、去年の「my room」の方があっただろう。でも今は、形式の新鮮さで勝負する段階ではなくなったということか。ずっとエレカシだった人がソロをやるというだけでも新鮮だし、カバーしかも女性の曲を唄うというのも新鮮だったけど、その新鮮さの一歩先というか一歩奥というか。

 

カバーは確立した。エレファントカシマシは不動のものとしてある。では、宮本浩次ソロは? そこはまだ確立してない何かがある気がする。……みたいなことここで書いたけども。 → 「ロマンスの夜」と「Just the way you are」

 

ライブは「Woman “Wの悲劇”より」ではじまり、「冬の花」で終わった。ソロの最新曲(カバー)ではじまり、デビュー曲で終わったということだ。一周したということか?

 

 

そうそう。ライブ後、JAPAN のインタビューを読んだんだ。そしたら、そこでもテイラー・スウィフトが出てきて、なんだか

 

テイラー、ありがとう!

 

と叫びたくなってしまった。宮本さんテイラーのライブ行ったというし、私もテイラーのライブ観たから、共有できる何か、わかる何かがある気がして。テイラーのライブ行って本っ当に良かった。 → Taylor Swift The Eras Tour @東京ドーム

 

それにしても、ちょうどこの宮本浩次ライブのころか、テイラーのエラズツアーが 100公演目と聞いて。テイラー、あのライブ 100回やってんのか! あゆが初の 47都道府県ツアーで 全53公演だったけど、100回だよ? しかも、あのライブを 100回! ひえー!

 

それだけ待ってる人がいるということも凄いけど、最近のツアー映像を見て、「テイラーはまだこれをやってるんだ!」って感動しちゃって。私は 2月で「観たー!」って終われても、テイラーはやり続けなきゃならない。それって熱いなって思ったんだ。

 

それはこの日の宮本浩次のライブでも感じたことで。新曲が増えたわけではないし、「ハレルヤ」だって 4年前の曲だ。すぐに新曲や新しいことを求めてしまいがちだけど、同じ曲をやり続けるのだって熱いことだなって思ったんだよね。(とかいいつつ、テイラーはあのライブをやりながら、新アルバムを出し、ツアーに新アルバムの曲を追加したりしてるのか。ひえー!)

 

私、テイラーの声が好きって書いたけど、「音域が広いわけでもなく、特徴的な声をしてるわけでもない」という指摘を見かけて、確かにって。でも、なんで好きなんだろうと考えてたら、萩原麻理さんがテイラーのこと「エモーションは本物」って言ってたことを思い出した。

 

 

 

 

 

このライブから二ヶ月経った今、ふと思った。

 

前に、桜井和寿からは「歌が上手く思われたい」という欲や主張を感じるけど、宮本浩次からは感じない…と書いたけど(※1)、「スターになりたい(スターでありたい)」だったら宮本浩次から感じるかもなぁ。

 

それでいえば、桜井和寿からは「スターになりたい」って多少はあるかもだけどあまり感じない気がする(むしろ「スターになれない」という感情を感じるかも?)。草野マサムネにも「スターになりたい」をほとんど感じない。

 

スターになりたい(スターでありたい)。

これが宮本浩次の特徴で、ソロ活動をやらねばならない原動力でもあるのかな? もちろん、それだけでなく、良い音楽を作りたいとかそういうのがあるに違いないけど。

今どきこんなにスターを引き受けてくれる人なかなかいないって、前にも書いてたんだ(※1)。

 

※1 どちらも同じブログに書いてました。 → 宮本浩次『縦横無尽』 ~破れし夢が躍動してる~