渡會将士 渡會将士20周年音楽會
2024年11月3日(日) Veats Shibuya
宮本浩次のライブの翌々日に、渡會将士のライブに行った。
その間に syrup16g の野音ライブがあったけど、行かなかったなぁ。
ふと思ったが、好きだったアーティストのライブに行かなくなるのって、好きじゃなくなったとか興味なくなったという場合もあるだろうけど、「満足してしまった」という場合もあるんじゃないか。
渡會将士 20周年。20周年というのは、FoZZtone でリリースしてから 20年とのこと。
FoZZtone、brainchild's(THE YELLOW MONKEY の菊地英昭のプロジェクト)、ソロ…といろいろな形で活動している。
夜と朝の間、徐々に夜が明けていくような「MorroW SoundS」ではじまって、「Wake me up」「Daybreaker」と続いて、そうだよ、そうだよ、私は今 “夜明け” の歌が聴きたいんだよ!と、心の夜まで明けていくようだった。一昨日の宮本浩次ライブの最後は「夜明けのうた」だったなぁ。
渡會将士の歌声には “夜明け” を感じる。
この声が、この歌声が好きなんだと思い知る。
バンド、MWtrio(ムートリオ)がかっこいい。
「MWtrio」というのは、渡會将士とベースとドラムの 3ピースのことで、今回のメンバーは、ベースが中村昌史、ドラムが若山雅弘。
実直な感じと颯爽とした感じと。
音がじめじめしてなくてドライな感じがした。風通しが良いみたいな。だから、すべての曲が、心地良い風が吹き抜けて行くように響いてきた。
FoZZtone の曲を 1曲だけ、「Fish,Chips,Cigarettes」をやった。
やっぱり良いなぁー。面白い曲、面白い歌詞を書くよなぁー。
渡會くんの中で、ソロで FoZZtone の曲をやるのは抵抗あるんだろうか。
例えば、宮本浩次はソロでも「悲しみの果て」や「今宵の月のように」をやるけど、渡會くんは FoZZtone 以外で「LOVE」や「音楽」をやることはあるのだろうか。「Fish,Chips,Cigarettes」だってもちろん嬉しいけど、FoZZtone のあの曲やあの曲をこれからライブで聴くことはあるのだろうかとふっと考えてしまった。
だからといって、ソロで FoZZtone の曲を何でもやればいいのかというと、そういうことでもないと思うから、バンドって難しいんだなぁと思うとともに、バンドとソロをやってる人は大変なんだなぁと今さら思ったりした。そうじゃない人もいるだろうけどね。
ソロになれば自由になれるわけじゃない。
でも、そういう難しさや面倒くささも含めて、渡會くんもこの日言った通り、「音楽って面白い」んだなと思った。
ただやはり、FoZZtone の数々の曲がこのまま演奏されなくなるのはもったいないと思ってしまうし、FoZZtone の曲はまだまだ演奏され切っていないとも思ってしまう。
ただ思ったのは、当たり前のことかも知れないけど、FoZZtone の存在は渡會くんにとっても「エモい」存在なんだなって。
それと、同じバンドとソロでも、エレカシと宮本浩次なら、結局私は「宮本浩次の作る曲」が好きだから、ソロもバンドも好きになってしまうというのがあるけど、FoZZtone と渡會将士の場合、そうもいかないということにじわじわ気づかされる。
FoZZtone の場合、「渡會将士の作る曲」が好きというのももちろんあるけど、「竹尾典明」の存在の大きさに時がたつほど気づかされる。
エレカシだって、宮本以外のメンバーの存在は大きい。けれど、「宮本浩次の作る曲」という一つの大きな矢印がある。
けれど、FoZZtone には、「渡會将士の作る曲」という矢印と「竹尾典明の作る曲(あるいはギター)」という矢印が混在していた。
そして私はそれが好きだったんだと。
だから、私が渡會将士のソロに物足りなさを感じてしまうとすれば、それは「竹尾典明が足りない!」ということなのだと。
けれど、それに気づけたことで、私はやっと渡會将士のソロに出会えたのかなって思えた。
やはり、「渡會将士の作る曲」が好きだし、この日感じた “夜明け” と “心地良い風” をまた感じたいし、これからも感じていきたい!
2024年の渡會将士の素晴らしい曲。歌詞も読んで、ぜひ聴いて欲しい。
渡會将士「写真はイメージです」(2024年)
前に FoZZtone について書いた記事。
FoZZtone は高尾山も登ってないレベルでいきなりエベレストを目指してしまった!?
スタジアムでもライブハウスでもカフェでも路上でもいい、FoZZtone の山を見つけてくれれば!
<オマケ>
会場に向かう道中、目が合っちゃいました!