Jiro's memorandum

Jiro's memorandum

泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

 

 

「真実が人を動かす」(ケン・アイバーソン)

 

 

最近、アマゾンナイキスターバックスの成功ストーリーを読み、「企業の成功要因は何か」というテーマへの好奇心が改めてふつふつと湧いており、また違った業界のケーススタディを、と思いこの本を読んでみた。非常に面白く、いい本だった。

 

 

アイバーソン氏いわく、ニューコアの成功要因は「企業文化7割、技術3割」とのこと。

 

企業文化。最近何冊も読んだスターバックスの企業本に頻出したキーワード。業界業種を問わず、やはり企業文化は重要だ。

 

ニューコアの場合、社員に自主性を持たせる点が大きなポイント(スターバックスほか成功企業にある程度共通するポイントではある)。

情報を与え、責任を与え、意思決定できる環境を与える。社員に当事者意識が芽生え、自主的に効率性・生産性を高める工夫・努力をする。そして、成果は報酬に返ってくる。チームワークを機能させる仕組みも注目すべき点だ。

 

鉄鋼業界は成長産業ではなく、また品質で差別化しにくい製品を扱う。それでも、USスチールとニューコアを比較すると、業績や株価のパフォーマンスにはとんでもない格差がついている。改めて、企業経営の成否は経営者次第だな、と感じる。

 

ニューコアと比較すると、(高炉と電炉の違いなどはあるにしろ)USスチールはボロボロの会社に見える。逆に言うと、USスチールには経営改善余地がかなり残されている可能性がある。日本製鉄は、そこそこ業界ポジションがありながらも収益性が悪くて株価が安い(しかしやり方次第では大きな収益性改善が可能)、という会社を買収しようとしている。教科書通りのM&A戦略だ。問われるのは実行力。

 

 

◇時価総額 USスチール $8.5B / ニューコア$37.9B

◇売上高 USスチール $17.7 / ニューコア$34.1B

◇営業利益 USスチール $0.8B / ニューコア$5.8B

◇営業利益率 USスチール 4.5% / ニューコア17.0%

2024.6.30現在(下図表に詳細)

 

 

 

以下、備忘

 



1.より高き大義のために



従業員と経営者の関係、4つの原則

(1)従業員がその生産性に応じて報酬を受ける機会を持てるように会社を経営することは、経営者の義務である。
(2)今日の職務を適切に果たしさえすれば明日もまた自分に仕事があることを、従業員は確信できなくてはならない。
(3)公平な処遇を受けることは従業員の権利であり、従業員は自分が公平な処遇を受けるであろうことを確信できなくてはならない。
(4)処遇が公平でないと思う従業員には、改善を申し出る何らかの方法が与えられなければならない。




2.自分が正しいと思うことをやれ



3年ごとに全社員に調査表を配り、仕事の満足度・職場の雰囲気を調べる(複雑ではなく、おなじみの質問とお決まりの手法)。社員との結びつきを保つための重要な道具。



各事業所長は管理下にある全社員と少なくとも年1回、50名以下のグループでミーティングを開くことを義務づけられている(500名の工場なら年10回)。



情報過多が管理過多。
情報が多すぎると、いま何が起こっているのかわからなくなる。社員に「自分が正しいと思うことをやれ」と本心から言うのもむずかしくなる。
情報過多を排除するのは、たやすいことではない。大切なのは、本当に重要なわずかな情報を見つけ、それに集中すること。




3.人間はみな平等である



鉄鋼業界では、組合が組織されている会社が圧倒的に多い。その中にあって、ニューコアの経営陣は組合とつきあう必要もなく、組合をどうやって締め出そうかと頭を悩ませる必要もない。それは平等主義の企業文化によるところが大きい。



「ニューコア社の成功をどう説明なさいますか」。答えはこうだ。「企業文化が7割、技術力が3割でしょうか」。



企業文化が本物になるために重要なのは一貫性。

一貫性は、自分がかたちづくろうとしている企業文化を、心底信じることから始まる。ニューコアが拠って立つ原則は、陳腐に聞こえるほど基本的。自分がしてもらいたいことを社員にせよ――これがわが社が心底信じている原則。この原則がニューコアをつくり上げている。あまりに単純に聞こえるかもしれないが、効き目は絶大だ。




4.社員こそ前進の原動力


社員に自由に発言させ、意思決定させ、大事な責任を任せたら、何が起こるか。混乱に陥るのではないかと怯える心は意識して抑え、好奇心に満ちた心で、無限の可能性をじる心で考えてみる。



社員にもっと情報を、もっと責任を、もっと意思決定を。



絶えざる変革のために

・ふさわしい人材を選ぶ
・管理者の時間の使い方を変える
※人の話を聞く、新しい試みをする、分析する(計画を練る、指示を出す、チェックする、ではなく)
・自らを成長させる責任を本人に持たせる
※教育訓練など能力開発の機会と、そのための自由度を与える
・社員に情報を与える
・社員の判断で技術投資をさせる



買収や合併を決断する場合、株主や顧客のことを考えるのと同じように、つねに社員のことを考える。会社が行なうすべてのことについて、社員にも理解し納得しておいてもらいたいと思っている。成功するのも失敗するのも社員次第だから。



経営者と管理者は、企業を前進させるエンジンは自分たちではなく社員であるとはっきり認め、社員が伸び伸びと働いて高いパフォーマンスを発揮できるような環境づくりに専念すべき。





5.給料のことを話そう



業界最高給はこうして決められる

基本給は社員が受け取るであろう金額の一部にすぎない(基本給は業界平均より低い)。ニューコアの現場の人間は、基本給をはるかに上回る週間ボーナスを稼いでいる。最近数年間の週間ボーナスを見てみると、低いときで基本給の100%、高いときは200%を上回ることもあった。工場労働者の1996年の平均年収は6万ドルを超えた。これは業界最高水準。

週間ボーナスをもらうためにしなければならないことは2つ
(1)チームで働く(2)生産する

一つの単位となる業務を行なうーチーム20-40人に対して生産基準量が設定され、その基準を超えた生産量に対し、チームの一人ひとりにボーナスが支給される。



1996年、ニューコアの人件費は鋼材1トン当たり40ドルを切った(大手鉄鋼会社のおよそ半分)。それなのにニューコアの社員の収入が多いのは効率も生産性も高いから。尻を叩いて強制しているわけではない。わかりやすいインセンティブのある賃金体系を定め、あとは社員に任せているだけ。

これまで、会社の競争力の維持については、社員を信頼してその創意工夫に任せてきたが、彼らがその信頼を裏切ったことはない。

ニューコアの給与体系の一番いいところは、議論の余地なく金額が決まるという点。



チームワークに火をつける給与

会社は設備、教育訓練、福利厚生プログラムなど基本的な支援を提供して、あとは社員たちのチームに任せる!
それがニューコアの給与体系の根底にある考え方。



1トンでも多くという圧力はきわめて強いが、それは経営者や管理者からではなく、同僚つまりチームの仲間からくる。

「あいつは溶接を終えるのが最後だったとか、あいつはしくじったとか、仲間はみんなお見通しさ。そしてまあ、なんとそんなヤツの手助けをしはじめるのさ」
「会社で決められている新入りの試用期間は90日だけど、ここでやっていける人間かどうかは、1か月もあればわかってしまう。はじめはみんなで寄ってたかって、知ってなきゃいけないことを教え込むんだ。新入りの訓練にはみんな真剣だよ。そうしておけば、いまにそいつがみんなのために金を稼ぎ出してくれるからね。使いものにならないヤツがきた場合は、チームでそいつを追い出す。気に入るとか気に入らないとかじゃない。オレたちの生活のためだ。その男にとっては、やり遂げるかお払い箱になるか二つに一つだ」



6.小さいことはいいことだ


1967年に製鉄業に参入したとき、ニューコアは鉄鋼大手と比べてお話にならないくらい小規模で、巨人たちの足元に近づくことすらおぼつかないという見方が一般的だった。



コミュニケーションの容易さは、組織が小さいことの強みのなかでも最大のもの(各事業所の人数を400-500名に制限)。




7.リスクを恐れるな



クレージーなことが起こるのが人生

イノベーションやリスク・テイキングに価値を置くニューコア流経営の根底にあるもの
人生は冒険だ!
クレージーなことが起こるのが人生だ!



「およそやる価値があるものなら、拙速でもいいからやってしまえ」



薄スラブ連続鋳造に賭けたニューコアの決断から引き出すことのできる教訓

 

リスクを冒す価値があるかどうかは、だれか他の人間(たとえ専門家であっても)に教えてもらうようではいけない。これが最も重要な教訓。決断は自分でしなければならない。
もう一つは、失敗の可能性を度外視してはならないということ。リスクとは、失敗の可能性があるということ。その可能性を直視しなくてはいけない。それを研究せよ。絶対に逃げてはいけない。

 

1987年の時点で、ニューコアの大きな賭けが吉と出ると思っていたのはわれわれだけだった。業界の事情通たちも、やりすぎだと考えていた。しかし、あの時点で、成功の可能性を正確に推し量れる立場にあったのはわれわれだけだったのである。




8.ビジネスにおける倫理



ビジネスにおいて何が倫理的であるかの判断は、公平で、正しく、実際上の理にも適っているという、三つの規準を満たす選択肢を探すことにほかならない。




9.シンプルであることの強さ



ニューコアは説明しやすい会社

われわれは本当に大切なことから目を離さないようにしている。つまり、会社の利益と長期的存続である。社員に考えてほしいことはこの二つに尽きる。経営陣は、それ以外のことにあれこれ口を出して会社に道を誤らせないよう心がけている。だから、美辞麗句を並べたビジョン・ステートメントで会社を飾ることもないし、卓越性などというあいまいで半端な目標を掲げることもないし、ややこしい事業戦略などで社員に重荷を負わせることもない。



ニューコアの競争戦略とは何か。経済的に工場を建て、効率よく操業すること。以上。



「生産設備の経済的な建設」こそ、ニューコアの設備投資のエッセンスだ。わが社の工場はどれもコスト競争力が高い。ミニミルの建設費は、年間生産能力1トン当たりわずか200~500ドル。大手高炉メーカーが好きな伝統的な大製鉄所では、これが1400~1700ドルにもなる。

そこへきて低いコストと高い生産性で操業するので(つまり効率よく操業するので)、建設段階のコスト優位性をさらに拡大し、引き続きコストを押さえることができる。基本的にニューコアが社員に求めることは、より多くをより安く生産することに尽きる。うまくやってくれればそれに報いる。これも単純。



あまりに常識的な哲学

短期的な収益ではなく、会社の長期的存続に重点を置く。
役員報酬を増やすのではなく、痛みを分かちあう。
意思決定の権限を現場に下ろす。
経営者・管理者と一般社員の区別をできるだけなくす。
社員にはその生産性に応じて報酬を与える。

これらは断じて革命的な経営コンセプトではない。きわめて単純で、きわめてまっとうな、わかりやすいビジネスの考え方にすぎない。儲けの追求は社員に任せ、経営幹部はその過程で社員がぶつかる障害を取り除くことだけやっていればよい。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「胡蝶の夢」一〜四(司馬遼太郎)

 

 

大好きな、幕末・維新の時代。司馬遼太郎さんのこの時代の本は随分読んだし、半藤一利さん、磯田道史さん、あるいはジャレド・ダイヤモンド氏、マクニール氏の本などでも、この時代をくり返し、しかし違った視点で、堪能してきた。

 

しかし、まだこんな視点での楽しみ方、味わい方、学び方があったのか・・・ と今回も幕末・維新を堪能した。

 

 

黒船来航をきっかけに、日本は西洋の思想、制度、文明、技術に影響を受けてきたわけだが、本書「胡蝶の夢」は、医学という視点、医者という立場からみた日本の変化を検証する。

そして松本良順の、医者としての(あるいは日本の常識を疑う一人の人間としての)その時代の変化に対する洞察力、さらには松本良順が診療・治療で関わる徳川慶喜、近藤勇、土方歳三、沖田総司らとの掛け合い、などが楽しめる。

 

 

 

以下、備忘

 

(伊之助の町で――あとがきのかわりに――、より抜粋)

 

江戸期の分際という倫理は、人間の普遍的美徳である謙虚、謙遜、恭しさというものを生み、ついにはときに利他的行為までを生むほどの力を持った。
同時に強烈な副作用として日本人に卑屈さを植えつけた。
幕末から明治初年にきた外国人は日本の倫理風俗として礼儀正しさ、謙虚さ、出すぎないことなどを指摘し、かつほめた。しかし日本人に物事を交渉する場合、相手がほとんど意見を言わず、即断せず、いつも結論を宙ぶらりんにすることに手を焼いた。
これは交渉をうけた役人が分際を心得すぎ「自分の役どころで、そういう問題は決めるべきでない」という倫理判断が慣習的にあったからで、上は老中から下は小役人にいたるまでこの倫理的価値基準でもって政治や行政上の課題の中で身を処していた。
「なにぶん先例になきことにて、御同役とも相謀りませねば私一存にては何とも御返答いたしかねます」
ということばが、行政の最高職から卑職の者にいたるまでどれほど使われてきたであろう。


『胡蝶の夢』を書くについての作者のおもわくのひとつは、江戸身分制社会というものを一個のいきものとして作者自身が肉眼で見たいというととであった。
それを崩すのは、蘭学であった。むろん蘭学だけではなく、それに後続する幾重もの波のために洗いくずされてゆくのだが、蘭学もまたひきがね作用の一つをなしたととはいうまでもない。
蘭学――医学、工学、兵学、航海学――といった技術書の叙述に本質的に融けこんでいるオランダの市民社会のにおいから、それを学ぶ者はまぬがれることができなかった。たとえば漢学者や漢方医、または諸技芸の宗家が物事を秘伝にしたがるのに対し、おなじ社会にいながら蘭学者は多分に書生じみていたし、さらには学んだものはすぐ本にして世間に公開する(『解体新書』がその好例であり、また伊之助が、『七新薬』を刊行したように)といった西洋式のやり方が早くからごく自然におこなわれていた。
末期には幕府機関の重要な部分が”蘭学化”することによって身分社会は大きくくずれるし、さらに皮肉なことに蘭学を学んだ者が、卑賤の境涯から身分社会において異数の栄達をした。
一つの秩序――身分社会――が崩壊するとき、それを崩壊させる外的な要因が内部にくりこまれ、伝統秩序のなかで白熱するという物理的な現象が、人間の社会にもおこりうるらしいということも、作者は風景として見たかった。
良順にせよ、伊之助にせよ、関寛斎にせよ、あるいはかれらと一時期長崎でいっしよだった勝海舟にせよ、夢中でオランダ文字を習っているこのグループがのちにやってくる社会の知的な祖であるにはまちがいないが、しかしそのほとんど無意識的ともいうべきかれらの営為が、のちの社会にとってどれほどプラスであったかということになると、まことに混沌としていまなお未分というほかない。
さらに見方をかえれば社会という巨大な、容易に動きようもない無名の生命体の上にとまったかすかな胡蝶(職であってもよい)にかれらはすぎないのではないかと思えてきたりもする。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ザ・ブランド・マーケティング「なぜみんなあのブランドが好きなのか」をロジカルする」(スコット・ベドベリ&スティーヴン・フェニケル)

 

 

「SHOE DOG」「スターバックス成功物語」を読んで以来、ナイキも、スターバックスも、より好きになってきた。なんとなく類似性を感じて、この2冊を連続で読んだのだが、やはり思った以上にこの2社には共通するものがあると感じていたところ、この本に出合った。著者は7年間ナイキの広告部長をつとめた後、1995-1998年にスターバックスのマーケティング担当副部長をつとめた。


2社に共通するのは、「商品」そのものではなく、ナイキであればスポーツの歓び、スターバックスであれば居心地の良さ、といった「体験」や「価値」の提供をぶれない目的にしていること。その目的を達成するために、商品の機能や味を追求するし、関わる人に投資しているし、一貫したコンセプトの上で草の根的に(時にキャンペーンもするが)価値の訴求をはかっている。


シューズの反発性を〇%向上させる、のが目的ではなく、アスリートにもっといい体験をしてもらうため。こういう根源的な目的を見失わないことが、どの企業においても重要だ。



以下、備忘



「ジャスト・ドゥ・イット」


スニーカーではなく、価値を伝える。商品ではなく、ナイキの精神を伝える。
バスケットボール編、ランニング編、クロス・トレーニング編、ウォーキング編、「ジャスト・ドゥ・イット」をテーマにした1ダース以上のCMを制作した。20歳のトライアスロン選手にとっても、50歳のウォーキング愛好家にとっても、意味のあるメッセージ。
ナイキ・ブランドは「ジャスト・ドゥ・イット」のユニークなブランド・ポジションのおかげで、統一性を保ちつつ拡大することができた。



スターバックス・ブランドの中核アイデンティティは、すばらしいコーヒーを提供することよりも、むしろコーヒーとのすばらしい出会いを提供することにある。いうまでもなく、最高級のコーヒー豆を正しく挽き、清浄な水を使い、適切な温度を保ち、きちんと時間をはかって淹れることは大切である。が、「ナイキ・ブランド」の本質がトーション(ねじれ)・コントロールやミッドソール・クッショニング・システムを超えたスポーツとフィットネスの歓びにあるように、スターバックス・ブランドの本質は、コーヒーが醸成する雰囲気にある。



ブランド・マントラ
 

ナイキ

「本物のアスレチック・パフォーマンス」

(Authentic Athletic Performance)
スターバックス

「満足を味わう日常のひととき」

(Rewarding Everyday Moments)
ディズニー

「楽しいファミリー・エンターテインメント」

(Fun Family Entertainment)
 

ブランド・マントラは、キャッチ・コピーではない。企業がどのような商品やサービスを提供するか、どのようにビジネスを進めるか、どのような人間を雇うか、といった問題に方向性を与える道しるべのようなもの。



優れたブランドは心の琴線を揺らす
「バーガーショップは客の腹を満たす、いいコーヒーハウスは魂を満たす」



スターバックスでの新人研修は、微分積分のようにすぐ忘れてしまう抽象的で非実用的な知識ではない。一度覚えたら一生忘れない技能―――まともなコーヒーの淹れ方を教わる。
完璧なエスプレッソの・ショットの抽出スピード(18-23秒)、スチームミルクのつくり方(煮立てない、80度以下が理想)、ほかにも一杯のコーヒーを注文するときには考えもしないような多くの知識をたたきこまれる。「スター・スキルズ」という研修科目では、人手の足りない朝の7時19分にカウンターの前にカフェイン切れ状態で気の立った客が20人並んでいても、エスプレッソ・バーの後方で禅の平静を保ちつつ親しみのある笑みをうかべて、バリスタの業務を遂行するための訓練をする。



ハワード・シュルツは、ブランドを形作っていく上で各店舗の従業員が決定的に重要であることを理解していた。パートタイマーに対して正社員と同レベルの健康保険を適用し、勤務時間数に関係なく全従業員にストック・オプションを与えた。投資家からは不必要な間接費を増やすとして強い批判を受けたが、シュルツは、企業が従業員を大切にすれば従業員は顧客を大切にするようになる、と主張して譲らなかった。同じ理由から、シュルツはどこの企業にも負けない新人社員研修にも心血を注いだ。最高の福利厚生制度と最高の社員教育を用意することで、最高の人材を確保できると考えたのだ。そして、それは正しかった。



ナイキとスポンサー契約を結んだ最初のテニス・プレーヤー、イリ―・ナスターゼは、テニス・プレーヤーの大多数が「よい子」だった70年代に、正真正銘の「反逆児」だった。そして、1977年、ウィンブルドンの観客席に座っていたフィル・ナイトは、ナスターゼの後継者ジョン・マッケンローを見出した。
「この赤ら顔した18歳の選手が、古臭い決まりごとを打ち破る雰囲気をまき散らしていることにナイトは気づいた。その雰囲気はナイキ流の考え方とも合致していたし、同時に、テニスをエリートのためだけのスポーツにしようと巧みに囲いこみをおこなうテニス界主流派の、抑圧的な規範や協約と一線を画すものであった」(カッツ)




(監修者はじめにより)

長く生き残っているブランドは必ず「信用」を武器にしている
エルメスは150年、虎屋は480年の歴史。「あのブランドなら間違いない」という絶対的な信用を得て、それを武器にしている。
信用も歴史も、商品力でも経営手腕でもなく、「人の力」によって築かれる。だからこそ、人に投資し、社員を教育していくことが一番重要。

デジタルは第一印象で九割決まる
「メラビアンの法則」によれば、「無表情の暗い声で『君は素晴らしい』と褒めたたえる」など、視覚情報、聴覚情報、言語情報が矛盾していた場合、視覚情報を採用する割合が一番高い。
デジタル社会では、スマホを数秒でスクロールする。つまり数秒の視覚情報だけで「いい・悪い」を判断する。


(監修者解説より)

デジタル社会によって、かつて一般の消費者が知り得なかったことが、白日のもとにさらされます。
「内部告発は卑怯だ」とか「一億総監視社会で疲れる」というマイナス面もあることは否定しませんが、本書に書かれているような「誰に見られても恥じることのないブランディング」を心がけることは、もはやきれいごとではなく必要不可欠な危機管理といえるのではないでしょうか。
 

 

 

 

 

※目次はこちらのブログご参照

 

 

 

 

以下、余談

 

2024/6/18 仕事前、職場近くでトリプルエスプレッソラテ。

スターバックスラテより2ショット多い、3ショットのエスプレッソを使っている、とのことだが、そこまで濃厚な感じはしない。味に慣れてきてしまったのか。初めてスターバックスラテを飲んだ時の感動に近い記憶も薄れつつある。

 

 

 

 

2024/6/20

大株主への決算説明、株価評価結果の精査、個人株主への問い合わせ対応、住民税追加手続き、給与支給処理、賞与データ作成、労務問題調査、と今日1日はミッションクリティカルな仕事満載、ずいぶん神経をすり減らす。

そんな夜20時のスタバ、ココアで癒されるひと時。ふわっとしたホイップクリームとともに飲む最初の一口が、やみつきになりそうだ。そしてクリームをぐるぐる混ぜて温かいうちに胃に流し込む。ショートサイズで十分満足(むしろ、トールの量だとちょっと無理かも)。

そして、しばし、ぼんやりした時間を過ごす。

 

 

 

 

 

「名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講座」(葉石かおり)

 
「そろそろ、お酒やめようかな と思ったときに読む本」に続き、知識補強のため、この本も読んでみた。
 
葉石かおり氏の本を読むのは2冊目。以前読んだ「酒好き医師が教える 最高の飲み方」(2017年11月発売)では、「適量肯定」スタンスだったが、本書では、「飲酒量ゼロが健康に最もよい」という事実を受け入れ、さらに健康的なお酒の飲み方を提言している。
 
 
お酒が好きな人なんだな、というのが随所ににじみ出ていて、お酒好きな人に対する愛情を感じる一冊。
 
 
 
以下、備忘
 
 

1日平均20g程度という適量はどのようにして決まったか
「日本人男性を7年間追跡したコホート研究、欧米人対象の海外の研究、など基に、なるべく病気のリスクが上がらない飲酒量ということで決められた。毎日60g以上飲むとがんをはじめとするさまざまな病気のリスクが上がることは以前から知られていた」(吉本氏)

ついに2018年に世界的権威のある医学雑誌ランセットに画期的な論文掲載される
「健康への悪影響を最小化するアルコールの消費レベルは『ゼロ』であると結論。『まったく飲まないことが健康に最もよい』ということ」(吉本氏)



「食前酒を軽く一杯飲むと食欲が増進され、胃腸の動きも活発になることが分かっている。お酒には、消化管に良い影響と悪い影響の両方ある」(大平氏)

「やる気ホルモンのドーパミンが多く放出される戦闘モードでは、興奮、覚醒、意欲の高まりがみられ、消化管の活動は抑制される。一方、幸せホルモンのセロトニンが放出される癒しモードでは、気分が安定し、消化管の活動が活発になる」「戦闘モードの飲み方はせず、高級料亭にいるようなゆったりとした気分で、食事を楽しみながらお酒を飲めばよい」(大平氏)

「血中アルコール濃度が急に上がらないような飲み方をすることも大切(空腹で飲まない、食事と一緒に楽しむ、飲むペースは控えめ、水も一緒に飲む、など)」(大平氏)



「筋トレ後にアルコールを飲むと、筋肉の合成に悪影響。筋トレを行うと、mTOR(エムトール)という酵素が細胞内で働き、たんぱく質の合成が活性化されるが、アルコールはmTORの作用を抑制し、筋肉の合成率が3割程度も減るという研究がある」(藤田氏)

「筋トレから十分に時間を空けて少量の飲酒、なら影響が少ない。僕は毎朝トレーニングして、夜にほぼ毎晩ビールを1缶(350ml)飲んでいる。筋トレ後の筋肉の合成のピークは1-2時間後。朝筋トレして夜飲むのが効率的」(藤田氏)



1日当たり日本酒1合程度の飲酒でも、がんの罹患リスクは上がる。「食道がん」など酒の通り道になるところが特にリスク高いが、「大腸がん」のリスクも上げる。

「毛細血管というルートを通じて大腸にもアルコールが到達している。また、アルコールによる『酸化ストレス』が腸に悪影響。過剰なアルコールの長期接種で酸化ストレスが継続的にかかり、腸内環境のバランスが崩れるという説が成り立つ」(大平氏)


 
 
取材先
 
 樋口進(ひぐち・すすむ)

独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長、依存症対策全国センター長、WHO物質使用・嗜癖行動研究研修協力センター長。昭和54年東北大学医学部卒。米国立保健研究所留学、国立久里浜病院臨床研究部長、同病院副院長などを経て現在に至る。WHO専門家諮問委員、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進関係者会議会長、厚生労働省アルコール健康障害対策関係者会議会長など委員多数。NHK健康チャンネルの記事はこちら

◇吉本尚(よしもと・ひさし)
三重大学大学院医学系研究科、家庭医療学分野、日本プライマリ・ケア連合学会理事・若手医師部会代表。2004年、筑波大学医学専門学群(現医学群医学類)卒業。初期研修を北海道、後期研修を岡山県で行った後、2011年より現職。現在は日本プライマリ・ケア連合学会の理事として、若手医師や医学生を牽引する立場で活躍している。
筑波大学研究者総覧の情報はこちら

◇大平英夫(おおひら・ひでお)
神戸学院大学 栄養学部 栄養学科 准教授。神戸学院大学栄養学部栄養学科卒業。神戸大学大学院保健学研究科保健学専攻修了(保健学博士取得)。2016年より現職。
神戸学院大学 栄養学部 栄養学科の情報はこちら

◇垣渕洋一(かきぶち・よういち)
東京アルコール医療総合センター・センター長。成増厚生病院副院長。医学博士。筑波大学大学院修了後、2003年より成増厚生病院附属の東京アルコール医療総合センターにて精神科医として勤務。臨床のかたわら、学会や執筆、地域精神保健、産業精神保健、メディアでも活躍中。
著書に『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』がある。

◇藤田聡(ふじた・さとし)
立命館大学スポーツ健康科学部教授。運動生理学を専門とし、老化と共に起こる筋量と筋機能の低下(サルコペニア)に焦点をあてた骨格筋タンパク質代謝についての研究を行っている。
運動と栄養摂取によるタンパク代謝を若年者と高齢者で比較し、筋タンパク合成と分解のメカニズムを代謝系の変化の測定のみでなく、分子レベルで解明する研究を進めている。立命館大学においては、一般成人の健康維持・増進やアスリートのパフォーマンス向上を支える運動処方と、サプリメントも含めた栄養摂取の研究を基礎と応用の多角的な視点から試みている。
特設サイト|立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科

◇財津將嘉(ざいつ・まさよし)
獨協医科大学医学部 公衆衛生学講座 准教授。2003年九州大学医学部卒業、2016年東京大学大学院博士課程修了(医学博士)。東大病院、北里大学病院などで従事。日本泌尿器科学会指導医、麻酔科標榜医、産業医。

◇松尾恵太郎(まつお・けいたろう)
1996年岡山大学医学部卒業。
1996-1998年亀田総合病院、1998-1999年岡山大学附属病院医員(第二内科)、1999-2002年愛知県がんセンター研究所(研修生)、2002-2003年ハーバード公衆衛生大学院疫学部(国際がん研究機関ポストドクトラルフェロー)、2003-2006年愛知県がんセンター研究所疫学・予防部研究員、2006-2008年同上主任研究員、2008-2013年同上室長、2013-2015年九州大学大学院医学研究院予防医学分野教授、2015-2018愛知県がんセンター研究所遺伝子医療研究部部長、2018年4月より現職。

◇秋山純一(あきやま・じゅんいち)
国立国際医療研究センター病院 消化器内科 医長・診療科長。
国立国際医療研究センターの情報はこちら

◇久住英二(くすみ・えいじ)
ナビタスクリニック内科医師。
医療法人社団鉄医会理事長。1999年新潟大学医学部卒業。内科医、とくに血液内科と旅行医学が専門。虎の門病院で初期研修ののち、白血病など血液のがんを治療する専門医を取得。血液の病気をはじめ、感染症やワクチン、海外での病気にも詳しい。現在は立川・川崎・新宿駅ナカ「ナビタスクリニック」を開設し、日々診療に従事している。
ナビスタクリニックのサイトはこちら

◇岸村康代(きしむら・やすよ)
大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業後、大手コンビ ニ向け商品開発や病院での指導を経て独立。日本野菜ソムリエ協会 ビューティーフードプログラムの監修をつとめる。メタボリックシ ンドローム指導の現場で数々の10kg、20kgという健康的なダイエッ トのサポートをしてきた経験や野菜ソムリエ上級プロなどの資格を 活かし、商品・メニュー開発、事業開発、講師、執筆、メディア出 演など、多方面で活動。目的別に効率よく栄養を摂る“パワーフード スタイル”を提唱し、商品開発やツール制作なども手がける。
岸村康代オフィシャルサイトはこちら

◇森下あい子(もりした・あいこ)
キリンホールディングス飲料未来研究所所属。2003年3月 東京理科大学理工学部応用生物科学科卒業。2005年3月 理工学研究科応用生物科学専攻 修士課程修了。同年4月キリンビール株式会社入社。生産本部取手工場品質保証担当。2008年10月キリンビバレッジ株式会社本社品質保証部。2010年10月より現職。

インタビュー「累計3億本突破・日本初「糖質ゼロ」ビールの原点「おいしさは絶対にブラさない」/『キリン一番搾り 糖質ゼロ』森下あい子さん」(Woman type[ウーマンタイプ] | 女の転職type 2022年8月18日)

◇安部良(あべ・りょう)
帝京大学先端総合研究機構特任教授、東京理科大学名誉教授。2018年より現職。

◇大谷義夫(おおたに・よしお)
1963年、東京都生まれ。医学博士。池袋大谷クリニック院長。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医。1989年、群馬大学医学部卒業。九段坂病院内科医長、東京医科歯科大学呼吸器内科医局長、同大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授、米国ミシガン大学留学などを経て、2009年に池袋大谷クリニックを開院。呼吸器内科のスペシャリストとしてテレビ等で情報発信を行う。
池袋大谷クリニックのサイトはこちら

 

 

 

 

以下、余談

 

 

昨日(2024/06/16)の日本経済新聞一面。タイミングよく、参考になる記事が載っていた。

まさに葉石氏?(葉石氏はコロナ禍のステイホームでお酒を飲み過ぎ、健康を損なった)

 

 

「そろそろ、お酒やめようかな と思ったときに読む本」(垣渕洋一)

 

 

飲酒に対する世間の常識は、「適量は健康に良い」から「一滴でも健康に悪い」に変わり、浸透しつつある(と感じる)。

 

自分も、数年前から「毎日」の晩酌をやめて「週末のみ」かつ「ほどほど」という飲酒スタイルに変えた。飲み会でも、競うように飲むことはなくなった。

 

基本的にお酒が好きなので、「やめよう」とは思っていない(むしろ、本当はもっと飲みたい)。しかし、健康への影響、リスクについて、目をそらさず向き合っておこう、と思い本書を読んでみた。

 

 

読み終わって、現状の飲酒量は1日平均でみて健康への影響を気にするほどではない問題ないレベルと判断(ほっと安心)。今のペースを継続しようと思っている。

 

ただ、喫煙に対する世間の意識がこの20年で大きく変わったように、飲酒に対する意識も、どこかのタイミングで加速度的に変わる可能性がある、と読んでいて感じた。

 

昔は、電車や職場や路上での喫煙は当たり前だった。自分も吸っていた。タバコを吸うのがかっこいいと思っていた。しかし、(もう20年以上前だが)禁煙して本当に良かったと心から思う。

 

今のところ禁酒するつもりはないが、まわりが飲まなくなる環境変化なども想定し、飲酒に代わる楽しみを今から見つけておこうかな、と思ったりしている。また、スターバックスが第三の場所として存在感を高めているのは、昨今の飲酒離れが背景の一つなのではないだろうか、と思ったりもした。

 

 

福井の実家が造り酒屋なので、影響が気になるところだ。しかし、お酒を飲む機会が貴重な時間になれば、よりよい体験を求めて、本当によいお酒を志向するようになるだろう。量は減っても、金額ベースではさほど減らないかもしれない。

 

自分自身、安くて体に悪いお酒(エチルアルコールに人口甘味料を加えただけの缶チューハイなど)は避けて、よいお酒をじっくり味わうようにしている。

 

 

 

以下、備忘

 

 

 

お酒のメリットは「気分がいい」「リラックスできる」「楽しくコミュニケーションできる」。お酒はドーパミン、セロトニン、等を生み出す「万能の向精神薬」。しかし、肉体的な健康という視点でのメリットはゼロ。

 

 

 

厚労省調べ(H30年)では、「飲まない(飲めない)」38.0%、「ほとんど飲まない」15.8%、「やめた」1.8%。合計すると飲酒習慣がない人は55.6%。今や、飲む人の方がマイナー。

 

 

 

アメリカの若者に「ソーバーキュリアス」の動き。ソーバー(しらふ)でいたがる人、というニュアンス。しらふでも人生を謳歌していることをSNS上でアピールしたりしている。

 

日本の若者は、4分の1にソーバーキュリアスの傾向。

 

「飲めるのがカッコイイ」から「シラフでいるのがかっこいい」という価値観に変わろうとしている。

 

たばこの常識が変わったのはこの20年。昔は電車内で喫煙できた。常識はいきなり逆転する。乗り物内で飲酒することが「信じられない」ということになるかもしれない。

国も世界も“禁酒”に向けて動き出している。飲酒の知識や健康教育が行き届くことで、娯楽やコミュニケーションの方法もより多様化へ。



「酒は百薬の長」は西暦8-20年頃、中国で酒税を創設した皇帝が、消費を促進するために言い出した。



■「ローリスク」の節度のある適度な飲酒量

男性 
1日のアルコールの量20gまで
(難しい場合、40g以下に抑えられれば病気になりにくい)
40g前後がミドルリスクの酒量、60gを超えるとハイリスク

女性
1日のアルコールの量10gまで
(難しい場合、20g以下に抑えられれば病気になりにくい)
20g前後がミドルリスクの酒量、30gを超えるとハイリスク

20gの目安は、ビールの中瓶かロング缶1本、日本酒1合、焼酎(25度)100ml、ワイン2杯(小さなグラスで)




アルコールは少量でも効率よく報酬系のドーパミンの分泌を促進。セロトニンとオピオイドの分泌も増やすので不安や心配などの負の感情も吹き飛ばし苦痛を忘れさせる。この相乗効果で、情緒的には実に魅力的な薬理効果がある。これがアルコールの魅力であり魔力。


ドーパミンを出すアルコールの代替品としては、甘いもの、たばこ、コーヒーなどがある。しかし、アルコールがドーパミンを生み出す力は圧倒的に強い。代用しても「ないよりはマシ」程度で、そう簡単にドーパミン不足は埋められない。

甘いものは、糖尿病や過度の肥満がなければ、飲酒するはよりずっといい。

運動で「いい気分」を味わう(ドーパミンを出す)のがおすすめ。

音楽、手芸、ガーデニングなどの創造的なことに没頭する、何か努力して報酬や成果を出す、などでもドーパミンが放出される。

職場でも家庭でもない「第三の場所」を持つこともおすすめ。息抜きができることが条件。スポーツジムでもいいし、仲間とシラフで集まっておしゃべりできる場所があればスッキリできる。




アルコール(=薬物)は、副作用とのバランスを考えて服用、おつき合いすることが健康管理の基本。
 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
以下、余談
 

 

2024/6/2 彩の国トライアスロン(ミドル・ディスタンス)完走。
ドーパミン大放出!
 
 

 

 

「「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方」(岩田松雄)

 

 

3冊の中では、個人的にはこの本が一番好きだ。読後に、気持ちが引き締まる感じ。

 

※参照

「スターバックスCEOだった私が社員に贈り続けた31の言葉」
「ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由」
「「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方」(2020年7月)

 

 

 

以下、備忘

 

 

 

もしリーダーとして組織を率いることになったら、真っ先に考えるべきは、自分たちの存在理由(ミッション)は何か、ということだ。それが崇高なものであればあるほど、多くの人に響くものになる。

 

 

 

スターバックスでは、「100年後も光り輝くブランド」という言葉を掲げた。外資系にありがちな、四半期ごとに売り上げ云々など、短期的、業績的な打ち出し方はしたくなかった。

目先のことではなく未来も見ていこう、100年後にも光り輝くブランドにするにはどうすればいいのか、それをみんなで語り合いたかったし、それが可能なブランドだと心底思っていた。

 

 

 

大事なことは何度でも繰り返す。何十回と私の同じ話を聞いたという社員も少なくない。しかし、大事なこと、言わなければいけないことは、何回、何十回言ってもいい。

 

 

 

持つべきは、妙なプライドではなく、リーダーとしての使命感。

「みんなを幸せにしたい」という思い。これこそが、リーダーの最大の原動力でなければならない。

 

 

 

CEOになる前に部長クラス50人に「直感だが、2000億円くらいまで大きくなることができると思うが、どう思うか?」と聞いたところ、全員がいけると思うと言ってくれた。

理屈はまったくなかった。すばらしい企業文化を持っている、2000億円にふさわしいブランドだと思ったから、出てきた数字。

 

細かい理屈は措いておいて、中長期的な目標は、直感でいい。

 

 

 

組織では、ポジションが上に行くほど、求められる能力は「スキル系」の能力よりも「人格系(徳)」の能力が大きくなっていく。

 

 

 

以下、余談(追記)

 

 

 

タリーズにて、仕事前に本日のコーヒー、昼休みに水出しアイスコーヒー(ワンモアコーヒーサービスで)。

タリーズのカップもなかなか高級感があって、コーヒーが美味しく感じる。ちょっとした贅沢感、満足感あり。

 

「すべては一杯のコーヒーから」もいい本だった。

 

 

 

「ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由」(岩田松雄)

 

 

スターバックスでのエピソードがちりばめられていて、スターバックスの副読本としては3冊の中で一番よい。

また、最近仕事で営業や経営の「数字」に意識が偏っていたことに気がつかされ、改めてミッションについて考えてみようという気づきをもらった。



以下、備忘



ミッションを持っている企業は活力があり、顧客を楽しませ、驚かせ、感動させます。ミッションを持っている人は、たとえ厳しい現実に直面しても、常に前向きで、いきいきしています。



なぜスターバックスは長居する客を追い出さないのか

学生でも、ビジネスパーソンでも、スターバックスに来たお客様が、リラックスできたり(活力を得る)、賢くなったり(栄養をとる)すれば、それでいい。
それは確実に世の中のためになっていることだから。



お客様を満足させるとか、ニーズを満たすとか、そんな目標では、人々を感動させることはできません。大きな愛をもって、大きく期待を超えていかなければなりません。



スターバックスにマニュアルはない。ミッションを徹底教育したあとは、権限委譲(エンパワメント)をして、その実現のための自主性と創造性を発揮してもらうこと。これこそが、スターバックスの接客の核心。

新しく入ったパートナー(アルバイト含む)に教育を行う時間は70時間。70時間もかけるからこそ、スターバックスのミッションが理解でき、自分の頭で考えたよいサービスが提供できて、それが働くことのかけがえのない充実感につながり、スターバックスを大好きになって定着してくれる。
パートナーたちの姿を店頭で見て、自分もパートナーになりたいと思ってくれる良い人材(志の高い、価値観を共有してくれる人)が集まる。
これがスターバックスの好循環。



「スターバックスは人を育てる学校ではないか」

毎年、多くのアルバイトの学生が成長して巣立っていく。「人々の心を豊かで活力あるものにする」ことがミッション。ミッションの大切さを学んで、やがて世界中に散り、どこかで人々の心を豊かにし続ける。社会に貢献してくれる。




岩田氏が採用で決まってする質問は「あなたの強みを3つ、弱みを3つ教えてください」。強みは、ほぼイコール自己PR。一番注目しているのは、弱みのひとつ目。強みを必死でアピールしたあとの自分の弱みには素直な本音が隠されている。
もうひとつの質問は「あなたが今までの人生の中で一番光り輝いていたのは、どのようなときですか?」。それこそ、もっともその人らしい火花が散った瞬間。



会社のミッションと同時に、自分自身のミッション、言い換えればどの会社で働こうと変わらないミッションを持とうと強く考える(岩田松雄)。

ex:「日本をいま一度せんたくいたし申候」(坂本龍馬)

 

 




以下、余談

 

 

 

 

休日早朝にジョナサンをよく利用している。モーニング(ドリバー付き)はスターバックスラテと同じくらいの価格。早朝は空いていて、一人で贅沢にボックスシートを遠慮なく長時間使える。新聞もある。ネコロボットがちょっと耳障り。

 



 

 

 

 

 

「スターバックスCEOだった私が社員に贈り続けた31の言葉」(岩田松雄)

 

 

元スターバックスジャパンCEOの岩田松雄氏の本を3冊読んでみた。

 

「スターバックスCEOだった私が社員に贈り続けた31の言葉」

「ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由」

「「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方」

 

以前、「「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方」を読んだ。とてもよい本だった印象が残っており、スタバに関わる部分をもう一度確認しようと思ったのが、この3冊を読もうと思ったきっかけ。

 

3冊集めてから気がついたのだが、この3冊は2012年10月から11月のわずか2か月の間に出版されている。ただでさえ同じ著者なのに、出版時期も同じなので、内容の重複感かなりあり。

 

 

本書「スターバックスCEOだった私が社員に贈り続けた31の言葉」は、3冊の中でもよりスタバに関係が深い内容では、と思いきや、かなり一般的・普遍的内容だった。スタバの研究には期待外れだったが、そこそこ参考になった。

 

 

 

印象に残ったワードは、

 

何をミッションにするか、考え続けていればアンテナが立つ

 

「船長は血が出るほど唇を嚙む」

 

遊ぶように楽しく仕事をして、仕事するように真剣に遊ぶ

 

ミッションは変化し成長する(死ぬ瞬間まで、自分のミッションを考え続けるのかもしれない)

 

など。

 

 

 

以下、備忘

 

 

01 人生にミッションを持て。志のない経営や人生はむなしい

02 「好き」「得意」「人のためになる」。この3つが重なる分野を探せ

※考え続けていればアンテナが立つ

03 社長もアルバイトも、本社も現場も「役割」

04 得意分野がないのなら、「スーパーゼネラリスト」を目指せ

05 「サラリーマンスキル」を身につけているだけでは寂しい

06 いつでも会社を辞められるように、貯金は今からでもしなさい

07 やりたくないことでも、まずはトップをとってみる

08 「社長を目指して働く」と「部長を目指して働く」は働き方が根本から違う

09 部下とは群れるな。ランチは一人でとれ

※仲良しグループの派閥はつくらない

10 部下は、トイレの中でも上司を見ている

※常に見られている意識が人間性を高める

11 一人のお客さまより、一人の従業員のほうが百万倍大切

 

12 できる人が教えるのではない。教えるからできるようになる

※入社後の研修の半分は「教える人のためもの」(スターバックスの素晴らしい仕組み)。

※「人は、自らが教えるときに、最もよく学ぶ」(ピーター・ドラッカー)(新人に教える必要が生まれたことで改めて必死に勉強する)

※「船長は血が出るほど唇を嚙む」(そこで手を出してしまえば船員が育たない。血が出るまで唇を噛んでも我慢して船員を助けない)


13 人は信じても、人のすることは信じるな

14 常に「自分が創業者だったら」と考えて仕事をする
※常に「自分がハワード・シュルツだったら・・・・・・」と考えて行動できているか

15 「何をやるか」ではなく「なぜやるのか」を考えてもらう

16 ほめ合う文化をつくれ。そうすればよい決断ができる

17 部下を評価するときは、結果だけでなく過程もほめよ

18 叱るときは、思いきり叱る。でも怒ってはダメ

※「『怒る』は感情のままにできるが『叱る』は愛情がないとできない」(野村克也)

※「ミスは叱らない。だが手抜きは叱る」(落合博満)

19 「イエスマン」にはだまされるな

20 社長からニートになって見えてくるものもある

※意味のない失敗や挫折はなかった

 

21 日陰の部署にいても、ベストを尽くせ。いつかそれが役に立つ

22 あなたが失敗しても会社は潰れない。安心しろ

23 「今がダメでもきっと良くなる」と自分を信じろ

24 付加価値が生まれる「火花の散る瞬間」を意識せよ

25 正しい生活習慣は、必ずいい仕事につながる

※遊ぶように楽しく仕事をして、仕事するように真剣に遊ぶ

26 先入観やネガティブな思い込みは「悪」である。心の自由人であれ

27 二次会は行くな。酒の席でしか言えない本音は意味がない

28 時間管理は「予定」だけでなく「結果」を書く

29 ずる賢いエリートほど手に負えないものはない

 

30 なりたい人間を演じなさい。あとからそれが自分になる

31 ミッションは常に変化し、成長し続けるもの

※死ぬまで勉強することと同じで、ひょっとすると死ぬ瞬間まで、自分のミッションを考え続けるのかもしれない

 

 

 

 

 

以下、余談

 

 

職場近く、仕事前の早朝のスタバにて、カフェモカ。ホイップがおいしい。が、体には悪そう(おうおうにして、美味しいものは体に悪い)。しかしながら、ささやかな贅沢なひとときを満喫。

 


 

 

「だから、スターバックスはうまくいく」(毛利英昭)

 

 

スターバックスの成功要因の鍵が人材であることはわかった(「スターバックス物語」「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」)。

 

その人材マネジメントについて、つっこんで具体的に知りたいと思い、この本も読んでみた。

 

スターバックスの人材マネジメントの大前提は、経営理念や企業文化で社員を魅了し、同じ価値観を共有・浸透させること。誤解を恐れずに言えば、ある意味「宗教的」。しかし決して悪い意味ではなく、むしろ「いい会社」の絶対条件に近い。(逆に、この前提が崩れている会社、つまり、ビジョンなどなく、何のために働いているのか社員の価値観がバラバラな会社は話にならないというレベル)

 

この前提の上で、スターバックス独特の具体的制度やルール ―― 自律性重視(マニュアルに頼らない)、コーチングを教育プログラムに取り入れる、表面的な成果よりも一段深い層のコンピテンシーを評価、等 ―― が、スターバックスのビジョンであるとか事業特性に相性よく、効果的に機能している。よくできているな、という感想。

 

このような、スターバックスのビジョン、経営理念、企業文化に基づいた人事制度・教育制度を社員が受け入れることによって、一回りしてスターバックスのビジョン、経営理念、企業文化、がさらに深く社員に浸透する、というスパイラルになるのではないだろうか。

 

 

「だから、スターバックスはうまくいく」という本書タイトルは、単にキャッチ―なだけでなく、本書内容をなかなか的確に表現している。あながち盛ってもいない。

 

 

 

以下、備忘

 

 

■ビジョンドリブンの人材マネジメント

スターバックスが大切にする哲学「One cup at a Time, One Customer at a Time」(一人ひとりのお客さまに一杯ずつ心を込めてコーヒーをお出ししよう)

採用は、価値観に共感できる人。(例えば、コア・イデオロギーの「感動経験を提供して、人々の日常に潤いを与える」という価値観)



■個人の自律を前提とした組織を目指す

スターバックスにマニュアルはほとんどない。「ミッションステートメント」を憲法として、自分は今何をすべきなのか、マニュアルに頼らず自分で考えて行動する人たちによって支えられている。

「One cup at a Time, One Customer at a Time」には、有名な「Moment of Truth」(真実の瞬間)という言葉の本来の意味である「闘牛でとどめの一突きをする瞬間。決定的瞬間」と同じ思いが込められているのではないか。

サービスは、突然必要になり、その一瞬を逸すると価値がなくなってしまう。個人の自発性が鍵となる。本当にお客様のために尽くすという気持ちや意欲なしには、顧客の心を捉えるようなサービスは実現できない。まさに“真実の瞬間”。

マニュアルに頼ったサービスでは限界がある(というか無理)。



■人材育成においてコーチングを重視

すべてのパートナーは学ぶ人であると同時に学ばせる人、教える人となり、双方向の学習で相互に補完する関係を作り、互いの能力を高め合うことを大切にしている。

「彼もきっとやればできるんだ」と相手の力を信じて教育する。人間の能力はいつ花が開くかわからない。人間の能力は緩やかな上昇線をたどるのではなく、ある日突然飛躍するもの。教育には忍耐が必要。誠意をもって当たれば、きっと相手の心を動かすことができる。

急速に店舗拡大する中で、店舗のレベルを下げないように人材育成することに力を入れてきた。この点から、現場でのコーチングは非常に重要。

早い段階(入社2、3ヶ月)からコーチング技術を教育し、学んだことをすぐ次に入ってくる人に教えられるようにしている。



■コンピテンシーによる評価

コンピテンシーとは、成果に結び付く行動特性。

成果に結び付く行動自体やそのプロセス、努力の度合いを評価対象とする考え方。

6つのビジネス姿勢に区分。コンピテンシーレベルは7段階で、それぞれ求められるレベルが明文化されている。

 

 

 

 

 

 

コーチングの定義は「相手の持っている能力とやる気を引き出し、目標に向けてサポートするためのコミュニケーション技術」

 

 

 

 

 コンピテンシーについては「人を選ぶ技術」もご参照

 

 

 

 

 

 
 
以下、余談

 

タリーズでカフェラテ。こちらもおいしい。スターバックスラテの味はそろそろ忘れてきてしまったが、スタバの方が好きかもしれない。店員さんのオーラみたいなものもスタバより少し落ちるように感じた(というか、いたって普通の店員さんだった)。こんなふうに感じるのは、スタバびいきバイアスのせいもあるだろう。自分も洗脳されてきたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」(ジョン・ムーア)

 

 

「スターバックス成功物語」をきっかけに、スタバに足を運ぶようになり、自分の中で好感度と好奇心(スタバが成功している秘密をもっと知りたい)が上昇中。

 

ということで、この本も読んでみた。

 

 

読んだ結論というか感想は、こんな風に言ってしまうと身も蓋もないが、結局のところ、お客さんを満足させるためにやるべきことを、誠実に、手を抜かずにやっている、ということ。

 

 

この本を読んで、思い出した本は2冊。「シュガーマンのマーケティング30の法則」「時間最短化、利益最大化の法則」

 

「シュガーマンのマーケティング30の法則」は、消費者に対して正直であることの大切さを強く主張しているが、スターバックスはそんな会社かな、と思う。

 

「時間最短化、利益最大化の法則」に書いてあったことで思い出したのは、思考アルゴリズムが共通した人が自然と仲良くなり集まるということ。つまり、スターバックスの企業文化に共感した社員、スタッフがいいチームを作っているのだと思う。

 

 

スタバの価値観に合う人、合わない人がいると思うが、スタバはどこの店も、フレンドリーで、てきぱきしていて、魅力的だな、と思えるスタッフが集まっているように感じる。ここからは推測だが、おそらく仕事もちゃんとやる人たちなのではないだろうか。さらには、そういう店員さんに好感を持つ人も思考アルゴリズムが似ていて、だから居心地がよくて何度も店に来るのではないだろうか。そしてさらに、そんな人たちと一緒に働きたいと思う思考アルゴリズムの似た人たちが(例えば、前向きで、自分に自信のある人、当然スタバが大好き)、スタバの店員になるのだろう。

 

たぶん、スタバのノリは無理、という人たち(例えば、一生懸命がきらいで自分に自信がない人)はスタバの求人に応募しない。

 

 

 

以下、備忘

 

 

 

1.ビジネスと正面から向き合う過程でブランドは生まれる。

スターバックスのブランドは情報操作によってつくりだされたものではない。高品質のコーヒー豆の調達とロースト、濃厚なコーヒーを楽しむ方法を顧客に伝えること、居心地よくくつろげる空間を作ること、などに必死に取り組んだ過程でブランドが生まれた。



4.ありのまま伝えよ。つくられた話はもういい!

商品が素晴らしい理由をこしらえようとする、大げさに表現しようとする、そういうマーケティングがいまだに多い。
話を作りあげる会社は短命で必死なビジネスになる。一方、真摯な態度でやっていることをありのまま伝える会社は人々から慕われる息の長いビジネスになる。



10.最大ではなく、最高になれ。

最高を目指した結果、最大になるケースは案外多い。だが、その反対は見たことがない。



18.注目に値することが注目される。

スターバックスが提供する“心に残る顧客エクスペリエンス”は「注目をひく法則」に従っている。
スターバックス体験(エクスペリエンス)を味わった顧客は友人や家族に話すことが多い。テレビCMや広告キャンペーンよりはるかに効果的な宣伝になる。



21.約束以上のことをせよ。

スターバックスには「10分ルール」があり、営業時間より10分早く開店し、10分遅く閉店している。



29.「壁」の声に耳を傾けよ。

役員のハワード・ビーハーは、店に入ってしばし黙って立っているだけで、その店の採算性や従業員のやる気が瞬時に分かった。
「壁」の声とは、音と光景、会話と音楽、そして活気のこと。壁が何と言っているか、お客さまにも確実に聞こえている。



31.すべてが大事であると心得よ。

「気にしなくても大丈夫。そんなことに気がつくお客はいませんから・・・」などと口走る従業員はスターバックスには見つからない。
気づくお客様は、必ずいるのだ。



40.経験に勝る情熱を持っている者を雇いなさい。

スターバックスは、経験に富んだ人よりも、活力、誠実さ、やる気を持ち合わせた人や、誰からも好かれる性格を持ち合わせた人を重視。
経験豊富な人は「いいや、そんなことできるわけがない」と簡単に言ってしまう。純真さで仕事に取り組む熱意のある人は「やってみよう」と言い、過去に失敗したことがあるからといって禁じたりしない。
経験豊富な人は時として謙虚さを欠く。そして、もうこれ以上学ぶものはないと思ってしまいやすい。

 

「あなたの望む場所に到達したことがあるという人ではなく、そこへ連れて行ってくれる人を雇うほうがいいい」(アップルコンピュータのガイ・カワサキ)



45.すべてを正しく行え。利益は結果的についてくる。

・事業を構築することに集中してブランドが生まれると、利益は生まれる

・最大ではなく最高を目指すと、利益は生まれる

・広告よりもビジネス活動でアピールするようになると、利益は生まれる

・単に顧客の最低限のニーズだけでなく、ウォンツを満足させることを目的としてビジネスを行うと、利益は生まれる

・顧客の中でロイヤルティを超えて親愛の情が育つと、利益が生まれる

・顧客との交流からニーズやウォンツを見いだして対応すると、利益が生まれる

・ビジネスのおかげで企業が信頼できるものになると、利益が生まれる

・自己満足に陥らず、現状維持に抵抗し、うぬぼれを打ち砕く企業文化を育てると、利益は生まれる

・利益追求以外のすべてを正しく行うと、利益は生まれる

 

 

 

 

 
 
 
 
 
お客は本当に真実を求めている。…お客が噓に気づけば、あるいは嘘っぽいと感じただけでも、信用は失われていくのだ。
噓偽りのない正直なセールスを続けることが、この本で紹介したどの心理的トリガーよりも成功に役立つだろう。
 
 
 
1位の会社はなるべくして1位に、2位の会社はなるべくして2位に、なっている。1位は2位以下の理由が理解できるが、2位以下は1位の理由が理解できない。
 
世の中の「いいもの」は、2割の「本当にいいもの」と8割の「いいといわれているだけのもの」で成り立っている。
 
プロ選手と芸能人は、たまにしか会わないのに親友になる。それは、お互いが一流だから(厳密には、一流選手と一流芸能人の仲がいい)。一流だからこそ、一流の価値観で互いに惹かれ合う。よく似た「思考アルゴリズム」を持っているということ。
 
「努力なんてムダ」という思考アルゴリズムの人に囲まれていると努力しなくなる。高い目標に向かって頑張る思考アルゴリズムの人に囲まれていると、自分も高い目標に向かって頑張れる。
 
 
 
 
以下、余談
 

 

この日は午前休みをとって東京体育館プールにスイム練習へ。この機会に明治公園のスタバ訪問。オフィス街ではないので、平日朝のこの店はガラガラ。平日朝のこの店は穴場だ。週末は激混みだろう。

 

 

カプチーノ。泡がふわふわ。味は普通よりちょっとおいしい程度か(やはりスターバックスラテが今のところ自分の中で最高)。

 

 

2階テラス席で8時から1時間ほど滞在。とても静か。ぼんやりと、公園の緑を眺めたり、国立競技場の上を流れる雲を眺めたり、雨音に耳をすませたり、このブログを書いたり。と、極上の時間。