「そろそろ、お酒やめようかな と思ったときに読む本」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

 

「そろそろ、お酒やめようかな と思ったときに読む本」(垣渕洋一)

 

 

飲酒に対する世間の常識は、「適量は健康に良い」から「一滴でも健康に悪い」に変わり、浸透しつつある(と感じる)。

 

自分も、数年前から「毎日」の晩酌をやめて「週末のみ」かつ「ほどほど」という飲酒スタイルに変えた。飲み会でも、競うように飲むことはなくなった。

 

基本的にお酒が好きなので、「やめよう」とは思っていない(むしろ、本当はもっと飲みたい)。しかし、健康への影響、リスクについて、目をそらさず向き合っておこう、と思い本書を読んでみた。

 

 

読み終わって、現状の飲酒量は1日平均でみて健康への影響を気にするほどではない問題ないレベルと判断(ほっと安心)。今のペースを継続しようと思っている。

 

ただ、喫煙に対する世間の意識がこの20年で大きく変わったように、飲酒に対する意識も、どこかのタイミングで加速度的に変わる可能性がある、と読んでいて感じた。

 

昔は、電車や職場や路上での喫煙は当たり前だった。自分も吸っていた。タバコを吸うのがかっこいいと思っていた。しかし、(もう20年以上前だが)禁煙して本当に良かったと心から思う。

 

今のところ禁酒するつもりはないが、まわりが飲まなくなる環境変化なども想定し、飲酒に代わる楽しみを今から見つけておこうかな、と思ったりしている。また、スターバックスが第三の場所として存在感を高めているのは、昨今の飲酒離れが背景の一つなのではないだろうか、と思ったりもした。

 

 

福井の実家が造り酒屋なので、影響が気になるところだ。しかし、お酒を飲む機会が貴重な時間になれば、よりよい体験を求めて、本当によいお酒を志向するようになるだろう。量は減っても、金額ベースではさほど減らないかもしれない。

 

自分自身、安くて体に悪いお酒(エチルアルコールに人口甘味料を加えただけの缶チューハイなど)は避けて、よいお酒をじっくり味わうようにしている。

 

 

 

以下、備忘

 

 

 

お酒のメリットは「気分がいい」「リラックスできる」「楽しくコミュニケーションできる」。お酒はドーパミン、セロトニン、等を生み出す「万能の向精神薬」。しかし、肉体的な健康という視点でのメリットはゼロ。

 

 

 

厚労省調べ(H30年)では、「飲まない(飲めない)」38.0%、「ほとんど飲まない」15.8%、「やめた」1.8%。合計すると飲酒習慣がない人は55.6%。今や、飲む人の方がマイナー。

 

 

 

アメリカの若者に「ソーバーキュリアス」の動き。ソーバー(しらふ)でいたがる人、というニュアンス。しらふでも人生を謳歌していることをSNS上でアピールしたりしている。

 

日本の若者は、4分の1にソーバーキュリアスの傾向。

 

「飲めるのがカッコイイ」から「シラフでいるのがかっこいい」という価値観に変わろうとしている。

 

たばこの常識が変わったのはこの20年。昔は電車内で喫煙できた。常識はいきなり逆転する。乗り物内で飲酒することが「信じられない」ということになるかもしれない。

国も世界も“禁酒”に向けて動き出している。飲酒の知識や健康教育が行き届くことで、娯楽やコミュニケーションの方法もより多様化へ。



「酒は百薬の長」は西暦8-20年頃、中国で酒税を創設した皇帝が、消費を促進するために言い出した。



■「ローリスク」の節度のある適度な飲酒量

男性 
1日のアルコールの量20gまで
(難しい場合、40g以下に抑えられれば病気になりにくい)
40g前後がミドルリスクの酒量、60gを超えるとハイリスク

女性
1日のアルコールの量10gまで
(難しい場合、20g以下に抑えられれば病気になりにくい)
20g前後がミドルリスクの酒量、30gを超えるとハイリスク

20gの目安は、ビールの中瓶かロング缶1本、日本酒1合、焼酎(25度)100ml、ワイン2杯(小さなグラスで)




アルコールは少量でも効率よく報酬系のドーパミンの分泌を促進。セロトニンとオピオイドの分泌も増やすので不安や心配などの負の感情も吹き飛ばし苦痛を忘れさせる。この相乗効果で、情緒的には実に魅力的な薬理効果がある。これがアルコールの魅力であり魔力。


ドーパミンを出すアルコールの代替品としては、甘いもの、たばこ、コーヒーなどがある。しかし、アルコールがドーパミンを生み出す力は圧倒的に強い。代用しても「ないよりはマシ」程度で、そう簡単にドーパミン不足は埋められない。

甘いものは、糖尿病や過度の肥満がなければ、飲酒するはよりずっといい。

運動で「いい気分」を味わう(ドーパミンを出す)のがおすすめ。

音楽、手芸、ガーデニングなどの創造的なことに没頭する、何か努力して報酬や成果を出す、などでもドーパミンが放出される。

職場でも家庭でもない「第三の場所」を持つこともおすすめ。息抜きができることが条件。スポーツジムでもいいし、仲間とシラフで集まっておしゃべりできる場所があればスッキリできる。




アルコール(=薬物)は、副作用とのバランスを考えて服用、おつき合いすることが健康管理の基本。
 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
以下、余談
 

 

2024/6/2 彩の国トライアスロン(ミドル・ディスタンス)完走。
ドーパミン大放出!