木材をつなぐのに,ダボ継ぎという方法があることを知りました。ダボとは数ミリの太さの木材の棒です。継ぐ材料の両方にその太さの穴を開けておき,ダボで接続します。
穴の位置は両方の木材間で同じでなければなりません。正確にスミ入れをしても穴あけの時にずれてしまう恐れがあります。また接合面に対して垂直でなければなりません。ボール盤があっても,長い棒の端には開けられません。ところが,世の中には頭が良い人がいます。ダボ穴治具を作る方法が下記YouTubeに載っていました。
https://www.youtube.com/watch?v=H4YaHDDKbYE
それによると,2つの木片を重ねて貫通穴を開けます(下図左,実際には内径がダボと同じ径であるスペーサーの外径の穴を開け,スペーサーを差し込む)。そして,下側を180°回転し,間に薄い板を入れ貼り付けます。2つの木材をBおよびB'の下に入れ,板と木片にしっかりと接するように固定し,AおよびCからドリル刃を挿して穴開けします。
この治具では,A-B,B'-Cが木片に垂直である必要がないということです。斜めを誇張して下に示します。斜めでもBとB'の位置は一致します(重ねて穴開けするので)。この場合,Bの下に開く穴はA-Bの延長上,B'-Cと同じようになります。同様にB'の下に開く穴は,C-B'の延長上B-Aと同じようになります。B'の下の木材を180°回転してBの下の木材と重ねると,穴の表面の位置が一致し,両者の穴はA-B,B'-Cと同じに直線的になります。ですから,ダボはきちんと入ります。
下は実際に作ったダボ穴治具です。12 mm厚の板用,1×2角材の幅の狭い側用,広い側用です。ここで反省点があります。最初の写真の穴は,一組開けた後,治具を1回移動する必要がありました。あの角材のダボの幅で穴あけをすれば良かったと思います。この治具は木工ボンドで貼り付けてあるので分解してやり直すことはできません。しかし,上の原理を利用して開けることは可能だと思います。