だまし絵(つくばエキスポセンター) | 技術日誌

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ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 つくばエキスポセンター内に,だまし絵の展示がありました。遠近感の錯覚を利用したものもいくつかありました。写真は開いた障子の向こうから顔を出すと,障子大の顔に見えるというものです。また,二人が並ぶと一人が大きな人に見えるというものもありました。係の人は,「指定した位置から写真を撮ると面白さがはっきりわかる」と解説していました。人は2つの目で見ることにより,距離感がわかります。これらの展示は,距離感の情報がないときに,遠くほど小さく見えることを利用したものです。写真だと距離感はサイズの情報のみになります。障子は小さく書かれていて,遠くにあることを示しています。実はそこに立った人は近くにいるのに,周りの障子の大きさと比較して大きく見えてしまうのです。

 サンフランシスコのエクスプロラトリアムという科学館にも同様の展示がありました。そこでは,見る位置に縦の格子が設置されていて,必然的に片目で見るようになっていました。そのため,距離感は大きさのみで感じるようになります。実際にはひずんだ部屋で左側が狭く右側が広くなっています。しかし,狭い側が手前にあり,広い側が遠くにあります。見る場所からは左右が同じに見えます。これにより,見る場所からは直方体の部屋に見えます。左側が狭いのに,右と同じ広さが奥の方にあるように感じます。両目での距離感がないのがポイントです。したがって,左側に立った人は実は近くにいるのですが,遠くに大きな人がいるように感じてしまうのです。今回の展示でも,節穴から覗いて見るような片目で見る仕掛けをするとよかったと思います。