[35°54'00.9"N 120°03'14.7"W]

 ここは,セントラルバレーの終点付近であるベーカーズフィールドまで100 km程の地点です。砂漠の中に畑が入り込んでいます。その中心付近はリーフステーションという名前の付いた場所です。現在は住民はおらず,地名だけが残っているらしいです。内陸なのにリーフと呼ばれるのは砂岩や石膏の層がまるで岩礁のように見えるからだそうです。この場所は鉄道のなかった昔,人や馬が休む駅のような存在だったからだそうです。

 この周辺で石油が発見され,パイプラインの中継地になっていたとのことです。航空写真を拡大してみるとそのような施設が見えます。

 雨のサンフランシスコ空港をロサンゼルスに向けて飛び立ちました。雲の上に出ると一面が雲でした。約250 km程南に進んだところで雲が切れてきました。雲の合間から地表が見え始めました。向こう側はサクラメントの方からロサンゼルスの方に広がるセントラルバレーです。西海岸は地表のしわのように谷,山脈が繰り返されています。例えばサンフランシスコ半島が山,サンフランシスコ湾が谷,そして写真手前に見えるダイアブロ山脈,セントラルバレー,ロッキー山脈と繰り返されます。

 サンフランシスコからロサンゼルスに移動します。サンフランシスコは雨でした。エンジンの空気吸い込み口付近を見ると霧が渦を巻いていました。まるでミニ竜巻でした。エンジンから勢いよく吸い込まれた気流とその気流で細かく砕かれた雨粒とで条件がそろい渦になったのでしょう。出発までのしばらくの間それを観察して時間を過ごしました。

[37°31'01.6"N 121°55'14.1"W]

 最後の山を越えてサンフランシスコ湾が見えてきました。ここはフリーモント市です。画面左下からやや右向きに奥の方に伸びている道路は前にも出てきたI-680です。画面中央より少し上で進路を右にとり山の中に入って行っています。それがサンアントニオ貯水池の近くに行っています。左の方に角型で陸に入り込んでいるのがカラフルな塩田の一部です。

 エンジン前方にトラック状の道路があり,それに沿って住宅がずらりと並んでいます。トラック状の道路の内側には大きな家が建っています。道路沿いの住宅のサイズと比べてみるとものすごい広さです。調べるとこれは個人の住宅でした。百軒くらいの住宅を従えてこの邸宅は何と広いのでしょう。まるで家来が周りを守っている感じです。邸宅の住民と,周りの住民との関係はどんななのでしょうか。

 サンフランシスコ湾の一番奥の辺りにカラフルな池のあることをすでに書いています。そこに面した都市はフリーモントです。フリーモントの東側は山になっています。現在飛んでいるのはその山の辺りです。右側に見えているのはサンアントニオ貯水池です。サンフランシスコのベイエリアの水源となっています。周辺の雨水の他,ヘッチ・ヘッチィー貯水池(ヨセミテ近く)からアクアダクトから引かれた水がためられています。

 その左にはいくつかの池があります。これは現在も稼働中の砂利採掘場です。アスファルト製造工場も併設されているそうです。ベイエリアの建築材料を供給しているところです。

 中央付近に斜めに多少くねって奥に続いている道はI-680です。写真ではよく見えませんが,池の向こう左方面から来ています。左方面フリーモントで南向き(手前側)に進路を変え,I-880と平行になります。サンノゼでI-280となり,サンフランシスコ湾に沿うように北上します。

[37°40'40.3"N 121°50'15.5"W]

 飛行機はもう一山超えればサンフランシスコ湾になるところまでやってきました。サンフランシスコからも見えるディアブロ山が後方に見えます。池がたくさん見えます。そのすぐ向こうに左右に走るのはI-580です。I-580は何度も走りましたが,この池には気づきませんでした。調べると昔砂利採取を行った場所だそうです。掘りつくしてから川の水が入り込み池になったそうです。採掘会社はその跡地を寄付し,池はレジャー用に一般に開放されたそうです。ただ,手前の方のセメント会社は今も活動していて一般には解放されていないそうです。

[37°55'13.8"N 119°35'51.6"W]

 モノ湖を過ぎるとヨセミテが見えるはずです。ヨセミテで特徴的なハーフドームを探していました。目の下にそれらしき山が見えたのでシャッターを押しました。向こう側はエルキャピタンの崖のようにも見えました。ヨセミテバレー内を通る道らしいものも見えます。しかし左の方に大きな湖があります。調べてみると,ヨセミテバレーの一つ北側の谷でした。湖はヘッチ・ヘッチィー貯水池です。この貯水池は以前も話題に出した湖です。サンフランシスコ半島の半ばくらいにクリスタル・スプリングス貯水池があり,サンフランシスコ半島への水供給を担っています。ヘッチ・ヘッチィー貯水池は200 kmも離れたクリスタル・スプリングスへ水を供給しています。

 往きはモノ湖の北側を飛びましたが帰りはモノ湖にかなり近いところの南側を通りました。正面衝突しないようにコースをずらしてある感じです。また,高度も変えてあるようで,こちらの方が低空を飛んでいる感じでした。モノ湖がよく見えました。ズームすると真ん中の島の状態をよく見えました。前の記事で虫がたくさん飛んでいるらしいということを書きましたが,この高度から見ると,水の色もきれいでとてもそうは見えません。

[38°43'00.2"N 115°41'10.6"W]

 ここは,ネバダの山脈と盆地が繰り返されている地帯です。砂丘の中に硬い岩が顔を出している景色は映画「トレマーズ」を連想させます。目がなく地中を高速で移動し,生物の起こす振動を検知して,咥え地中に引き込んで食べてしまう怪獣グラボイズが出てきます。人々が岩の上に避難する様子が記憶に残っています。ただ,この景色の岩のサイズはずっと大きなものですが・・・。この地方の川は切り立っていて台地の割れ目のようです。グラボイズをうまく誘ってこの割れ目から飛び出させやっつける場面も記憶に残っています。

 この機窓とは反対側は核実験場(現在,ネバダ国家安全保障宇宙サイト)があるエリア51方面になります。ここより南のハイウェー,NV-375はエクストラテレストリアル・ハイウェイ(地球外生命体ハイウェイ)と呼ばれUFOがたびたび目撃されるといわれているそうです。

[38°43'53.7"N 115°32'44.2"W]

 ネバダ上空では砂が流れたような広大な土地が広がっているところを通ります。まるで砂が流れてできたような土地です。砂漠では想像と異なり水はけが悪く,ちょっと雨が降ると洪水になるそうです。たまにそのような洪水が起こり,長い年月の間にこのような地形が形成されたのだと思います。

 写真の場所を特定するのにちょっと苦戦しました。AIを用いながら探しました。前にも書きましたがAIはこのような特定が意外と不得意なのです。AIはエンジンのすぐ前に見える小さな円形の部分を見つけて火口だと判断しました。何か所か火口の位置を提案しましたが,「センターピポットではないか」と示唆するとそれまでの誤りを認めました。

 センターピポットとは円形農場のことです。水の化石と呼ばれる地下水を汲みだして同心円状に水をかけて農作物を栽培する農法です。砂漠の中で農業ができますが,いろいろ問題が生じているようです。AIは最後まで正しい位置を示すことはできませんでした。しかし,示唆された付近を捜しまわることでついに場所を特定することができました。