素人でもできる自衛隊装備着用例番外編(昭和後期陸自普通科装備) | ちょんまげインプの部屋

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(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)

今度は時代を遡り、昭和へ。

 

(番外編)昭和後期・陸自普通科隊員

今思えば、いろんな意味で「最も自衛隊らしい」と言えるのが昭和の自衛隊。

2型装備に移行してからは古い、ダサいというイメージがありましたが、近年はS&Tから64式小銃電動ガンが発売されたこともあり、「味がありなんだかカッコイイ」というイメージも醸造され、再び昭和装備が流行しだしました。
というわけで、付け焼刃な知識で昭和の陸自装備を再現してみました。
ちなみに、2型装備が登場するのは平成3年ですが、当然ながら一気に全軍の装備が更新されるはずもなく、平成に入ってもまだまだ旧装備は使用されていて、新旧混合の面白い?趣のある?組み合わせもたくさん見られたものです。
(昭和自衛隊サバゲーにて)
 
 

 

―OD作業服装備―

*OD作業服

昭和40年頃から平成に至るまで長い間使われてきた、いかにも自衛隊らしい作業服。

ビニロンコットンの混紡で、上衣は登場時としては斬新なファスナー式でした。

しかしファスナーは便利でも、ボタンと違い破損したら一発で使用不能となってしまいます。

また、上衣のすそをズボンにたくしこむ方式で、匍匐時には土や砂が入り込みやすいようです。

ただ、すそをズボンに入れるために腰回りが絞られ、体形がスリムに見えるのは好きですね。

(WAC用の作業服があったようですが、ここでは一般用で代用)

*半長靴

これも同じような時期から使われていたもので、平成に入っても現役でした。

周知の通り、馴染むまでは履き心地最悪、クッション性に乏しく舗装路では音が出る+滑るというひどいものでした。

ただ、いかにも軍用ブーツらしい形状は好きです。

*戦闘帽

官同品ですが、潰れたまま長期保管されていたため、側面がシワになってしまっています。

*弾帯

各種装具を吊るすためのもの。

そのままだと次第にズボンからズレて見た目が悪くなるため、ズボンベルトに縛着できる「弾帯どめ」が使われていました。

*66式鉄帽

米軍のM1ヘルメットに準じたもの。

当時の技術で対弾性をクリアするため、樹脂製の内帽(ライナー)+鉄製の外帽という、2枚合わせになっていました。

一応ぴったり合わさりますが、後年はズレ防止のためにダブルクリップ(今も使われている事務用品)で外帽と内帽を留めるのが流行したようです。

当初は鉄帽むきだしが多かったようですが、後年に迷彩覆いが登場し、また偽装をつける網(偽装網)やゴムバンドも使われるようになっています。

あご紐は、官品のものもありましたが、使い勝手が悪いため、プラバックル式のPX品「ワンタッチ顎紐」なども使われていました。

ライナー付属の革製の細い顎紐は、外帽のツバの部分に引っ掛けて固定する役割をしています。

*64式小銃

S&T製の電動ガンです。

*弾帯装具

弾帯は吊りバンド(サスペンダ)を装着し、各種装備を吊るしています。

64式小銃の弾倉を入れる「弾入れ」は、前部に1本用2個、、後部には2本用2個を装着しており、前部は匍匐の邪魔にならないようにお腹ではなく両脇に近い側に取り付けています。

なお1本用は、ハトメで救急品入れを吊り下げられるようになっており、ここでは右側の弾入れから救急品入れを吊るしています。

その他、水筒を後部に、銃剣を側面に装着しています。

携帯円臂(エンピ:スコップ)は、弾帯に吊るせるような造りになってはいますが、実際には弾帯が弱いせいか、もしくは腰回りの場所がないせいか、タイヤチューブを切って背負う、いわゆる「カンタロー」スタイルが流行していました。

*軍手

OD色の軍手。

藪では草や枝が刺さり、銃を持つと滑るという、なんとも昭和なアイテムです。

でも今でも予備自では見られます。

 

※災害出動スタイル

ライナーと外衣でスコップを持つ自衛隊員は、むしろ戦闘訓練より国民に親しみのある姿かもしれません。

(もっとも、こんな茶髪・長髪の自衛官がいたとは思えませんが…)

 

 

―旧迷彩装備―

当時の仮想敵国だったソ連との北海道での戦闘を意識した、クマザサの植生で迷彩効果を発揮する迷彩柄も昭和40年代から使われていました。

*迷彩服

造りとしてはOD作業服と同じ。

製造時期によって、微妙に色合いが異なるようです。

*防護マスクケース3形

のちに4形の角ばったケースになりますが、一時期は若干こぶりで丸みのあるケースの3形が使われていました。

負い紐を肩からかけ、身体の前に止めています。

PXサイトー製のレプリカです。

*73式背嚢

弾帯装備との干渉を避けるため、幅広になっています。

後年の戦闘背嚢に比べるとバランスが悪く見え、事実フィット感は劣ります。

背嚢の左側ポケットは、携帯エンピ専用となっていて、一般的にはエンピの柄を上にしてポケットに入れますが、雨天にポンチョを被る際は、柄を下に向けてエンピを入れ直す必要がありました。

正面下部のポケットには、飯盒が入っています。

 

 

(追記)

※88式鉄帽+89式小銃が登場すると…

既述の通り2型装備が登場するのは平成3年(1991年)ですが、その前に88式鉄帽(昭和63年)、89式小銃(平成元年)が登場しています。

2型装備が登場する直前の平成2年頃、先行でそれら新型装備が支給された部隊を想定してみました。

それまでとは異なる部分だけ紹介します。

88式鉄帽には専用の旧迷彩覆いがつけられ、旧迷彩に合う色味のゴムバンドが通されています。

後年の2型迷彩覆い用のゴムバンドとは異なる色調です。

あご紐は2点式。

89式小銃には、ビニロン製の負い紐が装着されています。

防護マスクは4型になり、ケースも大きくなりました。

弾入れ(1本用×2、2本用×2)、水筒覆い、エンピ覆い、救急品入れは、アリスクリップで弾帯に留められるビニロン製のものになりました。

とはいえ旧式の薄い弾帯は、これら新型装備には弱くて少し頼りない気がします。

 

※旧装備の入手方法は?

弾帯と吊りバンドは空自や防大で現役のようで、探せばまだ新品に巡り合うことができます。

作業服は、ODは比較的探しやすいですが、熊笹は枯渇しかかっている印象。

しかし辛抱強くネットオークションやフリマで探索の目を光らせれば、まだ入手はできます。

一般体形サイズのものは高値になりがちですが、今回掲載した装備は、背嚢以外は収集を始めて僅か数か月で入手することができました(知識不足で間違ったものを買ってしまったりしましたが)。

弾入れや水筒、エンピなどは、今のうちにあるものを入手しておいたほうがいいかもしれません。

弾入れは程度のいいものは入手しづらくなっていて、特に2本用が少なくなっているようです。

同様に救急品入れも枯渇しかかっているように思います。

銃剣はウィンドラス製のレプリカですが、同社の89銃剣レプが一時期市場から消えたことがあることから、今のうちに入手しておくべきだと思います。

また、例えば未使用に近い官品作業服など、貴重なものをサバゲで着て痛めてしまうのはもったいないので、サバゲ用にPX品などを購入しておくことをお勧めします。

気を付けたいのが鉄帽で、形状は似ているもののサイズが全然違うものがあったり、大戦中の米軍モノだったりと、私もひっかかりました。

Qマークのついた官品なら確実で、どのみち覆いを被せてしまうので多少ヒビが入っていてもOK。

また外帽はレプリカがあり、ヤフオクで購入できます。

難しいのがライナーで、官品かPX品が入手できればラッキーで、劣化した内装や顎紐は未使用品を入手して交換可能。

ただ、その官品ライナーがなかなか入手できないのが実情で、そんな時は米軍タイプでもいいのですが、外帽にぴったりはまるのが前提です。

どうしても官品や同等品がない場合は、外帽レプリカに、現行ライナーを組み合わせてみましょう。

 

 

 

2型装備に移行してからも、しばらく使われてきた旧装備。

一定以上の年齢層の人には馴染みが深いうえ、現代的な目から見ても、ダサかっこよさが光ります。

それに女子の場合、腰のくびれと足の長さが強調されるので、とても綺麗に写真が撮れますヨ(笑)

皆さんも旧装備、いかがでしょうか?

 

 

【誰にでもできる自衛隊装備着用事例記事】

自衛隊装備着用例その1 (90年代陸自普通科装備・前編)

自衛隊装備着用例その2 (90年代陸自普通科装備・後編)

自衛隊装備着用例その3 (00年代陸自普通科装備・前編)

自衛隊装備着用例その4 (00年代陸自普通科装備・中編)

自衛隊装備着用例その5 (04年イラク派遣陸自普通科装備)

自衛隊装備着用例その6 (00年代陸自普通科装備・後編)

自衛隊装備着用例その7 (10年頃陸自普通科装備)

自衛隊装備着用例その8 (14年頃空自基地警備隊装備)

自衛隊装備着用例その9 (15年頃海自陸上基地警備隊)

自衛隊装備着用例その10(空自野戦装備)

自衛隊装備着用例その11(15年頃陸自普通科装備)

自衛隊装備着用例番外編(昭和後期陸自普通科装備)

 

【サバゲ用陸自装備紹介記事】

その1・自分的進化編

その2・戦闘防弾チョッキ編

その3・テッパチ編(前編中編後編 )

その4・迷彩服編(前編後編

その5・戦闘靴・半長靴編(本編番外編

その6・装備品まとめ編