サバゲー用自衛隊装備紹介(その3・88式鉄帽-前編-) | ちょんまげインプの部屋

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いらっしゃいませ、変態(いろんな意味で)の部屋へ。
これであなたも立派な変態。
今後ともどうぞよろしくっす。

(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)

サバゲの陸自装備でなくてはならない…わけでもないですが、あるとないとでは雰囲気に大きく差の出る88式鉄帽。

その名の通り1988年に採用されたもので、後の2型装備を見据えて作られています。
サイズも小・中・大・特大に分けられ、サイズが合わないというケースが稀になっており、形状の改良もあって付け心地はかなり改善されました。

ちなみに、鉄じゃなくケブラー製だけどスゲー重くて固い。

テッパチと呼ばれるのは、単に昔からの流れ(もともと66式鉄帽が「鉄鉢(テッパチ)」と呼ばれていた)。

※2021.2追記

初期型官品顎紐レプの記事はこちら

※2021.7追記

2型官品顎紐レプの記事はこちら

※2022.8追記

空挺/V8顎紐レプの記事はこちら

 

 

※製品に対する評価はあくまで主観です。

(総火演にて)

実物の写真を見ても分かるように、他の軍用ヘルメットに比べて、綺麗なカーブになっていることと、偏平になっていることがわかります。 

 

さて、そんな88式鉄帽ですが、今は手頃な値段でレプリカがいくつも出ています。
ただ、いざテッパチ沼にはまると
「これじゃないなー」
「あっちのはどうかなー」
となってしまい、思えばワシもかなり遠回りをしてきました。
みなさんがそんなことにならないよう、自分なりに集めた情報を整理して紹介していきたいと思います。

なんせ、延べ20個ものテッパチレプリカを手にしたあほですから。



 

【いろんな製品】

@伝説の「キャロッパチ」※絶版
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グレーでツルツルの帽体と、フチのゴムが特徴。

内装も官品風で、今思い返してもいい製品でした。
※キャロッパチはロットによって作りが異なります。これは最終ロットで初期の頃のロットは全く異なる造りをしています。

内側を見るとFRPっぽい繊維が見えるのですが、表面はけっこう硬質な感じで、素材はなんだろ?
ネジは一般的なプラスネジで、色味も官品とは違いますが、覆いをつけてしまえば関係なし。
ネックはあまり出回っていないことと、今となっては高めなお値段(約3万円)。
ワシが所有していたのは「中号」ですが、実物よりも若干大きくしているそうで、縮んだ鉄帽覆いだと入らないことがあります(初期ロットはほんの少し小さ目にしていたとか)。

表面のツルツルは、型抜きをしやすくするための処理だそうです。

内側もサラサラに整形されています。

一昔前の陸自装備勢は、コレの登場でさぞや歓喜したことでしょう。

ただし流通数が少なく、再販の告知がされるときには多くの陸自装備勢はさぞソワソワしたことでしょう。
以前は本職さんも訓練で楽をしようとこっそりキャロッパチを被り、整列時にコン、コン、コン、ボコ!と棒で叩かれてバレで大変な目に遭った隊員さんもいたとかいないとか、いたとか(重さは1kgくらいだったと思います)。

とある方からいただいた、官品(左)とキャロッパチ(右)の画像。

官品のほうは長年使ってぴっちりした覆い、キャロッパチはまだそこまで使い込んでない覆い、ということで見た目がちょっと違いますが、形状としては相当にイケてます。


オクとかで見つけたら、歴史的資料としてもGETしておくことをお勧めします。
 

@「SDF-88」シリーズ

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左がSDF-88改、右がキャロッパチ。
MDNコーポレーションの製品ですが、いくつか代替わりしているので順番に紹介します。

 

①SDF-88(当初版)※絶版

 

(画像はS&Gから)

サイズは大号より大きい「フリーサイズ」で、官品風な内装、覆いとあごひもがセットになっていました。

帽体は丈夫なABS製で実物より薄いため、ネジは実物よりも短いものが使われていて、ハンモック部にネジの山がほとんど出ないようになっていますが、これは万一このテッパチを被って外部から衝撃を受けた際に、ネジ山が頭部を直撃しないようにという配慮。

ネジは絶滅危惧種のマイナスのものを特注し、内装の押さえに使う珍しいA型のナットも官品とは違うものの特注品。

ハンモックも、キャロッパチにはかなわないものの官品風な造り。

このように、相当に力を入れられた製品だったのでした。

あちこちのPXやショップでも出回っていましたが、やはり大号よりデカいというのがネック。

顎紐はそれらしい雰囲気は出ていたもののやはりイマイチで、マニアの手にかかれば即交換となったと思われます。

ちなみに有名なS&Grafでも売られていたので、買った人も多いんじゃないでしょうか(ワシも)

 

②SDF-88改※絶版

旧SDF-88を、実物サンプリングで官品大号・中号相当で新たに作り直したもの(セットで13,800円)。

サイズが官品相当になったうえに中・大が選択できるようになり、高嶺の花だったテッパチレプリカが一気に陸自装備勢に普及することになりました。

また、途中から顎紐セットを官品似のものに改良したり、海自バージョンなどのバリエーションも少数ながら展開するという、かなりの力の入れよう。

ヤフオクでは覆いも含めてセットで販売されていましたが、ただ個人的には付属の覆いはあまり好きではありませんでした。

ヤフオクの他、各地のPXやショップでも普及しています。

RANGERやミリタントといったショップで売られている「訓練用88式鉄帽レプリカ」は、このSDF-88改です(覆いのみPX品?)。

(以前購入したミリタントのセット。中身がSDF-88改で、覆いがPX品)

 

③SDF-88・2型※絶版

2014年から、陸自では88式鉄帽の2型が支給されはじめました。
従来型と同じ防御性能を維持しつつ1割程度軽くなり、最初から4点式(H型)顎紐が付き、内装も従来型のものにクッションパッドが付加され、着用時の負担はかなり軽減されています。

外観はほぼ同じで、覆いも顎紐用の穴がなくなり、内装に留めるベルクロが増えた程度。

2016年夏に、早くもSDF-88の2型が登場しました。

帽体は同じですが、色味が官品に近いODに。

覆いは新生地で、2型が再現されました(両耳あたりの顎紐ようボタンホールがない+内装に留めるベルクロが2本→6本)

何より最大の特徴は内装+顎紐(あとで紹介します)。

本物の2型顎紐とは紐もバックルも違うのですが、昔とは違ってPXにも卸す企業があまり官品に似ているものを作るのも問題になってしまうので、あえてデフォルメしたそうです。

まあワシとしては全てセットになっているという点では最強の製品だと思います。

金額も据え置きの、フルセットで13,800円。

まあ、「とりあえずコレだけ買っておけばOK」ということで、SDF-88シリーズは万人にお勧めできるテッパチレプリカです。

重さは改/2型ともに800gくらいで、強度の割に軽めなのもいいところ(しかし絶版になってしまいました)


@エスグラ版「SDF-88」
誰でもお世話になったことがあるであろうS&Grafも、テッパチレプリカを販売しています。

 

①エスグラ版SDF-88[四点式・大]

エスグラはずっと本家MDNのSDF-88を販売していましたが、途中から顎紐を独自のものに替えたものを販売しだしています。

というか、なんでもSDF-88をコピーしたとかなんとか…。


(画像はS&Gから)

この製品は、のちに「SDF-88[四点式・大]」と名称を変え、今も販売されています(顎紐込み8,000円)。

 

②エスグラ版SDF-88[四点式・中]

2016年夏にエスグラが新たな型を作って出したもの。

今度は中号がラインナップされています。

驚くのはその重さ。

ABS製らしき帽体がブ厚く、官品か!?と思ってしまうほどズシリときます(1.2kg)。

顎紐はV8用のものを参考にした取り回しのものが付属していますが、もちろん実物とは素材も色味も違うし似ても似つかないので、こんな変な顎紐になんてしないでいいのにな、とも思いました。

また帽体じたいの難点としては、官品の中号より大きい(キャロッパチくらい?)ため、よくあるPX品の覆いだと入りきらないこと。

ただしエスグラが新たに出した覆いには合うので、覆いとセットで買えばいいと思います。

ちなみに帽体+顎紐で8,000円。

 

エスグラ版SDF-88S[II型]

エスグラもいつの間にか、Ⅱ型も商品化していました。

帽体は↑と同じで、顎紐と内装を新規製作したものかと思われます。

とはいえ顎紐も結局は本家SDF-88と同一で(使用部品も本家とほぼ同じ)、本家のSDF-88という名称を今も使っていて大丈夫なのかな~と思うことしきり。

(画像はS&Gから)

 


@意外な伏兵・ヤフオク個人レプリカ
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左がヤフオク個人レプリカ、右がSDF-88改。
「ヤフ個人ッパチ(←勝手に命名)」は全てFRP製のようで、
①ノーマル、8000円。
②強度アップバージョン(フチのみ強度UP)、12000円。
③強度アップバージョン2(フチ+帽体も強度UP)、16000円
④リアルバージョン(強度もあり表面仕上げもリアル)、内装顎紐付きで27000円
の4グレードがあり、さらにサイズが小号・中号・大号と揃っています(リアルバージョンは中のみ)。
こちらも実物をサンプリングしており、これまで各種レプリカを見て肥えすぎた目にも、この製品が最も官品に近い大きさ・形状をしているように見えます。

特に、小号をラインナップしてるのは、この製品だけ。

また帽体下部の、耳のあたりのフチのカーブの形状もコレが最もいい。

 

バージョンごとの違いは次の通りで、
「①ノーマル」は、形状も良く軽い(約250g)ものの、ペラペラなのでゲームに使うのはお勧めできません。

「②強度アップバージョン1」は、フチのみ強化されていますが帽体は薄いまま(約400g)で、サバゲで近距離で被弾すると割れる恐れがあるので、コスプレ使用がオススメ。

「③強度UPバージョン2」は、フチだけでなく帽体も厚みがUPし、強度は問題なし(重さ1.1kg)。
しかも重みも実物っぽくズシリと来るし、形状はもちろんマル。

どうせ覆いを被せてしまうため「④リアルバージョン」までは必要なさそうですし、ワシ的にはこの「強度UPバージョン2」が一押し!

なので、用途に応じて購入すればいいということです。

難点としては、別売りの内層(ハンモックとうなじ当て)が黒ナイロンでリアルでないことと、別売り内装付属のネジがちょっと心もとなく、さらにネジの塗装がすぐハゲること。

あとは表面の塗装にヒビ割れができやすいかな?

まあ内装は被れば見えませんし、どのみち覆いをつければネジもヒビも見えません。

ちなみに、バージョンによっては帽体表面の塗装がザラザラな仕上げも選べます。

(↑左が通常塗装、右がザラザラ仕上げ)

(↓ノーマルバージョンと強度UPバージョン2との厚みの違い)

 


@まさかの刺客(シェンケル)

(左がSDF-88改中号、右がアマッパチ←アマゾンで買えるから)

2015年に、なんと3,980円(!)という激安なテッパチレプリカが登場しました(今は人気のせいか値上がりし、7,000円前後)。
1サイズしかなくサイズ標記がありませんが、実質的には中号相当です。
色は黒とODがありますが、全体的な造りを見るに、SDF-88改をそのままコピーしたのでしょう。

2点式の顎紐も、本家SDF-88に付属していたものと全く同じ造りで同じ素材。

内装は同じ造りで素材が違いました。

ちなみにABS製っぽく厚みもそれなりにあって、ゲームにも普通に使えます。
ただ実物のテッパチは、↑画像左のSDF-88のように耳の部分の出っ張りがはっきり分かりますが、シェンケルはカーブがM1ヘルメットのようになだらか。

シェンケルのはこの形状がハッキリ言ってダメすぎで、そのせいでシェンケルの鉄帽はどんな覆いを被せてもたいていカッコ悪く見えます(お持ちの皆さんスミマセン。あくまで個人の感想です)
(PX品の覆いを被せたアマッパチ)

(やはり耳の辺りのフチの形が変)

今までフリッツで我慢していた方にはお勧めかと思いますが、登場当初の激安時ならまだしも、今はエスグラも似たような値段ですし、よく選びたいところでしょう。

 

ちなみに近年は顎紐が2型形状になっていますが、この2型顎紐も本家SDF-88の丸パクリ。

しかし「官品と同じにするとマズイからデフォルメした」のと、「デフォルメされたものをそのままコピーした」のではまるで重みが違います

本家MDNさんによれば、ここまでコピーされまくったのでもうテッパチの新製品は出さないとのことでした・・・。

 

 

さすがに値段も安く今となってはかなりのシェアのようですが、やはり形状も顎紐もイマイチ。

まあ後述のフリッツよりはマシですが、サバゲで陸自装備でテッパチまで被るというのは相当にこだわっている人なはずで、そんなコダワリを持った方なら本当にこだわってほしいものです。

実際にフィールドではかなり多く見かけるようになったのですが、顎紐がヘロヘロだったりバックルが裏返っていたり、ユルユルでうなじ当てが機能していなかったりと・・・みんな気にしないの!?

 


@昔はこれしかありませんでした…フリッツ
実はワシもコイツを買ったことがあります。
ちょんまげインプの部屋

フリッツタイプの安いヘルメットに、陸自迷彩の鉄帽覆いを被せたもの。
「88式鉄帽にそっくり」という謳い文句で、7千円くらいと安かったし、喜んで飛びつきました。
が、被ってみると明らかに別物なことに怒りさえ覚え、一度ゲームで使っただけで売りとばしてしまいました。

もはや詐欺です(選球眼を養いましょう)

↓横から見たフリッツ。

↓横から見た88式。

今でもたまにヤフオクで「88式鉄帽レプリカ」と謳ってコイツが出てくることがあるので、賢明な皆さんは引っかからないようにしましょう。

 

 

@フットロッカー(現:M☆Factory)※絶版

かなり昔、軽くて割れにくく形もいいテッパチレプリカがPXにたくさん並んでいたようで、私もいくつか入手したことがあるのですが、長らく出所が分かりませんでした。

で、そんなことを忘れてたまたまエムファクトリーにお邪魔した際、オヤジさんが「昔コレ作ったんだけど、×××で〇〇〇で・・・(←エラい人の前でこのレプリカを置き忘れた人がいて、持たれて重さでバレて問題になった、らしい)」といいつつ見せてくれたのがコレでした。

形状としてはかなり良く、ネジ穴の位置がちょっと違うかな?という程度です。

大きさは中号よりちょっとだけ小さいのですが、フチにゴムをかませれば中号相当の大きさになるので、もともとフチゴムをかます想定で作られているのかも。

薄く軽い割に上部で割れにくいので、本来のレプリカはこうあるべきだと感心させられました。

 


@これもフットロッカー(現:M☆Factory)※絶版
どこのものか不明なのですが、複数の方がこれもフットロッカーのものとおっしゃるので、そうなのでしょう。

それを今さら入手。

質感・形状ともにとてもいい…。

サイズも実物同寸で(いや、知らんけど!)、これがもっと出回っていれば…いや、同寸すぎてマズかったのか?

これもフットロッカー製という噂もあったのですが、ちょっと分かりません。


【自分に合ったサイズを】
官品のテッパチは、サイズが小・中・大・特大と4サイズあります(ただし特大を使っている人はいるのだろうか…)。

レプリカは、キャロッパチやアマッパチなどは単一サイズですが(キャロッパチはロットによって違うらしい)、SDF-88改は大と中、ヤフ個人ッパチは大・中・小というサイズ展開があります。

S&GのSDF-88は、旧タイプのものは大より大きいので特大と言えるでしょうし、新しいのは中です。
なのでいろいろ選べます・・・が、決して安い買い物ではないため、そうオイソレと買って試すわけにはいきません。
なのでワシの頭を元に、皆さんに適合しそうなサイズをご想像ください。

※使用するもの…ヤフ個人ッパチ小・中・大

※実験台・・・わし(頭の周囲のサイズ:多分60cm、戦闘帽のサイズ1号)

 

*大号


ワシにはでもちょっとデカいかも。
大と中の中間があればいいのに・・・。

 

*中号


うーん、実際には多分コレなんだろうなあ・・。

でももう少し大きいといいんだけどなあ。

 

*小号

いやこれ被れてないし。
まるでドングリです。

でも顔が小さい細身の男子や、女性にはいいでしょう。

※その他、内装(ハンモック)のサイズも関係してきます。

参考になりましたでしょうか?



 

 

【かっこいいテッパチの撮り方】

SNSで「88式鉄帽GET!」と紹介したり、あるいはネットオークションで出品したり、そういった時に写真を撮りますよね。

しかし残念なことに、せっかくかっこいいテッパチを、わざわざカッコ悪く撮っている人が結構います。

例えばこんな写真。

近くから&こんなアングルからでは、せっかくのテッパチの絶妙な美しさが完全に隠れてしまうのです。

さらにオークションでこんな写真が1枚だけでは、ソレがフリッツベースなのかちゃんとしたレプリカなのか判別がつかないので、入札も減ってしまうことになります。

かっこよく撮るには、自分の愛車を撮るコツが流用できます。

ちょっと遠目からズームで、そして斜め前から撮るとこんなふうに。

どうですエライ違いでしょう。

あるいは真横からでもいいかも。

真横の輪郭は、絶対に88式鉄帽だと分かるので・・・。

 

 

中編 に続く)

 

 

【サバゲー用自衛隊装備紹介記事】
その1・自分的進化編

その2・戦闘防弾チョッキ編

その3・テッパチ編(前編中編後編 )

その4・迷彩服編(前編後編

その5・戦闘靴・半長靴編(前編中編後編

その6・装備品まとめ編

その7・女子にお勧め装備編

その8・背嚢編