その2.障がい者差別をめぐる話題(後編)

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。 

 

・聴覚障害者の孤独

参考動画

タイのCM「耳が聞こえない」父親と娘の想いが切ないタイ生命保険のCM(日本語

 訳付き) 2011/08/02 naninuneko 3:03

 私たちにも耳が聞こえないことで周囲から隔絶した気分と同様の気持ちに襲われることがあるかもしれない。時折、周囲の雑音をシャットアウトして音楽に集中するために私たちはイヤホンやヘッドホンを利用したりする。耳栓をして機内や車内で熟睡する人もいるだろう。

 しかし、音楽を聴こうとしてヘッドホンをしたのにまったく音が聞こえなかったとしたら「故障したのかな」と思い、すぐにでもヘッドホンを外したくなるに違いない。試しにヘッドホンをしたまま、あるいは耳栓をしたまま一時間、じっと過ごしてみたらどんな気分になるのか、実験してみたらよい。少しは聴覚障がい者の気分が分かるに違いない。

 もちろん聴覚障がい者には手話という手段があるので他者とのコミュニケーションがとれないわけではない。しかし赤ちゃんにとって母親などの身近な大人が発する「音」や「声」の持つ役割がいかに大きいか、は心理学などで徐々に明らかにされてきている。

 「母語」という言葉があるとおり、私たちは日常的に接する機会の多い人の声から言葉を習得する。さらに言語の習得だけではなく、その声色から相手の気分、感情を読み取ってきた。コミュニケーションの役割はただの情報交換にとどまらない。言外に込められた気分や感情のやりとりを通じて共感し、楽しむことの方が重要だったりする。すなわち相手との絆を強めることも大きな目的なのだ。そもそも私たちの多くが音楽を好み、人との会話を好む理由として、人には共感したり、音そのもを聴くことを生得的に楽しむ能力が備わっているからだ、と考える学者もいるという。

 相手の表情や動作も感情や気分を読み取る上では重要な情報源である。しかし、人類が太古の昔から楽しんできた「音楽」を鑑賞することはやはり聴覚障がい者にとってハードルが高い。太鼓の音などは体を震わすことで聴覚障がい者にもある程度は伝わる(ボーンコンダクション)ため、太鼓奏者の中には難聴の方がいらっしゃるというが、聴覚障がい者の音楽家の数はそう多くないだろう。

 健常者からすると無音の世界は情報の質と量の欠損した世界であり、それが日中で長時間に及ぶならば、精神を落ち着かせるどころかいずれ気分を激しくいらだたせるだろう。特別支援学校では聴覚障がいの児童、生徒には非行に走るものが少なくないと言われているのも、それなりの理由があるのだ。

 防災教育のところで取り上げたように、東日本大震災などの災害時、聴覚障がい者が味わった、自分だけ取り残されるような強い不安感を私たちは少しでも理解し、共有したい。白杖を持った視覚障がい者や肢体不自由の方なら一目でそれと分かるため、災害時にはすぐにでも周囲から支援を受けやすい。しかし聴覚障がい者は誰にもそれと気づかれずにいつの間にか取り残されてしまう可能性が少なくないのだ。

「The MOST Beautiful Thing」The Most Beautiful

  Thing (Short Film) 2012/05/15 Cameron Covell 10:43

 ※prom=ダンスパーティ

Q.最後の場面でエミリーがブランドンを呼び止めるために発した「声」について何か

 感じたことがあれば記せ。

 参考記事

「障害者はバカでいたらいいのかな」 IQ130台の「ギフテッド」でろうの女性が

 小学生で受けた理不尽ないじめと葛藤 AERA dot. 2023.5.26

「ギフテッド」で「ろう」の女性が教員になろうと思った理由 米国留学で出会った教

 授から伝えられた「救いの一言」AERA dot. 2023.5.26

 

・ヘレン・ケラー

    ヘレン・ケラー(1880 ~1968)は、アメリカ合衆国の教育家、社会福祉活動家、著作家である。視覚と聴覚の重複障害者(盲ろう者)でありながらも世界各地を歴訪し、障害者の教育・福祉の発展に尽くした。

 ※参考動画

  ○映像:「ヘレンケラー実写フィルム」どのようにして障がい者は他者とコミュニケートできるの

   か?・・・

略歴

 1880年6月27日 - アメリカ合衆国のアラバマ州タスカンビアで誕生。両親ともに南部の名家の出身である。1882年、1歳半の時に高熱(現在では猩紅熱と考えられている)に伴う髄膜炎に罹患する。医師と家族の懸命な治療により一命は取り留めたものの、聴力と視力を失い、話すことさえできなくなった。そのため両親からしつけを受けることの出来ない状態となり、非常にわがままに育ってしまう。1887年(7歳)、 ヘレンの家庭教師として派遣されてきたのが、当時20歳のアン・サリヴァンであった。サリヴァンは小さい頃から弱視であったため(手術をして当時はすでに視力があった)、自分の経験を活かしてヘレンに「しつけ」「指文字」「言葉」を教えた。おかげでヘレンはあきらめかけていた「話すこと」ができるようになった。サリヴァンはその後約50年に渡りよき教師、そしてよき友人としてヘレンを支えていくことになる。

1900年10月(20歳)ラドクリフ・カレッジ(現:ハーバード大学)に入学。

1902年(22歳)『わたしの生涯』を執筆し、新聞に連載。出版は翌年。

1904年(24歳)ラドクリフ・カレッジを卒業、文学士の称号を得る。

1909年(29歳)アメリカ社会党に入党。婦人参政権運動、産児制限運動、公民権運動

 など多くの政治的・人道的な抗議運動に参加する。また、著作家としても活動を続ける。

1916年(36歳) - 世界産業労働組合 (IWW) に共感を覚え、活動に参加。1917年の

 ロシア革命を擁護した。

1936年10月20日(56歳) - サリヴァンが死去。

1937年(昭和12年)(56歳) 訪日し、3ヶ月半に渡り日本各地を訪問した。

 この訪日でヘレンは「日本のヘレン・ケラー」と言われた中村久子と会った。「彼女は私より不幸な人、そして、私より偉大な人」と賞賛。

1948年(昭和23年)8月(68歳) - 2度目の訪日。2か月滞在して全国を講演してま

 わる。

1955年(昭和30年)(75歳) - サリヴァンの伝記『先生』を出版。3度目の訪日も実

 現し熱烈な歓迎を受けた。

1964年9月(84歳) - アメリカ政府から大統領自由勲章が贈られる。

1968年6月1日(87歳) - コネチカット州イーストンの自宅で死去。ワシントン大聖

 堂で葬儀が行われ、地下礼拝堂壁内の納骨堂にサリヴァン、トンプソンと共に葬られている。死後、日本政府から勲一等瑞宝章が贈られる。

 ヘレンは福祉活動のみならず、広範な関心を持って活動した女性であった。当時としては先進的な思想を持ち、男女同権論者として婦人参政権、コンドームの使用を主張した。また、人種差別反対論者であり、過酷な若年労働や死刑制度、そして第一次世界大戦の殺戮にも反対した。

 これらの活動のため、ヘレンはFBIの要調査人物に挙げられている。最初の訪日の際には日本の特別高等警察の監視対象になっていた。ヘレンは、自身の考える20世紀の三大重要人物を問われて、エジソン、チャップリン、レーニンを挙げている。

ヘレンの言葉

 「世界で最も素晴らしく、最も美しいものは、目で見たり手で触れたりすることはできません。それは、心で感じなければならないのです。」

The best and most beautiful things in the world cannot be seen or even touched. They must be felt with the heart.

 「うつむいてはいけない。いつも頭を高くあげていなさい。世の中を真っ正面から見つめなさい。」

Never bend your head. Always hold it high. Look the world straight in the eye.

 「私は、自分の障害を神に感謝しています。私が自分を見出し、生涯の仕事、そして神を見つけることができたのも、この障害を通してだったからです。」

I thank God for my handicaps. For through them, I have found myself, my work and my God.

四肢の欠損した障がい者の生涯「中村久子・・・日本のヘレン・ケラー」

 中村 久子(なかむら ひさこ、1897-~1968)は、明治から昭和期の興行芸人、作家。両手・両足の切断というハンデにも拘らず自立した生活を送った女性として知られる。

略歴

 1897年(明治30年)11月25日、岐阜県大野郡高山町(現・高山市)で父・釜鳴栄太郎と母・あやの長女として出生し、幼名は「ひさ」。弟に栄三がいる。2歳の時に左足の甲に起こした凍傷が左手、右手、右足と移り、凍傷の影響による高熱と手足が真黒に焼ける痛みと苦しみに昼夜の別なく襲われた。

 3歳の時にこの凍傷が元で特発性脱疽(だっそ)となる。手術すべきか否か、幾度となく親族会議が行われたが、決断がまとまらないうちに左手が手首からポロリと崩れ落ちたという。その後、右手は手首、左足は膝とかかとの中間、右足はかかとから切断する。幾度も両手両足を切断し3歳の幼さで闘病生活が始まる。

 7歳の時に、父・栄太郎が急性脳膜炎により急逝。さらに不幸は続き、10歳の時に弟の栄三とも生き別れをした。そんな激動の生活の中、彼女を支えてくれたのは祖母ゆきと母あやであった。祖母と母の厳しくも愛情のある子育てにより、久子は筆記や編み物をこなせるようにまでなった。

 1916年(大正5年)、20歳になった久子は地元高山を離れ、横浜市などで一人暮らしを始めた。その後、母と再婚した藤田という継父から虐待を受けた。間もなく久子は自立するために、身売りされる形で「だるま娘」の名で見世物小屋での芸人として働くようになり、両手の無い体での裁縫や編み物を見せる芸を披露した。

 後に結婚し、富子(次女、1924年生まれ)らを儲けて、祖母の死や夫の死という不幸に見舞われながらもくじける事なく、子供たちを養い気丈に働き続けた。

 1934年(昭和9年)に興行界から去った。久子は見世物小屋で働き始めた時「恩恵にすがって生きれば甘えから抜け出せない。一人で生きていかなければ」と決意し、生涯を通じて国による障害者の制度による保障を受けることは無かった。

 1937年(昭和12年)4月17日、41歳の久子は東京日比谷公会堂でヘレン・ケラーと出会う。久子はその時、口と肘の無い腕を使って作った日本人形をケラーに贈った。ケラーは久子を、「私より不幸な人、私より偉大な人」と賞賛した。

 翌42歳の時、「歎異抄」を知る。

 50歳頃より、執筆活動・講演活動・各施設慰問活動を始め、全国の身障者および健常者に大きな生きる力と光を与えた。久子は講演で全国を回る中で自分の奇異な生い立ちを語るとともに、自分の体について恨む言葉も無く、むしろ障害のおかげで強く生きられる機会を貰ったとして「『無手無足』は仏より賜った身体、生かされている喜びと尊さ(を感じる)」と感謝の言葉を述べ、「人間は肉体のみで生きるのではなく、心で生きるのだ」と語っている。

 「人の命とはつくづく不思議なもの。確かなことは自分で生きているのではない。生かされているのだと言うことです。どんなところにも必ず生かされていく道がある。すなわち人生に絶望なし。いかなる人生にも決して絶望はないのだ。

 

・認知症への向き合い方

「銀のサラ」CM 母と子 2011/12/07 9raysca1e 2:29

 ただのCMと思ったら大間違い。介護する側の苦しさは当然ある。しかし…

 そもそも「障がい」とは一体何だろう?それは人類にとって一方的に取り除き、無くすべき「害」なのだろうか?それとも・・・新たなる認識への入り口?

 人は老いていく過程で誰もが多かれ少なかれ何らかの知的障がいを持つことになり、感覚面でも感度は鈍くなる。ある意味では全身的な身体障がいも進んでいく。これらに伴い、大なり小なり情緒面での障がいが不可避的に加わってこよう。

 もちろんどんな健常者だって何らかの事故や病気などにより、突然、障がい者の仲間入りをする事だってありうる。人は誰もが明日にも障がい者になりうる存在なのだし、遅かれ早かれ皆、何らかの障がい者になっていく。だからこそ、全ての人々は障がい者が直面している問題について自らのこととして真剣に考えてみる必要があるに違いない。

 

・障がい者の性

乙武さんはなぜコンプレックスを乗り越えられたのか?【障害×社会】

 たかまつななチャンネル  2020/01/26  19:05

 「たかまつななチャンネル」における乙武洋匡さんの発言は障がい者問題のポイントを要領よく、極めて明確に示していて大いに参考となる。小学校からの統合教育の必要性だけではなく、政治の世界でも障がい者の議員が一人でも多く登場する必要性に気付かされる。さらには見えにくかった、あるいは見ようともしなかった障がい者の「性」の問題にまで言及しており、障がい者問題を短時間で概観できる内容となっている。たかまつななさんのポイントをつかんだ質問と効果的なリアクションも理解を容易にしている。なおブラック校則や教員の残業問題、ブラック部活に関しても「たかまつななチャンネル」は授業の導入として大いに役立つだろう。

 障がい者問題を論ずるに当り、いつの間にか抜け落ちてしまいがちな「性」について真正面から切り込んでいる坂爪真吾氏の「ホワイトハンズ」による取組は先進国オランダに学ぶことが多いようである。性の問題は障がい者だけではなく、高齢者問題や性差別にも深く関わる大きな社会問題であり、「性の公共」という概念の持つ意義は非常に大きいと思われる。

※「ホワイトハンズ」とは「無実」を意味し、性を個人や性産業の問題として丸投げするのではなく、

 「性の公共」を作り出すことで性の無実化の実現を謳う、社会全体に向けたスローガンであると坂爪

 氏は主張している。

 もちろん性への関心が先鋭化する思春期、青年期の人たちにとって「性」は本来、避けて通る事の出来ないテーマであり、今後は教科を超えてしっかりと高校でも学習していくべき課題であろう。

TEDxKG movie-坂爪真吾

 ono shun  2013/11/02 18:14

【女性障害者の性】性行為中に「しょせん脳性まひ」と言われた…タブー視され

 る“性介助サービス“当事者が語る葛藤|#アベプラ《アベマで放送中》

 ABEMA Prime #アベプラ【公式】 2020/08/12 12:07

 この動画の場合、討論に持っていくのは難しいだろう。アンケートを用意して記入させてから、自分の意見をまとめさせたい。もちろん、アンケートは回収しない。

えっ、射精介助って!?「一般の風俗と、どう違うんですか?」「障害者向けに、

 通常のケアサービスの一環として認識しています。」

 乙武洋匡の情熱教室【切り抜き】 2022/12/20  24:44

【削除するかも】乙武が語る「障害者と性」【赤裸々トーク】

 乙武洋匡の情熱教室  2020/12/11 19:04

【障害者の性】抱える性の問題について辛くも語る乙武洋匡

 乙武洋匡のYouTube教室 2022/05/28 2:41

 こちらの方が短時間で視聴出来て授業では使いやすい。元動画の「削除するかも…」は教師が予め、視聴しておくべき。

【障害者の性】「夢精してもパンツすら洗えない」乙武が激白|#アベプラ《アベ

 マTVで放送中》 2020/02/07 50:17

【前編】乙武洋匡/五体不満足600万部ヒットもマスコミ追われ体調異変/障害者か

 らもバッシング 2021/09/19街録chあなたの人生、教えて下さい〜 58:55

【後編】乙武洋匡/日本教育変える為 政治家目指すも不倫報道で諦め海外移住の旅

 に2021/09/20 街録chあなたの人生、教えて下さい〜 47:30

【ひろゆき&成田悠輔】拷問国家・日本…「乙武洋匡」を見て見ぬフリする「悪魔

 の正体」【文春砲の裏】|Re:Hack 2022.1.10 48:53

【悲報】ワイドナショーに半袖で出演したら批判が殺到しました。

 2021/08/06 乙武洋匡の情熱教室 - Limitless OTO 9:31

 これも討論のテーマとして扱いたい。障がいは隠すべきものなのか?

【欠損女子】障害をウリにするのはダメ?隠さず見せる“欠損女子“を名乗るワケ 生

 きづらさを強みにした働き方とは?乙武洋匡と考える【障害者】|#アベプラ《ア

 ベマで放送中》2021/03/26

【トリーチャーコリンズ症候群】"見た目問題"石田祐貴さんが視線を浴びながらも

 街を歩く理由|#アベプラ《アベマTVで放送中》2020/03/15

 

・身体障害者と精神障害者との格差

【実話】精神病のフリをする実験「ローゼンハン実験」とは何か?

    ぶーぶーざっくり解説【小学生でもわかる科学】2024/08/30  16:58

 精神医療の問題点が面白く、かつ分かりやすく解説されている。

【精神科病棟】身体拘束は何のため?うつ病&自殺未遂で医療保護入院を経験した

 当事者 ABEMA Prime #アベプラ【公式】 2022/06/01  25:15

 精神病患者の人権をいかにして保障していくのか、日本の精神医療の現状をどう捉えるべきか…課題は大きい。

【閉鎖病棟】「精神科に強制入院は違憲」原告高校生が訴える理由

 ABEMA Prime #アベプラ【公式】 2023/01/19  21:19

 このケースは要約し、プリント資料として生徒に示すことで討論の題材にできるだろう。医療保護入院としての「強制入院」や「身体拘束」の持つ人権侵害の側面に注目したい。

 児童相談所が抱えている問題も大きいものがありそうだ。日本の精神医療体制が欧米からどれほど遅れているのかを知る上で重要なケース。刑務所の独房に限りなく近い閉鎖病棟、隔離病棟の実態はなかなか表沙汰にはならない。精神病院の閉鎖性が様々な人権侵害の温床となっているという側面は学校教育と共通する点があるのかもしれない。

【廊下が波打って襲ってくる】統合失調症の症状、社会復帰、すべて語ってもらい

 ました。【松本ハウス】 たかまつななチャンネル  2022/05/30  36:11

 統合失調症の症状にはどんなものがあり、患者に対してどのような寄り添い方があるのか、ある程度は知っておきたい。

【障がい者手帳】身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳の違いまとめ5選 

 医療費節約チャンネル「りゅう」 2021/11/19 11:59

 日本では精神障害者は身体障害者と違い、不当にも自己責任が問われてしまっているのでは? ⇒日本の自殺率の高さ

【山口】精神科病院で大規模クラスター発生~なぜ感染が拡大したのか?院長が証

 言~ 山口朝日放送  2021/07/12 12:55

 コロナ禍の中で今まで見落とされがちだった問題点が表面化。日本での精神障害者の入院数の多さ、対応の難しさ ⇒満床と人手不足による感染拡大・誹謗中傷被害

【精神病院】「退院させてもらえず死のうと‥」精神病院に40年の入院を強いられ

 た男性と考える日本の精神医療の課題【統合失調症】【施設症】

 ABEMA Prime #アベプラ【公式】  2020/11/13 21:02

 日本の精神医療の闇は深い…「施設症」問題や精神医療の診療報酬の在り方について検討すべきであろう。「精神病院大国」という情けない状況を維持してきた日本社会の背景には精神病への偏見、差別が横たわっているようだ。

「ごく普通の生活がしたかった」精神科で40年もの社会的入院を強いられた男性 

 沖縄テレビ 2022/08/05 8:34

 「社会的入院」という言葉の持つ意味について考えたい。

死んだ弟の顔に“アザ”が… 遺族が疑念 東京・八王子市の精神科病院で患者虐待常

 態化か 高い死亡退院率なぜ? 院長は過去に診療報酬不正請求で保険医資格取り

 消しTBS NEWS DIG Powered by JNN  2023/3/1 13:09

【独自取材】精神科病院で何が?追跡「滝山病院事件」 語り:小松未可子

 [クロ現] | NHK  2023/07/09 9:58

 同じ悲劇が繰り返されてしまう日本の法制度面での遅れにも注目したい。

【精神科病棟】暴行や虐待は日常的に?身体拘束は?入院を望む家族の思いとは?

 ひろゆきと考える ABEMA Prime #アベプラ【公式】 2023/02/21  23:17

参考記事

精神科病院に2つの国で入院したら 「人間扱い」するフランスと、身体拘束で

 「簡単に自由奪う」日本 東京新聞 オピニオン 2023.11.6

「暴力や虐待が日常茶飯事」八王子・滝山病院の“おぞましい実態”が明るみに…高

   級スポーツカーを乗り回す院長の“反応”とは

   文春オンライン 水島 宏明 によるストーリー 2024.7.29

精神科病院で患者暴行、新たに30代元看護師を逮捕…先輩から「暴れる患者には

 暴力を」と言われた 読売新聞 によるストーリー 2023.4.12

 日本の精神医療の遅れが顕著に見て取れる最悪の事例が滝山病院だろうが、おそらく深刻な問題を抱えているのはここだけではあるまい。

「自己責任論」は、人の行動や考え方にどんな影響を与えるのか…研究の「驚き」

   の結果 現代ビジネス 伊達 平和、稗田 里香  2024.11.16

 …依存症治療の世界では、依存症が自己責任とはとらえがたいという説は、かなり一般的になってきています。薬物依存でもアルコール依存でも、本人が快楽のためにそれを求めているというよりは、なにか苦しい状況を緩和するため、自分をケアするために薬物やアルコールに手を出してしまうという見方——「自己治療仮説」と呼ばれています——が、ポピュラーになっているのです…

  であるにも関わらず、医療従事者の多くが依存症の患者に対して自己責任を求め、治療に消極的となっている傾向が見られるらしい。時代の進運に後れをとっている日本の精神医療の現状が垣間見られる調査結果。

 

・障がいと向き合うとは

「受け入れるという生き方 」佐々木 美和 TEDxNagoyaU

  2015/08/28 17:50

  心理学編(不安と向き合う)でも紹介しているが、カッパ、イチオシの動画。

 少し長いが2,3回繰り返してでも視聴させたい。

 

  「治すことは、あきらめた。でも、生きることは、あきらめない」

   ある末期がんの少年の言葉

 

   変えることが出来るものについては、

   それを変えるだけの勇気を。

   変えることが出来ないものについては、

   それを受け入れるだけの心の平静を

   そして、変えることが出来るものと、

   変えることが出来ないものを、

   見極めるだけの賢さを与えて下さい。

     「ニーバー(アメリカの神学者:1892~1971)の祈り」より

 

 

その1.性差別をめぐる話題(中編)

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考動画

【日本男性】自国はおろか世界中からモテない原因はここから始まった

 山田玲司の原作が10倍おもしろくなる解説【山田玲司 切り抜き】

 2022/07/24  9:26

"飢え"を忘れた時代に彼が求められているのは何故か?Z世代とは何なのか?【ガチ

 で危機感持った方がいい】

 おっくんの眼【山田玲司のヤングサンデー 切り抜き】 2024/06/04 23:57

 上記の二つは結婚しなくなるどころか、恋愛すらしなくなった昨今の男女の心理を探る上で大いに参考となる動画。やや長いので後半はカットしても可。また男女の商品化の背景に学校教育の問題も潜んでいるとの指摘の部分は重要だと思われるので、学校教育や性差別の分野で視聴させても良いだろう。取り上げ方によっては非常に刺激的で議論が盛り上がる、意義深い動画となりうる。教師としてはそれなりの勇気と努力、下ごしらえが求められるが、ぜひ授業の題材として取り上げてみては?

『いい人』なのに上手くいかない理由を知って成功させよう!

 瀧本いち華の性知識アカデミー  2024/06/15 21:00

 女性との付き合い方を伝授してくれる、有益なアドバイスに満ちた動画。恋愛指南書的内容であり、ぜひ授業で使いたいが、やや視聴時間が長い。教師側の参考資料として視聴する価値は低くないので、ぜひ教師は視聴しておきたい。

【性描写のある映画】恋愛が何でダメになるのかがわかる『花束みたいな恋をし

 た』[映画から学ぶ性知識]

 瀧本いち華の性知識アカデミー  2024/04/20 17:07

 ありがちな男女のすれ違いについての考察にも男女差が出るかもしれないので、ぜひアンケートを用いて男女間での恋愛に対する認識の差を確認してみたい。

【性描写のある映画】モテるダメ男の生態とダメ男にハマる女性の心理がわかる

 『さよならみどりちゃん』[映画から学ぶ性知識]

 瀧本いち華の性知識アカデミー  2023/08/05 18:35

 恋愛における女性の心理と男女間のコミュニケーションのあり方への瀧本氏の考察が非常に的確で鋭いと感じた。若い男性にありがちな自分の思いだけで突っ走るアプローチでは恋愛が上手くいかない理由がよく分かるだろう。二つともぜひ高校生に視聴させたい動画である。

【性交同意】なぜ16歳に?被害に気付けない?グルーミング罪案も

 ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】 2022.10.27 23:29

 性をめぐる法制度の遅れ以上に学校教育の遅れがある事の重大な意味を認識すべきなのだろう。社会の未来を担うべき青少年に対する古色蒼然とした学校教育の在り方はこの分野でも日本社会の遅れをもたらす最大のネックとなっているようだ。やや視聴時間は長いが、「性の同意」をどう捉えるかは人それぞれであり、生徒からの積極的な意見が噴出する事を期待できるテーマだろう。是非討論のテーマとして授業で取り上げてみたい。

要約】愛を伝える5つの方法【ゲーリー・チャップマン】

 フェルミ漫画大学 2022/04/27  14:45

 相手と自分との違いに気付けないと二人の関係はたちまち破局を迎えてしまう。性差別は他人や異性と自分との違いに鈍感な人間の心に芽生えてしまうだろう。この動画は分かりやすく整理していて恋と愛との違いや愛を伝えるコツを解説していて説得力がある。

【要約】「愛」するための哲学【白取春彦】

 フェルミ漫画大学 2022/07/28  16:07

 相手を自分の欲望を満たすための道具として利用する人は人を愛することが出来ない・・・愛とは能動的な行為であり、ただの感情ではない・・・自分への愛が足りない人はウツになり、他人をも愛することが出来ない・・・真の経験=感動体験の積み重ねこそが自分を形成し、愛を成り立たせる・・・裏を返せばよく人を馬鹿にし、差別する人の心のあり方もある程度は理解できよう。

成田悠輔が紗倉まなと性風俗業界の闇&新しい家族のカタチについて語ります♪日

 本の本当の闇が見えて来る!! 成田悠輔の動画  2023/06/04  9:17

 最も見えにくいアングルから日本の性差別を考えることができる貴重な動画。

 この分野の導入に使うと欠落しがちな視点を補うことができるかも。

【日本で医師にならなかった理由】北大→ハーバード大/キャンセルカルチャーは

   学びに繋げるべき/沈黙することは共犯と同じ

   PIVOT 公式チャンネル  2023/05/21  30:01

 ハーバード大学医学部では女性が6割を占めている、という指摘に驚かされる。アメリカにも州によって人工中絶などを巡る女性差別はあるが、別の州に行けば差別がほとんど存在しない。つまりアメリカでは人種差別や格差問題など深刻な問題が残されているものの、女性の選択の幅、自由度は日本よりも大きいという。

【小児精神科医 内田舞】感情のコントロールは自分を守る / KIDSNA Academy

   KIDSNA STYLE チャンネル【公式】  2022/12/15  14:31

【小児精神科医 | 内田舞】知識は差別に打ち勝つ

   KIDSNA STYLE チャンネル【公式】 2022/12/27  9:04

宮台真司「クソフェミ」発言の真意とは!? 安藤優子と語る"フェミニズム問題 

 【MC 加藤浩次】NewsPicks /ニューズピックス  2022/06/28  12:27

 宮台氏が指摘する四つのフェミニズムの波は非常に興味深い。ぜひ、生徒たちにも理解させたい内容である。最終的には「個の尊重、リスペクト」が差別解消の基本となるとする安藤氏の考えに帰着するだろう。

「"自称フェミニスト"には差別主義者がいる」宮台真司、安藤優子、加藤浩次と語

 るフェミニズムに嫌悪感が広がる理由

 NewsPicks /ニューズピックス  2022/07/04  11:51

 議論を深める上でぜひ授業をする前に視聴しておきたい。特に同性間での差別意識の根深い差別感に注目したい。「自分の性的趣向に公共性は無い」という宮台氏の指摘も重要。

公式切り抜き「フェミニズム・人権・環境 今や悪の巣窟!えせ同和の再来だ!」 

   KADOKAWA書籍刊行中止/元草津町議性被害虚偽問題など

   ニッポンジャーナル(場外)  2023/12/12  15:58

 上のニューズピックスの動画と同様、この視点は必要不可欠。かなり厳しい口調であるが、キレイごとを盾にして敵を作り、誹謗中傷を繰り返す「似非人権団体」が存在する可能性には要注意。「フェニズム、人権、環境」というキレイごとに気を許して騙されないようにするにはこの手の動画を視聴する必要があるだろう。

スペシャルアニメ「死役所」 累計450万部突破!! コミックス第20巻&連載100回

 記念!バンチ漫画ちゃんねる 2022/02/09 11:25

 貧困と女性差別と虐待が繋がってしまう悲劇に日本社会の闇が見えてくるようだ。討論の題材に使えるだろう。

お金がない。貧困女子のリアルを描く!神さまを待っている/畑野智美【書評】

 文学YouTuberベル 2018/12/23に公開済み 6:04

 日本の女性差別問題を考える入り口で「貧困女子問題」を取り上げる事は有効かもしれない。ベルさんの解説はわかりやすく、的確。

【見過ごされてきた孤立】「助けてください」…1000超の声から浮かび上がる女性

 のひきこもり [クロ現] | NHK  2023/05/09 7:32

 

参考記事

村木厚子さんが語った「働き方改革」成功のカギとは 少子化との関係「答えは分か

 っていたのに…」東京新聞 2024.6.15

 授業で利用できるデータが豊富で利用価値は高いだろう。

日本女性の4人に1人が産まずに生涯を終える「うまずして何が女性か」発言がそも

 そも成立しない世界一少子化プレジデントオンライン 本川 裕 の意見 2024.6.14

選択的夫婦別姓も同性婚の法制化も進まない 「結婚」という社会制度は「そろそろ

 時代に合わなくなってきている」AERA dot. 小長光哲郎 の意見  2024.5.24

 男女の結婚を前提とする日本の相互扶助のあり方はもはや時代の趨勢に取り残されつつあるのだろう。少子高齢化がもたらす残酷な未来にどう備えるのか、日本社会の課題は多い。生徒たちに結婚や家族について考えてもらう良いきっかけになる記事。

家事分担で意識にずれ 女性28%「自分9割」、男性22%「平等」

   毎日新聞 によるストーリー 2024.2.26

   ありがちな男と女の認識のズレであろう。このズレは日常的な会話、話し合いの中で出来るだけ解消していくべきなのだが…一方で家事の分担について女性の側からは話を切り出しにくい場合が少なくあるまい。結局、男性側から積極的に歩み寄ることが無ければ、互いの認識のズレが解消されないままいつの間にかストレスと相互不信ばかりが募っていく…終いには夫婦間の亀裂が修正できなくなり、喧嘩別れに…そんな展開すら予想されるほど、共働き家庭においては家事育児の分担が重要なテーマだと考えられる。おそらく現在の日本の場合、夫婦間での会話の中で普段から家事育児に関しての話題を頻繁に取り上げていく意識的で積極的な努力がより一層男性側に求められているに違いない。

麻生副総裁の上川外相への容姿発言で蘇る、医学部時代の男女差…「気にしていま

   せん」の真意 現代ビジネス 内田 舞 によるストーリー 2024.2.13

 女性差別とルッキズムの両方にまたがる問題としてぜひ取り上げたい案件。日本の政治家になぜ女性が少ないのか、その理由も理解できよう。

女性議員「半数」占めると議会どうなる? 北海道・江別市で起きた変化

   AERA dot. 渡辺豪 によるストーリー 2024.3.9

 実際に女性議員が半数近くを占めた地方議会がどのように変わってきたのか、前例として非常に貴重なケースであろう。ぜひ生徒たちに紹介したい記事。

「本当に気持ち悪い」自民党青年局「セクシーダンス&チップ口移し」に集まる嫌

   悪感…女性支持者離れが加速か   SmartFLASH によるストーリー 2024.3.9

女性ダンサー問題で首相「内閣の目指す多様性とは合致しない」…和歌山県連側は

  「多様性の問題提起」 読売新聞 によるストーリー 2024.3.13

自民“過激ダンスショー”がまだまだ炎上しそうな理由 岸田文雄首相にとって「鬼

   門」の和歌山 AERA dot. 今西憲之 によるストーリー 2024.3.15

   ※参考動画

      ○自民会合“不適切ショー”出席者語る詳細“口移しチップ”準備したのは…県議認める

       【サンデーステーション】(2024年3月10日) ANNnewsCH 2024/03/11 5:55

  【独自】自民党青年局“過激パーティー”の内部音声入手「口移してチップ」会場で何が?

   めざまし8チャンネル 2024/03/11 6:24

   これが事実だとしたら公金を用いて自民党の国会議員や地方議員らがやっていた事に驚き呆れる他あるまい。加えて自民党議員らの女性への根強い蔑視も露見する、恥ずかしい限りの醜態…即座に議員を辞めさせるべきレベルの事案だろう。

 和歌山県連側は公金を用いてはいない、私費であると主張しているらしいが、政治活動費の使途が不明である限り、政治家の私費と公費の明確な区別など出来るはずはない。そもそも、金銭面で自民党議員が国民から完全に信用を無くしている現在、敢えて自民党議員が主張できる内容ではあるまい。しかも「多様性」を謳った演出という、あまりにも国民を馬鹿にした幼稚すぎる言い訳を平気でしてくるという、驚くほどの傲慢さ、厚顔無恥さ…

 もしも同じことを公的な集会後の懇親会で教職員団体が行っていたとすれば間違いなく、関係者全員、退職勧奨なり、最低でも減給処分を受けるはず。たとえ身分が手厚く守られている議員であってもこの愚挙、ただで済むはずはなく、わずか一部の議員だけが党内の役職を辞任することなどで収まるわけはない。まず、自民党は事実関係をはっきりとさせた上で参加者全員の氏名を公表し、党からの除名と議員辞職勧告を基本とするそれ相応の厳しい処分を発表すべきだろう。

運動会の“ジェンダーレス徒競走”が物議 1位はほとんど男子「ジェンダーレスの

 履き違え」ENCOUNT の意見 2023.5.22

 どこの小学校のことなのだろうか?ジェンダーレスを「性差が無いこと」ときわめて単純に捉えてしまう、この浅はかさに仰天してしまう。しかし討論の題材としては刺激的で議論噴出、活気のある討論が期待できよう。

「種の保存としてどうなのか…?」LGBTQの生徒を陰で罵る教師。性差別だらけ

 「教育現場のおぞましい実態」FORZA STYLE オピニオン 2023.7.13

 ryuchellさんの自死(7月12日)を受けてより一層真剣にこの問題を考える必要を感じている。学校がある意味、差別・偏見の拡大再生産工場である可能性について改めて検討し直すべきなのだろう。

“男女格差”ジェンダーギャップ指数 世界125位

 ABEMA TIMES の意見 2023.6.21

日本の女性は「子育て」で幸福度が低下し「孫育て」でさらに幸福度が下がる…少子化

 対策が効かない本当の理由 

 プレジデントオンライン 佐藤 一磨 の意見 2023.6.21

差別は「クソだね」と一刀両断 若者・女性、多様な属性を「決める立場」に増やす

   処方箋 コクリコ編集部 によるストーリー 2023.10.7

 男女格差是正のために何ができるのか、フランスの試みを紹介。

「差別体験授業」を受けた大学生に何が起こったか。漂う諦めと、強烈な不快感

 「個性を抑えつけると学級運営はうまくいってしまうんだろうな」と感じた学生も

 ハフポスト日本版  Nodoka Konishi 更新 2023年01月22日

 「個性を押さえつけると学級運営はうまくいってしまう…」という視点に立つと日本の学校教育がはらむ問題の多くが理解しやすくなるのかも。世間にはびこる差別や偏見、有無を言わせぬ同調圧力、いじめの源流はきっと学校教育にも求められる…そのことに教師は自覚的でなければなるまい。

出産もピルも、中絶も無償。 フランスは、女性の性の権利と 生まれた子すべての育

 ちを守る Junko Takasaki の意見 2023.6.16

 合計特殊出生率が史上最低を記録している日本と比べてフランスは何が違うのか、確認しておく必要があるだろう。

「人間は腹落ちしないと変われない」バックラッシュの中で生まれた“差別体験授

 業“の持つ力 ハフポスト日本版 の意見 2023.5.30

「彼女の役回りと言えばいつも、のび太を応援するばかり」ドラえもんのしずかち

 ゃんに見た「日本のジェンダーバイアス」の呪縛

 文春オンライン 内田 舞 によるストーリー 2023.5.27

 面白い切り口であり、一気に生徒たちの興味を引き付けられるだろう。学校教育に加えてアニメ、漫画、テレビドラマ、映画、流行歌などが子供や若者に与える影響は小さくあるまい。芸能界やマスコミ、学校が果たす社会的役割、影響力について考えていく上で大きなきっかけにもなるテーマ。

 

LGBT法案関連

参考動画

【ダイバーシティは洗脳か?】成田悠輔と考える多様性/DEIで企業の業績は上が

 るか?/ゴールドマンサックスが多様性を推進する理由/女性に忖度するな/日本

 社会を変える7割の世論【日本再興ラストチャンス】

 PIVOT 公式チャンネル  2024/05/18  25:07

【女性幹部はなぜ増えない?】成田悠輔と考える多様性/日本企業の文化的壁/多

 様性の推進で社会は均質化する/DEI must DIE/多様性過信の危険性/日本企業

 の文化的ハードル【日本再興ラストチャンス】

 PIVOT 公式チャンネル  2024/05/25  19:32

 ダイバーシティの重要性と落とし穴、LGBT、女性差別について理解する上で非常に役立つ動画。意外にも分かりやすい、丁寧な語りで授業での視聴にも耐える内容。やや長めになるが、教師にとっては授業を作る上で大いに参考になるはず。

もうさすがに同性婚は導入しよう

 ワラしがみ  2023/02/10 3:05

同性婚を認めたら国が滅ぶと言ったお偉いさんに一言

 ワラしがみ  2019/01/08 3:16

 この動画を導入として視聴するとその後の展開が見通しやすくなるだろう。

性別違和のある子どもたち【報道特集】

   2022/01/16 TBS NEWS DIG Powered by JNN 22:04

  LGBTへの理解を広げるには大切な動画。

性別を変えた同級生「女性であることに違和感」

   2021/03/16 HTB北海道ニュース 9:05

   討論の議題に利用可能。

【性別再変更】「男性になりたかったはずなのに…」手術後の違和感で性別を再変

   更した当事者の想い【性同一性障害】【LGBT】|#アベプラ《アベマで放送中》 

   2020/10/17 ABEMA 変わる報道番組#アベプラ【公式】 21:21

 討論の議題に利用可能。性自認の難しさ、複雑さを理解したい。

ryuchellさん(27)都内マンションで死亡 自分らしさや多様性について発信

 沖縄戦取材でについて言及する言葉も【news23】|

 TBS NEWS DIGPowered by JNN  2023/07/13 5:10

 彼の自死は今後の日本社会の行方を占う点で非常に大きな意味を持つことになるかもしれない。沖縄をめぐる様々な問題、特に台湾有事、沖縄有事の可能性が急速に高まる中で沖縄出身の若者からの発信に注目しつつあった瞬間での出来事だった。

 沖縄での基地反対運動はひろゆき氏が暗に示唆していたように、残念ながらその昭和的な発想や中高年に偏りがちな組織的体質によって若者からの支持を徐々に失いつつあったと見て間違いないだろう。もはやかつての「島ぐるみ闘争」のような全島規模の運動を実現することが絶望的となるほどに断絶や分断が進んだ今の沖縄社会において、若者を巻き込むことの出来る斬新な発想に基づく運動の方法論や組織論が改めて追及されるべきタイミングでの、彼の突然の死であった。

 運動の継続性を念頭に置けば本来、運動の中心的担い手たるべき沖縄の若者の多くを政治運動から遠ざけてしまった沖縄社会(=日本社会)が内懐深く抱える問題とは一体何なのか、その問題の深層に誰が迫っていけるのか、誰が若者に届くような、明確な言葉で分かりやすくこのことを語ってくれるのか…

 これからの彼の取り組み、言動に期待していた人はウチナーに限らず決して少なくあるまい。誠実で思慮深い彼ならばいつかこの問題に言及するだろうことは私自身、疑いようがなかったのだ。加えてそれはまたLGBT法案成立後の性差別解消に向けての歩みが遅ればせながらようやく始まってきた中で当事者の生の声がより一層求められるタイミングでもあった。

 沖縄の基地問題とLGBT問題との二つの大きな課題に通底していたのは貧困や就職難に直面している日本の、とりわけ沖縄の多くの若者が抱えてきた出口の見えない重い閉塞感であったと私は考える。すなわち、おそらくはいまだ日本社会の随所ではびこる頑迷な「老害」のゆえにであろうか…様々な差別がしぶとく残存し続けるこの社会でいつまでたっても圧倒的不利な立場にとどまり、将来の見通しが不透明のままひたすら鬱屈していく若者たち…二つの課題は彼らが直面している、日本という国における絶望的なまでの生きづらさが共通の土壌となって生み出されてくる問題でもあるだろう。

 高止まりしたまま、一向に下がらない若者の自殺率、さらには突出して高いLGBT当事者の自殺率、悪化する一方の基地問題等によって深まる沖縄社会の亀裂と閉塞感、それら多くの生きづらさをすべて真正面から一身に引き受け、誠実に葛藤し続けてきた貴重な当事者の一人として彼の発言は今後一層の重みを持って社会に向け、次々と発信されていかなければならなかったはずであった。今回の事態は彼の今後の奮闘と活躍に大いに期待していた私たちにとって心底、痛恨の極みであり、日本の将来への強い不安をもひき起こしかねない出来事であった。

 SNS上での誹謗中傷が主な原因であるならば、匿名による一方的で攻撃的な内容を持つ言論・動画への強力な投稿規制と即効性の期待できる処罰が今回も絶対的に必要である。すでに木村花さんの件や旭川女子中学生凍死事件などでの判例から損害賠償の請求は十分に可能となっているが、当然のことながら本来は民事だけで裁いて良しとする事案ではあるまい。悪質なケースにおいては刑法の侮辱罪を適用するだけではなく、ある種の傷害罪(精神面での傷害罪)をも新設して今後はより厳しく対応すべきではないのか。現在の侮辱罪は親告罪とされているが、そもそも被害者側の訴えが無くともSNS上での明らかな誹謗中傷をTwitterなどのプラットフォーマー側が

自らの責任において常時、監視し、誹謗中傷を繰り返す加害者の投稿を、たとえ複数のアカウントの持ち主であっても一定期間、停止できるような工夫は必要だろう。社会的影響力が大きいSNSに関わる企業の果たすべき社会的責任としてそうした対応が強く求められるはずである。

 それでもなおかつ同様の投稿を繰り返す場合には企業側からの通報に基いて警察が即座に動き(このケースでは警察による介入も義務化する必要があるだろう)、有効な罰則を科す(長期に及ぶSNSの利用禁止、以後は加害者の匿名性を認めず、氏名・顔写真の公表などを条件にしてのみSNSの使用再開を認める…)ことを政府や検察側は検討していくべきだろう。さもなくば昨今のアメリカで見られたようにSNSによる誹謗中傷やフェイクニュースの拡散を通じて自らの政治的影響力拡大をはかる、卑劣極まる特定の危険人物やカルト的集団を利するだけとなり、日本社会の分断と閉塞感は一層深まるばかりとなるかもしれない。生成AIの急速な発達をも考慮すれば、こうした対応は急がれるべきであると思うが、いかがか。

ryuchellさんが亡くなられたことについて

 堀江貴文 ホリエモン  2023/07/13 5:43

ryuchellさん急逝【誹謗中傷がなくならない理由】

 長谷川良品「テレビ悲報ch」  2023/07/14  14:36

最も違反していたのはまさかのあの局だった

 ワラしがみ 2023.7.17 13:28

 昔から日本の自殺報道のあり方には大きな問題があることが知られている。WHOの自殺報道のガイドライン違反は今回、かなり減ってきたがTBS、テレ朝は多くの番組で違反が見られた。特にTBSの違反は目立った。人権問題に敏感なはずの2局が今回の報道で違反が見られた点でテレビ局の堕落を痛感する。

参考記事

2人に1人「自殺考えた」 10代LGBTQの深刻な今

 毎日新聞 2022/10/20

 ※参考動画

  〇LGBTの人たちは自死に向かう要素をより多く持つ/足りぬ社会の理解/ゲスト・石川大我さん

  (参院議員)奥野斐さん(東京新聞記者)司会 尾形聡彦✖️望月衣塑子

   ● TheNews7/4 スピンオフ Arc Times   2023/07/13 9:19

世論輿論 トランスジェンダー女性の女子トイレ使用に異論渦巻く 迷走続くLGB

 T法案 産経新聞 2023.5.22

 LGBT法案に消極的な立場にある保守派の考えの一つが理解できる。確かに衆道や歌舞伎などの伝統があるので日本の場合、同性愛への反発、偏見が古くから広く根強いていたわけではないだろう。しかし明治以降の民法で男女の結婚を前提とする男尊女卑的家族制度が成立して以降、性差別的慣習が近代日本社会に広く定着していった経緯を踏まえればこの記事の見方はあまりにも一面的といえよう。

 少なくとも今の日本が女性や同性愛者への差別・偏見が少ない国という見方は女性管理職の少ない経済界や女性議員の少ない政界の現状からみてもまったくありえない考え方。しかも議論を枝葉に過ぎないLGBTトイレ問題に矮小化して結局は性差別の温存を図るかのような論調はいただけない。

 本来、この問題にしっかりと取り組むためにはLGBTに対する理解を広げるべく、差別を助長しかねない日本の保守的学校教育、特に性教育の遅れを見直すことの方が先決ではなかったのか…広島サミットの議長国としてのメンツを保とうとするあまり、議論を深めることもなく法案成立を急ぎ、保守派に妥協した点も見逃せない。 

 つまり一言でいえばこの政府には性差別問題をまじめに取り組む姿勢がほとんど見られないということ。基本的には「やってる感」「前進してる感」を演出するだけで精一杯なのだろう。

勘違いの「ジェンダーレストイレ」が犯罪を生む…世界一危ない日本のトイレ

 FRIDAYデジタル の意見 2023.7.7

 犯罪学の視点から公共施設の安全性を検討し直す必要は当然あるだろう。トイレはこれまでも性犯罪等が発生しやすい場所なので、入り口などの設計を含め、一層の注意と改善が求められる。

「誤った前提」に立つLGBTQ理解増進法案 「女性の権利を侵害」とも無関係・・・

 内藤忍さんが語る 東京新聞 2023.6.14

政治家の差別発言、多様化する学校の制服、同性婚……LGBTQ+に関係するニュー

 スを専門家が解説 NEWSポストセブン の意見 2023.6.14

社説:LGBT法案 自民の人権意識を疑う

   京都新聞社 によるストーリー 2023.5.10

  「差別は許されないと法律に明記すると訴訟が乱発される」「女性用のトイレや浴場に、私は女性という男性が入りトラブルになる」などといった理由でLGPT法案に反対する与党議員によって広島サミットまでには法案成立が不可能となった。この問題は高齢男性中心の国会議員や内閣の在り方を踏まえれば必然的であるだろう。授業では法案反対意見がはらむ問題点を生徒たちに列挙させたい。

LGBT法案 教育への認識欠落 高橋史朗・麗澤大特別教授(教育学)

 産経新聞 2023.6.8

 高橋氏は1980年代の臨教審のメンバーとして40年近く、保守の立場から教育への発言を続けてきた学者。法案に対しては保守側が強い反発が見られたが、その代表的な意見が分かる。

ニュース裏表 平井文夫 LGBT法案可決「自民党はそんな党だったのか」と幻滅

  自治体に変な条例つくらせるな! 肝心な部分が曖昧、必ず争いの種に

 Zakzak オピニオン 2023.6.15

 保守派の代表的な考え方が示されている。

「学校でLGBT教育するのか」自民、修正案に注文相次ぐ

  産経新聞 2023.5.10

 

・森元首相の失言問題

なぜ“女性蔑視”発言? 国内外から批判森会長が謝罪(2021年2月4日放送

  「news zero」より)日テレNEWS  2021/02/05 7:33

 あまりにも森元首相の滑舌が悪く、そもそもこんな高齢者がオリンピック・パラリンピック大会準備委員長を任されてきたことに驚きを禁じ得ない。まさに二階氏と並ぶ「老害」政治の象徴的存在であろう。

【ノーカット】森喜朗 東京オリ・パラ組織委会長が釈明会見 女性めぐる発言で  ANNnewsCH  2021/02/04  19:20

 耳が遠く活舌が悪い、記者団への恫喝…どこをどう見てもこの人物が大会組織委員長にふさわしいとは思えない。なぜ、誰がこの人物を推薦したのかをまず明らかにすべきだろう。

森会長 女性蔑視発言に抗議の声【news23】

   TBS NEWS DIG Powered by JNN  2021/02/05 12:06

森喜朗を救いたい2021/02/06 せやろがい 12:51

参考記事

森会長の発言「性差別」=海外メディアが批判―東京五輪

 時事通信 - 2021年2月4日 

女性排除の体質露呈した森氏発言 民主主義と呼べぬ日本の政治

   全国新聞ネット 2021/02/09 15:00

男性ばかりの会議から見えてくる日本の未来 食い止める術は

   フォーブスジャパン 橋本直子 2021/02/12 16:30

「今、女性の時代というか、女性でさえあればいい」 森喜朗元首相

   朝日新聞社 によるストーリー 2023.6.14

 この人物がいまだに各方面で暴言を繰り返している日本の現状が情けない。

 

・杉田水脈失言問題

静岡県・川勝知事「差別発言」謝罪で再注目…“筋金入り差別主義者”杉田水脈氏の

   面の皮 日刊ゲンダイDIGITAL によるストーリー 2024.4.4

杉田水脈議員の賠償確定 伊藤詩織さん中傷投稿に「いいね」

   毎日新聞 によるストーリー 2024.2.9

   この人物がこの判決を機に自ら議員を辞職するなり、最低でも自民党から除名されるならば、まだ日本の政治に一筋の希望は見いだせるかもしれない。

札幌アイヌ協会「認定は大きな一歩」札幌法務局 杉田水脈議員の「人権侵犯」

   認定 ブログでアイヌ民族侮辱 HTB北海道ニュース 2023.9.20 1:04

「えっ?杉田水脈がそのポジション!?」ツッコミどころ満載の岸田改造内閣! 

   ワラしがみ 2022/08/17 14:19

【杉田水脈政務官】“差別投稿”を謝罪・撤回 なぜ今急に? 過去の他の発言につ

   いては…日テレNEWS 2022/12/03 2:56

 こういう人物を政務官に任命した首相の見識が強く疑われよう。国会議員全体のレベルまで問われかねないほどの低劣な暴言の数々。某紙が指摘したように杉田氏は比例代表でしか当選できない云々と揶揄されても仕方あるまい。

杉田水脈政務官に辞任を要求 LGBT当事者公表の石川議員

   FNNプライムオンライン 2022/11/09  14:54

参考記事

居直り杉田水脈議員…人権侵犯認定を「言論弾圧」「人権の定義に法的根拠ない」

   と逆ギレ 日刊ゲンダイDIGITAL によるストーリー 2023.11.4

 これだけ暴言を繰り返しているのに国会議員の立場を維持できる人は珍しい。この人物を除名等の処分が出来ないところに自民党の人権問題に鈍い、時代遅れの古い体質があらわとなっている。この議員が国会に存在すること自体がもはや国際社会での日本の評判を貶めるほど、世界レベルの人権問題となりかねないのに、政権は何も対応しようとしていない。この件一つとっても岸田政権への支持率がなぜこんなにも低いのか、よく分かる。「人権後進国」との汚名を返上するどころか恥の上塗りを繰り返すこの政権に期待するものなどあるまい。

夫婦別姓に反対する50人の自民党議員は誰なのか。地方議員への文書全文と議員一

 覧- ハフポスト日本版 - 2021年3月1日

杉田水脈政務官「命に関わる女性差別ない」 14年発言を説明

   毎日新聞 2022.11.30

杉田水脈氏、同性カップル「生産性がない」など撤回 差別とは認めず

   朝日新聞社 2022.12.2

杉田水脈政務官 大臣の指示で差別発言撤回し謝罪 「どこの部分を撤回?」福島み

   ずほ議員の質問になぜか大臣が答弁!? 

   プライムオンライン 2022.12.2

杉田政務官 中傷投稿「LGBT以上に気持ちが悪い」にいいね 政務官就任後に

   事務所は「誤作動で押されていた」 日テレNEWS 2022.12.6

 これまでの言動から見て「いいね」が誤作動で押されたとはにわかには思えまい。SNS上での誹謗中傷を監視する立場にある総務省の政務次官としてはあるまじき言動の数々であろう。この人物を有能で政務次官に適格であるとしている首相までもが首相としての適格性を心底疑われているという事だろう。人権への恐るべき程の鈍感さ、無知さが政権のあちこちから染みだしてきている。とは言えこの政権が民主主義のシステムによって成立している政権である限り、この鈍感さを国民の過半もまた共有していると見なされる側面は見逃せまい。

「差別はしていない」「つたない表現」 杉田水脈政務官が改めて答弁

    朝日新聞社 2022.12.8

 どうやらここまで見え透いたウソをつき続ける強情さ、厚顔無恥さが杉田氏の議員としての持ち味のようである。明らかに私たちは馬鹿にされているのだ。国会議員一人あたりに使われる年間の税金は一億円を超えるとの試算を見たことがある。議員のために使われる税金は歳費だけではない。公設秘書らの人件費、JR等の交通費、文書通信費、政党助成金・・・この方のために国会が空転していることも考えるとどれだけの時間と予算の無駄遣いが今、生じているのか、皆目見当が付かないほどである。この一人の議員のために大変な国政上の損失が発生している。一刻も早く、内閣は動くべきだろう。

政治家の失言にウンザリ。「LGBT」「発達関係」の炎上から考える、多様性の「覚

   悟と忍耐力」 FORZA STYLE 小木曽 健 の意見 2022.12.7

 多様性の尊重に関わる議論の中でも傑出して面白く、かつ分かりやすい。多様性を尊重するためにはそれなりの忍耐と覚悟が必要とされる、という考えは「人種のるつぼ」と言われたアメリカ社会を見れば容易に察しが付く。

   アメリカの商品にはウザくなるほどに注意書き、但し書きが長々と列挙されている。また「映画館にはライオンを連れて入ってはならない」といった州法もあったと言うくらい、法律も微に入細を穿つ。すなわちアメリカのようなあまりにも多様性に満ちた社会では日本と違って大勢に共有されるべき社会的常識が成立しがたい。日本人からすると常識外れな言動が横行する社会では嫌になるほど細かいルールに加えて、そのルールが守られない社会への忍耐と寛容が必要とされる。

 そして忍耐の限度を超えたケースでは躊躇無く、訴訟を起こして損失を補填する努力を強いられる。アメリカのような「訴訟社会」を「多様性の尊重」というスローガンは招き寄せる可能性がある。その事を覚悟できないならば「多様性の尊重」というスローガンは仰るとおり「お花畑」での戯れ言に過ぎなくなるだろう。是非、生徒達の意見を募りたい。討論とアンケートを併用してでもしっかりと丁寧に議論を深めていくべきテーマである。

「氷山の一角が世間の目に触れた感覚」神社政治連盟が配布した“LGBTQ冊子に神

   社で働く当事者らが意見書 

   TBS NEWS DIG の意見 -2022.11.25 12:46

 宗教と性差別は日本でも密接に絡み合っている問題。しかも統一教会や創価学会だけの問題ではない。

神道政治連盟国会議員懇談会:神社本庁の関係団体である『神道政治連盟』(神政連)の理念に賛同

   する日本の国会議員により構成される議員連盟で安倍元首相が亡くなるまで会長を務めていた。その

   メンバーにはかの杉田水脈氏ら自民党国会議員の多くが名を連ねている(Wikipediaによると202

   1年11月1日現在、247名)。安倍元首相殺害事件を契機に自民党と旧統一教会との密接な繋が

   りが問題化しているが、神道組織との関係も政教分離の原則に違反しかねない側面を孕んでいるだろ

   う。また日本が今もなお性差別撤廃などへの取り組みが極めて遅れている背景にこの組織が何らかの

   役割を果たしてきた事も考えられる。

      2000年5月15日、神道政治連盟国会議員懇談会において森喜朗内閣総理大臣(当時)が行った挨拶

   の中に含まれていた「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国であるぞということを国民の皆

   さんにしっかりと承知して戴く、そのために我々(=神政連関係議員)が頑張って来た」という発言

   はこの団体の氏素性、本質を余すところなく語っているようだ。国民主権と政教分離の原則に違反す

   る戦前の遺物、古色蒼然たる亡霊のような国体観念が有力政治家の頭から完全に払拭されない限り、

   日本の民主主義は一歩も前進できないだろう。

      「人権後進国」の汚名から未だに脱することの出来ない現状はまさに長老政治の跋扈する日本の政

   界における深刻な「老害」の一症状なのかもしれない。

ついに「公家家格の頂点」「神社界のボス」も超激怒...ヤバすぎる横暴を続ける現

 在の「神社本庁」につきつけた「ノー」現代ビジネス

 週刊現代 によるストーリー 2024.4.10

 これも安倍政治がもたらした副産物の一つなのだろう。安倍派の裏金、キックバック問題とともに安倍政治へのきちんとした総括が求められていると思うのだが…

「安倍さんがすばらしいと言った人材」という声も…杉田水脈が“差別発言”を連発

   しながら「出世」できたわけ 文春オンライン プチ鹿島 2022.12.5

 自民党守旧派の本音を堂々と代弁する杉田氏の差別的発言を安倍元首相がいかに推奨してきたかが分かる。彼女を政務官に推す現内閣の体質も安倍内閣と大差なし。

杉田水脈政務官が辞表提出 「差別していないが、真意伝わりづらい」

   朝日新聞社  2022.12.27

 この期に及んでまだ差別していないと強弁する図太さ、鈍感さに呆れるほかない。

現役信者「人を不幸にしてまでお金を出させたことはない」、旧統一教会の「解散

   命令」請求【Nスタ解説】

   TBS NEWS DIG_Microsoft によるストーリー 2023.10.13

 自民党の集票マシーンでもあった旧統一教会に解散命令が出されるという画期的な動きが見られた。勝共連合の母体でもある宗教団体への解散命令は政教分離の観点からも望ましい動きである。しかし国政上、もっと重要なのは神道政治連盟国会議員懇談会の解散であろう。

「公金チューチューはどちら?」自民党杉田水脈衆院議員 1564万円の不記載訂正

 で大ブーメラン SmartFLASH によるストーリー 2024.2.1

 この議員がどこを見て政治活動していたのかがよく分かる。安倍政治への批判抜きでは政治改革の前進は見られないだろう。

 

・日本の政治家に女性が少ない理由

第2次石破内閣人事 外務政務官に生稲晃子議員、内閣府兼復興政務官に今井絵理子

   参院議員など副大臣・政務官に女性6人起用

   FNNプライムオンライン によるストーリー 2024.11.13

   まさに狂気の沙汰であろう。政府の女性軽視の姿勢を糊塗し、刷新感を印象付けようとのことだが、こんな人事で何が刷新されるのか、疑念が募る一方となってきた。むしろ政治についての知識、力量が繰り返し問題視されてきた人物をこの難しいタイミングで政務官に登用することで石破内閣への信頼感がいよいよ地に堕ちることが確定的となってきた。

   首相として人を見る目の欠如が甚だしい人事と考えるが、いかがか。この二人をそれぞれ外務政務官、内閣府兼復興政務官に任命した判断基準について厳しく問い質したい。一体、何を根拠にして彼女たちのどこに外交や復興に関する高い識見や経験があるとみなしたのか…血迷っているとしか言いようがあるまい。

   この人事が結果的に女性議員の増加に待ったをかけてしまうのではないか…いや、深読みすればそれこそが老害議員たちの目論見なのかもしれない。

男女平等足引っ張る「政治参加」…女性議員ゼロの市町村議会15%

 読売新聞 によるストーリー 2024.5.4

世界の女性議員25%=日本はG7最低166位―報告書

 時事通信 - 2021年3月6日

女性利用者の後をつける、支援場所をさらす。激化する女性支援活動への妨害行為

 【調査結果】ハフポスト日本版 によるストーリー 2023.5.8

 日本では現在、女性支援をうたうボランティア団体への嫌がらせ、妨害活動が激しくなっているという。その背景にあるのは何だろう?

<くらしの中から考える>女子枠 東京新聞 2023.5.3

 他国と比べて日本の理工系大学への進学者に女性の割合が極めて少ない、その理由をアンケートなどで問いたい。また女性進学者を増やすための「女子枠」について賛否を問いたい。いずれも討論の題材にうってつけのテーマだろう。

杉並区議選の波乱を起こした「2万票」女性が当選者の過半数、自民が大量落選 

 東京新聞 2023.4.28

 わずか4%あまり投票率が上がるだけで議会勢力にこれだけの変化が生じる事に驚く。区長、区会議員ともに若い女性を意識した地方政治をどこまで実現できるのか、今後の動きに注目したい。

半世紀以上、女性候補も出なかった町に…「女性議員」誕生、しかもトップ当選

  1936年の町制施行から初 南日本新聞社 によるストーリー 2023.4.24

 半世紀以上、立候補者すらいなかった…という状況にまず愕然とするが、その一方でようやく時代は動き始めてきたことを実感できるニュースでもあろう。

「若者の投票先に“代弁者”がいない現状を、そろそろ変えないといけない」

 能條桃子さんが統一地方選を経て打ち出す「次の一手」

 ハフポスト日本版 によるストーリー 2023.5.12

日本には「差別」がまだまだ残っている…その「残念すぎる実態」が明らかになっ

 た! 経済的にも非合理的 週刊現代 によるストーリー 2023.4.18

なぜセクハラはなくならない? 背景に「女性を小馬鹿にする」文化と価値観の固定

 化 AERAdot. 古田真梨子 2022/11/18 07:00

男性は「長時間労働」、女性は「セクハラ」が精神疾患の主因に…過労死防止白書

 読売新聞 2022/10/21 12:59

「男女格差」で先進国から取り残される日本、ジェンダー・ギャップ指数を詳しく

 見て分かったこと 世界ランク146カ国中116位の足元事情

  一般社団法人共同通信社 2022/08/19 07:00

「日本は116位」進まないジェンダーギャップ解消 背景に「意思決定層の女性の少

 なさ」AERAdot. 2022/10/30 08:00

なぜ「女性はリーダーに向かない」と言われるのか…それは日本社会のリーダー像が

 古すぎるからである プレジデントオンライン 浜田 敬子 2022.11.3

 企業社会におけるリーダー像のアップデートが急がれるようだ。

「女子に指示されるのってこういう感じか……」早スポ初の女性編集長が直面した

 「男のプライドみたいなもの」と“本当に小さなこと”とは

 文春オンライン 八木 葱 2022.11.26

 些細なことに見えて組織を率いる上では重要な事とは何か、気付かされる。

「女性=優しい」は4歳、「男性=賢い」7歳…固定観念は幼少期から 京都大など

 解明 産経新聞 2022/10/18 12:35

 幼少期からの声かけで性別に関する固定観念が形成されるようである。つまり性教育は幼少期から必要ということだろう。授業中に研究データを提示したい。

§5.日本の進路その1.政治と経済の混迷②

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

・2024年の総選挙より

参考動画

【解説・衆院選】政権交代までいくのか? 与党で過半数維持はギリギリの情勢 

 日テレNEWS  2024/10/25  10:26

 過去の総選挙の経緯を振り返るには便利な動画。歴史的流れを整理するために下の動画と併せて視聴させたい。

【衆院選】与党過半数割れ 今後の日本は政治部長解説

 日テレNEWS  2024/10/28  4:41

 重大な時事問題として今、授業で必ず取り上げるべき話題の一つが総選挙での与党の過半数割れであろう。生徒にはまず、なぜ与党が過半数割れしてしまったのか、さらに今の日本が優先的に取り組むべき政策とは何か、考えさせたい。

 また、総選挙の結果から「決められない政治」となってしまい、政治的停滞が続くこと、そのことが本当に「失われた30年」から「失われた40年」へと日本の不振が続くことにつながってしまうのか、否かもぜひ問いたい。あわせて政治とカネの問題を解決することが本当に日本の優先的課題なのか、そこに疑念は無いのか、日テレの政治部長の解説を鵜呑みにすることは出来まい。

 前回の総選挙に比べて投票率が少し低下してしまった原因も同時に考えさせたい。

 

・自民党女性局38人、フランス研修旅行

 参考動画

自民女性局 パリのエッフェル塔前でポーズ フランス研修が物議(2023年7月31

   日) ANNnewsCH  2023/07/31 3:30

【海外視察】議員の旅行に?政策に生かせる?出張中の空き時間どう過ごす?女性

   局のフランス研修を考える|アベプラ

   ABEMA Prime #アベプラ【公式】  2023/08/02  14:39

 3泊5日で全国の自民党女性局所属の議員や党員(女性議員とは限らず)ら38人が参加。内、国会議員は松川氏を含めて4人(他に今井絵理子氏、生稲晃子氏…)。費用は党費と自腹でまかない、少子化対策や女性活躍などをテーマに、フランスの上院や下院の議員と意見交換をしたというこの研修旅行がSNS上で炎上した大きな原因としては二つ考えられるだろう。

   まず38人という人数がそもそも適正なのかどうか、さらにメンバー選出の基準は的確だったのか、という点。国会議員の4人はともかく、地方議員や党職員が34人。おそらく党職員が日程含めてすべてお膳立てしていたのだろう。こちらは相当、激務であったことが察せられる。問題は議員団の方。フランス側も対応に苦慮するレベルの人数である。この議員団がそれぞれの専門分野別小グループに分かれていて、訪れる場所や組織も多少違うのならば合わせて30人ほどの人数となってしまうのも不思議ではない。しかしこの38人がほぼ同じ場所、同じ担当者と会う、としたらおそらく日程的に近い修学旅行レベルより下の、かなり杜撰な研修しか期待できまい。

  一般的には人数が多ければ多いほど、質疑応答も形式的なものになりがちであり、多くの議員は簡単な自己紹介だけ済ませれば、その後は一切、発言しなくとも済まされてしまう。これは憶測になるが、実はフランス側の長々とした説明が中心とされ、日本側の発言自体が(幸いにも…)時間的にもかなり限られていたのではあるまいか。また日本側の少子化対策の概要や問題点などの資料はその場に持参したのか、持参したとすればその資料は誰が作成したのか、誰が中心となって日本側の事情を説明したのか…責任者の松川氏が説明したとしても、そのほかの国会議員は意見交換の場で何をしていたのか、ただ同席していただけなのか、それとも何らかの役割を果たされていたのか、地方議員からの発言はあったのか…疑念は募る。

   さらに費用対効果の問題も大きいだろう。特に飛行機がファーストクラス、ホテルも一流ホテルであるならば38人の大旅行団ともなるとそれだけで巨額の出費…果たして総額はいくらで何にどの程度の出費があったのか、自腹分は除くとしてもここまで問題となった以上、ある程度の会計報告を国民に示すべきではないか。党費が相当、つぎ込まれているのだから帰国後、研修内容や党費の使途について党への報告義務が課されるべきだが、報告は課されているのか、課されていないとすれば自民党の海外出張に関わる党費管理に対する姿勢の甘さが問われるはず…こうした海外研修で得られた知見は何だったのか、フランスの議員との意見交換があったとされるが、どのような意見が出されたのか、その記録はとってあるのか、参加者全員に報告書は課されたのか、課されていないとすれば自民党の研修のあり方にも問題があろう。

   自腹を切っている、という議員(国会議員30万円、地方議員20万円)もいるが、もちろん全額自腹の旅行ならば何一つ問題は無い。しかし党費が支出されている限り、基本的には公務員の出張旅行と大差ないものである。つまりこれは党費が支出された党務としての出張旅行なのであり、自民党という政権与党の公的な役割を重視するならばこの研修旅行は個人的な旅行やただの慰安旅行であるわけはなく、公的な出張と大差無い。とすれば公務員に課されている報告義務(研修内容と出費の内訳等)とほぼ同等のもの、少なくとも自民党員が納得できるレベルの報告が38人のメンバー全員に課されるべきだろう。

   これらの写真を見た国民がどう思うのか…国民の気持ちに寄り添う感性の欠片も感じられない、想像力の貧しさ…楽しそうに浮かれてはしゃいでいる自分たちの写真をSNS上に発信して大炎上を招いた議員たちの、知性と品性が問われている。ただでさえ世界でトップレベルの給料をもらっている日本の国会議員がさも得意気に発信してよい写真ではないだろう。SNS上にあげるべきはフランスでの少子化対策や女性活躍に関わる資料や写真、新たに学んでこられた知識や制度であり、それ以外はせいぜい参加者の集合写真一枚あれば十分。バラエティー番組の収録でもあるまいし、インスタ映えを狙ったような料理や議員の笑顔、観光地の風景などは邪魔でしかなく、政治家として公的に発信した意図が不可解。であるにもかかわらず、これ見よがしにプライベートめいた観光写真をSNSにあげる議員の心のありようが心底、怪しまれるのだ。

   議員特権の上に胡坐をかきつつ「研修」と称して党費、公費を自身の個人的娯楽に流用している、と疑われても仕方があるまい。ただでさえ増税と物価高で不満を強めている国民は少なくない。進行する円安もあって海外旅行に出かけられる日本人は急減している。そんな中での贅沢なフランス研修旅行

 …この程度で大騒ぎするな、と議員たちを擁護する意見(茂木氏、堀江氏ら)もあるが、むしろこの程度で炎上してしまうほどに今の国民の政治不信とフラストレーションは高まっている、ということはしっかりと弁えておくべきだろう。民意を汲むことは政治家が果たすべき大きな責務であるはず。

   ただし最も責任が重いのはこの人たちを選挙で選んだ有権者であり、深く反省すべきは国民の側である。どうせ一時的に騒ぎ立てたとしてもまた同じ人物に投票するようなら、また同じようなことが繰り返されるに違いない。

   では、なぜ、国民はこの人たちを当選させ続けてきたのか?

 まず問われるべきは学校教育、とりわけ公民科の授業の内容と授業方法であろう。

 ※参考記事

       松川るい議員、派閥からの還流収入204万円の不記載明かす ネット上では「エ

          ッフェル塔に失礼だから…」中日スポーツ 2024.1.23

         特権意識がはびこると金銭面でもだらしなくなるようだ。特に安部派は差別発

         言を繰り返し、居直る女性議員も同様のだらしなさを恥じることなくSNS上

         に垂れ流している。安倍派の居心地の良さはもしかすると派閥議員たちの特権

         意識をくすぐる点にあったのかもしれない。一体、どこを向いて国政が行われ

         ているのか、怪しい限りである。

  ◎自民党が裏金事件めぐる調査公表 杉田水脈氏、松川るい氏など女性国会議員の

   不記載額は 東スポWEB によるストーリー 2024.2.13

   過去5年間の不記載の金額に関して「女性議員の不記載は杉田水脈氏1564

   万円、橋本聖子氏2057万円松川るい氏194万円丸川珠代氏512

   万円、…山えり子氏2403万円…」とある。杉田氏はさんざん差別的な言動

   を繰り返しても反省の欠片すら見せていない人物。松川氏は「エッフェル姉さ

   ん」の責任者、丸川氏と橋本氏は東京オリンピックの責任者、山谷氏は性の多

   様性に否定的な保守を代表する人物。

    ただでさえ数の少ない自民党の女性議員がこれほどまで金銭と国民に対して

   無頓着であり、不誠実であり続けたことの背景に何が考えられるだろう。

    まずここで太字にした人物はすべて安部派に属している。彼女らが最有力派

   閥に属していたことで得た利益、権益がいかに大きかったかがこの金額からも

   偲ばれるだろう。少なくとも長期政権の派閥に属してきたことによる慢心、油

   断が彼女たちの心に潜んでいたのは間違いあるまい。

  〇【独自入手】“エッフェル姉さん”研修は実質3時間 公文書から明らかになった

   パリでの空白の1日 

   AERA dot. 今西憲之,吉崎洋夫 によるストーリー 2023.11.24

   国会議員にはウソをつき、ウソを押し通す特権があると信じているかのような

   言動でガッカリさせられる。自民党にとって数少ない女性議員がこのテイタラ

   クではこの政党に期待する方がどうかしていよう。

  松川るい自民党女性局長ら、フランス「観光」写真にSNSで批判殺到

   産経新聞 2023/7/31 16:20

  自民・今井絵理子氏、フランス研修“説明”にネット「議員立法、期待してま

   す」「少子化対策の発信を」毎日新聞 2023/8/2

  自民フランス研修への批判は「底の浅い義憤」 茂木健一郎氏が問題視「写真一

   枚で...みんな余裕なさすぎ」 J-CASTニュース の意見 2023.8.1

   茂木氏の意見について賛否を問うと、議論は一層深まるだろう。岸田首相の長

   男が数々の不祥事を引き起こして批判され、解任されたばかり、というタイミ

   ングも問われるだろう。

  ◎自民女性局長「パリ視察」がこうも炎上した理由 松川氏らに厳重注意、自民の女

   性支援策にも冷水 東洋経済オンライン泉 宏 によるストーリー 2023.8.4

  〇今井絵理子・松川るいが参加した「パリ視察」全スケジュール…研修はわずか6

   時間、セーヌ川クルーズ、シャンゼリゼで買い物

   SmartFLASH によるストーリー 2023.8.6

  【予算は5億円】自民女性局「エッフェル塔ポーズ」は氷山の一角 この夏だけ

   で55人が渡航、国会議員の外遊先リスト 

   NEWSポストセブン によるストーリー  2023.8.7

  国会議員150人ホイホイ外遊に「予算5.3億円」《文通費で行け!》などと国

   民カンカン 日刊ゲンダイDIGITAL の意見 2023.8.7

  〇「パリ研修旅行」今井絵理子議員〝台風情報〟連続投稿で埋もれる「炎上ツ

   イ」 FRIDAYデジタル の意見 2023.8.7

 

・日本経済の低迷

参考動画

【泉房穂が語る】国会で何か言おうとした日の朝に刺殺されたあの議員

 著者が語る 2024/09/25 36:25

 石井紘基議員の刺殺事件(2002年)の背景と石井議員が目指していたことをその後継者と目されていた泉氏が熱く語っている。石井議員は特殊法人と官僚の役割に関しては巨大な利権が絡む深い闇があると感じてその資料を個人的に集め続けてきた。そして長年集めてきた資料を持って場合によっては「国家が傾くかもしれない」との覚悟を固め、国会では審議されない、一般会計の4倍相当の金額を有する特別会計について質問予定だったその朝に右翼に刺殺された。そして貴重な資料とメモは事件の際に紛失したまま、石井氏とともに永久に葬られてしまった。

 警察や司法は資料、メモの捜索をまともにすることなく、事件の背景は今も不問に付されたまま、結局はただの殺人事件として処理されている。犯人の右翼は後に石井氏の殺害は誰かから頼まれたものとの証言が残されているが、にもかかわらず、事件の背景に潜む謎は一切、これまで解明されてこなかった。石井事件は21世紀の日本政治を考える上で、最も闇深い事件の一つであろう。ここ30年あまり、日本経済が停滞したままであるのも、石井議員の死が大きく影を落としているとの泉氏の指摘はもっと注目されるべきではあるまいか。

柳井正さんと前澤友作さんの「日本人滅びる」論争について解説します

   堀江貴文 ホリエモン 2024/09/12 9:01

 ある程度の進学校ならば面白い論争となりそうな動画ネタである。前澤氏の楽観論についての賛否を問う形で討論を始めてみたい。少子高齢化の負のインパクトをどう評価するのかで、賛否は分かれるだろう。

【2035年未来予測 10年後の日本】危機に直面する基幹産業と日本人が買えなく

 なるものとは?ホリエモンが本気の未来予測!

 中田敦彦のYouTube大学  2023/09/30 42:21

【2035年未来予測 10年後の日本】日本が生まれ変わるためにすべき事

 と勝てる領域は? 中田敦彦のYouTube大学  2023/10/01 35:15

【アトキンソンの日本経済予測:前編】三流先進国になった日本/2025年から日本

 経済は縮小する/増税地獄が始まる/賃上げのための8つの提言/政府にできること

 は少ない/雇用の7割占める中小企業がカギ

 PIVOT 公式チャンネル  2023/01/03 38:15

【アトキンソンの日本経済予測:後編】全国一律最低賃金を導入せよ/非正規社員

 改革のデメリット/男女の賃金ギャップが生まれる理由/大企業の女性の給与が低

 すぎる/インバウンドは大チャンス/今後は富裕層が中心

 PIVOT 公式チャンネル 2023/01/04 30:42

 人口減の中で労働生産性を上げていかないと日本の凋落は止まらない。中小企業のイノベーションを進め、賃金を上げていかないと2025年以降、日本経済の急激な悪化は不可避。日本経済再建の鍵を握るのは今、最も頼りになるのはおそらく観光業ではないだろうか。とすれば今後はもっともっと外国の富裕層をターゲットに絞った観光業の発展を目指すべき・・・

【新時代到来】2023年に押さえておくべき新しい経済圏とは?けんすう、小島武仁

 らが大予想 NewsPicks /ニューズピックス 2023/01/04 13:04

 日本のyoutuberの質は高いと言われる。そうした質の高いクリエーターの増加が日本経済を牽引する可能性は確かにあるかもしれない。

【2023年大展望:キャリア|前編】逆GAFAM現象が起こる/米テック出身者は国

 内スタートアップに流れる/リスキリング元年/エムスリーはスタートアップ界の

 横綱/副業はガス抜き程度【北野唯我×渡邉正裕】

 PIVOT 公式チャンネル 2023/01/04 35:55

 どうやら逆GAFAM現象が2022年に顕在化してきているようだ。これらのビッグテック企業から流出してくる優秀な人材がこれからどのような企業に流入していくのか・・・は確かに経済の行く末を占う上でも注目していきたいポイントの一つであろう。こうした人材をしっかりと取り込めないような日本企業の場合、たとえこれまでは大企業であったとしても、一層の厳しさが予想されている日本経済の行く末を考えた時、無傷で今後生きのびていける可能性は極めて低いと予想するほか無いのかもしれない。

【2023年大展望:キャリア|後編】転職実現率5%という現状は変わるのか?/男

 女の賃金格差は埋まり始めるのか?/罰則付きの情報公開義務の必要性/ジェンダ

 ー視点による仕事選び【北野唯我×渡邉正裕】

 PIVOT 公式チャンネル  2023/01/05 27:08

 企業の情報開示が進まず、転職率が低いままである点と男女賃金格差の大きさが日本経済停滞の大きな原因となっているという指摘は極めて重要だと考える。しかもこの二つのポイントが学校教育の問題点とほぼ重なっているように思われる点が悲しい。日本の教師は一見、男女平等度がかなり高いように思えるが、実際にはかなり格差が大きいと考えるべきではないのか。実際、大学の教師や学長は圧倒的に男性が多い。また校長の数は高校や中学校の場合、まだまだ女性がかなり少ない。その一方で給与の低い幼稚園教諭や保育士は相変わらず女性が圧倒的に多い。教職全体で見れば明らかに男女格差は大きいままなのである。またイジメ事件等の隠蔽が性懲りも無く繰り返されている点から見ても日本の学校ほど情報開示が遅れている組織はあるまい。つまり日本経済停滞の淵源を遡れば学校教育に辿り着くと言っても決して過言ではないとカッパは考えている。日本経済の回復を図る上でも学校教育の根本的な見直しは必須であろう。

【出稼ぎ時代の到来!?】外国人に時給いくら稼いてるのか聞いてみた

 タロサックの海外生活ダイアリーTAROSAC 2022/11/10 18:45

 「ビッグマック指数」では54カ国中41位であり、物価の安さと賃金の安さが比例している事の深刻さが伝わってくる。2022年段階で日本では390円、アメリカでは710円、スイスにいたっては925円である。中国でも490円、韓国では483円、コロンビアで480円、ベトナムですら406円。特に日本での平均年収が430万円台なのに対して多くの外国人がそれを遙かに上回っている事が何を意味しているのか、是非しっかりと議論したい。

 しかも平均年収の日本での中央値はわずか398万円との統計まである。ネット上では韓国が経済破綻している・・・と揶揄する向きもあるが、日本経済の方が遙かに心配な状況にあることの方を日本では強調すべきではないのか・・・またこれからの日本人はもっと海外へ出稼ぎすべきであるとするならば、若者にとって英会話能力の向上は最大の課題となる。

【挑戦者たちの末路】英語力ゼロで海外挑戦したらこうなりました

 タロサックの海外生活ダイアリーTAROSAC 2022/11/12 50:56

 英語力ゼロでも積極的な気持ちさえなくさなければオーストラリアでは何とかやっていけるようである。とは言え基本的な文法と単語力程度は身に付けておくに超したことはない。

【日本の労働環境は○○?】日本と海外の職場環境の違いがヤハ過きた

 タロサックの海外生活ダイアリーTAROSAC 2022.11.20 20:30

 日本の就労文化の過酷さが浮かび上がるだろう。オーストラリアなどへの移住や出稼ぎはこれからの日本の若者にとって一つの有力な選択肢となってくるに違いあるまい。

【日本サゲ論】なぜ自虐や批判から入る?リスクを計算せずに避ける思考?メディ

   アの報道姿勢に課題?EXIT兼近と考える|アベプラ

   ABEMA Prime #アベプラ【公式】  2023/12/15  14:10

 「失われた30年」をどう評価するのか、でこの議論は左右されるだろう。日本経済の現状をどう捉えるのか、どう評価するのか、日本の将来への予測は?

 日本の弱みと強みは?自国を評価するための公平で客観的な視点を保つのは極めて難しい。少なくとも信頼できる有用なデータに基づいて国際的な視点から判断する努力は必要だろう。次の動画と比較してみると対照的で面白いだろう。

もはや先進国ではない?「残念な国」となりつつある日本が生き残る道とは【宮台

 真司×堀江貴文】 2022/01/07 13:45

日本の夫婦は愛よりも金で結びつく?先進国最低クラスの幸福度:日本のジレンマ 

 【宮台真司×堀江貴文】 2022/01/01 9:11

日本人の頭の悪さはスペックにこだわる所?技術・政治に見えるイノベーション欠

 如【宮台真司×堀江貴文】 2022/01/02 10:21

民主主義の適切人口は3万?日本は民主主義に不向きな国なのか【宮台真司×堀江貴

 文】 2022/01/06 11:48

前篇:【宮台真司×波頭亮】現代社会をRethinkせよ。

 2021/10/29 NewsPicks /ニューズピックス 33:42

後篇:【宮台真司×波頭亮】現代社会をRethinkせよ。

  2021/10/29 NewsPicks /ニューズピックス 37:17

【宮台真司】「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と三島由紀夫を読み解

 く2021/01/02 NewsPicks /ニューズピックス 10:23

【宮台真司】「鬼滅の刃」が現代人に問うこと

 2021/01/01 NewsPicks /ニューズピックス 11:42

 宮台氏の痛烈な日本社会批判は極めて根底的であり、刺激的で論争を呼ぶだろうが、高校生にはかなり難しい。ただ非常に示唆に富む内容なので理解力のある生徒達には是非すべてを視聴させたい番組。

#83『君の名は。が好きな人はバカなのか?問題と糸守町に墜ちたものの正体と

 は?』2017/03/03 山田玲司のヤングサンデー 1:06:13

 「君の名は」が大ヒットした背景に何があるのか、をめぐる山田氏の考察は非常に興味深く、かつ爆笑できる。

「“劣化社会”日本と、孤立化する個人」宮台真司と先崎彰容が語る“日本人への処方

 箋”ダイジェスト 2022/01/27 文藝春秋digital編集部 18:39

【成田悠輔】日本は鎖国状態になる。「ネオ江戸社会」は意外と暗くない

 2021/12/30 NewsPicks /ニューズピックス 16:01

【文化・アートをRethinkせよ】山口周と波頭亮が、日本の未来を見つめ直す。

 2020/08/30 NewsPicks /ニューズピックス 47:10

林修も唸った!イェール大学助教授・成田悠輔★経済・教育・・・思い込みを捨

 て、データを見ると新しい世界が 

 2022/04/24 日曜日の初耳学【公式】 28:29

「失われた30年」の次に迫り来るもの…デービッド・アトキンソンが語る、日本

 経済復活のヒントとは?【成毛眞】 2022/03/18 NewsPicks  

“沈む日本経済”はおバカ!?最低賃金は先進国でビリ!課題だらけ…給料上げる方

 法を大激論! | FACT LOGICAL 2022/02/19 日経テレ東大学 

【日本人は貧乏】給料上がらない…韓国以下の水準!?停滞する「日本経済」に脱

 出方法はあるのか? | FACT LOGICAL 

 2022/02/12 日経テレ東大学 22:25

◎【貧困大国】20年後には途上国日本に「逆転の一手」はあるのか?

 NewsPicks /ニューズピックス  2022/12/28 1:20:22

 「憧れなき劣等感」が漂う日本社会に「憧れと希望」を取り戻すには明るい未来をリアルに描ける構想力が必要であり、今の日本の学校教育ではその能力はほとんど育めないだろう。宮田氏が自ら飛騨に大学を創設しようと計画中であるように、まず日本に求められているのは学校教育界でのスタートアップなのだ、という指摘には大いに共感を覚えた。

本間龍×宮台真司×神保哲生:電通問題の本質【ダイジェスト】

 2022/09/17 videonewscom 11:03

 日本の労働生産性の低さは特定の企業による「中抜き、ピンハネ」の構造にもその要因が求められるようである。コロナ禍で強行された東京オリンピックに絡んだ贈収賄事件は「平和の祭典」というきれい事の裏で誰が得をしているか・・・アスリート達の素晴らしい活躍を台無しにしてしまうような醜い利権構造に検察がどの程度、メスを入れられるか、厳しく監視していきたい。

※参考記事

「無理ゲー」の霞が関 退職官僚がつづった思いとは

 毎日新聞 によるストーリー  2024.1.9

 諸悪の根源は政治家の見識の低さであり、そうした政治家を選び続ける選挙民の意識の低さである。そして選挙民の意識の低さを巧妙に醸成してきたのはもっぱら日本の学校教育であろう。時間はかかるが、学校教育のあり方を根本から見直さないと日本の政治はいよいよ低次元のポピュリズムに流されてしまうに違いない。

「ワーホリ看護師」の人生を変えた驚きの職場環境 日本とは真逆「高収入、残業なし、

   休みやすい」 東洋経済オンライン 上阪 徹 の意見 2023.11.8

 おそらくこれからの若者はいきなり日本を変えようとするよりも、まずは外国に行って学び、働くことを通じて英会話能力を高め、視野を広げ、貯金をしておいた方が自分と日本の将来をより明るくできるのかもしれない。

 

日本の労働生産性27位=70年以降最低、OECD加盟中 

 時事通信 2022.12.20

【悪い円安①日本経済の危機】円安は給料や生活にどんな影響を及ぼすのか?

 2022/04/16 中田敦彦のYouTube大学 - NAKATA UNIVERSITY 28:59

【悪い円安②日本経済の危機】日本円のピンチに日本国民が取るべき対策とは? 

 2022/04/17 中田敦彦のYouTube大学 - NAKATA UNIVERSITY 

円安直撃】「アルバイトで月給80万円」今や日本人が海外へ出稼ぎにいく時

 代!? 日テレNEWS 2022/11/07 5:58

 外国為替市場の動きが私たちの働き方に大きな影響を及ぼしている現状を理解したい。

インターネット界を牽引してきた二人が宇宙産業に懸ける理由。ISTに出資の

 KADOKAWA・夏野剛さんと対談

 2022/04/26 堀江貴文 ホリエモン 1:00:19

 観光と宇宙と海洋関係が日本の未来を支える、という二人の指摘に注目したい。堀江氏がロケット開発と沖縄観光に力を入れる背景が分かる。変人と言われるイーロン・マスクの先見性も合わせて理解できるだろう。

スペシャル対談 #2 【藤田晋氏×堀江貴文】サイバーエージェント藤田晋社長が、

 ホリエモンの宇宙ビジネスに出資した理由

 2022/02/15 インターステラテクノロジズ(株) 52:39

落合陽一「皆いつの間にか“人気の奴隷化”している」「この芝は青いぞと言った責

 任を取れよと俺は思うタイプ」 経済学者・小島武仁と考える『アテンションエコノ

 ミー』と『資本主義の未来』を語る意味

 2022/08/25 NewsPicks /ニューズピックス 12:30

 人気の奴隷化」という言葉は多くのSNS利用者に刺さる部分があるだろう。アテンションエコノミーや行動経済学の人気に対して警戒を怠るわけにはいくまい。

【2023年は邪悪になるな】30代の歴史家 ルトガー・ブレグマン氏が日本人に直言

 /ユヴァル・ノア・ハラリ氏が絶賛した欧州の知性/暗い人類史をひっくり返す/1

 日3時間労働も可能だ/最後は善い人が勝つ

 PIVOT 公式チャンネル 2023/01/01 40:09

 外発的動機付けに頼りがちな日本社会は人々の意欲や創造性を枯渇させかねないという指摘に同意したい。

【2023年はシルバー民主主義から脱皮】「周りと違うことに慣れろ」30代の世界

 的知性、ルトガー・ブレグマン氏/ベーシックインカムは可能だ/ユヴァル・ノ

 ア・ハラリ氏絶賛の若き知性の希望の人類史

 PIVOT 公式チャンネル  2023/01/02 32:00

知の巨人「ルトガー・ブレグマン」、絶望する日本のZ世代に喝

 NewsPicks /ニューズピックス 2023/01/05 9:08

 日本の若者が過度な忖度を強いる、極めて同調圧力の強い日本の高齢化社会から抜け出し、閉塞感の色濃く漂う現状を打ち破っていくためには嫌われる勇気を持つことが不可欠である、とブレグマンはいう。老害や集団によるイジメがはびこり、多数派と協調する事を強いる日本の学校が若者の閉塞感、絶望感を醸成してきた張本人であることは否定できないだろう。

 真面目な議論を避け、社会派が唱える正論に対して否定的に冷笑する姿勢が目立つ若者達を育成してきた責任の一端は明らかに教師や児童生徒の個性や多様性を尊重しようとしない旧態依然の学校の有り様にあるとカッパは考える。

 

・老害発言は年齢差別?

「もう出馬してほしくない」高齢議員ランキング…3位小沢一郎、2位麻生太郎を抑

   えた1位は? 女性自身 によるストーリー 2023.10.25

   高齢の政治家が年功序列によって指導層にいつまでも居座る日本の政界こそが、時代の流れに取り残されがちな、停滞し、低迷する日本の現状を引き起こしている元凶の最たるものであろう。財界もしかり。成田氏が指摘するような「集団切腹」ならぬ潔い「勇退」制度、年齢制限が求められているだろう。少子高齢化の中で不利な立場に置かれている若者への優遇措置も同時に必要となっている。

「松本人志を本当に超えたい?」成田悠輔が”世代交代できない芸能界”を斬る【中

 田敦彦】 NewsPicks /ニューズピックス  2023/08/18  14:02

 「老害問題」と若者との関係をどう捉えるか、過激な発言で知られる二人の対談は非常に興味深い。キーワードは「世代交代」のあり方であろう。高齢化する日本社会の世代交代のあり方についてぜひ討論させてみたい。

若者よ、選挙に行くな 2019/07/12 たかまつななチャンネル 1:27

 討論に使えるだろう。シルバー政治に対抗する手立てはあるのだろうか?日本の年齢別人口ピラミッドや世代別投票率のデータを示しつつ、ぜひ時間をかけて討論させたい。

「若者の政治離れ」と言ってる人に一言 2019/07/04 ワラしがみ 4:58

 「政治の若者離れ」という表現はお見事。

今後のことで画期的なアドバイスがあるから聞いてほしい

 2022/05/21 ワラしがみ 3:29

 税金の使途についてもう少し厳しい監視の目が必要だろう。

文通費問題の全部を丸く収める超絶アイデアを思いついた

 2021/12/18 ワラしがみ 5:00

 文通費の「クーポン券」配布はかなり有効なアイデアに思える。

【ひろゆき】爆笑問題太田が大炎上。これ理解できないバカが日本を滅ぼします。

 爆笑問題太田光の二階幹事長への炎上発言についてサンジャポファミリー

 ひろゆき【切り抜き】2021/12/11 3:05

【改造論】成田悠輔「消えるべき人に消えてと言える状況を」ひろゆき「過疎化よ

 り無人化の方がマシ」少子化&人口減少前提で考える日本の未来|#アベプラ《ア

 ベマで放送中》 2021/12/19 20:28 

 過激だが説得力のある提案。

【名作】ネットで話題騒然となった問題発言の発端!!今の日本の現状を痛烈に批

 判!!居座り続ける老人達に成田悠輔が警告を放つ!!

 成田悠輔の動画  2023/08/06  7:14

 【改造論】成田悠輔「消えるべき人に消えてと言える状況を」ひろゆき「過疎化よ

り無人化の方がマシ」ABEMA Prime (2021/12/19)において高齢者の集団切腹」といった過激な表現だけが切り取られ、高齢者差別を煽る暴言と決めつけられて一時、大炎上した成田発言だが、実際には物理的切腹という意味ではなく社会的切腹(過去の功績をもって上のポジションに居座り続ける高齢者に潔く引退を促す、というほどの意味)であるとの発言であったことが分かる。この炎上騒ぎが成田氏に悪意を持つ勢力の扇動である可能性は高いだろう。成田氏が社会的切腹をイメージしたのはおそらく二階元幹事長や森元首相の発言をめぐる一連の騒動であったと思われる。

女性めぐる発言「深く反省」森喜朗会長が発言撤回 辞任は否定

 2021/02/04 FNNプライムオンライン 4:35

森喜朗を救いたい 2021/02/06 ワラしがみ 12:51

【成田悠輔】誰もが興味を持つ話題にぶっ飛び発言!政治家になる可能性は?ひろ 

 ゆきと成田悠輔に聞く【成田悠輔切り抜き/成田祐輔/ひろゆき/日経テレ東大学/リ

 ハック/Yusuke Narita】2022/01/01 3:04

「僕らは武器を与えられず大人になっている」20代の若者が日本経済への心情を吐

 露 2022/08/15 NewsPicks /ニューズピックス 14:30

たかまつなな/芸人挫折し慶応卒後NHK局員なるも 同僚から週刊誌リーク/

 精神崩壊しADHD 2021/09/25 街録chあなたの人生、教えて下さい

 43:38

 日本の若者の政治離れをどう食い止め、若者が不利となる政策を断つには何をすべきか、といった問題に真剣に向き合ってきた「たかまつなな」の歩みがよく分かる。

【一人一票】若新雄純「ワクワク感薄れてる」若い世代の閉塞感…余命投票なら変わ

 る?世代間格差をなくすには【参院選】2022/06/25 ABEMAニュース【公式】 

 17:47

【衝撃結末】収録直後…天才がまさかの告白【選挙ってなんだSP】

 2022/06/21 日経テレ東大学 40:32

 ランク付けの投票は検討に値する投票プランの一つと思われる。

【22世紀の民主主義】成田悠輔が提唱する「政治家不要論」アルゴリズムが政

 策を決めていく時代 2022/07/26 中田敦彦のYouTube大学 –

 NAKATA UNIVERSITY 40:40

22世紀の民主主義②】日本の停滞感を根本から変える「成田悠輔の新構想」とは?

 2022/07/27 中田敦彦のYouTube大学  42:00

 SNSの普及がポピュリズムをはびこらせ、民主主義の停滞を招いたとする成田氏の指摘は参考になるだろう。SNSの普及は他方で民主主義を再生するには「選挙」という古臭い、雑なシステムから離脱し、政治家を不要とする新しい社会を招く可能性を有している、という指摘も刺激的だが非常に面白い。本当の民意を反映させる方法としてAIを用いた政治を構想することも必要。「選挙に頼らない民主主義」という意表を突いた発想に注目したい。

【激論】成田悠輔×西田亮介 ニッポンの民主主義は限界?改良の余地は【参議院選

 挙】2022/06/24 ABEMAニュース【公式】 31:27

 二次投票のアイディアも現実的改善策としては検討に価するだろう。

参考記事

斎藤知事の兵庫県政「支持する」15% 文書問題巡る説明、6割超「納得できない」

  就任3年で本紙調査 神戸新聞NEXT/神戸新聞社 によるストーリー 2024.7.30

 高齢者ほど斎藤知事を支持する割合が多い、という調査結果に絶望を感じる若者は多いだろう。少子高齢化が進む中で若者の支持を得られないような頑迷固陋な政治家ばかりが再生産されてくる背景には高齢者特有の投票行動が潜んでいるだろう。しかし高齢者の政治意識を変えることは明らかに不可能に近い。もちろん若者の投票率を上げることも難しいし、現状では残念ながら若者の投票率がどんなに上がろうとも、地方では年齢構成のアンバランスから老害政治家が当選し続ける。おそらく現在の選挙のあり方を変えない限り、政治は変わらないに違いない。

 いっそのこと参政権の年齢制限を設けてはいかがか。とりあえず75歳以上は政治家に立候補することも、投票することもできない…とりあえず実験的に少子高齢化が進んでいる複数の市町村をターゲットにして現在の市町村議員の年齢を明示し、それぞれの議員への指示度を年齢階梯別、性別に集計してみると良いだろう。この調査ができるのは地方の首長か、議会、あるいは地方紙であろうが、現状を変えたいと思うならばぜひ実施してみると良いだろう。

 生徒にはアンケートや討論を用いるなどして、この件についてぜひ対応策までしっかりと考えさせたい。

「俺が市議だと知らないのか?」ごみ分別求められ威圧 北海道・北見市議会が厳重

 注意 テレ朝news によるストーリー 2024.7.30

 地方における老害政治家の典型がこれであろうか。77歳にもなって常識外れの振る舞い、居丈高な言動…こういう人物に限ってただひたすらに威張りちらしたい目的で議員様となっている…地方でこんな議員が幅を利かしているようでは少子高齢化に歯止めなぞかけることはできないだろう。

 ※参考動画

  ○「俺が市議だと知らないのか?」ごみ分別求められ威圧 北海道・北見市議会が厳重注意【知っ

   ておきたい!】【グッド!モーニング】 ANNnewsCH 2024/07/30 1:23

   最も問われているのはセリフの内容であり、口調ではあるまい。この議員には口調からして、反

   省の欠片も見えない

日本の「重症の民主主義」を再生させる3つの手段 「#投票に行こう」では変わらない

 現実を変える  成田 悠輔 2022/08/04 15:00 東洋経済オンライン

「若者の非婚化」を後押しする日本の絶望未来 実は「晩婚化」なんて起きていないとい

 う衝撃 荒川 和久 2022/08/14 07:30 東洋経済オンライン

成田悠輔氏の広報起用批判受け 内閣広報室、各省庁に「人選慎重に」

 毎日新聞 によるストーリー 2024.3.22

 まさしくこうした動きの背後に老害政治家たちの狡猾な動きが潜んでいるように見える。

キリン「氷結無糖」の“成田悠輔氏”広告取り下げが起こった本当の理由

 日刊SPA! の意見 2024.4.6

 上の記事とあわせて利用するとこの問題への理解が深まるだろう。

 

【賃上げラッシュ】経済トピックを総ざらいし、2023年を占う

 NewsPicks /ニューズピックス  2022/12/30 21:38

 「安くなった日本」で、どう幸せをつかむか?世界と向き合っていくうえで大切な

 こと ライフハッカー・ジャパン 印南敦史 2023.8.19

 日本の強みは何か、どこを克服すれば強みを生かせるのか、見えてくる。

「黒のスーツで画一」就活の服装は変えられる? 青山商事、学生に授業 5月から初

 の試み ITmedia ビジネスONLiNE 2023.5.24

 ブラック校則問題と同じ視点で日本の企業文化を批判する視点は必要だろう。なぜ就職活動の際、黒一色のリクルートスーツが日本社会に広くはびこってしまうのか、学校教育の問題と絡めてぜひ生徒たちに考えさせたい。

日本人の“働く幸福度”、世界最低に 調査で分かった「3つの理由」

 ITmedia ビジネスONLiNE 2023.5.25

労働者の「成長意欲」、日本は8カ国中で最下位 -「ウェルビーイング」って何?

 マイナビニュース CHIGAKO によるストーリー 2023.919

「世界的に見て低水準」な日本の従業員エンゲージメント 「最も低い世代」は? 

 ITmedia ビジネスONLiNE 2023.5.25

おカネに関する考え方がまるで違った…!アメリカ人が日本人の“4倍以上”資産を

 増やせる「驚きの理由」現代ビジネス

 世古口 俊介 によるストーリー 2023.5.9

 これからは投資を含めた金融教育、経済教育を充実させなければならない…と理屈では分かっているものの、教師自身が投資に消極的なマインドのままではリアルで面白い授業を望めないだろう。この分野、教師側の取り組み姿勢が今後、厳しく問われてくるに違いない。

トップ10に7社最高で39位日本経済「失われた30年」は時価総額の世界ランキ

 ングでもはっきり 東京新聞 2023.5.26

経済成長率157位の「ヤバい」日本それでも世界と戦えるのは「製造業」だっ

 た!現代ビジネス 週刊現代 によるストーリー 2023.5.3

内田樹「『最悪のシナリオ』に敬意を表する米国、『敗北主義』と呼ぶ日本」

 AERAdot.2022/11/16  07:00

 ウツの悲観的で現実主義的な予測が実は客観的で公正な未来予測とさほどズレてはいない事があると言われる。むしろごく普通の人達の将来予測の方が楽観的なバイアスがかかり、歪んだ認識に陥りがちなのだという。同様にアメリカの専門家が微細に論じてきた将来への最悪のシナリオはおぞましくもあるが、最悪の事態を避ける上では有効なのかもしれない。この観点は「未来予測」を論じる上で欠かせない議論なのでその是非に関してはこの分野の最初に討論の議題に据えておきたい。

 この期に及んでまだ「日本万歳!」と叫んでいるネトウヨの危うさは「大本営」発表と同じ、勢いだけの精神主義に汚染されている点であることにも気づかせたい。

日本は「一億総下流社会」へ…? 「中流より下の暮らしをしている」と答える人が

   多いという現実 現代ビジネス 小林 美希 2022.11.20

非正規雇用が増えすぎた結果…「中間層が崩壊すれば、日本は沈没する」一流経営

   者の予言 現代ビジネス 小林 美希  2022.11.24

日本の人材力は世界41位 4年下落、国際経験が最低

 共同通信社 2022.12.27

 世界に開かれた教育がなされてこなかったツケが回ってきているようだ。

参考動画

テレビやニュースはもう信じてはいけない。この事実に気付けば見えてくる生き方

   YSクロニクル目線

【山田玲司のヤングサンデー切り抜き】  2023/09/27 9:50

 学校教育とマスコミと政権与党への不信感満載の山田氏の論調は進撃の巨人を例にして非常に分かりやすく、刺激的。消費者主権の意義も踏まえて今、閉塞した日本に対して私たちは何ができるのか、一緒に考えてみたい。

【日本の闇】社会問題ワースト10をわかりやすく解説

   原貫太国際協力師 2020/09/12 14:08

   最初に問題点を列挙し、一つ一つ、掘り下げていくパターンなら、この動画から入るのも良いだろう。

【激震】あなたの初任給はいくら?|日本は既に安い国なのか?

   2022/06/22 タロサックの海外生活ダイアリーTAROSAC 16:23

 経済面での日本の現状を確認しておく必要はある。日本経済の低迷の導入として使いやすい動画。

[クロ現] 低い賃金 長時間労働 “安いニッポン”を離れ海外へ出稼ぎする若者のホン

  ネ | NHK  2023/03/22 5:18

 これも視聴時間が短く、分かりやすいテーマなので導入部で利用しやすい動画。

本田由紀×宮台真司×神保哲生:まずは今の日本がどんな国になっているかを知る

    ところから始めよう【ダイジェスト】 Videonewscom 2023/01/14 9:17

 かつて日本経済を支えていた企業、家庭、教育の循環構造が破綻し、様々な問題点が浮上してきている。まずは現状の問題点から目を背けてはなるまい。日本社会を俯瞰的に捉えたいときは特に役立つ動画。

松谷創一郎×宮台真司×神保哲生【5金スペシャル映画特集+α Part1】ジャニーズ

 を「サンクチュアリ」(聖域)化し、ジャニー喜多川を「怪物」にしたものとは 

 videonewscom  2023/07/01  1:56:11

 学校社会もまたジャニーズ事務所が君臨する芸能界やマスコミと同様に聖域化してしまい、法律以上に学校社会特有の掟が幅を利かす村社会、アウトローの社会なのかもしれない。だからこそ事件の隠蔽が横行し、不祥事が多発してもブラック校則や一斉講義形式の授業が残存し続けるのだとすれば、ジャニーズ事務所の問題と同様、学校社会もまた、一度は組織の膿を出し切らなければなるまい。

 応用のきく動画なので、教師にとってはこの分野でも大いに参考となる。

宮台真司】"他人を見捨てる"「日本社会」なぜ助け合わないのか?

 NewsPicks /ニューズピックス 2023.5.20

 現代日本の何がダメになっているのかを根本から見直す、有意義な見識に満ちていると思うがいかがか。民主主義を危機に導く「民意の劣化」をもたらしたのはもっぱらマスコミと学校であろう。

 特に学校教育の責任は重大であると考えるが、いかがか。民意を育てるには国民の知る権利が最大限保障されている事が一つの基本条件であろう。しかしほとんど情報統制の道具と化してしまったマスコミや学校教育がもたらす情報の偏り、加えて本来、周知せしめるべき情報の隠蔽とがあいまって国民の「愚民化」を推し進め、今に至る…

 政治について論ずることの出来ない主権者の増加は再び民主主義の暴走を招くに違いない。未熟であっても論じ続ける場と機会が乏しい日本の社会を作り出したのも、生徒の意見を尊重せず、服従と忖度ばかり一方的に強要する一斉講義形式に依存してきた日本の学校教育ではなかったか。

 これも応用のきく動画なので様々なテーマの参考となるだろう。

個人情報丸見え社会のスウェーデン|どこまでマイナンバー管理?犯罪は?| 北欧在

 住ゆるトーク Nord-Labo 北欧研究室  2023/09/23  16:52

 やや視聴時間は長いが、考えさせられる場面が多く、討論にもっていくにはうってつけの動画。情報公開の原則、知る権利の保障と個人情報保護、プライバシーの保護との調整は難しい問題だが、スウェーデンでは200年以上も昔から取り組んできた大きなテーマの一つだったことに驚かされる。政府や政治家、学校などでの各種隠蔽、改ざん、金銭面での不透明さ…が目立ってきた日本社会を変えるには参考とすべき部分が多いと感じた。

 ほかの分野でも使いたい、貴重な動画。

※参考記事

【宮台真司×與那覇潤】「一般市民」が「バイト感覚」で強盗になる未来が意外で

 はない「驚愕のワケ」週刊現代 によるストーリー 2023.6.2

 若者を論じていて生徒には関心が深いネタであり、格好の討論の材料だと思われる。ただしこの文章だけを単独で取り上げても難解。教師は上記の宮台氏が出演する幾つかの動画も視聴して、あらかじめ論点を整理しておく必要がある。

 

 

§6市原の郷土史132.地質図の利用

 

 以前、「地図を読む」というシリーズで、迅速測図と現在の地図との比較図(「歴史的農業環境システム」より)などを歴史散歩に役立つ参考資料として、このブログでご紹介したことがありました。

 実は迅速測図などと同様に、地質図もまた歴史散歩にかなり役立つものですので、以下、実際に千葉寺散策用資料としてカッパが作成してみたパワポの画面を中心に地質図の利用例をご紹介いたしましょう。

 上の地図は房総半島が黒潮や親潮といった海流の影響を強く受ける立地にあることを説明するものです。実際に千葉県では和歌山の金剛峯寺を中心とする真言宗の寺院や同じく和歌山の熊野神社を分祀した神社が数多く存在しています。また東北の出羽三山への信仰が篤く、市原市内だけでも三山塚が数百もあったと考えられています。

千葉寺の三山塚(供養塚、梵天塚、行人塚などとも)

 さらには富士塚や秩父の三峰神社など、各地から房総半島に流入してきた様々な信仰の遺跡も存在しています。

 

 千葉寺よりも内陸部には有名な加曾利貝塚などの貝塚もあり、現在の地形と縄文時代の地形との大きな違いに気付かされるでしょう。なお、千葉県の場合、海に面した台地の縁には貝塚、古墳、寺社などが存在しがちであり、遺跡のホットスポットと言えるような場所になります。千葉寺もそのような立地であり、今後、寺以外にも発掘すれば様々な時代の遺跡が出土するかもしれません。

  ※日本列島はおよそ2千5百万年前頃から大陸と分離し始め、1500万年前には大陸と完全に分離して日

 本海が形成されていった。日本列島がそれらしくなってきたのは約500万年前から。日本列島が関東辺

 りを境にして軸が北北東方向に折れ曲がっている。この地形こそが房総半島を日本史上、特別な場所

 にしているとも考えられる。地質図では鼠色で示される玄武岩系は苦鉄質(鉄やマグネシウムを多く

    含む)なので色が黒っぽくなる。富士山の溶岩も黒っぽく、玄武岩系である。対立する珪長質の岩石

 はケイ素や長石を多く含む(花崗岩、流紋岩など)。安山岩はそれらの中間的な性質であり、黒っぽい

 灰色(地質図では黄土色。印の真鶴がら江戸へ搬出された小松石が有名)。

         断層は岩盤の割れ目であり、一度、形成されると再びそこで断層のズレが生じやすくなる。すなわ

 ち断層付近は直下型の地震の震源地になりやすく、大きな揺れを生じやすい。

         嶺岡山系には四万十層群がわずかに露呈しているらしい。四万十層群は房総半島南部から沖縄に至

 るまで細長く伸びている付加体。主として砂岩、泥岩、チャート、玄武岩、斑れい岩などが複雑に重

 なり合った地層からなり、各所に海底地すべりの痕跡を残す地層や変成作用を受けた地層が挟み込ま

 れている。

  また境の山であった鋸山は江戸後期から明治期にかけて「房州石(金谷石)」(砂質凝灰岩、凝灰質

 砂岩:海底で砂と火山灰がまじりあって堆積し、長い時間をかけて隆起)で有名だったが、今はほと

 んど石材として利用されていない。

     なお地質図を作成している産総研(産業技術総合研究所)では中国人の研究者(主任研究員)が企

 業秘密とされていた日本の地質研究情報(地下資源等)を中国企業に流出させていた事件が発覚して

 いる。2025年2月に有罪判決。

 安房地域を除いて房総半島の多くは火山が存在せず、砂岩、泥岩、凝灰岩ばかりで石材となりうる良質な火山岩に恵まれてこなかったといいます。「石無し県」千葉とよばれる所以です。このためか、上総国分寺の礎石には嶺岡山系の変成岩がわざわざ海路、運ばれ、利用されているとのこと。

 江戸時代は江戸城築城のために利用された小田原方面の安山岩が房総にも海路、もたらされてきました。市原の場合、江戸時代の石造物のほとんどが安山岩で占められています。これは市原のすぐ近くの千葉寺でも同様です。

 石造物を軸にして歴史散歩する場合にはある程度、石造物の材質にも通じていた方が良いでしょうが、市原や千葉市の場合には安山岩とその流通ルートだけ知っておけば、歴史散歩としてほぼほぼ用が済んでしまうでしょう。稀に江戸時代でも大谷石や上総石(房州石、金谷石などとも)、御影石(花崗岩)、砂岩を用いたものも見かけますが、数は限られます。敢えて言えば御影石は市原の場合、もっぱら重要な神社の鳥居に利用されていますが、関西から運ばれてきたらしく、当時は非常に高価だったため、数えるほどしか現存しません。

 同じ千葉県であっても、上の地質図に見られる通り、南の安房地区は長狭街道付近を断層が走り、津波、隆起、あるいは火成岩やら付加体などの知識が歴史散歩でもある程度は必要とされるなど、地質学的にやや複雑な様相を見せています。

 

 市原や千葉周辺の地域は地層的には単純でありますが、比較的新しい地層である関東ローム層や沖積平野、浜堤、潟湖、谷津地形などの知識は歴史散歩の上で多少とも必要となるでしょう。

 また地殻レベルでの房総半島の不安定さや地震の際の湾岸部の液状化現象については、防災上の観点から誰もが知っておいた方が良い知識となるでしょう。

 

 海浜部の場合にはやはり戦後間もなくの空中写真は資料として欠かせません。

 またここでも迅速測図は重要な資料として活躍いたします。なお赤い印は蘇我コミュニティセンターハーモニープラザ分館で千葉寺から100mと離れていない場所。

 

 やはり赤い印は蘇我コミュニティセンターハーモニープラザ分館で、かつての千葉寺村が道に沿って展開した「列村」としてよりも、千葉寺の門前集落として、いわゆる「塊村」の形状をもって発展してきたことを表すでしょう。

 なお 現在、千葉寺の境内にある道標はかつて上の地図の青い印、および緑色の印に祀られていたことが迅速測図から推察できるでしょう。

 

 

 以上、千葉寺散策でカッパが使用するパワポ資料の一部を地質図利用の具体例としてご紹介いたしました。

 

 最後に歴史散歩に役立つ地理、地質の基礎知識を分かりやすく、楽しく学べるいくつかのyoutube動画をご紹介いたします。

 「中学受験のrestart 地層1~20」及び「地理を通して世界を知ろう!」の二つはそれぞれ中学の受験生、高校生向けの動画ですが、短時間で整理されていて手っとり早く地形、地質の理屈を理解する上で便利です。

 特に「中学受験…」はイチオシの動画です。「たかし」と名のる講師の方のキャラがやや濃い目で最初はそこに抵抗感があるかもしれませんが、授業の進め方の手際よさには驚かされました。主に子ども相手の動画なのでそれなりに懇切丁寧な解説ではありながら、まだるっこしさがまったく無く、興味深いエピソードを適宜盛り込みつつ軽快なテンポでよどみなく展開していきます。しかも大人が視聴しても十分、満足できるほどに内容面は充実しています。

 動画の編集もかなり凝っており、youtube動画の講師の中ではなかなかのハイクオリティな業師です。また中学受験向けだからと言って受験対策に偏ることはなく、内容は多岐にわたっていて、決して大人でも退屈させません。

 「ただよび」文系チャンネルの「地理」も大学受験用の動画ですが、熟練の講師であり、分かりやすく、聞き取りやすい授業です。歴史散歩にも役立つ番組は少なくないでしょう。

 北海道から沖縄まで全国の地方の地層や岩石を通して地形の成り立ちを紹介していく「地理ライダー」氏の動画は視聴時間がかなり長めですが、現地の地質図を紹介しつつ、具体的に地層や岩石を見て学ぶことが出来るので、地理、地質学習の応用編として有効です。旅好きの方、バイクで移動したい方にはうってつけの動画。

みなかみ町の児童下半身検診事件

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考記事

【群馬県みなかみ町】「いきなり下着をめくってヘアを確認」学校健診でやりたい

   放題事件…卑劣医師の見分け方   アサ芸プラス によるストーリー 2024.6.11

なぜ?小学校の健康診断で医師が女子児童の下半身をのぞく 群馬県みなかみ町 下半

 身触診も…「本当に必要なのか」保護者からは不安の声相次ぐ

 日テレNEWS NNN によるストーリー 2024.6.7

健康診断で“下半身見られた” 教育委など謝罪「プライバシーや心情に配慮できず」

 日テレNEWS NNN によるストーリー 2024.6.8

学校の健診で「下半身見られた」複数児童訴え 医師「成長みるため」

 朝日新聞社 によるストーリー 2024.6.8

小学校の検診で下着めくって下腹部確認 医師「必要な対応だった」 群馬・みなかみ

 町 TBS NEWS DIG_Microsoft によるストーリー 2024.6.8

健康診断“下半身見られた” 男子児童「パンツごと引っ張られて…」 保護者会で謝罪

 は? 保護者「医師をやめてほしい」

 日テレNEWS NNN によるストーリー  2024.6.8

日医「診察は妥当だが事前説明必要」 児童健診問題で文科省と協議へ

 朝日新聞社 によるストーリー 2024.6.19

 「診察は妥当」とする日本医師会の判断に驚きあきれるほかない。これは誰がどう見ても学校検診に名を借りた変態行為であり、医者という社会的地位を悪用した犯罪そのものである。事前説明の有無を問うことすらほとんど無意味だろう。高い社会的地位に胡坐をかいた一部の医師たちの傲慢さがうかがえる。

 仮に婦人科の検診であっても、病院側からの事前の説明や患者への了解なく、医師がいきなり下着を下ろしたとしたら、それはもちろん犯罪と見なすべきである。まして相手は小学校の高学年であり、自分の身体的変化に恥ずかしさを強くおぼえる、最も敏感なお年頃である。たとえどんな事前説明があったとしても児童全員を対象とする、子どもに拒否権の無い集団検診においては決して許される行為ではない。

 ベテランの医者という社会的地位に対しては大人でさえ気持ち的に逆らい難い、心理的劣位に置かれがちになる。小学生ならばなおさらだ。検診という名目で酷いことをされてもすぐには逆らえないのは当然である。たとえ個人的治療であっても児童に対しては大人以上の配慮が求められるのは言うまでもない。ましてこれは学校で行われる集団検診なのである。同室の教師や前後の同級生たちの気配を感じながら、児童がこの「検診」で何を思ったのか、想像するだけで切なくなる。

 個人のプライバシーを部分的に目にする特権を持つ専門家にはそれ相応の専門的知識や技術に加えて高い倫理性が要求される。だからこそ彼らは高い報酬を得られるのだ。そして当然のことながら、専門家集団には付与された特権に相応するだけの厳しい自浄能力が備わっている必要がある。そうした高い技術と倫理性を持つ集団の一員だと信じるからこそ、私たちは医者や弁護士などに自分のプライバシーの一部をさらけだすことができるのだ。今回の医師の行いは明らかな信用失墜行為であり、むしろ日本医師会自らこの医師に厳しい処分を科すべきケースなのだ。身内の庇い合いをするような、馴れ合いの集団は専門家の名に値しないだろう。

 精神的なショックから泣き出す児童まで出現させてしまった今回の卑劣な行為を診察として「妥当」とする日本医師会の専門家としての判断力、および組織の自浄能力の無さがまたもや露呈してしまったと見るがいかがか。やはりこの団体、精神科医療の闇を抱える、怪しい似非専門家集団、ただの政治的圧力団体に過ぎないらしい。この件で傷ついた児童の側に専門家としてきちんと寄り添えないようでは、彼らはもはや特権的専門家集団としての資格を完全に失っているというほかあるまい。

 だとすれば目の前で行われたこの医師の犯罪を制止できず、最後まで検診を続けさせて結果的に多くの児童を不快にさせ、傷つけてしまった学校側の責任も決して軽くはあるまい。保護者の信頼をも裏切ったからだ。教師もまた教育の専門家として児童を見守り、教育するという点で児童生徒や保護者のプライバシーの一部を目にする特権を付与された存在である。当然、教師たちにもそれ相応の高い判断力と倫理性が求められる。それがなければ学校が長時間、児童生徒を預かる資格はあるまい。

 この問題で問われているのはそれぞれの専門家としての能力と責任のあり方であるはずだ。私たちは今一度、専門職とはどうあるべきなのか、しっかりと考え直してみなければなるまい。

群馬の学校健診問題で注目 見落としがちな「思春期早発症」の怖さ

 毎日新聞 によるストーリー 2024.6.30

 驚くほどトンチンカンな記事である。どれほど「思春期早発症」が怖いものであっても、この医師の行為は変態そのものであり、大人のお医者さんごっこと見紛う低レベルのものだろう。泣き出した児童の出現時、直ちに下半身の検診を止められなかった医師及び臨席していた教師たちの判断力自体がまず厳しく問われなければなるまい。それに関する責任問題は思春期早発症の怖さとは完全に無関係であり、この行為自体を何一つ正当化するものではないだろう。

 繰り返すが、親から委託された100人近くの無防備な児童をこのような恐怖と恥辱に直面させてしまった教師たちの責任は決して軽くない。相手が医者といえどもその変態行為から児童を守れなかった大人の責任は決して「教育」や「検診」の名のもとに軽減されるものではないのだ。

 かつては気になった児童を個別に呼び出して丁寧に説明し、了解をとりつけてから行っていたと言われる下半身の検診を、そもそも件の医者が今回、なぜ説明も了解もなしに、しかも泣き出す児童がいたにもかかわらず、乱暴にも最後まで強行してしまったのか。その判断は一体どこからきているのか、校長や教育委員会は厳しく繰り返し問いただすべきなのである。

 次に教師たちはなぜ、泣き出す児童を放置して最後まで医師の下半身検診を黙認してしまったのか。その判断が一体どこからきているのか、やはり校長や教育委員会は再発防止のためにも厳しく問いただすべきだったのだ。

 最低でも以上の手続きがまずはとられなければ、保護者も児童も納得が出来ないだろう。とりわけ、在校時の児童を守る、という重大な任務を一時的にも放棄してしまった学校教師たちである。このままでは彼らが自ら一旦崩してしまった保護者、児童との信頼関係を再構築することは不可能ではないのか。

 ※参考記事

  〇「低学力」「だらしない」と生徒の特徴記した資料、札幌市立中学校で流出…市教委「配慮欠く

   表現」 読売新聞 によるストーリー 2024.6.21

   教育の専門家であるとされているからこそ、教師には児童生徒のプライバシーにかかわる情報の

   一部に接することが許されている。保護者もまた教師の専門的能力を多かれ少なかれ信じている

   からこそ子供たちを学校に長時間預けている。

    そしてこのことへの十分な自覚が教師たちに足りないからこそ学校はたびたび児童生徒のプラ

   イバシーや人権を踏みにじるような過失や犯罪を犯してしまうのではあるまいか。過去の膨大な

   数にのぼる学校での事故、事件を振り返るとやはり、大学での教員養成教育の不十分さを痛感せ

   ざるを得ない。

    日本の学校の現状を直視すれば、専門職としてふさわしい教育を教師たちは大学できちんと受

   けてきたのだろうか…目の前にいる人々が教育に関する深い知識と優れた技術を身につけている

   本当の教師たちなのかどうか、心底疑われてしまっても仕方ないのではあるまいか。

「健康診断で下半身を触られた」 児童18人が不快感 北九州市

 毎日新聞 によるストーリー 2024.6.12

 こうした事例は今後も発生するおそれがある。これはどう見てみても明らかな犯罪行為であり、今、毅然とした対応を取らなければ似たような事件が各学校で続発するに違いない。現在の学校現場はどこもかしこも悪質なイジメとイジメの隠蔽が野放しで横行してしまうほど、ある種の無政府状態、無法状態にあるからだ。

 ひとたびその場を「教育」という名の魔法のベールで覆うことが出来ればそこは警察がほとんど介入できない聖域と化し、あたかも法の埒外となるかのよう…学校という場で密かに働く、外部からは見えにくい特殊で強力な歪んだ力学の存在をこそ、公の場にさらけだす努力と工夫が今ほど必要となっている時代はあるまい。

 ※参考動画

      【学校の健康診断で上半身裸】国が『子供の気持ちに配慮を』と通知 医師は「着衣でも診察に

          問題ない」ただ、学校医にもつらい事情あり「胸を見せずに診察できる最新機器欲しいが予算

          が、、、」  カンテレNEWS 2024/02/16 9:47

         文科省からの通知が出ていたはずなのに、みなかみ町などではまったく通知が周知されていなか

   ったことが分かる。日本医師会の見解は文科省の通知を無視したものであり、耳を貸す必要はあ

   るまい。当然の事、みなかみ町の医師の検診は破廉恥行為として罰せられるべき物であろう。

  ◎小学校でパンツの中をのぞく“不適切検診” 教育委員会が謝罪 医師「ショックを受けると思っ

   ていなかった」【news23】|TBS NEWS DIG Powered by JNN  2024/06/08  2:14

  【上裸】なぜ服を脱ぐ?異変を見落とす?なぜ男性医師が多い?プライベートゾーンどう診る?

   学校検診を議論|アベプラ ABEMA Prime #アベプラ【公式】  2024/06/11  18:10

   徴兵検査を連想させる半強制的な検査方法の問題点は明らかであろう。日本医師会の見解は時代

   遅れのものであり、老害臭が漂ってくる。もっと児童生徒側の意見に寄り添う必要がある。

 

 授業で取り上げれば、似たような経験を口にする生徒が少なからず出てくるかもしれない。今回の件は経験上、氷山の一角に過ぎない、と感じている。ぜひ討論の題材にしてみてはいかがか。予想以上に活発な意見が飛び交う可能性はあるだろう。

 仮に内科医がこうした明らかな逸脱行為を自分の病院で繰り返し行っていたとしたら、事態はどう進展していたのだろう。おそらく憤慨した保護者の一部が直ちに警察へ通報し、医師は遅かれ早かれ逮捕されていたのではあるまいか。

 医師の意見の中には、そうした検診を30年ほど前まで行っていた、専門的な関心からの行為であり、性的な興味に基づくものではない、などとして内科医を擁護する、まさに仲間内の庇い合いのような醜い意見も散見される。が、検診対象が面と向かって抗議しにくい児童という弱い立場にある点や、予告もなしに下着を下げるという、明らかな違法行為を簡単に見逃して良いはずはない。世界的に見ればこれは明らかに子どもの権利条約に違反した不法行為である。元高級官僚で「上級国民」と揶揄された飯塚氏の事件(車を暴走させて母子を二人死亡させた)と同様、たとえ元大学教授の肩書を持つ性的成熟に関する内分泌の専門家であったとしても絶対に許せる行為ではあるまい。

 ならば学校側はなぜ、この明らかな逸脱行為、違法行為を直ちに制止できなかったのか、警察に通報しなかったのか…児童らの保護者が臨席できない現場で児童への違法行為が生じた場合、教師たちには保護者の代理人として大切な児童生徒の心身の安全を守るべく、被害が拡大する前にせめてその行為を制止する程度の義務はあったはずだ。しかしこの件が発覚したのは児童が保護者に訴え出てからである。児童が誰一人教師たちに訴えていなかったとは思えまい(もし訴えていなかったとしたらそれはそれで児童と教師との信頼関係に大きな問題があったことが疑われよう)。

 また医師や教師による内科検診時の盗撮事件が立て続けにあった事などで、近年はこうした検診に必ず養護教諭らが立ち会うようになってきている。今回は養護教師以外に女性教師も一人立ち会っていたというから驚きである。しかも泣き出した児童までいたのだから養護教諭や担当教師らが何も知らない、自分の責任ではない、で済むはずがない。

 ここで問われるのはこうした犯罪行為が、なぜ学校という場、衆人環視の場で白昼堂々と行われ、かつ見過ごされたり、対応が先送りされたり、隠蔽されたりする傾向が見られるのか、という点である。おそらく件の医師は相手は小学生であり、しかも学校というブラックボックス化した場にあれば大抵のことは見過ごされるだろうとタカをくくり、大胆にもこうした逸脱行動に走ったに違いあるまい。

 学校側の責任はマスコミの報道以上に重大である。教師たちに子どもの権利条約の趣旨が徹底されていればこの件が安易に見過ごされるはずは無かっただろう。相も変わらず「女、子ども」と一括して上から目線でマウントを取り続ける老害男性教師が管理職や教育委員会にはびこっている現状にも問題はあるだろう。

 「事前に了解を得るべきだった」と平気で述べる会見を見るとこの医師にまともな反省の念は微塵も見られず、そのふてぶてしさから多くの余罪があると見られてしまっても仕方ない。少なくとも近年のコンプライアンス意識の変化に対応できなくなった、いわゆる「老害」医師の一人に過ぎないことだけは間違いあるまい。仮に件の医師に認知症の疑いがあるのならば医療行為全般から直ちに手を引くべきであろう。繰り返しになるが、この件は現代の日本で誰がどう見ても事前の了解すら得られるはずのない、あくまでも常識はずれの変態行為に過ぎない。

 学校現場で相次ぐ性加害、イジメ、暴言暴行さらにはそうしたことの隠蔽が繰り返し行われてしまう要因の一つとして「学校」という場をあたかも治外法権の場であるかのように錯覚させてしまうほどに何か特殊で強力な、場の力のようなものを私たちはブラックボックス化してしまった学校に想定したくなってくる。

 元教師としてはこの場の力を生み出す最たるものが「ほうれんそう」(「報告・連絡・相談」の略称)という言葉に象徴される官僚制にありがちな上意下達的、管理主義的システムだと考える。大きな問題が生じた場合、教師は個人で判断せず、まず同僚、上司、そして管理職に報告し、その対応に関する指示を待つ。深刻なケースと判断されれば管理職はさらに教育委員会に報告し、その対応に関する指示を待つ…といった具合。これでは肝心の問題解決はどんどん先送りされてしまうだろう。たとえ教師側に即断即決が求められる事態でも、学校の責任が強く問われるようなケースでは「ほうれんそう」が順守されるため、学校の判断がどうしても遅れがちになるのだ。

 今回の件は残念ながら子どもたちや保護者の間に学校に対する大きな不信感を残すだろう。仮に近くにいた教師がいち早く行動していたならば、間違いなく被害者の数は最小限の人数で済んでいたはずである。したがって教師たちの責任は極めて重大であり、なぜ素早く動こうとしなかったのか、厳しくその判断を問われるべきである。どうみても当事者としての責任は免れまい。しかし、他方で教師を取り巻く強烈な場の力、歪んだ管理主義の力学にもぜひ思いをはせていただきたい。これは明らかに教育行政のあり方の問題でもあるのだ。

 何と教育委員会は検診の内容を事前に知らせて学校医を替えるとのことだが、その程度の対応で納得できる人は極めて少ないだろう。当該教師への厳しい指導すら口にしない…変に教師たちをかばう、こうした教育委員会の気色悪い内向きの姿勢が教師たちの自主性、責任感、当事者意識を損なうだけでなく、児童生徒の人権への配慮の乏しさをも学校現場に蔓延させているのではあるまいか。

 私たちは「教育」という名の営為に覆われた玉虫色のベールの裏側で実際には何が行われているのか、しっかりと監視しなければならなかったのだ。「教育」という美名に接した刹那、私たちの目は誰もが完全な節穴となるか、少なくとも酷く曇らされがちになる…この点は心しておくべきだろう。

㊿麹町中ヒップホップダンス禁止騒動について

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考動画

麹町中「ヒップホップ禁止令」報道も…指導方針を決定するキーパーソンとは?教

 育改革が継続できない裏側について議論 【工藤勇一・合田哲雄/加藤浩次】 

 NewsPicks /ニューズピックス 2024.8.14 13:36

 かなり議論が広範に及んでいたようで必ずしも「ヒップホップ禁止令」に限定されておらず、しかも内容的に散漫な印象は避けられない。とはいえ今の日本の学校の課題がどこにあるのか、把握する上でそれなりに役立つ動画であろう。ただし議論の焦点が分散しがちであり、解説する教師側の予備知識、理解の程度で授業の展開がかなり左右されてしまうことは覚悟すべきだろう。

「学校教育が主体性を奪ってる」学校で民主主義をどう実践する⁉︎【工藤勇一さ

   ん】 たかまつななのSocial Action!  2024/12/07  30:11

   麹町中学校での取り組みがどのような思想、理念に基づいて組み立てられてきたのか、比較的、短時間で理解できるだろう。教師たちにとって必ず視聴しておきたいイチオシの動画である。教師が変わらなければ社会は変わらない、とする工藤氏の貴重な指摘をぜひ、正面から受け止めていきたい。

 麹町中学校の悲しい現状の一端が今回の騒動として表面化しており、工藤氏の取り組みを全面的に否定しようとする管理主義的発想が今、東京都の教育界に広がってきているように見えるが、いかがか。

「受験が悪」高偏差値を求める日本の弊害。"夢がない・意見言わない"大人を作る

   教育の課題を徹底議論【工藤勇一・合田哲雄/加藤浩次】2Sides

   NewsPicks /ニューズピック  2024/08/19  13:28

   学力問題だけではなく日本の児童生徒たちの抱えている心の問題にも注目したい。一番の問題は彼らの幸福度と自己肯定感の低さだろう。目の前の変化にほとんど適応できなくなった学校と教師たちの振る舞いを通じて大人社会への絶望に近い諦めが児童生徒たちに早くから植え付けられてしまった…そうした経験の積み重ねが今の若者たちの早過ぎる諦念の背景にあるのは間違いあるまい。子どもたちの自己決定機会の少なさが現実に関与する姿勢を喪失させているとの指摘も重要だろう。

参考記事

麴町中ヒップホップ問題 学校説明に保護者から異論「実態と異なる」

 朝日新聞社 によるストーリー 2024.7.9

「改革」で知られた中学校は今…服装ルール強化、ダンス部でヒップホップ縮小

 「中体連の大会目指す」東京新聞 2024.6.25

改革で知られた東京・麴町中学校が方針転換 「規制強化」の声も

   朝日新聞社 によるストーリー 2024.6.11

   工藤氏の改革で知られた麹町中学校が現校長のもとでたちまちありきたりな管理主義的学校へと戻ろうとしているらしい。10年近く前に始まった宿題無し、定期テスト無し、制服無し、担任無し…などの改革は10年後に完全な見直しが行われつつある。

 現校長によると見直しの理由は改革に伴う弊害の発生、らしい。旧来の学校経営による弊害の払しょくを試みた工藤氏への当てつけとしか思えない屁理屈であろう。改革にはメリットだけでなく多少のデメリットも伴うのは当たり前の事であり、それらを総合的に判断したうえでの、今回の見直しならば少しは納得がいくだろうが、イマイチ見直しの理由は明確ではないようだ。

 10年もたてば当時を知る教師が一人もいなくなっているだろうから、今の麹町中学校は普通の学校から転勤してきた教員ばかりで占められているに違いない。とすれば管理職を含めて改革の理念すら理解しようと思わない反動的な管理職が、教師としての本質的な力量を問われる、慣れない特殊な取り組みに苦戦するよりも、従来のありきたりの学校運営に切り替えた方が自分を含めて多くの教師たちは楽になる…おそらく現校長の思惑はそんな程度のことだろう。

 今、日本の学校教育に何が最も求められているのか、まともに考えないような集団が未来の日本を担う人材育成の最前線に立っていることの恐ろしさを感じてしまう。

呂布カルマもモノ申す!「日比谷高校経由、東大行き」エリート養成の麹町中学

   「ヒップホップ禁止騒動」の深すぎる闇

   アサ芸プラス によるストーリー 2024.6.18

   騒動のポイントは工藤元校長の改革をどう評価するかであろう。「ヒップホップ禁止」はあくまで改革否定派による一連の動きの中の一断面に過ぎない。ヒップホップ自体への論評はやや的外れであろう。それよりも今の動きが表面化する以前の麹町中学校の状況が本当はどうだったのか、その実態の解明がなされなければなるまい。仮にこの記事が指摘するような、モンスター化した生徒や保護者による無政府状態が麹町中学校にはびこっていたとするならば、工藤氏による改革は完全に間違っていたと評価されても当然である。しかしそれは果たして本当なのだろうか。那須氏の指摘は一体どこまで信用できるのだろうか。

 「かつては官僚を目指す優秀な生徒を日比谷高校⇒東京大学法学部へと送り出していた名門、東京都千代田区立麹町中学校」という書き出しからしていきなり記事の怪しさがプンプン臭ってくると感じてしまうのだが、いかがか。日比谷高校が名門と言われていた時代は1960年代を中心とする。しかし東京都による学校群制度の導入によって日比谷を含めた名門都立高校の進学実績は1970年代後半に入ると急落している。すなわち半世紀前の出来事を記事の読者には明記しないでボカしつつ、ここ10年近くのマズイ改革によって名門麹町中学校が一気にダメにされてしまったかのような印象操作を記事の冒頭から平気で行っている事が分かる。

 つまりこの記事は煽り記事特有の、主観的記述で満ちているのではあるまいか。記事の題にある「…深すぎる闇」との煽り文句はこの記事自体の方こそよく当てはまるものだろう。

 麹町中学校が工藤氏の間違った改革によってすっかり荒れてしまったと那須氏が指摘したいのならば、その証拠を主観的な印象論や信用性の極めて薄い元同僚の証言などではなく、説得力のある客観的なデータおよび信用するに足る複数の証言で示すべきだろう。麹町中学校の内申点が二極分化していた、と指摘したいのならば実際に当時の同校の内申点分布をデータとしてしっかりと示す必要がある。授業が成立しがたいほど荒れてしまっていたのならば、最低限でも当時の授業評価アンケートの詳細な結果を示す必要がある。進学指導に問題がある、とするならば当時の高校進学状況を改革時の前後を含めたデータできちんと示す必要がある。仮にそうしたデータが入手困難なのであるならば、せめてその点を予め断っておきつつ、「以下は憶測の域を出ないが…」などとの文言を入れるなど、少し節度ある論評をすべきであろう。これらは記事として公表する上で最低限のルールであり、マナーでもあるはずだ。

 しかし、この記事では情報の源が何と間抜けなことにもっぱら匿名の元同僚による証言に過ぎない。当然、この実在するのかどうかすら疑わしい人物の「証言」こそが記事の主要な部分を構成しているのだから驚きだ。中学校が荒れているとする客観的なデータ、数字で示せるはずの証拠は何一つ、提示されていない。こうした欠陥を糊塗すべく、卑怯にも有名人たる呂布カルマ氏の発言を引用してヒップホップ禁止、麹町中学校の「正常化」を正当化しようとしている闇深い狙いが見え隠れしている。このような軽薄な記事に「中学校の部活動に首を突っ込む親も親なら、それを書き立てる大新聞社も大新聞社だ」と大上段に批判する資格などあるわけがない。

 授業では近年、マスゴミのネット記事に目立ってきた、こうした根拠レスな主張、煽り記事の危うさに生徒たちの注意を大いに喚起すべく、議論のたたき台として提示したい。教師が誘導せずとも生徒たちからこの記事に対する真っ当な批判が出てくるようであれば、対話型討論を軸とするこれまでの取り組み、授業の成果が挙がりつつある、と見て良いだろう。

中学部活動「ヒップホップ禁止令」生徒ら泣いて抗議 専門家も疑問

   朝日新聞社 によるストーリー 2024.6.17

【東京】麹町中学校で『ヒップホップダンス』を校長が禁止 理不尽な理由が話題に

  保護者からは「合理的な理由になってない」「理屈がわからん」
 シュフーズ の意見 2024.6.13

 この分野の授業の導入にはうってつけの記事であろう。

 突如として始まった麹町中学校での動きは、10年ほど前の工藤勇一元校長が中心となって一躍注目された斬新な取り組みを何が何でも完全否定しようとする方向であることがこの一件でより明確になったと言えよう。高校の授業では工藤氏が麹町中学校で目指した主な改革の内容と理念をまず紹介したい。そして現校長がヒップホップダンスを禁止した件についてぜひ生徒たちの意見を募りたい。ヒップホップダンス自体の解説も必要だが、こちらは生徒たちの調べ学習として各自ネットで検索させても良いだろう。
 元来が非行少年たちの生み出した文化であり、学校で公認される筋合いのものではないとする呂布カルマ氏の主張は十分傾聴に値する。しかし、だからといって現校長の一方的な管理主義の動きは決して肯定されるものではあるまい。ラップやヒップホップダンスの起源は確かにアメリカの非行少年らに由来するものであり、大人社会への反抗的気分をそのパフォーマンスの中に濃厚に漂わせてはいる。が、かつて発達心理学などで言われてきたように大人への反抗的気分そのものは第二次反抗期の若者にひろく見られる現象であり、大人として自立していくための、若者たちがくぐるべき成長過程の一つと見なせないわけでもない。むしろその反抗的側面の成熟における積極的意義にこそ大人は着目すべきであり、文化としての反抗性だけをもってして学校側が一方的に否定すべきではあるまい。
 またヒップホップがそれなりの世界的広がりを見せている現在、ヒップホップダンスのありかた自体はいつまでも原点や伝統にがんじがらめに縛られている必要はないだろう。新たな要素を次々と取り込んでヒップホップの世界のすそ野をぐんぐん広げてきたこれまでの経緯もまた尊重されるべきではないか。
 日本の格式ある伝統文化の中にも、原点はいわゆる「不良」「非行」の文化に求められる歌舞伎のような芸能が存在している。派手で異様に目立つさまを示す「傾(かぶ)く」という当時の言葉に由来するとも言われる歌舞伎は今でこそ日本の伝統芸能として世界から脚光を浴びているが、江戸時代は風紀を乱すものとして度々、幕府により弾圧されてきた経緯がある。ラップやヒップホップもまた現代の「かぶき」なのかもしれず、いずれは古典芸能の一つに位置づけられる日がくる可能性は決して無きにしもあらず。
 授業ではヒップホップダンス部を一方的に潰そうとする現校長のふるまいの背後にある「何か」を生徒たちに想像させたい。なぜ、数多くある麹町中学校の部活動でこの部が狙い撃ちされたのか…区の教育委員会も含めて学校を管理する立場の人々の思惑を推理し、汲み上げてみよう。すなわち学校の管理職が通常心がける事、管理する側が陥りやすい心理、さらにはその背景まで深く推理させると現代日本の学校教育の病巣がより一層分かりやすく見えてくるかもしれない。

中学部活の“ヒップホップ禁止令”が呼んだ波紋。「些細な問題すら当事者間で解決

 できない」社会が示すもの 日刊SPA! の意見 2024.6.14

 この論評を生徒たちがどのようにうけとるのか、興味深い。ぜひ、アンケートを用い、時間をかけて生徒たちの意見を引き出しておきたい記事である。

 一見、第三者の立場から公平に、客観的に論じているように見える石黒氏の意見だが、残念なほどに今の学校現場が置かれている状況への理解を欠いているため、ひどくトンチンカンな印象はぬぐえない。工藤勇一元校長が試みた改革の理念と背景をまったく理解されていないようで、この事態をたかがヒップホップダンスレベルのことで国会議員までしゃしゃり出る滑稽な事態となった…とあしざまに捉え、嘆かわしい出来事として矮小化させてしまっている。ただ単に校長側の説明不足や保護者側の対応のお粗末さが事態をこじらせた原因であると見なす石黒氏の視野の浅さ、狭さには呆れるほかあるまい。

 この件がここまでこじれてしまった背景には現校長が麹町中学校で行われてきた改革の歩みを短期間で徹底的に否定する復古的動きを見せていたこととそれへの疑念や反発が一部の保護者側に生じていたことが一番に挙げられるはず。これは決して「些細な問題」ではなく、そう簡単に当事者同士で解決できるほど単純で底の浅い問題でもない。日本の学校教育をどういう方向でリニューアルしていくのか、根本的な理念が麹町中を舞台にして問われているのだ。

 したがって「社会の断絶」という、いかにもボンヤリとした曖昧な社会問題の中に論点を拡散させて溶かし込み、校長と保護者や生徒たちとの鋭い対立から目を逸らさせる効果しか感じられないようなお粗末な論評を堂々と掲載するマスコミのレベルの低さには絶望感しか覚えないのだが…

生徒の自由を剥奪する「ヤバい校則」が「最悪の思考停止」だと断言できる「シン

   プルな理由」 現代ビジネス 住吉 雅美 2024.12.20

   日本の近代における学校教育で特に重視されたのは実学中心の学習及び忠君愛国精神の涵養であった。すなわち「富国強兵」を急ぐために全国民を学校に行かせてこれらを繰り返し、叩き込む。男たちはさらに徴兵制によって心身ともに鍛えられ、皇軍兵士としての根性を叩き込まれる。そして封建的身分制度に縛られた庶民に対して末は博士か、大臣か、はたまた大将か、という勉学による立身出世の夢を煽り、その実、あくまでも国家や企業にとって有能な臣民育成を図ろうとしていたわけだ。

   やがて欧米の社会思想の流入もあって自由民権運動が盛り上がると、伊藤博文らは殖産興業のために理系の学問を重視する一方で、文系においては社会思想の学問を軽視しつつ、経済や法律を偏重する体制を創り出した。これは基本路線として昭和の戦後にまで引き継がれ、現在に至っている。実際、官僚や地方公務員になるには今も政治や法律を重点的に学習することが必要不可欠となっている。また学校での社会科学習も、大勢は思考力の育成を二の次にした、ただの知識詰込み型の授業がはびこってしまっている。

 こうした日本の近代以降の公教育の流れが、国民の多くを「思考停止」状態に追い込んでいる一因であると考えるが、いかがか。近代以降、政府にとって都合の良い国民とは、ただひたすら受け身のまま、国家の言いなりになる忠良な「臣民」であり、あくまでも国家にとって有益な人材に過ぎなかったのではあるまいか。

 思考力と対話力を重視する討論を軸とした授業が日本でなかなか広く定着してこなかった原因もまた、「知らしめず、依らしめる」日本の伝統的な公教育政策の方針に求められるように思える。

 だとするならば、住吉氏の指摘はやや一面的であり、変えるべきは「ブラック校則」だけに留まらず、教育目標及び授業方法の根本的見直しを伴うものでなければなるまい。さらには行き過ぎた教育に対する国家統制の緩和も必要不可欠だろう。

※参考記事
 
人気ラッパー、世間で話題の「ヒップホップ禁止令」に持論。「こっそりやれ」

    「基本的には非行です」AllAboutニュース 2024.06.12
  
これでは生徒たちの意思を一方的に無視する現校長の強引なやり方を許容してし

  まうことにつながりかねないだろう。ぜひ、この意見の是非について討論させた

  い。

※参考動画
 
Natsuki - HIPHOP Dance class/ NOA DANCE ACADEMY
  NOA CHANNEL  2023 0:43

  
とりあえずこの動画視聴を通じてヒップホップダンスとは具体的にどんなものな

  のか、簡単に理解しておきたい。

      

㊼カッパのおススメ本2冊

~日本の教育の流れを変えるために~

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

 今、教師たちにぜひとも読んで欲しい、「目からウロコ!」の本を二冊、ご紹介いたします。一冊目は他の場所でもおススメしている「子どもたちに民主主義を教えよう」(工藤勇一・苫野一徳 あさま社 2022)。二冊目は「子ども若者抑圧社会・日本」(室橋祐貴 光文社新書 2023)。

 以上の二冊はほぼほぼ同じような問題意識に貫かれていて、なぜ日本社会に民主主義、人権意識がなかなか根付かないのか、なぜ日本の子供や若者の自尊感情や自己肯定感が低く、社会への当事者意識に欠けがちなのか、それらの本質的な原因を理解し、日本社会に本格的な民主主義と人権尊重の精神を根付かせていく上で欠かせない知識、視点の数々を提供してくれるでしょう。

 「子どもたちに民主主義を教えよう」では授業のあり方、児童生徒に対する教師のあり方を中心に、学校内民主主義を確立させることによってまず子どもや若者たちから本格的な民主主義、人権尊重の精神を浸透させ、その延長線上で日本社会を変えていこうとする発想が学べます。殊に民主主義において最も大切でしかも骨の折れる合意形成のあり方を、授業中の討論を通じて身につけていく具体的な方法論が提示されており、大いに参考となるでしょう。

 「子ども若者抑圧社会・日本」では日本社会停滞の大きな原因となっている子ども若者を抑圧しがちな日本の政治制度的欠陥を、主に欧米と日本の選挙のあり方、学校教育のあり方の違いを軸に鋭く浮かび上がらせてくれています。

 二冊に共通する、注目すべき論点を教育問題に絞って自分なりの視点から要約してみましょう。日本の学校教育の一番の問題点はカッパがこのブログで再三、指摘してきた画一的で管理主義的性格に求められます。工藤氏や室橋氏は日本の学校教育が画一的、管理主義的性格を過剰なまでに抱えてしまっている背景に、日本社会の随所にみられるパターナリズムの蔓延が主因となって生じている日本人の人権意識の遅れがあると指摘しています。

 学校の行き過ぎた管理主義は児童生徒たちを危険や失敗から遠ざけようとする愛情のみに由来するのではなく、現実面では無難さと安価な効率性を優先する大人たちの「事なかれ」的ご都合主義からも生じてきたものだと考えられます。すなわち学校を窮屈にし、児童生徒の不登校や自己肯定感の低さの原因となっている画一的で管理主義的な教育体制は実社会の様々な危険から「未熟」な児童生徒を未然に守る、という美名のもとに温情主義的なシュガーコーティングを施されて提供されるがゆえに過剰に正当化され、多くの大人からは肯定的に捉えられがちとなるのでしょう。その結果、児童生徒は大人や国家からただひたすらに支援され、保護されるべき温情主義の客体と化し、徐々に主体性と人権を損なわれてしまう…

 確かに日本人は人権を「思いやり」や「優しさ」という個人的主観から捉えがちのようです。日本の教師たちが人権保障を国家の責務として捉えるよりも、個人的な心構え、道徳教育的観点から人権教育を発想しがちである点に大きな落とし穴がある、とする指摘は大いに共感できるでしょう。これからは児童生徒、あるいは女性を上から目線で社会的弱者とばかり見なし、支援の対象、憐れむべき対象として捉えるのではなく、すべての人々を公平、公正に、堂々と自分の意見を表明できる「権利の主体」として捉える視点の拡充が必要となるはずです。

 長く「人権後進国」と揶揄されてきた日本…今もなお男女平等度の低さは世界で群を抜いています。また子どもの権利条約が1989年に国連で採択されても、日本は遅々として批准せず、1994年、世界で158番目にようやく批准するという体たらく。しかも批准から30年近く経っているにもかかわらず、日本の教師たちはいまだにそのほとんどが条約の概要すら知らない…2022年にこども基本法が成立しましたが、今回も今までのままでは多くの教師たちの認識にこれといった変化は期待できないでしょう。

 若者の前に大きく立ちはだかる壁は年功序列を軸とする政界と官界と教育界の因循姑息な人事であり、男性中心の長老たちが跋扈しがちなこれらの世界に自己改革を期待するのは少子高齢化が容赦なく加速する中で、確かに限りなく不可能に近ように感じてしまいます。一体、どこから手を付けていったらいいのか…

 極めて悩ましい「老害」日本の現状があるのは否定しがたい厳然たる事実です。しかしこの2冊はまさに暗闇の中に光明を見出すがごとき、きわめて貴重な気付きの大きなきっかけを与えてくれるのではないでしょうか。この気付きを共有する教師たちには自分の授業を通じて今の日本社会が抱える問題点を児童生徒たちと探り、その打開策を共に考えていくという絶好の機会と特権が与えられてもいる…そのことを踏まえれば今こそ教師たちは社会科の授業などで学校教育に関する生々しい話題を積極的に扱うべきだと思うのですが、いかがでしょう。

 

参考記事

学校での多数決が「すぐ論破する子」を育ててしまう…元麹町中校長が文化祭で"多数

   決の代わり"に使った方法

   プレジデントオンライン 工藤 勇一,苫野 一徳  2025.1.18

   本書は討論形式の授業を作る上で大いに参考となる示唆に満ちており、私のイチオシの良書である。この記事を読んで参考となるものを感じた方は、ぜひ、本も読んでいただきたい。

【パワハラ疑惑】兵庫・斎藤知事、証人尋問でパワハラ認めず「県民としてお引き

   取り願う」県外からも「リコールしないの?」の声

   SmartFLASH によるストーリー 2024.8.31

   兵庫県議会は百条委員会を設けて知事のおねだり疑惑やパワハラ疑惑を追及するという、斎藤県政を改善するためのそれなりの努力と役割を果たそうとしている。しかし斎藤知事を選んだ責任はもっぱら兵庫県民にあるはず。したがって県政への当事者意識、主権者意識が普通にあればかなり早くから県民によるリコール運動が起きていたはずであり、民主主義の原則からすればリコール運動が起きない方が不健康だとすら考えられる。

   もちろん、リコールを成立させるには沢山の署名を集める必要があり、かなりの時間、労力、費用を必要とするだろう。しかしこれほど酷い状態を招いた知事の言動をこれ以上、看過するのは県民としていかがだろう。国民主権を土台とする民主主義が兵庫県ではまったくの機能不全に陥っているとしか、考えようのない状況ではある。斎藤県政に唯々諾々と従う兵庫県民にはもはや不気味さ以外、感じるものは無い。

 過去、学校教育に関わる数々の異常な事件、不祥事を連発させてきた県都神戸市でも市民の動きは極めて不活発なものに見えていた。北海道の旭川市、札幌市でもしかり…どうやらこの状況は一部の地域に限られたものではなく、全国的なものなのかもしれない。だとすれば日本の民主主義は土台から崩壊しつつあるようだ。おそらく日本の画一的で管理主義な学校教育がついには日本人の主権者意識、当事者意識を根底から破壊するまでに負の効果を全国民レベルで浸透させ始めたのだろう。

 国民の主権者意識を取り戻すべく、主権者教育を念頭に置いた上での学校教育の根本的な見直しが急務なのではあるまいか。だとすれば、今こそ高校の社会科授業では兵庫県の問題を具体的な事例として取り上げつつ、日本の民主主義のあり方を学校のあり方から考えていく絶好のチャンスと捉えたい。

31歳俳優が政治への無関心で私見「見てても見てなくても他のことやった方が」 

 日刊スポーツ新聞社 によるストーリー 2024.10.6

 今時の若者らしさが伺える率直な発言で、非常に興味深い。発言したのは31歳の俳優であり、既にそれなりの人生経験を積んできているはずの人物が、政治に対する無知と無関心ぶりをこれほどまで物おじせず、あからさまにさらけだした勇気に対し、私たちはむしろ感謝すべきなのかもしれない。

 もっとも彼は俳優であり、本当に彼が政治に対して無知であり、無関心ではあるのかは不明としておくべきだろう。ただし敢えて炎上覚悟で語った彼の真意が一体どこにあったのかは十分に斟酌すべきだと考える。

 彼の発言を通じて日本の若者の政治に対する無関心の裏側にある政治に対する深い諦め、絶望感を私たちは明確に感じることができるはず。同時にいよいよ日本の将来が極めて危機的であることを私たちは実感せざるをえないのではあるまいか。

 彼の発言はその表層だけを捉えると多くの大人たちにとって呆れるほど無知で脆弱なものに響くかもしれない。しかし彼の発言の底に漂う尋常ならぬ絶望感は今の若者を理解し、今後の日本社会を考える上で指導的立場にある大人たちこそしっかりと共有すべき感覚なのではあるまいか。

 実際、今回の石破内閣のメンバーがヒナ壇に並んで写った写真を見たならば直ちに絶望しない人々の感覚の方こそおかしいのかもしれない。そういえば私たちはこれまでの長い間、こうしたヒナ壇上の閣僚たちの、酷く加齢臭漂う集合写真を嫌になるほど繰り返し見させられ、すっかりならされてしまった。しかしそれは大抵の場合、年功序列、男尊女卑の、日本の差別的構造の醜いばかりの残存ぶりを象徴したかのような写真たちではなかったか。

 石破内閣の最前列に並んだ、良く言えばいかにも恰幅の良い、何だかふんぞりかえって妙に偉そうな、ズボンがたるんでだらしなく腹の出たおじいちゃんたちの一群。その後方のおじいちゃんとおじさんたちの大群の中にいかにも目立つように置かれた、たった二人の女性議員…これが日本国の「顔」役としてしばらくの間、国内外に流通してしまう恥ずかしさと恐ろしさ…

 初入閣が13人もいるはずなのに、写真では若さの欠片も見えてこない。それもそのはず、40代以下はゼロの閣僚たちであり、最年少が51歳、平均年齢は63.55歳…しかも最前列のどんよりとした顔つきと右端の一人の視線が彷徨うありさまを見ると若者が政治に絶望したくなるのも無理はあるまい。おそらくプロの演出家がサポートしていれば、この写真は日の目を見ずにお蔵入りになっているはずだ。こんな写真を国内外に発表してしまう閣僚たちの鈍感さに通常の人ならば恐怖すら覚えるだろう。

 今回もヒナ壇にのぼったのは日本の少子高齢化と男性中心社会をものの見事に象徴したかのような、すっかり見飽きたいつも通りの構成メンバーであり、このメンツで急変する時代の荒波を日本が無事乗り切れると信じられる方こそ、完全にピントがずれている…のかもしれない。

 ひるがえってみれば、児童生徒の自主性を軽んじ、暗記中心の詰め込み教育を延命させて児童生徒たちの多くをひたすら受け身の忖度マシーンに作り替え、その少なからぬ一部の児童生徒たちを絶望させてきた日本の学校教育の、とどのつまり、日本社会にもたらした害毒がついには彼の発言と石破内閣の顔ぶれに臆面もなく表れてしまっている…そのように思えるのだが、いかがだろう。

 授業ではまずアンケートを用いてこの記事と石破内閣のヒナ壇写真に対する生徒たちの素直な感想を様々な角度から引き出してみたい。次にその結果を踏まえて議論を展開してみると面白いのでは?良かれ悪しかれインパクトのある記事と写真であり、上手に使えば生徒の発言はそうとう活発になることが期待できるはず。また歴代内閣の集合写真や北欧の政府の写真も確認させてみるとより理解が深まるだろう。

柴田淳「どれほど恥知らずなんだろう」政治に全く“無関心”の人気俳優に大あきれ

 スポーツニッポン新聞社 によるストーリー 2024.10.7

   柴田氏の発言は最もよくありがちな大人たちの反応であろうが、石破内閣のヒナ壇写真の方こそ国民の政治に対する、まさに「恥知らず」なレベルでの無関心さを強烈に感じてしまうのだが…いかがだろう。女性蔑視の男性高齢者による政治があれほど「老害政治」とさんざん揶揄されてきた「人権後進国」日本であるにもかかわらず、石破内閣の顔ぶれは相も変わらず旧態依然の政治が延々と続くことを国内外に強烈にアピールしてしまった…と思う方が常識的な解釈ではあるまいか。まずは高校生らにヒナ壇の写真をじっくりと見ていただき、その素直な感想を聞いてみたい。

   一応、これでも日本は民主主義国家である。彼らを選んでしまった国民の方こそ、本来ならば一番の責任を問われるべきだろう。国民主権の国家であるはずだし、代議制民主政治の国なのだから、石破内閣の、明らかに特定の方向に偏った異様な顔ぶれは主権を持つ日本国民の総意を代表していると諸外国から捉えられてしまったとしても致し方ないはずだ。現状の政治を主権者として他人事ではなく自分事として捉えようとするならば、石破内閣の顔ぶれこそが現状としての日本国民の政治意識の忠実な写し鏡、象徴なのであり、それ以外の何ものでもないはずである。

 笠松氏の発言は不器用で不用意なものにも聞こえるが、むしろ若者たちの思いを正直に代弁しているのであり、私たちが嘆くべきは笠松氏個人に対してではなく、国家の主権を握っているはずの日本国民がどれほど酷く政治に対する意欲と関心を心底まで喪失してしまったのか、そして若者たちの意思を延々と無視し続けてきてしまったのか…というこれまでの日本社会の歩みの方ではあるまいか。

 すなわち官僚と組んだ歴代政府が長年にわたって国民の知る権利を踏みにじり、マスコミと学校教育をただの洗脳道具として政治利用しようと企んできた結果がこの惨状を生み出してきた…そうした側面が実際にあるのではないか。

 おそらく真剣に問われるべきは現在の日本国民の主権者としての自覚の、深刻なレベルでの形骸化と喪失、そしてその現象が一体何に由来しているのか、何が国民の政治的関心と意欲をこれほどまでに奪い去ってきたのか…といったような事であろう。

 主権者である国民は一旦、冷静になるためにもまさに自分たちの現状、ありのままの自画像として、目をそむけたくなるのを我慢してでも石破内閣の顔ぶれを何度でも何度でも自問自答しつつ、十分な時間をかけて繰り返し凝視すべきだろう。本当に日本はこれで良いのだろうか、と…

 そう考えてみると柴田氏の発言を単純に鵜呑みにするわけにはいくまい。彼の発言は余りにも表層的できれいごと過ぎるのではあるまいか。「けしからん」とばかりに批判されるべきは笠松氏ではなく、またもや絶望的な顔ぶれとなった石破内閣とそうした顔ぶれを性懲りもなく選び続けてきた主権者である日本国民の方であろう。

 だとすれば日本を民主主義の国家として捉える限りは、「けしからん」とばかりに笠松氏を批判するのはまさに天にむかって唾を吐く行為そのものとなる。結果としてその発言は「主権者」たる日本国民への面汚しになってしまうのではあるまいか。

 ただし以下の疑問を持つとき、この問題は笠松氏、柴田氏のどちらに与すべきなのか、といった二者択一の単純な話ではなくなってくるだろう。

 本当に日本は民主主義国家なのか、日本国民にまともな主権はあるのか、日本国憲法は本当に民主主義的なのか、日本国憲法は校訓と同じただの謳い文句に過ぎないのではないか、日本政治が悪いのは本当に国民の政治意識が低いからなのか…

 笠松氏の破壊的とも感じられる真っ正直な発言は深堀していくと日本の現状を根底から問い直すベクトルをも内包しているかもしれない。

 授業ではこの記事も紹介しておくと議論がかなりヒートアップすること、間違いなしだろう。

「文科省と日教組が結託した治外法権」問題教員にも手出しできない市長の無力

 ダイヤモンド・オンライン 泉 房穂 によるストーリー 2024.10.27

   泉氏の主張には無条件に賛成できない部分もある。たとえば市長が学校教育へ不用意に介入することは公教育の「政治的中立性」を脅かす危険性を強めてしまうだろう。もちろん泉氏のような考えである限り、市長が介入することは学校現場としても大歓迎すべきであろうが、市長の方針によってはとんでもない事態を招いてしまうかもしれない。

   確かに「政治的中立性」を盾にして教育行政は外部からの介入を排除し、「治外法権」の領域を拡大しようとしてきたのかもしれず、その点に関しては泉氏の指摘通りなのだろうが、やはり斎藤元兵庫県知事のような人物がゴリ押しで公教育に介入してくるのはどうか、とも思うのだ。

   本来、こうした問題を解決すべく設置されたのが都道府県および市町村の教育委員会であったはず。戦後間もなく、アメリカの指導によって設置された教育委員は公選制の形を持って民主主義的に選出されていたのである。しかし教育委員会の役割に対する日本国民の理解が進まず、結局、公選制は瞬く間に撤廃されてしまった。長く公教育の運営を「お上」に依存し、ひたすら政治に対しても受け身のままであった国民を、主体的な主権者として育成していくにはそれなりの時間と施策が必要であったに違いない。戦後間もなくの段階での教育委員公選制は確かに時期尚早と言えた。

   教育委員は結局、学校の管理職候補と管理職で占められてしまい、結果的に学校と教育委員会との馴れ合い、癒着が進んでしまった。これが学校の不祥事隠蔽事件多発の土壌を生み出してきてしまったと考えるが、いかがだろう。

   相次ぐイジメ隠蔽などの学校、教育委員会による不祥事隠蔽事件は、教育委員会が本来果たすべき役割をこれまで十全には果たせてこれなかった側面が極めて大きいのではあるまいか。ならば、今、見直すべきは人事を含めた教育委員会という組織のあり方の方であろう。泉氏のような高い見識を持つ市長ばかりではない、という現状からすれば、市長による教育への介入強化はやはり好ましくはあるまい。検討すべきはむしろ教育委員公選制復活を視野に置いた、教育行政の民主主義化、自由主義化の方ではあるまいか。

 かなり遠回りに思えるようだが、教育委員会の抜本的組織改革が実現するには、まず児童生徒や保護者らが学校運営に積極的に関わっていく各種の工夫やシステムを構築して、国民の多くが望ましい学校運営とはどういうものなのか、ある程度の見識を持てるようにしていく努力が欠かせまい。そういった点でも児童生徒の主体性、当事者意識を育む授業改革は教育行政改革に向けた地道な一歩であると考える。特に社会科授業で学校教育問題を積極的に取り上げて児童生徒に議論させる取り組みは今後、一層重要となってくるであろう。

131.石造物の読解について

 少なくとも市原市内の石造物に関しては漢詩文や短歌、俳句の類を除けばさほど崩し字の知識がなくとも何とか読める場合が多いのですが、稀に何が書いてあるのかほとんど見当がつかない石造物に出会います。上の文字、皆さんはスラスラと読めるでしょうか。

 市原市郡本の多聞寺にある石造物で角柱塔の四面に大きな文字が刻まれています。大きくクッキリと刻まれているのですが、14年ほど前の私には崩し字の基礎知識すら無かったのでこれにはショックを受けてしまいました。崩し字の習得には時間がかかるため、仕事で忙しかった私は崩し字の習得をハナから諦めていたのです。しかも市原の場合、崩し字が少しくらい読めなくとも、お経や石造物に刻まれがちな文言さえ知っていれば(この石造物に出くわす前までは)大抵の石造物は解読可能でした。

 

 左側は「南無遍照金剛」とあるのですが、いかがでしょう。「南」の崩しはまだ原型をとどめていて読解できますが、難敵は「無」と「剛」。「南無遍照金剛」「南無大師遍照金剛」という言葉を知っていれば何とか察しがつくのですが、知らないとかなり厳しいでしょう。

 右側はもっと苦戦しました。「六」は読めるので新四国八十八か所の「六番札所」であること示している…そこまでは推察できたのですが、思わず「む」と読んでしまいがちな変体仮名「者」の崩しは要注意。ここでは「は」の変体仮名「者」が使用されていて濁点は省略されている…つまり「ば」であることに気付く必要があるのです。

 一層、厄介なのが次の文字たち。この寺が「多聞寺」であることはあらかじめ知っていたので、どこかに「多聞寺」と刻んであるのかもしれない…などと察しはついていたにも関わらず、あまりにも原型をとどめていない文字たちにしばし、呆然としてしまいました。

 「多」は崩した字の方が複雑に見えてしまうケースが多いので要注意。「聞」は二つの部首に分けて捉える必要があります。門構えの崩しはまったく原型をとどめないほどに崩され、ほとんどウカンムリかナベブタのように見えてしまいます。もうこれは形に慣れるしかありません。「耳」は崩されるとほぼ「夕」に見えます。「寺」も要注意ですが、かろうじて原型が伝わってはくるでしょうか。当時、この面の文字たちの分からなさ加減は自分にとって衝撃的な辛さでした。

 

 上の二枚も意味不明に見えるでしょう。左側は「阿波安楽寺移」とあります。「新四国八十八か所」札所塔の銘文のパターンが分かっていれば何とか推理できるかもしれませんが、知っていないと崩し字の知識抜きではまず読解できないでしょう。

 右側は「天明五年乙巳三月二十一日」とあります。元号、年号などが刻まれていること自体は見当がつくものの、やはりこの程度ですら苦戦いたしました。

 古文書には頻出の「天」、「明」、「五」の崩しが分かっていれば何てことはなかったのですが…

 当時は古文書の読解をしようなどという大それた野心など一片も持ち合わせていなかったのですが、漢詩文を除けば比較的容易なはずの碑文の読解すらまともに出来ないもどかしさ、悔しさが私の崩し字学習最大の動機となった、というわけです。

 歴史散歩を究めたいのならば、やはり崩し字の知識を多少なりとも持っているに越したことはないようです。  

§6市原の郷土史.130.岩崎開村300周年資料④

~岩崎の近現代史~

 

「磯のさざ波」(中村憲四郎 昭和35年)より

 岩崎では毎年八月に一家の一年の収入を左右しかねない、大切なノリ篊(ひび)の「場割」のためにクジ引きが行われていた。以下はその時の様子である。

 

 ・・・組合当局から抽選日が部落内に回覧せらるると、自分たちの日ごろ信仰している神社仏閣に、とるものもとりあえず、われ先と同志を同道して参詣するのであります。行く先を申すと、成田山が第一位のようで、次に君津郡亀山の三石観音がその第二位として近年賑々しく参詣する。

 ・・・当日となりますと、未明より斎戒沐浴して神仏に灯明を点じて、清々しく隣保相供に組合事務所へ急ぐ。・・・

 常日ごろの荒くれ男たちも、この日ばかりは、神妙不可思議、水も打ったるごとく抽選終われば家路へサッサと帰り神仏に御灯明を上げ、御神酒を供えるもまたゆえなりと思はるる。・・・

 

 明治の末から市原に導入されたノリの養殖は岩崎だけではなく、市原の沿岸部に貴重な現金収入をもたらした。ただしノリの収穫が冬であったため、ノリ船に乗っての収穫作業は寒さも手伝って非常に辛いものであった。

写真は故渡辺善雄氏提供

 

岩崎小学校の歩み

 明治5年(1872)に「国民皆学」(小学校の義務教育化)を目指してフランスをモデルとした学制が導入され、寺子屋にかわって全国に小学校が設置されるようになる。これを受けて市原では翌年の明治6年、総社、分目、宮原、深城、廿五里、五所、飯沼、島野、椎津、姉崎、田中(今津朝山)、松崎、川在、牛久、皆吉、山小川、佐是、上高根、馬立、朝生原、大久保、月出、西飯給、田淵(…以上はすべて寺院を校舎とする)、高砂(江古田)、鶴舞西、石川、外部田、古敷屋(…以上は民家を校舎とする)、鶴舞東(旧庁舎を校舎とする)の30校が設けられている。翌明治7年は22校、明治8年に6校というハイペースで小学校は設置されていった。

 学校設立は各村の負担とされたため、かなりの数の学校は当初、寺院の本堂を校舎としてあてがわれた。特に市原はその割合が圧倒的に多い。

 明治7年(1874)、玉前阿弥陀堂に玉崎小学校創設。明治16年(1883)、岩崎小学校と改称し、岩崎大御堂に移る。さらに明治17年(1884)、校舎新築なり、現在地(現在の岩崎公民館)に移る。明治23年(1890)、五井尋常小学校分校とされる。明治28年(1895)、五井尋常小学校から分離し、岩崎尋常小学校と称す。校舎は明治29年と45年に増築されている。

 岩崎小学校はその後も児童の数が少なく、たびたび統廃合の対象とされかけたが、地域住民の嘆願もあって戦後しばらくまでは学校の存続をみた。しかしついに昭和42年(1967)、玉前、出津小学校と合併して京葉小学校に吸収され、その役割を終える事となった。岩崎小学校の跡地は今、岩崎公民館に利用されて現在に至る。

 

・川岸の「海軍道路」と飛行基地建設計画

 昭和15年(1940)、海軍は帝都防衛のため川岸沖に飛行場の建設に着手し、埋め立て工事を行っている。工事車両の便宜を図るべく、直線的で当時としては幅の広い道路を敷設した。地元ではこれを「海軍道路」と呼んでいる。埋め立てがほぼ終わり、飛行場の造成に取り掛かる寸前、太平洋戦争が始まったために基地建設は行われず、埋め立て地だけが戦後も残っていた。1960年代、海岸部の埋め立てが行われ、工場地帯が造成されていくが、既に埋め立てが完了していたここだけはいち早くコスモ石油などの企業が進出している。

 仮に飛行場が完成していてここに計画通り戦闘機が配備されていればどうなっていただろう。1945年5月8日、アメリカ軍は蘇我の埋め立て地帯にあった日立の飛行機工場をターゲットとした空襲を行った。P51マスタングの機銃掃射により浜野の本行寺は焼け落ち、五井では4人(一人は岩崎の人)が亡くなっている。帝都防衛の拠点とあらば飛行場周辺はきっと繰り返し、激しい空襲に見舞われたであろう。当然、川を挟んで位置する岩崎が無傷でいられるはずはない。無論、五井の町も焼け野原となっていたはず。

 

・埋め立てと工場地帯の形成

写真は故渡辺善雄氏提供

 ※記念碑は岩崎稲荷神社境内にある

 揮毫はなぜか嶋田繁太郎(1883~1976)。嶋田は東條内閣では海軍大臣などを歴任し、敗戦後はA級戦犯となるも東京裁判では死刑を免れて無期懲役の判決を受け、1955年には釈放されている。どうみても漁協とは無縁の人物。実際、五井の大宮神社には五井漁業組合解散記念碑(千葉県知事柴田等揮毫 昭和27年=1952)と農地解放記念の碑(柴田等揮毫 昭和26年=1951)があり、海浜部の漁業組合解散記念碑の多くは当時の県知事か国会議員などが揮毫している。東京出身の嶋田が岩崎の漁場解放記念碑を揮毫するのはどうみても不可解というほかあるまい。

 しかしこの謎は嶋田繁太郎の娘を妻としている始関伊平(今津朝山出身の国会議員で、当時、市原沿岸部の埋め立てに反対する漁業組合の説得と補償金の交渉のために千葉県と漁協との仲介役をはたしていた)の存在によって説明がつきそうである。

 そういえば近くの出津にある八雲神社の忠魂碑の揮毫も嶋田が手掛けている。忠魂碑の揮毫をした人物といえば戦前は乃木希典、大山巌、戦後は鈴木孝雄を代表とする陸軍関係者、靖国神社の宮司、ないしは岸信介、鳩山一郎といった政治家が多い。基本的に海軍関係者は少ないのだが、こちらも始関伊平の影響が考えられよう。

※柴田等(1899~1974):宮崎県出身の農林官僚(京都大学卒)。1947年、旧知の間柄であった川口

 為之助が千葉県知事となると農業再建を掲げた川口に招かれ、副知事となる。1950年、川口の辞任に

 伴う選挙で知事に当選。以後三期務める。農業再生とともに川崎製鉄の誘致を実現させ、京葉工業地

 域の基礎を築く。後に知事となる友納武人を副知事に招く。やがて工業化を急ぐ川島正二郎、水田三

 喜男らが農林官僚出身の柴田を農業派と断じて批判し、対立を深める。柴田が漁民の生活を案じて東

 京湾埋め立ての推進にブレーキをかけると川島らは強く反発。このため1962年、柴田は自由民主党か

 ら除名され、次の知事選には公認されなかった。

  川島らは上総一宮藩の最後の藩主の子加納久朗(彼の先祖久通は8代将軍吉宗の側近として五井の領

 主となった有馬氏倫とともに享保の改革時に重用され、上総一ノ宮に領地を賜っている)を推し、知

 事事に当選させた。しかし加納は1963年2月、任期110日にして急死し、後任は川上紀一となる。

§6市原の郷土史.129.岩崎開村300周年資料③

 

岩崎村~苦闘の歴史~

 岩崎新田は開村後、たびたび水害に遭っている。まず養老川の決壊、それに高潮…まさに東西から挟み撃ちにあい、幾度も水害の往復ビンタを食らい続けた挙句、幕末には江戸湾沿岸の警備体制強化に伴う新たな負担や戊辰戦争の余波をも食らってかなり困窮していた様子が窺える。なお、寛政の改革で知られる松平定信は1800年代に入ると江戸湾防備の任で白河藩士を引き連れて何度も市原郡を訪れ、風の神を祀る嶋穴神社に繰り返し参拝している。

 当時の岩崎の窮状を知るために以下の資料を見てみよう。

 

「乍恐以書付奉願上候」:元治元子年(1864)九月

 御領分市原郡岩崎新田役人共一同奉申上候・・・「去年(1863)の八月、大風雨高潮の際、石垣堤は村人の努力によって辛うじて大破せずに済みました。しかし潮風が田地に吹き付けたため、収穫できない箇所が多く、なおまた川が先月(7月)、二度も洪水となり、中稲、晩稲は水腐れ、その他も「白穂」となってしまいました。お年貢はもちろん、種籾すら無い有様です。村人達が揃って困窮を訴えるので、藩の検分をお願いし、「御用捨て」に預かりたく願書を大庄屋などに差し上げました。数回お願い申し上げたところ、ご理解いただき、願書差し戻しになったことを村人にしっかりと申し聞かせたのですが、年貢米が上納できないため一同困り果て、もう一度嘆願するよう村人に迫られました。村役人も困り果てしかたなく年貢の免除を申し出ることになりました。

 以下、略(「鶴牧藩大庄屋御用留文久二戊年三月ヨリ元治元年四月」千葉精春家文書・・・市原市史資料集近世編4所収 下の資料も同じ出典)

 

「乍恐以書付奉願上候」:慶応四年(1868)四月・・・五井戦争直前

 ・・・御代官江川太郎左衛門様、神奈川宿旅籠より官軍兵食御賄い御用金、高百石につき金一両ずつ相納め候よう仰せつけらる。そのほか助合(=助郷)人足高百石につき一人半勤、日数二十日の間賃銭一日一貫文づつ。相納めるべき旨仰せ付けらる。その後品川宿総督府会計方より官軍兵食御用高百石につき白米三俵、金三両づつ、早々に相納むべく仰せつけらる。そのうえ江川太郎左衛門ほか御一人より加助(=加助郷)差し村御免仰せつけられ候趣お達しこれあり。右は重ね重ね仰せいださるもこれあり、村々一同当惑の折柄、義軍府方数千人ご通行御継ぎ立てについては右人馬差し出しかたがた、もって必至と難渋つかまつり候。前書き二手御用向きおいおいこれあり。以後、何様のご沙汰これあるもはかりがたし。一同心痛つかまつり候。この段、御賢慮なしくだされおき、なにとぞ身元献金の儀は当十二月より三カ年上納。なお高役上納の儀はいずれも身薄かつ出作の者どもに御座候間、年延べ仰せつけられ下し置かれ候様、格別のご憐愍をもってお聞き届けのほど偏に願い上げ候。 以上

  慶応四辰年四月

※岩崎新田の村役人:百姓代 半右衛門  組頭 長助  名主 惣助

 

「五井漁業史」(昭和63年)より

 1889年までは岩崎新田。1727年、江戸の大坂九兵衛、大黒屋市兵衛、下村清兵衛らが町人請負新田として開墾に乗り出し、草刈村の多左衛門らに出資して開墾させ、4年後にほぼ終了。当初、開墾に加わったのは時田、田中、高沢、霜崎、下村、斎賀、鎗田、中村、石川など13人の百姓だと言われる。1727年に領主有馬氏倫が中村次郎右衛門に土地、宅地を下し置かれ、監督のため会所を設けたという。今も小字地名として「会所下」が残っている。中村家が名主職を世襲。

 当初は「清兵衛新田」と呼ばれていた。

 寛政5年(1793)での村高449石余り、家数72軒

 ※玉前は代官見立新田

「上総国町村誌(上巻)」(明治22年)より

 明治22年(1889)に行われる町村の大合併を前にしてまとめられた貴重な統計資料。岩崎新田は戸数93、人口512人で馬5匹、荷舟漁船61隻となっている。

明治24年(1891)には戸数93軒、人口539人、厩4、船72艘

 

 他村との違いをデータから浮かび上がらせてみよう。

 隣の玉前新田は宝暦9年(1759)に代官吉田源之助が付け寄洲を開拓させて成立。当初は「見立新田」(学問的には代官見立新田)と称していた。以下「上総国町村誌」(M.22)によると戸数55軒、人口は310人、荷車2台に荷舟漁船9隻である。岩崎よりも舟数が少なく、農業への依存度が高かったようだ。

 五井町は戸数704軒、人口3478人、牛3頭に馬9頭、荷車71台、人力車17台、荷舟漁船34隻である。さすがに江戸時代から市原郡における陸運(⇒荷車の多さ)、水運の要として繁栄してきただけに、人口は周囲と比べ突出して多い。

 青柳村は戸数220軒、人口1187人、馬3頭、荷車8台、荷舟漁船116隻。こちらは古くから漁業や水運で活躍してきただけあって舟数がかなり多い。今津もほぼ同様のデータであり、この二村は古くから海に生活の糧の多くを得てきたことが分かる。

 こうした近隣の村々と比べて岩崎村はこれといった特色が見られず、半農半漁の寒村といったところであろうか。

 

汐除け堤防大破の件の県令宛嘆願書(明治14年3月)下書:中村家所蔵

 水害は明治維新後も続いていた。

「大正の大津波」(大正6年=1917)

 大正6年10月1日未明、関東の西側を950hPaちかくの強力な台風(東京の最大風速43m)が時速100㎞近くの猛スピードで通過。おりしも満潮が迫っていたため、午前2時半から3時半にかけて記録的な高潮が東京湾沿岸を襲った。関宿では普段よりも5m近く水位が上がるなどして浦安、行徳、船橋、習志野にかけては被害甚大となり、特に浦安は壊滅状態となった。

 ちなみにこの災害で大打撃を受けた行徳の塩田は以後衰退の一途を辿ることになったという。千葉県全体の被害状況は死者行方不明者併せて313人、全壊した家屋7629、流失家屋は528棟に及んだ。「大正の大津波」と呼ぶこともある。

大正6年(1917)、岩崎稲荷神社内に祀られた水神宮の祠