⑱辺野古沖の事故と北区小学校の火事

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

・辺野古沖転覆事故

参考動画

〇辺野古転覆 引率教師語る「胸中」 関西テレビ 2026.9.14  22:00

 個々人の責任追及は裁判所に任せておきたい。この事件が今後、再発しないようにするには学校風土、特に教員集団の在り方、組織風土における問題点こそがしっかりと究明されるべきであろう。現場にいた教員が抱える、組織の一員としての立場と個人としての良心との板挟みの苦しさを察せられないわけではないが、組織の膿を出し切るためには、それ相応の痛みを教師たちは引き受けていくほかない。

     深く究明されるべきは個々人の過失以上に同志社国際の教員組織の在り方である。この問題は教師個々人の主観的感想をマスコミがどれほど問いただしたとしても解決の道からはほど遠い。常識ある人間ならば誰であってもあらかじめ想定できていたはずの事故の危険性をなぜ、経験豊かな教師たちが完全に失念してしまったのか…当該校における教員集団の意思決定の在り方に大きな問題が潜んでいるに違いない。おそらく教師たちの呆れるレベルでの「馴れ合い」と「役割分担」の合理性を装った仕事及び責任の「丸投げ」の連鎖が招いた悲劇ではあるまいか。

 教師集団の馴れ合いと無責任体制を生み出しただろう組織の在り方にもっと深くメスを入れるような報道をマスコミには切望する。

◎「グダグダ」「誠意がない」同志社国際高校の説明に保護者ら憤り "沖縄での修学

     旅行中止”発表 教員の事故死も明らかに【辺野古沖転覆死亡事故】

     MBS NEWS 2026年8月31日 5:18

     この学校法人、根本から腐っている。

◎2022年度 辺野古コース【実施1年目】

    辺野古ボート転覆事故遺族日誌 2026/07/31 4:33

     ここでもスカート姿の高校生が映っている。大きく揺れるボートに無防備なこの姿で女子生徒を乗せて良いはずがない。あたかもジェットコースターのように、もっぱらスリル体験を売りにする、しっかりと安全設計されたアトラクションとこの無防備で命がけの研修とを混同したような「平和学習」には疑念しか覚えない。

 なぜ、この企画が継続されてきたのか、しっかりと検証すべきだろう。

◎2022年度 辺野古コース【実施1年目】

 辺野古ボート転覆事故遺族日誌 2026/07/31 1:44

 ただ単に「楽しかった」という程度の生徒の感想を聞くため、無防備な生徒たちを危険なボートに乗せている…その犯罪性を引率教員はまったく気づいていない。

◎2025年度 辺野古コース【事故の様子】

 辺野古ボート転覆事故遺族日誌 2026/07/31 5:51

 視聴するのに辛い場面がある。何のためのボートの操縦体験だったのか…疑問だらけである。相変わらずスカート姿の女子生徒が映っている。生徒たちを襲った波の高さも確認できる。授業ではまずこの動画から視聴させたい。

◎「猛省しなければならない」辺野古転覆事故の特別調査委が会見 同志社国際高の

     研修旅行中の事故で報告書提出     THE PAGE(ザ・ページ) 2026/07/31 9:37

     事故当時の状況がいかに異常だったかがよく分かる。死亡した船長や引率教員の異常さは特に突出していてまったく理解に苦しむ。こうした異常を許容し、生み出した同志社国際高校の学校風土もまた明らかに異常であったはず。当事者意識の欠落した無責任体制を長く続けてきた学校側の責任は極めて重大であろう。

 ただ「猛省」を迫ってみてもおそらくほとんどまともな反省は期待できないレベルの教師集団であると私は考える。そうでなければこれほど酷い無責任な手抜きをいつまでも行えるわけがない。また告発された校長、学年主任、引率教師らが、いまだに学校に在籍している、という常軌を逸した無智厚顔さもすでに度し難いレベルにたっしている。同校での不祥事を続発させない、との遺族の願いは、おそらく告発された教師を含めた教職員の全面的な入れ替え無しでは到底、かなえられまい。

◎「危険はあの日突然現れたわけではない」辺野古転覆事故 亡くなった女子高校生

     の家族が初めての会見 刑事告訴は「葛藤の末の決断」【news23】|TBS

     TBS NEWS DIG Powered by JNN 2026/07/31 5:37

     事故当時の波の高さや乗船中の様子が確認できる映像資料は、この事故を考える上で欠かせない貴重な資料の一つ。この映像があるからこそ生徒たちの安全を守ろうとしてこなかった教師たちの職務放棄ともいえる無責任な引率がなぜ何年もの間続けられてきたのか、その原因解明に役立つ資料の公開も、切に求められることになる。学校の牢固な隠ぺい体質を改めていくためにも、裁判を通じて教師たちの所業が詳細にわたって公に明らかにされていくことを期待したい。

◎【辺野古転覆事故】「真相明らかに」 遺族が記者会見 学校側含めた刑事責任追及

     へ 産経ニュース 2026/07/30 12:06

      学校長以外に刑事告訴された学校関係の人物が学年主任と引率教諭であったことがわかる点で重要な映像。ここを曖昧にしている報道は基本的にどれも信用できない。

◎【辺野古沖転覆事故】武石知華さんの遺族「子どもの命がずさんに扱われることの

     ない未来を」初の会見で思い語る 校長ら11人を刑事告訴 刑事責任を問う

     MBS NEWS 2026.7.30 8:37

     この声が同志社国際高校の校長や教師たちに届く日は本当に来るのだろうか。とりわけ乗船しなかった引率教師や学年主任に届いてほしいのだが…

◎辺野古沖転覆事故 遺族側は「刑事告訴」学校側の安全管理は…海保が同志社国際

 高校を家宅捜索 読売テレビニュース 2026/07/28 7:00

 ただの「事故」ではなく、「事件」というニュアンスがいよいよ強くなってきた。教員ならばこの事故の悪質さはすぐに理解できるはず。校長以外に告訴された学校関係者とは誰なのか、その中に引率教員は含まれているのか、引率教員は4月以降も学校で勤務を続けていたのか…問うべきことは数多い。告訴によってこの学校の問題点が洗いざらい表に出されてくることを願う。

参考記事

〇【速報】生徒死亡の同志社国際高校側がコメント「深い哀悼の意」「生徒の平穏な生

     活を取り戻せていない 対応が十分でないことをお詫び」辺野古沖船転覆から半

 年…“教育の適切性”検討まとまり次第会見の意向 MBS 2026.9.16

…「この度の事故の背景については、安全管理と教育の適切性の問題点の両方を明らかにすることでその全容を解明できると考えており、記者会見での説明は、教育の適切性に関する新たな検討委員会の検討結果がまとまり次第、おこないたいと考えております」とのこと。

 この学校法人の無見識かつ厚顔無恥ぶりには呆れ果てる。本当に「安全管理と教育の適切性の問題点の両方を明らかにすることでその全容を解明できる」のだろうか?むしろ論点外しの自己保身、ただの言い訳にしか聞こえてこない。

 辺野古沖の事故の際に見せた引率教師たちの、通常ではありえないほどの杜撰な対応ぶりからは、長い年月をかけて心の底まで沁みついてきた惰性の恐ろしさを感じてしまう。この学校の場合、安全管理を本当に実効性のある適切なものに変えていくには「安全管理マニュアル」の作成や改定程度では済まない、もっと大胆で抜本的な改革が必要だろう。

 もちろん人事の大幅な入れ替えは必須だが、それだけでは再発を防げまい。結局、どんなに優れた人材であっても多くの場合、朱に交われば赤くなる。私たちは学校という場が持つ同調圧力の強大さを決して侮ってはいけない。無批判にも「赤くなる」ことこそが教師の成長…と勘違いされがちな学校現場は決して少なくあるまい。

     教師の置かれている環境を土台から変えていくべきなのだ。特に意思決定のシステムや人事システムに大ナタを振るわなければこの学校の組織風土は寸分も変わるはずがない。これは学校単体では不可能な取り組みであり、おそらく学校法人全体の改革を前提とされるべきものだろう。

 高校の管理職や学校法人としては「改革」という名の危害が自身に及ばぬよう、事故の本質から目を背け、問題を軽視して、ただひたすらトカゲのしっぽ切りに励むことでこの問題から逃げ切ろうとしているのかもしれないが、そうは問屋が卸さぬ…と考える。いかがか。

〇同志社が「安全管理室」を設置、安全対策やマニュアル策定 辺野古沖転覆事故で 

     産経新聞 2026.9.

     よくもこれだけの責任逃れを性懲りもなく繰り返せるものだ。誰か一人でもまともな人が法人の上層部にいれば、転覆事故は防げたはずなのだ。真っ先に学校法人が取り組まなければならなかったのは、学校長ら教職員の辞任であり、4月段階での校内人事の刷新である。それすらできなかった法人側は前校長らと同罪であり、やはり幹部らの総入れ替えが必要だったはず。トカゲの尻尾切りで済まそうとするから、末端の教師が自殺に追い込まれたのではなかったか。

 上層部の無責任体制が招いた悲劇はまだまだ続くに違いない。安全マニュアルの策定や「安全管理室」を設置する前に、まずは安全管理のできない法人の上層部と高校の教職員らを刷新すべきなのだ。まともな学校運営ができない人々に、これ以上、時間を与える猶予などない。

〇同志社国際高校、今年度の沖縄研修旅行を中止 保護者説明会で説明

     朝日新聞社 2026.8.31

     学校側はどうしてこんなにもトンチンカンな対応しか取れないのだろう。「説明会の出席者によると、同校側は告訴された教員の配置を換えると説明したという。」と記事にある。愕然とした。4月早々、真っ先に実施されるべき配置転換がいまだ行われていなかったのか…本来ならば3月段階で教職員の配置換えは出来たはず。校長を含めて、学年主任や引率教員たちにはどう見ても明らかに想像力と責任感の大きな欠落があったのだから…そのことは内部にいる教師ほど本来ならば気付いていたはず。

     もちろん教師たちへの分限にかかわる処分は時間をかけて事実関係を精査したうえで慎重に判断すべきである。しかし、当該学年の教師たち自身、転覆事故への反省の念は多少ともあったはず。であるのならばせめて3月段階で、当該学年集団は解体されていてしかるべきであろう。それは当該学年集団が自ら管理職に申し出るべき筋の話でもある。しかし当該学年集団にそうした動きは無かったようだ。もう、この段階でこの学校はオワコンではあるまいか。

     学校組織全体がここまで常識が欠如しているとは驚き呆れるほかない。今更、一部の教師の配置転換ではこの学校が健全化される可能性は皆無だろう。

〇「学校は刑事責任を問われない…そんな前例にするわけにはいかない」亡くなった

     武石知華さんの遺族が会見 辺野古沖転覆事故

     FNNプライムオンライン 2026.7.30

     高知県の小学生水死事故で校長や引率教師の刑事責任が厳しく問われたように、学校もまた刑事責任を問われる事は教師として肝に銘じておくべきだろう。

〇同志社国際高生徒にも「教育中立性」問うアンケート 同校運営の学校法人、辺野古

     沖転覆で 産経新聞 2026.7.29

 この学校の対応が根本的に間違っている、という印象は一層、強まってきた。この件で学校として最優先で取り組むべきことは、学校、特に当該職員たちがなぜ生徒たちの安全確保を最優先して動いてこなかったのか、その原因を教師たち自らの手で解明し、追及することであったはず。また管理職ら、学校運営にあたる者たちもまた自らの手で修学旅行の準備段階から事故当日にいたるまでの教師集団の詳細な動き、判断の根拠などを徹底的に把握しようと努めることが急がれていたはず。これは当該教師らによる責任転嫁、過失の隠ぺいなどの動きを早期に封じる上でも、本来ならば管理職側として真っ先にとるべき行動だったはず。

 ところが、校長や職員らは重大事故を学校法人や京都府教育委員会、文科省の調査に事実関係の確認をあたかも他人事のように実質的に丸投げし、主体的に反省する意欲の欠片すら見せることがなかった。ただ単に外部の調査に協力する、という教師として無責任、無気力極まりない受け身の姿勢にひたすら終始してきた、との印象は免れまい。校長らによる保護者への説明が極めて曖昧で焦点のボケたものになってしまった要因が、そもそも校長らに教育の当事者としての自覚が大きく欠如していた点にあることは間違いない、と思うのだが、いかがか。

 にもかかわらず「生徒たちの安全確保」という最優先すべきテーマから世間の目をそらさせるかのように、文科省や一部のマスコミの動きに便乗して「平和学習における教育の中立性」という別種の問題に、学校側はいち早く話題を転じてしまおうとしている…違うだろうか。

 もちろん「平和学習の中立性」を問う側面も必要だろうが、今はあまりにも無責任で職務放棄とすら見える当該教師たちの動きをもたらした原因追及を学校として最優先させるべき段階だろう。この自省する姿勢が明確に表に出てこない限り、保護者や生徒たちの間にくすぶっている学校不信は決して拭えまい。またこの状態のままでは私学としての学校の個性と自治を守り続けることは不可能だろう。

 こうした不手際の連鎖はこの学校の教師集団の間に、何事にも「生徒任せ」「他人任せ」「業者任せ」の校風が蔓延している証拠ではあるまいか。残念ながら遺族からの刑事責任まで校長らが問われる段階に至ってしまった背景には、辺野古基地移設反対派側の問題に論点をすり替えようとするかのごとき校長、教師集団の当事者意識に欠ける、姑息さ、責任逃れの姿勢がいまだに無反省のまま、放置されている現状が続いていることへの遺族の強い苛立ちがある…違うだろうか?

〇<独自>辺野古沖事故 引率教員、死亡生徒の顔と名前一致せず 遺族「ずさんす

     ぎる」産経新聞 2026/7/6 17:41

 「生徒を引率した同校の女性教師が知華さんの顔を知らず、身元確認ができなかった」という。また「引率教員は救急車に乗っても保護者の私たちに連絡をしてこなかった」と保護者も証言している。これで果たして「引率」の名に値するのだろうか。この引率教師たち、まるで折悪しく事故現場に出くわしてしまった無関係な観光客、ただの傍観者、下手をすれば被害者側であるかのような振舞である。

 …辺野古漁港に設置された防犯カメラ映像を確認するかぎり、救助された生徒が次々と搬送される中で、引率教師とみられる人物2人や平和丸の船長とみられる男性が、生徒の安否確認などを行った形跡はうかがえなかった…

 遺族は「引率教員がバスに乗る前、船に乗る前に点呼していれば、顔と名前ぐらい担当していなくても一致するはず」と指摘している。察するに当該教師はおそらく自分の担当するグループの名簿すら持参しておらず、船に乗る前にも生徒たちの点呼をとっていなかった、さらには事故後ですら点呼を取ろうとしなかった…ということになろうか。仮にそうだとしたら、引率教師としてまったくあり得ないレベルの無責任さを露呈しつつあることになろう。

 この二人は本当に旅行団の一員だったのだろうか?この二人は一体、何をしに沖縄に、辺野古に来たのだろう。救急車に同乗した程度しか仕事をしていなかった、とすれば事はあまりにも重大である。修学旅行は決して業者丸投げで行われる教師たちの慰安旅行ではない。

 当日の朝、引率を突然に割り振られたのだから、点呼を取らなくともよい…という言い訳はもちろん通用しない。ピンチヒッターだからといって生徒たちの安全確保、安否確認を怠ってよいはずもない。

 この際、徹底的にこの二人の事故当日の行動をできるだけ詳細に調べていく必要があるだろう。特に乗船グループに対する事前、事後の点呼の有無だけではなく、どのような事前指導をバス等での移動中にしていたのか、乗船中はどこにいて何をしていたのか、事故後、どのような働きかけを生徒たちにしていたのか、誰とどのような連絡を取り合っていたのか、加えてこの二人の修学旅行における役割分担の詳細と帰途につくまでの実際の行動もまたできるかぎり明らかにすべきだろう。

 通常、修学旅行に際しては「旅のしおり」のようなパンフを事前に配布し、詳細な日程や持ち物、ホテルの部屋の割り振り、乗車するバスの号車、見学別のメンバー等がすぐに確認できるようにしている。この二人の教員が引率時に持参していた資料を提出させ、そこに引率の際の注意点がどの程度書き込まれていたのか、もまた第三者の目で確認しておくべきだろう。

 これだけのずさんさを露呈したからには、この学校全体の修学旅行に対する取り組みの甘さ、とりわけ生徒の安全確保に対する無関心さが長期にわたって教師間に広くはびこってきたと考えるほかあるまい。この際、過去10年ほど前までさかのぼって、詳細にこの学校の修学旅行の取り組みを見直し、問題点をできる限り細部にわたるまで徹底的に洗い出すべきだろう。

 また旅行団の役割分担の適正さが気になってくる。特に辺野古コースの役割分担、人選の理由、学年主任、学年団の判断基準が問われる。転覆した際に生徒たちの救助に当たれないような女性教師を敢えて引率させてしまった責任は決して軽くない。「船の転覆は想定外」といった間抜けな言い訳は誰だってもう聞きたくあるまい。

◎なぜ「異論」が出ない? 教員の相互不干渉が蔓延か…同志社国際高校・辺野古事故か

     ら考える「学校ならではの風土」の問題点

     東洋経済オンライン 妹尾 昌俊 2026.6.21

     学校独特の組織風土からの分析は必要不可欠の視点であり、大いに参考となる。異動のほとんどない職場での「なれ合い」と「個人商店の集まり」のような相互不干渉の組織が生み出す議論の不在。これが客観的に見ればあり得ないレベルでの無責任な「引率」をも生み出していたことは確かに推測できる。

     とは言え、辺野古での「引率」教員の職務放棄ともいえる無責任さはあまりにも突出していないだろうか。「生徒と一緒に乗船しない」に加えて、あろうことか、生徒たちの様子を逐一、確認せず、点呼すらしない…これが仮に事実だとすれば、教師個々人の資質にまで言及せざるを得ないほどの問題行動である。

     仮にそうだとすれば、学年集団の責任の所在、個々の教師の責任がいまだに表に出てこない、という現状は隠ぺいそのものと疑われても仕方あるまい。ところが現場の実情に疎く、無責任さばかりを丸出しにする校長だけが表に出てしまうことによって同校の社会的評価はむしろ地に堕ちかねず、結局、同校生徒や保護者における学校運営への不信感が強まる一方となっているように見える。

 修学旅行における事故、特にコース別の研修に分かれる場合の事故責任は、実際には計画を策定し、教師の役割分担を決定した学年主任らに大きくのしかかるはず。旅行の細部までよく知りもしない校長がわけ知り顔で会見の場にしゃしゃり出るから、このような大失態をまねいているのではないのか。せめて生徒たちや保護者会の場では最大の当事者責任を負うべき教師たち(当日、「引率」した教員と学年主任は特に外せまい)が、一定の説明責任をも果たすべきだろう。

 旭川女子中学生凍死事件などでもそうであったように、校長や教頭が世間の矢面に立って釈明すればするほど、かえって隠ぺいが強く疑われることになりかねない。事件、事故に至るまでの詳細な経緯を知る教師たちを、校長は身を挺して庇っているのだ…という表向き麗くみえるポーズに隠れて、実際には問題を内々で矮小化し、誤魔化そうとする…こうした管理職や教育委員会のずる賢さに騙されてはなるまい。

〇<独自>引率教員と船長、生徒の安否確認せず 防犯カメラ映像入手 辺野古転覆3カ

     月 産経新聞 2026.6.17

 仮にこの報道が事実だとすれば、引率教員の罪は極めて重くなる。そもそもが生徒たちと乗船すらせず、加えて事故後において「生徒の安否確認せず」…は教員として絶対的にあり得ない行為であり、驚き呆れるほかない。これはどうみても「引率」の名に値せず、多くの教師たちの間に業者丸投げの無責任体質の蔓延を疑わせる。特にこの二人には引率教師としての職務の完全な放棄の疑いが極めて濃厚となってくる。やはりこの学校、管理職にとどまらず、教員組織全体に根本的な欠陥がある、としか思えない。

 今回の修学旅行の実態解明だけではなく、同校のこれまでの校外学習時において、はたして「引率」教師たちが、実際にはどのような「引率」をこれまでにしてきたのか、少し過去を遡って、徹底的に検証していく必要性まで感じる記事であろう。

 ぜひ、この件に関しても第三者委員会の綿密なる報告を待ちたい。

〇同志社国際 高2研修旅行先は「未定」 学校説明会も中止 沈黙する学校に保護者も不

     信感 産経新聞 2026.6.15

 …沖縄県名護市の辺野古沖で船2隻が転覆し、同志社国際高(京都府)の女子生徒(17)らが死亡した事故から16日で3カ月となるが、学校側から対外的な説明はほぼなく、保護者間で不信感が広がっている。同校の平和学習を巡っては文部科学省が先月22日に教育基本法違反を認定。ずさんな安全管理などを理由に京都府が私学助成金の減額を検討する事態にもなった。SNSでは根拠のない誹謗(ひぼう)中傷もあり、保護者は「事実と異なる情報は否定し、説明してほしい」と話す…学校側は第三者委が調査中として、積極的な発信や説明は行っていない。同校のホームページによると、4、5月の学校説明会なども中止とした……安全管理面での不安も根強い。「どうしてこのような事故が起きたのか。問題を指摘する教員がいない体制は変わるのか。そうした点の説明を急いでほしい」…3月の保護者説明会以降、保護者に対する説明会は開かれておらず、学校側から簡単なメッセージが送られてくるのみ。保護者は「私たちへの説明が全くされていない。もう少し丁寧に説明すべきだ」と訴えている…

 この学校の問題点は責任を負うべき管理職らを含む校内人事刷新への言及が学校側に一切無い、という点に集約できるだろう。第三者委員会の調査報告を待つまでもなく、安全管理に対する無責任体制を続けてきた学校側の体制転換を即刻、図るべきであった。むしろいまだに第三者からの指摘を待っていること自体が学校としての責任感の決定的な欠如を物語っている…そう保護者から糾弾されても仕方あるまい。

 3月時点で管理職らが一斉に退陣し、完全に一新された陣容の下で安全管理体制の構築に全力を注ぐため、次年度の研修旅行を含め、すべての校外学習を一旦中止する…この程度の決断すら即時にできなかった点が悔やまれる。

〇 同志社国際高等学校の研修旅行等について(これまでの把握事項と文部科学省の見

     解)令和8年5月22日 文部科学省

     学校側が辺野古の平和学習に関して本来、事前に行うべき学習、とりわけ安全確保にかかわる事前指導を完全に放棄し、船長らに丸投げしていたという恐ろしい実態が明らかになりつつある。どうみてもこれは平和「学習」という名にまったく値しない、ただの手抜き、他人任せの行楽に過ぎまい。教師たちによる事前指導の内容があまりにも空疎すぎて生徒の学習にはほとんどつながっていないことが察せられる。

     これはやはり生徒の自主性を完全に無視した、大人たちの恣意ばかりが貫徹された奇妙な「何か」、ではないか。これは沖縄の活動家のための宣伝に一方的に利用される材料と化した何か、であり、同時に、修学旅行に名を借りた教職員のためのお気楽な娯楽観光に過ぎないのではあるまいか。

 むしろ沖縄の平和学習の価値を貶め、沖縄を愚弄するだけの、くだらない「行事」と化していたのではあるまいか。そしてそのことを一切、自覚せず、反省することもなく長年、続けてきた学校の責任はたとえいたましい犠牲者を一人も出していなくとも、すでに重大なものであり、学校法人としての存続すら、問い直すべきレベルの無責任過ぎる怠慢ではないのか。

 文科省が分析している通り、人事異動がほとんど行われない私学職員のなれ合い体質がこうした杜撰さの土台にあるのは間違いあるまい。やはり土台から腐っている組織であり、学校解体もやむを得ないレベルなのかもしれない。

◎【辺野古転覆】偏った情報を一方的に…「もはや平和教育ではない」遺族が投げか

     ける根本的な疑問 ダイヤモンド・ライフ編集部 2026.5.31

 遺族の学校に対する疑問の多くは私と重なっている。学校側はこの疑問に対して誠実に答えていくべきである。また他の学校がこの事故を他山の石として今後の教訓に活かしていくためにも、できるだけ包み隠さず、かつ詳細で具体的な報告が公表されるべきであろう。

〇文科省、学校法人同志社を指導 辺野古事故、安全管理「不適切」

     共同通信 2026.5.22

     この報道自体には何の価値も感じない。このような事故を二度と繰り返さないために文科省が何を問題視し、学校の何をどのように指導したのか、そして学校側が何をどのように問題視し、具体的に何をどのように教訓として活かしていくのか、私たちにはまったく不明である点で、日本の教育界全体にとってもほとんど意味不明な報道であろう。

     文科省が学校法人に指導を加える事は余りにも当たり前すぎて、この程度の空疎な内容を現段階で速報として仰々しく報道する意義が一体どこにあるのか、むしろ問い質したい。

     なぜ、これほどの杜撰な修学旅行が繰り返し実行されてきたのか、その実行に誰がどのように関わっていたのか、校長や引率責任者に個人的な責任は無いのか、旅行計画を事前に検討する学年会議ではこのコースについて一体どの程度まで検討が加えられたのか、引率教員らはなぜ、これほどの杜撰な計画を見過ごしてきたのか…等、問うべき点は多岐にわたり数多く存在している。もちろん、これらに関してはいずれ第三者委員会などによる調査報告がまとまり次第、私たちにも公表されるだろう。

     教師たちがこの事故を機に修学旅行、遠足、部活動の遠征などについて児童生徒の安全に対する配慮を徹底できるようになれるのか否かは、あくまでも事故に至るまでの経緯への詳細な検証とその報告が出てからの問題。詳細な事実関係が十分につかめていない現段階での文科省の指導なぞは、表向き「仕事してます」感を演出するだけのポーズに過ぎない。こんな演出ごときにマスコミが仰々しく速報を通じて反応する必要などあるわけがない。

参考動画

◎【辺野古事故】現場映像入手 生徒らを遠巻きに眺める引率教員の姿も

 産経ニュース  2026/07/03 17:33

 後発組の引率教員(男性)は生徒たちが続々と救出されてくる間、何もしていないように見える。その時、彼が何をしていたのか、詳しい説明が求められよう。また遭難した生徒たちの引率教員(女性)が初めて防犯カメラに登場するのは犠牲者の救急搬送の時である。救急車が到着するまでの間、救出された生徒たちが大勢いたが、彼女はそれまで何をしていたのか、これもまた詳しい説明が求められるだろう。

 この二人の説明は決して校長の口を介することがあってはなるまい。保護者への説明会の時に自らの口で時間をかけて詳細に説明されるべきであった。この現場にいなかった校長が訳知り顔に教員の対応に関して曖昧な説明をしたことは欺瞞であり、責任逃れそのものであった。保護者や生徒たちから不信を買ったのは当然である。

〇教員は乗船せず…状況明らかに 生徒死亡の高校会見 沖縄・辺野古 船2隻転覆2人死

    亡【スーパーJチャンネル】(2026年3月17日)    ANNnewsCH 3:24

    教員が一人も乗船していなかったという驚くべき事実が明らかとなった。そもそも女生徒の存在から見ても、また2艘で20人近くの人数から見ても各船に一人ずつ、せめて二人くらいは教師として乗船すべきであろう。ところが教師は一人も乗船せず、であった。呆れるほかあるまい。最悪の事態を前提にして生徒の安全確保を図るべき通常の教師の思考からすれば、まったくあり得ないレベルの大失態であり、最優先すべき安全面の配慮を疎かにした学校及び引率教員たちの責任は極めて重大である。

    沖縄への修学旅行ではかなり昔のことだが、高校生が潮に流されて死亡するという痛ましい事故があった。以後、マリン体験のほとんどを禁止する高校が出てきたのも個人的には頷ける現象であった。実際、私の経験ではホテルのプライベートビーチですら、生徒だけで散策することを禁じていた高校も20年近く前にはあった。

 当然、沖縄修学旅行の事前学習として海の怖さや海の危険生物、ハブへの注意などに関してもかなり詳細に触れてきた過去がある。生徒の安全を第一に考えるのが普通の教師のはず…ただ、進学校ばかり経験してきた教師の中には、ややもすれば「大勢の命を預かっている」という認識から来るはずの緊張感を欠き、教師自身がお気楽な行楽気分で引率している方が散見されたことは残念ながら事実である。

 もしかすると当該高校、私学でそれなりの進学校であるとすれば、聞き分けの良い生徒たちの存在によって教師たちがすっかり油断してしまい、生徒の安全確保に関して相当程度、散漫になっていたのではあるまいか。

◎【小型船2隻が転覆】 現場海域では波浪注意報も「急な突風と横波」か 女子高校生1人

 と70代船長が死亡 沖縄・辺野古沖 日テレNEWS 2026/03/16 3:45

 あってはならない死亡事故であろう。当然、船を乗せた側の過失責任は重いが、学校側の責任も決して軽くはない。この動画では女生徒たちがスカートで船に乗り込んでいた可能性をうかがわせる場面が出てくる。仮にそうだとすれば指導にあたった教師たちの責任もまた厳しく問われることになるだろう。

 加えて修学旅行に際しては大抵の場合、事前に教師たちが下見をすることになっている。少しでも危険が予想される場合には特に念入りな報告が校長らにも届けられているはず。一体、どのような報告があったのか、まず確認すべきだろう。

 個人的には20年余り前、沖縄修学旅行の引率でグラスボートに10名余りの生徒たちと乗り込んだ記憶がある。確か12月頃だった。風が強くて波もかなり高く、船が大きく揺れて少し怖かったのを覚えている。ただし馬力のある観光用の少し大きめのボートなので、転覆する危険性はさほど高くなかったように当時は感じた。

 今回、転覆した船はそれよりも小型船であり、揺れは相当激しかったに違いない。船体の左右のバランスを保つべく、乗員を左右均等に配置していたとしても、大波で急激に船体が大きく傾いてしまえば、船べりを掴んでいた手が離れ、乗員は左右どちらかに偏って移動してしまう危険性がある。実はグラスボートの場合、中央に海底を覗くためのスペースがあるため、結果的に人が突然片側に移動できないよう中央部で仕切られており、船体がバランスを崩す危険性も少ない。しかし、今回の船はそうした仕切りの無い、普通の小型船に過ぎなかったようだ。

 つまり今回の船は波の状態によっては転覆する危険性が決して小さくはなかったと素人でも簡単に推測できるものであった。ならば、教師たちはせめて事前に生徒たちへ、イザという時に備えて最低でも上下ジャージ姿で乗り込ませる指導をとっておくべきだった。学校長の会見では海や船の事はよく分からないのですべて専門家=船長に判断を委ねていた、との発言があったが、教師としてあり得ない発言である。航空機の飛行に関してならば教師が責任を持てないのは分かるが、船の航行に関して教師がまったく分からない、では大人としての道理が通るまい。責任逃れも甚だしいのだ。

 もちろん、当日の天候を踏まえれば、船長は万が一を考え、出航を諦めるか、より安全な航路に変更すべきだったに違いない。とはいえ、引率教師たちもまた転覆の危険性を予知し、少なくとも事前に生徒たちへ何らかの注意を促す程度の指導はできたはず。たとえば上下とも全員ジャージに着替えさせる、という厳し目に見える指導であっても、それが結果的には生徒たちに転覆の危険性を予め察知させ、お行儀の悪い一部の生徒たちによる船内での危険行為を予防することにも多少は役立つはずである(もちろん事故に遭った生徒たちはおそらく全員お行儀が良いのだろうが…)。

 この事故、知床遊覧船のケースとは違って、船長や船を所有する団体などへ全責任を丸投げできる案件では決してない、と思うが、いかがか。

参考記事

〇同志社国際高校が校外活動の自粛を決定 辺野古転覆事故巡り 危機管理マニュアルに

     多くの不備、京都府が要請 ABCTV NEWS 2026.4.28

 京都府として当然の判断であるが、学校側のコメントには相変わらず事態の深刻さを理解できていない、酷く危機感の欠けたピンボケぶりが窺える。

 …高校は27日、「全行事の点検及び再発防止策の策定が終わるまで校外活動を自粛する」と、保護者に連絡していたことがわかりました。高校は、校外活動をできる限り早く再開できるよう、努めたいとしています…

 とのことだが、この学校が今、目指すべきことは断じて校外活動の再開などではあるまい。その言葉を口に出す前に取り組んでおくべきことは数多くあるはずだ。学校や教師たちの安全意識の緩みが一体、どんな理由で生じていたのか、原因の追究は厳格に行われるべきである。さらに校長や教師たちの責任を一体、どこまでどう問うていくのか、こちらも決しておざなりにできる課題ではあるまい。また二度とこのような事故を起こさない体制をこれからどう作っていくのか等々、学校が検討し、解決すべき課題は山積している。

 最優先すべき生徒たちの安全確保を、第三者からすれば呆れるほどのレベルで蔑ろにした学校…この際、組織の膿を徹底的に絞り出す覚悟が学校法人側には求められている。ろくに生徒の命を守ろうともしなかった学校が校外学習再開、などという極めて不謹慎で余りにも暢気すぎる発言をして良い立場にあるわけがない。

◎辺野古転覆事故「リスク<教育目標」学校の重い罪

     東洋経済オンライン 東洋経済education × ICT 2026.4.8

 総論としては内田先生の指摘された通りである。論点が良く整理されていて大いに参考となる。ただしこの学校の体質には内田先生が指摘する以上のレベルで見過ごしできない、組織的問題があるように思えるのだが、いかがか。

     修学旅行の引率、という職務に伴う責任の大きさに対する教師たちの考え、思いが余りにも浅過ぎるようで元教師としては唖然とするほかない。安全に対する学校側の事前指導にも大きな欠陥があったことはこれまでの報道内容から見てほぼ間違いないだろう。

 生徒たちへの安全配慮に思いがほとんど至らない…生徒たちの命を預かっていることから生じるべき緊張感の欠片も感じられない…この教師集団が抱える組織としての病状は相当、深刻であると感じる。ただの油断、平和ボケ、という言い訳は決して通用しないはずだ。もしかすると学校全体が、既に解体的出直しを必要とする段階となっているのかもしれない。

〇<独自>私立高の修学旅行先、東日本18都道県で8都県が把握せず 平和学習に監督

     が及ばず 産経新聞 2026.4.2

 これはビックリする記事である。高校の修学旅行先の変遷は時代の流れ、流行も反映していて興味深いデータであろう。そのデータが公立高校に偏っている都道府県があるのは残念である。

     かつて修学旅行先と言えば関東ではもっぱら京都、奈良であった。もちろん歴史学習を主眼とし、寺社の見学がメインであった。やがて教育困難校では歴史学習をメインにすることの難しさから次第に東北、長野などへのスキー体験を加えたものへと旅行先を変えていく学校が目立ち始めた。また困難校ではない高校も、京都・奈良方面に加えて大阪・神戸、特にUSJをコースに加える高校が増えていった。同時に奈良での宿泊を辞めてしまった学校も多くなった。

     さらに修学旅行における飛行機の搭乗への制限が緩和されると、関東では2000年代から沖縄や九州への旅行が急速に増えていく。特に沖縄は困難校を含めて多くの高校が旅行先に選ぶようになった。

 今後は私学の無償化が進み、多くの公立高校が淘汰されて私学が大幅に伸長する時代になると見られる。旅行の安全確保のためにも、修学旅行に関して都道府県はすべからく私学にもきちんとした報告(事前、事後とも)を求めていくべきだろう。

◎辺野古転覆事故】女子生徒死亡の同志社国際の保護者が怒りの告白 学校側の船長を

     信頼の釈明に不信感 「学校と信頼関係が結べるのか心配です」

     NEWSポストセブン 2026.3.31

     …「去年の夏に学年主任と担任2人が沖縄に視察に行ったそうです。それなのに3人とも今回の船には乗らず、見てもいなかった。海上からの見学は2023年に始まり今回で4回目ですが、教員が(1日)2回の航行に同乗したのは2024年だけだったそうです。今回、引率した教員2人は波浪注意報が出ていたことも知らず、それで出航した。

 先発した船に乗るはずの教員は24日の報道では『体調不良』とのことでしたが、25日の説明では『乗り物酔いするから乗らなかった』。後発の船に乗るはずの教員は乗らなくても大丈夫だと思ったから乗らなかった、と。仕事をする気がなかったとしか思えない」…

 この学校の教員たちにはどうやら責任感の欠片も無さそうだ。次々と判明してくる教員の振る舞いには驚きを禁じ得ない。ただただあきれ果てるのみ。同じ教員とは思えないほどの無責任さであろう。おそらく修学旅行の下見に行った3人はタダで行けるラッキーな観光旅行としてひたすら旅行業者の接待を楽しんだだけではあるまいか。

 徹底的にこの学校の教師集団における安全に対する取り組みの問題点を洗い出し、修学旅行や学校運営のみならず、教師採用のあり方(もしかすると同志社の卒業生に偏っているのでは…)まで根本から見直すべきであろう。低レベルの「馴れ合い」ほど組織を腐敗させるものは無いはずだ。

〇沖縄・辺野古沖 船転覆事故 過去にも教師乗船せず出航   テレ朝NEWS 2026.3.25

 案の定、この学校は過去にも同じ過失を犯していた。おそらく生徒と乗船しないことが教師の職務放棄とほぼ変わらぬ極めて無責任な行いである、という共通認識すらここの教師集団内には存在していなかったということだ。大人としての良識の有無が疑われる、というほかあるまい。この学校の危険性に対する鈍感さ、無責任体質を育んできた教師文化には空恐ろしささえ、感じてしまうのだが、いかがか。

 敢えて厳しい言い方をすれば、生徒たちの命を預かっている、という真摯な職務に対する恐ろしいほどの無知、慢心、怠惰がこの学校には浸透してしまっている…

 今後はなぜこのような無責任体制がこの学校で存続しえたのか、しっかりと究明する必要があるだろう。そしてこの学校が自らの無責任体質を完全に改められる間、この学校の遠足、修学旅行は全面的に中断されるべきである。

 とはいえ以下に列挙されている通り、日本の学校事故を省みる時、児童生徒の安全確保に対する配慮の欠落が日本の多くの学校で生じているような印象を受けるのは私だけではあるまい。だからこそ人権意識や防災意識、設備すら欠損だらけにもかかわらず、どの学校も平気で避難所を引き受け、結果的に避難民を苦しめてきた、受け入れ能力を度外視して多様性尊重のもと障がい者や外国人を普通の学校で無制限に受け入れてきた、津波に際しては大川小学校などの悲劇を生み出した、校庭に数えきれないほどのクギを放置してきた、批判をよそに人間ピラミッドによる死傷事故を平気で繰り返してきた…違うだろうか。

 この事故が物語るのは日本の学校教育の綺麗ごとの裏に隠されてきた本質的なうさん臭さ、欺瞞そのものではあるまいか。そしてひたすら教育予算をケチってきた日本政治の本質的な貧困が学校教育の欺瞞、偽善性を生み出してきたのではあるまいか。

〇「辺野古沖の抗議船転覆に思う 市民団体と学校の安全意識」 東浩紀

     Yahooニュース 2026.3/24(火) 17:30配信 

    確かに私もこの事故をきっかけにして沖縄における米軍基地への反発や平和学習自体を貶める発信が急増しているように感じている。そしてこの事故の本質は安全への配慮義務に欠けた団体と学校の問題にあり、東氏の指摘するように、反米基地闘争や平和学習全体を否定する材料に利用することは許されまい。それは事故から得られる教訓を捻じ曲げ、ひたすら政治利用せんとする扇動家のやり方である。

 私としてはあくまでも元教師としての観点に立ち、このような学校事故が二度と起きないよう、重要な教訓をここから得たいと切に願っている。そのためにも学校側の安全意識の様相を深掘りしたい、という考えのもと、発信している。改めて言うまでもないことだが、沖縄の米軍基地問題は現在においても極めて深刻であり、未解決の部分もまだまだ大きい。また沖縄戦の悲惨さから私たちが学ぶべきことは多く、沖縄修学旅行に平和学習を取り入れるのは高校教育の一環としてごく当然の内容ともいえる。以上の点はこの件をめぐる議論の前提として決して見誤ってはなるまい。

◎引率教員の不在は体調不良のため 他の教員も代理で乗船せず 同志社国際高が釈

    明 産経新聞 2026/3/24

    代理だから乗船せず、というのは何一つ釈明にはなるまい。代理だろうが何だろうが、引率教員が生徒たちと乗船することはマストである。自分たちだけ安全な場所にいて、生徒たちばかりを危険な目に遭わせてしまった責任は余りにも重大。

 あらかじめ決められていた教員がなぜ二人も同時に体調不良になってしまったのか、代理の教師たちはなぜ乗船しなかったのか…元教師からすればかえって強い疑念と不信感が次々と湧いてくる。

 仮にやむを得ない理由があって教師たちが乗船できないのであるならば、波浪注意報が出ていた状況を踏まえて生徒たちだけの乗船を中止する、といった大人としての判断も十分有りえたはずである。生徒の命に係わる重大な判断を安易に船長らに丸投げする…といういい加減なレベルで教員らが判断をしたとするならば、彼らも校長と同様、教師として、大人としてまともな責任感があるとは思えない。

 やはりこの学校、教員集団、どこかが狂っているに違いない。もしかするとこのコースを始めた時から現在に至るまでの間に、教師が乗船しなかったケースが複数存在していたかもしれない。また旅行前、このコースの下見を繰り返し、教師たちはしてきたはず。下見の際、教師たちは乗船したのか、乗船したとすればどのような報告が引率教師らに提供されてきたのか…早急にその実態を過去にまで遡って調べ、保護者たちに納得できるような、具体的かつ詳細な説明を学校側は行うべきだろう。

 学校側は事故現場で誰がどのような判断をしたのか、判断の根拠も含めて詳細に説明する必要がある。とすれば保護者への説明会ではもはや校長だけではなく、引率教師たちによる釈明も求められるべきだと私は思う。

◎「平和丸」船長の男性、記者の呼びかけに応じず 辺野古沖転覆で11管が実況見分 

    産経新聞 2026.3.22

 この件に関する報道のあり方にやや違和感を覚える。もちろん船の運航に関わった団体の責任は極めて重大であり、報道各社が責任追及を続けること自体はマスコミとして当然のことではある。しかし、高校側の安全に対する認識の甘さにも、もっと鋭い追及が行われてしかるべきではないのか。

 加えて学校が沖縄での平和学習を重視していることに疑問を持ち、批判する文脈での発信も目立っている。特に辺野古への基地移転を反対する勢力への攻撃材料としてこの件が利用されている傾向には危うさを感じる。

    この件で学校関係者が重点を置くべきなのは、この件の教訓を生かして同じような事故の発生を未然に防ぐことだろう。今後の修学旅行のあり方を考える上でも、元教師の私としてはそこに徹底的にこだわりたい。

 なぜ、教員は生徒と一緒に船に乗らなかったのか、7つのコースにどのような教員を引率者として配置したのか、事前の引率計画はどのようなものだったのか、旅行団のトップは計画に対してどのような点検を事前におこなっていたのか…学校関係者として知りたいことは山ほどあるのだが…私の疑問に答えてくれるような報道がいまだになされていないように見えるのは極めて残念である。

◎辺野古転覆 学校側の甘い安全対策浮き彫り 船長任せ、教員乗船せず、「抗議船」説

    明なく 産経新聞 2026.3.20

    平和学習の内容に関する疑義は確かにあるが、ここでは詳細な内容や意図、事前学習からの流れが不明なので言及しない。ただし抗議船に乗ることと平和学習とは必ずしも直結しないし、平和学習という高尚な目的の陰で慎重に慎重を重ねるべき安全への配慮が教師側に欠けていたことはもはや疑いようがあるまい。

    平和学習の具体的内容をしっかりと把握できていない校長の釈明会見は、どこか漠然とした言い訳ばかりで、他人事のようにしか聞こえてこなかった。結局は管理職として安全への配慮が大きく欠落していた、という印象だけしか伝わらなかった。これでは事故の原因究明と再発防止に役立つ具体的な情報が余りにも少ない。

 今後は引率教員の責任者が事前にどのような安全確認をしていたのか、詳しい報告が必要とされてくるに違いない。なぜ小舟への乗船という安全への配慮を要するコースに38人もの生徒を割り当ててしまったのか、なぜ、たった2人の教員しか引率させなかったのか、なぜ、教員は乗船しなかったのか、教員の配置の決定、役割分担はどのような考えのもとに決定されたのか、旅行団の団長(副校長?)及び学年主任はどこまでこのコースの内容を把握していたのか、安全への配慮を教師たちへどこまで求めていたのか、特に乗船組の引率を任された2人の教員のおよその年齢と性別、水泳能力の有無についても学校側はしっかりと隠すことなく公表すべきだろう。

 

◎修学旅行に絡む児童生徒死亡、20年間で全国で計22件 同志社国際高マニュアルの不

    備は 産経新聞 2026.3.24

 高校側のマニュアルがどのようなものであり、なぜ、教員が生徒たちと一緒に乗船しなかったのか、等が報道を通じて詳細に明らかとされない限り、この事故は今後の教訓とされることなく、瞬く間に忘れ去られてしまうだろう。そして残念ながら高校側の修学旅行における安全確保に関わるマニュアルは私の知る限りいまだに報道されていない。なぜ、学校事故の教訓がこれまで生かされてこなかったのか、その理由がこうした表層的報道のあり方や学校側の自己弁護的、自閉的姿勢にも見え隠れしているのだろう。

    …医療費や見舞金が給付される「災害共済給付制度」。この制度を運営するJSCのデータベースによると、平成17年~令和6年度に学校行事中の事故で死亡見舞金を支払った事例は計87件あり、このうち修学旅行は計22件…と記事にある。JSCという組織のデータ(日本スポーツ振興センター「学校等の管理下における死亡見舞金の状況」)を参照しなければ、学校教育下での死亡事故の統計はほぼほぼ確認できない点にまず大きな問題があるだろう。つまり、報道側や学校側が自らの手でよほど積極的に学校事故の事例や統計を探さない限り、事故の教訓を学ぶことは出来ないのである。ここには厚生労働省と文科省と縦割り行政の弊害もあるのかもしれない。

    「校庭に放置されるクギ」問題や「人間ピラミッド」問題などがこれまで長らく放置されてきた背景にも、学校事故の統計や事例集が多くの教師たちにしっかりと共有されてこなかった、同じような構造があると私は感じている。

    このような状況下では、修学旅行などの学校行事における安全マニュアルが漠然としたものになりがちなのは当然である。具体的な事故の事例と統計が示されないままでの抽象的な注意点の羅列が説得力をもつはずはない。

    沖縄ではカヤックなどでマングローブの湿地帯を見て回る体験学習が人気となっている。波のほぼ無い浅瀬が多く、命の危険まではあまり無いだろうが、それでもカヤックの漕ぎ方や転覆した際の対応などは業者から事前にそれなりの時間をかけて指導されている。当然、救命胴衣は必須である。修学旅行におけるカヤックの死亡事故はこれまで報告されたことはあるのだろうか。おそらく無いはずだ。

    マリン体験は沖縄修学旅行においてこれまでも生徒たちにとって大人気コースとなっており、それだけに学校側は安全確保に対して細心の注意を払ってきたはずである。業者側もそれなりの事故事例と教訓を共有してきたに違いない。

    今回はそうした観光業者ではない団体が、安全性に大きな問題のある小舟で、しかも波浪注意報の出ている外洋に出てしまっている。加えて元教師としては驚き呆れることだが、教員が一人も乗船していない。

    これほど杜撰なコースを学校側は何ら疑問を持たずに設定し、何年もの間見直すことも無く漫然と繰り返してきた…そのこと自体がそもそも常識的な安全マニュアルから完全に外れている、余りにも非常識で無責任な行為であることはもはや疑いようが無い。これは生徒の安全確保を最優先すべき学校としてあるまじき大失態である。

    ならばなおさら学校側の安全への配慮を欠いたコース設定は、その意思決定の経緯の詳細を含めて公開されるべきである。そして多くの学校の教訓となるよう、その情報はしっかりと共有され、末永く記憶されていくべきではないのか。

◎小中高校の死亡事故456件、7割が国に未報告…文科省が指針改定で学校の調査

   対象や方法を明示 読売新聞 によるストーリー 2024.2.27

○小中高校での死亡事故報告が不徹底、盛山文科相「改善が望まれる」…今年度内に 

   指針改定へ 読売新聞 によるストーリー 2024.2.27

 悲惨な学校事故がなぜこうも繰り返されるのか、これまで幾度も疑問が呈されてきたが、その都度、教育委員会や校長から事故発生の原因究明と再発防止に努める、との聞き飽きた形式的な声明が打ち出されてきただけ。

 今回、その背景はいまだボンヤリとしているが、しかし学校教育の闇の奥がわずかながら透けて見えてくるような衝撃の事実が判明したようだ。

 死亡事故ですらそのほとんどが国に報告されておらず、事故防止の教訓が学校現場で広く共有されることすらなかった…尊い命の犠牲が長きにわたってほとんど学校現場に生かされることなく徒に埋もれてきた…この事実が何を意味するのか、誰しもが考えれば考えるほど学校、教育行政側の対応に見られるあまりの無責任さ、杜撰さに怒りは収まらなくなるに違いない。

 記事では学校の忙しさが未報告の理由に挙げられているが、この件に限ってはその手は通じないだろう。間違いなく学校業務の優先順位の第一位は児童生徒の安全確保であり、その命を守ることである。まして死亡事故ならば文科省への報告が必須となるのはもはや疑問の余地無し。また当然のことながら学校教育には死亡事故がつきもの、といった時代遅れで無責任極まる野蛮な認識は今時、世間の共感を得られるものではない。

 通常、学校での事故による児童生徒のケガが発生した場合、関係するクラス担任や顧問などの教師は学校保健の手続きのために、事故の発生場所、日時、状況、経緯、考えられる主な原因…などを所定の用紙に記入して保健室へ提出するように義務付けられている。私としてはその後、用紙は学校保健の手続きだけにとどまらず、コピーされて関係部署に送られ、学校事故の統計などの資料に有効活用されているものと考えていた。

 もちろん学校保健上での全国的統計はこれまでもなされていただろうが、同時に事故の多い体育の授業や運動部の指導、体育祭などにそのデータは事故再発防止のためにしっかりと活用されているものとこれまで思い込んできたのだ。

 一体何のための書類作成だったのか…完全に裏切られた気分である。

 体育祭などでの人間ピラミッド、騎馬戦、特定の部活や体育の種目でなぜこうも執拗に重大なケガや死亡事故が繰り返されてきたのか、その反省が十分に生かされてこなかった理由の一端はこれでハッキリと示されただろう。冷静に振り返れば確かにこれまでの学校現場では事故発生の状況や原因についてのまともなデータが完全に不足しており、教師間でのデータの共有はほとんど無かったといって良い。もちろん当事者であった自分の認識の甘さ、迂闊さは遅ればせながら深く反省すべきである。

 一般教職員、さらには教育委員会や学校管理職にある者たちの児童生徒の命、安全に対する認識と関心の欠如がまずは指摘されよう。さらには学校側の落ち度を探られないよう、事故発生の本質的要因を探られないようにするための姑息な隠蔽体質が学校教育村の隅々まで蔓延している…ということに改めて気付かされる。

 こうした教育行政の古くて閉鎖的な体質が他方で学校でのイジメをもはびこらせ、教師による暴言、体罰、シゴキを温存させ、終いには組織ぐるみでの事件の隠蔽をはびこらせてしまった大きな要因なのはもはや疑いようもあるまい。

 

その3.沖縄戦~学校とマスコミ~

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考動画

◎【戦時プロパガンダ】「ぜいたくは敵だ」から「一億火の玉」まで——実物ポスター

     でたどる戦時下の日本|撃ちてし止まむの本当の意味|実際の写真をAIフルカラー

     復元 AIで蘇る戦争の記憶 2026/08/20 26:41

     学校とマスコミの戦争責任は極めて重い。戦後、学校とマスコミはこの問題にどこまで真摯に向き合ってこられたのか、疑問だらけである。まずは洗脳の道具とされてしまった学校とマスコミが、今、どれほどかつての洗脳策と決別できているのか、生徒たちに調べさせてみたい。

     日本ではどの程度まで国民の知る権利が保障されているのか…授業の中で沖縄の米軍基地問題を調べさせてみるのは知る権利だけでなく、教育の政治的中立、報道や言論の自由に関する日本の現状を把握する上でも非常に有効だろう。

◎沖縄県の「守られる山」と「変わりゆく貧困」

 ゆるゆる地政学 2026/01/31  19:31

 沖縄の貧困問題を理解する上で役立つオススメ動画。多角的な観点をコンパクトに分かりやすく整理してあり、視聴時間はやや長いが、ぜひ利用したい。内容がギッシリと詰まっているので、前半、後半と二分して適宜、質問や討議を入れるなど、ゆっくりと時間をかけて視聴させたい。

◎沖縄県民はなぜ優しいのか?その裏にある“生きづらさ”

     アラカキ 沖縄を楽しくするチャンネル 2026/05/04  6:26

 沖縄社会の特色を短時間で概観するにはとても便利。イジメや不登校問題にも目を向けている点が貴重であり、バランス感覚を感じられる。

◎【80年目の真実】「非国民…」少年を戦争へ導いたものの正体 元志願兵が語る"目に

    見えない空気"とは 愛媛 NNNセレクション

    日テレNEWS  2025/08/25 13:29

    国民の間に戦争を煽り、人々を戦場に駆り立てる空気感を醸成してきた張本人は政府や軍部、在郷軍人会などを除くと、第一にマスコミ、第二に学校、第三に同質圧力の強い地域社会であったと考えるが、いかがか。

    この番組では国防婦人会といった村社会に根付いた地域組織の問題が挙げられているが、マスコミと学校の負の役割はそれよりも遥かに大きいだろう。その点も考慮に入れて授業では扱いたい。

◎歴史を“レスバ”の武器にするな】辻田真佐憲/わざとSNSで炎上させる「闇落ち研

     究者」が急増/AIで歴史の矛盾を看破せよ/日本の常識が海外で“嘘”/これからは

     「令和人文主義」と「戦後史」【1on1】

     TBS CROSS DIG with Bloomberg 2026/01/12 37:18

 沖縄の歴史を含めて昭和史を振り返る、論ずるためにどのような観点が必要となるかを知る上で非常に役立つ指摘に満ちていると考えるが、いかがか。

 あくまでも歴史学の実証主義的立場に拘りつつ、冷静に議論を進める上でこれらの観点は決して見逃すことは出来まい。この分野を授業で扱う前に、あらかじめ教師として絶対に知っておくべき視点が分かりやすく提示されているはず。

皇民化教育の徹底と戦時中の報道統制が生んだ沖縄の悲劇

・戦時中のプロパガンダ

参考記事

〇戦意高揚のシンボル「軍神」はどう仕立てられたのか、メディア・教育が扇動した

   「死の精神」【報道特集】 TBS NEWS DIG_Microsoft  2025.12.13

◎戦時下の主婦に行われた「国防の躾」とは…旧日本陸軍が2000万人もの女性に強制し

    た「相互監視網」の恐ろしさ    プレジデントオンライン 一ノ瀬 俊也 2025.10.8

    銃後の女性たちが戦争遂行に果たした役割も見過ごすことは出来ない。

〇「あめりかに負けるものか」軍国少年の日記…寄贈の92歳「大人の言うまま、本

    心から思っていた」 読売新聞 2025.9.25

 学校教育の負の側面がよく分かる史料。

〇音楽と戦争の「深いつながり」とは?歴史学者に聞く 上田誠二・日本女子大准教授

 #戦争の記憶47NEWS 2025.8.21

 NHKの朝ドラ「エール」(2020)でも話題に挙げられた音楽界における戦争責任の問題。他には見聞することの難しい貴重な記事である。

〇【戦後80年】NHKスペシャルで話題に…本誌が報じた昭和16年「総力戦研究所」が 

 予言していた「日本必敗」の道筋 SmartFLASH 2025.8.19

 ここでポイントとなるのは政府首脳が日米開戦によって間違いなく日本は敗戦の結末を迎える、という予測を様々な統計的データに基づいてこれでもかと突きつけられていたこと。にもかかわらず彼らが日米開戦を決した理由であろう。

 緒戦におけるドイツの快進撃に酔いしれ、「バスに乗り遅れるな」という合言葉に閣僚たちはまんまと乗せられてしまったのだろうか。だとしたら国際情勢への彼らの読みが甘過ぎたというほかあるまい。あるいは接戦となった日露戦争の奇跡的勝利の記憶が閣僚たちの判断を歪めさせてしまったのか。はたまた最優先していた国体護持のためには日中戦争の継続が不可避だったからか。それとも米英への激しい敵愾心を執拗に植え付け、日米開戦やむ無しと国民に思わせんとする洗脳策の効果が余りにも絶大であったため、戦争回避という選択肢の可能性を政府みずから潰してしまっていたからか。

 生徒たちにできるだけ多くの要因を考えさせたい。

参考動画

◎連勝に国民熱狂も…“国策映像”の裏に隠された敗北 映像は戦争をどう伝えた【報

    道ステーション】 ANNnewsCH 2025/08/15 9:17

    軍部が国威高揚のために様々な報道規制を行い、国民を騙し続けた動きが簡略に示されていて分かりやすい。まずは「日本ニュース」の果たした役割を整理させたい。

〇“破竹の快進撃”隠ぺい・捏造…なぜウソは膨れ上がったのか 映像は戦争をどう伝

    えた【報道ステーション】(ANNnewsCH 2025/08/16 17:42

    やや突っ込みが甘いが、最低限の事は触れている。ただしこの動画だけでは役に立たないだろう。上の動画を補足するために一部、視聴させたい。

〇戦渦の「学校日誌」奪われた日常…80年前の現実【バンキシャ!】

    日テレNEWS NNN  2025.8.3 9:28

    学校の兵営化、軍事工場化が米軍機の襲来を招き、多くの教職員や児童生徒の命を奪うことにつながった。軍事教練の導入も学校の軍隊化に一役買っていただろう。

 学校日誌には毎日、御真影に関して「御安泰」などとその安否を記す箇所が設けられていた点も興味深い。小磯内閣の打ち出した本土決戦作戦は、当然のことながら児童生徒をも戦争に巻き込む狂気の作戦であり、この狂気の作戦を現実のものとした国民の精神的な基盤には「一億火の玉」といったマスコミが流すスローガンや国民学校での錬成教育があったに違いない。国体護持のためにはすべてを犠牲にする覚悟が国民全体に刷り込まれていたのである。天皇制の罪深さを思わずにはいられない。

◎太平洋戦争末期に兵士不足により招集された14歳以上の少年兵「鉄血勤皇隊」の実

    態とは? 春日陽のレトロ近現代史 2025/04/09  25:44

 やや視聴時間は長くなるが、生徒たちと同じような年代の少年たちが過酷な戦場に動員され、多くの犠牲が生じていたことは知っておきたい。少年たちの戦地動員の背景に何があったのか、要領よくまとめられている。沖縄戦学習の導入部で視聴させておきたい。

◎戦中の日本に張り出されていたプロパガンダ・ポスターには何が書かれてのか?  

    春日陽のレトロ近現代史 2025/03/22  24:18

◎戦時中のトンデモないスローガン・国策標語9選

    春日陽のレトロ近現代史 2024/06/15  25:22

 以上の二つの動画は必ずしも授業で視聴できなくとも興味深い内容が多く含まれており、資料として十分に活用できる。戦時中の代表的なスローガン、プロパガンダを知るにはうってつけの動画。ただしナレーションなどに読み間違いなどが目立つので事前のチェックは欠かせない。

◎【終戦企画】戦時下の戦争アニメ映画

 小林彩のほんのり昭和回顧  2024/08/10 19:35

 やや視聴時間が長くなるが、戦時中のマスコミ、学校の果たした役割をつかみ易いだろう。ぜひ授業で利用したい。

◎こうして権力者は戦争を始める【プロパガンダの法則】

    原貫太・フリーランス国際協力師 2024/11/02  16:51

◎いま戦争が始まったら、あなたはどう「心理操作」されるのか?【プロパガンダの

    法則】 原貫太・フリーランス国際協力師 2024/11/05  17:02

    ここで示されている戦争を始めるための四つのプロパガンダは他の戦争プロパガンダに関する動画の内容と結び付けて生徒たちに考察させてみたい。特に戦争プロパガンダにおいてマスコミだけではなく、学校が果たす大きな役割にも注目させたい。

◎戦時中の少年少女倶楽部【雑誌の昭和史】

  小林彩のほんのり昭和回顧 2025/03/19 19:41

 戦時色の強いイラストは資料として印刷し、授業で配布しても良いだろう。

◎【終戦企画】戦時中のプロパガンダソング【歌謡の昭和史】

 伊東彩のほんのり昭和回顧 2024/08/15 20:07

 3曲、紹介されているが、授業では2曲目の「爆弾位は手で受けよ」だけ視聴してみたい。この曲だけなら解説が4:25~7:20、曲が13:25~16:20で視聴時間は計6分弱となり、授業中に利用しやすい。

〇【終戦企画】昭和20年の戦争映画【映画の昭和史】

    伊東彩のほんのり昭和回顧2024/08/09 21:20

◎昭和19年の日本の戦争映画【映画の昭和史】

    伊東彩のほんのり昭和回顧 2025/02/21 25:57

 伊東氏の動画はいずれもバランスのとれた解説であり、授業において安心して視聴できるものだと感じている。やや視聴時間が長いが、アメリカの映画なども紹介していて大いに参考となるだろう。

 

・ウクライナ戦争から見えてくる戦争の実際

◎ウクライナのロシア領侵攻をどう思う?

 ロシア人にインタビューしてみた 2024/08/21  5:43

 短いが非常に興味深く、刺激的なインタビューであり、ぜひ授業で視聴させたい。ここから日本人である私たちはどんな教訓をくみ取れるのか、問うてみよう。

◎【これまでの反政府運動と違う】プーチン政権を公然と批判する動員兵の妻たち”プ

 ーチ・ダモイ”に広がる共感 ロシア当局が彼女たちを弾圧しない理由とは

 【クロ現】| NHK   2024/04/15 10:08

 戦争を続けようとする国家を動かすために国民は何ができるのか、独裁者は戦争中、どうふるまうのか、など考える上でヒントとなる動画だろう。

◎ナワリヌイの死 ロシア人にインタビューしてみた  2024/02/19  4:22

◎反プーチン急先鋒…ナワリヌイ氏“謎の獄中死” 専門家が読み解く「3つの可能

   性」【スーパーJチャンネル】ANNnewsCH  2024/02/19 5:01

 上の二つの動画を視聴させてロシアでの政治についてどう思うか、日本の戦前との比較(小林多喜二の拷問死)や日本のマスコミの現状も念頭に置きたい。

◎反対派の「不審死・牢獄入り」をロシア人はどう思う?

 ロシア人にインタビューしてみた 2022/09/20 6:34

◎ロシアは、敗けますか?

 ロシア人にインタビューしてみた 1420 2023.6.11 6:14

○9人目のロシア実業家の不審死が確認された直後のインタビュー。ナワリヌイ氏、

 ムラトフ氏への襲撃も噂されるが、ロシア人の反応とは。2022年8月29日頃撮影

 非常に刺激的なインタビュー。質問する側も答える側も命懸けの緊迫感が伝わって

 くる貴重な動画。国家による言論弾圧がロシアでは一層強まっている。日本は今、

 国民の知る権利が十分保障されているのか、きちんと点検すべきである。キナ臭く

 なってきた現在だからこそ、是非視聴させたい動画。

◎【制能権】あなたの意見って何だ?自由意思はある?脳をハックするハイブリット

 戦争と情報社会 2022/05/19 

 ABEMA 変わる報道番組#アベプラ【公式】34:26

 「智能化戦争」を仕掛けてくる中国への脅威が増してきた現在、「制脳権」という言葉が脚光を浴びてきている事の重大さに気付きたい。「洗脳」に弱い国民性を持つと考えられる日本国民にとってきちんと正対すべきテーマであろう。敗戦によって「マインドウォーズ」の恐怖を痛感したはずの日本人が戦後、どれだけその事を反省できているのかが、未だに問われている。SNSの普及にともなって生まれてきた「エコーチェンバー」「フィルターバブル」という新規な言葉の現代的意義に注目したい。視聴時間が長いので幾つかに区切りながら、その都度、丁寧に議論していく必要があるが、極めて重要な番組。

◎【ベストセラー】「テレビは見るな! 新聞は取るな! (日本の真相!) 」を世界一わか

 りやすく要約してみた【本要約】 2022/05/11 本要約チャンネル 33:50

 この本自体がただのデマなのか、直ちに確認すべきであろう。

◎戦争はマスメディアが作り出す!?人々を洗脳する「戦争広告代理店」とは

 原貫太国際協力師 2021/04/21 16:36

◎【知らないとダマされる】なぜ大衆は戦争に煽られてしまうのか?(前半)

 2022/03/25 原貫太・フリーランス国際協力師 13:28

◎戦争で「広告代理店」が儲かるのはなぜ?【情報操作の闇】

 2022/04/09 原貫太・フリーランス国際協力師 17:13

◎ウクライナ危機で大儲けする「軍需企業」とは!?

 2022/04/22 原貫太・フリーランス国際協力師 16:15

◎【メディアの黒歴史】戦争反対を訴えていた新聞が180度方針を変えた話

 2022/04/15 原貫太・フリーランス国際協力師 14:36

◎メディアが「戦争の真実」を伝えられない本当の理由

 2022/04/06 原貫太・フリーランス国際協力師 14:42

◎【先進国最下位】日本の「報道の自由度」が低い3つの理由

 2022/02/05 原貫太・フリーランス国際協力師 13:30

◎元CIA諜報員がプーチン氏の“心を読む”(2022年5月7日)

 2022/05/07 ANNnewsCH 11:39

 侵略戦争を行う国家のあり方についてはウクライナ侵攻を強行したプーチン政権を

 具体例にして理解できるだろう。習近平政権と類似した洗脳政策は中国による台湾

 侵攻、尖閣諸島占領が現実に起こりうることを示唆しているかも。

◎【賛成420票vs反対1票】たった一人で「戦争反対」を唱えた女性議員の物語 

 2022/04/21 原貫太・フリーランス国際協力師 13:24

◎知って欲しい、教科書で“いま”何が起きているのかを/映画『教育と愛国』予告編

 2022/03/22 moviecollectionjp 2:16

◎映画「教育と愛国」が示すもの 「政治の道具」迫る危機 ディレクター・斉加尚

 代さん 2022/04/13 毎日新聞 5:44

◎【白井聡 ニッポンの正体】~映画 「教育と愛国」 から考える~ 歴史を私物化す

 る“愛国者” 2022/04/15 デモクラシータイムス. 1:27:00

 

参考記事

〇ロシアで「過激派」情報をネット検索しただけで…最大9300円の罰金、プーチ

    ン氏が法案署名 読売新聞 2025.8.1

〇佐藤優「ニッポン有事!」国家総動員体制の日本に似たプーチン大統領「教育と国

   益」論 アサ芸biz  2025.2.9

   ロシアの現状だけではなく、変な愛国論がまかり通る日本のネット社会も考え合わせると、戦時中の皇国民教育をただの過ぎ去った出来事として忘却してはいけない、現代日本への警鐘となっている点にぜひ注目したい。

○「この8年間プーチンは国民を洗脳してきた」...政府系メディアに乱入した女性が

 捜査官相手に吐いた反戦抗議の「納得の理由」 現代ビジネス

 マリーナ・オフシャンニコワ によるストーリー  2024.5.10

◎「ウクライナ侵攻は住民保護」ロシアが刷新した「歴史教科書」に書かれた問題部

 分 アサ芸biz の意見 2023.8.15

◎ロシア、統一教科書で侵攻正当化 歴史教育見直し進める

 共同通信社  2023.5.15

 この記事は討論のネタに使えるだろう。突っ込みどころ満載で利用価値は高い。特にプ-チン発言のどこに突っ込みを入れるか、まず問うてみたい。また中国のネット上でのコメントも突っ込み材料豊富。国定教科書の怖さと検定教科書の危うさを知っておきたい。他方で戦争に関する日本の教科書の記述がどこまで信用できるのか、生徒にアンケートをとってみたい。

◎プーチン氏「日本人は教科書に真実を書かない」=中国ネット「ユーモアある」

 「そもそも教科書には…」 Record China 2022/10/31 21:46

参考動画

◎幼い子どもが軍服姿で「奉仕できます!」ロシアで加速する“軍国教育” 高校生の

 軍事訓練映像を独自入手【戦争と子どもたち】

 TBS NEWS DIG Powered by JNN  2023/08/12  9:39

 上の参考記事と併せて学校と戦争との関係を考えさせたい。ロシアでの軍国教育を例とすれば、比較的、意見が出やすく、導入にうってつけの動画。かつての国民学校での教育と非常によく似ており、この動画から日本の学校教育の問題へとつなげていく展開がオススメ。

◎戦死者数わかってますか? ロシア人にきいてみた。

 ロシア人にインタビューしてみた 2022.10.1 9:19

◎今でもTVを信じてる? 若いロシア人にきいてみた。

 2022/10/16 ロシア人にインタビューしてみた 17:09

◎ロシアが負ける時、どうなりますか? ロシア人にインタビューしてみた 

 2022.10.21 11:01

 戦争中の政府による報道統制が国民の認識を歪めてしまう現象は古今東西を問わず、どの国でも起こりうる危険な現象。知る権利、報道の自由が今の日本ではどれだけ保障されているのか、しっかりと調べさせた上で考えていきたい。いきなり日本を素材にすると反発も予想されるテーマなので比較的、意見を言いやすいウクライナ戦争は討論の素材としてはタイムリーであり、ぜひ授業で使ってみたい素材の一つ。

◎NHK | ロシア少数民族が集中的に動員され戦死者も… “動員はジェノサイドだ” プ

 ーチン大統領の狙いは? 少数民族ブリヤート人の苦悩| BSキャッチ 世界のトップ

 ニュース 2022/10/13 NHK 10:21

◎これからも、政治に無関心でいますか? ロシア人にきいてみた。

 ロシア人にインタビューしてみた 1420 2022.11.10 6:54

○プーチンどう? 顔、声を隠してきく。ロシア人にインタビューしてみた 1420   2023/03/05  MOSCOW 撮影1月と2月 17:30

 匿名を条件にするとプーチンに対してかなり批判的な意見が表出してくる。

参考記事

◎ロシア国民はなぜ今も“間違いを犯した自国”を支持するのか。「国民感情」の国際

 比較から考える mi-mollet 加谷 珪一 の意見  2023.7.15

 重要な観点からの指摘。ただし日本の場合も教育や報道の自由度が極めて低い点に大きな問題があるだろう。対岸の火事、と悠長に構えている場合ではあるまい。

〇中村逸郎氏が警鐘 広島G7開催のタイミングでロシアが核攻撃の可能性

 東スポWEB の意見 2023.5.7

○米小学校乱射を否定し巨額賠償命じられた陰謀論司会者、自己破産申請

 BBC News 2022.12.3

 陰謀論をまき散らしたトランプ政権下での出来事である。陰謀論の拡大は戦前の日本でも「満蒙は日本の生命線」などと言った危機感を煽るスローガンによって生じていた。近年ではウクライナ戦争でもこの手の陰謀論はネット上で種々観察できよう。ネット社会の進展もあって大統領や国家が平気で陰謀論をばらまく時代が来ている。瞬時に大量の情報が飛び交う中で信頼できる情報源を探すのは極めて難しい。確実に言えることは「情報の信頼性を確認できるまでは結論を急がない」事であろうか。多様な意見にじっくりと耳を傾けつつ、粘り強く自分なりに信頼できるデータを積み上げていき、データに裏付けされた意見を自らの力で構築していく…そうした姿勢を幾度もの討論を通じて繰り返し養っていくことが求められているようだ。

◎「辞めろ」「辞めない」の応酬で泥沼に…高市早苗の「放送法文書」騒動で、見落

 とされている“問題の本質” 文春オンラインプチ鹿島 によるストーリー 2023.4.4

◎堕落した大新聞ついに自ら“言論統制”の自殺行為 朝日新聞が社員の書籍出版を「不

 許可」日刊ゲンダイDIGITAL によるストーリー 2023.6.5

〇朝日新聞に著書“出版禁止”を出された社員が語る「新聞社の言論規制」調査で明ら

 かになった「臆病になる新聞」 SmartFLASH によるストーリー 2023.7.4

 

・少国民錬成教育の実際

〇日本軍が真剣に考えた愚策「松の油を戦闘機や戦車の燃料にする計画」を小学生た

 ちも手伝った 現代ビジネス 若尾 淳子 2025.8.20

 …戦前、日本は「神の国」でしたから神である歴代天皇の系譜を小3のときに暗記させられました。朝礼では毎朝、軍人勅諭の朗読があり「戦陣訓5ヵ条」というのを全校で暗誦しました。「軍人は礼儀を正しくすべし」「軍人は武勇を尊ぶべし」……「軍人は質素を常とすべし」だったかな。もちろん教育勅語も暗誦させられました。

 そのころ校庭には”奉安殿“という小さなお宮みたいなものがありました。当時はどこの学校にもあったのではないですかね。中には天皇皇后陛下(明治天皇と昭憲皇太后、大正天皇と貞明皇后、昭和天皇と香淳皇后)のお写真や教育勅語が納められていて、登校時や近くを通るときは、必ず最敬礼するのが決まり。奉安殿の横には二宮尊徳の像もありましたね。…

 貴重な証言だろう。学校教育が抱えている重大な戦争責任が、こうしたことからも少しは伺えるはず。

◎「死ぬための教育は、教育のまさに逆転現象」子どもたちを支配した軍国主義は教

 室だけでなく少年向け雑誌にまで【報道特集】

 TBS NEWS DIG_Microsoft によるストーリー 2024.8.17

参考動画

◎“故郷を護るため”ゲリラ戦を強いられた沖縄の少年たち 戦後PTSDになり…閉じ込

    められた2畳の座敷牢【報道特集】

    TBS NEWS DIG Powered by JNN 2024/08/15  27:50

 少国民教育の実態を理解できる動画は数が極めて少ない中で、沖縄戦も視野に入れたこの動画は非常に貴重であろう。今の教師たちにもまだ学校の戦争責任を問い続けていく必要があるに違いない。とりわけ現在の日本の学校教育にはびこる行き過ぎた集団主義の恐ろしさはもっと強調されるべきだと思うが、いかがか。

〇初めて日本の電車に乗って北朝鮮の女性たちが衝撃を受けました...! 毎回止まる

   し、遅れたのに全く違う... IKITERU【イキテル】  2024/11/27  14:27

   ロシアだけではなく、北朝鮮でも国家による洗脳策が行われている。では日本の学校教育は大丈夫なのか、問い返したい。

◎反日教育について北朝鮮の友達から本音を聞いて泣いてしまいました...教わったこ

   とと全く違う日本 IKITERU【イキテル】 2024/11/29  24:56

   やや視聴時間は長いが、ぜひ生徒たちに視聴させたいイチオシの動画。国家が強制する学校教育の悪しき影響力を思い知ることは絶対に必要である。戦後の北朝鮮出身者の動きや拉致事件など、解説が必要なポイントが幾つかあるので視聴する前に解説文をプリントし、配布しておきたい。

◎長井暁×神保哲生:権力からの圧力で番組内容が歪められてしまうNHKのままでは

 いけない videonewscom  2023/07/22 1:02:02

 NHKが安倍政治による人事介入によって公共放送としての役割を果たすことが瞬く間に難しくなってきた経緯が分かる。マスメディアへの政治介入とマスメディア側の政府への忖度体質がしっかりと根付いてしまった日本の現状は異常であり、検定教科書制度含め、国民の知る権利への侵害(→「教育と愛国」)がどれだけ深刻なのか、まず知らなければなるまい。

◎山田健太×宮台真司×神保哲生:どうするNHK。これからも公共放送を続けたいの

 なら統治体制を根本から変えるしかない【ダイジェスト】

 videonewscom 2023/07/22  7:33

 授業で視聴するには中途半端な内容だが、フルバージョンの方を教師が予め整理しておき、足りない分を板書なり、プリント資料で補うならばOK。NHKの放送内容に政府が介入するという放送法違反が堂々と行われてきた事は重大であり、決して看過できない状況が続いていることに注目したい。

◎【高市早苗氏と総務省文書①】放送法の“政治的公平”を巡る問題…どんな文書が流

 出したのか?中田敦彦のYouTube大学 -  2023/03/28 29:49

◎【高市早苗氏と総務省文書②】流出した文書を徹底解説!テレビが政治にコントロ

 ールされやすいのはなぜか?中田敦彦のYouTube大学  2023/03/29 33:42

 安倍政治と日本の放送業界が抱えていた問題点(クロスオーナーシップ制、NHK会長の人選方法…)に対する理解は必要だろう。

 ※なお「アベノマスク」を巡る訴訟によって政府の隠蔽体質の根深さと業者によって2倍を超える不自

  然な単価が設定されていた事が判明(→アベノマスクの契約単価、調達業者によって2倍超の差 国

  敗訴で開示朝日新聞社 によるストーリー 2023.4.8)。国民の知る権利がしっかりと保障されて

  いなければ民主主義は機能不全になる虞があるだろう。

◎オリヴァー・ストーン製作総指揮!映画『すべての政府は嘘をつく』予告編

 2017/02/17 シネマトゥデイ 2:49

◎監視技術、米が日本に供与 スノーデン元職員が単独会見

 2017/06/01 KyodoNews 4:06

 ◎の二つの動画は質問を挟みながらも是非、連続して視聴させたい。戦争を巡っては何が真実かを私たちが知ることはほぼ絶望的であるという、恐ろしい現実とまず向き合うことから沖縄戦についても議論を始めるべきであろう。謙虚さを欠く、扇動的で断定的言論の多くは信用できない、と心すべきである。

◎【太平洋戦争】大本営よりサイパン玉砕の発表 直後の日本の様子【字幕付き】

   Tの宝探し冒険記  2024/08/09 7:28

 非常に貴重な動画であり、ぜひ視聴させたい。太平洋戦争での重大局面だったサイパン陥落直後の状況をうかがい知ることができるだろう。特に国民学校の場面では厳しい国家統制下での「やらせ」的情報操作、洗脳策が露骨に観察できる。学校とマスコミの戦時における役割について時間をかけて議論させたい。

◎【戦争報道】国民も加担?誰が主導したのか?日本には無責任がまん延?戦後より

   戦前にヒント?辻田真佐憲と考える|アベプラ

   ABEMA Prime #アベプラ【公式】  2023/08/22  16:32

 特定個人の犯人捜しではなく、日本社会の制度や構造への眼差しがポイントになるだろう。天皇制という特殊な体制がもたらした負の側面としての集団的指導体制が抱える無責任体質と村社会的相互監視システム、マスコミや学校教育…無謀な戦争を生み出した要素は数多く、複雑に絡み合って存在している。ただカッパはそうした負の側面を持つ戦前の体制、体質が一部、戦後も延命している点を問題視したい。それが戦後日本を戦前の日本に後戻りさせかねない危険因子だという点を授業では強調すべきではないか。いかがだろう。

〇【1940アーカイブス】戦後抹消命じられた「戦争ごっこ」 80年前の映像記

   録 朝日新聞デジタル  2019/05/05 1:34

   戦時中に流行った戦争ごっこは日本の敗戦後、なぜか一時期だけ復活している。それはいつのことで、なぜ、その時流行したのだろう?

◎沖縄戦•戦時前の舞台裏: 戦争支援組織の誕生と戦場に直結した暮らしはどのような

   ものだったのか? OKINAWA a la carte  2023/09/20  7:06

 貴重な写真を通じて民衆視点から戦時体制を概観できる。授業では必見の動画。特に戦時中における学校での様子がよく分かるだろう。

◎元学徒兵が語る “戦争前夜”への危機感(沖縄テレビ)2023/6/19

 OTV沖縄テレビ  2023/06/22 7:11

 戦時中の報道統制と軍国主義的教育の危険性がよく分かる。

〇不都合な真実隠した歴史 沖縄戦に突き進んだ背景に迫る企画展

 沖縄テレビ によるストーリー 2023.6.9 1:03

〇【沖縄戦−本島米軍上陸②】米軍が沖縄本島に上陸して2日後にチビチリガマ(読谷

 村のガマ)で凄惨な出来事が起こりました。

 阿波根あずさの沖縄観光チャンネル  2021/10/23  18:35

◎揺らぐ① やんばるの戦争 民間人殺害の背景

 【琉球放送】RBC NEWS  2023/06/19 7:46

◎【ドキュメンタリー】「沖縄戦の縮図」といわれる伊江島~知られざる悲しい記憶

 ~令和こそ平和の時代に…日刊ゲンダイ 2019/05/01

 伊江島民泊を予定する学校では必見。沖縄で最も死亡率の高かった激戦地が実は伊江島であったことを知るべきだろう。

◎ドキュメンタリー 今も続く沖縄戦の傷「晩発性PTSD」QABドキュメンタリー

 扉2014 2014/03/02 

 全部で46分近くを要する。11分10秒までの視聴で可だが、教師としてはぜひすべて視聴しておきたい。

○[クロ現+] 戦場のトラウマで精神疾患に… 戦後も続く元兵士や家族の苦しみ |

  NHK 2021/09/24 

 5分に短縮されており、授業で利用しやすい。

◎[目撃!にっぽん] “ずっと父が嫌いだった” 家族が向き合う戦争の傷痕 | NHK 

 2022/01/25 6:35 

 戦争が心に残した傷跡は家族すら理解できない。

◎年間6500人自殺者も...米軍が抱える"深い闇"

 NEWS23 2012/02/19 6:06 

 戦争を繰り返してきたアメリカの闇を感じておきたい。

〇【平和教育】戦争の悲惨さどう伝える?原爆や沖縄戦ばかりで良い?「はだしのゲ

 ン」削除を考える|ABEMA Prime #アベプラ【公式】 2023/02/23  16:45

◎【戦後76年】被爆者なき時代を見据え「実物展示」に転換 広島・原爆資料館【報

 道ランナー】関西テレビNEWS   2021/10/01  13:55

 こだわるべきは実物展示そのものではあるまい。「展示物」が何を物語るのか、そこにどんなストーリーが隠されているのか、今、読み取れることは何なのか…物との対話力こそ、問われているはず。見る側の想像力を多様に刺激する展示の仕掛けをどう工夫していくかは、技術的な進歩や人々の価値観の変化にも左右されるだろう。資料館に「完成形」などあろうはずがない。ひめゆり平和祈念館にも通じる、新たな展示のあり方を常に模索する姿勢が大切だと思うが。

〇【昔話】さるかに合戦&桃太郎にもコンプラの波?ストーリーもオチも全然違う? 

 ひろゆきと考える ABEMA Prime #アベプラ【公式】 2023/02/19  19:54

 伝承は時代や地域の在り方とともに変わっていくものであり、現在の価値観が反映されていく事自体は問題ではない。とはいえ「はだしのゲン」の教材からの削除はまた別の問題をはらんでいるかもしれない。この作品を通じて色濃く漂っている作者の鋭い天皇制批判、戦争責任への執拗な追及の姿勢が教育行政側からは早くから問題視されてきた。実際、30年以上前のことであるが、中沢氏の講演が千葉県教委の指導で取りやめになっている。ついに広島県でもそういう時代になってしまったのか…

・チビチリガマとシムクガマ(読谷村)の明暗

〇戦世から80年 チビチリガマ 真実明らかにした調査(沖縄テレビ)

 2025/4/04 沖縄ニュースOTV 2025/04/10 14:57

 読谷の住民の間でタブーとされていたチビチリガマの集団自決(集団死)を戦後38年にして掘り起こした下嶋氏の取り組みに感謝したい。戦前、戦時中の学校教育こそが最大の加害者であった、という沖縄の人々の思いを今のヤマトンチュはどこまで汲み取ることが出来るのか、ぜひ、考えておきたい。

 なお、動画内で登場した知花昌一氏は1987年10月26日、読谷平和の森球場において開催された第42回国民体育大会のソフトボール競技会の開会式で、掲揚台から日の丸を引き下ろし焼き捨てたことで有名。1995年の控訴審判決において、建造物侵入罪・器物損壊罪・威力業務妨害罪により懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が確定している。このことの是非についても議論させたい。

 戦前、戦時中の学校教育には「生きて虜囚の辱めを受けず」とする東條英機の戦陣訓や「鬼畜米英」をスローガンとする欧米への敵愾心の醸成など、集団自決に強く結び付く内容があったことは厳然たる事実。ならば戦後、日本の学校教育はどう変われたのか、変われなかった事とは何か、冷静に振り返ることが必要であろう。

◎戦後70年の地平から「2つのガマから見えるものは」
 RBC 2015/05/04 6:41

 チビチリガマとシムクガマの運命を分けたものとは何だったのか?ウソをつき続けた当時の戦争指導者や学校とマスコミの責任は重い。
○【戦争を知る】集団自決・運命を分けた2つのガマ ~日テレ戦争アーカイブス~ 
 2021/08/13 11:42

 沖縄戦の悲劇として知られるチビチリガマ(読谷村)での集団自決(1945年4月)は親が子を殺すという、凄惨なものだった。村人の総人口194名のうち139名がガマに入ったが、自決者数は83名(85人とする場合あり)、死亡率は60%に上り、その過半数が子どもであった。サイパン島陥落の際(1944年6~7月)にも、投降を嫌って断崖から多くの人々(1万人余)が投身自殺していた。しかしチビチリガマ近くのシムクガマではハワイ帰りの住民が必死に住民を説得し、米兵と交渉したお蔭で1000人近くの村人が全員米軍に投降して生きながらえることが出来ている。

 ※参考記事

  ◎沖縄戦、新版教科書は集団自決の日本軍関与触れず 市民団体調査

   毎日新聞 によるストーリー 2023.6.22

 

 

その3.沖縄戦 ウチナーとナイチャー

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

◎降伏の日、アメリカ軍のカメラを睨みつけた日本の従軍看護婦たちの実写。平均18

     歳、腰に手榴弾を結んで5か月山を逃げた陸軍病院の看護婦が書き残した、この一枚

     の本当の意味|AIフルカラー復元     AIで蘇る戦争の記憶  2026/10/06 26:34     もちろん悲劇は沖縄だけに起きていたわけではない。ひめゆり学徒隊とともにぜひこの動画は視聴しておきたい。ひめゆり部隊への理解を深める上で役立つはずである。まず、冒頭の写真からどんなことがくみ取れるのか、生徒たちに出来るだけ数多く挙げさせておこう。なぜ、彼女たちは集合写真で一人を除いてカメラに顔を向けていないのか、なぜ、彼女たちは軍服を着ているのか、この二点は必ず視聴する前に時間をかけて推理させ、出てきた意見を集約しておきたい。

◎終戦4日後、この新婚二人は一緒に特攻機で飛び立った「妻と飛んだ特攻隊員」と神

     州不滅特別攻撃隊|AIフルカラー復元

     AIで蘇る戦争の記憶  2026/10/02 21:25

     A級戦犯などで裁かれるはずだった人物が裁判すら受けることなく釈放され、戦後も活躍する一方で、このような責任の取り方をして亡くなった人たちもいたことは決して忘れてはなるまい。沖縄では特攻作戦で大勢の命が失われている。特攻作戦自体があってはならぬ許されない作戦ではある。しかしそうした戦争を遂行した軍部や政府、教育界やマスコミの指導層がまともな裁きも受けずに戦後も活躍し続けることの方がはるかに許せない、あってはならないはずの日本の「黒歴史」であろう。

◎【論文を執筆】16歳高校生が"2つの大本営"を研究 地元の戦争の歴史への考察 

     長野 NNNセレクション  2026/08/29 9:09

     松代大本営という呼称はやや偏った言い方で「長野大本営」という呼称に変えていくべきだ、との主張は新鮮かつ説得力がある。本土決戦、一億玉砕の掛け声が現実にはどのような施策として実現しようとしていたのか、深く考えさせる内容。特に長野へ大本営を核とする様々な重要施設を移すことで、米軍を山中におびき出し、ゲリラ戦で苦しめて長期持久戦に持ち込もうとする大本営の戦略がうかがえる、という指摘には正直、驚かされた。高校2年生とは思えない、斬新で素晴らしい研究である。

     沖縄戦の先に当時の指導者らが何を予測し、どのように対応しようとしていたのか、考える上で非常に参考となる動画。この動画を通じて時の指導者が沖縄や長野の住民の命を犠牲にしてでも守ろうとしたものとは一体何だったのか、ぜひ、考えさせたい。

 これは戦時防災において空襲による大火災を恐れた当時の政府が、住民の払う犠牲を一顧だにせず、住民の避難を後回しにしてまでバケツリレーによる消火活動を強制したことと軌を一にするものだろう。私たちは時の指導者たちが一体、何を犠牲にして何を守ろうとしたのか、もう一度、冷静に振り返ってみるべきではあるまいか。

◎【若一調査隊】本土決戦に備えた“巨大戦争遺跡”今なお長野県の山中に残る巨大地

     下空間“松代大本営地下壕”を徹底調査!太平洋戦争末期の政府の極秘計画に迫る

  読売テレビニュース  2023/08/14  17:53

 授業では沖縄戦と松代大本営との関係を考えてみたい。特に天皇の御座所とされた遺構が気象庁の管理下に置かれて今もまだ非公開になっている理由を推理させてみたい。

◎一般民家~沖縄戦の砲弾の跡~南風原町津嘉山~沖縄の激戦を伝える民家の壁を探

   す~ 街歩きokinawa 15:04

 いきなり残酷で重苦しい内容から入るよりも、日常風景に残るさりげない戦争の痕跡から徐々にイメージを膨らませていく展開の方が平和学習への抵抗感を少なくできるかもしれない。海軍壕のある豊見城地区と首里、最後の激戦区となる糸満・八重瀬地区などと南風原との位置関係は地図で確認しておくと良いだろう。また実際にグーグルマップで「津嘉山236」を検索させて壁面の弾痕を確認させたい。

◎沖縄の戦後はここから始まった~「魂魄の塔」そして沖縄戦最後の健児の塔「開南

 健児の塔」戦争で廃校になった旧制中学校・沖縄平和の創造の森公園内の慰霊塔・

 魂魄の塔から始まった墓苑の事情 街歩きokinawa  2024/05/27 12:25

 深く考えさせる動画。「街歩きokinawa」の動画の中で最も重要な内容が含まれており、ぜひ視聴させたい。沖縄戦で生徒教員の多くが戦死したため廃校となってしまった開南中学校の犠牲者が2019年になってようやく確定したことの持つ意味を考えさせたい。また「街歩きokinawa」の他の動画でも繰り返し触れている現地住民の意向を無視した遺骨の収集、移動に対しても考えさせたい。さらに沖縄における遺骨が持つ意味を「洗骨」という沖縄の伝統的な風習からも捉えさせたい。

〇「沖縄戦の生き残りは皆、艦砲射撃の喰い残し」 強烈な民謡を生んだ作曲家の壮絶

 な人生 【慰霊の日企画 #あなたの623】RBC NEWS  2024/06/21 8:48

〇沖縄戦の記憶を時系列で辿る旅:沖縄本島戦跡巡りと慰霊の日

 JtripTV【ジェイトリップツアー公式】 2024/06/15  15:51

 時系列に沿って沖縄戦の概要を知ることが出来るが、突っ込みが浅く、やや物足りない内容。導入として沖縄戦の概要を押さえておく分には利用できるだろう。

◎原爆投下の真実と日本人が忘れてはいけない4つの日

 むすび大学チャンネル  2023/08/07 11:50

 沖縄戦は一切、登場しないが、「ファクトチェック」の練習台となる動画。戦争に関しては扇動的な論調に流されやすくなるので要注意ポイントを早めに気付かせたい。この動画は幸いにして突っ込みどころは多いので生徒たちにどんどん突っ込ませてみよう。ただし言い分として正しい面もある。どの点が正しくてどの点が事実認識として間違っているのか、それぞれ列挙させ、それぞれ意見を出させたい。

  いわゆるネトウヨの主張パターンの典型を知ることが出来る点でもこの動画を視聴させる意義は大きい。基本的には戦争に関して自国の綺麗ごとを並べ、美談化する論調に流されてはならない。同時にアメリカのような他国を単純に美化することも間違い。軍事に対しては冷徹に事実を確認していく努力が求められる。

◎戦争で負けることは分かっていた?【昭和16年夏の敗戦】総力戦研究所・黙殺され

 たシミュレーション「日本必敗」猪瀬直樹執筆のキッカケ!

 ホリエモンのうわさ【切り抜き】 2025/06/28 7:16

 NHKの朝ドラ「虎に翼」などで注目された総力戦研究所関係の動画は数多いが、短時間で要領よくまとまっている動画としてはこれがオススメ。なお、最近のNHKのドラマのなかで史実では総力戦研究所の所長が「日本必敗」の結論を出すことに反対していなかったのに、ドラマでは若者たちの結論を握りつぶそうと動いていた。これは明らかに史実に反し、所長の遺族が怒るのも無理はあるまい。なぜNHKは史実を敢えて歪めたのか、本来ならばその理由をしっかりと説明すべきだろう。

 一体、NHKとしたことがなぜこんな幼稚ともいえるヘマをしでかしてしまったのだろうか?おそらくこの問題の背後にある闇は相当、複雑で深そうである。

 ところで負けると分かっていた太平洋戦争をなぜ当時の指導層は始めてしまったのだろうか。その理由は一つに尽きると私は考える。一般的には同盟国のドイツの快進撃を日本が買いかぶり過ぎてしまった点が挙げられようが、しかしこの点は既に研究所のメンバーがドイツの敗退を科学的根拠を示して正確に予想しているので除外。

 むしろそれよりも重大なのは、これまでの戦意高揚を柱とした巧妙な世論誘導の結果、国民が余りにも激しく日米開戦を求めてしまっていた点にあろう。この期に及んで国民の強烈な反英米感情を鎮めることは、洗脳策を強力に遂行してきた張本人たる近衛内閣として、限りなく不可能に思えていたはずである。

 仮に研究所の見解を世に知らしめれば最低でも暴動、はては最悪、内乱まで引き起こしかねないほどの危険性があった、と指導層の多くは考えたはず。それは指導層が何にも増して優先してきた国体護持をも危うくしかねなかった…

 明治憲法下、まがりなりにも国民に担がれた天皇制政府である。神輿の上に担がれている天皇制政府として担ぎ手の国民の意向は決して無視できない。下手をすれば神輿ごと天皇制まで転覆されかねまい。それこそが絶対的に回避すべき最悪の事態である。そして最悪の事態を回避するには開戦しかあるまい…これがカミソリと異名をとった東條の、熟慮の末に下した冷静な決断ではなかったか。つまり国体護持のためには開戦をも辞せず、それはすなわち敗戦をも辞せず…ということ。

 サイパン島陥落時、大本営は既に打つ手が無くなっていることを自覚していたと思われる。陥落直後の東條内閣総辞職が陥落の痛手の大きさを物語っているだろう。しかし敗戦に至るまで日本は打つ手が無くなっていたはずのサイパン島陥落から1年以上を要してしまった。なぜ勝ち目のない戦争が始まったのか、という疑問と、なぜ勝ち目のない戦争をグダグダと続けたのか、という二つの疑問とに対しては、いずれも国体護持のため、というまったく同じ理由を見出すことが出来る。

 731部隊の番組などで近年、日本の戦争責任に関してかなり攻めの姿勢を見せてきたNHKであったが、総力戦研究所に関する朝ドラやスペシャルドラマでは結局、どこか肝心の部分で歯切れの悪さが残っていたように私は感じてきたが、皆さんはいかがだろうか。率直に言ってそれらの番組の歯切れの悪さは、敗戦をめぐる本質的問題が国体護持、すなわち天皇制の問題に行きついてしまうからであると私は考えている。仮にそうだすれば、開戦や敗戦への疑念に正面から向きあおうとすればするほど、番組は天皇制を根本的に批判することにつながりかねない…さしものNHKであっても、この展開は放送する上で極めて厳しい…だろう。

 しかし本質的問題の追及が出来ないのであるならば、マスコミとしての社会的役割を十全には果たせまい。それはあたかも公教育がまともな政治教育、平和教育をこれましてほとんど出来てこなかった理由とほぼ重なってくると私は考えてきた。

 公教育と公共放送は天皇制によってガッツリと縛られている…だとすればこれまで日本が太平洋戦争への本質的反省をまともにできてこなかったのは無理もないこと…ならば私たちはここで諦めて引き返すしかないのか…ぜひともアンケートや議論を通じて生徒たちの意見を募りたい。

参考記事

〇沖縄に残る1900トンの不発弾、今も続く戦火の影響…「爆弾がなくなるまで戦

    争は終わらない」 読売新聞  2025.6.19

    「鉄の暴風」が残した不発弾の恐怖は、戦後100年経とうとも沖縄の人々を苦しめ続ける。沖縄を語る際に、そのことへの理解は不可欠だろう。

◎「急きょ、大和の特攻を考えたと」連合艦隊参謀の“肉声”発掘 戦艦大和「水上特

   攻」79年目の真実 文春オンライン 太田 啓之  2024.8.15

   この録音もまた沖縄戦に対する昭和天皇の関与が少なからず存在していたと考えられる証拠の一つであろう。天皇の沖縄戦における焦りが無謀な特攻作戦を助長し、一層t戦いを激化させていたとすれば天皇の戦争責任は決して軽くない。

◎謝罪もせず「研究させろ」とは何事か アイヌ民族と研究者の初対話から考えた「知

 りたい欲求」が持つ暴力性 東京新聞 2024.4.22

 沖縄も同じ問題を抱えていることに気付きたい。

◎「キノコ雲」をシンボルマークにする学校も。バーベンハイマー騒動の背景にあ 

 る、原爆投下を”ギャグ”にできるアメリカ人の感性

 集英社オンライン オピニオン 2023.8.15

 立場が違えば戦争への見方も大きく違ってくる。その典型的事例としてこれまでも

よく挙げられてきたのが原爆投下を巡る日米間の評価の食い違い。立場を超えた平和教育を目指すには何が必要か、沖縄戦を扱う上でも考えておく必要があるだろう。

◎平和の詩 「こわいをしって、へいわがわかった」【2022年度沖縄全戦没者追悼

 式】琉球新報  2022/06/23  3:47

 やはり「こわいをしって、へいわがわかった」が平和教育の原点では…まずはこの詩から沖縄戦の授業に入っていっても良いだろう。戦争の怖さを知ることが立場を超えて平和を築くための第一歩。

 ※参考動画

  〇惨劇伝える「沖縄戦の図」 2年ぶりに展示…画家・丸木夫妻 創作活動追った映画公開

   ANNnewsCH 2023.6.23 3:54

  ◎ドキュメンタリー 今も続く沖縄戦の傷「晩発性PTSD」QABドキュメンタリー扉2014 

   2014/03/02 11:25

  〇「この世の声とは思えない祖父の断末魔」近親者の死で戦争の記憶が蘇る“戦争PTSD” 戦後78

   年も癒えぬ心の傷【琉球放送】RBC NEWS  2023/06/29 6:42

 

◎Nenes 平和の琉歌 tabia75  2009/05/26 4:54

 沖縄の人と多くのヤマトンチュとでは太平洋戦争や戦後の日米関係に対する考えや感じ方に大きな違いがあり、両者の間には相変わらず深い溝が横たわっているように感じられる。それを分かりやすく感じられるのがこの歌だろう。作詞・作曲はサザンオールスターズの桑田佳祐で1997年に発表。ウチナーポップスを牽引してきた知名定男も沖縄方言での作詞を担当し、本土のことばとウチナーグチと呼ばれる沖縄のことばで歌われている。

 この歌詞が意味していることとは何だろうか、太字の箇所を中心に問いかけていき、沖縄の授業の最後にもう一度視聴させて同じ問を繰り返したい。特に桑田と知名の歌詞が大きく異なる箇所には注目させてみよう。「愛を植えましょう この島へ」はいかにも上から見下したようなヤマトンチュの沖縄観がはしなくも露呈してしまっているとも受け取られかねない言葉遣い。確かに訳知り顔の他人から憐れみを受けることほど屈辱的なことはあるまい。これに対して知名の「情け(なさき)知らさな この(くぬ)島の(ぬ)」はウチナンチュからの痛烈な返しとなっている。愛が足りなかったのはヤマトンチュの方ではなかったか…愛を植えるべきは愛の足りないヤマトンチュの方ではなかったか…

 

この国が平和だと

誰が決めたの?

人の涙も渇かぬうちに

 

アメリカの傘の下

夢も見ました

民を見捨てた戦争の果てに

 

蒼いお月様が泣いております

忘れられないこともあります     

 

愛を植えましょう この島へ

傷の癒えない 人々へ

語り継がれてゆくために

 

この国が平和だと

誰が決めたの?

汚れ我が身の罪ほろぼしに

 

人として生きるのを

何故に拒むの?

隣り合わせの軍人さんよ

 

蒼いお月様が泣いております

未だ終わらぬ過去があります

 

愛を植えましょう この島へ

歌を忘れぬ 人々へ

いつか花咲くその日まで

 

御月前(うちちょーめー)たり泣ちや呉(くぃ)みそな

やがて笑ゆる節(しち)んあいびさ

情け(なさき)知らさな この(くぬ)島の(ぬ)

 歌やこの(くぬ)島の(ぬ)暮らしさみ

 いちか咲かする愛の(ぬ)花

※現代日本語訳:お月様よ 泣かないでください やがて笑える時がきますよ 情けを知らせたい この島

 の この島では歌が生活そのもの いつか咲かせる愛の花

 

〇市民を「土人」呼ばわり 機動隊員、沖縄のヘリパッド建設現場

 琉球新報  2016/10/19 0:41

〇沖縄戦の始まり 10・10空襲 悲劇をくり返さないために体験者の記憶をつな

   ぐ(沖縄テレビ)2023/10/10 OTV沖縄テレビ  2023/10/11 8:52

 沖縄戦はここから始まる。第9師団の台湾への移動が沖縄の「捨て石」としての位置づけを決定づけた点に言及したい。

◎【沖縄戦②】粟国島 1945年6月 / アメリカ兵に促され投降する島の人々 - 太平洋

 戦争 沖縄戦 20世紀映像チャンネル  2021/04/15  2:10

 沖縄戦の授業はこの動画から始めても良いだろう。沖縄戦の授業のキモはなぜこのような悲劇が沖縄で起きてしまったのか、その原因を生徒たち自らが興味を持って深く考えてみたくなるようなきっかけを作ることだと考える。

 沖縄の離島、サトウキビで有名な粟国島の住民がアメリカ軍に投降するシーン。武装した米兵に最初はおびえていた住民がやがて安堵と感謝の表情に変わっていく様子が分かるだろう。個人差は大きいだろうが投降後、粟国島の住人たちが「鬼畜米英」を日本政府によるただの戦争プロパガンダに過ぎなかったと悟るまでにはさほど時間を要しなかったようだ。この動画は粟国島の位置を示す以外の説明、発問は一切せずに淡々と視聴させてから直ちに「昔の沖縄 米国施政下~」の動画を見せたい。

〇【沖縄戦①】映像と解説 / アメリカ軍上陸と島民へ投降を呼びかける日系兵士 - 太

 平洋戦争 沖縄戦 20世紀映像チャンネル  2021/05/25  2:42

〇【沖縄戦③】映像と解説 / 戦いが終わった日 - 太平洋戦争 沖縄戦

 20世紀映像チャンネル  2021/06/02  2:38

 ①では日系兵士に頭をなでられて笑顔になる子供が印象的。③の白旗を掲げて投降する少女の写真は非常に有名なので、上の①か③から沖縄戦の授業を始めるのも良いだろう。なお、アメリカ軍はサイパン島攻略の際、日本人住民の多くが投降の呼びかけに応じず、崖などから身を投じる悲劇を目の当たりにしてきた。その反省からか、沖縄戦ではハワイなどの日系人、特に沖縄出身者を沖縄戦に同行させて住民の説得に努めていたようだ。授業ポイントはなぜ沖縄戦がこのような無残な終わり方をしなければならなかったのか、その理由を考えていく事であろう。

 ※参考記事

     ◎激しい地上戦が繰り広げられた沖縄、記録フィルムに登場する“震える少女”は「私だ」と名乗り

   出た女性が語る“記録の裏側”と“記憶の事実”【かんさい情報ネットten.特集】読売テレビニュー

   ス  2023/06/27  16:18

      ○首里城地下に眠る旧日本軍の拠点・第32軍司令部壕 全容解明の鍵を握るアメリカ軍のインテリジ

        ェンスモノグラフ FNNプライムオンライン によるストーリー 2024.2.24

 

 記録を残そうとしなかった日本と詳細な記録を残したアメリカとの「歴史」に向き合う姿勢の違いに気づかされる。一方でアメリカ軍による残虐行為はアメリカの記録には残されていない。何を記録し、何を残さないのか…

◎【昔の沖縄】米国施政下のもと、沖縄が戦災から復興していく様子をご紹介してい

 ます。OKINAWA a la carte  2022/03/29 8:50

 開始1:05から1:47の写真解説に注目したい。まずナレーションによる解説が始まる前に動画を一時停止してこの場面は一体どんな場面なのか、生徒たちにこの写真が撮影されるまでの出来事を予想させてみよう。彼女は米兵に救出されるまでの間、一体、何を見てしまったのか…

 二人の子供を自らの手にかけ、自分は死にきれずに担架に乗せられてアメリカ兵の応急処置を受けている母親…首を負傷したらしい。おそらく自分で首を切って死のうとしたのだろう。しかし死にきれなかった。茫然自失となった母親の顔のあたり、写真がすっかり黒ずんでしまったようで表情はやや読み取りにくい。しかし解説を聴きながら薄暗く見える母親の顔をじっくりと眺めている(顔を拡大してみよう)うちにやがて私たちも気付いてしまう。そして彼女の顔から漂ってくる絶望的な悲しみに圧倒されてしまうだろう。なぜ、このようなことが起きてしまったのか?まずは問いかけてみたい。

   なお「戦世から80年 沖縄の白黒写真カラー化で見えたもの(沖縄テレビ)

    2025/4/08 沖縄ニュースOTV 2025/04/09 7:33」では上の写真がより鮮明に確認できる。そちらの動画もあわせて視聴すると、一層、理解が深まるだろう。

 ※参考記事

  ◎沖縄戦、新版教科書は集団自決の日本軍関与触れず 市民団体調査

   毎日新聞 によるストーリー 2023.6.22

  ○村民73人の集団自決、自責の念で自殺した村長…「その孫だからこそ」

   満蒙開拓団の悲劇語り継ぐ 劇作家・胡桃沢伸さん 東京新聞 2024.1.24

   沖縄での集団自決は中国東北部やサイパン島などでも多数、発生していた。胡桃沢氏の思いを共

   有したい。

◎[NHKスペシャル] 新発見 78年前の“戦場”を記録した音声 | “戦い、そして、死ん

 でいく” 〜沖縄戦 発掘された米軍録音記録~| NHK  2023/06/30 4:59

 日本軍による沖縄の住民虐殺や自決の強要がアメリカ兵の音声から明らかにされている。非常に貴重な動画であり、上の動画視聴後にぜひ、視聴させていわゆる「集団自決」の惨さを確認しておきたい。

〇防衛隊の父の手榴弾で~渡嘉敷(金城節子さん)

 沖縄県公式チャンネル  2013/12/16 6:15

◎【沖縄戦】衝撃の集団自決!奇跡の回避を果たしたリーダーの勇気と機転【真実を

 解明】 OKINAWA a la carte  2023/05/20   9:11

 集団自決を避けることの出来た島があったことはシムクガマのケースとともに記憶しておくべきだろう。運命の分かれ目はどこにあったのか、生徒たちに時間をかけて考えさせたい。

〇【信州の戦後80年】兵士の看護にあたった女学生に「生きろ」と言い遺し 佐久市出

    身の医師=軍医 小池勇助隊長 最期の地 沖縄の壕を整備 戦争を後世に伝えたい 

    TSBテレビ信州 2025/04/01  8:33

    小池隊長のような日本兵もいた、という事実は押さえておきたい。

○戦争を知らない教師と生徒による『新たな平和学習』「OTV Live News イット!

 (沖縄テレビ)」2021/06/30 2021/07/02 OTV沖縄テレビ 7:19 

〇「思っているだけでは平和は来ない」 中山きくさんの想いを紡ぐ(沖縄テレビ)

 2023/6/22 OTV沖縄テレビ  2023/06/23 8:28

〇戦禍のウクライナから避難 “戦争の記憶”残る沖縄での生活沖縄「慰霊の日」に何

 を思う…? 読売テレビニュース  2023/06/24  10:11

 地上戦を経験した沖縄だからこそ出来る国際貢献の一つとしてウクライナ難民の受け入れがあるだろう。24人を受け入れているというが、少なすぎる印象はぬぐえない。もっと人数を増やせる工夫があるのではないか。

Q.平和学習のマンネリ化を乗り越え、自分事として平和考えるにはどうしたら良い?

〇お笑い米軍基地20周年 小波津正光さんが見つめる戦後80年(沖縄テレビ)

    2025/6/12 沖縄ニュースOTV 2025/06/13 8:03

    平和学習をいかにして高校生に自分事として捉えてもらえるのか…触れる事すらタブーとされるほどの悲劇を敢えて「お笑い」に昇華させて「突っ込む」…勇気あるお笑い米軍基地の取り組みに若者向けの有効なメッセージの在り方として、一つの可能性を感じる。

◎【修羅場・衝撃】修学旅行で沖縄へ行った時、沖縄戦を経験した女性の講演を聞い

 ていると、1人の男子が「ふざけるな!!」と言って立ち上り…

 22ch本当の話修羅場ch 2018/05/17 5:07

 討論の題材にうってつけの動画。ここでできるだけ様々な意見を生徒達から出しておきたいので、十分に時間をとってアンケートも用いてはいかがか。

 ※琉球新報デジタルによると沖縄戦での死者数約20万人の内訳は「沖縄戦では約20万人あまりもの

  人が亡くなりました。そのうち日本兵の戦死者は6万6000人、アメリカ兵の戦死者は1万2500人

  です。沖縄県民の犠牲者は一般住民が約9万4000人、沖縄出身の軍人・軍属が約2万8000人で、

  合計約12万2000人です…」とある。重要なのは日本兵の内、沖縄出身者を除いた戦死者が6万6

  千人ほどで沖縄県民の死者数のおよそ半分であり、軍人・軍属を含めて沖縄県民の4人に一人が死ん

  でしまった、というデータが意味することだと思うがいかがか。すなわち沖縄戦は本土決戦のため

  の時間稼ぎに使われた「捨て石」である、という評価について生徒たちがどう思うのか、アンケー

  ト等で確認しておき、その結果を踏まえて議論してみたい。

〇積徳学徒隊 証言11 学徒隊の解散命令

 沖縄県 沖縄戦継承事業チャンネル   2016/03/10 3:06

◎【戦争を知る】「ひめゆり」以外にもあった「女子学徒隊」~日テレ戦争アーカイ

 ブス~日テレNEWS  2021/08/13  10:13

 当然のことだが、日本軍にも素晴らしい人物がいたことは事実である。積徳学徒隊

では小池隊長の独断で6月18日、本来出されるべき解散命令は出されなかった。6月23日を待って解散することになっても隊長は隊員たちに自決することを戒め、生きて父母に会うべきこと、生きてこの戦争の悲惨さを伝えるべきことを訓示し、自らは自決。おかげで積徳学徒隊(ふじ学徒隊)ではわずか3名の戦死者を出すにとどまった。

◎むかしむかしこの島で/沖縄テレビ(2005年)

 OTV沖縄テレビ  2023/06/16 48:14

 かなり長い視聴時間になってしまうが、沖縄戦に触れるならばぜひ授業で扱いたいイチオシの傑作動画。慶良間諸島での集団自決、日本軍による住民の処刑を中心とする前半と泡瀬、宜野湾や糸満での住民救出場面を中心とする後半に分けてそれぞれ解説と質疑、討論の時間を設け、少なくとも併せて二時間分は使ってじっくりと視聴させたい。ポイントは降伏した住民の日本軍による処刑と住民の自決が相次いだ理由。とりわけ重視したいのは皇民化教育、少国民教育を軸とする学校教育や熱狂的な戦争報道を展開して軍部に協力したマスコミの役割・責任となるだろう。

◎師範鉄血勤皇隊 証言5 住民への宣伝工作も担わされた学徒

 沖縄県 沖縄戦継承事業チャンネル  2016/03/24 3:17

 高校生にナレーションを行わせるなど、若者への平和学習の継承をはかる「沖縄戦継承事業チャンネル」の存在意義と、当時のウソだらけの報道、宣伝工作の在り方を理解しておきたい。宣伝工作を教師養成所だった師範学校の学生に背負わせた点に、国民の洗脳という当時の学校教育の裏の目的が明示されているだろう。

〇【戦世77年】戦火の中の住民の犠牲を物語る電文を再現 戦争を知らない世代に戦

 争の重みを伝える(沖縄テレビ)2022/6/17

 OTV沖縄テレビ  2022/06/20 7:46

 ※参考記事

  ◎「GHQの占領政策を聞いてガッカリした」…戦争体験者の存命中に集めた「当事者ならではの言

   葉」の数々 現代ビジネス 神立 尚紀 の意見  2023.7.20

   戦争体験者が亡くなっていく中でどう戦争体験を受け継いでいったらよいのか、留意すべきこと

   は何か、教えてくれる。

〇『沖縄戦に関する教科書記述は1行と少し』時代の変化に揺らぐ“沖縄の平和教育

 ”の課題【琉球放送】RBC NEWS  2023/06/22 7:14

〇「沖縄戦」って何?どんな戦いだったのかを分かりやすく解説【慰霊の日】

 公式 池上彰と増田ユリヤのYouTube学園  2023/06/23  11:58

 分かりやすい解説で知られる池上氏だが、今回はかなり歯切れが悪い。内容面でも突っ込みが浅く、期待外れ。たとえば6月23日の持つ意味は沖縄において必ずしも大きくはないだろう。第32軍司令官の役割を過大視する危険性がこの日を特別視する考えの中に潜んでいるかもしれないからだ。

 仮に自決した牛島司令官が戦闘終了を促すために部下の投降を呼びかけていたのならば、この日の意義は決して小さくはなかっただろう。しかし、当時としては当然のことながら、彼はあくまでも組織的抵抗を諦めただけであり、日本兵個々人としての徹底抗戦を呼びかけて自決していた。そのこともあって軍民の中には8月15日以降になっても敗戦を知らずに抗戦を続けて、各地に潜伏し続けた者が出てしまった。何と年末までガマやジャングルに潜んでいた者もいたという。結果的にはその間、戦死をしたり病死してしまった軍民の人々が数多くいたわけだ。

 大本営によって本土決戦のための時間稼ぎとされ、「捨て石」とされてしまった沖縄にとって最後の最後まで米軍の「出血」を強いる徹底抗戦の作戦は同時に日本軍と沖縄県民との、一層の「出血」を強いるものでもあった。したがってこの日は「慰霊の日」という、沖縄戦の区切りの日をイメージさせてしまうような名称はあまりふさわしくあるまい。むしろ沖縄戦の終結を決定的に遅らせてしまい、犠牲者の数を徒に増やし続けてしまった日として記憶されるべきではないのか。少なくとも司令官らが潔く自決した日という妙な殉国美談にごまかされてしまうことだけは絶対に避けるべきだろう。

〇戦後70年の地平から「久米島での住民虐殺」

 【琉球放送】RBC NEWS  2015/07/24

 日本軍は久米島で6月から8月にかけてスパイと疑われた住民の虐殺を行っている。久米島で日本軍が降伏したのは9月に入ってからであった。久米島の住民にとってはアメリカ軍こそが日本軍の恐怖による支配から解放してくれた、まさに解放軍だった。現在、沖縄慰霊の日とされる6月23日は離島の久米島住民にとって何の意味も持っていなかったといえよう。

〇【沖縄戦を歩く】【沖縄の慰霊塔】糸満市・真栄里「山形の塔」沖縄戦の慰霊塔と

 防空壕・山形之塔・ 街歩きokinawa  2020/09/23 10:40

〇【沖縄戦を歩く】【沖縄の慰霊塔】米軍バックバー中将の慰霊碑(慰霊塔)糸満市真

 栄里・沖縄戦の慰霊塔で唯一、敵の大将をたたえる慰霊塔・沖縄戦跡・沖縄観光

 街歩きokinawa   2020/09/02 11:39

◎「国が民を食った」遺体と遺骨の山、沖縄戦終焉の地から考える 慰霊とはどうあ

 るべきか【報道特集】TBS NEWS DIG  2023.6.25 24:40

 1960年代の都道府県遺族会らによる慰霊塔建設ブームで「大東亜戦争」「英霊」「殉国」という言葉が乱用される一方で、本来、慰霊されるべき沖縄の住民たちの犠牲は顧みられることなく傍らに押しやられる傾向が強く見られた。

 加えていわゆる戦災遺族援護法によって沖縄の戦争犠牲者はすべて戦闘参加者として名簿に登録された後、遺族へ援護金が支給されるシステムが成立。その名簿は遺族には勝手に靖国神社へ届けられ、英霊として祀られた。

 他方、沖縄の住民の遺骨は糸満、八重瀬を中心とする人々によって各地で集積され、「骨塚」として慰霊されていた。靖国化が進んでしまった摩文仁の丘を国籍、軍官民を問わない民衆の視点に立ち、沖縄をはじめとする一般の人々の手に取り戻そうとしたのが平和の礎を築いた故大田昌秀(当時沖縄県知事)であった。とはいえ、平和の礎ができたからといって、はたして6月23日が本当に「沖縄慰霊の日」としてふさわしいのか、いまだに疑念は残ると思うが…

〇漫画家 新里堅進さん “地獄の世界”それでも描き続ける(沖縄テレビ)

   2023/10/18 OTV沖縄テレビ  2023/10/19 8:06

 戦後生まれが戦争を描くことの難しさと意義について考えさせられる。

◎【戦後80年なぜ日本は「あの戦争」をしたのか】辻田真佐憲「歴史は65点で語って

    OK」/なぜ語りにくいのか/被害者か加害者か/「大東亜戦争」か「太平洋戦争」

    か/「新しい戦前」に今できること【1on1】

    TBS CROSS DIG with Bloomberg 2025/08/14 46:37

    日本の近現代史に関して、知的中間層に広く届くメッセージ、一定の共有されうる認識が必要とされているとする辻田氏の主張に賛同する。参政党のような、分断を煽る乱暴な言説ではなく、一定の事実認識を踏まえたアジア太平洋戦争に対する評価、反省点をバランスよく持てるような言説を広めることで日本がアジアにおいて果たせる役割は拡大するだろう。そしてそのためにはまず中学校や高校における社会科学習で、もう少し戦後を含めた近現代史の学習を充実させるべきだろう。

    どういうスタンスで沖縄戦、アジア太平洋戦争を授業で扱ったら良いのか、迷っている教師にはお勧めの動画。バランスの取れた授業展開の方向性が見えてくるはず。

参考記事

○追悼碑の撤去問題で憎悪扇動 杉田議員「朝鮮総連系が関与」

   共同通信 によるストーリー  2024.2.17

 議論のテーマにすると扱い方によっては様々な広がりが出てきて生徒たちの視野を広げる上で有効かつ興味深い話題となるだろう。この問題は沖縄での戦跡でよく見かけるナイチャーの慰霊碑問題と深い点でつながる可能性を秘めているのだ。なぜ沖縄では沖縄住民の慰霊碑よりも各都道府県や部隊の慰霊碑がこうも目立つのか…

 ナイチャーの意識に潜むウチナーへの差別意識を慰霊碑から問う視点は、国内での朝鮮人慰霊碑とクロスさせることで一層、生徒たちの思考を広げていき、深めていくに違いない。

 とりあえず群馬県での追悼碑の是非はそれに関わった団体の是非とはいったん切り離して考えるべきだと思うが、いかがだろう。

   まずは朝鮮半島が日本の支配下に置かれた1910年から1945年の間に日本の国策として徴用目的で強制的、半強制的連行がどの程度朝鮮半島で行われていたのか、その犠牲者はどれほどなのか、事業所別、地域別の統計に基づいて群馬県での状況を再確認する作業は、この件の是非を歴史をさかのぼって根本的に検討するならば必要不可欠となるだろう。また建碑のプロセスに違法性はあるのか、不透明な部分はあるのか、なども当然問われるべきである。

 以上の点で特に問題が確認できないのなら追悼碑自体は撤去されるべきではあるまい。逆に知事が主張するように建碑にあたり実際に法的手続きなどで大きな問題があるならば撤去もやむを得ないかもしれない。

 杉田議員があたかも「朝鮮総連が関与」したから撤去すべきだと受け取られかねないような主張をした事は大きな問題をはらむ。そもそも建碑に手続き上の瑕疵が無いならばそんなことはどうでもよいはず。本質的に問われるべきはあくまで建碑の歴史的、法的正当性そのものではないのか。

 当然のことながら国会議員という責任ある立場にある者はその発言に公的な影響力を帯びてしまいがちとなる。たとえSNS上での発言であっても暴言、中傷は許されない。ゆえに杉田氏は建碑に「朝鮮総連の関与」を疑うべき客観的な根拠を公に示す義務はあるだろう。仮にただの憶測に基づく発言ならば今度こそ同氏の議員としての資質、適格性を厳しく問うべきである。なぜならばそれは在日差別を助長する中傷、デマそのものとなってしまうからだ。

 仮に発言の根拠を示せないようなら、自民党は岸田総裁のリーダーシップの下でただちに同氏を除名すべきである。これまでの同氏による再三にわたる差別的暴言中傷を踏まえれば議会もこれ以上同氏の発言を黙認することがあってはなるまい。もはやアメリカでのトランプ元大統領並みに、議員としての杉田氏の存在そのものが国会と国会議員の品格を貶めるばかりか、日本での基本的人権と民主主義までをも脅かし始めているのだから。

 仮にこれが黙認されてしまうようなら、同様の論理でいずれ沖縄住民の慰霊碑も各地で撤去されかねまい。ひめゆり平和祈念館やガマなどの見学も自虐史観に基づくものだと決めつけられ、沖縄修学旅行での平和学習から外され、豊見城の海軍壕跡ばかりを見学する時代がきてしまうかもしれない…これは杞憂だろうか。

 杉田氏の発言、決して見過ごしてはならない、と思うのだが、いかがだろう。

 

 

その7.③学校のウソ臭さ

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考動画

◎ロシアの原油中継点をウクライナ軍が攻撃【石川雅一のシュタインバッハ国際問題

     研究所】     石川雅一のシュタインバッハ国際問題研究所 2026/10/04  5:31

     元来が言論の自由を厳しく制限してきたロシアがいよいよ大戦末期の大本営発表と同質の声明を繰り返すようになってしまった。しかし、これは決して対岸の火事などではない。同様の状況は日本のマスコミや学校にも蔓延している。

 独自取材をサボり、官僚の作文を垂れ流すだけの日本のマスコミ、「大本営発表」に積極的に加担する公教育…この動画を視聴させて生徒たちにプーチン政権を批判させても大した意味はあるまい。むしろ自分たちの足元を見直して日本の言論と教育の危うさに気づかせたい。そのために最も有効なテーマこそ、日本の学校教育の歪みであり、マスコミの堕落であろう。ぜひ、興味深い具体例をたくさん挙げて、日本の言論と教育の現状に関する議論に持ち込みたい。

◎学校はどのようにしてあなたの心を最初から破壊するのか | ショーペンハウアー ニ

     ーチェ イリイチ・ガット

     オートダビング版 Unfiltered Philosophy 2025/06/19  11:28

◎学校は幼少期からあなたの心をどのように破壊するのか ― ショーペンハウアーとニ

 ーチェ オートダビング版 The Psyche  2025/08/07  24:32

 教師であるならばこのような視点を持っておくことは必須であろう。予め学校教育の意義を根本から疑ってみることは、教師になる前にしっかりと済ましておくべきである。でなければ、教師はひたすら児童生徒の成長を阻み、精神を損なうただの加害者に堕落するに違いない。

 公教育が成立した19世紀の西欧の歴史を踏まえた時、公教育の意義を無条件に礼賛することの危険性は計り知れないものがある、と考えてきたのだが、いかがか。

参考記事

◎なぜ日本軍は“架空の勝利”を信じたのか?「バッドニュースが上がらない」組織の

     罪と罰 Jbpress 木俣 正剛 2026.6.29

 「バッドニュースが上がらない」組織の罪と罰が今も問われるべきなのはマスコミや各省庁にとどまらない。情報の歪曲、矮小化、そして根強い隠ぺい体質を抱えてきた日本の学校教育界もまた「バッドニュース」を上げようとしない、内部告発ゼロの無い完璧なまでの閉鎖的組織である。「教育」や「機会均等」という言葉の曖昧さの陰に隠れて管理統制ばかりを優先し、社会全体の同調圧力を背景に個性や多様性を抑圧して学校をひたすら息苦しい場所にしてきた公教育の罪は決して軽くあるまい。

◎学校安全、不断の取り組み=海外に波及、池田小校長「伝え続ける」

     時事通信 2026.6.8

     池田小での不審者対応訓練の写真が掲載されているが、本当にこれで児童生徒を守れるのかは極めて疑わしいだろう。まず各学校に配布されたサスマタであるが、これは廊下などの狭い空間では振り回すことが難しく、突くしかできない。加えて二股の部分を相手に握られてしまうと、サスマタを相手に奪われてしまいかねない。明らかに使い勝手が悪いのだ。また不審者がサスマタと同じくらい長い武器を持参した場合、一人の教員では使い勝手の悪いサスマタで防御することはまず困難である。

     写真では4人もの教員がたった一人の相手を取り囲んでサスマタを押し付けているが、実際には不審者に対して教員が数的に優位となれる保証などあるわけがない。まして相手が短い武器で襲ってくれるという保証も無い。訓練するならば自分たちに都合の良い条件で行うのではなく、むしろ不利な条件下でも防御できる備えと訓練をすべきだろう。そもそもサスマタは平常時、どこに保管されているのか、報道する側も訓練の裏側まできちんと調査報道すべきである。

     多くの学校では私が教員であった10年近く前、サスマタは確か事務室の倉庫に保管されていた。そうした学校では不審者が乱入してきた時に、倉庫のカギをあけてサスマタを取り出すまで、一体、どの程度の時間がかかるのか、一度でも実験してみたのだろうか。はたして事務員もサスマタを上手に扱えるのだろうか。学校の玄関近くに事務室を置いている学校が多い中で、不審者の侵入を水際で防ぐために事務員が果たす役割は決して小さくないだろう。

     学校によっては校門以外からでも校内に侵入できる。不審者らが敢えて学校の玄関から正々堂々と侵入してくれる保証も無い。つまり、実際にはサスマタを持たない状態で一人かせいぜい二人程度の教員が突然、武器を持つ不審者への対応をする…これが不審者対応での大いに起こりうる第一段階であろう。その騒ぎを聞きつけてどの程度の数の教員がどの程度の時間をおいて集まってくるか…は、不審者が教師に発見された場所によっても大きく左右されるに違いない。

 どんな教師でも、どんな場所でも防犯対策として最初にできることがあるはずだ。たとえば小学生に配られている防犯ブザーを教師、事務員にも配り、校内で常に所持させて不審者を発見したら即、ブザーを鳴らす、これだけでもある程度の防犯効果を期待できるだろう。こちらの方があてにもならない、見せかけだけの訓練を繰り返すよりもずっとマシではないか。

〇部活動の遠征「コストカットで安全軽視」の重い代償…学校のコンプラ意識と現場

     の限界が浮き彫りに【北越高バス事故】

     東洋経済オンライン 坂田 仰 2026.6.4

 部活動における学校現場の限界をまじめに考えるならば、部活動の放棄こそ、学校がとるべき唯一の手段であると思うが、いかがか。「生徒の命に関わる移動については、適切な移動手段を取るコストを賄えないのであれば、潔く見合わせることも必要ではないだろうか。」との指摘に同感である。日本の教育予算の低さと学校のブラック化を念頭におくならば、中学校のみならず、高校もまた部活動を放棄するしかあるまい。

◎「若手に任せてたら教育の質が保てない」、ベテラン教員"価値観ギャップ"ありすぎる

     と嘆く…学校がうまく回りだすヒント

     東洋経済オンライン 東洋経済education × ICT の意見 2026.6.1

 …次期学習指導要領では、子どもたちのウェルビーイングの向上が中核的な目標に掲げられていますが、先生たちが幸福でなければ子どもたちを支えられません。

そもそも僕は、子どもたちのウェルビーイングの向上を学校の職務とするような方策には疑問を抱いています。

     自己肯定感や主体性に続き、ウェルビーイングまでもが学校の先生の責任にされてしまうと、現場の負担は増すばかりです。そうなれば、子どもたちは「自分の幸福も先生の責任」という風に、ますます「してもらい上手」になり、受け身一辺倒になっていくでしょう。

     それよりも、子どもの幸福度に目を向けると同時に、教員自身の幸福もしっかり考えたいです。そもそも、今の10代よりも、30代40代の上の世代のほうが幸福度が低いというデータもあります。先生自身が幸せでなければ、子どもに幸せな教育を提供することなどできません。…

     まさしく金間氏のご指摘の通り。また、定時に帰る若手教員に対してベテラン教員が苦々しく感じてしまうことの落とし穴についても絶妙な分析が加えられていてすべての教員にお勧めの記事。悪いのは「ドライ」に見える若手教員ではなく、「滅私奉公」をいまだに捨てきれない無批判で無反省な熱血教師、ベテラン教師であり、とりわけ「滅私奉公」を前提にして成り立ってきた学校における古いシステムの残存の方であろう。

〇“30万円の自腹”を強いられた校長の告白。「わたしはどうすれば……」未納金問題

    の深刻な実態 All About 福嶋尚子・栁澤靖明・古殿真大     2025.10.11

 この程度の調査だけでは日本の学校現場の自腹の実態が十分に解明されるわけがない。自腹が当たり前のこととして常態化してしまい、教師自身が自腹を自腹として意識できていないまま、出費を続けているケースだって決して少なくあるまい。確かに管理職の自腹などは一時的には多額のケースもあるだろうが、一般の教師が日常的に支払い続ける自腹の総額が管理職のそれと、実際には大差ないものであることの方がむしろ多いのではあるまいか。

 運動部顧問の場合、部活動に必要となる道具類等の一部は顧問が自腹を切って購入することが少なくない。もちろん自分の使う道具やユニフォームなどは自腹である。当然、練習試合などで他校を訪問する際の出費の多くも自腹である。さほど部活動に熱心ではなかった自分ですら、35年間の教員生活において部活動関係で自腹を切った金額は間違いなく100万を下ることはなかった。

 文化系の部活動でも、楽器の購入や修理費など、吹奏楽部の顧問の自腹分もかなりの巨額に上るだろう。

 また授業で実物教材などの独自教材を使う教師の場合、教材費のほとんどは自腹である。もちろん授業準備に要する書籍代は全額、自腹。さらに近年はプロジェクターを用いて授業を行う教師が多く、どこでもプロジェクターは学校の備品だけでは不足しがちである。結果的にプロジェクターを含め、視聴覚機器や記憶媒体の一部を自腹で用意してきた教師は決して少なくない。

 古くは100本以上のビデオテープを購入して授業での視聴に用いていた教師たちの過去がある。その中には録画用ではない、かなり高額のものもあった。自分も先輩教師たちに見習ってテープ代だけで総額数十万円分は費やしている。

 自腹はお金の問題だけではあるまい。お金以上に膨大な時間と労力がとりわけ部活動にはつぎ込まれており、教師たちの私生活は常に厳しい制約を受けてきた。肝心の授業準備もおろそかになりがちであった。そこへ様々な学校行事が絶え間なく加わってくる。文化祭や体育祭、遠足に修学旅行、入試、入学式、卒業式…それらの準備もまた部活動同様、勤務時間内に終わらないものばかりなのだ。

 教師たちによるこうした自己犠牲的な献身抜きにしては、日本の学校教育がまともには成立できてこなかった、という現実をまずはきちんと直視すべきだろう。そしてマスメディアならば先進国で最低レベルの教育予算しかない日本という国の、真の意味での文化的貧しさを引き摺り続ける社会の構造的な欠陥にこそ、もっと深いメスを入れるべきだろう。

◎なぜ?学校の通知表「主体性」の評価が見直しの訳

    東洋経済オンライン 松下 佳代 2025.10.8

 これまで教師や児童生徒の主体性を踏みにじり、学校現場の主体性をひたすら否定してきた文科省が、なぜか通知表の評価の観点としてこれからは主体性を重視する、という。本来、主体的な学びはまず教師側が児童生徒の模範となるべく、実践できていなければなるまい。

    連絡報告の書類作成などのブルシットジョブや無意味な官製研修の連打によって教師の主体的学びの機会を奪い尽くし、教師の意思を無視して職員会議をただの連絡報告の場に貶め、学校の都合を最優先して校務分掌を一方的に新任者に押し付けることで、ひたすら主体的な勤労意欲を奪ってきた教育行政側が学校現場に対して「主体性」という言葉を口にして良いわけがない。

 …文科省自身は、「主体的な学び」を「学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげる」と説明し、「主体的」をproactiveと訳している(proactiveはreactiveの対比語で、事態に反応するのではなく、先取りして自ら事態に働きかけることを意味する)。…

 とのこと。裏読みをすれば、国の方針に対して主体的、意欲的に盲従してくれる「民草」の養成に学校はより一層の力を入れていけ、という事かもしれない。その発想において致命的に欠けている視点は、何を学ぶべきなのか、という主体的学びの前提として必要不可欠となる問題意識であろう。文科省が学ぶべき内容への規制を緩めることなく、厚かましくも学習の主体性を教育現場に求めることに潜む矛盾とそこに隠された真の意図に留意したい。

〇小学校の隠しカメラに市議「盗撮では」 市「正当」強調 愛知・江南

     毎日新聞 2025.10.2

 これが完全な違法行為であり、児童への明らかな人権侵害にあたるものだと判断できない校長や教育長がいることに驚く。どうしてこのような人物が校長や教育長になってしまったのか、管理職人事の闇に触れた思いがするのだが、いかがか。もちろん、隠しカメラの設置を擁護する市長の見識にも呆れるほかあるまい。

 児童のイタズラがどんな内容なのかも、気になる。仮に他の児童への深刻な人権侵害に相当するものならば、一刻も早くイタズラを辞めさせる必要があるのは確かだ。しかし、そのためにとるべき有効な手段は、監視カメラの設置以外にもあったのではあるまいか。

〇ブラック校則を自ら見直し? 「子どもの意見表明権」教育に取り入れ

 毎日新聞 2025.9.5

 …子どもの意見表明権は、1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」の12条に規定。子どもが自らに影響を及ぼす事項に対して自由に意見を述べる権利を確保するとしている。

 日本は94年にこの条約を批准した。国内法は長く未整備だったが、子どもの意見表明権を基本理念に掲げた「こども基本法」が2022年に成立。その後初めての指導要領改定を迎えるため、学校での指導にも取り入れることにした…

 と記事にある。学校教育は児童生徒の将来に直結するため、教育内容に関して世界の進展に大きな遅れがあっていいはずがない。未来を生きていく児童生徒の歩みを学校教育が妨げていいはずがないのだ。特に児童生徒の権利に関してはなおさらであろう。まして科学技術の進展が目まぐるしい現代である。子どもたちの未来を預かるべき学校教育が、日本の場合、進取の精神を児童生徒から奪うような旧態依然のレトロ感をいつまでも醸し出し続けているのはいかがなものか。

 次の学習指導要領が学校現場に適用されるのは小学校で2030年度からである。中学校や高校はさらに遅れてしまう。つまり日本では子どもの意見表明権を規定した子どもの権利条約が国連で採択されてから41年、日本で批准されてから36年以降、ようやく小学校から順次、学校現場に反映される予定、というのだから驚き呆れる。この取り組みの鈍さ、遅さ…まさに「人権後進国」たる日本の面目躍如、というところか。

 これまでの長きにわたり、子供の人権条約の精神が日本の学校教育にしっかりと反映されてこなかったために生じてしまった、残念な事件事故は数多い。これによって犠牲となった児童生徒の数も決して少なくはない。政府、文科省はこうした世界の進展に対して大きな後れを取り続け、結果的に犠牲者を生み出し続けた失態を深く反省し、一刻も早く国民に謝罪すべきではないのか。

 実際にはかなり以前から児童生徒の意見を取り入れてブラック校則の見直しを推進している学校が出てきている現状は確かにある。とりあえず一部の動きにせよ、文科省の取り組みよりも学校現場の方が少しは早い…だからといって国民が安心できるわけではあるまい。

 30年以上にわたる日本経済の失速、経済や政治の停滞の背景に日本の学校教育の、余りにも時代遅れなあり方がある、と考えるべきだと思うが、いかがか。

◎教室にカメラ設置ってアリ? 「いじめを防ぐため」の案だけど…「体育の着替え」

    は、「死角」はどうするの? 東京新聞 2025.4.18

    おそらく熊本市教委の人権意識の低さ、鈍感さがこうした安直な対応にも表れてしまうように思えるのだが、いかがか。ぜひ、授業で取り上げて監視カメラ設置の是非について議論させたい。まずは議論の手始めとしてイジメが発生する主たる原因とイジメへの対応のあり方が問われるはずだ。

    どういう環境下でイジメは発生しやすくなるのだろう。これまでの常識的発想ではこんなロジックで学校でのイジメが語られる傾向があったはずである。まず画一的な管理主義的教育体制の下で学校側が集団行動を偏重し続け、集団への同調圧力を過剰に強めてしまうと児童生徒の精神的ストレスは極めて大きくなってしまうに違いない。そのストレスはきっとイジメとなって発散されてしまう大きな危険性を孕むものだろう。あるいは集団主義的な校風になじめない児童生徒たちの間に数多くの不登校を生み出すかもしれない…

    とは言え、仮に集団主義、管理主義が大幅に改善されたとしてもイジメを社会から根絶することは不可能だと私も考える。そもそもどんな社会であれ、利害の対立が生じるのは不可避である。したがって利害の対立やイジメが生じたとき、学校側が問題の解決に向けてどう工夫し、どう対応するのか、が問われる。

 工藤勇一氏のように、集団間での対立、イジメの発生に対して児童生徒自らが対話を重ね、問題解決の方向に自分たちで歩み出せるように教師が工夫して対応できるのならば、イジメ問題の発生は学校にとってむしろ大歓迎ですらあるだろう。それは児童生徒にとって社会生活のあり方を、体験を通じて学ぶ、絶好のチャンスとなるからである。仮にそう考えられる教師集団ならば、イジメを無くす…という発想、教育目標は決して思い浮かばないはずである。逆に単なる学校や教師側の臆病な自己保身などから、イジメの未然防止のために監視体制を強化してしまうと、児童生徒の自律、自立のチャンスを奪うだけではなく、学校をさらに居心地の悪い場所にしかねないのではあるまいか。

 もちろん、学校における硬直化した画一的管理主義は今後も是正されていくべきであるが、それだけではおそらくイジメ問題の本質的解決には向かわないだろう。学校でのイジメ問題への対応は、日本の学校の根深い隠蔽体質も考え併せれば、イジメの発生防止という観点に軸を置くのではなく、イジメ発生後の対応の在り方の方に対策の軸を置くべきではあるまいか。

 イジメの根絶を図るために児童生徒への監視を強め、管理を強化せんとする熊本市教委の発想は、以上の点から問題の本質を完全に見誤っており、さらなるイジメのステルス化、陰湿化、悪質化をも招きかねないと考えるが、いかがか。

 そもそも今はやりのSNSによる誹謗中傷を、監視カメラの設置で防げるはずはないのだ。イジメは教室内での窃盗事件とはわけが違うし、監視強化によってイジメの発生を完璧に防げるという幻想も即刻、捨てていただこう。そしてイジメ問題をもっぱら児童生徒たちの力で解決できるよう、いかにして議論を組み立てていくのか、熊本市教委および教師側は真剣に考えていくべきであろう。

◎ニュージーランド公立小の"自由で刺激的"な日常 移民大国で根付く「ダイバーシ

   ティ教育」の実際 東洋経済オンライン 鳥羽 和久 の意見  2025.1.10

   教育においてダイバーシティを尊重するという事は一体どういうことなのか、ニュージーランドの取り組みを例にして具体的に知ることが出来るだろう。ダイバーシティ教育の実現には大きな予算が必要であることが繰り返し強調されている点も重要である。振り返って我が国の学校教育の残念なまでの低予算、教師の出血大サービス残業で無理くり体裁を整えているみすぼらしさと上辺だけのダイバーシティ尊重の掛け声を見るにつけ聞くにつけ、絶望的な感覚を覚えてしまうのは私だけであろうか。

◎30年変わらぬ体育館での雑魚寝「劣悪環境」の避難所が生む関連死 自治体任せから

   脱却を 備えあれ⑤避難力 産経新聞 2025.1.6

   阪神淡路大震災、東日本大震災・・・肝心なことの多くを過去の経験から学んでこなかったのは政治家だけではあるまい。能登半島沖地震から一年経っても被災地の復興の歩みの遅さ、ノロさは本来、安全で居心地の良い避難所として機能すべき学校の体育館で、寒さに震える「雑魚寝」状態が一向に改善されていない点にも伺える。果たして今回の災害発生後の避難生活における病死、自死の比率は30年前に比べてきちんと減ってきているのだろうか。

 思えば学校の体育館ほど避難生活を送る場所として不適切な施設は無いだろう。そこは大勢の人々が避難生活を送るために配慮され、設計されたものでは決してなく、本来は児童生徒らに忍耐と根性を養成する試練の場であり、むしろ積極的に快適さを嫌う空間であったはずだ。そこでは多くの児童生徒が退屈で長いだけの校長訓話をひたすら耐え忍び、季節によっては酷い暑さ寒さにも耐え忍ばねばならない、神聖にして厳格な「鍛錬」の場ではなかったか。どうみても図体がデカイだけのガランとした体育館の空間は暖房にまったくなじまず、ましてクーラーなど、教師たちにとっては想定外、論外…現代的な空調設備などは、ただただ児童生徒を甘やかすだけの、贅沢過ぎた余計な施設であったはずだ。

 冬はかじかむ手を握り締めて寒さを耐え忍びながらの始業式、終業式、卒業式が長時間にわたって繰り返され、夏は酷暑の中で大汗を書きつつ蒸し暑さを耐え忍びながらの終業式、講演会などが繰り返された。もちろん部活動では地獄の特訓が待ち受ける、恐ろしい試練の場であった。まさに戦時中の「皇国民錬成」精神の生き残りそのものだった体育館である。そもそも40人余りがぎゅうぎゅうに詰め込まれていた狭い教室にさえ、クーラーが本格的に導入され始めてからまだ20年も経ってはいないのが、経済大国日本の公教育の実態だったのだ。経済的繁栄の絶頂を謳歌していたあのバブル期でさえ、日本の公立学校の教室にはクーラーがほとんど存在していなかったことを思い返してほしい。

 災害時に学校に足を踏み入れた避難民は速やかに自身の学校時代の辛かった記憶を取り戻し、しばらくは我慢強く生活を送ろうとするだろう。が、もはや児童生徒たちの従順さと体力を持たない大人たちが長期間耐え続けられるほど、学校の施設は優しくない。元来が兵舎をモデルにした近代の学校施設は、野営よりは多少マシであるものの、今時の、冷暖房完備の御家庭とはまったく違う発想で設計されているのだ。

 日本の学校は決して生活する場ではなく、いまだに鍛錬の場である。そのことを痛感するのが学校での避難生活であったはずだ。この記事は日本の学校がこれまで抱えてきた、古色蒼然とした軍隊由来の発想と避難生活の場としての快適さを求める発想との相克をも伺えて実に興味深い。そして同時に教育予算と防災予算を徹底的にケチり、国民の幸福と安寧、生命を軽視してきたこの国の政治の貧困さをも痛切に思う。

 政府はこのまま有効な対応をサボり続け、連発しかねない南海トラフの大地震や首都圏直下型大地震、富士山の大噴火を漫然と待つつもりなのだろうか。防災、避難、後片付け・・・その多くをいまだに自助努力とボランティアに依存する国家を今後も「災害大国」などと日本が内外に喧伝し、自称していくのはいかがなものか。

 おそらくロシアや中国の侵攻、北朝鮮のミサイルを待つまでも無く、日本は自然災害によって一気に衰退するに違いない。きな臭い国際情勢が続く現在、確かに防衛費の増額も必要だろうが、確実にかつ目前に迫ってきた大災害への備えはさらに緊急性が高いのではあるまいか。他国の侵略で滅ぶ前に自然災害で滅ぶ方が先だとしたら、「災害大国」日本の名がすたるだろう。

 かつては優秀な人材を多数抱えて敗戦からの奇跡的な復興を遂げ、「人材大国」とも呼べるほどに国民の優秀さを誇ってきた日本である。しかし、ここ三十年余りの間にひたすら教育予算と社会保障費をケチり続け、全国に金権政治家、老害政治家を蔓延らせて、いまや酷いレベルまで子供や若者の未来を閉ざしてきた日本の現状を見た時、「人材大国」、「災害大国」と日本を呼ぶよりも「人災大国」と自称すべき時に至っているように思えるのだが、いかがか。少なくとも真剣に国民を守ろうとしない今の政府に税金を差し出す義務など国民にあろうはずがない。

 少子高齢化を含む様々な課題を先送りしてきた政府の責任はもちろん重大だが、主権を持つとされる国民の選択にも問題は多いに違いない。加えてこの問題の責任の一端は住民を欺いて避難設備の充実をさぼり、予算をケチってきたクセに、漫然と避難所を引き受け続けてきた地方自治体と教育行政側にもあるだろう。

 ところで教師たちはいざという時、自分たちの家族を放置したまま、周辺住民の避難生活をどこまでみすぼらしい学校の中で責任を持って支えられるのだろうか…疑問だらけではあるまいか。自宅ならば自己責任で防災用品を十分に整え、非常時に備えることは各自の判断でできる。しかし、いざという時、学校近くに住む教師たちはその自宅を離れてまともな設備や非常食の備えも無い学校に集合させられ、大勢の避難民のためにあくせくと働くのだ。冷たい体育館の床で一体、いつまで寝起きを強いられるのだろう。とりわけ問題とされるトイレや生理用品の件だが、これに関しても学校において何らかの改善や用意が出来ている、などと感じたことは一度も無い。

 こうした貧弱な施設と備えのままで果たして大地震や大噴火後の避難生活に現在の学校は、教師たちは、住民たちはどこまで耐えられるのだろうか。そもそも近隣住民は災害時における学校施設の不備をどこまで知っているのだろうか。実際、学校の現状を知る多くの教師は自分の家屋の安全が確認できさえすれば、本音の部分では家族とともに自宅での避難生活を望んでいるはず。

 こうして災害時の悲惨な避難状況をわずかに想像しただけでも、多くの人は教師にだけはなりたくない、と切に思うのではあるまいか。様々な点で避難施設としての条件を欠いたままの学校の惨状はもっと広く世間に知られるべきであろう。

◎長野県、自己実現できる「ウェルビーイング実践」70校決定

   リセマム 2024.12.7

   …飯田市では市内すべての小・中学校で小中一貫教育を導入。小・中学生の異学年が一緒に取り組む行事や学習、地域を生かした探究的な学びをつくる特設教科(教育課程特例校制度)を設置する。根羽村(下伊那郡)の公立学校では、小規模ならではの「学びの村づくり」として、時間割を子供たちが決定したり、地域の人が学校の教育に参加したりできる仕組みづくりを計画。栄村(下水内郡)の小・中学校では、制服や運動着、化粧やピアス、染髪などのルールは子供たちが決めるとし、揃える指導はやめ、多様な生き方や学び方を支援していくという。…

   長野県はこうした取り組みの準備期間として2025年度をあて、翌2026年度から本格実施されるという。正直に言って余りのスピード感に驚きと大きな不安を隠せない。ただし改革例として挙げられた取り組み自体は100年余り昔の取り組み(大正新教育運動)で見られたものとほとんど大差は無く、ICT化による個別最適化教育の推進以外に大した新しさはみられない。むしろこうした取り組みが事前にどれほどの計画性と予算を伴っていたのかを私たちは厳しく注視すべきであろう。

 大雑把に振り返れば大正新教育運動は大正デモクラシーの風潮に乗っかって、制度的、組織的、予算的なバックアップ体制を十分には構築できないままスタートしたため、ほぼ実験段階のレベルのままに収束している。計画性に欠けた拙速で無謀な取り組みによる失敗はその推進者が標榜していた人権尊重と民主主義の価値を結果的に貶める役割を果たしてしまい、昭和に入ると国民学校による皇国民錬成教育という恐ろしい反動を招き入れてしまった。どんなにきれいごとを叫んだとしても、それだけではきれいごとが実現するわけではない。わたしたちはこれまでも「教育改革」の名で再三繰り返されてきた、こうした目くらましに騙されてはなるまい。

 学校教育の改革の成否を握るのは法制度の整備や予算面などでのバックアップに加え、改革を推進する歯車となるべき人材の育成の進み具合である。これは教育学の世界では既に一世紀近く前から指摘されてきた。長野県では一体、こうした人材の育成をこれまでどうしてきたのだろう。どうみても人材の育成は一朝一夕にできるものではあるまい。実に怪しい限りである。

 まずは新しい改革の主旨を理解し、それを実践に移せる管理職が改革の先頭に立たなければ話になるまい。管理職の頭の中が「昭和」のままではまさに「ふてほど」そのものであろう。もちろん、一般の教師たちにも改革を推進していけるだけの知識と理解、それに心身の余力がなければなるまい。既に「教育改革」と称する過重労働ですっかりブラック化した学校にそれだけのゆとりが残されているのだろうか。この点でも大いに危惧される。実際問題として、県は児童生徒のウェルビーイングを言う前に、教師のウェルビーイングの方をまずは心配すべきではないか…

 かつての「教育改革」がことごとくそうであったように、長野県の取り組みが教師たちの疲弊を一層募らせ、挙句の果てに無責任な「絵に描いた餅」で終わらぬことを祈るばかりである。

◎「どういうつもりなのか」同級生から「ばい菌」扱いのいじめ…女子児童は100日

 以上欠席 急きょ「重大事態」認定に不信感 京都市 別児童のいじめでも一転し重大

 事態を認定 毎日放送 によるストーリー 2024.7.24

 2020年から始まっていたイジメを今頃になって教育委員会が重大事態に認定する背景に一体何が考えられるだろう。いじめ防止対策推進法に対する理解の程度が各地の教育現場ではかなりマチマチとなっており、殊に管理職によって大きな差異があることは容易に推察できるだろう。今回の件も担当者が新旧入れ替わったことでようやく表面化してきたと考えられる。

 しかし重大な案件に関しては統一的基準に基づく迅速な対応が求められるはずだ。法の規定に基づかない、現状の属人主義的な対応ぶりにはどうしても大きな危険を感じざるをえない。管理職の世界における年功序列、先輩後輩関係のあり方に深くメスを入れない限り、こうした事はいつでもどこでも起こり続けるだろう。

 とりあえず、今回の件ではこれまで重大事態としての認定を行わなかった当時の管理職、及び京都市教育委員会の担当者への厳しい処罰を下すべきである。たとえ後輩の身であっても、対応を間違っている先輩を厳しく処断できないようでは教育行政への市民の信頼は崩れる一方となるだろう。

◎この社会はまるで「寄生虫」のよう…いつのまにか「わたし」に侵入して内側から

 変えてしまう「おぞましい実態」現代ビジネス 

 内藤 朝雄(明治大学准教授・いじめ問題研究) の意見  2024.5.25

◎「一回いじめたら、止められない」「何か暴走してしまう」…意外と知らない「い

 じめの構造」現代ビジネス

 内藤 朝雄(明治大学准教授・いじめ問題研究) の意見 2024.5.25

 学校が果たしている社会的機能の一つ「社会化」のブラックな側面を寄主に対する寄生虫の不気味な影響力にたとえてみるのはイメージしやすくて効果的だろう。学校のどんなところが寄生虫の影響力と同じような不気味な感染力を持っているのか、生徒たちに問いかけてみたい。少なくとも学校とは「善」なるものと頭から決めつけて思考停止に陥っている生徒たちには刺激的な問いかけになるだろう。

◎<著者は語る>データの独裁許すな 『ヤバい統計 政府、政治家、世論はなぜ数字に

 騙(だま)されるのか』 統計学者 ジョージナ・スタージさん

 東京新聞 2024.4.28

 統計のウソを見抜くことは難しいが、常に疑ってかかる姿勢は保つべきだろう。特に政府、文科省の統計は怪しい限り。つまり「検定」なるものを通過した教科書や資料集ですら、全面的に信用するのは間違いだろう。授業では年度初めにこの記事を読ませ、統計資料の安易な利用に釘を刺しておきたい。

 とはいえ、政財界によるバイアスのあまりかからない、ごく基本的な統計資料(人口統計など)はきわめて有用なデータであり、こうしたデータをどれだけ授業に生かせていけるかが、教師の腕の見せ所でもあろう。

〇体罰を訴えた保護者アンケートを破棄して偽造 小学教諭を処分 岩手

 朝日新聞社 によるストーリー 2024.6.17

 アンケート調査の危うさはこうしたデータの偽造が絡むと一層厄介である。教師の評価が絡む児童や保護者向けのアンケートを教師自身が分析するのはやはり、やめた方が良いだろう。分析は保護者会や生徒会で行った方がデータの信頼性は高まる。回答者が忖度なしの評価をできるような条件を十分に満たさないアンケートならば行わない方が良い。安易な設計のアンケートはただ誤解を招くだけではなく、悪用されかねない。

     旭川女子中学生凍死事件、辺野古沖転覆事故、これらの出来事に共通するのは当該学校の教師たちの守秘義務で固く閉ざされた、長くて憂鬱な沈黙である。被害者のことを少しでも思うならば当事者の一人として証言や告発の動きが一度でも表面化してきておかしくないはずなのに…当該教師たちから貴重な証言が得られれば、事件事故の再発を防げるかもしれないのに…かつてどの学校事件・事故を振り返ってみてもただの一度たりとも学校教師からの内部告発は出てきたためしが無いように感じられるのは私だけではあるまい。この完璧とも言える強固なレベルの隠ぺい体質が、学校の保守体質と連動して児童生徒たちに及ぼす悪影響にはおそらく計り知れないものがあるだろう。

 各地で隠ぺいとデータの捏造が繰り返されている日本の学校現場である。学校のブラックボックス化がひそかに招き寄せている学校教育の危機がこうした各種学校事件・事故の端々から垣間見られるだろう。

◎無意識に行動を操られる「ダークパターン」の危険 「妨害」「こっそり」など知るべき7

 つの悪質手口 東洋経済オンライン 酒井 麻里子 の意見 2024.4

 この知識は児童生徒たちがネット詐欺の被害に遭わないために必要な知識になるだろう。加えてこれまで学校教育で行われてきた「教育」という美名に隠れたある種の「洗脳」を自覚する上で役立つ知識だと思うが、いかがか。

 かつて教育社会学では学校での制服や男女別名簿、教壇などが無意識的に児童生徒に及ぼす影響を検証する研究がP.ウッズ(イギリス)らによって盛んに行われていた。つまり児童生徒を無意識的に一定の方向へとコントロールするある種の政治的目論見、「ダークパターン」の研究があったのだ。

 これはフランスのM.フーコーらの監獄への考察にも通ずるもので、軍隊由来の校舎や制服、体育での整列や行進と軍隊、刑務所との類似性が指摘されていた。たとえば日本ではランドセル、セーラー服、詰襟の制服、「気を付け」の号令と「休め」の姿勢などはいずれも軍隊由来のものであった。明治期に掲げられた「国民皆学」と「国民皆兵」というスローガンは近代的国民国家の形成と「富国強兵」を急ぐ明治政府の民衆に対するある種の洗脳政策といっても過言では無かったはず。

 今、学校教育を通じてどのような「洗脳」が行われているのか、冷静に振り返る視点は教師だけでなく、実際に「洗脳」の被害を被っている児童生徒たちにも「解毒」のために必要となっていると私は考えている。

○修学旅行で預かった児童150人の財布、引率教員が無断で中身調べる…西宮市教

   委「不適切だった」 読売新聞 によるストーリー 2024.8.1

   学校にはイジメ事件に関しては生徒のプライバシー保護を盾にして事件の全貌解明を妨害し、隠蔽を図ろうとするクセに、普段は児童生徒のプライバシーの管理をおざなりにして時折、漏洩させてしまったりする残念な傾向があったりする。教師たちの多くはいかにも表向きは児童生徒の人権を尊重するフリをしているが、一部の教師の場合、子どもの人権条約すら一顧だにせず、残念ながら生徒指導を名目にして平気で児童生徒のプライバシーを侵害してくる。

 今回の件は不適切だった…では済まされないだろう。校長自身がこの指導に何ら疑問を抱くことは無かった、というから驚きだ。人権意識が今の今に至っても昭和のままであり、管理職や市教委からしてコンプライアンスの欠片すら存在していない、全くの時代遅れの認識にとどまっている、と批判されてもおかしくはあるまい。

 確かに40年近く前、高校でも修学旅行時、生徒たちの持ち物検査をしていた経験がある。当時はもっぱら酒、タバコ、ウォークマンやラジカセなどのチェックが主だったが、まだまだ校内暴力の余韻が残っていた時代でもあったため、検査すること自体はある程度まで仕方ないだろう、と感じないわけではなかった。事実、遠足の際、バスの後方の座席でお酒を回し飲みしていたグループの存在が発覚したことがあった。当時は中位層の高校でも最悪、ナイフ等の所持だって起こりうる時代であり、一切、持ち物検査をしないで済むような旅行がほぼほぼ無理な状況は確かにあったと思う。

 しかしその当時ですら所持する金額に関して上限を設けていたとしても学校側は一切、本当の所持金を確認してこなかった。生徒の所持金は保護者の所持金と同質のものであり、基本的には生徒及び保護者の判断にゆだねられるべきプライバシーそのものである。生徒にあまりにも多額の所持金がある場合、盗難や紛失の恐れが増し、いざという時、十分な事前指導を行わなかったと学校側の責任が追及されるような事態はもちろん想定しておく必要がある。だからこそ、事前に多額のお金を持参させないよう、保護者にも依頼するし、所持金の上限額も提示するのだ。しかし、その先はやはり保護者と生徒自身の自己責任に委ねるほか、手立てはあるまい。

 生徒たちにはこの件をどう思うのか、なぜこのようなことが学校ではまかり通ってしまうのか、じっくり考えさせたい。

 

・名古屋市教委金品授受問題

◎徹底追及 名古屋市教育委員会の金品問題 不可解な“名簿とカネ” 学閥で校長

 が…? CBCニュース【CBCテレビ公式】 2024/03/26 7:43

 ここでも寺脇氏の学校現場への無知がさらけ出されている。管理職候補を推薦する名簿の存在は千葉にも古くからあったはず。管理職採用を巡っては学閥や校長会の影響力もかなり大きいのは教師たちにも良く知られたことである。特に愛知教育大出身者が管理職の多くを占める名古屋市の場合には管理職採用試験にしっかりとした公正さがある、と思う方がおかしい。

 寺脇氏のような、学校現場への知識にまったく欠ける人物が文科省の官僚だったわけだから、教育行政が迷走してトンチンカンな政策をとり続けるのも当然であり、文科省の改革抜きで教育改革など完全に不可能なのである。

○座長「なれ合い構造あった」 名古屋市教育委の金品授受問題報告書

 毎日新聞 によるストーリー 2024.8.28

 そもそも文科省の官僚だった寺脇氏が座長を務めるような調査検証チームが出す報告書なぞ、一体誰が信用するのだろうか。ただの茶番に過ぎないのは見るまでもなく明らかであろう。チームは「…名簿や金品による人事への影響は否定」したというから呆れる。一体、どんなデータ、資料を根拠にこんな結論が出されたのか…限りなく疑わしい。どうせまともな調査など、行われたわけがあるまい。

 他方で「教員集団の閉鎖的・排他的な仲間意識、なれ合いの構造があった」と厳しく批判したというが、これは明らかに口先だけ。世間を欺くただの茶番であろう。教育行政側のメンバーだった人物を座長とするような、厳格さ、公正さ、第三者性に欠けるこの調査検証チーム自体が市教委側と連携してズブズブの馴れ合いを演じているのは想像に難くない。教職員課長や教育長も務めた前市長の松原武久氏へヒアリングしたというが、こんなもの、岸田首相がオリンピック問題で行ったという森元首相へのヒアリング並みに信用できない。市教委および調査検証チームと馴れ合い、じゃれ合う関係性の中で松原氏が知らぬ存ぜぬを貫くのは極めて容易であっただろう。

○教育関係者「闇深い」 名古屋市教委の金品受領問題報告書

 毎日新聞 によるストーリー 2024.8.28

 これ管理職の選考を巡る厳格さ、公正さに欠ける金品授受は教育公務員として見逃せないはずの大きな信用失墜行為であり、関係者の分限問題に関わるべきレベルの深刻さがある。にもかかわらず、調査検証チームの報告書には危機感の欠片も見られない、生ぬるさがある。再調査が必要なのは言を俟たない。

○名古屋市教委の金品授受、総額1300万円超に…検証チーム「癒着と映らないか

   との視点が欠落」 読売新聞 によるストーリー 2024.3.30

 文科省の官僚だった寺脇氏が「…推薦名簿がまかり通っていたことも驚きだ」と指摘していることに驚く。文科省にいた人物が「推薦名簿」すら知らぬこと自体、恥ずかしい事だろう。学校現場の事を知ろうとしない人物が平気で官僚を務めている文科省というお役所のオワコンぶりに私はむしろ興冷めしてしまう。文科省がこんなテイタラクだから教育現場での不祥事が絶えないのではあるまいか。官僚たちの学校現場に対する無関心、無知、勉強不足こそが諸悪の根源なのかもしれない。

◎元校長らへの人事案「内覧」会合費にも支出 名古屋市教委の金品授受

   朝日新聞社 によるストーリー 2024.3.29

 金品の授受に関しては公にされると良くない、との認識が関係者の間で共有されていたという。同様の話はかつて名古屋に限らず、全国的にあったはずで、教員に採用されるためには教育委員会の有力者に金品を送るのが必須だった県があるとも聞いている。しかし声高にコンプラが叫ばれている現在、この悪習はとっくの昔に無くなっているものと不覚にも私自身、思っていた。まさに「不適切にもほどがある」ということだ。

 とはいえ数々のイジメ事件隠蔽など、大きな不祥事を繰り返してきたこれまでの学校社会の異様さを思えば、この程度の事があったとしてもさほど驚くほどのことではあるまい。世界や時代の進展に背を向け、百年一日のごとく因循姑息な、馴れ合いだらけの村社会に安住してきた日本の学校教育界である。おそらく同様の風習を続けてきた市町村が他にもあるに違いない。

 実は日本の学校社会全体が政治家の世界に負けず劣らず、とっくの昔に「不適切にもほどがある」状態であったはず。政治家の裏金問題は教育委員会の裏金問題とよく似た構造をはらんでいるのではあるまいか。

 

◎公教育のモデルつくるつもりが「法令違反」 奈教大付小教員の嘆き

 朝日新聞社 によるストーリー 2024.4.5

◎「文科省の二枚舌」元次官も憤慨、奈良県の教員“総取り替え”騒動で注目「学習指

 導要領は憲法違反?」SmartFLASH によるストーリー 2024.4.4

 前川氏の意見に同感である。20年以上前のことだが、君が代の歌詞を授業で教えていたら県教委のメンバーからそこまで教えなくともよい、との指導を受けてガッカリさせられたことがある。君が代をどのように、どこまで教えるべきなのかといった判断が文科省から明確に示されることなく、たかが教員委員会のメンバー一人の主観で指導を受けたことにも強い反発を覚える。

 そもそも君が代の歌詞を高校の生徒たちがこれまで一人も知らなかったこと自体、本来ならば大問題なはず。学校で歌うことを強制している「国歌」の歌詞と意味を学校ではきちんと教えてはならない、というような、ありえないほどの珍妙な指導がまかり通る教育行政の不思議さに国民はもう少し気付くべきだろう。

 一方で確かに義務教育段階では多少の統制が必要であり、学校や教師の間で教える内容に大差があるのは問題。しかし今回の件では大綱にすぎない学習指導要領があたかも「神の言葉」と敬われた大日本帝国憲法であるかのような仰々しさで金科玉条のごとく奉られている印象を受ける。これは教育界に戦時中の超国家主義的な発想がいまだ生き残っている証拠ではないのか。しかも文科省がズカズカと一学校の校内人事に全面介入するほどの逸脱が本当にこの小学校に存在していたのだろうか…怪しい限りである。仮に大学や文科省の今回の判断が正しいとするならば、かつて私が教えていた高校生たちに小中学校時代、しっかりと君が代の歌詞を教えてこなかった千葉県の小中学校の教師たちの方こそ厳しく処罰されるべきであろう。

 きっと文科省の指導の背景には政府与党の強い指導があったに違いない。だとすれば教育における政治的中立性を守るべき文科省や国立大学がいとも容易に政治的圧力に屈し、教員の半数を転出させるという違法なレベルでの厳しい人事介入を行った…すなわち政治的中立性の順守を謳った憲法や教育基本法を厳守すべき文科省が自らそれに違反するような指導を行った、ないしは黙認したということではないのか。

 やはりこの役所の堕落ぶりは想像を絶している。

◎「不登校の原因はいじめ=0.2%」という文科省と学校を信用できないワケ

   JBpress 石井 志昂,湯浅 大輝 によるストーリー 2023.8.18

 現場に長くいた人間からすれば、この手の調査結果は全くと言って良いほど信用できないに決まっている。

〇公立小・中学でのいじめ認知件数 自治体間で最大30倍の格差

 毎日新聞 によるストーリー 2023.6.21

 学校によってはイジメ認知件数がゼロのところもあったという。もちろん現実的に見て「ゼロ」はありえない数字である。といっても別に驚くことはあるまい。市町村によっては学校からの報告に虚偽が含まれるのは当たり前であり、むしろ普通のことではないのか。管理職が自らを不利にするような報告をお上にあげるわけがない、と思うのが教育界の常識。

   全国学力テストの結果がほぼほぼ信用できないのと同様に、学校の上っ面をフワッとなでる程度の安易な手法による報告や調査で学校現場の実態がつかめる、と思う方が今やあまりにも能天気なのだ。

 いや、もとより調査を命じた側も「やってます」感を演出するためだけに嫌々、調査を行なわせているに過ぎないはず。でなければ神戸市のようにイジメ事件の隠蔽が学校や教育委員会の中で執拗に繰り返されるはずがないのである。

   逆に文科省が各教育委員会や学校の牢固な隠蔽体質を知らぬわけがあるまい。所詮は「同じ穴のむじな」、この調査自体が国民を欺くだけの、ただの茶番だと思うべきだろう。

 

   しかし、こうしたアリバイ作りを主な目的とする虚しいだけの仕事だからといって決して侮ってはいけない。学校のブラック化はお上から送り付けてくるアリバイ作りのためだけのような文書の山が生み出している側面もあるからだ。

   教員不足が問題視される以前から指摘されていたのが、学校における管理職希望者の減少であった。実際、傍から見ていても教頭や教務主任の仕事量は異常なほど多く多岐にわたってきている。

 管理職として必要とされる能力はもはや学校教育への深い理解や豊富な経験、授業の力などではなく、膨大な事務仕事を滞りなく表面的にスマートにこなす事務処理能力の高さに特化してきているという印象が強い。

 形骸化した事務仕事の削減は文科省以下、すべての部署に共通した切実な願いとなっているはずだ。そしてこの願いが実現するためには予算と人員の増大が必要不可欠であることは言うまでもなく、しかも予算増の可能性は現政権下、限りなくゼロに近い。こうしたことに由来する先の見えない絶望感こそが現今、多くの教師の心身を追い詰めている最大の元凶なのではあるまいか。

○いじめで不登校、学校からの認知報告は卒業後 保護者は再調査求める

 朝日新聞社 によるストーリー 2024.4.4

 一体、いつになったらこの手の問題が無くなるのだろうか。この種の問題が執拗に繰り返されている現状こそ、被害者側が学校や教育委員会に期待しているうちは問題解決がほとんど不可能だということを物語ってはいまいか。教師だけではなく、保護者もまた教育行政への過剰な期待を捨てるべきなのではあるまいか。

 

〇イメージは「しんどそう」だけど…将来の夢を「先生」にしてね 兵庫県教委が高校

   に職員派遣、やりがい語る 

  神戸新聞NEXT/神戸新聞社 によるストーリー 2023.7.7

 学校のブラック化を主因とする教師不足が深刻化する中で若者の教職離れを食い止めようと各地の教育委員会が躍起になるあまり、恥も外聞もなく教員採用試験のハードルをひたすら下げてしまおうとしている。これは言ってみれば教職の大安売り、たたき売りを全国規模で展開しているようなものであろう。

 

   この状況がどんなに酷く、みっともない話なのか、極端な例だが、分かりやすいので医者で例えてみよう。仮に深刻な医師不足を理由に医師会の判断で医師の免許を持たない人が医師として病院に勤められるようになったとしたらどうだろう。さて、免許を持たない人が今、あなたの目の前で不安げにメスを握っていて、これから震える手であなたの心臓を手術する…患者の立場からすれば身震いするほどおぞましい光景ではないか。

   実際、地方によってはほとんど教師養成教育を受けておらず、免許すら持たない人まで教壇に立たせる動きが出ているのだ。医者ほどの高度な専門性を要求されない教職ではあるが、それでも児童生徒の命を預かり、将来の進路にまで深く関わってしまう仕事ではある。

 

   「国家百年の大計」を委ねられた教師が今や希望すれば誰でもなれてしまう…どう見ても正常な事態とは思えない。しかしうがった見方をすれば現在の教職価値の暴落は軍拡のために教育予算を削減すべく、教師の賃金を低く抑え、待遇をさらに悪化させる口実には利用できるだろう。案外、政府や文科省、県教委の狙いもそこにあるのかもしれない。

   ただし教師に将来を左右されかねない児童生徒の立場から見ればこの新規採用を巡る人事はまさに噴飯物となる。今、教育委員会に蔑ろにされ、心底馬鹿にされているのは現場の教師だけではない。むしろ児童生徒やその保護者側なのである。

 

   しかも教師間のイジメやイジメ自殺事件の隠蔽などの悪質な不祥事が繰り返されてきた兵庫県では「やりがい搾取」の実態を放置してきた張本人の県教委がついに自ら高校へ乗り込み、無反省にも教職の「やりがい」をエサにして生徒たちをブラック職場に勧誘するという詐欺まがいの行為を行っているらしい。

   おそらく彼らからすれば学校というブラック職場は悪意ある第三者が作り出す間違った「イメージ」、すなわちマスコミが作り出した幻想に過ぎないのだ。現在の教師不足は無責任なマスコミが垂れ流した風評のもたらした被害の一つであり、我々はその後始末に追われている可哀そうな被害者…

   しかしもういい加減、騙されてはなるまい。これは有為な青少年の将来を徒に毀損し、人生をブラック化させかねない、まさに教育の名をかたる詐欺的犯罪行為そのものと見るべきなのである。これまで学校というブラック職場で心身を破壊され、命まで奪われた数多くの教師や生徒たち、その遺族の痛みを、実際、彼らはこれまでずぅーっと世間から見えないよう、巧妙に隠蔽してきたのだから。

参考記事

◎校長、教頭、教職員計78人を懲戒 異例の大量処分…出張旅費の不正受給が横行、服務規程も守られず 

 東京新聞 2024.2.15

 まさに公教育のメルトダウン、末期的症状とはこのような現象をさすのかもしれない。おそらくこれでも今回表沙汰になったのは「氷山の一角」に過ぎないだろう。これは川崎市における市立学校の多くが校長以下、全職員規模で完全にコンプライアンス無視の暴走を常態化させてしまい、どうにも止まらなくなってしまった結果だと思われる。

 ほとんど土砂崩れ状態でいったん足元から地盤ごと滑り出してしまうと、多くの人は踏ん張りが効かず、ひたすら状況に流されるままとなる。ここまで来てしまうと土砂崩れ現場の人間ではもはやどうにもなるまい。

 漫然としているといずれ千葉県でもいくつかの学校がこのような事態を招くのではあるまいか。こうした事件の背景にあるのは全教師レベルに蔓延する打ちのめされそうなほどの無力感だろう。多くの職員に共有される極めて低い自己効力感、組織効力感がついには学校の隅々まで沈滞させ、どんよりとさせてしまっているのではあるまいか。

 一体、何が彼らをここまで駆り立ててしまったのか…教育行政の責任は重大である。末端の職員をどんなに処罰しても事態は悪化するだけかもしれない。そもそも上級責任者が自分の責任を棚に上げて下々を処罰するだけの醜い人事が横行するような組織に明るい未来が来るわけはない。

◎「傍聴ブロック」なき今、強制わいせつ罪に問われた元校長に判決 被害者の不信を強めた横浜市教委

   のやり方 東京新聞 2024.5.25

 

・学校教育と政治

参考記事

〇京大総長からの学位記「受領は拒否いたします!」 学生のスピーチがSNSで話題 伝

    えたかったことは withnews 2025.5.31

※参考動画

〇トランプ政権が圧力 ハーバード大学で卒業式 「政府が何をするかわからず、なす 

    すべもない」日本の留学生ら不安ぬぐえず

    TBS NEWS DIG Powered by JNN  2025/05/30  3:22

〇【ハーバード問題】日本人教員「大半が大学を支持」分断が加速?入山章栄氏「米

    の反知性主義VS学費4000万円の超エリート」|アベヒル

    ABEMAニュース【公式】 2025/05/26  20:14

    政治と教育との密接な関係性が日本の京都大学とアメリカのハーバード大学での動きを巡って露わとなってきている。学校教育に対して政府が強い影響力を及ぼそうとすることは世界中で見られてきた。今回の件では大学における学問の自由が政府によって脅かされている点で共通しているが、日米では大学の動きが対照的である。ここではトランプへの批判よりも、日本の学校教育が政治や経済にひたすら従属してきたこれまでの教育の在り方を根底的に問い直したい。

 

・横浜市教委裁判傍聴動員

○形だけでは意味はない いじめ自殺対応で横浜市教委が失った信頼 神奈川 ノートの

   片隅で 産経新聞 2024.9.3

  「市教委が地に落ちた信頼を取り戻すには、子供を守る心からの行動を積み重ねるしかない」との指摘だが、この程度の精神論でイジメ隠蔽体質が改善できるわけは無かろう。教育委員会での人事評価の基準と画一的な管理主義を具体的に見直していく手順を自ら示せない内は何をしてもダメ。

 しかしこの組織に自浄能力を期待するのはもう辞めておこう。それに文科省自体が変わらなければ地方が変われる部分は小さいに違いあるまい。教育行政全体において上意下達の長老支配が終わらない限り、失われた信頼を取り戻すことは無理である。

○横浜市教委、5人懲戒処分 裁判傍聴に職員動員問題、いじめ対応巡り

   毎日新聞 によるストーリー 2024.8.24

   横浜市立中2年の女子生徒が2020年、いじめを受けて自殺した件で、横浜市教育委員会が学校に対していじめを認知したことを報告する文書を取り下げるよう指示していたことが判明したという。神戸市でも似たような事件があり、学校以上に教育委員会の隠蔽体質が問われる結果となった。教師たちの中でどういう人物が校長や教頭になっていくのか…世間から疑われても仕方あるまい。

   裁判傍聴への動員問題でも隠蔽体質の根深さが表面化してしまっている。彼らが教員採用を行っているのだから、彼らに採用された横浜市の教師全体の資質にまで疑問が生じてしまいかねない由々しき事態である。この程度の処分で済ませられる問題だとはまったく思えないのだが、いかがか。

◎被害者側からの要請「明確な記録なし」 横浜市教委、傍聴動員問題で

 朝日新聞デジタル記事 堅島敢太郎 2024年5月22日 21時18分

 教員によるセクハラ等の事件を裁く裁判で大勢の教職員を法廷に送り込み、一般の人々の傍聴を阻止しようとした横浜市教委の件。教委側が保護者の要請によってこうした事態を招いてしまったという言い訳が実は自己保身のためのウソであったという可能性が出てきている。「明確な記録」が残されていないのに、被害者側の要請があった、とする往生際の悪さ…もしもウソという事になれば重大な責任問題に発展するだろうし、前教育長が法廷侮辱罪等で訴えられてもおかしくはあるまい。本来ならばこの時点で横浜市や神奈川県教委は前教育長及び関係職員への厳しい罰則を科すべきではなかろうか。

〇横浜市教委の「傍聴ブロック」、外部検証チームを立ち上げ 弁護士3人で6月中に対

 応へ 東京新聞 2024.5.27

   どうやら保護者の要請があったことは文書で確認できたそうだが、横浜市として弁護士を3人外部から招き、調査することになったらしい。詳しい調査結果が公表されるのを待ちたい。

○「監査を重く見ていただきたい」市教委に委員が指弾 横浜市裁判傍聴妨害めぐる監

 査請求 産経新聞 2024.7.5

 鹿児島県警と似たような、身内をかばうための隠蔽の可能性を強く感じる。

○わいせつ教員裁判の傍聴動員を決めた前教育長、その後は「安易な前例踏襲や追

 随」で計11回 読売新聞 によるストーリー 2024.7.28

 やはり隠蔽としか思えない。

 

その4.安保体制と基地問題 ①沖縄の戦後と日米関係

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

参考動画

◎人々が求めた“沖縄”とは 「屈辱の日」に問い直す本土復帰(沖縄テレビ)

     2026/04/28 沖縄ニュースOTV 2026/04/30 8:31

      4月28日は何の日だったのか、問い直すところからこの分野を始めていきたい。

◎【日米安保条約に「日本防衛」の文字ナシ】在日米軍研究の第一人者・川名晋史

    「助けは“時価”」/米軍が「事前協議なし」戦争できる抜け道=“国連軍”/「沖縄

     →全土問題」安保条約は“再検証”が必要【1on1】

     TBS CROSS DIG with Bloomberg 2026/03/18 31:37

     沖縄の米軍基地だけではなく、日本全体の基地問題として概観しようとする時に見落とされがちな国連軍の問題をも視野に入れて理解できる、きわめて有用な動画。

◎【小泉悠vs高橋弘樹】核保有の是非...日米同盟は破棄される!?台湾有事・イラン・

     ロシアウクライナ...混沌とした世界での安全保障とは?弱小国日本が具体的にすべ

     きこと     ReHacQ−リハック−【公式】 2026.4.11 51:59

     トッド氏の日本核武装論と併せて参考にしたい。小泉氏の指摘する通り、日本は今後、カナダ、オーストラリア、フィリピン、韓国、EUなどとの連携を強めつつ、当分はアメリカとの同盟関係を維持する…というのが安全保障上、取るべき現実路線であろう。ただしアメリカが今後、さらに暴走していくとすれば、最悪、日本は韓国やオーストラリアなどとの緊密な連携のもとに、核戦力の合同管理をする必要に迫られる可能性はなきにしもあらず。

参考記事

・戦後日本と「進撃の巨人」

◎「日米安保を解消し、日本は35年までに軍事自立せよ」米軍事専門家が突如発表し

     た衝撃論文の現実度 

     現代ビジネス 近藤 大介(『現代ビジネス』編集次長) 2026.9.22

     このアメリカにおける対東アジア戦略構想は極めて現実的であり、トランプ政権のこれまでの路線を強力に後押しするものであろう。とはいえこのところのトランプ政権の不人気から見て、次期政権は民主党政権となる可能性がかなり高い。とすれば民主党の戦略構想とは相容れないだろうジェニファー氏の構想は当分、日の目を見ないかもしれない。しかし次の次に共和党政権が成立すれば、彼女の構想は一気に実現へ向けて加速するようにも思える。

     日本にとって大きな問題は、彼女の構想通りに政策が進んだ時にアメリカ抜きで尖閣や沖縄を中国の進出からどう守るか、という点であろう。これまでも指摘されてきたように、仮に日本が尖閣や沖縄の領有にこれまで通り固執するならば、近い将来、「非核三原則」の見直しを日本は迫られるかもしれない。海底資源の確保こそ日本経済の生命線の一つ、と見るならば、日本の核武装はいずれ極めて現実的な選択として浮かび上がってくるのでは…

     この問題、極めて悩ましいが、だからこそ、ぜひ、授業の討論のテーマとして取り上げていきたい。辺野古沖転覆事故の問題と絡めていくと、さらに議論百出して授業は一層、熱気を帯びてくるに違いない。

◎「日本はアメリカ帝国の支配下」「反中国は偽のナショナリズム」エマニュエル・ト

     ッドが語る、日本が核武装すべき根本的な理由

   「文春オンライン」編集部 2026.4.2

 トッド氏は日本の核武装こそがアメリカに隷属してきた戦後日本の真の主権回復につながり、アメリカに起因する戦争に日本がむざむざと巻き込まれないようにする上でも役立つ、日本の平和維持に役立つ強力な手段であると主張している。確かに核兵器を所有する四か国の動向にひたすら翻弄されかねない不安定な日本の立ち位置を考えると、トッド氏の主張は実に真っ当に思えてくる。

     トランプ政権の下で恐ろしいほどに迷走と暴走を続けるアメリカ、そのアメリカとの対立をいよいよ深めていく近隣のロシアや中国、北朝鮮…それらの動きをよくよく考えてみると、いつ火をふいてもおかしくないほどに深刻化した対立の真っただ中におかれた日本の取るべき道はきわめて険しいものになるほかあるまい。

 どう見ても日本がアメリカ追随一辺倒のままで良いとは到底思えない…そうした現状は確かにある。したがって今後は核武装を通じてアメリカのクビキから少しでも自らを解放し、できる限り独自の力で自国の安全保障を確立していくことこそ、健全な主権国家として真っ当な道なのかもしれない。これは同時に沖縄の米軍基地問題の根本的解決への道筋をも示しているはずである。

 トッド氏の提言は「平和主義国家」、「主権国家」という戦後日本の上辺だけ、建前だけの欺瞞性を鋭く暴き、国家の安全保障を真剣に、冷徹に考えてこなかった多くの日本国民への驚くほど真摯で親身、かつ痛烈なる警告でもあるに違いない。

〇核戦争計画に組み込まれていた在日米軍、復帰後の沖縄で核兵器投下の訓練繰り返

    す 過去に疑惑浮上も政府は一貫否定、「今でも訓練か」被爆者の懸念【在日米軍と核

    戦争計画】 47NEWS 2026.2.27

 かつて沖縄に数多くの核兵器が持ち込まれ、伊江島などで投下訓練が行われていたことはもはや否定できない事実ではなかったのか。国民に隠蔽を繰り返してきた政府の姿勢こそが、日本社会全体に醜い隠蔽体質を拡散する原動力となってきたと思うのだが…こんな政府にスパイ活動防止のための法案など、提出する資格などあるまい。嘘つき政府のままでは結果的に米国従属の体制は変えられないに違いない。

参考動画

◎フェンスの向こう側 ~在日米軍基地の今~【ニュース ジグザグ】

    読売テレビニュース 2025/05/17  12:07

 戦闘機のパイロットが着用するヘルメットの価格が6000万円ほどという事に驚かされる。基地内の様子を多少、知ることが出来ると同時に、沖縄県民の基地に対する思いに世代間の違いが若干みられる点も興味深い。基地内の小学校が3校もあり、一クラス15人程度の少人編成である点など、随所に日米の差が伺われ、基地問題の導入の際に視聴させると学習内容の発展性が期待できるだろう。

〇平和教育アンケート30年 戦後80年 高校生 歴史との向き合いは(沖縄テレビ)

    2025/6/04 沖縄ニュースOTV 2025/06/05 4:08

 平和教育の発展を妨げているのは各学校や教師の怠慢ではなく、もっぱら文科省や教育委員会による授業内容への過度の統制、制限ではないのか。事実として確定した過去の出来事、沖縄戦のみを学ぶ…という発想では今、話題となっている問題への児童生徒の興味関心を惹きだすことが極めて難しい。未来を生きる児童生徒の関心を惹きだすには現在、直面しているホットな課題から迫る必要があるだろう。そして沖縄においてのそれは基地問題であり、尖閣問題なのである。

    しかしこの問題を公教育で扱うには、文科省や教育委員会、管理職からの指導や管理といった横やり、介入の危険性が大きい。また教師側にもかなりの知識と授業力を必要とする。ゆえにともすれば実際の授業の中では敬遠されがちな話題となっているのではあるまいか。

    しかし知識の詰め込みや画一的一斉講義形式の授業から脱却する上で、現在、話題となっているテーマを扱いにくくしている教科書検定制度や教育内容の見直しは不可避の課題であろう。また児童生徒の授業参加度を高めるうえで議論を軸とした授業展開とそれを可能とする教師の力量が必須となるはず。とすれば授業力向上につながる大学での教員養成教育の充実がまずは求められるはずである。

◎"核"の最前線だった沖縄(沖縄テレビ)2025/6/03
    沖縄ニュースOTV 2025/06/04 8:05

 沖縄における核ミサイル配備について短時間で概観したいのなら、この動画が便利だろう。ただしミサイルの誤発射事故など、沖縄の住民を脅かした恐ろしい過去については別の資料を用いる必要がある

◎【琉球サウダーヂ】史跡と戦争 第2話「扁額」

 2021/02/15 RBCチャンネル 【琉球放送】 2:30

 この分野の導入に使えるだろう。敗戦後、トイレの用材として米軍によってくりぬかれたと言われる無惨な姿を留める扁額。乾隆3年(1737)の元号にも注目させたい。戦後の沖縄が置かれた悲惨な立場を象徴する遺産の一つであろう。できればCMをとばして視聴させたい。

◎【悲報】アメリカ人が持つ日本人への偏見が酷すぎる

 Chase & KenKen  2023/11/25  9:02

 この動画はこの分野や差別の授業で絶対に視聴させたい。日本と深く結びついている同盟国アメリカに日本が良く思われていると思い込んでいる日本人はかなり多いだろう。授業でこの動画を見せる前にアメリカ人は日本人についてどう思っているのか、アンケートしておくと面白い展開になりそうだ。

 日本の観光業の隆盛ぶりで現在、「日本万歳」に陥りがちな生徒たちの多さが予想できる。しかし多くのアメリカ人の本音、実態はおそらくこんなものなのだ。でなければアメリカは二度も日本に原爆を落とさないだろうし、いまも図々しく日本の各地に基地を持っていないはずである。沖縄で米兵の暴行事件が後を絶たない背景にアメリカ人の日本人、アジア人を見下す偏見や差別が広範に存在することを決して忘れてはなるまい。

◎日の丸と沖縄 屈折した歴史 ー復帰を知るーVol.1 (OTVライブラリ/2012

 年放送)OTV沖縄テレビ  2023/05/11 5:58

 日の丸に対する沖縄の人々の複雑な思いは一体何に起因するのか、早めに考えさせたい。特に平和憲法下への日本への復帰を熱望してきた沖縄の人々が、復帰後、なぜ日の丸を忌避し始めたのか、その理由を列挙させてから討論に持ち込みたい。

 

・敗戦と戦後の始まり

 1945年7月ポツダム宣言(アメリカ、原子爆弾の実用化に成功)で連合国は日本の無条件降伏を勧告⇒天皇制護持に執着した鈴木貫太郎内閣これを黙殺

 8月6日、広島に原子爆弾投下

   8日、ソ連、対日参戦を表明

   9日、長崎に原子爆弾(プルトニウム型)投下

    連合国側(アメリカ)、天皇制存続の可能性を留保する回答

   15日、終戦の詔勅「朕はここに国体を護持し得て・・・」

    ⇒鈴木内閣総辞職、アメリカ単独による間接統治へ(⇔ドイツ)

    ⇒東久邇宮稔彦(天皇の従姉妹で陸軍大将)内閣成立

     日本軍の武装解除と天皇制の存続が至上命題

 9月2日、日本政府代表重光葵外相と軍部代表梅津美治郎海軍大将がミズーリ号上で 

     降伏文書に調印。当初は天皇が調印する予定だった。

Q.なぜ天皇は国家元首として降伏文書の調印に参加しなかったのか?

A.天皇の権威を占領政策に利用する方向でマッカーサーは動き始めていたため、天皇

 に屈辱を与え、権威を傷つけるような調印式は控えることになった。つまりアメリ

 カ側からすれば天皇制の利用価値の低下を恐れたのであろう。

 

 9月7日、沖縄で降伏文書調印。本土と沖縄、奄美、小笠原等は区別された。本土はマッカーサー率いる国連軍(⇒GHQ)による占領となったが、沖縄などは「唯一の地上戦」を経てアメリカが獲得した戦利品という扱いで、直接的な軍政下に置かれてしまった。なお、敗戦後に焼け野原状態となった沖縄を救ったのはアメリカによる援助以外では海外の沖縄出身者による募金、物資支援(ハワイから550頭ものブタ⇒養豚業復興)が大きかった。

 東久邇宮内閣は治安維持法等の存続を図るなどGHQと対立し、総辞職へ。

 10月⇒幣原喜重郎(親英米派、協調外交)内閣成立

     財閥解体、農地解放、戦争犯罪人の逮捕、公職追放などを推進

     しかし大日本帝国憲法改正には消極的なため総辞職

 1946年5月、吉田茂(東条内閣打倒を計画)内閣成立

 1946年11月3日、日本国憲法公布

  マッカーサー三原則とGHQ草案が骨格⇒「押しつけ憲法」

  ・天皇制の存続と民主化(昭和天皇の続投を含む)

  ・平和主義(⇒日本国憲法第9条「戦争の放棄」)

  ・封建制の廃止(軍国主義の除去、非民主主義的制度・組織の廃止等)

1947年「天皇メッセージ」:昭和天皇、米国による沖縄占領を支持、長期の租借(25年以上)を提案

 ※東京裁判(1946~48)の最中であり、アメリカは天皇の自己保身と解釈。寺崎メモによると、天 

  皇は米国による沖縄占領は日米双方に利し、共産主義勢力の影響を懸念する日本国民の賛同も得ら

  れるなどと記している。1979年にこの文書が発見されると、象徴天皇制の下での昭和天皇と政治

  の関わりを示す文書として注目を集めた。天皇メッセージをめぐっては、日本本土の国体護持のた

  めに沖縄を切り捨てたとする議論や、長期租借の形式をとることで潜在的主権を確保する意図だっ

  たという議論などがあり、その意図や政治的・外交的影響については、なお論争がある。

米軍による占領・・・サンフランシスコ平和条約による独立回復?実質「占領」継続

日米安全保障体制の成立(1951~)と冷戦(米英vs.ソ連・中国)

※参考記事

 ◎「この部屋の中だけのお話でございます」昭和天皇の“過激な一言”…秘録に残る“戦争の恨”と“多

  くの人々への批判” 文春オンライン 河西 秀哉 によるストーリー 2023.8.15

 敗戦に関する昭和天皇の認識が垣間見える極めて貴重な証言。満州事変で結局は関東軍の暴走を追認

 した昭和天皇…しかしそのことには触れず、アメリカが強く日本を批判してくれたならば日米開戦は

 回避できたのでは…とアメリカ側の対応にもっぱら責任を転嫁している。張作霖爆殺事件への処罰が

 生ぬるかった田中義一内閣の時代が陸軍の増長を招き、戦争の拡大につながった大きな分岐点と天皇

 は認識。多少は自己責任に言及してはいるものの、昭和天皇に国家の最高権力者としての自覚と責任

 感がやや欠落していた点は否めないだろう。満州事変の際にも他国頼みの認識が天皇にあったという

 ことに注目したい。ただし、親英米派で海軍穏健派よりであった昭和天皇を軽視し、排除しようとい

 う動きすら陸軍の皇道派将校にはあったことも分かる。当時の昭和天皇が実際に発揮できたリーダー

 シップを過大評価してはなるまい。対米強硬派の伏見宮や秩父宮の存在が昭和天皇の立場をかなり微

 妙なものにしていた点は無視できない。天皇の戦争責任を考える際には昭和天皇の個人的責任に加え

 て天皇制を軸とする明治憲法体制の制度的・組織的欠陥に由来する責任も厳しく追及されねばならな

 い。問題は戦後日本がどの程度、明治憲法体制の制度的・組織的欠陥を是正できたのか、である。

◎4月28日“屈辱の日” 西銘沖縄担当大臣は

 2022/04/27 【琉球放送】RBC NEWS 1:09

 サンフランシスコ平和条約が沖縄の人々にどう受け止められていたのか、知っておくべきだろう。

◎沖縄県 国頭村・鹿児島県 与論町 ”4・28” を忘れない 絆を深めた歴史(沖縄テレ

 ビ)2022/4/28 OTV沖縄テレビ 9:38

◎予告編「海がつなげた、こころの絆」沖縄祖国復帰50周年記念事業映像

 2022/04/26 Yoron Island Japan 4:42

 

〇「原爆投下は正当だった」アメリカ人学生の言葉に日本人精神科医が返した言葉 

   現代ビジネス 内田 舞(医師・小児精神科医) の意見 2024.10.13

   敵国人であったとしても相手に共感できるかどうかは、とりあえず人間という生き物に対する深い理解と強い興味・関心が必須の前提条件となるだろう。

   2024年10月、ノーベル平和賞に日本被団協が選ばれた意義は大きい。これを一つにきっかけにして、これまでひたすらアメリカの言いなりになってきた日本政府の対米姿勢を少しでも変えられたら…と願うばかりである。

   授業では様々な観点から人間理解を深めることの意義を強調するとともに、戦後の対米屈従外交の経緯を知り、今後の日米関係のあり方を問いたい。

○【外国人にインタビュー】広島で外国人観光客が伝えたいこと!アメリカ人ジャー

   ナリストの視点 インタビュー THE ワールド  2024/05/06  12:51

 最初のジャーナリストへのインタビューは大いに参考となるだろう。7:50までの視聴だけでも十分。

◎初の沖縄訪問で火炎瓶…「ひめゆりの塔事件」に見る、上皇ご夫婦の“沖縄への思

 い”【皇室アーカイブ】(2018年3月放送)|TBS NEWS DIG

 TBS NEWS DIG Powered by JNN  2023/05/03 3:06

 なぜ、沖縄で火炎瓶を投げられたのか…かつて昭和天皇がアメリカに対して沖縄の支配権を長期にわたって認める発言、いわゆる「沖縄メッセージ」があったことへ言及しないこの報道の姿勢については大きな疑問が湧いてくる。長年にわたるTBSの皇室報道に関するある種の忖度姿勢、偏向ぶりはマスメディア全体に対する不信感を強めるだけであろう。

 ※「沖縄メッセージ」とは、終戦から2年後の1947年9月19日、昭和天皇が側近の寺崎英成を通じ

  て、GHQ外交局長のウィリアム・ジョセフ・シーボルト氏に伝えたとされる昭和天皇の意向。

  1947年当時、天皇がアメリカによる琉球諸島の軍事占領継続を望んでいたことや、沖縄占領は日

  米双方に利益をもたらし、共産主義勢力の増大を懸念する日本国民の賛同も得られるなどと述べて

  いたことが記されていた。この発言は当然のことながら日本への復帰を望む沖縄の、多くの人々の

  気持ちを踏みにじるものであった。加えてそもそも天皇の政治的発言自体、その発言内容の是非を

  問わず、日本国憲法が施行(1947年5月3日施行)されていた1947年9月の段階では象徴天皇制を

  逸脱しており、明らかな憲法違反であった。

◎報道カメラマンが見た復帰の内実とは【沖縄本土復帰50年企画】(沖縄テレビ) 

 2021/08/27 OTV沖縄テレビ 6:52

 ひめゆり平和記念公園火炎瓶事件の写真撮影等、貴重な場面に立ち会ったカメラマンの証言は重く受け止めたい。

◎復帰50年…国会爆竹事件と沖縄の今【報道特集】

 TBS NEWS DIG Powered by JNN  2022/05/22 22:49

○【沖縄の怒りと苦しみ】「本土はずるい」55年前の言葉は今も… 73歳の思い 

 『news every.』18時特集 日テレNEWS  2022/05/21  16:59

◎【沖縄芸人】基地問題をコントに...タブーを笑いに変える葛藤「いつまでも米軍基

 地があれば」2022/05/16 ABEMAニュース【公式】 9:32

 お笑いを武器に基地問題を風刺する人気劇団の存在は若者の目を基地問題に向けさせるうえで重要な役割を果たしているようだ。重く、暗くなりがちなテーマなだけに貴重な取り組み。ぜひ、授業で視聴させたい。

◎【復帰50年】沖縄本土復帰に配られる予定だった「記念メダル」はなぜ配られなか

 ったのか(沖縄テレビ)2022/5/12 OTV沖縄テレビ 6:22

Q.なぜ記念メダルは配られなかったのか?

Q.「真の復帰」とはどういうことか?

◎映画『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』予告編

 2022/02/16 OTV沖縄テレビ 2:04

 ウチナーの心はなぜヤマトンチューに届かないのか?導入として見せたい。

○【インタビュー】平良いずみ監督「リアル沖縄が主題なんですが、まずは沖縄のフ

 ァンになって欲しいという思いで作った映画」/15歳の少女が語る基地問題ドキュ

 メンタリー映画『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』

 2020/03/27 マガジンサミット 17:15

Q.菜の花さんが沖縄の現状に「ちむぐりさ」を感じる理由は何だろう?

 ※なお、この箇所ではyoutubeの動画で登場する図表の中に授業で利用できるものが多く見ら

  れる。しかしブログでは著作権の観点から図表の紹介は公的な資料を除き、掲載を控えることにし

  ている。授業で利用する際はスクリーンショットで動画の画面の図表を写し取り、トリミングして

  図表を拡大するなどしてからプリントに印刷しておく必要があるだろう。

○RBC NEWS「ミサイル観測機「コブラボール」異例の長時間飛行」2022/05/01

 2022/05/01 【琉球放送】RBC NEWS 0:37

Q.コブラボールが嘉手納基地から長時間飛行に飛び立った目的は何?なぜ、この時に

 ミサイル観測が必要とされたのか?

Q.嘉手納基地の主な役割は何?

 

・沖縄と核

◎返還50年 沖縄の基地と核兵器【報道特集】

 TBS NEWS DIG Powered by JNN  2022/06/26 22:47

〇沖縄に生きて ~91歳の被爆者と「基地の島」~【ドキュメンタリー】

   広島テレビニュース 2023/07/19 

 沖縄にいる被爆者の問題に加えて沖縄と核兵器との関りが良く整理されている。どちらかと言えば沖縄における被爆者問題よりも沖縄における米軍基地と核兵器にかかわる映像の方が授業では利用価値が高いだろう。そこに限定して視聴させると良いかもしれない。

参考記事

◎日本国民に知られないように交わされた硫黄島「核密約」の具体的な中身

 現代ビジネス 酒井 聡平(北海道新聞記者) によるストーリー 2024.8.26

 沖縄に先立って返還された小笠原諸島も密約を通じて沖縄同様に核基地の役割を担

っていた。「密約」が既に公表された憲法や条約などを遥かに超える力を持ち始めた

時、法治国家は形骸化し、政治への信用は失墜するはずなのだが…

◎日本国民に知られないように交わされた硫黄島「核密約」の具体的な中身

 現代ビジネス 酒井 聡平(北海道新聞記者) によるストーリー 2024.5.30

◎なぜ小笠原諸島で「核貯蔵」が黙認されてきたのか…まったく不明だった「日米戦

 後史」の謎 現代ビジネス 酒井 聡平(北海道新聞記者)  2024.5.29

◎日本本土で実施できない米軍訓練が硫黄島で30年間行われている実態《すさまじい

 爆音は、島全体を揺るがすほど》 現代ビジネス

 酒井 聡平(北海道新聞記者) によるストーリー 2024.6.3

 沖縄返還に先立つ小笠原諸島返還時の日米密約において「核貯蔵」を日本は黙認していたようだ。これが沖縄返還時の密約にも踏襲されたと考えられよう。世界大戦発生の原因の一つとされて秘密外交の禁止が国際社会で叫ばれた戦後に、アメリカは相変わらず対米秘密外交を日本に対して強要していたようだ。硫黄島の問題は沖縄の基地問題の縮図としてあらかじめ触れておくと沖縄の現状への理解が一層深まるに違いない。

◎【原発と原爆】戦後日本の原子力問題 背後にあったアメリカの核戦略|ABEMAド

 キュメンタリー 2022/08/06 ABEMAニュース【公式】 54:18

 核問題、原発問題への隠蔽体質は民主党政権下でも牢固として変わらず。原子力への反発が強かった1950年代の日本の世論を僅かの間に原子力発電導入賛成に転じさせたのは一体、どういう人々だったのかが、問われるだろう。

◎有馬哲夫氏:正力松太郎はなぜ日本に原発を持ち込んだのか

 2011/06/26 videonewscom 6:22

○阿波根あずさの沖縄観光チャンネル:衝撃的な内容の『沖縄と核』【#4 琉球・沖

 縄本レビュー】(2019/07/19) 13:32

・・・以下「沖縄と核」の記述も参考にポイントを列挙してみる。

・沖縄への核配備

 1953~54年、アメリカ政府(アイゼンハワー大統領)は敵対する中華人民共和国やソ連の脅威に対抗するため、ヨーロッパ及びアジアに核兵器を配備。沖縄ではまず伊江島が核戦略の中心とされ、核爆弾の投下訓練が繰り返されていく。背景には1954年3月のビキニ事件(第五福竜丸事件)による本土での反核運動の高まりがあった(翌1955年8月、広島で第一回原水爆禁止世界大会)。核戦争に備えて本土内に数多く配置されていた海兵隊は次第に沖縄への移動を余儀なくされていった。同時に核兵器も沖縄へ集中配備されていく。1957年にアメリカ文化情報局が日本人に対して行った調査で本土の人達の意識が沖縄への米軍基地配置に反発が小さいことを把握、1950年代後半、沖縄への米軍基地と核兵器の集中が加速されていった。

 ※1967年には沖縄の嘉手納基地中心に1300発ほどの核兵器が配備されていたという。

 沖縄への基地集中は「銃剣とブルドーザー」と呼ばれる強制的な土地の接収を伴い、農地や住居を失った住民の多くは困窮を極め、危険な演習場で薬莢や模擬爆弾を金属資源として回収して売りさばき、生活を凌ぐ者も多かった。中には爆発事故で命を落とす者もいたが、米軍の部隊記録には「・・・伊江島の二人のクズ鉄収集人が自業自得の死を遂げた」という冷淡な記述があるのみであった。

 他方で米軍の高圧的な接収に反発した人々は「島ぐるみ闘争」(1956年がピーク)を引き起こした。こうした事態に米軍は1958年、住民の不満に多少、譲歩することで軍用地の接収を容易にし、かえって沖縄への基地集中を加速させていた。しかもいつの間にか核兵器が本土などから沖縄に移され、沖縄は「核の島」と化していた。

 ※伊江島に関しての視聴覚教材にはRBC NEWS「阿波根昌鴻さんが写した伊江島住民の素顔」

  2022/02/21 【琉球放送】RBC NEWS 1:12、○戦後70年の地平から「伊江島での戦闘」

  2015/05/08 【琉球放送】RBC NEWS 8:26などがある。

・隠されていた核事故

 1959.6.19那覇空港に隣接する基地に配備されていた戦術核(都市を壊滅させる攻撃的な戦略核に対して防御的、迎撃的役割を担う核兵器。この戦術核の登場はその使いやすさから核戦争へのハードルを下げ、かえって人類滅亡の恐怖を高めたとも言われる)の核ミサイル(ナイキ・ハーキュリー)が一基、水平の状態で誤射され、海中へ。沖縄ではただの事故として報道。しかし搭載されていた核弾頭は広島に落とされたものとほぼ同じ破壊力があった。もしも安全装置の不具合が重なり、核爆発を誘発すれば那覇市の過半が灰燼に帰す可能性は無きにしも非ず。当時の隊員の中には沖縄の人々に伝える必要があったと回想する者も。

 ※同年同月、現在のうるま市宮森小学校に嘉手納基地の戦闘機が墜落し、児童、住民合わせて18人が

  死亡、220人が負傷している。

・核兵器を楽しんだ子供達

 1967.1~3月読谷村の残波岬で核ミサイル(攻撃型核ミサイル「メースB」で1961年から配備が進んでいた。中距離弾道ミサイルで射程は2400㎞ほど。専ら中国の都市部やソ連のウラジオストクなどに向けられていた)の発射訓練が行われていたが、周辺の子供達は花火大会か航空ショーのような感覚でそれを楽しみにしていた。住民の誰一人としてそれが核ミサイルの発射訓練だったことを知らされていなかった(そもそもアメリカは国外に配置した核兵器の存在を肯定もせず、否定もしないという原則=NCNDを楯にして核兵器の機密保持と威嚇効果を狙っているので、沖縄に限らず、核兵器の情報の多くは基本的には公表されていない)。

 なお、沖縄には読谷村の他に勝連半島のホワイトビーチ、金武村(今は町)、恩納村にもメースBが配備された、各基地に8発のミサイルが備えられ、一発の威力は広島型原爆の50倍以上もあった。1962年のキューバ危機の際にはそれらのミサイルが発射寸前のスタンバイとなり、核ミサイルの一部は嘉手納基地からソ連と中国により近い韓国の基地に運ばれている。核ミサイルを運んだ元米兵はソ連や中国との戦争が始まれば真っ先に沖縄への反撃が集中的に行われ、沖縄が滅ぶことは不可避となると覚悟したとの証言を残している。当時、沖縄は世界最大級の核兵器基地であった。もしも沖縄への核攻撃があればアメリカ軍は自軍の核兵器の奪取を避けるべく、自ら沖縄の主要基地を爆破する作戦であったため、沖縄本島が完全な「焦土」と化してしまう可能性は決して小さくなかっただろう。

・核密約

 「核抜き、本土並み」、「非核三原則を沖縄にも適用」を口にしていた佐藤栄作首相(当時)は裏でアメリカに対して核兵器の撤去をお願いしたものの、国民には極秘で核兵器の再持ち込みは認めていた。2009年、佐藤の遺品整理で密約を記した記録が発見され、密約の存在が確認された。

Q.沖縄の核兵器は本当に撤去されたままなのか?

 A.一旦は撤去されたようだが、「一時的持ち込み」の可能性は否定できない。密約 

  と隠蔽ばかりで真相は藪の中。国民の知る権利は蹂躙されたままである。

Q.本土にも核兵器は保管、持ち込みされていたのでは?

 A.Yes.当然、その後も領海内や領空を核兵器は幾度も持ち込まれていると考える

  べき。残念ながら阿波根氏の見方は甘過ぎると言うほかない。実際、1966年に岩

  国基地で核兵器が保管されていたことが発覚し、1981年のライシャワー発言によ

  って核兵器搭載の艦船が日本の港に寄港していることは明か。 

  ⇒日米合同委員会というラスボス的存在が視野に入っていない。

中華人民共和国成立(1949年)⇒朝鮮戦争(1950~53年)、中ソ接近

サンフランシスコ講和条約(1951年)調印:吉田茂内閣

日米安全保障条約(1951年)・・・旧安保、日米行政協定、吉田・アチソン交換公文

 第1条「平和条約および安保条約の効力が発生すると同時に、米軍を日本国内およ 

  びその周辺に配備する権利を、日本は認め、アメリカは受け入れる」

 交換公文:日本は主権回復後も米軍への支援を義務づけられる

 「占領軍」から「駐留軍」へと名称が変わっただけで実質的占領状態は継続

Q.「米軍基地は日本国内のどこに配備できる?」

A.全土基地方式(日本国内ならどこでもOK)

Q.「その周辺とはどの辺りまでを指している?」

A.当時アメリカが念頭に置いていたのは沖縄、朝鮮半島、台湾、北方領土。

指揮権密約(1952.7.23)吉田首相と米軍司令官マーク・クラーク大将との口頭による密約。同様の密約が2年後にも結ばれている。

 ⇒戦争状態の下では自衛隊はアメリカ軍の指揮下に置かれる

 ⇒シビリアンコントロール(文民統制)の形骸化、日本の属国化

日米合同委員会密約(1953.9.29) 「日本国の当局は、所在地の如何を問わず米軍の財産について、捜索、差し押さえ、または検証をおこなう権利を行使しない」

 ※日米合同委員会:1952年発足。「日米合同委員会の研究」(吉田敏治 創元社)によるとアメ

  リカ側の言いなりで「密約製造マシーン」とも。本会議にはアメリカ側7人(内6人は軍人)、日本

  側6人(官僚)が出席。会合は月二回程度開かれる。話し合いの内容は国会に報告する義務も外部

  に公表されることも無い。米軍が事実上の占領政策を続けるための、日本政府や裁判所を操る、不

  可視の「リモコン装置」的存在。この会議で決められた「密約」は国会や憲法をも上回る効力を持

  つという点で、明治憲法体制下の「憲法外機関」のような存在。国権の最高機関とされた国会が完

  全に無視されている事から日本は「半主権国家」、「半法治国家」に過ぎない。有事の場合には自

  衛他の指揮権が米軍に移るとされる現状の下で日本における「文民統制」もあり得ないし、三権分

  立などあり得ない。そもそも日米合同委員会自体、アメリカ軍のゴリ押しを実現すべく、日本の官

  僚が日本の法体系との矛盾を突かれないよう、表面的な帳尻合わせをしつつ密約を練り上げてい

  く、本質的な意味での対米従属機関に過ぎない・・・ということになる。

   今後、吉田氏や矢部氏の指摘が定説となれば、社会科教科書の記述は大幅に改められる必要があ

  る。カッパ個人としては吉田氏らの指摘でこれまでモヤモヤし続けてきた日本の戦後史の闇にパッ

  と光がさしてきたような感慨を覚えている。と同時に検定教科書への不信感が一層、増してきた。

  皆さんはどちらを信じられるだろう?

 ※参考記事

  ◎「戦後日本」のヤバすぎる現実…「東京上空」に存在する「奇妙な空域」の「衝撃的な正体」

   現代ビジネス 矢部 宏治の意見 2023.07.23

  ◎なぜ日本はこれほど歪んだのか…ヤバすぎる「9つのオキテ」が招いた「日本の悲劇」

   現代ビジネス 矢部 宏治の意見 2023.07.23

  ◎ぜったいに「米軍」にさからえない「日本の悲劇」…なぜ日本はこれほど歪んだのか

   現代ビジネス 矢部 宏治 の意見 2023.7.28

  ○【速報】「大東亜戦争」と表現のSNS修正 陸自部隊の活動紹介「誤解を招いた」

   FNNプライムオンライン によるストーリー 2024.4.8

   沖縄の米軍基地が少しずつではあるが削減されつつある一方で、自衛隊の施設は急速に増えてき

   ている。自衛隊の体質に問題があるとすればこれは沖縄の新たな基地問題となりうる事象だろ

   う。自衛隊に潜むかもしれない、危険で古い体質から目を逸らせてはいけないことを今回の件は

   改めて気づかせてくれる。授業では「大東亜戦争」という呼称がなぜ問題視されるのか、生徒に

   考えさせることから始めたい。

 

 1953年以降、米軍基地建設のために「銃剣とブルドーザー」・・・強制的な退

  去と土地収用が本格化

・原発推進:「原子力の平和利用」の裏側

第五福竜丸事件(1954年)⇒本土での反米感情高まる⇒米軍基地、核兵器と海兵隊を

 沖縄へ集中させて本土の世論に配慮。しかし日本の核基地化と日本への原子力発電

 導入を推進していたアメリカとしては極めて困難な状況へ。

 そこで・・・1955年、正力松太郎、読売新聞を通じてアメリカの「平和のための原子力」キャンペーンに協力し、衆議院議員に当選。1956年、原子力基本法成立⇒

原子力委員会発足、初代委員長に正力就任。科学技術庁発足、初代長官に正力。原発建設地候補が横須賀から茨城県東海村に変更。1957年、岸信介内閣の国務大臣として原発導入を継続。

 正力は戦時中、大政翼賛会幹部で内閣情報局参与、貴族院議員、小磯内閣顧問等を

歴任し、戦後は岸信介らとA級戦争犯罪容疑者として拘留。しかし1947年にいち早く不起訴となり、釈放されるとたちまち「プロ野球の父」「テレビの父」(日テレ初代社長で、電通にも影響力)「原子力の父」と呼ばれる存在へのし上がる。背後にはCIA(テレビや新聞を通じてアメリカが都合の良いように日本人を洗脳する目的で岸や正力らをエージェントとして利用)がおり、やはりA級犯罪容疑者だった岸信介

や児玉誉士夫(博報堂に影響力)もCIAのエージェントとして登録されていたらしい。

 アメリカはソ連の急成長(1957年、「スプートニクショック」:ソ連、アメリカに先駆けて人類初の人工衛星打ち上げ成功)に焦り、日本を強力な「反共の砦」とすべく日本の再軍備と沖縄の核基地化を推進すると共に反共産主義キャンペーン、および原発導入推進キャンペーンを戦前から警視庁で活躍し、プロパガンダの得意な正力等に行わせていたと思われる。

 ※1955年9月、嘉手納基地の米兵が現うるま市の6歳の少女を暴行、殺害。

○検証】第五福竜丸被ばくはアメリカの人体実験だった?ビキニ事件の真実|

 ABEMAドキュメンタリー 2022/08/13 ABEMAニュース【公式】 39:18

ジラード事件(1957) 群馬県で21歳の米兵が主婦を射殺⇒懲役3年、執行猶予4年

 の判決⇒2週間後には帰国(事実上の無罪判決)

・・・米兵は治外法権の対象

※1954~64年にかけて米軍関係者による事件の受理人数は日本全体で48257人にのぼる。その内、起

 訴されたのは2147人で全体の約4%に過ぎない。強姦ですら11%しか起訴されず、詐欺・横領・脅

 迫に至っては起訴率0%である。同時期の一般刑法犯の起訴率が45.4%なのでその10分の1にも満た

 ない。

アメリカ戦闘機墜落事故(1959) 宮森小学校に墜落、死者17人、負傷者220人

砂川裁判で東京地裁の判決:「在日米軍基地は日本国憲法第九条に違反」との判決が

 最高裁では「統治行為論」により覆される(1959)。実は事前に田中耕太郎最高裁長官がマッカーサー駐日大使(マッカーサー元帥の甥)と密会し、調整⇒最高裁長官自ら情報漏洩及び「司法の独立」を侵犯。実は日米合同委員会のメンバーが最高裁の判事となる慣例。統治行為論は原子力発電の可否を巡る裁判などにも適用され、憲法の形骸化を「憲法の番人」たる最高裁自らの手で進めていた。

安保条約の改訂(1960年) 岸信介内閣:新安保、日米地位協定

 旧安保に無かった在日米軍の日本を守る義務が明記された。しかし実際は基地権密

 約などによって在日米軍に実質的な変化は見られない。

 「日米安全保障条約(旧)=日米安全保障条約(新)+密約

 「日米行政協定=日米地位協定+密約」

 という方程式が成り立つようである(「日米合同委員会の研究」吉田敏浩より)。

 同書によるとアメリカ側はこうした条約改訂で日本政府のメンツをたてつつ、日米合同委員会での実務的詰めの作業を通じて「一歩後退、二歩前進」を図ってきたらしい。1968年と1973年、富士演習場が日本に返還された際も、返還は上辺だけで、年270日間は米軍が優先的に使用できるようになっており、しかも演習場の維持管理費等はすべて日本の負担とされたため、実際には米軍のメリットの方が大きいという。とすれば「日本とアメリカとの関係を対等なものにしていく」と言った岸首相の言葉も上辺だけの結果に終わっていると考えて良いだろう。

キューバ危機(1962)以降、核戦略の要に。対中国、ソ連を睨む要衝の地沖縄で人類

 存亡の危機がひそかに進行。

○【ガレッジセール・ゴリ】“日本でもアメリカでもない時代の沖縄”を描いたワケ 

 2022/04/29 日テレNEWS 4:55

Q.沖縄の核と基地問題はどうなったか?

 

・本土復帰と核密約

○【ガレッジセール・ゴリ】“復帰っ子”から見た沖縄本土復帰50年

 2022/05/16 日テレNEWS 3:24

◎沖縄復帰50周年 屋良朝苗と復帰運動の歩み(沖縄テレビ)2022/04/07 OTV

 沖縄テレビ 8:29

◎機密文書から読み解く日米の思惑 沖縄返還交渉【本土復帰50年企画】(沖縄テレ

 ビ)2022/01/07 OTV沖縄テレビ 8:02

 ※参考文献

  「徹底検証 沖縄密約~新文書から浮かぶ実像~」藤田直央 朝日新聞出版 2023

◎復帰50周年】不条理が続く沖縄県民 主権はいつ帰ってくるのか(沖縄テレビ)

 2022/04/14 OTV沖縄テレビ 9:14

◎「へいりの様に踏みにじられた」建議書 沖縄復帰50年、変わらぬ願い

 2021/11/23 毎日新聞 6:53

○昭和のノーベル賞 非核三原則・沖縄返還などで日本人初の平和賞 佐藤栄作氏

 (1974年)【映像記録 news archive】2021/10/08 ANNnewsCH 9:23

◎外務省元高官が法廷で沖縄返還での密約の存在認める(2009/12/01) 

 ANNnewsCH 1:29

◎「核兵器めぐる日米密約は存在した」岡田外務大臣(10/03/10) 

 ANNnewsCH 1:50

◎沖縄返還「密約文書」不開示が確定 最高裁 西山元記者らの上告棄却

 2014/07/14 KyodoNews 2:46

◎【復帰50年】茨の道だった沖縄返還の時代の言論の自由を守るために闘った記者

 (沖縄テレビ)2022/5/17 2022/05/18 OTV沖縄テレビ 8:43

 ここでの導入としてはこの動画が使いやすいだろう。

西山太吉×宮台真司×神保哲生:偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言【ダイジェスト】 2022/05/14 videonewscom 10:33

○衆議院で“復帰50年決議”採択 基地負担軽減など政府に求める

 2022/04/28 【琉球放送】RBC NEWS 1:10

・【世界一】具志堅用高が語る沖縄と本土「先輩は本土でアパートが借りられなかっ

 た」 2022/05/16 ABEMAニュース【公式】13:01・・但し7:10でカット

 返還後に変わった事とは何か、が生々しく語られているが、変わらなかった事についてはほとんど語られていない。

 

特集「沖縄返還を巡る問題点」

 佐藤栄作は当初、日中国交回復に熱心であり、沖縄返還にそれほどの関心は無かったと言われる。佐藤が沖縄返還に拘るようになったのは師と仰ぐ吉田茂の助言があったようだ。自民党総裁選で争う相手は経済政策で実績のあった池田勇人であり、池田に対抗して佐藤の独自色を出すには失われた国土の返還という愛国心を刺激する沖縄返還こそ、最適のスローガンだと佐藤も考えるようになったらしい(「沖縄50年の憂鬱~新検証・対米返還交渉~」より。以下も同書を参考としている)。

 1965年、池田の病死によって首相になった佐藤は早速、沖縄を訪問して「沖縄の祖国復帰が実現しない限り、我が国にとって戦後が終わっていないことをよく承知しております。」と沖縄返還を公約する大胆な宣言を行った。ただし佐藤の狙いは決して沖縄の人々を喜ばすことではなかった。彼が最も恐れていた事態は兄岸信介が苦心して改訂した日米安全保障条約を見直しする1970年にあった。その時、50年安保の時と同様に再び安保闘争が高まり、左翼政党の台頭によってついには政権与党の座から自民党が滑り落ちてしまう・・・これこそが避けなければならぬ最悪の事態。この事態を回避するには国民の支持を集められる沖縄返還協定の締結を安保見直しまでの日程に上らせておく必要があったのである。

 アメリカ側としても反共産主義で親米派からなる佐藤政権は好ましい存在であり、日米安全保障体制の継続は沖縄の施政権維持よりも遙かに重視すべき課題であった。また沖縄での反米感情の高まりに苦慮してきた軍部内でも沖縄基地の移転論が出現していた。すなわちアメリカ側にも沖縄返還を巡って佐藤政権との交渉の余地が生じていたのである。佐藤は専らこの流れに乗って沖縄返還の手柄を挙げつつ、政権の維持を目指していたと言って良いだろう。

 佐藤の狙いに水を差したのはむしろ日本の外務省であった。当時の外務省は情報収集を怠っていたせいかアメリカの変化に気付かず、沖縄返還の可能性を低く見積もっていたらしい。結局、佐藤は返還交渉に後ろ向きだった外務省を見限り、沖縄問題等懇談会を1966年に創設。やがて若泉敬ら、密使を重用することになる。

 1967年時点で沖縄からすべての核兵器を撤去しても軍事的なダメージはない、とマクナマラ国防長官は述べているように、アメリカでは既に沖縄の施政権返還を「核抜き本土並み」という現実的な路線に据えて考えていた。佐藤が「核抜き本土並み」を口にしたのは1969年3月の事であり、これは密使の若泉敬がアメリカで収集した情報に基づき、佐藤が決断したもの。アメリカが率先して動き、それに日本が追随する形で沖縄返還交渉は進んでいたのである。

 佐藤自身は「相手が核を持ったならば、みずから核を持つのは常識的なことである」と1965年12月に発言しているように、根っからの反核論者ではなかった。しかし1969年1月、知日派のニクソンが大統領に就任すると沖縄返還交渉は加速していき、「核抜き本土並み」の返還交渉がアメリカのペースで詰められていく。受け身に立たされた日本は交渉の場でのしたたかな自己主張を欠き、「専守防衛」の原則を揺るがす決定を強いられていく。米軍による沖縄への核の再持ち込みと沖縄基地の自由使用である。

※その結果、自衛隊の役割は専守防衛から国際貢献に重心を移し、とりわけ対米貢献が主たる任務にな

 りつつあるようだ。特に安倍政権下での特定秘密保護法(2013年)、武器輸出三原則の撤廃(2014

 年)、集団的自衛権の行使容認(2015年)はいずれもアメリカの要請に従ったものであり、日本は

 対米追従の度合いを強める一方となっていると言えよう。

 他方、佐藤政権は70年安保を見据えて沖縄の早期返還と核兵器の撤去を優先するあまり、核の再持ち込みなどの密約を飲まされてしまったようだ。1969年11月、日米共同声明で「1972年の沖縄核抜き本土並みの返還」が発表され、返還を喜ぶ声にかき消されたかのように70年の安保闘争は60年安保ほどの広がりを持つことは出来ずに収束する中で1970年6月、日米安保条約の自動延長が決定する。

 1971年(昭和46年)6月、沖縄返還協定が調印され、7月にキッシンジャーが訪中して米中間の対立が緩和された。11月17日、屋良朝苗の米軍基地削減を求めた建議書は日の目を見ること無く、返還協定は強行採決され24日、佐藤栄作は最終的に非核三原則を沖縄にも適用させるべきと決断。衆議院で沖縄返還協定の付帯決議として「非核兵器ならびに沖繩米軍基地縮小に関する決議」を議決した。

 1972年5月15日、沖縄、本土復帰。翌年、復帰を記念して沖縄特別国体開会。非核三原則を示したことによって1974年(昭和49年)に、佐藤栄作はノーベル平和賞を受賞した。受賞理由と佐藤の実態との乖離から、ノーベル平和委員会が発行した記念誌の執筆者の一人であるオイビン・ステネルセンは「佐藤氏を選んだことはノーベル委員会が犯した最大の誤り」とのちに見解を述べた。実際、2009年(平成21年)になって沖縄に核兵器が持ち込まれていた事実が佐藤氏の遺品整理中、明らかになっている。非核三原則を表明した佐藤栄作は1969年(昭和44年)1月14日付で米国政府に送った公電で「非核三原則はナンセンスだ」と発言したことが、アメリカの公文書から明らかになってもいる。「核の持たず、つくらず」は堅持した上で「核の持ち込み」については日本の領土に配置を認めないが、日本の領海において寄港や通航を認めることを「非核二・五原則」と揶揄することがある。

・国是としての非核三原則の歩み

 1957年(昭和32年)に岸信介(安倍晋三の祖父)内閣総理大臣が「私はこの原子部隊を日本に進駐せしめるというような申し出がありました場合においても、政府としてこれに承諾を与える意思はもっておりません」と国会で答弁し、核兵器を装備した部隊の日本駐留を拒否する答弁を行った。

 核の持ち込みについて、日本政府は以下のような表明を行っていた。

・岸・ハーター交換公文において、日本への核の持込には事前協議が必要。

・事前協議が行われたことは一度もないので、核が持ち込まれたことも無い。

・事前協議があれば核持ち込みを拒否する。

 この見解は、1960年に旧安保条約から新安保条約へと改訂した際に、横路節雄の質問に対して岸内閣の防衛庁長官であった赤城宗徳が行った答弁から一貫して続いていた。1967年(昭和42年)に佐藤栄作内閣総理大臣が「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則を打ち出し、衆議院において非核三原則を遵守する旨の国会決議が行われた。それ以降の歴代内閣は三原則の厳守を表明しており、非自民首相であった細川護熙、羽田孜、村山富市も遵守を表明していた。

 アメリカによる核の持ち込みの可能性について日本政府は「事前協議がないのだから、核もないはず」としてきたが、「核を持ち込ませず」が実際に守られていたかどうかは疑わしい点が多い(事前協議を行えば拒否されるのは明白だからそれさえもしない可能性がある)。日本政府は自国民にもあからさまなウソを堂々と繰り返し公言してきたということになろう。

 佐藤の密使を務めたとされる若泉敬が「1969年(昭和44年)11月に佐藤・ニクソン会談後の共同声明の背後に、有事の場合は沖縄への核持ち込みを日本が事実上認めるという秘密協定に署名した」と1994年に発表した著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』で証言した。

※若泉 敬(わかいずみ けい:1930年3月29日 –~1996年7月27日)は、日本の国際政治学者。沖縄返

 還交渉において、佐藤栄作の密使として重要な役割を果たしたとされる人物。「核抜き・本土並み」

 返還の道筋が見えてきたところ、日米首脳会談直前の1969年(昭和44年)9月30日、国家安全保障担

 当大統領補佐官のヘンリー・キッシンジャーより、「緊急事態に際し、事前通告をもって核兵器を再

 び持ち込む権利、および通過させる権利」を認めるよう要求するペーパーが提示された(なお、密使

 としての活動で、若泉はコードネーム「ヨシダ」、キッシンジャーは「ジョーンズ」を用いた)。同

 年11月10日 - 11月12日の再交渉で、若泉は「事前通告」を「事前協議」に改めるよう主張、諒解を

 得る。この線で共同声明のシナリオが練られることとなり、11月21日に発せられた佐藤=ニクソン共

 同声明で、3年後の沖縄返還が決定されることとなった。

  なお若泉は極秘交渉の経緯を記した著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』(文藝春秋、1994年)に

 おいて、核持ち込みと繊維問題について作成した日米秘密合意議事録の存在について触れている。同

 書によれば、佐藤とニクソンは、ウエストウイング・オーバルルーム隣の「書斎」で、二人きりにな

 って署名したという。この覚書は佐藤により持ち去られ、のち2009年(平成21年)に本人宅で発見

 された。『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』の上梓後、6月23日付で沖縄県知事・大田昌秀宛に「歴史

 に対して負っている私の重い『結果責任』を取り、国立戦没者墓苑において自裁します」とする遺書

 を送り、同日国立戦没者墓苑に喪服姿で参拝したが自殺は思いとどまった。

  その後、『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』英語版の編集に着手。完成稿を翻訳協力者に渡した1996

 年(平成8年)7月27日、福井県鯖江市の自宅にて逝去(享年67)。公式には癌性腹膜炎ということ

 になっているが、実際には青酸カリでの服毒自殺だった。若泉の自殺の報を聞いた大田昌秀は「核密

 約を結んだことは評価できないが、若泉さんは交渉過程を公表し、沖縄県民に謝罪し、『結果責任』

 を果たした。人間としては信頼できます」とコメントしている。

沖縄返還交渉:アメリカ政府と日本政府との裏取引・・・核密約

   「持ち込ませず」に疑問符、

 新安保条約の自動延長と沖縄・70年安保と学園紛争の敗北

  ⇒学校教育から政治色一掃(→政治学習の空洞化=主権者意識の後退)

   国防や安保を論ずることのタブー化→低投票率

  →組織票の比重大→自由民主党有利

  ⇒自国の防衛問題をアメリカと沖縄に丸投げ→安全保障体制の見直しが進まず、 

   防衛問題は他人事へ、沖縄の基地問題の不可視化、他人事化

安保闘争・反米闘争の衰退→なし崩し的な再軍備

  ⇒「日本における米国の好感度調査」(時事通信)によると

   1970年代の前半24%→1970年代の後半30%

    →1980年代前半39%→1990年代前半43%

    →2000年47%・・・アメリカの好感度は順調に上昇

Q.安保タダ乗り論についてどう思うか?

Q.本土にも核兵器は持ち込まれてきたのではあるまいか?

Q.日米安全保障条約を見直すべきか?

Q.日米地位協定を見直すべきか?

Q.自衛のための先制攻撃は可能か?

Q.憲法第9条の改正は必要か?

Q.非核三原則を見直すべきか?

※参考記事

〇「マイノリティーは存在しない」から四半世紀たっても…国連の勧告を突っぱね続

 ける日本 「今こそ学び直して」東京新聞 2024.6.17

 一体いつになったら日本は「人権後進国」の汚名を晴らせるのか。アイヌや沖縄への偏見、差別がどこに由来するのか、考えさせたい。

〇ロッキード事件を捜査した“カミソリ検事”堀田力氏が衝撃告白「P3C関係のやつは

   聴くなという、それが唯一の、尋問について私どもが受けておった命令です」

   「文藝春秋」編集部 によるストーリー 2024.10.10

   東京地検検事へのこの圧力が一体、どこからかけられていたのか…いずれにせよ日本が真の主権国家であることが疑われるのは、こうした件がいくつも存在しているからだろう。

 

※参考文献

・「沖縄50年の憂鬱」河原仁志 光文社新書 2022

 沖縄返還交渉の裏側で何が起きていたか…

・「在日米軍基地」川名晋史 中公新書 2024

 国連軍基地を兼ねた米軍基地の問題、という斬新な視点が極めて興味深い。

 

その3.差別と格差(前編)

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考動画

〇なぜ日本人だけ差別されないの? 

    ハリー | オーストラリアの現実 2026/09/11 7:04

 国家や民族単位の差別が生まれる背景に何があるのか、導入として考え始める材料の一つにはなるだろう。

◎日本人が「自己責任」と言いたくなるワケ     ゆるゆる地政学 2026/05/11  21:14

 小泉内閣時代の自己責任論の危うさと私がこのブログで指摘してきた老害政治家による「老害汁のトリクルダウン」現象との関係が、この動画ではスッキリと整理されていて分かりやすい。現代日本社会が直面している問題点の根底に何があるのかを掴むうえで大変、有用な動画である。下の動画とともイチオシ。

◎「失われた30年」って、本当に失ったのか?

     ゆるゆる地政学 2026/05/13  17:07

 日本社会の現状に対する非常にバランスの取れた冷静な分析だと思う。現代社会への理解を深める上で授業の最初と最後、二度、視聴すると効果的。二度、視聴する価値は十分ある。

◎経済格差と心理学。なぜ貧乏人の方が寄付をするのか | 論文解説

     KNOWAVE | ノーウェーブ 2026/05/11  9:35

     高級車に乗っている人ほど運転マナーが悪いことを示した実験もあるので、同時に視聴させると良いだろう。経済格差の拡大を支持するのか、否か、議論する上で一つの参考となるに違いない。

〇ヒエラルキーは人間の本能。学校、会社での序列とステータスの進化心理学 | 論文解

     説 KNOWAVE | ノーウェーブ  2026/04/25  15:44

     大統領選に勝つための手法にも通じる内容であり、下の「トランプがなぜ二度も大統領になれたのか」という問いに対する心理学的な答えの一つとなっているだろう。

◎なぜ特権階級は「破滅的なポリコレ」を推奨するのか? ラグジュアリー・ビリーフ 

     神のみぞ知る  2026/02/06  27:30

 トランプがなぜ二度も大統領になれたのか、裏を返せばなぜ民主党は二度も共和党に敗北したのか、その理由を考える上で外せない論点の一つが分かるだろう。一握りの富裕層と多数の貧困層との格差が拡大してきたアメリカ社会の根深い病巣は富裕層の間にも「ラグジュアリー・ビリーフ」という偽善の形で存在している、という指摘は耳が痛いかも。

◎「死にたい」「生きる希望がない」若者たちの孤独や絶望 寄り添うために社会には

     何が必要か…奮闘する”支援の現場”に密着【テレメンタリー】

     ANNnewsCH 2026/04/10  24:45

 若者の貧困と自殺問題について考える上で参考となるだろう。大阪の西成にオフィスがある点も教材としては都合が良い。日本の少なからぬ若者が孤独や貧困、精神的な問題を抱えているのか、その現状と原因への関心を高めていきたい。

◎黒人が差別される原因を黄色人種と黒人と白人で考える会議

   【公式】大チャンネル 2025/03/31 1:57

 かなり刺激の強い毒のある風刺だが、差別に関する議論を始めていく上でそれなりに役立つ内容であろう。ただの正義感だけでは差別が無くならない、とすればどういう対策が考えられるのか、問いかけていきたい。

◎【生地獄】アウシュビッツ強制収容所に収容されるとどうなるのか?

     VAIENCE バイエンス  2025/02/17  14:19

 差別、偏見が招いた20世紀最大の悲劇こそ、ナチスによるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)であろう。アウシュビッツで何が行われていたのか、情報量はかなり少ないものの、その一端を垣間見る上では役立つはず。

◎戦後80年 東條英機に最高額“命の値段”に格差 国民には「受忍」【3月10日(月)】

 TBSNEWS DIG Powered by JNN 2025/03/11 1:04:23

 軍人と軍人以外の国民との間に横たわる巨大な格差には一体どんな背景があるのだろうか。軍隊が解散された敗戦後においても大将と最下層の兵士との間に軍人恩給や遺族年金での格差があるのはなぜだろう。「一億玉砕」を唱えて民間人をも戦場に送り込み、集団自決を強いた支配層の多くは戦後、手厚い補償を受けていた。ところが民間人はドイツやイタリアと違って原則として補償の対象とならなかった。そのことに何一つ違和感を感じられなかった当時の日本国民の政治意識の低さが一体何によって生み出され、維持されてきたのか、マスコミや学校教育の責任もまた厳しく問われるべきだろう。

 そもそも敗戦の責任を問われた軍人や公務員の数は全体からすればわずかである。しかも敗戦の責任が重かった人物程、恩給額が大きいという現状に驚かされる。戦後日本のイカサマ加減は東久邇宮内閣の「一億総懺悔論」の言葉に見事に象徴されているのだろう。国民の生活と命を等しく守ろうとしない国家に私たちは何を望める?

◎アメリカが崩壊してしまった理由TOP5!

   ニック兄さん and高桑  2024/12/16 11:32

   格差社会アメリカの病理がよく分かる。日本がアメリカに支配されている状態から抜け出す努力はいろいろな意味で必要となっているだろう。

◎[英語ニュース] ハーバード大教授が語るトランプが当選した理由| Michael 

   Sandel |マイケル・サンデル|日本語字幕 | 英語字幕 |

   Gariben TV   2025/02/02  9:56

   トランプ氏がなぜ、大統領選に再選されたのか、その理由をこれほど説得力のある論理で語った動画は無いのでは?そう思えるほど、サンデル教授の語りは説得力があるようだ。ポイントはどちらがアメリカ労働者の尊厳、プライドをくすぐったのか、という点に尽きるのかもしれない。

   サンデル氏が指摘するように、新自由主義に走るアメリカ社会が招いた一握りの富裕層と圧倒的多数の貧困層との絶望的な格差は、学歴によるコンプレックスをも刺激する形で多数派である低学歴層、貧困層の不満を増大させてきた。にもかかわらず相変わらずエリート主義を捨てない民主党はついに多数派の低学歴層の反発を買ってしまった。確かにこのことこそが、民主党が二度目の選挙の敗北を招いてしまった大きな理由の一つと考えられる。

 授業ではアメリカ大統領選挙の結果についてトランプ氏が再選された理由をまず議論させたい。ある程度、生徒から意見が出た段階でこの動画を視聴させると理解が深まるのではないか。また、なぜ斎藤氏が兵庫県知事に再選されたのか、考えさせるきっかけとして、この動画を利用することも有り、であろう。

◎【世界情勢理解】2024年ハーバード大学首席の卒業式スピーチ『知らないことの

   力』【英語スピーチ】 リスニング 日本語字幕 世界情勢理解

   Vox Nova 【ヴォックスノヴァ】 2024/05/29  12:21

    平等と自由について深く考えさせる素晴らしいスピーチであろう。これから卒業しようとする大学への厳しい批判を、この場で敢えて行う自由はアメリカが最も大切にしてきた理念でもある。

    はたして日本の大学の卒業式でこのようなスピーチを聞くことができるだろうか…ガザ地区の出来事を自分事として捉え、自分の意見を卒業式の場で堂々と表明できるアメリカの大学の素晴らしさと日本の大学、とりわけ学校教育の社会から閉ざされた内向きの不自由さにも注目させたい。

◎【懐かしい昭和】ヤバすぎる労働の実態とは?物乞い、闇が深い集団就職、異常に

 死亡率が高い○○員、会社に忠誠を誓った社員

 THEヤバイ昭和  2023/08/11  13:58

 この手の動画としてはかなり信頼できる内容であり、授業での視聴に適する動画だろう。高度成長期の過酷な労働実態が分かりやすく紹介されている。

◎【誹謗中傷する人の心理】脳を惑わす3つのバイアス/SNSはロジックのズレだら

 け/ハーバード大学と日本の違い/脳は省エネモードで動く/違和感に向き合え 

 PIVOT 公式チャンネル  2023/05/20  35:51

 自分たちを攻撃してくる中傷や暴言、反論に対してどう立ち向かうのか、心理学、脳科学の知見を応用してそのロジックに迫る。イジメや差別とどう向き合い、闘ったらよいのかを考える上で大変重要なヒントを与えてくれる動画。イジメ問題でも非常に役立つ観点が得られる教師必見のオススメ動画である。

 動画で紹介されている三つの中傷の戦略(「whataboutinsm」「strawman 

strategy」「gaslighting」)を理解するだけでも十分役立つだろう。

・格差問題

参考記事

〇1年に1回ほど海外旅行する「中間層」が消えていった…日本人の旅が分裂した

    「長いトンネル」 現代ビジネス 山口 誠(獨協大学教授)2026.7.3

     興味深い視点で格差社会の進展を確認できる。ぜひ授業でも活用したい。

〇若年層の8割が「自身の将来に不安がある」収入や貯蓄不足が要因に【ライフネット

    生命保険調べ】イチオシ 2025.2

 授業の資料に活用できるだろう。

◎芥川賞作家、外国人排斥の声に心境つづる「おおやけに、外国人排斥を叫んで良い

    ことになり…」ググットニュース 2025.7.14

 参院選を前に外国人排斥の言動がいよいよ盛り上がっている。この風潮をどう捉えるのか、生徒たちに問いたい。

〇「目覚めた保守層」は、なぜ外国人に牙をむくのか 新興政党の登場で顕在化する排

    外主義 47NEWS 2025.6.1

 日本経済の失速に対して強く批判されるべきなのは国内の格差拡大に有効な手を打てなかった政府の失策の方であり、在日外国人の方ではあるまい。日本保守党や参政党の主張にはかつてヒトラーが第一次世界大戦後のドイツの低迷を、もっぱらユダヤ人の仕業だと決めつけて人気を博したのと類似する、極めて安易でいかがわしい責任転嫁の臭いを感じてしまうのだが、いかがか。

◎【病院の闇】生活保護者をムリヤリ入院させ、手術しまくる…医療界を震撼させた

   「山本病院事件」をご存じか 現代ビジネス

   週刊現代(講談社・月曜・金曜発売) によるストーリー 2024.6.4

 差別と格差の問題を考える際に大きな手掛かりを与えてくれる記事だろう。日本社会で最も見えにくい死角の一つが実は病院、ことに医師の世界ではないか。医師と患者との間に横たわる圧倒的な格差が生み出すおぞましい事件。それは特に外科手術や精神医療の現場で発生しがちであるようだ。内容としては貧困問題や障がい者問題とのつながりも強いので、そこでこの記事を扱うことも可能。

 授業では医者と患者との間にはどのような格差が生じやすいのか、生徒たちに列挙させ、問題が生じないような仕組み、工夫を提案させたい。

○人手不足の千葉児相がアピールする「大きなやりがい」本当か 元職員3人がJ-CAST

 ニュースに明かした労働環境 J-CASTニュース によるストーリー 2024.2.18

 格差拡大を防止する上で重要な役割を果たすべき存在が国や地方自治体であろう。しかし下の記事にもあるように、医療、福祉、教育などの分野で一層深刻化する人手不足と職場のブラック化が格差問題の悪化に拍車をかけている。政府の予算配分に大きな問題があることは否めないだろう。

◎地方公務員の採用試験、過去30年で最も低い5・2倍…23年間で競争率半減 

 読売新聞 によるストーリー 2024.1.14

 少子高齢化による急速な人口減が招く当然の帰結として行政サービス全般の劣化と各種ボランティア活動の衰退が考えられる。地方自治体における公務員不足、消防士不足、消防団員不足、警察官不足、保護司不足、幼稚園~高校での教師不足、保育士不足、医師不足、看護師不足、介護士不足、自衛隊員不足、郵便を含めた運輸・配送従事者の不足、児童相談所員の不足、公民館員不足、町内会員の減少、ケースワーカー不足、民生委員不足…これらが同時進行していけばやがて日本社会の美徳とされた安全性、規律正しさ、各種の利便性、おもてなし精神、識字率の高さ、平均的学力の高さ等は瞬く間に瓦解するに違いない。

 ポイントは以下のような点であろうか。

 科学技術の発達がそうした問題の解消にどれだけ貢献できるのか、今後予想される大規模な自然災害の発生がどれほどのダメージを日本にもたらすのか、気候変動による損失はどの程度まで膨れ上がるのか、海洋資源の確保と利用がどの程度まで可能か、中国や北朝鮮、ロシアなどによる軍事的脅威はどの程度まで高まるのか、移民政策の進展は可能か、今後、女性政治家がどの程度、増えていくのか、老害政治家の排除は可能か、学校教育の根本的変革はどこまで進められるのか…

 課題山積の現状から目を背けてはなるまい。

◎「日本は緩やかな身分社会」 気鋭の教育学者が懸念する「教育格差」

   毎日新聞 によるストーリー  2023.12.22

 格差問題をテーマとするときに最初に押さえておきたいのがこの教育格差問題。生徒にとって身につまされるテーマなので慎重に扱う必要があるが、素通りしてよい問題ではあるまい。特に「保護者(以下、親)の学歴▽世帯年収▽職業などを統合した概念である社会経済的地位(Socioeconomic status、以下SES)」という概念は基礎知識として周知させたい。いわゆる「親ガチャ」を学問的用語で説明できるだろう。

 「日本では、出身家庭のSES、出身地域、それに性別の三つが主要な初期条件です。具体的には、親が非大卒を含む低SES家庭出身、地方出身、女性であると、子ども自身が大学進学を望まないし実際に進学しない傾向があります。」という指摘こそが親ガチャの一側面を説明している。そして…日本は最終学歴によって就業状態や収入などに差がある学歴格差社会でもあります。初期条件が学歴を介して人生の可能性を制限しているので、「緩やかな身分社会」と言えます…という結論にたどり着くことになる。 

 日本は現在、決してフェアな競争社会ではないという指摘が今後、格差問題を論じる上での前提とされよう。

◎ここまで“差”があるのか…「未婚・交際相手なし・異性との交際に興味なし」の

   75%超を年収300万円未満の男性が占める現実に若新雄純氏「自由に選べる社会は

   尊い一方、選択できる立場にたどり着けない人も」

   ABEMA TIMES の意見 2023.11.7

 調査データの解釈は若新氏が指摘するように多面的な検討が必要。とはいうものの確かにこの結果は経済的格差がもたらす異性との交遊にも大きな影を落としているようだ。少子化の原因の一つが経済格差、さらに言えばかつての中流層の多くが下層化していることに求められる可能性が高いだろう。

◎子どもの3人に1人が「ゼロ」 広がる“体験格差”で「非認知能力」に影響も

 【news23】 TBS NEWS DIG_Microsoft の意見 2023.7.7

◎広がる教育格差「最後の手段」に手をつける家庭が増えている…高収入なら塾代な

 ど大幅増の一方で 東京新聞 2023.5.23

 調査に携わった三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林庸平氏は「学習塾などの補習教育以上に、音楽やスポーツなど習い事の体験学習の差は大きい」と指摘。体験学習の不足が、やる気や自己肯定感といった学力以外の「非認知能力」に影響することを懸念する…との指摘は重く受け止めたい。

〇「学校のお役所化」「タクシーの免許制度」…北朝鮮かと目を疑う「日本を歪める

 おかしな制度」ワースト3 

 現代ビジネス 小倉 健一 によるストーリー 2023.5.27

 これはおそらく医療や教育の無償化に反対する新自由主義的立場に依拠した論理なのだろう。しかし教育の無償化が「学校のお役所化」を進めるという論は現実をしっかりと見ていないように思える。

 第一に教育費の自己負担率が極めて高い日本でも既に学校のお役所化が現時点で相当程度進んでしまっているではないか。

 第二に教育の無償化が進んでいて税負担率の極めて高い北欧諸国はどう見ても「北朝鮮化」などしていない。北欧流の福祉国家を志向する考えをこの論理で否定するのはいかがなものだろう。

 これは民主主義をどう捉えるかにも関わる論点を含んでいるので議論を深めていけるテーマになりうる。ぜひ、教育費用の無償化問題の当事者たる生徒たちの意見を募いたい。

◎自分の中の差別的な感情に自己嫌悪する55歳接客業の女性に、“差別はなくならな

 い”ことを前提に鴻上尚史が勧めた心のもちかたとは?

 AERA dot. 2022/10/11 16:00

 差別や偏見の問題を内面よりも言動面で重視していく事の方が分断を招かずに問題解決に繋がる…という指摘は大いに参考となるだろう。確かに日本人は内面を重視する余り、チャリティ、慈善活動に消極的になりがちなのかもしれない。「偽善者」と呼ばれることが怖くて援助行動をとることにためらいを覚える日本人は多いようにも感じられる。

 多様性に満ちた欧米の社会は内面を強く問うこと無く、言動を問う傾向がある、との指摘も納得感あり。是非、生徒に読ませたい、示唆に富む一文。

参考動画

◎【破滅!!】メディアや政治家に翻弄されてはいけない!!格差社会が日本を発展させる

 唯一の方法ではないのか?独立国を作った方がいい理由とは?日韓問題の真実とは

 成田悠輔の教育論 半熟仮想株式会社  2023/09/29  10:03

 まさに「目から鱗が落ちる」観点。ぜひ授業で視聴させたい。特に前半は「老害政治家」が跋扈する日本の政界に若者はどう対抗していくのか、考えていく上での有用な観点が示されているだろう。

 

・小山田騒動

◎【小山田圭吾】いじめの表現やめるべき?暴行や傷害と伝える必要も?性的虐待などの悪質な加害をメディアはどこまで報道するべき?謝罪&辞任でも加熱するバッシングの妥当性を問う|#アベプラ《アベマで放送中》

 2021/07/21 20:04

○小山田騒動などで「擁護する芸能人」が必ず現れるナゾを解説

 元テレビDさっきーチャンネル 2021/07/22 8:23

参考記事

◎【キャンセルカルチャーの時代】「差別に安住してきた」日本人も世界の潮流と無

 縁ではいられない NEWSポストセブン の意見 2023.8.15

 …「自分らしく生きられる社会をつくりたい」というリベラルの「ユートピア(天国)」運動から、「いつ自分が排除され、社会的に抹消されるかわからない」というキャンセルカルチャーの「ディストピア(地獄)」が生まれました。私たちは、天国と地獄が混然とした「ユーディストピア」を生きていかなくてはなりません…

 誰もが発信できるSNSの発達が生み出したキャンセルカルチャーの世界とどう向き合っていけば良いのかが問われる。SNSにおける「炎上」とはどういう現象なのか…集団的なイジメに近いものがあるとすれば冷静に対応する必要があろう。

 

・老害発言は年齢差別?

◎【名作】ネットで話題騒然となった問題発言の発端!!今の日本の現状を痛烈に批

 判!!居座り続ける老人達に成田悠輔が警告を放つ!!

 成田悠輔の動画  2023/08/06  7:14

 【改造論】成田悠輔「消えるべき人に消えてと言える状況を」ひろゆき「過疎化より無人化の方がマシ」ABEMA Prime (2021/12/19)において「高齢者の集団切腹」といった過激な表現だけが切り取られ、高齢者差別を煽る暴言と決めつけられて一時、大炎上した成田発言だが、実際には物理的切腹という意味ではなく社会的切腹(過去の功績をもって上のポジションに居座り続ける高齢者に潔く引退を促す、というほどの意味)であるとの発言であったことが分かる。

 この炎上騒ぎが成田氏らに悪意を持つ勢力の陰謀である可能性は高いだろう。成田氏が社会的切腹をイメージした原因はおそらく二階幹事長や森元首相の発言をめぐる一連の騒動であったと思われる。

  ※ 関連記事:

  ○成田悠輔氏の広報起用批判受け 内閣広報室、各省庁に「人選慎重に」

   毎日新聞 によるストーリー 2024.3.22

   まさしくこうした動きの背後に老害政治家たちの狡猾な動きが潜んでいるように見える。

◎「松本人志を本当に超えたい?」成田悠輔が”世代交代できない芸能界”を斬る【中

 田敦彦】 NewsPicks /ニューズピックス  2023/08/18  14:02

 「老害問題」と若者との関係をどう捉えるか、過激な発言で知られる二人の対談は非常に興味深い。キーワードは「世代交代」のあり方であろう。高齢化する日本社会の世代交代のあり方についてぜひ討論させてみたい。

◎若者よ、選挙に行くな 2019/07/12 たかまつななチャンネル 1:27

 討論に使えるだろう。シルバー政治に対抗する手立てはあるのだろうか?日本の年齢別人口ピラミッドや世代別投票率のデータを示しつつ、時間をかけて討論させたい。

◎「若者の政治離れ」と言ってる人に一言 2019/07/04 ワラしがみ 4:58

 「政治の若者離れ」という表現はお見事。

◎今後のことで画期的なアドバイスがあるから聞いてほしい

 2022/05/21 ワラしがみ 3:29

 税金の使途についてもう少し厳しい監視の目が必要だろう。

◎文通費問題の全部を丸く収める超絶アイデアを思いついた

 2021/12/18 ワラしがみ 5:00

 シルバー政治に対抗する上で文通費の「クーポン券」配布はかなり有効なアイデアに思える。

◎【ひろゆき】爆笑問題太田が大炎上。これ理解できないバカが日本を滅ぼします。

 爆笑問題太田光の二階幹事長への炎上発言について

 サンジャポファミリーひろゆき【切り抜き】2021/12/11 3:05

◎【改造論】成田悠輔「消えるべき人に消えてと言える状況を」ひろゆき「過疎化よ

 り無人化の方がマシ」少子化&人口減少前提で考える日本の未来|#アベプラ《ア

 ベマで放送中》 2021/12/19 20:28 

 過激だが説得力のある提案。

○【一人一票】若新雄純「ワクワク感薄れてる」若い世代の閉塞感…余命投票なら変わ

 る?世代間格差をなくすには【参院選】

 2022/06/25 ABEMAニュース【公式】 17:47

○【衝撃結末】収録直後…天才がまさかの告白【選挙ってなんだSP】

 2022/06/21 日経テレ東大学 40:32

 ランク付けの投票は検討に値する投票プランの一つと思われる。

◎【22世紀の民主主義①】成田悠輔が提唱する「政治家不要論」…アルゴリズムが政

 策を決めていく時代 2022/07/26 中田敦彦のYouTube大学 – 40:40

◎22世紀の民主主義②】日本の停滞感を根本から変える「成田悠輔の新構想」とは?

 2022/07/27 中田敦彦のYouTube大学  42:00

 SNSの普及がポピュリズムをはびこらせ、民主主義の停滞を招いたとする成田氏の指摘は大いに参考になるだろう。SNSの普及は他方で民主主義を再生する上でも「選挙」という古臭い、雑なシステムから離脱し、政治家を不要とする社会を作り出す可能性を有している、という指摘も刺激的だが非常に面白い。本当の民意を反映させる方法としてAIを用いた政治を構想することが必要なのかもしれない。「選挙に頼らない民主主義」という意表を突いた発想に注目したい。

○【激論】成田悠輔×西田亮介 ニッポンの民主主義は限界?改良の余地は【参議院選

 挙】2022/06/24 ABEMAニュース【公式】 31:27

 二次投票のアイディアも現実的改善策としては検討に価するだろう。

参考記事

〇レジで怒鳴る高齢者に絶対にしてはいけない言動 相手の「老害力」を下げるためにで

 きる1つのこと 東洋経済オンライン 平松 類 によるストーリー 2024.6.10

 少子高齢化社会においては高齢者と若い世代との間の軋轢は強まってしまう傾向にあるかもしれない。特に高齢者の中には些細なことで怒りやすくなってしまう人が少なからずいるようだ。おそらく加齢による種々の心身の変化が老人の切れやすさをもたらしているのだろう。

 対策として高齢者が自身の変化をしっかりと自覚する努力は確かに必要だが、その効果はあまり期待できないのではあるまいか。「頑固爺」「意地悪婆さん」はいつの世にもいたではないか。分かっていても、やめられない…自制力の低下もまた高齢化がもたらす変化であろう。

 平松氏が指摘されているように、高齢者を取り巻く周囲の人が高齢者特有の心理を理解していくことの方がより現実的な解決法だろう。高齢者の心身の変化に寄り添える社会の構築こそ、目指すべき方向なのだと思うがいかがだろう。

 ただし「老害政治」を無くしていくことは絶対的に必要である。自制力、自省力の低下した政治家に日本のかじ取りを任せるわけにはいくまい。老害議員の一掃を図ることも日本の急務ではないか。

◎日本の「重症の民主主義」を再生させる3つの手段 「#投票に行こう」では変わらない

 現実を変える  成田 悠輔 2022/08/04 15:00 東洋経済オンライン

○「若者の非婚化」を後押しする日本の絶望未来 実は「晩婚化」なんて起きていないとい

 う衝撃 荒川 和久 2022/08/14 07:30 東洋経済オンライン

 

・入管法とウィシュマ事件:「現代の奴隷とは」

参考動画

◎トルコ人に日本のクルド人事情を詳しく解説してもらった!

   ニック兄さん and高桑  2025/01/31 17:45

   埼玉の川口で起きたクルド人にまつわる事件を理解するには非常に役立つ動画。日本の移民問題全体を考える上でもかなり参考となるだろう。あらかじめ問題のポイントを整理して論点のバラツキを防ぐためには、早めに視聴させておきたい。

◎【内部告発】アジアからの留学生、大きな誤解がありませんか? BF大学はどうや

  って存続しているのか。 中学受験のrestart  2021/05/01  20:25

 日本人のアジア人への偏見、差別の根は深い。それが大学における留学生受け入れの問題として表面化しているという指摘は非常に興味深い。視聴時間がやや長いが、分かりやすい説明であり、授業で利用してみても良いだろう。

◎[NHKスペシャル] 「難民受け入れる余裕はない」…先進国の間で広がる不寛容 |

    混迷の世紀 第12回 難民“漂流” 人道主義はどこへ | NHK

   NHK  2023/11/10 4:39

 まずは難民を巡る世界的な情勢を確認しておきたい。

◎【前代未聞】フランスの緊急事態をフランス人が分かりやすく解説します 

 Bebechan - 日本のフランス人  2023/07/02  15:21

 このような暴動は日本の現状では考えられないが、移民、難民の受け入れが日本でも本格化すれば将来的には起こりうるだろう。暴動の原因はフランスが長年、許容してきた移民の居住区の存在にある。移民とフランス人との棲み分けがお互いの理解と協力関係の進展を阻害してきたようである。その背景にはフランス人の心の奥深くに巣くう異なる人種、民族への根強い差別、偏見があるだろう。

 この問題の導入として外国のケースから入ると意見は出やすくなると予想されるので、この動画を移民・難民問題の入口に使っても良いだろう。

◎アメリカから逃げて日本に移住した理由

 Chase & KenKen  2024/01/16  15:19

 多種多様な差別や偏見が横行するアメリカ社会の闇については、差別問題以外にも様々な分野に関わってくる要素があるため、予めしっかりと把握しておきたい。

参考記事

〇つば吐かれ怒鳴られ、強制収容され…「スター・トレック」出演の日系人俳優 差別

     被害伝える絵本に込めた警鐘 東京新聞 2025.12.13

◎ 外国籍“非行少年”「矯正教育」の厳しい現実 ベテラン保護司が語る、罪を犯す子ど

   もたちの “ある共通点”  弁護士JPニュース によるストーリー 2023.10.24 

 非行少年や外国籍の生徒を多数抱える学校の教師は必読の記事。ここでも入管法の問題が立ちはだかり、「矯正教育」の妨げとなっている点は見逃せまい。多様性の尊重を実現していく上で国民の同質性の高さを前提にしてこれまでに積み上げられてきた日本の各種制度には根本的な見直しが急がれる。

◎麻布中の入試に「政府の人権侵害」が出題された訳 社会課題を映し出す鏡としての中

 学入試問題 東洋経済オンライン おおたとしまさ の意見 2022.12.8

 まずはこの入試問題にトライさせてから討論に入りたい。おそらく小学校の教科書にはこの問いに十分答えられる程の記述は無いだろう。では教科書には触れられていない内容を問うこの中学校の入試問題は中学入試として不適切なものなのだろうか、それともこの問題に触れてこなかった教科書の記述の方が悪いのだろうか、とりあえず問うてみたい。

 日本の移民政策等には今、内外から大きな批判が寄せられている。しかも小中高を問わず児童生徒の中には日本語を母語としない者が地域によっては急激に増えつつある。これは特に都市部においては身近な問題になりつつあるのだ。ならば小学生といえども、都内であるならばある程度の考えを持っていた方が良いだろう。高校生ならば尚更である。

 むしろこうした身近な現実の具体的な課題に取り組む練習を日本の学校がどれだけこれまでに試みてこられたかが、今、問われているのだ。ただの暗記ではなく、自ら調べ、自分なりの問題意識を持ち、課題解決に向けた建設的な方策を模索させる、といった作業はどの学校段階でも必須であろう。日頃の授業でも実践的な課題解決能力の向上がより一層目指されなければなるまい。

〇世界的に見ても“異常”! 問題だらけの入管難民法改正案を「廃案」にするしかない

 理由 日刊ゲンダイDIGITAL によるストーリー 2023.6.9

◎日本は「魅力的な移住先にはなりにくい」。日本に暮らす外国人が語る日本の住み

 にくさ BUSINESS INSIDER JAPAN 雨宮百子  2023.6.12

◎難民審査、臨時班の参与員十数人に極端に集中 「突出」柳瀬氏以外も平均940件

 常設班の18倍にも 東京新聞 2023年7月28日 06時00分

◎同性愛は終身刑…拷問の末に日本に逃げたのに、書類審査のみで「信ぴょう性な

 い」難民不認定 そして…東京新聞 2023年7月28日 06時00分

 「日本で難民認定されたのは昨年202人(認定率2%)と、ドイツの約4万6000人(約20%)、米国の約4万6000人(約45%)と比べ極端に少ない。」のだそうな。

 とすれば日本の閉鎖的入管制度の問題は極めて大きいに違いない。

 

参考動画

◎「日本にとって、都合の悪い人は困ります」難民審査の25.9%担当の参与員、問わ

 れる難民審査のあり方【報道特集】

 TBS NEWS DIG Powered by JNN  2023/06/18 20:08

〇第166回 入管法改正問題で人権派が絶対言わない不都合な真実

 髙橋洋一チャンネル  2021/05/18  8:22

 難民審査をどういう機関が行うべきなのか、が最大のポイントになるだろう。

 人権派と呼ばれる側の主張と高橋氏の主張、どちらに賛成するのか、ぜひ、討論させてみたいテーマである。欧米と比べて日本の難民認定率が極端に少ない理由を高橋氏はなぜ説明しないのか、不思議。また彼は日本の難民認定の杜撰さにも言及していない。日本の場合、法律の規定以上に実際の運用がどうなのかは厳しく問われる。つまりダブルスタンダードの存在を念頭に置く必要があるだろう。建前と本音の乖離を無制限に許容しがちな日本社会のあり方が本質的には問われてくる。

◎【知らないと恥をかく】難民とは何かわかりやすく解説!!

 原貫太国際協力師 2021/05/12 14:21

 移民と難民との違いが理解できる。

◎ロヒンギャ問題をわかりやすく解説【9割の人が知らない難民のリアル】

 原貫太国際協力師 2021/11/21 17:14

◎【日本の闇】外国人技能実習生の問題を監理団体とディスカッションしてき

 た 原貫太国際協力師 2021/05/23 18:21

◎入管施設の実態、「トイレも監視」強制収容の女性が証言【news23】 

 TBSNEWS 2019/12/06 6:30

 刑務所以上に人権が制約されてはいないだろうか。

〇【解説】どう解決?外国人の「収容長期化」

 日テレNEWS 2021/08/11 2:31

◎うぃしゅまさん脂肪問題の入管開示資料 1万5113枚すべて黒塗り 遺族「ごまか 

 さないで」東京新聞チャンネル 4:26

 外務省並みの凄まじい名古屋入管の隠蔽体質。

〇名古屋入管で何が?スリランカ人女性の死の真相【報道特集】

 TBSNEWS 2021/05/16 23:37

○スリランカ女性死亡 一部開示の入管映像「看守の笑い声」が・・・遺族再現

 【news23】TBSNEWS 2021/08/13 4:02

◎史上最悪の改正!人を人として扱わない「入管法の改正」について

 ワラしがみ 2021/03/05 43:40

※参考資料:以下はこの動画に寄せられたアンチのリピート

おせち料理 6 か月前

 在留資格なんて与えなくてヨシ!!

 治安悪くなるのになんでわざわざ入れなくちゃいけないんだ?

 綺麗事ばっかり並べてんじゃねーよ きもちわりーおっさん  👍17

masa kurakura 6 か月前

 ね〜知ってる〜?労働力が増える(難民移民)が増えると〜、全体給与が下がるんだ 

 よ〜。安くこき使いたい経営者側の意見を言ってるだけだよ〜。 👍21

エーゲ少佐 5 か月前

 ヨーロッパで大失敗してることをやろうとするな 👍50

岡崎汐 6 か月前

 このおじさんの話を鵜呑みにする前にまずは自分で調べて欲しい。

 まあ、この人の話を鵜呑みにしてる時点で聞く耳を持たない人がほとんどであろう

 から期待は出来ないが… 👍32

◎入管が開示拒んだビデオ全面開示へ ウィシュマさん死亡、そこに映っていたもの

 は…TBSNEWS 2021/10/05 6:00

 名古屋入管がなぜ、何を隠蔽しようとしてきたのか、よく分かるだろう。

 外国人の移民が欧米で大きな問題となってきたのは事実。したがって外国人の受け入れのあり方については様々な意見があるのは当然。

 しかしウィシュマさんの件に関しては、まず難民受け入れの是非とは切り離して考えなければならない側面があるだろう。ウィシュマさんに対する処遇は刑務所よりもひどい扱いであり、人権を完全に無視している。ほとんど殺人に近い事件である。移民受け入れの賛否とは一切関係なく、あってはならない事件だろう。しかも法律をつかさどる法務省の管轄下にある入管の犯した犯罪。許せるわけがない。

◎法務省と入管 「嘘つき」は誰だ。入管法改正がグズグズすぎる件について

 ワラしがみ  2023/06/07 6:58

◎日本が外国人を逮捕する理由? BrooklynTokyo 2021.12.31 16:46

 日本の司法制度の特殊性、外国人への不利な取り扱いが見えてくる。

◎【世界と日本の労働問題】2030年、日本は「奴隷」で溢れかえる!?

 2021/03/24 原貫太・フリーランス国際協力師 13:12

参考記事

◎2050年までに日本の人口の「10%」は外国人になる…「共生」が不可避となった日

     本が直面する「外国人の受け入れ問題」 

     現代ビジネス 池尾 伸一(ジャーナリスト/東京新聞編集委員) 2026.1.5

◎「外国人によって治安が悪化している」は本当か? データから読み解く「外国人問

     題」の実態 現代ビジネス 池尾 伸一 2026.1.4

     データの信頼性や妥当性に留意しつつ、デマや中傷に惑わされぬよう、冷静にこの問題に向き合うべきだろう。授業では多様なデータを駆使して多面的に社会事象を捉えていくうえで、極めて刺激的なテーマであり、ぜひ、討論に持ち込みたい問題。

◎「働くな、だけど福祉の対象外」という無理ゲー「生きられない」外国人の生存権

 を求めて ハフポスト日本版 の意見  2022.11.24

 日本における外国人差別の実態は先進国とは言えないほどに惨い。憲法で国籍条項の網の目が張り巡らされている日本では憲法改正が行われない限り、この問題は払拭されまい。日本国憲法の問題点を浮かび上がらせる上でも利用価値の高い資料。

〇「当たり前のものが私たちにはない」在日クルド人が国会で涙ながらに訴えた日本

 の難民政策の現実 東京新聞 オピニオン 2023.5.26

◎入管法で露呈、日本の民主主義は死滅状態にある 難民審査も、改正プロセスも不透明

 すぎないか 東洋経済オンライン レジス・アルノー の意見 2023.6.10

 難民受け入れにおける欧米と日本との大きな違いがよく分かる。資料としても重要だが、討論のたたき台としての利用価値も高い。

 

・アフリカ問題

 アフリカ問題に関する動画は「原貫太国際協力師」がダントツの内容で多角的に問題を眺めることができる。基本的にどれを視聴させてもハズレはないと言って良い。

原寛太氏自身を知りたい方は「○鞭200発で洗脳 母を●したアフリカ少女兵/国際協力師 原貫太 街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜2024/07/19 1:02:49」を視聴することをおススメする。

◎「売り物にならない」奴隷が処刑されたアフリカの遺跡に行ってみた

   原貫太・フリーランス国際協力師 2025/02/01  20:32

 問題の根源が見えてくる貴重な動画。

◎コンゴの子ども兵【日本語字幕】

 Amnesty International 2015/11/12 1:42 

 重く入るにはこれが一番のオススメ。短いうえにインパクト大。アニメだからこそ視聴させられる、残酷な子ども兵の物語。

○元子ども兵士の男の子~ジェームス君の物語 /日本ユニセフ協会

 2019/02/12 2:55

◎【授業教材】 元少年兵 ミシェル・チクワニネが語る ~幼少期の経験と少年兵の

 実態~  【英語/日本語字幕】 2016/04/05 3:36

 この演説もインパクト大。

○アフリカで251名の少年兵を救った日本人のアイデアが凄すぎた…

   原貫太・フリーランス国際協力師  2024/04/20  12:09

   元子供兵に対してウガンダなどでどのような支援が行われているのかが、具体的に理解できる。

○【実話】誘拐され、戦場に立たされた16歳の少年。彼が母親を襲った残酷すぎる理

 由とは?原貫太国際協力師 2021/06/04 15:44

◎ 【実話】16歳のチャールズ…母親を襲った"悲しすぎる理由"とは?

 原貫太・フリーランス国際協力師  2023/04/14  18:17 

 子供兵の実態がよく分かる。

◎【家族を目の前で〇された】アフリカで「子ども兵」の支援施設に行ってみた

 2022/07/02 原貫太・フリーランス国際協力師 11:16

◎【世界の闇】アフリカの自由のために闘い、欧米に暗殺された英雄

 原貫太国際協力師 2021/11/13 15:21・・・ルムンバ暗殺の意味

 パトリス・エメリィ・ルムンバ(1925~1961)は、コンゴ共和国(旧ベルギー領コンゴ、後のコンゴ民主共和国)の政治家、民族運動家。同国独立期の指導者で初代首相。1961年1月17日、ルムンバと2人の同志は、キサンガニ空港で飛行機から引きずり出されて深夜に白人の傭兵とチョンベの兵によって殺害された(CIAの現地基地には「フランドル出身のベルギー人将校が軽機関銃で処刑した」と報告された)。

 遺体は一度埋められた後、翌1月18日に掘り起こされてローデシア近郊まで移動された後、21日に硫酸で溶かされて数本の歯と頭蓋骨の欠片だけが残された。1999年のベルギーのテレビ局によるドキュメント番組では、遺体の処理を実行したベルギーの警察長官Gerard Soeteが遺体から取り出した歯と銃弾を見せている。この歯はコンゴに返還されることとなり、2021年6月21日にブリュッセルで開催される記念式典にてフェリックス・チセケディ大統領に引き渡し後、独立記念日の6月30日に改めてキンシャサで帰還式典が開催される。

 ※参考記事

  時事ドットコムニュース:ルムンバの歯、故国へ返還 コンゴ独立指導者の遺物

  ― ベルギー2021年06月13日18時58分

  【ブリュッセルAFP時事】ベルギー政府は21日、アフリカ中部コンゴ(旧ザイール)の独立指

   導者パトリス・ルムンバの遺物である歯をコンゴに返還する。初代首相に就任したルムンバは、

   独立直後の1961年、処刑された。遺体を酸で溶かしたベルギー人の警官が「記念品」として

   持ち帰った歯の所在が確認され、ブリュッセルで21日に開かれる式典で、コンゴのチセケディ

   大統領に引き渡される。コンゴ政府は独立記念日の30日、キンシャサで改めて帰還式典を開

   く。

◎映画「誰がハマーショルドを殺したか」特別映像:1分で分かる!国連事務総長ダ

 グ・ハマーショルド 映画com.2020/07/10 2:51

 一体、誰がアフリカの発展を妨害しようと企んだ?これも衝撃的な事件。ぜひ、視聴させたい。

◎アフリカが発展しない本当の理由【99%の人が知らない国際支援の闇】

 原貫太国際協力師 2020/05/27 11:35

 「魚ではなく釣りの仕方を教えよ」

◎なぜアフリカは世界で最も貧しくなったのか?【3つの理由をわかりやすく解説】

 原貫太国際協力師 2021/07/09 20:36 

◎アフリカが「ヨーロッパの支配」に抵抗できなかった3つの理由

 原貫太・フリーランス国際協力師 2023/08/18  16:38

 アフリカを扱う際には地図を利用し、国名や地名、国境線に注目させると良いだろう。フランス語や英語が目立つ歴史的背景、大陸の北部、特にサハラ砂漠を中心とする地域の国境線が直線的である理由を問いたい。特に奴隷貿易の時代を含めた分断統治が現在のアフリカに何をもたらしたのか、が問題解明のキーポイントになる。

○【削除覚悟】99%の人が知らない「フランス最大の闇」

   原貫太・フリーランス国際協力師  2023/08/13  15:19

◎フランスの闇を暴露します【CFAフランをわかりやすく解説】

 原貫太・フリーランス国際協力師  2023/08/13  15:19

◎アフリカの発展を妨げる「CFAフラン」の闇【後編】

 原貫太・フリーランス国際協力師  2023/08/15  17:49

 通貨制度からアフリカの貧困を説く斬新な視点は極めて興味深い。金融政策の視点は経済を理解する上で必要不可欠。フランスの植民地であった西アフリカ、中央アフリカの国々に最貧国が集中する理由も納得できる面がある。視聴させるには時間がとられ過ぎるので、二つの動画のポイントを教師が分かりやすく整理してプリントにまとめておくべき。

〇アフリカの格差が極端に広がった3つの理由

 原貫太・フリーランス国際協力師  2023/08/05  19:14

・緊張感が半端ない/映画『ブラッド・ダイヤモンド』予告編

 アマゾンプラ男【毎日映画観る人】  2020/05/24 1:01

〇【血塗られた宝石】それでもダイヤモンドを買いますか?

 原貫太・フリーランス国際協力師  2023/07/28  15:29

◎【アフリカの謎】資源が豊富な国ほど、国民が貧しくなる3つの理由

 原貫太・フリーランス国際協力師 2023.6.16 17:09

◎【謎】アフリカは「永遠に発展できない」ってマジ!?

 原貫太・フリーランス国際協力師  2023/05/27  11:51

◎アフリカで一番貧しい村に来たら、想像を絶するヤバさだった・・・

 原貫太・フリーランス国際協力師 2023.4.7 16:28

 ウクライナ戦争がアフリカにもたらしている深刻な事態とアフリカへの支援の在り方を考えるきっかけになるだろう。

〇【謎】アフリカに「ぽっこりお腹」の子供が多い理由

 原貫太・フリーランス国際協力師 2023.4.8 15:57

 コロナ禍とウクライナ戦争がそれまで改善されてきていたアフリカの貧困と飢餓の問題を再び悪化させてしまっている現状をまず理解しておきたい。加えて自給自足型農業の遅れの理由として挙げられた4つのポイントも押さえておきたい。

◎ヨーロッパがアフリカで犯した「罪」を謝罪しない理由

 原貫太・フリーランス国際協力師  2022/12/27 15:38

 アフリカ問題の概略を知ることが出来る。

◎コンゴが「平和以外に何でもある国」と言われる3つの理由

 原貫太・フリーランス国際協力師 2022/12/24 14:01

 コンゴを例にするとアフリカ問題の理解が進むだろう。

◎世界最悪の「コンゴ紛争」が報道されない3つの理由

 原貫太・フリーランス国際協力師 2022.11.6 14:59

 600万人以上もの犠牲者を出しているコンゴ紛争がなぜ報道されないのか?

 メディアの問題を含めて理解するならこれがオススメ。

◎【子どもが戦う?!】世界最悪のコンゴ紛争、原因は日本人が毎日使う○○だっ

 た原貫太国際協力師 2020/12/18 16:43

 携帯の裏側にある世界。

◎緊急】「戦争反対」の声を上げる人たちへ。

 2022/03/01 原貫太・フリーランス国際協力師 7:05

○【自分の年齢を知らない!?】アフリカ人に10の質問したら答えが意外すぎたwww

 原貫太国際協力師 2020/03/10 13:24

 軽く入るにはこれがオススメ。

◎【命の格差】世界一いのちが短い国ソマリアの、悲しすぎる現実とは

 原貫太国際協力師 2021/02/26 14:38

◎【貧しい国の実態】たった100円で命を落とす”絶対的貧困”とは

 原貫太国際協力師 2020/05/20 8:36

◎【みんな勘違い】アフリカに対するよくある偏見トップ5

 原貫太国際協力師 2019/12/21 11:18

◎アフリカは資源が豊富なのに、なぜ発展できない?【わかりやすく解説】

 原貫太国際協力師 2021/04/07 15:56

 資源の呪いとは?

◎アフリカの貧富の差は日本の1000倍ヤバイ。なぜ格差が生まれるのか?

 原貫太国際協力師 2020/11/21 11:40

 格差問題の死角を衝いている。

◎【衝撃】レンタルチャイルドとは?闇すぎる「物乞いビジネス」の実態を解説

 原貫太国際協力師 2020/05/05 8:59

◎「物乞いの写真使って稼いでんじゃねーよ」と批判された件について。

 原貫太国際協力師 2021/03/10 8:21

 報道と収益とのバランスは考える必要あり。無責任な中傷は軽薄でみっともない。

◎アフリカで知った「コーヒーの闇」がヤバすぎる…【第5話】

   原貫太・フリーランス国際協力師  2023/11/28  17:14

   最貧国ブルンジのコーヒー農家の年収に驚かされる。

◎【削除覚悟】電気自動車「最大の闇」について話します

   原貫太・フリーランス国際協力師 2024/01/05  19:13

   コバルトを始めとする希少な金属資源が豊富に存在するコンゴ民主主義共和国が深刻な貧困を創り出している原因とは何だろう。まず生徒に推理させてみたい。

○アフリカで見た日本の「途上国支援」の現場がヤバすぎた…

 原貫太・フリーランス国際協力師 2024/04/21  21:53

 ウガンダでの農業支援を具体的に知ることが出来る。

 

 

㊱討論型授業のキモ

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考動画

◎【思考心理学】本当に頭が良い人は何を考えているのか?

     深淵回廊@人間の脳と心の仕組み 2026/08/08 14:28

     議論する上での大切なポイントを知ることができる。議論を通じて思考を深めていくために何が必要となるのか、とても参考となるイチオシの動画。討論型授業を行う教師はぜひ視聴しておくべきであるが、生徒にも視聴させて、自分の意見や他人の意見をなるべくメタ認知レベルで理解できるようにさせたい。

◎否定的な人が組織に必要な理由【失敗を防ぐ思考法】

     Motocrab | 世界構造考察 2026/05/18 26:45

     この動画は討論を軸とする授業をする上での注意点にもなるだろう。自分や誰かの意見が否定された時に、どのようにして批判を建設的な方向に活かしていくのかが示されているようにも思える。教師として、ぜひ視聴しておきたいオススメ動画。

◎学校教育にも押し寄せるAIの波『生成AIパイロット校』で聞いたポイントは「AI丸

 投げ」ではなく「使いよう」 生徒はAIを「ほぼ友達」

 TBS NEWS DIG Powered by JNN 2026/05/05  4:59

 AIを授業に利用する際の注意点など、参考になるポイントが短時間でつかめる。AIの答えを鵜呑みにしたり、AIに丸投げすることを防ぐ上でも、討論型授業を導入すべきだろう。

参考記事

◎【勉強しても伸びない子必読】頭のいい子が選ぶ参考書は「最小限の解説と図でわ

     かりにくい」のに成績が伸びるワケ     東洋経済オンライン 西岡 壱誠 2026.7.7

 もちろん、分からないことばかりのために勉強嫌いになっている子供たちにとっては、授業の「分かりやすさ」は高く評価すべき重要ポイントの一つとなるだろう。特に算数、数学、理科などの理数系分野でその基礎部分から躓いている児童生徒に対しての、度を越えた授業の分かりにくさはひたすら理数系分野への苦手意識を助長するだけになり、絶対的に禁物である。

 しかし、そうではない児童生徒にとって、西岡氏の指摘は極めて重要であると考える。また国語科や社会科においてはほとんどの生徒にとって重要であろう。もちろん文系教科においても度を越えた分かりにくさは禁物だが、下手な分かりやすさもまた禁物なのである。

 氏が提案している「連想マップ学習法」に類似する学習法を実は私もかつて日本史学習で使ってきた。「連想マップ」とほぼ同じものをたくさん作っては壁に貼り付けて実際につながりを再現、暗唱できるか、幾度も確認する。やがて物事の関連性が浮かび上がり、定着してくる。それまでバラバラだった重要単語がタコ足配線のように有機的に結びついてくる。これは歴史的事象が生じた複雑なメカニズムをつかみ、かつ長期的に覚えていく上で極めて効果的な学習法であった。

 西岡氏の指摘はもっぱら参考書の選び方に関する重要ポイントに関してのものであるが、このポイントは国語科や社会科の授業における注意点とも重なるだろう。一応、私はこれまで授業の重要ポイントとして「面白さ」、「役に立つ」、「分かりやすさ」の三つを三種の神器のようにして強調してきた。しかし「分かりやすさ」の持つ負の側面にも注意してきたつもりである。「分かりにくさ」の効用は意外なほどに大きい。

 この適度な「分かりにくさ」に加えて授業を意識的に中途半端に終わらせる手法も取り入れると、児童生徒はより「自分で考える」学習に誘導されるだろう。そのためにも授業中、討論を通じて様々なものの見方を知る機会を設けるべきなのだ。

〇教員志望の学生「知識がなさすぎる」大学の危機感

     東洋経済オンライン吉田 渓 2026.4.6

 教員の質低下の原因は多岐にわたる複雑なものである。教員採用試験の倍率低下は教員採用の入口の問題だが、他にもこの記事で指摘されているように教員養成教育のレベルの低さも大きな問題である。やはり教員養成教育を根本から見直して再編成し、大学院の修士課程修了を教員免許状取得のための最低条件とすべきだろう。

 質低下の要因はまだまだある。教員に採用されてからの、学校現場の環境の悪さも教員がなかなか成長できない大きな理由の一つである。官製研修のお粗末さ、学校の異様なまでのブラック化が本来、教員が持っているはずの能力の発揮を大きく阻害している事も、決して見落としてはなるまい。学校のブラック化こそが結果的には教員の質を一層、低下させているはずである

 つまりこの記事で紹介されている教員養成教育に携わっている「長野(仮名)」氏の指摘には一部、大きな違和感が残るのだ。教員の知識量の低下、だけではなく教員の考える力の低下までが深刻であるのは、当然のことながら教員養成教育段階での教育の質が低いからでもあろう。教員の知識の欠如は探求学習の重視によって知識の獲得が疎かになっているからだ…などといった短絡的な決めつけは大きな間違いのもとなのではないか。

     大学での教員養成教育段階で探求型の学習機会がどれほど用意されてきたのか、も問われるはずだ。知識が実際の従業で役立つまでに応用力を帯びてくるには、授業に関する知識を応用実践する機会が学生たちに豊富に用意されている必要がある。つまり学生一人一人が濃密な授業実践をどれほど繰り返してこられたか、がやがて教員の質を大きく左右していくはずである。

 従来型の授業こそが、深い理解を抜きにした表層的な知識の丸暗記を生徒たちに強要し、学習への嫌悪感を増幅してきたのではなかったか。その結果、大学生の質の低下をも招き、授業で応用のきかない教員を大量に生み出してきたのではなかったのか

 作者や出題者の意図を忖度させる、といった下らない出題を生み出すような従来型の発想が国語教育を堕落させ、日本人にありがちな「忖度マシーン」の大量生産に貢献してきた…いかにも長文読解に一つの正解があるかのような錯覚をまき散らし、やたらに忖度能力を高めて挙句の果てには作家名や作品名、文法、漢字の読み書きの丸暗記を徒に強いてきた…そうした古い国語教育の悪しき側面への深刻な反省が国語教員の養成に携わる人物に微塵も感じられないのは実に不思議である。

 国語教員の養成に関わる方ならば、まずは率先して従来の国語教育自体を根本から見直しておくべきだったのではないか。そして自身が国語教育のみならず、学校教育の在り方の根本的な再検討を探求型の学習を通じてきちんと行ってきたのか…手始めにしっかりと問い直した方が良いと思うのだが、いかがか。

〇教員の授業を「5分で可視化」、宮城県内の教育機関でAI分析アプリを実証

     こどもとIT 大塚雷太 2026.3.26

     授業改善の方法として授業中の様子を録画することは学校現場でも古くから行われてきたが、児童生徒のプライバシー保護の問題があり、今は難しくなっている。またこうした手法が悪意に満ちた管理職や教育委員会に悪用され、教師の教育内容や方法への過剰な干渉、統制につながる恐れも十二分にあるだろう。

     授業中での児童生徒の発言が十分に授業評価とリンクできていない、という点はこのシステムの致命的な欠陥と思えるが、いかがか。このシステムを「5分で可視化」と表現できるほどの分析能力は今のところ乏しい、とみた。そもそもブラック化した現状の学校で自分の授業を反省的に振り返る余裕などほとんどあるまい。まずは教師たちのゆとりを生み出す工夫こそ、急がれているだろう。

 授業改善の取り組みは確かにマストなのだが、それを易々と実行できるほど学校現場は甘くない。この取り組み自体も改善の余地が大きいようだ。仮に冒頭の不安要素を解消し、学校現場で導入可能なレベルまでシステムの改善が進んだとしたならば、最初に導入すべきは大学の教員養成教育においてであろう。つまり宮城教育大で教育実習の事前教育に用いてみて、その効果をしっかりと判断してから学校現場の利用を検討してみれば良いと思うのだが、いかがか。

◎「探究公害」とSNSで拡散…高校「探究学習」の弊害

     東洋経済オンライン 杉浦 由美子 2026.1.29

 高校教師に探求学習の指導が困難な人は多いだろう。高校に限らず、職務があまりにも多くて、肝心の授業準備に十分な時間をかけられない事が教師たちの大きな悩みになっているはずだ。しかしだからといって探求学習や集団で議論を重ねる授業が不要、というわけでもあるまい。ネットを最大限に有効活用すれば、生徒たちが時間を費やして大学などを煩わせることは少なくなるはず。今時、多くの時間を教室内で済ませることは決して不可能ではないはずだ。

 探求学習を進路指導のための個別最適な学習法として狭く捉えているとしたら、教師の負担は無限大に増えていくだろう。テーマ別でグループ分けして複数の教師で指導することも負担を軽減する一つの手段である。その際、グループ内で生徒たちが議論する機会はできるだけ数多く設けたい。

 他方で学校や教師の大胆な職務軽減は探求学習導入のためにも必要不可欠な前提条件となる。先行すべきは探求学習の導入ではなく、職務の削減であり、この順番は決して間違えてはなるまい。

◎「1,2,3,4,5,6,7,8,9の中で素数だけ選べ」中学生の7割が誤答。全国学力調査で見え

     た“いまの子ども”に足りない力――週末ベスト     日刊SPA! 2026.1.24

 このような浅薄な俗説をいつまでマスコミは垂れ流し続けるのか、理解に苦しむ。まず、学校教育は義務教育と非義務教育にわけて考えるべきだろう。小学校や中学校では義務教育なので必要最低限の学力を出来るだけ多くの児童生徒に身に付けさせていく努力義務が学校側にはある。

 特に10~12歳頃は理解力よりも記憶力が突出して勝り、とりわけ暗記力は人生において最高水準に達すると言われている。したがって重要項目の暗記は小学校高学年にこそ集中的に実施するのが学習心理学、発達心理学の観点からも好ましいといえるだろう。当然、授業を通じて記憶することを目標とすることが多いので、半強制的に反復、暗唱させることは一つの技法としてこれまでも授業に定着してきた。

 とは言え、相手は子どもである。楽しくもない授業に集中力が切れてしまう子どもを一方的に咎める権利は教師側に無い。「掛け算九九」であってもできだけ楽しく、お遊戯のように唱えて覚えていく方が、効果的であるに違いない。また、観察や実験などを通して事象の発生理由を考えさせることも、子どもたちの授業参加度を高める工夫の一つである。なんら工夫せずに暗記を強要するだけでは余りにも能があるまい。

 まして義務教育ではない高校以上の学校段階では、自らの力で調べ、考え、集団の中で切磋琢磨して知識と思考力をお互いに高めていく学習法を身に付けることが、今後は一層、重要になってくる。もちろん、この段階でも重要知識の習得は不可欠であるが、残念ながら年齢的に機械的な暗記力は急速に衰えてしまう。理解したことの記憶力はまだまだ衰えないので、中学生以降は覚えるためにもしっかりと理解することが重視されるのだ。

 理解は暗記だけではなかなか得られず、自分の頭で考え、自分なりに納得していくプロセスが欠かせない。この作業は単純に暗記するよりも脳への負荷が極めて大きく、誰もが気安く取り組めるものではあるまい。当然、理解したい、という欲求が強く湧いてこない物事はなかなか理解が進まず、長期的な記憶も難しい。内発的動機付けが大切となってくるだろう。

 授業中、生徒たちに考えさせる時間や工夫が不十分であれば、結局は訳も分からないまま、ただ受け身で教えられた「正解」を丸暗記することになる。これがいかに無駄で苦痛ばかりの学習かは多くの人の痛感するところだろう。

 高校生レベルになればダジャレを用いた丸暗記は、古文の助動詞の活用や化学での周期表など、一部のやむを得ない内容を除いて絶対的に禁物なのだ。どう見ても高校での「詰め込み中心教育」は多くの生徒にとって効果が少なく、苦痛ばかりとなり、基本的には百害あって一利無し、となるのではあるまいか。

◎中高の「やらされ探究」で大学教員が悲鳴の解決策

     東洋経済オンライン 藤原 さと 2026.1.14

 探求学習をめぐる諸問題をざっと捉える上で非常に便利な記事である。文科省、学校現場、大学等の問題点をそれぞれ要領よく理解できるだろう。

 もっとも探求学習が学びの多様化、個別化を軸とするものとは限るまい。議論を通じて生徒個々人の学びを集団で共有し合う側面も、探求学習には不可欠であると思うが、いかがか。

◎校則で「ツーブロック禁止」がゼロに 千葉市の市立中学・高校

     朝日新聞社 2025.12.9

 この手のような空虚な報道を繰り返しているから「マスゴミ」と批判されてきたのではなかったか?本質的に重要なのは「ツーブロック禁止校則」がゼロになった事ではあるまい。校則改訂がどのような議論のもと、どのような手続きを経て決定されたのか、が厳しく問われるべきはずであった。マスコミとしてそれに言及できない、記事としてのレベルの低さがまたもや露呈している。

 仮に「バスに乗り遅れるな」とばかりに周囲の学校の動きに追随し、世間体を気にする余り、校則改訂を急ぎ過ぎてしっかりと生徒側の意見を聞かないまま、校長主導のもとに職員会議で一方的に決めてしまったとしたら、どうだろう。むしろこのことこそ「教育の場」として極めて不適切であり、最悪の決定プロセスとすら言えると思うのだが、いかがか。。

 「ツーブロック校則」が話題になってから既に5年以上は経過している。にもかかわらず突然、今更のごとくバタバタと校則の改訂が行われてきた千葉市のプロセスには政治的な圧力によるもの、との疑念しか湧いてこない。「金魚の糞」のように、何も考えずにひたすら「右に倣え」を繰り返してきた千葉県の教育界らしい出来事、と周囲から茶化されてもおそらく教育委員会は反論できないのでは?

 とは言え、この記事、ぜひとも授業で議論させたい。議論噴出する活発な討論のたたき台として絶好のネタ、ではある。

〇学校の「カリキュラム」多すぎでも減らせない事情

 東洋経済オンライン 妹尾 昌俊 2025.10.22

 学校が引き受けている仕事量と同様に教育内容もひたすら増え続けてきた。もちろん「ゆとり教育」の際に学校で教える内容の大胆な削減が試みられたのは事実だが、その際に問題だったのは教える内容以上に膨れ上がってきた教師の仕事量への削減がほとんど進められなかった点であろう。

 教師の仕事量は教える内容が多少、減ったとしてもほとんど軽減されないほどにたっぷりと加算されてきた。そのことへの教育行政側の反省が無い限り、教育内容の見直しがどんなに適正に行われたとしても、児童生徒にもたらすプラスの効果は極めて限られてしまうに違いない。教師の負担軽減が大胆に進められない限り、肝心の状業改善が滞ったままだからだ。

 ただし授業内容の改善は授業方法の改善と密接につながる側面がある。もっぱら「覚える事」を軸とした受け身の教育から、多少とも主体的に学び、考える教育へと軸を移すべき時でもあるだろう。当然のことながら、教育目標の見直しに伴う教育内容と教育方法の改善は、授業以外での教師の負担の大胆な削減と同時に推進していくべきなのである。

・討論型授業のためのバイブル

 「子どもたちに民主主義を教えよう~対立から合意を導く力を育む~」

 (工藤勇 一・苫野一徳 あさま社 2022)

 この本さえ読んでおけば討論型授業への恐怖感、抵抗感は解消され、討論の本質的意義をつかめるはず。読みやすく、分かりやすいカッパ一押しの本。

 

・前提となる基本的スタンス

 現実の社会では今すぐに正解を見いだせない「不良設定問題」が多いことを前提に、敢えて論争を呼びそうな不良設定問題への思い切ったチャレンジを試みる。

 「VUCA」という用語が注目されてきているように現実の社会問題は学校のテスト問題とは異なり、正解が一つとは限らず、そもそも事前に正解が用意されている訳ではない。まさにVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)に満ちているのが現代社会である。

 そうした中で様々に異なる意見同士の粘り強いすりあわせを通じて、現時点での最適解を追求する討論型学習を行うとともに、生徒が自ら調べ、自分の考えを深めていくこと、そして各々が納得感の獲得できる個別化、個性化学習へと授業の軸足を移していくことが喫緊の授業目標となっている。

 

 これらの学習過程を通じて生徒、教師共に考え方の多様性に気付き、意見の異なる他者を尊重する姿勢を育むと同時に異常なまでに同調圧力の強い日本の硬直化した学校文化を徐々に相対化し、学校教育に一層の奥行きと柔軟性、多様性をもたらすことを目指していく。

 

参考記事

〇20年で7600の小中学校が廃校…統廃合巡り保護者や地域との合意形成に壁、

 文科省が事例集公表へ 読売新聞 2025.9.6

 …小中学校の標準規模は法令によって、それぞれ「12~18学級」とされるが、全国の小学校の4割、中学校は5割が下回る。文科省は、学校再編の手引で「児童生徒が多様な考えに触れ、協力し合う教育を行うためには、一定の集団規模の確保が望ましい」としている…とのこと。皆さんはこの文科省の考えをどう思うだろうか。

 今や小中学校での教育は一学級を20人以下の少人数にして教師の目がしっかりと一人一人に行き届きやすくし、学習の個別最適化を図るのが基本であると私は考えている。したがって現在の少子化の流れはこの少人数教育を実現させる上で絶好の追い風となっているはずだ。

 ところが国はこれまでもひたすら教育予算の削減を図るべく、少子化を理由にして学校の統廃合を推進してきた。その結果、少人数教育の実現は蜃気楼のようにひたすら遠のくばかりとなっている。

 学校で「児童生徒が多様な考えに触れ」るためには、日本の場合、児童生徒の意見表明の機会を劇的に増やすことがまず必要とされるだろう。そのためには当然のことながら少人数教育が実現できていなくてはならない。しかし国は相変わらず安価で効率的な多人数教育を理想としているのだ。

 おそらく多人数教育による画一的な一斉講義形式の授業こそが児童生徒に集団主義的心性を涵養し、協調性の豊かな国民を育てることにつながる、というのが老害政治家たちの本音なのだろう。児童生徒が「多様な考えに触れ」ることなどは実際にはどうでもよくて、それはあくまでも従順な国民作りという本来の目的をごまかすための口先だけの綺麗ごとに過ぎないのかもしれない。

 今も一学級35人体制すら徹底できていない劣悪な条件の下で、教師は文科省の指示に従って児童生徒の学習を個別最適化すべく奮闘努力させられている。おそらく国はICT化さえ進められれば学習の個別最適化はある程度可能だと踏んでいるに違いあるまい。しかしそれはあくまでも学力向上を目指すだけの手段であり、必ずしも児童生徒の個性や多様性の尊重を目指すものではない。

 児童生徒の意見表明権が小学校の現場に浸透するのは遠い先の事。実際には次の学習指導要領が登場する2030年以降の事である。しかし多人数教育の下でブラック校則や一斉講義形式の授業が残存するような現状では、今後も児童生徒の意見表明権など尊重されるわけがあるまい。「児童生徒の意見表面権の尊重」というフレーズもまた国民の目をごまかすための、ただの綺麗ごととして利用されてしまうのではないか。

 同質性が高く、同調圧力の高い社会は政府にとって極めて効率的であり、政治的な安定性を保てるがゆえに、日本の学校は安価で効率的な多人数教育の下、画一的な一斉講義形式による指導を通じて同質性と同調圧力の高い社会を今後も再生産しようとしている…実はそういうことなのかもしれない。

参考動画

◎【危険】今、日本人が自分の頭で考えられなくなっている理由

 曖昧な思考 2025/06/05  16:51

 面倒な事実関係の検証をサボり、深く考えることをしないまま、ただ単に周囲の空気を読んで大勢の意向に合わせることは簡単で楽な行為のため、省エネに走りがちな脳が自然に好む選択肢の一つであるだろう。敢えて意識的な努力を重ねなければ人は自分なりの思考を放棄しがちなのだ。したがって現代のSNS、ネット上にはびこる「思考の放棄」現象から自分を引き離すことは誰にとっても極めて困難となる。

 であるならばなおさら、高校生のうちから可能な限り周囲の空気に流されずに自分の頭で考える訓練を繰り返すことこそが今の日本で最も必要とされているように思えるが、いかがか。討論、議論を軸とする授業が生徒たちの自分なりの思考力を鍛える上で大いに役立つはずである。

 この動画はわずか一度の視聴で理解できるものではあるまい。解説を挟みつつ、できれば二度は繰り返してじっくりと視聴させたい。ただし「曖昧な思考」というチャンネルではかなりスピリチュアルに偏った内容の動画が数多く見られるので、宗教的勧誘の側面には要注意。したがってこれ以外の動画の多くは決してお勧めできない。

参考記事

・乙武洋匡氏 ryuchellさんが「多様性は強要しない」と 「友達なんかじゃな

 かった。」と悔恨 デイリースポーツ によるストーリー 2023.7.15

 「多様性で大事なのは、強要しないことじゃないかな。自分はこう思うからあなたもわかって!ではなくて、なるほどあなたはそういう意見なのねって、まずは認める姿勢を見せること。相手にも自分にもどこまでやわらかくなれるかだと思うんです」

 多様性の尊重とはどういうことなのか、ryuchellさんが遺した言葉に耳を傾けたい。彼が討論の場でこのことを常に意識していたからこその、あのソフトな語り口調だったのだ。いつも討論する際には心がけたい金言。

参考動画

◎【賢さの価値は暴落】AI時代に親ができること「日本の教育の未来」【安野貴博 ×

     HR高等学院】HR高等学院の非常識な職員室 2026/01/29  29:16

 安野氏はAI時代に育むべき力として「何かを始める力」「不確実性、リスクに対する耐性」「コミュニケーション能力」(対人だけではなく対AIとのコミュニケーション能力を含む)の三つを挙げている。

     同様にHR高等学院でも「挑戦数」=「越境数」「失敗数」「この指とまれ数」「表現数」を重要な評価指数としているという。これらはグーグルが急成長できた要因ともかなりの部分で共通する要素であろう。

 これまでの日本の学校教育では学習指導要領の改訂、すなわち学習内容の見直しが10年に一度という、世界の急速な変化にまったくついていけないレベルの圧倒的な遅さであり、なかなかアップデートされないもどかしさがまず大きな問題点として挙げられている。同様の観点から、学校教育へのAIの導入が完全に遅れたため、個別最適化の方向が地方の学校現場ではイマイチ実現できていない点も指摘されている。

 端的には日本の公教育が長年抱えてきた「画一性」と「アップデート頻度の遅さ」こそが日本の学校の大きな「バグ」の本質、と安野氏はいう。

 教師として今後、重要とされる仕事はおそらく一方的に教え込むことよりも、AIを多用しながら脇からサポートしていくコーチング的なものに主軸を置いていくことになるだろう。特に生徒たちにできるだけ多彩な数多くのロールモデルを提示して生徒たちの主体性を引き出していくことは生徒たちの挑戦欲を引き出す上で不可欠の体験であり、教師の本質的に重要な任務となっていくはず。

 今後の教育を考える上で極めて重要な示唆に富む貴重な動画であり、できれば授業でも使ってみたい。少なくともすべての教師が視聴されることをオススメする。

◎【コミュ障?】最近の若者が社会人になっても人付き合いを避ける理由…

 山田玲司の原作が10倍おもしろくなる解説【山田玲司 切り抜き】

  2022/06/07  10:25

 討論型の授業を展開するために最初に視聴させたい動画の一つ。相手の意見をしっかりと聞くことができる事と自分の意見を持ち、それを分かりやすく伝えることができる事がいかに大事か、まずは知っておきたい。そして日本の学校ではなぜ討論型の授業が広がらなかったのか、根付かなかったのかを考えさせたい。

◎【ファクトチェック】正しい情報を国が判断ってアリ?言論弾圧?民間企業に任せ

 るべき?ABEMA Prime #アベプラ【公式】2024/08/08  20:42

 討論の土台とすべき事実認識に一定レベルの思い違い、事実誤認が存在してしまう可能性を完全に排除するのはおそらく無理だろう。そしてたとえ多少の思い違いに基づく意見であってもその意見が全くの無意味であると決めつけること自体も実は間違いである可能性はある。そもそも私たちがある意見を持つために必要とされる知識はいつだってあまりにも不十分なレベルにとどまっていて、むしろ自分の意見を完全なものとみなすほどの知識を誰一人所有していないと心得るべきなのではあるまいか。

 日本の戦後政治はGHQやCIA、日米合同委員会などの働きもあって数多くの情報がいまだに国民には隠蔽されたままであると見て良いだろう。たとえば正力松太郎の戦後日本における役割とは何だったのか、その全貌を掴むことはおそらく今も不可能であると考える。アメリカの公文書館等に保管されている彼の関係資料には現在も黒塗りされた部分が少なくあるまい。同様に731部隊の全貌もすべてを白日の下にさらすことは未だに出来ていない。沖縄関係に限らず、日米間の各種密約の全貌もしかりである。それが極めて重要な知識であるにもかかわらず「ファクト」自体の多くがひどく限定されている日本のような状態では「ファクトチェック」もまた不十分なものにとどまるのは不可避である。当然、このような状態の下では政府側にファクトチェックを委ねることほど危険なことはあるまい。それは「知らしめず、依らしむべし」の愚民化政策を加速させるだけである。

 かつて動燃が原子力発電に関わる事故隠しを続け、国民の信用を完全に失ったように、日本政府もまた近年のモリカケ問題などに見られたゴマカシ、隠蔽工作を性懲りもなく繰り返し、国民からの信用をひどく失いつつある。こんな隠蔽体質に覆われた政府による検定教科書を教師が疑うことなく鵜呑みにして漫然と授業をして良いはずがない…という考えははたして極論なのであろうか。

 情報を発信する立場にある者はすべてファクトチェックの努力をすべきだが、誰であっても完璧なファクトチェックを期すことは不可能である。重要なのは乱立し、対立する多様な意見をただちに感情的に排除するのではなく、時間をかけて自説を検証し、出来る限り広く深く考え、とりあえず現状で探りえた事実、知識を用いて自説を補強していく事、ないしはより良い他説に乗り換える事。同時に自説と異なる各種の意見への理解を深めつつ、現状で考えられうる限りの反証を試みてみる…こうした地道な努力をすべての人がお互いに果てしなく続けていくことであろう。

 討論型の授業は以上のような観点からも高校での授業に積極的に導入されるべきだと考えるが、いかがか。

◎【議論の仕方】多様性を大事にしても議論はうまくいかないので、同質性を大事に

   しましょうということについて解説します

   謎解き統計学 | サトマイ  2024/06/28  14:23

   非常に面白い、かつ重要な観点を提示してくれている。ただし突っ込みどころが無いわけではあるまい。まずは生徒に視聴させて突っ込みどころの有無を問いたい。授業における対話型討論を有効に機能させていくために必要とされる重要な観点を生徒たちが見つけられれば極めて有意義な動画視聴に転換できる。

   個人的には差異、多様性よりも同質性に注目することで、一見対立する意見同士のすり合わせを実現する…これはスピーディーかつスマートな形で議論の収束、意見の統一を図ることを目的とするならば、当然の心構えと言える。しかしたとえ対立する者同士で目的、理念が共通していても、目的達成に至る方法論が異なればいずれにせよ自分たちの目的や理念に到達できない可能性はあり、まったく異なる結果をもたらす危険性すらあるだろう。方法論の違いの底には意外なほどに根が深い差異、対立点が潜んでいる場合は十分あると思う。それは民主主義をどう捉えるのかにも関わってくる重大な観点ではあるまいか。

 議論においてあらかじめ同質性を重視することも間違いだが、異質性を強調し過ぎるのももちろん間違いである。それは人としての遺伝子情報の同質性の高さとは無関係の話であり、社会のあり方を論ずるときには生物学や医学での学説を安易に当てはめて説明するのがそもそも筋違いなのである。

 日本社会における同質性の高さは、集団的作業での効率性の良さとなって高度経済成長期を実現させてきた重要な因子の一つである…このことはほぼ疑いえない事実だろう。しかし高度情報化社会においては組織の効率性のみならず、個の突出した力が問われる。常に周りを忖度し、個性をイジメの原因と見なして排除しがちな同質性過剰強要の日本社会で今、一番問われているのはやはり個性や多様性の尊重なのだと思うが、いかがだろう。

 今までの様に結論を急いで忖度を強要し、タイパ、コスパばかりを重視していると日本社会の息苦しさは強まる一方となるかもしれぬ。むしろタイパ、コスパを多少犠牲にしてでもじっくりと議論のすり合わせを続けていく努力が、少なくとも学校教育段階では切実に求められていると考えるが、いかがか。授業のタイパ、コスパを少しばかり犠牲にできる程度の、本当の「ゆとり」が今の青少年にはとりわけ必要なのではあるまいか。

 日本に限らず、世界の姑息な政治家たちはさも民衆に迎合するような政策を自分の理念、ポリシーとして掲げつつ、いつの間にか政策の実現方法や論点をずらして民衆の期待を根本から裏切る…そういった汚い技をこれまでも得意とし、長い事駆使しきたのではあるまいか。今や彼らの皮相な理念など信用する方が間違いなのであり、裏に秘めた彼らの本当の狙いに気付くべき時なのではあるまいか。

◎心理的安全性を高める。どうしたら皆が働きやすい会社をつくれるか?

 精神科医がこころの病気を解説するch 2024.1.16 11:45

 皮肉ではあるが今の日本の学校がどれほど「心理的安全性」が脅かされる場所となっているのか、なぜイジメがはびこり、不登校が多いのかがよく分かる動画となっている。相手の個性や多様性を重んじて時代の変化に柔軟に対応し、外部からの批判に学ぶような謙虚な姿勢があれば組織の心理的安全性は高まる、という指摘と真反対にあるのが隠蔽と自己保身に走り、画一的で管理主義的な今の日本の学校なのだと思うが、いかがだろう。

 当然のことながらこうした日本の学校文化においては、討論型の授業ほど根付きにくいものはあるまい。日本の場合、教師や生徒たちが活発に自分の意見を言えるような「心理的安全性」が極めて低いからである。しかしだからこそ討論型の授業を根付かせていく努力が必要なのであり、その努力こそが学校改革の中核部分になりうるのだと私は考える。

〇バカになるな!論破のテクニックで騙されてはいけない!【宇野常寛】

 たかまつななチャンネル 2022.10.10 22:50

 討論中心の授業とする場合、ディベートのような論争の勝ち負けにこだわる「ひろゆき」流あるいは「橋本」流の論破ゲームに陥らないような配慮が肝要となってくる。宇野氏の指摘する「スネ夫症候群」に要注意。基本的には討論の過程で多様な意見の創出をまずは目指すべきだろう。そして大勢の意見を聞くことを通じて多様な価値観がこの世に存在することの社会的意義を確認していく・・・それこそが一人でも多くの生徒を巻き込む、討論を用いた授業の最重要目標とされるべきだろう。意見の多様性を熱望する討論の場のあり方の中にこそ、ラディカルに「問いそのものを問い返す」可能性や問題解決に向けたオルタナティブで建設的な意見の創出に向かう可能性が胚胎するに違いない。従って教師は討論において決して議論を一つの結論に導いていくような誘導や断言をしてはなるまい。一つ一つの異なる意見が持つ様々な意味、意義を注意深く見出し、生徒達にもしっかりと気付かせていく事に教師は最大限の労力と工夫を払っていきたい。

 もちろん、議論の方向性が一定せずにあてどなく彷徨ってしまっては論点がぼやけてしまうので、ある程度構造化されたアンケートや発問計画を事前に用意してから討論に望むべきなのは当然の事である。

◎【心理的安全性】誰もが率直に意見を言える環境とは?組織改革を進めるカギ?超

 重要概念を学ぶ

 2022/05/29 ABEMA 変わる報道番組#アベプラ【公式】 24:20

 多様な意見を引き出すために必要とされる「心理的安全性」とは何か、理解できる。「心理的安全性」をまず確立しておかないと討論型授業は成立しないだろう。

◎【ハーバード大学准教授が語る】社会的に消す「キャンセル社会」の闇【ひろゆき 

 の妻&奥井奈南】 ReHacQ−リハック−【公式】  2023/05/14  34:50

 多様な意見を引き出す上でキャンセルカルチャーの危険性に留意する必要があるだろう。

参考記事

〇Z世代に聞いた「理想の学校」──「居心地がよく、学びやすい環境が整っている」

    が半数超に【プレマシード調査】 EdTechZine 2025.9.27

 調査対象者数が600名と余りにも少なすぎてあくまで参考程度のことしか言えないが、以下の調査結果はぜひ記憶しておきたい。

 …「理想の学校の環境・コミュニティ」の条件を尋ねたところ(複数回答)、「居心地がよく、学びやすい環境が整っている(周辺環境・設備など)」(54.8%)がもっとも多い結果となった。「自分のペースで学べる」(54.3%)、「相談しやすい教員や大人がいる」(44.8%)、「自由度が高い」(36.8%)がそれに続いた…

 さらに

 …「理想の学校の勉強」の条件を尋ねた質問(複数回答)では、「教え方がわかりやすく、やる気を引き出してくれる教員がいる」(50.3%)が最多となった。

以下「将来や社会につながる学びができる」(40.5%)、「主体的に学ぶことができる」(34.8%)、「得意なことを伸ばせるカリキュラムがある」(34.7%)が続いている…

 とのこと。きわめて常識的な結果であるが、教師としては「学び」に必須の条件についてこの程度のポイントはあらかじめ弁えておくべきだろう。

◎多数派の考え方を変えるために少数派の人たちができることとは?

  【社会心理学】 ラブすぽ の意見 2023.6.22

 少数派の意見が多数派に影響を与えられるようになる条件として、少数派の意見が一貫している(多数派に阿らない)、他の論点では多数派の意見を持っている(ただの天邪鬼ではない)、多数派が現状に満足できず、改革を求めている、などがあるという。社会を変えていこうとする場合には大いに参考となる知見だろう。

 

 

 もちろん教科書を軽視するのではなく、重要事項の理解や暗記もある程度は要求しつつも、多様な意見を引き出し、多様な意見が飛び交う中で最適解を目指して粘り強く思考する対話的な力を養うことをより重視する。必ずしも多数派の意見を支持するわけではなく、少数意見にしっかりと耳を傾けることで多様性の持つ豊かさが担保され、すべての生徒が自己の意見表明をしやすくしていく・・・という目指すべき討論型授業への基本的スタンスを堅持する。

 

・討論型授業のキモ

 授業が十分に活性化しているならともかく、いきなり手を挙げさせて一握りの生徒に意見を言ってもらう展開は出来るだけ避けたい。討論や考える事自体を面倒くさがる生徒は多い。誰か一人が意見を言うと、他の生徒は自分なりの考えをまとめようとしなくなり、他人の意見に流されがちになる。教師には意見が出尽くすのを待つゆとりが必要である。

 意見が大体出揃った時にはA~Dどの意見に賛成か・・・などと生徒全員にそれぞれ挙手させて数を数え、その場でクラスの意見のあり様を類型化して確認させたい。

 ただしその際、マイナーだった意見の持ち主を見捨てない事が肝要。時にはマイナーな意見の背景や根拠を生徒全員で共有できるよう、深掘りしていくべきケースも大いに考えられる。

 当然、他の生徒から多く賛同を得られた意見が正しいとは限らない。むしろ多数派の意見がひっくり返るような、予想外の展開こそ、目指したい。もしもそのような展開になれば大成功。今後、多くの生徒が意欲的に討論に参加するようになるだろう。

 

参考動画

◎【天安門事件以来の盛り上がり】中国の言論統制と闘う若者たち 家族や仲間が拘束

 され銀行口座も凍結 [クロ現] | NHK  2023/09/14 9:46

 中国の若者たちの言論の自由を求める命がけの取り組みに対して、まず、どう思う

のか、生徒たちに問いかけたい。さらに、日本の若者たちに今、言論の自由が本当にあるのか、問いたい。

 特に李苹さんの「意見を持つことは国への最大の愛情です。希望を抱くからこそ声を上げるんです」という発言について深く考えさせたい。

 続けて言論の自由が成立する前提条件に付いていくつか列挙させたい。特に「情報公開」や「知る権利」をキーワードにして一歩踏み込んで深く考えさせたい。例として社会科の教科書で本当に自分の意見が持てるのかどうか、確認させよう。

 ここで「君が代」について歌詞の意味を問うのが良いだろう。

 そしてもう一度、日本の若者に言論の自由が本当にあるのかを問いたい。

◎ひろゆき、EXIT…アベプラ・平石アナはなぜ“猛獣軍団”をファシリテートできるの

   か? 新R25チャンネル  2021/04/26  9:00

 討論型授業におけるファシリテイターとしての教師の役割を考える上で大いに参考となる動画。

◎【論破ブームの危険性】アベプラ平石アナの「論破上手=優秀はテレビの世界だ 

 け」に若新雄純が本領発揮【前編】 新R25チャンネル  2023/06/07  29:52

◎【議論で重宝される人】「議論で熱くなってもなぜか愛される人」。アベプラコン

 ビ・平石アナ×若新雄純がたどり着いた結論 

 新R25チャンネル  2023/06/14 28:38

 討論の進め方、注意点がよく分かる。「ムキにさせる」「審判を下さない、勝敗をつけない」「多様性尊重」…

◎【誹謗中傷する人の心理】脳を惑わす3つのバイアス/SNSはロジックのズレだら

 け/ハーバード大学と日本の違い/脳は省エネモードで動く/違和感に向き合え 

 PIVOT 公式チャンネル  2023/05/20  35:51

 認知、認識における無意識のバイアスの存在と「中傷」、「攻撃的言動」の背後に潜む歪んだロジックを知っておかないと討論がただの論破合戦に陥ってしまう危険性が生じてしまうだろう。討論型授業を行おうとする教師にとって必見の動画である。

 

 したがって多数決にもっていくような展開は最悪。ディベートはあくまで討論に刺激を与えるべく議論の導入時のみ、利用するだけ。一つの結論が欲しいわけではないので議論の勝ち負けや多数決は完全に無意味。特定の結論を出す必要もまったくない。あくまでも大切にすべきは、意見の多様性を確認させ、それぞれの意見の存在理由をできるだけ深掘りすること。

 

 またアンケート形式の質問用紙を多用し、口頭では発表できない慎重派や引っ込み思案の生徒の意見表明の機会をしっかりと保障すべきである。アンケート結果の集計と共に意見の一部は次回の授業で紹介する・・・などの工夫を重ねて生徒達の意見を一人でも多く、また少しでも多様な考えを引き出し、共有していくことを重視。アンケートの集計結果を公開する際にも少数意見に十分留意し、生徒たちが少数意見に注目するよう、繰り返し注意喚起しよう。

 アンケートへの回答を通じて生徒達が多様な意見の存在理由をしっかりと確認出来るよう、質問項目を工夫したい。同時に多様な観点によって混乱しがちな頭の中をスッキリと整理出来るような方向性を持たせた質問項目の内容と配列、組立て方を予め計画しておくと安心。これは相当難しい作業だが、議論の無秩序感を低減するためには事前に必要とされるものだろう。従って当然の事ながら教師側には議論のテーマに関する広い知識、深い理解が備わっているに越したことはない。

 

 ただし、十分な力が無い状態であっても討論型授業へのチャレンジは果敢にトライすべきである。何事も経験を積み重ねていかなければ前進できないはず。討論がアナーキーな状態のまま終わってしまう事は先生方の職員会議の場面ですら、普通に生じている。失敗は成功の本である。まずはトライあるのみ。

その6.防災教育と学校のブラック化

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

1.防災教育

参考動画

〇いざという時「救助袋」を使えるか? 東京の小学校火災を受け県内教育現場で訓練

 や講習の動き… 定期実施は18市町中7市町にとどまる=静岡県

 【わたしの防災】SBSnews6 2026/08/04 4:08

 いざという時こそ、むしろ救助袋は使えない…と考えた方が、実は現実的ではあるまいか。救助袋には主に垂直式と斜降式の二種類がある。斜降式に比べて垂直式は設置に際して教師一人で済み、短時間で利用できる利点はあるが、垂直に降りていく分、大人ですら恐怖感はかなり大きい。降下をためらう児童生徒が複数出てしまうと全員降下するのは時間的に見て難しくなるかもしれない。北区のケースのように、大勢が取り残され、しかも火が迫っている局面ではただでさえパニックに陥った児童たちを次々と手早く降下させることなど、ほとんど不可能とさえ思えるのだが、いかがだろう。にもかかわらず救助袋の利用を強制すれば、かえって犠牲者を増やすことにつながりかねまい。

 斜降式は地上で袋を固定する人が必要となり、垂直式に比べてどうしても救助袋の設置に多少の時間がかかる。加えて垂直式ほどではないが、滑り始めはスピードが速いため、悲鳴を上げる者が出てしまう。結果的に児童の中には恐怖感で降下をためらうものも少なからず出てくるだろう。短時間で大勢の児童生徒を降下させるのは斜公式でもやはり難しいという他ない。

 せっかく設置してあるのだから、非常時には必ず救助袋を利用すべきだ、との意見が強いようだが、優先するべきはあくまでも児童生徒の安全確保である。私の予測では北区のケースで現実的に救助袋の利用を可能とするには年に最低でも3回、全員に降下訓練を施す必要があるのではないか。しかも斜降下式と垂直式の二種類ある学校では二つを交互に降下させておく必要があるだろう。そうでもしておかないと、火が迫る中で30人を超えるような子供たちの速やかな避難などまず不可能である。

 全校児童生徒による年三回以上の降下訓練が、果たして過密化している現在の小学校のスケジュールの中で本当に実施可能なのか…しかもその訓練は実戦さながらの真剣なものとしなければ意味があるまい。恐怖でおののく一部の児童たちに教師はどこまで降下を強制できるだろうか。降下訓練は当然、時間との勝負となる。ためらう児童らをせかし、時間の短縮を懸命に図る教師たちの焦り…なにやら危険な匂いが漂ってくるではないか。訓練に際して悲惨な事故が生じないことを祈るばかりである。

 しかもこの議論は重要な視点を完全に欠落させている。非常時の際、様々な障害を持つ教師や児童生徒をどうするのか…車いすどころか、寝たきりの生徒までが全日制普通科高校への入学を試みている現在、この問題は多くの学校にとって無関係ではいられない。加えて言葉が十分に通じない外国籍の児童生徒も増えつつある。彼らにとって多くの場合、救助袋の使用はかなりの困難を伴うはずだ。コミュニケーションにおいても何らかの障害を抱える人が学校にいる時、教師はどうすべきなのか、学校はこれらの問題をしっかりと想定できているのだろうか…極めて怪しい限りである。

 救助袋の利用よりも初期消火をより一層重視して火の出やすい家庭科教室や理科教室及び3階以上の教室へのスプリンクラーの設置を義務付け、消火器の設置数を増やしていく。まずは初期消火のための備えを万全にした上で児童生徒の避難訓練を繰り返した方がはるかに現実的で効果的であるような気がするのだが…

〇東京の体育館は95%が冷房完備なのに…1600万軒が停電する「真夏の首都直下地

     震」で国が促す「新たな避難場所」

     プレジデントオンライン 横山 芳春 2026.8.9

     …最も低い佐賀県に至っては0.8%、鹿児島県1.3%、長崎県1.4%と、九州や東北地方を中心に「エアコンがほぼ存在しない」という地域が広がっているのが現実…これが地方における体育館の実態であるにも関わらず、学校が地域の防災拠点、避難センターであることに社会はもう少し注目すべきだろう。

 とはいえ、電気の供給が止まれば冷房完備の体育館でも結果は同じ。酷暑が続く中で発電機の使える時間は限られている。肝心の水の供給も大きな制限を受ける。これもまた、長年、政府が教育予算をケチってきた当然の報いなのだ。

 国民はもはや公共サービスに期待するのは辞めた方が良いだろう。学校での防災教育では今後、大して当てにならない学校などの公共機関に頼らず、住民自身の力でできる災害への備えをもっと強調したほうがより現実的である。

〇北区小学校火災、「人災」的な要因は危機管理意識が低い組織で起こる…脆弱すぎ

     た"学校の安全管理"から得る教訓     東洋経済オンライン 宮田 美恵子 2026.7.9

 この問題の根本はどこにあるのだろう。ほとんどの学校は防災の拠点としてふさわしいだけの構造、設備を備えていない。初期消火のカギを握るスプリンクラーすら備えていないのに、大勢の児童生徒が密集して生活していること自体、間違ってはいないか。冷暖房施設やトイレの不備が多い学校を地域被災民の避難先に指定していること自体、間違ってはいないか。そんな学校に夏休み中、子供たちを預かることを要求する文科省の判断は完全に間違ってはいないか。先進国で最低レベルの予算しか与えてこなかった学校教育に対して過大な要求ばかりを繰り返してきた文科省こそ、この問題の真の責任者ではないのか。

〇東京・北区小学校火災、校長は教員のストーブ持ち込み把握せず…区が避難状況を

     検証する会議設置へ 読売新聞 2026.7.4

 …校長が毎日、校内を巡回して安全確認を行っていたが、準備室は確認しておらず、ストーブなどが持ち込まれていたことを把握していなかった…と記事にあるが、そもそも「毎日、校内を巡回して安全確認を行っていた」という校長の言葉をあまり真に受けてはなるまい。高校では校長が校舎内を見回る姿を私は一度も見たことがない。熱心な教頭が毎朝早く、校舎内を巡回していたことはあったが、校長が自ら動くことはまずなかったのだ。まして毎日の巡回など常識的に見て、校長がしているとは到底思えないのだが、いかがか。「4階の出火は想定外」とする記者会見での校長の言は、たとえ巡回が行われていたとしても形だけのものに過ぎなかった可能性を私としては強く感じる。

 通常、校舎の巡回、施錠確認は日番ないしは週番となった教師が放課後の一定時間内に行っているが、教科準備室内に入ることは一度もなかった。教科外の教師が巡回の理由だけで準備室に入室することは遠慮すべき、との空気感が教師間には強く漂っていたのだ。校長らの入室を嫌う雰囲気もあった。

 とはいえ、校長が一切、立ち入ることのない部屋が一つでも存在すること自体、校舎全体の管理責任者として極めて不適切な事態ではある。音楽準備室の状況を他の教師が誰一人、把握できていない、という事態も通常の学校では考えられない。当該教師が教師集団内で完全に孤立していた可能性はないのだろうか。

 学校での防犯、防火は教員全体が組織的に取り組む必要があるのは論を待たない。しかし当該小学校には組織的な取り組み姿勢が決定的に欠けていたのではないのか。そういった点でも組織の長である校長の責任は重大であると思わざるを得ない。

〇「私服」を音楽準備室で乾かしていた…滝野川第三小学校の火災 音楽教諭は以前か

     ら早朝の学校で洗濯 東京新聞 2026.7.2

     …高草木政浩校長と福田晴一教育長が音楽教諭から聞き取りをした。それによると、教諭は以前から早朝に登校し、1階の家庭科室の洗濯機で私服や金管バンドの衣装などを洗濯し、4階の音楽準備室で乾かしていた。火災が起きた6月19日も同様に私服を洗濯し、乾かしていた。

 また、音楽準備室にあった電気ストーブと数台のサーキュレーターの一部は音楽教諭の私物だった。火災当時、サーキュレーターや電気ストーブの電源が入っていたかどうかは不明。音楽教諭が洗濯などをしていたことは、他の教職員は知らなかったという…

 決して学校内に教師が私物を持ち込んではいけない、という決まりはない。もちろん程度の問題があり、物にもよるが、私の授業で用いる実物教材などはほとんど私物であった。ビデオテープも私物であり、本も私物、部活動のための用具やジャージ、靴等も私物であった。

     しかし、この教師はやはり常軌を逸しているというほかあるまい。これは最早私物の持ち込み、というレベルを遥かに超え、公共施設の私物化に近い。音楽準備室が一人の教師の個室とされている事のマイナス面が露骨に出てしまったようだ。

     当然、こうした事態をむざむざと招いてしまった校長の責任も重い。ただでさえ、多くの教師の目が行き届きにくい4階の教室は、管理職として普段からしっかりと気にかけておくべき教室だったはず。音楽教師、校長のどちらにも不注意と油断が生じていたのだろう。

 教科準備室の在り方は教科の違いによって大きく異なる。危険な薬品を扱う理科の教師は理科準備室に常駐すべきだろう。芸術科の教師も盗難などを避けるために一人で常駐するケースが圧倒的。もちろん個室化した準備室で多少、それらの教師が寛ぐ時間はあっても良い。しかし程度の問題があるだろう。

 当該教師が学年に所属していたり、どこかのクラスの副担任ならば、準備室に学年主任や担任が訪れることは一度も無かったのだろうか。最低でも校長や教頭が一度は訪れていたはずなのだが、音楽教諭が洗濯などをしていたことは、他の教職員は知らなかったという…まったく不可解である。他教科の教師の入室がはばかられてしまう何らかの理由があったと邪推されてもおかしくはあるまい。

〇小学校の火事で女性教師“洗濯物乾かしていた” 電気ストーブは通電状態 東京・

     北区 ANNnewsCH 2026/06/24 1:33

     ある程度は予想していたものの、元教師としては大変、残念なニュースが飛び込んできた。音楽担当の女性教師が音楽準備室で洗濯物を乾かすためにテーブルタップを用いて電気ストーブ、複数のサーキュレイターをタコ足配線で利用していたと証言したらしい。火災を招いた過失は小さくあるまい。また、校長らにも監督責任、管理責任は少なからず問われるだろう。

     芸術教科は他の教科と違い、中学校や高校の場合、担当教員に教科準備室がそれぞれ個室で与えられていることが多い。しかも多くの学校では授業中の騒音対策もあって、音楽教室が校舎の最上階に設けられている。また多くの場合、芸術教科の教室がある校舎の最上階には騒音対策としてクラスの教室や学年室などが存在しない。したがってとりわけ音楽準備室はあたかも音楽教師のプライベート空間のような部屋となりがちである。

     他方で美術や書道の教室(高校の場合は工芸室がある場合も)は2階、3階を割り当てられることが多く、比較的、他教科の教室や準備室、学年室なども同じ階に存在するために相互監視の機能が働き、度を越えたプライベート感が出てしまうことはまずないといえるだろう。

     そもそも音楽でなくとも芸術科の教師は既に初任の段階から校長と同様に、個室を与えられるという特権を有しているのだ。しかも音楽室は4階という、最も人気の少ない階にあることが多く、他の教員の目を気にする必要が比較的少ない点で、芸術家の中でも一層、特殊な環境にある。

 個室といっても訪問者の多い校長室の場合、事務室と隣り合っていることが多く、さすがにプライベート空間といった空気感を校長室が漂わすことはまずない。しかし、音楽準備室だけは非常に特異な条件下に置かれている。これは音楽教師だけが初任時代からずっと経験してこられた、極めて特殊な環境なのである。

 当該教師が仮に他の教科の教師だったとすれば、さすがに洗濯物を準備室に干そうとは思わなかったはず。もちろん冬季を中心に、グランドでの部活指導などの際に急な雨に降られ、濡れてしまったジャージや靴下を学年室や教科準備室のストーブで乾かしていた教師は少なからずいた。しかしその場合ですら、たいてい他の教員がいるため、本人が目を離したとしても火事になる危険性はほぼ無かった。ところが当該教師の場合、音楽準備室がなまじ個室であったため、他人の目が存在しない分、誰一人、出火の瞬間に気づくことができなかったと考えられる。

 つまり経験豊富な校長ならば、こうした4階における音楽室の特殊性と危険性を踏まえた、何らかの対応をしておくべきだったのだ。4階の音楽室の出火は想定外…という言い訳は通用するわけがない。そもそも、この校長、一度でも音楽準備室を訪問したことがあるのだろうか、実に怪しい。仮に一度も訪れていないとすれば、学校全体の防火管理責任を担うべき管理職として失格ではないのか。

〇東京・北区の小学校火災、音楽室の「救助袋」使用できなかった可能性…文科省が

     全国で設備点検など求める方針 読売新聞 2026.6.22

     とんでもなく間抜けな対応であろう。文科省が全力で取り組むべきは全校舎へのスプリンクラー設置義務付けであり、救助袋の点検などではない。あの状況で仮に教師が救助袋を利用できていたとしたら、むしろどれだけの惨事を招いてしまったのか、考えてほしい。おびえている小学生24人を全員、救助袋で無理やり迅速かつ安全に降下させるために、一体どれほどの人員と時間を要するのか、文科省の官僚はまったく分かっていないようだ。まず自分たちこそ、救助袋による避難訓練をその設置も含めて体験しておくべきだろう。

     救助袋を使わなかった担任の判断は完全に正しかった。にもかかわらず今回の火事が一方的に教師側、学校側の不始末であると断じられ、救助袋の点検や設置訓練、降下訓練を年に複数回、学校に義務付けられるようなら、今後、学校は災害時の住民の避難場所を決して引き受けてはなるまい。

     関東大震災並みの大地震が発生すれば、数多くの住民が学校に押し寄せる。体育館では足りずに教室の使用も十分、考えられる。とりわけ問題なのは海浜部の地域だろう。津波の到来に備え、海浜部の地域では体育館ではなく、校舎の上層階が避難所にあてがわれるはずだ。地震の発生が授業中だったとすればとりあえず、児童生徒の避難先も上層階の教室になる。場合によっては住民と児童生徒らで3階、4階の教室はすし詰めとなるかもしれない。しかも川沿いの低層階の校舎しかない学校や近くの幼稚園、保育所からの子供たちもそこには混じってくるだろう。

     その際、問題となるのはトイレだけではあるまい。避難後の余震や火事の発生に際して繰り返し校舎から脱出すべき状況が生じることも十分、予想される。その時、危険で非効率な救助袋など、一体誰が利用しようと思うだろう。

     そもそも救助袋自体、あまりにも旧式過ぎる器具ではないのか。一人ひとりがゆっくりとしか降下できない非効率そのものの救助袋を、この期に及んで再点検し、補修修繕することに一体どれほどの意義があるのだろう。救助袋など、せいぜい逃げ遅れて取り残されてしまったわずかの数の人々を救助できるに過ぎない器具であろう。これ以上、無駄を重ねる愚は避けたいものである。

 住民の命と健康を最優先するのならば、学校は避難所に適していない。学校が避難所を引き受ける能力に欠けるのならば、避難所は学校とは別に用意、設定すべきである。児童生徒の命と健康を最優先するならば、救助袋に頼らないで済む避難方法も別途、必要となる。また児童生徒の避難誘導が消火活動よりも優先される学校では初期消火の実現こそが最も急がれるだろう。つまり学校にスプリンクラーの設置は本来、マストの課題だったはずなのだ。

 スプリンクラーが常備され、エレベーターやエスカレーター、そして冷暖房完備の近代的なビルにお住いの文科省の官僚たちこそ、こんな非道を言う前に率先垂範、まずは一度でも学校に来て救助袋(できれば垂直式)で降下していただき、冷たい床で一晩、寝泊まりしていただければ、幸いである。いかがか。

◎小学校に津波“90人の命守った”大震災前日の行動と避難マニュアル超えた校長の決

    断【サンデーステーション】ANNnewsCH 2024/03/11 10:01

    この件を校長や教師たち学校側の美談にしてしまうかのような報道姿勢にはどうしても強い違和感を覚える。災害に際して学校の判断のみが児童生徒の生死を左右するわけではあるまい。直前の地震を機にたまたま校長らが避難マニュアルを見直し、再検討したからこそ、マニュアルの問題点を把握できた…という点は決して見逃してはならない最重要ポイントである。

 仮に校長が出張中で、避難マニュアルを見直していなかったとしたら、震災当日、どのような判断を校長が下していたのか…実に不安である。校長は普段から出張が多い。大川小学校での悲劇を考えればそのことも問い直すべき大きな問題であろう。

 そもそもが、たまたま津波の高さが屋上に達しなかったから全員が助かっただけであり、それはあくまでも紙一重の判断だった。津波は屋上に避難した人たちの足下に迫っていたのだ。こんな偶然の積み重ねでかろうじて避難民が助かった出来事を、報道する側が安易に美談化するのは極めて無責任であり、軽率のそしりを免れまい。

 津波被害を繰り返し受けてきた東北の太平洋岸、それも海岸近くの小学校が何と2階建であったことにも愕然とする。一体、なぜこのような津波に弱い校舎があの場所で存在を許されていたのか、マニュアルの不備も含めて教育委員会に厳しく追及するのがまともな報道のあり方だろう。将来に向けて役立つ真の教訓とするためにはこの学校の英断を褒めるだけで良いはずがない。 

◎津波防災啓発動画「津波からにげる」   気象庁/知識・解説 2024/03/08 5:23

    「石巻の奇跡」はあくまでも中学生の迅速な避難行動によるものであり、実は小学校では津波に備えて校舎の3回に避難する予定だった。つまり小学校だけを見れば大川小学校と同等の悲劇がここでも生じていた可能性があったのだ。ただでさえ自分たちだけで判断することが難しい子どもたちである。せめて教師たちが少しでも早く指示して適切な避難場所へ誘導すべきだったのに…ここでも実際には出来ていなかった。つまり、宮城県では小学校の津波対策が所によって不十分であり、避難訓練も、避難ルートも、十分な危機感をもって行われていたわけではなかった

    幾度も深刻な津波被害を受けてきた東北の太平洋岸に位置する宮城県である。北上川という大河と標高の低い大きな平野部を擁する仙台市、石巻市を中心とする地域ではただでさえ津波の被害が生じやすい。したがって殊更に慎重な津波対策がとられていてしかるべきであった。これは一体、どういうことなのだろう?検討すべき課題は多いはずである。小学生向きのアニメであるが、高校でも議論のたたき台として十分に活用できるだろう。日本の学校の持つ体質を踏まえながら、災害時における教師、学校のあるべき対応について、しっかりと考えてみたい。

    なお、大川小学校の教師たちも犠牲になったのだから、彼らを後付けの知識で批判すべきではない…といった、妙な意見がネット上で見られる。しかしだからといって当時の教頭の最終的判断によって多くの人命が失われた事実を軽視して良いわけでもあるまい。学校は大勢の命を預かっているのであり、とりわけ管理職の判断がものを言う古風な世界である。一人の間違った判断で大勢の命が犠牲となった責任を、たとえ故人と言えども回避できるわけではあるまい。

 当然、避難ルートの選定と認定に関わった関係者もまたそれ相応の責任が問われるだろう。また以前から防災訓練に携わってきた歴代の教員たちの責任も重いと言わざるをえまい。なぜ、津波の被害を受けやすい川沿いのルートを避難ルートとして選んでしまったのか、厳しく追及するべきである。

◎“救われた命”と“失われた命”‥大災害の現場で教師に求められる決断とは!? 次の

     「その時」に備えて‥被災地で学ぶ教師たち 

     CBCドキュメンタリー 2022/04/19 10:05

 日頃からの徹底した取り組みが生徒たちの命を救った成功例は釜石東中学校の非難でよく理解できるだろう。しかしそれを「奇跡」と呼んで済ませられるものでは決してあるまい。

 これが仮に「奇跡」であるとするならば、日本の学校の多くは同じような災害にあった時に児童生徒を救うことができない、ということを無責任にも是認してしまうだけであろう。児童生徒の命を救う事こそが災害時の最優先事項だとするならば、釜石東中学校の取り組みこそが防災訓練の標準でなければならないはずなのだ。それは決して「奇跡」なのではなく、必然であり、当然でなければならない。

 大川小学校はどう立ったのか、に関してはこの番組では不十分な内容なので、「【なぜ子どもたちは避難できなかったのか】津波に襲われた大川小学校が“遺したもの” 東日本大震災から12年【newsおかえり特集】 ABCテレビニュース 2023/02/24 16:24」をぜひ、あわせて視聴させたい。防災教育の内、津波対策としてはこの二つの番組を組み合わせて利用することをオススメする。

◎避難所となる公立学校の防災機能…冷房85.5%、断水時トイレ75.1%

    リシード 2025.6.26

    避難所に指定されている公立学校の防災機能が急速に高まっている…こう受け止められかねないような文科省の調査結果ははたして本当に信用できるのだろうか?

    この記事では「別の調査(公立学校の体育館等における空調<冷房>設備の設置状況に係る調査)では2025年5月1日現在、公立小中学校における体育館等への冷房の設置は約2割にとどまっている。今回の調査では、災害時に避難者が滞在することを想定している部屋等(体育館のほか、会議室や教室等を含む)のうち1部屋以上、利用可能な冷房機器を保有している部屋があれば保有しているものと取り扱っているためと考えられ、災害時におもな避難先となる体育館への設置を、引き続き推進していく必要があるという。」とある。

    ならば「冷房85.5%」という数字は現実的な防災機能のレベルを決して示してはいない、という事になる。よくよく注意して読めば、むしろ35度を超える猛暑日でさえ冷房施設のまったく無い学校=避難所がいまだに14.5%も存在している、という残念過ぎる実態の方が逆に浮かび上がってこないだろうか。

   これまで 学校での避難では授業優先の発想から教室よりもまず体育館の利用が優先されてきた経緯があるだろう。体育館では冷房どころか暖房すら不十分であることは今までの報道でも明らかである。たとえ体育館などにジェットヒーターが数台、用意されているとしてもはたして燃料は何日分用意されているだろう?おそらくせいぜいが2~3日分に過ぎないのではあるまいか。多くの学校では保管における安全面などを考慮して卒業式などに間に合う程度の燃料しか所有していないのかもしれない。

    自衛隊等による燃料の補給を当てにし、防災に必要な分の燃料を用意していない学校が一体どれほどあるのか…毎度のことながら文科省には自ら学校現場に踏み込んで本当の状況を調べる意欲がなさそうだ。回答者がいくらでも嘘をつける、盛ることの出来るアンケートごときで実態が把握できる、と思うこと自体、馬鹿げていることはない。文科省や教育委員会が当てにならないならば、実際に避難を強いられ、惨めな思いをするだろう市民自身が厳しく学校の取り組みを監視するほかあるまい。

    いかにも防災にしっかりと取り組んでいます、と虚栄を張り、上辺の見栄えばかりを取り繕うとする公立学校の管理職たちの悪しき性癖を、同じ穴の狢ともいえる文科省が知らぬわけはあるまい。こんな杜撰な調査をして事足りる、と高をくくり、学校現場での欺瞞を平気で看過してきた文科省ごときにケチで知られる財務省が防災に必要なだけの予算を気前よく用意してくれるとは到底思えない。馬鹿を見るのはいつでも避難民であることを忘れてはなるまい。

   さらに言えば 防災教育の任にあたるべき学校自体がこの程度の防災機能しか備えていない…という現実に日本の公教育の貧困と欺瞞とが見事に濃縮されていると思うのだが…

◎なぜ日本の学校は「暑くて寒い」のか…専門家が「先進国とは思えない」とあきれ

     る「日本の公共建築のお粗末さ」   プレジデントオンライン 高橋 彰 2026.5.18

     日本の学校は戦前からの鍛錬主義の残存と教育予算の削減を前提とした政府の財政政策によっておよそ先進国としてふさわしくない貧弱さを長らく維持してきたようである。災害時の避難先となって近隣住民が体育館で寝起きしない限り、その貧弱さは広く認識されることが無かった。近年、この記事のような指摘がなされるようになったのは、阪神淡路大震災、東日本大震災、能登沖大地震などが相次ぎ、人々の避難先たる校舎の居住性への関心が高まってきたことが背景にあるのだろう。

 問題は校舎の設備面、機能性の貧弱さを日々、痛感してきたはずの教職員側からの発信もまた貧弱だったことに潜んではおるまいか。学校に冷房の無かった時代、汗まみれになってどうにかこうにか夏をやり過ごしてきた児童生徒たちの不満を、教師たちはなぜ声を大にして代弁してこなかったのか…児童生徒の安全や健康を、日本の教師たちは本当に真剣な気持ちで心配してきたのか…いまだに鍛錬主義の亡霊が日本の校舎を徘徊してはいまいか…管理職らの責任も厳しく問われるだろう。

参考動画

◎津波から10日目に救出された少年「奇跡」の違和感“間違いだった避難の選択”東日

   本大震災から14年【明日への羅針盤】

   仙台放送ニュースチャンネル 2025/03/26 14:04

   非常に貴重な体験であり、かつ体験者が高校1年生であることも生徒達には切実な問題として響く動画である。ぜひ視聴させたい。

◎3.11_東日本大震災_ONE OK ROCK 「Be the light 」

 yuki mizobata  2013/05/06 7:53

 東日本大震災を振り返るならこの動画が一番だろう。当時、有名となったシーンの数々がワンオクの「BE THE LIGHT」の曲とともに紹介されている。それぞれのシーンがどんな場面だったのか、できるだけ解説しながら視聴させたい。

 時折、衝撃的な場面があるので事前に予告はしておくべき。多くの犠牲を無駄にしないために、今、何をするべきなのか、どんな心構えをしておくべきなのか、視聴後はアンケートをとっておきたい。

 ※大川小学校の悲劇については「その1」で詳しく触れている。

〇猛暑と熱中症対策で夏休み延長の学校が全国に拡大中!教育現場のホンネは

    アサ芸biz 2025.7.10

 ろくに自分で現場を取材せずに教育専門誌の記者の言葉を鵜呑みにするような記事を「アサ芸」はネット上に晒していても良いのだろうか。そもそも記者はどんな調査結果を元にしてこんなにも無責任な事を語っているのだろうか。

    …文部科学省が昨年発表した『公立学校施設における空調(冷房)設備の設置状況調査』によると、教室冷房設置率は小学校99.1%・中学校98.9%・高校99.4%といずれもほぼ100%近い。学校関係者からは、『気温の高い日は屋外での体育の授業を避ける必要はあるが、わざわざ夏休みを延長しなくても対応できる』との意見もあります…とのご指摘、呆れるほかない。真面目に取材する意欲の欠片も見えないような、いい加減極まりない杜撰そのものの記事であろう。

    災害級の暑い日にわざわざ児童生徒たちを学校に来させるのならば、学校はせめて普通のご家庭並みの冷暖房を完備できていなければなるまい。しかし学校の体育館に冷房が備わっているのだろうか、芸術科目の教室などの特別教室にも冷房は完備しているのだろうか、冷房費を節約するために、教室内の気温を無視して冷房時間を厳しく制限していないだろうか…児童生徒の命にもかかわりかねないほどの猛暑が続く現状の中で、「わざわざ夏休みを延長しなくても対応できる」という、根拠不明で誰のものとも分からない発言をあたかも教育現場のホンネであるかのように紹介する、その鈍感で無責任な報道姿勢には怒りすら覚える。

〇【閲覧注意】子供が見たら泣くレベル…冷酷すぎる自民党と戦う山本太郎【最新国

   会】山本太郎の国会質問!参議院・予算委員会(2025年3月10日)

   山本太郎 on the BEAT【切り抜きch】 2025/03/11 18:53

   ボランティア、NPO頼みの能登における災害復興の実態がよく分かる国会の質疑応答であろう。震災から1年以上も経っているのに後片付けすら終わっていない能登の現状は一体何を物語るのか。「災害大国」日本は本来、「防災大国」でもなければ経済大国として立ち行かないであろう。しかし能登の現状は日本が災害大国であり、人災大国でもあることを雄弁に物語ってはいないか。

◎「復興・復旧なんて夢のまた夢」能登半島地震から1年 被災地で加速する人口流

   出【報道特集】TBS NEWS DIG Powered by JNN  2025/01/19 22:31

 1年経っても廃墟のまま、残骸の片づけすら進んでいない地区もあるという現状は日本がもはや経済大国ではなくなっていることを示しているのかもしれない。しかし、それにしても無残というほかない能登の現状ではある。

 今後の南海トラフや関東直下型あるいは千葉県東方沖の大地震、さらには富士山等の大噴火に対して日本政府や都道府県が出来ることはおそらく極めて限られている。それは石川県の現状を見れば一目瞭然だろう。この動画を視聴し、今のうちに私たちが日本政府や都道府県の残念なほどの無力さをしっかりと思い知っておくことは、各自が災害を生き残る上での大切な心構えにつながっていくに違いない。

 かつて都市部に人口を集中させて行政のコンパクト化、効率化を推進する動きが地方では数多く見られた。財政の苦しい地方自治体ではとりわけ、少子高齢化が極端に進んで過疎化した農村部などを容赦なく切り捨てて都市部への移住を進める政策がとられていた。そして今や地方の切り捨て政策はいよいよ大規模化し、市町村単位の切り捨て、さらには都道府県単位の切り捨て政策までもが進んでいるように見える。日本はきっと防災の備え、避難生活も、かつて以上に厳しく「自己責任」が問われる、非情冷酷な時代に突入しているのだ。

◎小学校の廊下、階段、教室を埋め尽くす避難してきた人 神戸の最低気温は1度 映

   像に記録された発災直後の混乱 水や食料はほぼなし 阪神淡路大震災と同じ課題

   が浮き彫りとなった能登半島地震 カンテレNEWS 2025/01/17 13:08

   この時の教訓が今、どこまで生かされているのか、きわめて疑問であろう。学校が避難所として役割を果たせるようになるのは一体、いつの事なのか。日本の政治と教育の本当の貧しさはここに集約されていると考えるが、いかがか。女性の視点が特に欠けている点は、いかにもトップレベルで女性差別の国である日本らしい。

◎南海トラフ巨大地震と富士山噴火に備えよ【鎌田浩毅氏】◎『M9地震に備えよ』発

   刊記念講演|PHP研究所  2024/08/26  17:16

   南海トラフ、首都圏直下型、西日本内陸部の直下型といった大地震に加えて、富士山の大噴火と気候の寒冷化について、簡潔に説明されており、防災教育として基本的知識を身につけるうえで最初に視聴させたい動画の一つであろう。

◎【つんだもん】激詰めされ、ついに読み上げソフトと化してしまう大臣【最新国

   会】山本太郎の国会質問!参議院・環境委員会(2025年3月13日)

   山本太郎 on the BEAT【切り抜きch】2025/03/14 19:49

   国会では実際にどんな審議が行われているのか、その実態が非常に分かりやすく伝わってきて、大いに参考となる。やや視聴時間が長いが、ぜひ、最後まで視聴させたい。政府側答弁が言い訳、ゴマカシ、すり替え、官僚作成の答弁書の棒読みに終始し、議員との対話がまったく成立していないことに呆れるだろう。

 福島原発の事故以来、住民の避難、すなわち生命、安全の確保に関しては実効性のある対応がほとんど進められていないという現実に身のすくむ思いがする。こうした状況の中で原発推進の声が再び高まっている事にも大きな不安を感じざるを得ない。

   福島での放射能汚染は今もかつての住人達に大きな試練を与え続けている。コミュニティは破壊され、土地もすっかり荒れてしまっている。原発のある地域での住民への安全対策がいつまでたってもいい加減なまま、政府は当該自治体にいざという時の対応を丸投げしているという情けない事実に注目したい。

   東日本大震災の教訓は十分なレベルで生かされているとは言えないだろう。原発関連施設で散々繰り返されてきた事故隠しの隠蔽体質もまた十分に改善されているとは思えない。これで日本は「防災大国」を自任しているのだから実に恐ろしい。本当は「人災天国」という方がふさわしいのではないか。

◎「今来てますよ、津波が!」届かなかった絶叫…放送で命は守れるか 大災害発生

   時もう一つの最前線 アナウンサーたちの葛藤【テレメンタリー】

   ANNnewsCH  2024/03/16  24:28

   山田アナウンサーの絶叫がなぜ人々を動かすことができなかったのか、ぜひ、生徒たちに考えさせたい。

◎ 「なぜ多くの人が逃げ遅れてしまったのか」東日本大震災から13年…住民100人の

   避難行動を映像化 浮かび上がった“危険な避難行動” 生死を分けた津波避難の教

   訓【テレメンタリー】 ANNnewsCH  2024/03/23  24:45 

   この疑問こそが津波の教訓が生きていたはずの東北での被害の謎を解く上で最も重大なものだろう。ぜひ、児童生徒に視聴前、あらかじめこの問いを突き付けたい。

 石巻では家族の安否確認やや防災グッズ、あるいは忘れ物を取りに行くために避難先から自宅や職場に引き返してしまったケースが極めて多いことが分かっている。いざという時に家族が集まる場所を決めておかなかった、過去、大きな被害が出てこなかったために住民たちの津波への認識が甘かった、さらには周辺の住民も自宅の後片付けをしていた、などのせいで避難が遅れてしまい、犠牲者が多数でてしまった過去をきちんと教訓にできるか否か、学校での防災教育のあり方が問われているだろう。

 

・AkikinnJAPANチャンネル

◎【300万再生突破】【南海トラフ巨大地震】元自衛官として本当に無念としか言い

   ようがない。自衛隊の無力さに涙が出ました。【大規模震災保存版】

   AkikinnJAPANチャンネル  2024/08/09  30:07

◎【防災グッズ】1人だけ助かっても意味がないでしょ。リアリティが無さすぎる。

   実際の現場を経験した元自衛隊レンジャーが教える家族が実際に生き残るためのミ

   リタリー式サバイバル防災。 AkikinnJAPANチャンネル 2024.10.12 28:04

◎【防災グッズ】私ならこれを準備します。元救助隊員「防災リュック」の中身お見

   せします。東日本大震災で準備できなかった最も重要な教訓。

   AkikinnJAPANチャンネル  2024/08/14  26:19

   災害時の避難生活に対する心構え、用意する物についての、これまでの認識が完全に一新されるかもしれないほど、貴重で重要な示唆に満ちている。大災害時には混雑して避難所に入れないことをまず大前提とすべき。したがってテントと寝袋、防水バッグについてはもう一度、確認しておきたい。自宅を出て避難する場合は、食料と水を最小限にしないと避難、移動のスピードと距離が制限されてしまうおそれもある。

 同様のテーマで紹介してきた他の動画とは一線を画するほど、豊富な実践経験に基づいた斬新な指摘には目からウロコ。過酷な実地での経験を軸にした、元自衛隊員ならではの現実的、実践的かつ厳しい認識、アドバイスは大いに参考となるだろう。少し視聴時間が長いが、防災の心構えと実際についてのより有効でしっかりとした認識を作る上で、まず最初に視聴させたい最もオススメの動画である。

 なお次の動画も併せて視聴させると良いだろう。

◎【至急】南海トラフ地震、これ持ち歩いて。巨大地震を生き抜くホンモノの防災ポ

   ーチ【健康防災備蓄】 防災士いろはの『健康防災ナビ』  2024/08/12 20:30

   日常的に私たちが持ち歩くべき防災ポーチは、当然のことながら児童生徒や教師にも必携のものではあるまいか。こうした防災用品を常時、学校にもそれなりの数を用意しておくべきだろう。でなければ住民の避難所を学校が引き受けるのは無責任過ぎると思うが、いかがか。

 今すぐにでも防災意識を高めることを兼ねて防災ポーチの携帯を児童生徒、教師全員に義務付け、ランドセル、リュック等に入れておくことを徹底させたい。

・RESCUE HOUSEの動画

 このチャンネルは数々の被災地、救急救命の現場に立ち会ってきた元消防レスキュー隊員による豊富な経験を踏まえた実践的な防災対策、救助活動、効果的な避難行動等を教えてくれる貴重な動画が多い。

 以下、学校での防災訓練や社会科以外でも視聴させたいオススメのものを列挙しておく。

○【TOP5】被災地はこの防災グッズが必要‼︎巨大地震発生後に買い占められるモノ

   を消防レスキューが紹介

   【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス  2024/04/21  13:30

◎【完全保存版】驚きの商品が防災グッズに⁈無印良品の爆売れ〇〇を消防レスキュ

   ーが徹底解説

  【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス 2024/02/16  17:43

◎【注意】間違った防災を消防レスキューがぶったぎる

   【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス  2024/02/03  12:29

◎【防災NG行動集】9割の人が〇〇をします。防災はお金をかけずにできるのを消防

 レスキューが徹底解説

 【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス  2024/01/24  13:11

 被災時についやってしまいがちな危険行動とは何か、あらかじめ知っておくことは非常に重要。前の動画「間違った…」とともに必見の動画である。生徒たちに予想させたり、途中で動画を止めて危険な理由を考えさせたりすればより効果的。

○【完全版】2024年絶対にすべきに防災対策を消防レスキューが徹底解説!

   【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス  2024/01/19  18:18

 事前にできる対策には何があるか、水や食料の備蓄以外で見落としがちな重要ポイントを知っておきたい。

◎【BEST4】現場で使う防災グッズを消防レスキューに本気で選ばせてみたinワーク

   マン。 レスキューハウス  2024/02/02  12:35

 正月早々の能登半島での地震で防災への意識が高まっている現在、防災グッズの見直しは極めてタイムリーな話題。ワークマンで販売されている品が中心なので授業での視聴は避けたいが、今回、紹介されている四つの品はどれも用意しておくに越したことはあるまい。飲料水、食料の備蓄や防寒対策等は他の動画などでこれまでも繰り返し紹介され,ある程度までは周知されてきているが、家族や近隣の遭難者を救護するためには消防レスキューの観点での用意が必要不可欠となってくる。大規模自然災害などの際に備えて家庭で実際に備蓄している物を列挙させ、今の自分たちに何が不足しているのかを認識していくためにも各自が今後、用意すべき物をそれぞれ確認する作業をさせておきたい。

○【2024年最新版】100均で見つけたら即買いの防災グッズ!消防レスキューがオス

   スメするオススメの百均防災グッズとは⁉︎2024/02/28  16:02

   安く手に入る優れた防災グッズが紹介されていて大いに参考となる。

◎【2020年最新 防災術】南海トラフ巨大地震・首都直下型地震などの巨大地震から

 命を守る地震対策スキル(防災グッズ)を紹介!消防士たちが選んだコスパ抜群地

 震に対する100均防災対策スキルも同時公開! 2020/05/08 23:10

◎【防災プロ厳選】消防自衛隊員が備えている防災グッズを公開‼︎

 2021/04/16 10:57

 避難する際に持参すべき物はホイッスルと照明器具の二つであり、水や非常用食料などは後回しにすべき、との指摘は大切。大規模災害で人命が失われる、最も多いケースが「逃げ遅れ」であることは肝に銘じておくべき。

 モバイルバッテリー、使い切りマイ洗浄機「お尻シャワシャワ」(生理用品としても)、エアーマット、簡易トイレなど、あるとかなり助かる。

 ※防災グッズに関しては「【永久保存版】意外と知らない!?ホームセンターで買える防災グッズ -災

  害 あなたができるアクション- 【カインズ】 2021/04/09 日本財団 16:34」が役立つ。

  サランラップやアルミホイル、コーヒーフィルター(汚水の濾過用)、避難先での防災時のポンチ

  ョ(トイレや着替えに利用)、レスキュー寝袋、アウトドア用カセットコンロ、ヘッドライト、フ

  リーザーバック(炊飯や防水パックにも利用)など日用品も含めて常備しておくべきだろう。 

  「【100均】100円ショップで揃う!誰でも防災グッズ -災害 あなたができるアクション- 【ダイ

  ソー】 2021/05/28日本財団 17:37」で指摘されているようにヘッドライト(人数分)、L

  EDソーラーライト(ガーデニング用)など数が必要なモノは安価なモノを手に入れたい。他にも

  「【防災グッズ】ほぼダイソーで揃う♪非常持ち出しリュックを作ろう🍀2021/02/23 なんで

  もない日ちゃんねる 8:29」、「【プチプラ防災】家庭の災害対策 在宅避難 編 2020/09/03

  eo official 7:59」、「100円ショップでそろう!今買うべき防災グッズ 2021/06/02

  福岡・佐賀 KBC NEWS 5:06」、「「枕元ポーチ」で大地震や津波から停電時に走って逃げる

  準備|防災グッズを学ぶ[そなえるTV]2020/05/08 死なない防災!そなえるTV 13:19」

  など役立つチャンネルは多い。特に夜間の停電時の避難を前提とした防災グッズの準備は必須。

◎【実証】消防レスキューが3つの救出方法を徹底解説‼︎ ニュースには載らない現場

 での救助搬出方法が女性でもできるぐらいカンタンすぎた‼︎“阪神淡路大震災/首都

 直下型” 2022/01/14 11:50

 被災者救出の大きなカギを握るのはこの搬出方法だと思われる。この方法ならば高校生でも大人を担ぎ上げてなおかつ片手をフリーにしながら素速く移動できる。救急隊だけでなく、全員が知っておくべきスキルの一つ。毎年、ただ急ぎ足で校舎外への避難と整列点呼ばかりを繰り返す訓練は見直すべき。

◎【緊急対策】火事で生き残る唯一の方法とは!?消防経験者が教科書には絶対に載っ

 てないたった一つの手段を伝えます…2021/09/18 14:37

 出来るだけ姿勢を低くして外に避難することがなぜ大切なのか痛感!これも全員視聴させたい。

◎【危険】子供の救命時に絶対やってはいけない3つの行動‼︎消防レスキューがみた現

 場の裏側がヤバすぎた…2021/12/29 14:43

◎【消防24時‼︎】消防士が経験した驚愕の心肺蘇生の事実‼︎〇〇をしないとあなたの

 家族が助からない…ヒーローがやっていることとは⁉︎2021/04/11 15:39

 5㎝ほど凹ませるので高齢者の場合、骨が折れてしまうことは当たり前にある、と言う指摘は非常に大切だろう。骨が折れることを恐れて心臓に届かないマッサージをしても何の意味も無いという。AEDによる電気ショックが終わったらすぐに心臓マッサージを再開することも覚えておくべき。

〇【驚愕】喉づめ時にこれだけはするな‼︎正月テレビでみたのは間違い⁉︎消防レスキ

 ューが現場で使った緊急救命対応を徹底解説‼︎ 2022/01/02 9:18

◎【死因TOP】子供がSOSを出せない危険なモノ…過酷すぎる消防現場で必要な防災

   を消防レスキューが徹底解説

  【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス 2024.3.14 22:13

   まず喉詰に特有のチョークサインがあるのか、あったのかを確認。

 喉に詰まりやすい、誤嚥しやすい食物は餅、こんにゃく、イカの刺身、鯛の骨、リンゴ、パン、ミニトマト、ブドウ、ピーナッツ、枝豆等。幼児ではスーパーボール、ボタン電池、入浴剤等を誤飲、誤嚥して喉を詰まらせたりしてしまう。背部叩打法(左右の肩甲骨の間を掌の付け根で下から上へ抜けるように強く叩く)と上腹部圧迫法(ハイムリック法:拳で上腹部を押し上げるように強く圧迫)の二種類は絶対、知っておくべき。

 年に約9000件も発生している窒息事故に対する心構えは全員、必要。

 

・RESCUE HOUSEの動画以外で役立つ情報

◎防災備蓄|これが無いと困るかも|内閣府推奨のおすすめ備蓄食料|値上げ・食料

 危機対策にも|正しく備えて安心 食料備蓄|何をどれだけ揃えるか分かります!

 2022/06/12 はやとの防災・防犯知識ch 6:06

 食料の備蓄に関して要領よくコンパクトにまとめられている。

◎防災|【新生活防災】 新しい環境での防災チェックポイントを解説|新社会人・

 新入生・引越をして環境が変わったという方 必見です!2022/04/17 はやとの

 防災・防犯知識ch ~不安だから一緒に考えたい~ 5:26

 卒業間際の3年生向けに視聴させたい。

◎スウェーデンの全世帯に配布される危機対策マニュアルを大公開| 危機の時に大切

 なこと、用意すべきものは?|北欧在住日本人ゆるトーク

 2022/04/09 Nord Labo -北欧研究室-21:06

 先進国のマニュアルは大いに参考となる。

参考記事

〇卒業祝う赤飯給食2100食廃棄 福島・いわき「3.11になぜ」で 市長「相談ない」 

    産経新聞 2026.3.16

   「3.11」がどんな日なのか、まさかいわき市の中学校5校で過去、一度も教えてこなかったはずはあるまい。この日に卒業記念の特別献立を計画した際、誰一人としてそのことに気付けなかったとしたら、事は極めて重大である。いわき市は海にも面しており、東日本大震災で大きな被害を受けていたはず。この日に黙とうをささげるだけではなく、直前には全校生徒対象に防災講話などの行事が幾度となく組まれてきたはず。それなのになぜ…

 いわき市市教委の対応も多少、奇妙であるが、最も重大な過失は保護者から疑問を寄せられるまで、当該学校関係者が日程の問題に気付けなかったことだろう。過去の防災教育の実施状況が深く疑われても仕方ないほどの失策である。被災地であるにもかかわらず、防災教育に消極的、無関心はあり得ない。

◎首都直下地震「犠牲者最大2万3000人」は楽観的すぎる…地震工学の権威がはじき出

   した「最悪の被害シナリオ」   プレジデントオンライン 三浦 房紀 2025.3.27

   もしかしたら「徒に不安を煽る」との政治的判断からなのだろうか、東京都南部を震源地とする直下型大地震による被害想定があまりにも甘過ぎるとのこと。確かに犠牲者数を「最大23000人」と見積もるのは極めて現実離れしていそうに思える。仮に実際の犠牲者数が想定を大幅に上回った時、またぞろ政府は福島原発の時の様に「想定外」を口にするのだろうか。

   デフレの時代が続き、少子高齢化も加速する時代ではある。悲観的な見通しばかりで憂鬱さが募る一方であった日本社会、失われた30年…ようやく景気浮上の兆しが見えてきた現在、大地震や富士山噴火のような、いつ起きるとも分からない悲観的予測は確かに気分が悪くなる。せっかく立ち直りかけた日本にあたかも冷や水を浴びせかけるようで、誰しもが重い気分に沈むだろう。

 とはいえ、20年にも満たない間に東日本大震災、熊本地震、能登沖地震と立て続けに日本は大地震に見舞われている。これは現実の出来事であり、悲観的予測の話ではない。そんな日本で今、一人でも多くの人を大災害から救おうと考えるならば、どんな情報が必要とされるのか、政府にはしっかりと考えて欲しい。

 おそらく現在の日本国民に喫緊に必要とされているのは、残念ながら「最悪のシナリオ」の方ではあるまいか。オリンピック、万博…などと下手にお祭り気分を煽って現実の厳しさから国民の目を逸らさせている場合ではないのでは…

 こうした状況の中で石破政権の目指す防災庁の設置は一見すると正しい政策なのであろうが、子ども家庭庁が何一つ実績を上げられずに出生率の低下はいよいよ酷くなるばかり…という都合の悪い先例もある。この現状を考えると、防災庁の設置も形だけの取り組みに終わる可能性の方が高い。いずれ大災害による「想定外」の被害が発生した際、政府の言い訳、逃げ口上に利用するための防災庁の設置なのでは…と国民の多くは勘繰りたくもなるだろう。

〇「防災研修はリアル伝えないと無意味」…体育館で避難所生活し1泊体験、参加女

 性「過酷さは想像以上」 読売新聞 2025.1.20

 借金まみれの自治体が多い中で避難所の管理、運営は地方に丸投げ…「災害大国」でありながら、災害関連死を30年も放置してきた国家に果たして税金を払う義務はあるのだろうか…大いに疑問。政府は増税を言う前に役立たずの国会議員を減らして、重要な政策は国民が直接投票できるような法改正と体制の整備を早急に着手すべきだ。

 どう見ても男性中心のまま、すっかり高齢化した今の政府、国会議員にこれらの対策を実行に移せる力量は無い。ただでさえ複雑に高度化し、変化の目まぐるしい現代社会である。そもそも一人の人間が現代のあらゆる問題に通底していることなど考えられないのだから、代議制そのものを根本から見直す時期に来ているはず。

○消防団員が足りない! 存続の危機 変革迫られる消防団

 NHK政治マガジン 2023年7月4日特集記事 

 市民の医療福祉、教育、安全にかかわるほとんどすべての機関、組織で深刻な人手

不足に直面している原因について考えさせたい。特に日本の場合、地域に密着したきめ細やかな介護や防災、防犯、貧困、子育てなどの対策はこれまで市民によるボランティア活動にその多くを依存してきたと思われる。

 しかし都市化や地方での少子高齢化などによってボランティア人材の高齢化と不足が現在、一気に表面化してきた。傍から見ても2024年1月の能登沖大地震の復旧が遅々として進まず、東日本大震災での教訓が十分には生かされていない印象を私たちが受けてしまう背景に少子高齢化への行政による対応の不十分さや遅れが指摘できるのではあるまいか。しかも行政側の人材不足まで深刻化する中で巨大地震の発生確率がいよいよ高まっている。事態は相当切迫してきているようなのだが…

 そんな中で強行された防衛力増強、老害政治家による差別発言と汚い利権まみれだった東京オリンピック、それなのにさらに強行されようとしている大阪万博…これらのお祭り騒ぎが高度成長期の時のように実際、日本の景気を浮上させ、人々の生活を向上させて国家が抱える莫大な債務を減らすことにつながるのならば確かに大勢の反対を押し切ってでも実行する意義はあるに違いない。

 が、はたしてその裏側はどうなのだろう。特定の人々だけが得をするような、醜い利権構造は今回、払しょくされているのだろうか…自民党議員たちの裏金問題を見るにつけ、政治家たちの主張を疑いもせずに真に受けるお人好しは今の日本にどれほどいるのだろう。パーティー券売買の裏側で蓄積されてきた国会議員たちの裏金、政策活動費の使途も見逃せまい。また安芸高田市に見られるように地方議員の腐敗は国政以上に深刻ではないのか。

 中国の低迷もあって日本の株価は今、記録的な値上がりを見せているようだが、これを手放しで喜べる人もやはり相当のお人好しなのだと思うが、いかがだろう。


 

④公立高校の独立行政法人化?

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

参考記事

〇夏の甲子園に出場する公立校はわずか9校、男子校ゼロは4年ぶり データで見る高校

     野球 産経新聞 2026.7.5

     …今大会に出場する49校のうち、公立校は9校にとどまった。また男子校も年々減り続けており、今大会は4年ぶりに出場がない。歴代の出場校を見ると、新たに共学化や閉校が決まったケースもある。第1回大会からのデータを基に、延べ3843校の出場校を分析する…

     このところ学校教育関係の新聞記事に物足りなさ、突っ込みの浅さ、独自取材の少なさに辟易してきたが、最近の産経新聞は辺野古沖転覆事故の件の報道も含み、記事が非常に充実してきているように感じられるのだが、いかがか。実際、このブログで最近、紹介している記事の多くが産経新聞なっている。

     春夏の甲子園野球は特に学校教育を歪めかねないほどの負担を教師や保護者、生徒たちに強いてきた。そのしわよせは卒業生にも及んでおり、高野連の保守的体質とともに見直すべき点は数多い。今回の記事に見られる産経独自の視点に基づく統計データはこの問題を検討する上で大いに役立つものと考える。

     「全体の約8割を占める私立校が、新型コロナウイルス禍で中止となった2020年大会を挟み、17大会連続で全国制覇している」「私立の出場校は、1995年以降は常に5割を超えている。今大会は40校で、8割超を占める」との指摘は私立の優位性を野球の世界でも明確に示している。

     もちろん全国大会の優勝校は他のスポーツでも私立優位であろうし、進学実績においても同様の現象がみられる。公教育の没落は高校教育無償化の流れの中で一層加速していくに違いない。

◎GPT-5.2「共テ正解97%」が示すAI脅威論の現実

     東洋経済オンライン 野口 悠紀雄 2026.2.1

 現在、AIと人との分業の在り方が真剣に問われている。そして共通テストが測定している「学力」=「…定型化された問いに対し、正解が一義的に定まる問題を、限られた時間内に正確に処理する能力である。具体的には、暗記力、既存の解法を適用する能力、計算や読解のスピードと正確性など…」が既に相当時代遅れのものであることはもはや明白だろう。

    AIがはるかに人類を上回っている、そうした力を敢えてヒトに身に付けさせること自体は必ずしも無駄、というわけではないが、少なくともヒトの学習は後期中等教育段階あたりで「定型化されていない問いを問う力」、「正解が一義的に定まらない問題に取り組む力」にそろそろ力点を移すべきだ、ということであろう。

 とはいえ、このことは共通テスト、という国家的大規模テストの在り方を続けようとする限り、問題の作成、採点の難しさを考えると、その実現が困難を極めることは容易に想像できるだろう。

 考えられるのは共通テストをあくまでも最低限の学力、知識を問う、ただの足切り専門のテストと再定義し、最終的な合否判定には一切使用できなくする。そしてAIと分業できるような、今後、強く求められてくる学力の確認は個々の大学の試験に委ねるしかあるまい。

 いずれにせよ、急がれるのは高校教育の根本的な見直しである。教師、教科書が押し付けてくる「正解」をひたすら理解し、覚え込む…という受け身のスタンスから、最適解を求めて協働する、試行錯誤する能動的な学びへと軸足を移していくには相当の工夫と努力、時間が必要とされよう。

 しかしながら、すっかりブラック化し、ゆとりの欠片も無くなってしまった公立高校にそれが出来るとは到底思えない。真っ先に国が取り組むべきは大胆な学校業務の精選の方であり、それ抜きではどんな改革も実現できるはずがない。

 しかし改革への意欲の乏しい国がそんな面倒なことをするはずはない。結局、改革するための資源が圧倒的に乏しい公立を見捨てて、一部の私立の努力に高校改革と国家の命運を託する…という他力本願的方向を日本はグダグダと辿っていくのだろう。

〇高校授業料の「実質無償化」で公立、私立の選択はどう変わる?「私立と公立が同じ

     土俵で戦うことは困難」と専門家が指摘する理由

     AERA DIGITAL 柿崎明子 2026.1.23

 仮に高校の教育改革を一刻も早く進めようとするならば、頑迷固陋な文科省、教育委員会の無意味で意地悪な縛りから比較的自由な立ち位置にある私学を育てるのが手っ取り早いと考える。公教育の改革を待っていては貴重な時間と税金の無駄遣いが続くだけで馬鹿らしいだけである。

     今までの教育行政の迷走ぶりを振り返れば明らかなように、公教育こそが学校改革の足を引っ張っている…したがってこの事態を放置しておくと、何時まで経っても革新的な教育の進展は見られぬままだろう。それは日本社会全体をさらにどんよりと停滞させる大きな原因となってしまうはずだ。

 少子高齢化の弊害も本格的に加わってくることで、急速に変化を遂げている国際社会の歩みに日本社会は一層の後れを取るばかりとなる…事態は一刻を争うほどに切迫しているのではあるまいか。このような観点に立てば、公教育をとりあえずギリギリまで縮小させることこそが、公教育を含めた日本社会の改革を加速させる上でも、タイパやコスパが良いのではないかと考える。

 まずは東京都や大阪府で生じているような、一刻も早い「公立高校」の惨敗と縮小こそが私立の意欲的な試みをさらに活性化させ、依然として「親方日の丸」意識の抜けない文科省や公教育側には危機バネとして機能する、すなわち教育全体の改革への強烈な火付け役を果たす、と私は考えるが、いかがか。

◎都内公立高校受験は「英数国社理」ピカイチでも門前払い…内申で"致命的な減

     点"がある子の親の口癖 プレジデントオンライン清水 章弘 2026.1.22

     …近年、公立高校入試において実技4教科の比重が高まっているのは、「知識の活用」と「多面的な資質・能力の評価」を重視する文部科学省の方針と社会的な要請が背景にあります。

     文部科学省は、2020年度から全面実施された新しい学習指導要領において、育成を目指す資質・能力を「3つの柱」として再定義しました。これは、単に知識を覚えるだけでなく、それを活用する力や、主体的に学ぶ態度を評価する「新しい学力観」に基づくものです。

     実技4教科は、美術の制作、体育の実践、技術の設計など、座学の5教科では評価しにくい「思考力・判断力・表現力」や「主体的に学習に取り組む態度」を具体的に評価するのに極めて有効です。内申点の比重を高めることで、生徒が全教科の学習に偏りなく取り組むことを促しています。

     また変化の大きい時代において、企業や社会は、既知の知識を効率良く処理する人材よりも、協働性、創造性、問題解決能力を持つ人材を求めています。実技教科でのチーム活動や創意工夫のプロセスは、これらの非認知能力を評価するのに適しており、高校入試の段階から生徒の多様な能力を測る必要性が高まっています。

     実技4教科の重要度は、今後も継続して高い水準で維持されるか、さらに高まる傾向にあると考えられます。大学入試改革と同様に、高校入試も学力検査だけでなく、調査書の内容や面接、特色検査などを重視する多角的・総合的な評価へと移行しています。実技教科での高い評価や、特別活動の記録が合否に占める割合が増加する傾向は今後も強まるでしょう。…

 以上、引用が長くなってしまったが、いわゆる内申点における技能教科重視の傾向の背景をこのような綺麗ごとの表層的理解で本当に良いのだろうか、極めて疑問である。第一、四つの技能教科を入試対象5教科の倍、内申点において過重評価しているのが東京都、宮城県、秋田県、10倍もの過重評価をしているのが鹿児島県…などとくれば、これが「知識の活用」と「多面的な資質・能力の評価」を重視する文部科学省の方針に応じたものとは限らない、ある種の後ろ暗さ、表には見えない怪しさを感じてしまうのだが、いかがか。

 まして…実技4教科は、美術の制作、体育の実践、技術の設計など、座学の5教科では評価しにくい「思考力・判断力・表現力」や「主体的に学習に取り組む態度」を具体的に評価するのに極めて有効です。内申点の比重を高めることで、生徒が全教科の学習に偏りなく取り組むことを促しています…という清水氏の一面的評価が高校の実情とかけ離れた、まったくの見当外れとなる危険性を秘めている、と個人的には考えてしまうのだが、いかがだろう。

 …トップ校に受かる子どもは、勉強はもちろん、行事や部活、実技科目も前向きに楽しみます。この「何事も面白いと感じる好奇心」こそが、結果として内申点「オール5」を引き寄せます…という清水氏の指摘は文科省に媚びを売りつつ、どう見ても進学塾の経営者としての視点があからさまになっている…いわゆる進学校への受験しか清水氏の念頭にないから、こんな的外れの指摘をしてしまうのだろう。

 教育困難校では中学校から送られてくる内申点の評価を、今の東京都のように技能教科重視に変えていこうという議論はとっくの昔から出ていた。しかしこの時の技能教科重視の理由は、清水氏や文科省の観点とは似ても似つかない、極めて後ろ暗さのある理由であった。

 教育困難校では5教科の内申点が合否決定のポイントとして、必ずしも重くはない傾向がある。5教科の学力に関しては既に入試の得点があり、学力に関してはそれ以上の情報は余分なもの、とまでは言えないものの、大して重視すべきポイントにはならないと考える一部の傾向が、まず学校現場にはあるのだ。

 教育困難校ではそもそも5教科などの学業の評価よりも出席や平常点(提出物など)を重視する傾向が普段から極めて強い。したがって高校入試においてもその傾向は強く出てしまいがちになる。実際、授業中の態度の良し悪しは入試の得点とほとんど比例しない、という印象を持つ教師は少なくあるまい。その一方で、技能教科の評点が高い生徒は出席や平常点が良く、総じて授業態度も良好である、との印象が困難校の教師には少なからず、ある。

 学校生活の平穏を重視し、生徒指導を軸とする教育困難校では5教科よりも技能教科の内申点、出欠席を重視する傾向が昔からあるのだ。鹿児島県の技能教科偏重と批判されかねない内申点の評価は文科省の唱える綺麗ごととはほとんど無関係であると私は断じているのだが、いかがか。東京都、宮城県、秋田県も似たような観点から内申点を評価しているのではあるまいか?

〇東京都立高の一般入試スタート 全日制の倍率は過去最低1・29倍 無償化が影響か 

   産経新聞 2025.2.21

 大方の予想通り、東京都も大阪府と同様、公立高校の入試倍率が低下している。しかし、それ自体は高校教育の改善に関してプラスでもマイナスでもないだろう。府立高校や都立高校が多少、統廃合されたとしても高校教育の改善には必ずしも結びつかない。問題は教科書検定制度と共通テストによる授業内容の過剰な画一化や統制強化、教育行政の過剰な管理主義化、知識偏重主義の横行、一斉講義形式の蔓延、肥大化するばかりの学校業務、大学での教員養成教育の遅れ、旧態依然の教員採用試験と管理職登用試験、各高校における不公平な校内人事…などなど数多ある。

   これら、山積する難題を学校間や教師間の新自由主義的競争、単純な市場原理だけで解決できるわけがあるまい。法制度の大幅な見直しを前提とする、1980年代の臨時教育審議会並みの、腰を据えた本格的で中長期的な展望に立った議論が、今後は避けて通れない、と考えるべきだと思うのだが、いかがか。

〇高校無償化巡り、教育の質の重要性を石破首相強調「卒業証書さえもらえばよいと

   いうものではない」 読売新聞 2025.2.26

〇県立高校一般入試、最終倍率は0.82倍 志願者は3159人 朝日新聞社 2025.2.26

   県立の全日制普通科高校の受験倍率が県単位で平均1倍を割り込んだのは宮崎県だけではない。富山県では史上初めて0.99倍となっている。高校教育全体の無償化が検討されている中で、公立から私学へと受験生がかなり流れてきているのだろう。このようなことは大阪府や東京都では以前から表面化していた。当然、これは早くから予想されていた事態である。

   競争原理が働かない上に「金太郎飴」のような没個性の公立を、できるだけ数多く淘汰し、激しい競争を通じて高校教育全体の質を向上させる…こうした維新の会の目論見はいよいよ全国レベルで進んでいくだろう。しかし、長い事、無競争もあって停滞気味の公立高校の没落を今後、加速させていくことが、実際に高校教育全体の質を上げていく…という保証は必ずしもない。私学の教育の質があらゆる面から公立よりも本当に高いのかどうか、は多少、議論の余地があるからだ。もちろん、公立高校の質は全体として決して高いレベルではないが…

  真っ先にここで問われるのは学校教育における「質の良さ」とは一体、何なのか?ということだろう。石破首相が言葉にする「質の良さ」とは具体的に何を意味しているのか、詳細に問うべきである。学校教育を語る際、下手な美辞麗句、抽象的な理念は誤魔化し、誤解、曲解を避ける上でもできるだけ口にすべきではあるまい。

〇日本の公的教育支出は、GDP比で見ても子ども1人あたりで見ても他の先進国より低

    い ニューズウィーク日本版 舞田敏彦(教育社会学者)2025.9.22

 この厳然たる事実は手を変え品を変えて繰り返し、指摘されるべきである。「教育立国」というまやかしのスローガンに騙されてはなるまい。政府はさらに教育予算を削るべく、大学のみならず高校まで独立行政法人化を図ろうとしているに違いない。

 こんなまやかしの政府を支持し続ける国民のお人好しさ加減に呆れるほかない。

◎50校中40校が定員割れ 熊本県立高校のあり方検討会が2034年度までに学級約2割減

    を示す 県立高校の魅力づくりに自治体や企業との連携も

    FNNプライムオンライン 2025.9.15

 「2027年度から熊本市内の高校も含め全校で計画的に学級を減らし、2034年度までには現在の約2割に当たる62学級を減らすことなどを示した。また、学校の魅力づくりのため、自治体や地元企業との連携を推進することも提言した。」とのこと。

    松下琢会長(崇城大学教授)は「高校は地域にとっては活力の源。地域創生の要。(学校存続を)目標にして地域で努力してほしい」と述べたという。

 この無意味な検討会の不気味なまでの無意味さは会長の言葉で際立ってしまっている。ただでさえ学校のブラック化が進んでいるのに、学校を地域創成の道具として地域社会で盛り立てよ、とのご託宣である。急速に少子高齢化が進む地域社会に県立高校を盛り立てていくだけの力が残っているはずがない。

 県立高校の不信は熊本県に限ったことではない。中学生たちから進学先として見放されている県立高校の問題点を全国レベル、県レベルでまずは縷々指摘し、その改善点を考えた上で熊本県における県立高校の魅力づくりに関する提言は行われるべきだろう。

 県立高校の魅力が乏しくなった背景に何があるのか、その責任はどこにあるのか…県教委の責任と国レベル、文科省の責任をも詳細に論ずることなく、高校再生の努力を地域社会に丸投げするだけの提言に一体何ほどの価値があるのだろう。呆れてものが言えなくなるほどに噴飯物の、意味不明な検討会の提言である。

 この記事からも分かるように、学校改革をめぐる議論のレベルの低さはもはや絶望的なものではあるまいか。なぜ教育を巡る議論がここまで劣化してしまったのか、マスコミや教育行政側、研究者側の責任も決して軽くはあるまい。

◎山内省二の一筆両断 公立高校の独立行政法人化?② 変化し過ぎた「何でもあり」を

 危惧 産経新聞 2023.7.24

 公立中学校や公立高校の独立行政法人化を構想する政治家グループがいるらしい。明らかに少子高齢化に直面する地方の実情を無視する噴飯物の暴論である。これでは地域間格差の更なる拡大は不可避となるに違いない。

 かつて国公立大学で実施した政策をきちんと検証し、まともに反省しないうちに中等教育段階にも適用するという極めて無責任で安易極まりなく、かつ危険な構想。これ以上、学校現場を混乱させ、学校のブラック化を推し進めて何をしようというのだろう。

 競争原理を公立学校に導入して学校の淘汰を推進する試みの一部は大阪府で進められているが、大阪府での隠蔽問題を中心とする学校の不祥事は相変わらず続発している。特に表では学校の業績ばかりを喧伝する裏側で不祥事の隠蔽を進めかねないのがいかにもポピュリズムらしい「人気取り政策」の大きな欠点だと思われる。

 そもそも学校教育の質を向上させるにはまず教師養成教育の見直しを先行させる必要があるはず。それに仕事量の軽減と教師の授業力向上こそが喫緊の課題なのであり、余分な仕事を増やしかねない構想は百害あって一利無し。

 また山内氏は学校を保守的な任務を帯びるものと決めつけているが、大切なのは保守と革新のバランスであり、学校の保守的機能ばかりを強調するのは合点がいかない。こんな珍妙な議論が存在していること自体、今の日本の教育が腐敗しきっていて、まさに存亡の危機にあることを示しているのだろう。

〇高校無償化で公立離れ!? 「高校教育改革」を自公維が提案

    朝日新聞社 2025.6.13

 給特法改正や高校無償化が高校教育の改善と結びつく保証は無いだろう。もちろん、保護者にとって無償化は歓迎される。しかしそれは教育内容の改善とはほぼ無関係である。学校のブラック化やブラックボックス化を押しとどめるものでもあるまい。給特法改正に至っては教師の待遇改善すら望みようのないただのゴマカシに過ぎない。さも「教育改革」を進めているかのように見せかけ、その実、教員の持ち帰りサービス残業を増やすだけである。

    当然、教育内容のみならず、教育方法、教員人事を含む教育行政、教員養成…それらをすべて根底から見直すべきである。改革の目指すべき方向は部活動の地域完全移行を軸とする教師の職務削減、授業改革、授業改革を軸とする教員養成教育の見直し、画一的で管理主義的かつ不透明な教育行政の民主化、透明化などであろうか。

    「公立離れ」は主たる問題ではあるまい。場合によっては公教育の縮小すら視野に入れるべきかもしれない。いかがだろう。

〇「大阪ではタダなのに…」大阪で私立人気高まり公立70校定員割れ 兵庫県の県立高

   は独自策で志願者増 高校無償化巡る維新・与党議論は平行線

   FNNプライムオンライン   2025.2.11

   高校の授業料を完全無償化すること自体に反対する人は少ないだろう。現状として義務化と言って良いほどに高校の進学率は高い。同調圧力の強い日本である。高校への通学を半強制的に強いる日本社会ならば保護者の経済的負担は少ない方が好ましいに決まっている。しかし高校授業料の無償化自体は授業改革を柱に据えた、高校教育の質を高める経営努力に直結するわけではあるまい。

   もちろん授業改革を軸に据えて学校の個性化を大胆に推進し、教育の質を高める経営努力を行えるような環境がしっかりと公立高校に存在していれば、授業料の無償化は教育の質を上げていく可能性が出てくるだろう。授業料という公私の壁が取っ払われる分、授業の良し悪しを巡って公立と私立との競争が激化し、授業の質が良くない高校や教師は淘汰され、質の良い教師や高校は生き残る…結果的に高校教育全体の質は向上する…といったように市場の競争原理が健全に働く事態は考えられなくもないからである。

 問題ははたして公立高校が授業改革を軸とした独自の経営努力を行えるほどに自由な環境にあるのか否か、という点。あたかも金太郎飴みたいに授業内容から授業方法まで均質で、共産主義社会の様に厳重に管理されてきてしまった伝統を持つ多くの公立高校は、決して民間企業のような、独自の経営努力を行えるような環境に置かれてはいない。そもそも校長を含めた教師自体、自分の所属する学校への帰属意識は極めて低いのが現実であろう。

 社員ならば企業の成長が自分の生活に直結するため、管理職を含め、多くの社員たちは会社の経営状態に無関心ではいられない。他方で公立高校の多くの教師は、勤務校の定員割れや中退者の増加に、我、関せず、である。公立高校教師の多くは運命共同体的帰属意識など勤務校に対してほとんど持っていない。学校経営の責任者たる管理職自体がそもそも勤務校の経営に無関心であるばかりか、授業の質を高める事への意欲、知識すら皆無の人物は少なくない。

 第一、勤務校へ3年間しか在職しない管理職に独自の学校経営など出来るわけが無いのだ。彼られのほとんどは自己保身に走り、ひたすら不祥事が起きない事だけを欲している。ゴールはあくまでも自身の円満退職とその後の好条件な再就職先の確保なのであり、本音では目の前にいる生徒たちの人生など知ったこっちゃない…

 管理職に学校改革、授業改革の意欲、資質すらほとんど存在しないような公立高校と、少子化の中で生き残ろうと必死にあがき、独自の経営努力、授業改革を強いられてきた私立高校とがこれまでのような公私の「棲み分け」をやめて生徒募集で激しい競争を行うことになれば、その勝敗は明白である。大阪府や東京都の様に公立高校の過半は淘汰されていく他あるまい。

 もちろん、それは好ましくもあるのだが、視聴率稼ぎに奔走するあまり、不祥事を招いてしまったフジテレビの例もある。中学生の人気取りに走るだけの高校は大きな危険性も秘めているだろう。

 特に管理主義的傾向の強い千葉県などでは学校経営という言葉が教師や生徒たちへの管理統制、というマイナスの意味合いでしか用いられてこなかった伝統が濃厚に受け継がれてきた。だからこそ入学試験の志望者が入学定員の3割にも満たないような県立高校が毎年のように複数、存在しているのだ。そうした高校を含めて授業の見直しを軸とした独自の経営努力を目に見える形で行っている県立高校を、私自身も見聞したことは無い。

 つまり、今、根本から見直すべき重要案件は公立高校の硬直した管理主義、画一的教育の在り方なのである。もちろん、授業料無償化は直ちに実現すべきであるのだが、授業改革もまた別途、真剣に検討されるべきである。ただし、授業改革にあたっては大きな障がいが立ちはだかっている。学校のブラック化である。

 授業料完全無償化と教師の仕事の削減は喫緊の課題であり、どちらも蔑ろにはできない。授業料の無償化に加えて、教師たちが自己の授業改善に取り組めるだけの時間的体力的余裕を生み出す…すなわち学校の仕事量の大幅な削減こそが、現在、真っ先に求められていると考えるが、いかがか。

○N高・S高の生徒数が3万人突破…8年5か月で20倍に リセマム 2024.9.2

 なぜこの学校が急速に生徒数を増やしてきたのか、その理由について生徒たちに考えさせたい。また全日制普通科の公立高校が入学希望者数を増やすには今後、何が必要なのかも考えさせたい。

◎大学院卒なのに…「国立大教員の求人募集」で示された年収が驚きの低さだった

 ダイヤモンド・オンライン 朝日新聞「国立大の悲鳴」取材班 2024.12.1

◎「日本の研究力」は韓国・イラン以下…20年で順位を急落させた「犯人」とは?

 ダイヤモンド・オンライン 朝日新聞「国立大の悲鳴」取材班 2024.12.2

 国立大学の法人化から20年、その弊害が日本の研究力の低下と大学院進学者数の減少となって表面化しているという。日本の場合、大学院進学がかえって経済的なデメリットとして機能してしまうのだから、当然の結末ではある。若手研究者への待遇悪化はもっぱら人材力に頼ってきた日本経済をさらに悪化させるだろう。何せ、教育予算をずば抜けてケチり続けてきた日本である。当然の報いというほかあるまい。

 これは高等教育だけの問題ではない。高校以下、すべての学校が抱える問題でもある。講師の増加と正規教員の不足はすべての学校種で生じている。人材育成をケチってきた政策はいよいよ少子高齢化の極致に向かう日本をどん底の奈落に突き落としていくだろう。このことは何十年も前から指摘されてきたはずなのに、なぜ、政府はひたすら経済力を低下させる政策をわざわざ取り続けてきたのか、文科省はなぜこの動きを阻止できなかったのか、見直すべき点は余りにも多い。

 優秀な日本の若者はいち早く日本に見切りをつけて、いよいよ海外に飛び出していくだろう。中高年も同じように海外での再就職を目指すだろう。そして賃金が低く、外国人の受け入れに後ろ向きな日本には観光目的以外に外国人が来てくれる可能性は極めて低くなるだろう。日本における良質な労働力の、致命的レベルでの不足が生じてしまうのは最早、時間の問題なのだと思うが、いかがか。

 かつて「国家百年の大計」と言われて重視されてきた日本の学校教育はいまや瀕死の状態にある。目先の損得ばかりを優先し、教育や研究を散々冷遇してきた日本の今後に果たして明るい兆しはあるのだろうか。

 規律正しく、親切でサービス満点かつ安価な接客、独自のエキゾチックな伝統文化と世界最高レベルの料理、最高に安心・安全で清潔な社会、世界に冠たる日本の漫画・アニメ、伝統と共存する近未来的な東京の都市景観、時刻表通りに縦横に走る公共交通機関…少なくとも観光資源においては様々な観点においても断然、世界トップクラスを誇り、年々、日本を訪れる観光客は増えている。確かに現時点での日本は表向き、最も魅力に満ちた国ではあるだろう。

 ただし、それはあくまでも海外の観光客の視点に限られることはしっかりと認識しておきたい。今やネトウヨのごとく、もろ手を挙げて「日本万歳」を唱えている状況ではないと思うのだか、いかがだろう。

 もうしばらくすれば海外に雄飛できなかった日本の若者の多くが「無敵化」し、闇バイトは一層はびこるだろう。となればかつて日本が誇ってきた安心安全神話がたちまち崩れ出すに違いない。これまでは時間通りに運航出来ていた公共交通機関などでも、労働力不足等により遅延し始める。故障や事故も増えてくるだろう。橋や道路、ダム、高層ビル、港湾施設などの一部は老朽化し、深刻な人口減少に直面する地方では急速に廃墟が目立ってくるはずだ。

 研究力の後退によって日本企業の多くは競争力を失い、少子高齢化が進む中で国家の財政はいよいよ危機に瀕する。そして防衛費は倍増すれども教育予算は相対的に目減りしていく一方となる。これからの日本はこうした悪循環の中でひたすら落ちていく運命にあるのではないか。閣僚の選定からして石破内閣にそうした危機感はどう見ても感じられまい。

◎東京都立高校の4分の1が定員割れ。授業料の実質無償化で私立or都立のどちらを選

   ぶべき? ダイヤモンド・教育ラボ 2024.12.5

   いわゆる公立高校民営化の動きは、公立高校の独立行政法人化構想の改変バージョンとして大阪府、東京都で真っ先に先鋭化してきていると考えられるが、いかがか。いずれにせよ少子化への強い危機感をバネにして柔軟かつ大胆に改革を進める私立校の人気は今後、一層増大していくだろう。他方で硬直した官僚主義のシステムに縛られがちになり、改革が遅れ気味な公立校の人気はさらに低下していく。これは教育予算のさらなる削減を狙う都道府県としてはまことに好都合な状態であろう。

 少子化に便乗して学校の統廃合を推進し、厄介な教職員のリストラも同時に実現できれば、行政としては願ったり、かなったり。確かに地方財政の赤字は緩和されるだろう。しかし選択肢の多い都市部はともかくとして、公立しか選択肢の無い地方はどうなっていくのだろう。実はこの問題もスマートシティ構想の枠からすれば想定内であり、財政的に重荷となってきた地方が今後はさらに情け容赦なく切り捨てられてていくことになるのだろう。地方もどんどん「スマート」になっていくのだ。

 動きの取れない高齢者も切り捨てられ、公教育の改革は中途半端なまま、公教育の衰退だけが進行していく。現今の教員不足も、都道府県の財政からみれば人件費節約につながり、実に好都合。だからこそ文科省も都道府県も市町村も、軒並み、本音の部分では公教育の改革に消極的なのではないか。

 行政側は表向き、批判をかわすために「教育改革」を声高に叫ぶが、実際に改革する気は無い…とすればこれまでの文科省の的外れな弥縫策の連発も、実は本当の意図を知られないための、国民への「目くらまし」戦法として極めて有効なのかもしれない。何よりも目先の損得勘定を優先すれば、確かにこうしたプランが生まれてくるかもしれないのだが、はたしてこれで良いのか、疑念は尽きない。

◎なぜ今になって…? 教育研究者が「日本の公教育の崩壊が大阪から始まる」と嘆

 く“納得の理由” 文春オンライン 鈴木 大裕 2024.12.5

 新自由主義的な観点から導入された全国学力テストの点数争いと入学希望者数を軸とした学校間の競争が一体、学校現場に何をもたらしているのだろう。大阪府民の多くはこのことにあまり関心が無いようだ。

 公教育の解体と教育予算の削減、節約が文科省の真の狙いならば大阪府の取り組みはモデルケースとしてかなり高く評価できるだろう。実際、大阪府の公教育は衰退の道を順調に辿っている。維新の会が大阪府政を掌握してから廃校に追い込まれてしまった府立高校は既に20校以上にも上っているのだ。東京都も大阪府に追いつけ追い越せとばかりに新自由主義的立場からの都立高校再編を矢継ぎ早に進めている。

 事は大阪や東京に限るまい。少子化という追い風に乗って全国的に公立高校の多くが定員割れを続け、各地に統廃合の嵐が吹き荒れている。はたしてこれで本当に良いのだろうか、真剣に問い直すべき時だろう。

〇「部活動は教員のボランティア」のままでよい? 学校部活動が「地域移行」するこ

    とで生まれる格差とは…今後保護者がお金で買うべきサービスに

    集英社オンライン 2025.5.14

 学校現場からこういう根拠の乏しい発言が出てくることに驚きを禁じ得ない。まず「…日本では、政治が教育に介入し、教育が戦争に加担してしまった第二次世界大戦の歴史から、政治が二度と教育に介入できないよう、教育の独立性が保障されてきました。」というが、この間違いだらけの歴史認識には明らかにファクトチェックが必要であろう。

  戦後はアメリカの占領下、GHQによって日本の教育はアメリカの政治的影響を強く受けるようになっていた。そしてサンフランシスコ講和条約後にはたちまち戦前への回帰、「Uターン」が始まり、戦前、戦時中の勢力が教育の世界にも復活してくる。そもそも学校現場では戦前と大差なく、画一的な一斉講義形式の授業と管理主義、そして体罰が横行していた。1960年代にはアニメ、漫画の世界にチャンバラや戦争物が再登場し、柔道、剣道が学校体育に復活してくる。

 いずれにせよ日本の学校教育では政府や財界による教育への干渉が排除され、「教育の独立性が保障」されてきた…などといったことは、過去、一度たりとも無かったと言って良い。学校教育には時々の政治や経済の論理が現在に至るまで途切れることなく、強く、露骨に反映されてきたのだ。

 戦後、教育の憲法とも言われる教育基本法にズラリと掲げられている理想的建前はほとんどがただのきれいごとに過ぎない。戦後における学校現場での体罰の横行などを見れば分かるように、学校は戦前からの伝統的な慣習と戦後の新たな法律の共存に対して、常にダブルスタンダードな、矛盾した姿勢を取り続けていたと言っても過言ではあるまい。

 したがって教育基本法に定められた「教育における政治的中立性」などは、公教育ですらまともには守られて来なかったと言うべきなのだ。ただし私は公教育が政治や経済の影響を受けてはいけない、とは一切思わない。シンギュラリティの到来が目前に迫ってきたと指摘する識者が増えてきた現在、学校での生成AIの利用は必須である。それは児童生徒たちに対して、個別最適な学習の保障にもつながるだろう。

 ほとんど自浄能力を失い、自己改革の意欲にも欠ける公立学校は多い。児童生徒たちが時代の進展に取り残されないようにするためにも教育産業のみならず、特定の業界とのつながりが学校としては不可避となるであろう。学校業務や授業のDX化を推進する上でも業界のバックアップは必要となる。

 授業は今後、一斉講義形式中心から議論を通じた多様性の理解と学習者主体の、個別最適化を軸とする授業へと大きく切り替えていくべきである。ただしこうした授業方法の大きな変化は教師の負担を一時的にせよかなり重くする。結果的に多くの教師たちは部活動指導を行うヒマなどほとんど無くなるに違いない。そうした点でも部活動の地域社会への移管は不可避であり、地域移管のためにも学校と地元の公民館などの社会教育との連携をさらに強めていくべきであろう。

その1.沖縄観光の光と影…ジャングリアの挑戦

※この記事は常に新鮮なネタを提供すべく、随時、更新されています。

 

・首里城の火災とコロナ禍における沖縄観光の現状

 

ア.首里城の火災

 2019年10月31日:沖縄観光の目玉の一つ、首里城、火災により正殿等が焼失。沖縄観光に大打撃。再建は10年越しの大事業となる。

〇新紙幣発行の影で忘れられてる「2000円札」 実は流通量5倍に増えてる県も 人気

 の理由は? 東京新聞 2024.6.24

 2000円札発行の背景と首里城が持つ意味について生徒たちに考えさせたい。

◎海の向こうの首里城 (沖縄テレビ放送/2020年)

   OTV沖縄テレビ  2023/10/06 47:20

   ハワイをはじめとする世界中に存在する沖縄出身の移民たちにとっても首里城は大切な存在だったことが再確認される。またそれを知った沖縄の若者が沖縄の伝統と文化の大切さに目覚めていく…首里城の火災が何かの終わりではなく、何かの始まりであってほしい。

◎首里城包む猛火に崩れ落ちる正殿 未明の衝撃に混乱の現場 (2019年放送/沖縄テ

   レビ放送)OTV沖縄テレビ 2023/10/20 4:16

○阿波根あずさの沖縄観光チャンネル:2019年10月31日、首里城焼失。この日を忘

 れない。2019/11/02

〇再建急ぐ首里城の地下に眠るのは…「第32軍司令部壕」最新映像が炙り出す沖縄戦

 の実相 【琉球放送】RBC NEWS  2024/05/23 6:17

 首里城にはなぜ古いものがほとんど残っていないのか、生徒たちが見学する前にその理由を問いたい。本来ならば地下壕もまた見学すべき場所であるはず。なぜ、豊見城の海軍地下壕と違ってここが見学先としてポピュラーなポイントになってこなかったのか、その理由についても問うべきだろう。

 

 

 

 

イ.コロナ禍での沖縄観光

 観光収入に産業の中心を置く沖縄にとってコロナ禍は経済的な打撃が極めて大きい。今後しばらくは貧困問題の悪化も避けられないだろう。

 また中国政府による香港への支配強化の動きと台湾への干渉は沖縄への観光客数の減少を長期化させかねない。特に日中間の尖閣諸島を巡る領有問題が先鋭化すれば中国からの観光客が皆無となる可能性まであるだろう。

◎新型コロナ 沖縄観光業界に残した爪痕深く【ニュース2021】(沖縄テレビ)

 2021/12/20 6:38

◎修学旅行キャンセル 沖縄観光の先行き見えず(沖縄テレビ)2022/2/21

 2022/02/22 OTV沖縄テレビ 5:21

◎ハンセン病の負の歴史が刻まれた島 フォトジャーナリストが伝えたい思い(沖縄

   テレビ OTV)  2023/09/15 8:10

 沖縄における差別問題を指摘した貴重な番組。

◎「メタバース」で沖縄の魅力を体感!(沖縄テレビ)2022/4/22

 OTV沖縄テレビ 5:02

参考記事

〇沖縄で急増する外国人労働者…でも短期間で県外に脱出するのはなぜか

 アサ芸プラス 2025.2.12

 観光業中心に労働生産性を向上させる施策が必要だろう。外国の富裕層向けサービスの充実と低価格戦略の見直しは必須である。

◎修学旅行はリピーターにつながらない? ポストコロナの沖縄観光の課題とは 

 2022/2/23 真栄城 潤一 HUB沖縄

 沖縄振興開発金融公庫と日本交通公社の調査研究によると、旅行牽引世代(若い世代)の車離れが明らかになり、そのことによって沖縄旅行への意向が低下している傾向が指摘された。また、修学旅行のみで沖縄を訪れた場合には、修学旅行生がリピーターとなる割合が低いことも示されている。

 これらの結果を受けて公庫は、「車(レンタカー)に依存しないで移動できる交通体系を構築」することや、「沖縄を深く知り、興味・関心を高めるための修学旅行の内容の創意工夫の必要性」などを指摘している。また移動時間が長く交通費が高くても行きたくなるような魅力の磨き上げと「旅行牽引世代が活用している媒体を通じた情報発信の強化」などを提言としてまとめている。今後の沖縄観光のあり方を検討する上で非常に有益なポイントが列挙されているだろう。

 

ウ.「沖縄ジャングリア」森岡毅氏の挑戦

参考動画

〇海洋博がもたらした光と影(沖縄テレビ)2025/8/06

    沖縄ニュースOTV 2025/08/07 8:27

    1973年の第一次オイルショックによる狂乱物価の影響で開催が140日も遅れてしまい、その成果を疑う向きもあった沖縄海洋博から50年。当時は石油危機による世界不況も加わったため、結果的には予想の来客数を100万人以上も下回ってしまった。さらに「海洋博不況」と呼ばれた反動が博覧会の閉幕後、会場だった本部町を襲い、倒産、夜逃げが相次いだ時期がしばらく続いたという。

 しかし海洋博は内外に観光地としての沖縄のイメージを広く植え付ける大きなきっかけとなり、博覧会に備えた道路を中心とするインフラの整備も手伝って、中長期的に見れば本部町の観光業を発展させ、高齢化と人口流出を食い止めていく。2002年、海洋博公園の一画に美ら海水族館が出来たことによる経済効果も手伝い、今や本部町は経済的遅れが目立つ本島北部ヤンバルの中にあって大きな観光の目玉として中核的地位を築いていると言える。

 国家的プロジェクトであった海洋博とは違い、現段階ではジャングリアの開園が大きなインフラの整備を生み出したわけではない。それに地元住民の雇用拡大や観光業の発展に与える影響は今のところ未知数と言うほかあるまい。アトラクションの内容にもいくつかの課題はありそうだ。その行く末には若干の不安が現地を含む国内で早くも漂い始めている。

 とは言え、多くの観光客はこれまで美ら海水族館の見学を終えると本部などでは宿泊せず、ただちに本島中部、南部に戻るだけであった。美ら海に加えてジャングリアにも立ち寄るとなれば大抵は北部での宿泊を伴うだろう。宿泊者の増大は現地の観光収入の増大に直結し、北部の経済的活性化を促すはず。さすれば海洋博後と同様、若者の流出にも多少の歯止めがかかるだろう。

 ヤンバルの発展にジャンガリアがどこまで貢献できるのか、これからの創意工夫を長い目で見守っていきたい。

◎「ジャングリア沖縄」オープン!最強マーケター・森岡毅が挫折を乗り越えて到達

    した境地【森岡毅×入山章栄 70分対談(後編)】

    ダイヤモンド公式チャンネル 2025/06/15  20:22

〇沖縄北部テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」のイメージ映像

   沖縄タイムス公式動画チャンネル  2023/11/27 1:41

  まずはこのPVを視聴させて生徒たちに感想を書かせたい。次に下の「せやろがいおじさん」の動画を視聴して討論へつなげていきたい。

◎『JUNGLIA』から滲み出る植民地主義の感じどないかして成功させて欲しい件につ

   いて  せやろがいおじさん 2023/12/01 15:51

 確かに日本人がまったく登場せず、沖縄の伝統文化よりもハワイ風の味付けが強いPVである。これは「ヒドイ」と批判されて当然の内容。この映像ではヤンバルの自然ではなく、東南アジアや南太平洋のどこかをイメージさせてしまう。しかもこれは完全に欧米からの観点に基づいて作られている。日本やアジアからの観光客の視点は全く感じられないし、沖縄の人々を完全に無視して作られたと言っても過言ではあるまい。なぜこのような動画を作ったのか、解せない。

◎テーマパーク「ジャングリア沖縄」の開業日は2025年7月25日 入場料金も発表

   (25/01/28 18:09)   沖縄ニュースOTV  2025/01/28 2:35

 いよいよジャングリアの開園日が決まった。今後、15年間で6兆円を超える巨額の経済効果と約88万人分の雇用を創出すると予想する学者もいるようで、すでに名護市では地価がかなり上昇してきているらしい。

  まずこの動画をみせてから「せやろがいおじさん」の批判に応えたような映像となっていることに気付かせたい。視聴後、簡単なアンケート(あなたはこのテーマパークに行きたい?」…)をとって、その結果をもとに沖縄の南北問題、貧困問題について討論させてみたい。沖縄経済を発展させるために観光面でどのような工夫、アイディアがあるのか、生徒たちにできるだけ数多く提案させてみよう。それから以下の動画を通じて森岡氏の目の付け所を紹介していくと興味深く、分かりやすい展開になるだろう。

 少子高齢化による人口減が懸念され、中部、南部に比べると観光面でかなり後れを取ってきたヤンバルの活性化がどこまで実現できるのか、ジャングリアが地域社会,沖縄にもたらす影響を見守っていきたい。

〇ジャングリア沖縄 気になる渋滞対策その進み具合は?

   沖縄ニュースOTV 2025/02/05 10:26

 名護市及びその周辺の道路が大混雑する可能性は高い。那覇から直通の高速バス、フェリーの増発だけではなく、道路の拡幅などの工事や病院、救急車の手配も早めに考えておく必要があるだろう。10年ほど前、修学旅行で本部のホテルに宿泊した際、生徒が食べ物によるアレルギーを起こし、名護市まで救急搬送されたことがあった。夜中だったので混雑は無く、さほど移動時間を要しなかったが、開園後の救急搬送がどうなってしまうのか、懸念は残るだろう。

   結果的に地元住民の住み心地が向上する方向でジャングリアが沖縄経済に貢献できるよう、願うばかりである。

◎【森岡毅の野望:前編】USJを辞めてどうしてもやりたかったこと/沖縄に人生を

   賭ける理由/モデルはフロリダ/2000人を採用/観光のプロ人材/観光を学ぶなら

   沖縄/観光業の平均所得を上げる/勝負の分かれ目

   PIVOT 公式チャンネル 2023/12/25  36:06

 沖縄の人々が決して受け身になることなく、名護のテーマパーク構想へ自分事として積極的にかかわっていく体制づくりに時間をかけていくことがまず必要。そのためには沖縄企業の出資や協賛を増やし、沖縄の人たちとしっかり議論を尽くして地元のアイディアを取り込んでいく…

 高度な観光人材の養成と海外富裕層の取り込みこそが観光業の収益増大を実現する上でのカギとなる。まずは高度な観光人材を名桜大学などとの連携により現地で養成することを通じていずれ日本における観光学のメッカとしての沖縄、という名声を確立していく…

 同時に沖縄以外からも人材をリクルートし、ゆくゆくは数千人規模の人材確保を実現していく。そしてジャングリアの成功を通じて沖縄で育った観光人材がやがて日本各地に飛び出していき、日本全体の観光業を革新していく中心的戦力となっていく…

 加えて人口減、少子高齢化で疲弊する沖縄北部の活性化に貢献するには鉄道の敷設、高速道に整備等、北部への移動手段の充実が不可欠。さらにディズニーやユニバーサルのようにアニメ、漫画、映画など世界に誇れる日本のコンテンツを生かした第二のテーマパークを実現させてハワイやフロリダをしのぐような観光地に沖縄、日本全体を仕立て上げていく…

 森岡氏の構想力は止まるところを知らないようだ。科学技術力の低下、国力の衰退、少子高齢化の進展…日本の将来像にはやたら暗さが目立つ中で、森岡氏の話に勇気づけられる人は多いに違いない。

◎【森岡毅の野望:中編】アジアの富裕層が求めているもの/一流マーケターの条件

   /とにかく人が足りない/観光産業の3つのメリット/若い人こそ新天地に/日本の

   IPを軸にしたテーマパーク/AIにポジティブな理由

   PIVOT 公式チャンネル2023/12/26  40:13

  観光業を軸に置けば日本の未来は決して暗くない…日本の若者が目指すべき最大のブルーオーシャンは観光業である…多くの富裕層を抱えるアジアのヘソに位置する沖縄観光のポテンシャルは極めて大きい…アニメを中心に日本のもつコンテンツは世界のどこにも負けない競争力がある…AIがどのような進歩を遂げようとも人だけが与えられる喜びにむしろスポットライトが強くあてられるようになり、そうした喜びを提供できるものの一つがまさに観光業なのである…森岡氏の話を聞いているうちに多くの人は沖縄や日本の将来が光り輝いて見えてくるだろう。将来に不安を抱える若者こそ耳を傾けるべきイチオシ動画である。

◎【森岡毅の野望:後編】経営者とマーケターの唯一の違い/昔より臆病になった/

   700億円調達と修羅場/メガバンクが逃げていった/最後に地銀が貸してくれた/

   日本復活のために日本人を強くする/10年後の森岡毅

   PIVOT 公式チャンネル 2023/12/27  38:16

   森岡氏は沖縄の成長、人材の育成、日本のブランディングという三大目標を掲げている。やはり企業にとっても人をリクルートし、育てることが企業の命運を左右する最大のポイントであろう。これはすなわち日本の学校教育の停滞が現在の日本経済の停滞を招いている最大の原因であるということではないのか。

 森岡氏と名桜大学とのコラボが何を生み出すのか、注目していきたい。 

◎【ジャングリア】巨大テーマパーク沖縄北部に再来年誕生へ 期待と不安の声も… 

   日テレNEWS 2023/11/27  6:16

◎刀・森岡毅氏が右腕と認めたマーケター加藤氏「これからは沖縄が日本をリードす

 る」(沖縄テレビ) 2022/6/10 OTV沖縄テレビ 5:49

〇沖縄の新テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」について私の考えや気持ちを

 話します。 阿波根あずさの沖縄観光チャンネル 2023/11/29  7:40

 沖縄の人としてこのテーマパーク構想をどう受け止めているのか、非常に気になる点であろう。阿波根氏の胸中にわだかまる複雑な思いをぜひ重く受け止めたい。

 ただかつて修学旅行で本部に宿泊した際、夜間の急患で病院まで生徒に付き添ったことがあった。驚いたことに美ら海水族館のある本部町には救急外来を受け入れる総合病院が無く、名護市民病院まで行くハメになった。かつて海洋博が行われた本部ですらそんな有様であったのだ。

 鉄道の無い沖縄を考えた時、たとえ人口が少なくとも本島北部、やんばる地域にも総合病院が一つは必要であるし、本格的な観光ホテルももう少し必要だろう。

 少子高齢化が急速に進む北部の経済的窮状を少しでも改善するには観光業を軸とした開発が地域の発展を促し、雇用を創出して若者の北部からの流出を堰き止めるためにも一番、有効であると考えるがいかがか。

◎最強マーケター森岡毅「観光が日本一の産業になる理由」ホリエモンと沖縄PR戦略

 を徹底議論 2022/04/25 NewsPicks /ニューズピックス 9:40

◎【大好評につき再配信!】この人の話を聞け!最強の戦略家!森岡毅

 2021/11/14 日曜日の初耳学【公式】 33:36

◎大好評!続編!USJ業績をV字回復!現代最強のマーケター・森岡毅の熱血授業

 ★森岡毅流「自分を売り込む最高の極意」を公開‼︎

 2022/06/19 日曜日の初耳学【公式】 28:50

 沖縄の観光振興策に止まらず、どんな発想が事業の成功に導くのか、自分の活かし方も含めて森岡氏の慧眼と情熱には大いに刺激されるだろう。視聴時間は長いが、時間が許せば授業で視聴させたいイチオシの動画。きっと多くの人が「目から鱗が落ちる」貴重な時間を共有出来るはず。

◎【森岡毅】沖縄を南国リゾート地へホリエモンと考える観光事業を考える。ダイジ

 ェスト版 2022/06/30 教えますホリエモンch【ホリエモン 堀江貴文 ホリ

 エモンチャンネル】 41:05

 ハワイを遙かに上回る観光地としての沖縄のポテンシャルをいかにひきだしていくか、をめぐる森岡氏の戦略に学ぶことは多いだろう。

◎県内企業も熱い視線 「北部テーマパーク」本格的に開発始まる(沖縄テレビ)

 2023/2/7 OTV沖縄テレビ 2:45

参考記事

〇ジャングリア1年で100万人 代表「残念ながら…」 識者の見方は

     朝日新聞社 2026.7.25

〇沖縄で長年の課題だった北部振興、起爆剤担うジャングリア沖縄が開業1年…地域

     内の周遊に向け「魅力ある仕掛けを」 読売新聞 2026.7.25

 現状は厳しい、というほかあるまい。スパリゾートをメインに据え、アトラクションは数を絞り込んで充実させる、遠足や修学旅行などの学校関係の団体客を増やす、「ヤンバルの森」をテーマとした探求学習に貢献する、長期宿泊可能な施設を拡充する…まだまだ打つ手はあるはずだ。

◎森岡毅氏も「相当厳しい」と認めた苦境のジャングリア沖縄 生き残る唯一の道は

    「テーマパークでなくなる」ことだった

     現代ビジネス 塩地 優(日本遊園地学会会長) 2026.7.21

 開園前から懸念されていた、迷走気味のテーマパークとしての方向性がついに根本から問い直される事態となってしまった。「沖縄らしさ」を真正面からテーマとして据えてしまうと既存の施設との違いを生み出すことは難しく、かつ下手をすれば過酷な食い合いになってしまう。とはいえ、現状のように、沖縄らしさを薄めて漠然と南太平洋の楽園をテーマにするのはどうみても筋が悪い。そもそもハワイのように国家プロジェクトとして政府がバックアップする体制は日本の場合、まったく期待できないのだ。

 ジャングリア構想の目標はまず沖縄本島北部の経済的活性化に置かれていた。少子高齢化と経済的沈滞が顕著な北部の活性化は沖縄県政の至上命題の一つでもあることは間違いあるまい。しかし現状におけるジャングリアの停滞は北部活性化の難しさをより一層浮き彫りにしてしまった。残念至極の一言に尽きる。

 塩地氏の指摘のように、「テーマパーク」であること自体を見直して、新規に第三の道を模索する必要があるのかもしれない。もちろん、すでに1年近く走り出してしまった流れがあり、現実的には極めて難しい状況ではあろう。資金もどうやら底をつきかけているらしい。出来ることが極めて限られている中で、指摘されているようにアトラクションの精選と人員の削減はもはや不可避というほかあるまい。

 美ら海水族館、備瀬のフクギ並木、今帰仁城、古宇利島など、周辺にはいくつもの観光の目玉がある。特に海にかかわる海岸部の施設は豊富。またヤンバルの森を生かした、体験重視の魅力的なレジャー施設も、やや離れているが、存在している。

 おそらく北部で最も不足しているのは外国人観光客をも長期間招き寄せることのできる特色を持った大型の宿泊施設ではないのか。アトラクション自体はジャングリアが自前で行う必要はない。むしろ既存のレジャー施設との連携を強めてホテルからマイクロバスを出し、各地の施設に移動しやすくする…といったサービスを謳うならば既存施設との競合は緩和でき、かつもっぱら宿泊施設としてかろうじて生き残れるかもしれない。

 沖縄を訪れる日本人の観光客には沖縄グルメを堪能したい人が少なからずいる。ジャングリアはその需要をほぼ無視してしまっていた。長期に滞在できる宿泊施設として生き残りを図るならば、ホテル内に既存の名店をいくつか招いて沖縄スウィーツなどの沖縄料理を提供する手もあるだろう。

 何はともあれ、アトラクションは二の次にして観光客を一日でも長く北部に滞在していただく、これさえ実現できればジャングリアの存在意義は十分に証明できるのではあるまいか。

〇「ジャングリア沖縄」はなぜ叩かれるのか? 大自然と人工恐竜の没入感ギャップ

  ITmedia ビジネスONLiNE 2025.7.30

 この指摘はかなり重要なポイントを突いていると思うが、いかがか。確かにヘゴの木を見ると多少、「恐竜の時代」感が出てくるが、沖縄には既にいくつもの観光地で恐竜が登場するアトラクションがある。そんな沖縄観光において恐竜自体には特に目新しさが無いだろう。ジップラインもしかり。

    またPR動画に白人ばかり登場させ、あたかももう一つのハワイであるかのような南国のパラダイス感、あるいは未開のジャングル感を打ち出す反面、いわゆる沖縄らしさのまったく欠ける演出が厳しく批判されたこともあった。動画は早速、日本人を登用することで修正されたが、USJやディズニーランドのような、人工的アトラクションに漂う不自然なまでの「作り物」感や白人向けの借り物的「南国パラダイス」感がさほど抜けていない…とすれば課題は決して小さくないだろう。なぜ、自然豊かなヤンバルの地で大金を投じてまでして敢えてテーマパークを開園したのか、当初の構想の妥当性自体がひどく揺らいで見えてくる。

 確かに沖縄の伝統文化を下手に取り入れてしまえば沖縄ワールドや琉球村など、既存の観光施設と悪い意味で競合してしまう。とは言え場合によってはジャングリアの存在自体が沖縄全体の観光業を活性化する上でマイナスとなりかねない瀬戸際に来ているのかもしれない。自然保護とアトラクションの魅力を同居させつつ、沖縄やヤンバル独自の個性とアトラクション自体の目新しさをも創出し続ける工夫とは一体…果たして森岡氏、この先、どんな奇抜なアイディアで乗り切っていくのだろう。

〇ジャングリア開業、沖縄「ザル経済」反転なるか 地元企業が株主7割占め連携を模

    索 産経新聞 2025.7.25

◎「日曜日の初耳学」で話題の森岡毅が語る「沖縄テーマパーク」の夢とは?

 DIAMOND online 2022.5.29

◎日本経済の「V字復活」、じつは「沖縄」が“ものすごい起爆剤”になるワケ…! 

 2022.6/13(月) 8:02 現代ビジネス

◎「ジャングリア沖縄」オープン前の県民感情の実態(前・後編)

    東洋経済オンライン 長濱 良起 の意見 2025.8.25

 開園して一か月段階での状況がよく分かる。課題と希望の二側面がバランスよく語られれていると感じる。授業ではジャンブリアが解決すべき課題とその解決法について生徒たちに考えさせたい。

 

エ.沖縄観光の現在

○入域観光客数 昨年度327万4300人で3年ぶりに増加

 2022/04/29 【琉球放送】RBC NEWS 0:49

・3年ぶり“制限なし”のGW 沖縄の観光事業者は…

 2022/05/09 【琉球放送】RBC NEWS 1:48

◎解説】日本"観光世界1位" 交通インフラなど評価 課題は"デジタル化"の遅れ?

 2022/05/25 日テレNEWS 9:48

◎【外国人 感動】外国人 元観光ガイド解説!観光魅力度ランキング日本1位の理由

【kai tube カイチューブ】ー日本のイスラエル人ー2022/06/04 19:02

 観光面での魅力度で日本が初めて1位となったという。特に交通インフラの充実度の高さが注目されている。さらにアニメやオタク文化の聖地としての魅力、治安の良さ、行き届いたサービス、和食の魅力、若者のニート率の低さ(→治安の良さ)、独特の個性的な伝統文化なども日本の好感度を高めている。しかし気候変動への対応の遅れ、ビザの取りにくさ、デジタル化の遅れ(現金主義等)が問題視されている。改善の余地はまだまだ多いだろう。加えて日本の経済的低迷による円安が海外旅行客の増加に貢献している点は見逃せない。

○観光一位は無意味、円安が追い風は妄想…アトキンソン氏らが日本の観光に物申

 す。「観光は日本再生の切り札になるのか?」について徹底討論!

 2022/07/13 NewsPicks /ニューズピックス 10:42

 高級ホテルの少なさが日本の観光業の収益率を低くしている可能性はあるだろう。沖縄への観光客の平均的な宿泊日数が2泊3日程度では少なすぎる。世界中からそこそこの金持ちを数多く長期的に呼び寄せる魅力は日本に十分にあるのに、彼らを長期的に留めるだけのインフラがなさ過ぎる…アトキンソン氏と森岡氏の指摘はかなり似通っている。

○【観光立国】橋下徹×デービッド・アトキンソン「日本の自然は多様性が凄い」“観

 光魅力度“1位は意味なし? 2022/07/24 ABEMAニュース【公式】 10:04

◎外国人で溢れるニセコ。2400円のカレー実食。外国人の数に対して飲食店が足りな

   い キッドマン北海道探索  2024/01/10 19:42

 ニセコでは外国人向けにほぼ特化したレストランがスキー場にあって価格設定がごく普通のハンバーガーやラーメンでも2000円前後となっている。それでも外国人観光客であふれかえっている現状は沖縄の観光収入アップを図る上では大いに参考となるだろう。生徒たちにカレーライスやラーメンの値段を予想させてからレストランのメニューと値段を紹介した動画のごく一部だけを視聴させると良いだろう。全部、視聴させる必要は無い。

○湿地はなぜ守らないといけないのか?つなごう沖縄 漫湖水鳥・湿地センタ

 ー2022/05/10 【琉球放送】RBC NEWS 7:24

 貴重なマングローブ林のある湿地が多いという沖縄の特色に気付く。

◎沖縄経済 ものづくりで新たな成長~本土復帰50年の歩みと未来~【Bizスクエア】

 2022/05/14 TBS NEWS DIG Powered by JNN 13:58

 観光業以外での沖縄経済振興策の今後を考えてみると、製造業の弱さを克服する必要性が見えてくる。

◎【OIST】日本人は、沖縄に集まる「秘密の科学者たち」を知らない

 2019/08/26 NewsPicks /ニューズピックス 1:33

◎OISTオンラインキャンパスツアー 2021/01/30 Okinawa Institute of  Science  and Technology Graduate University (OIST) 9:51

◎OIST サイエンスフェスタ「研究者の日常」編2021/01/30 Okinawa  Institute 

    of Science and Technology Graduate University (OIST)    5:36

 沖縄の製造業発展のカギとなる高度な科学技術を支えていく、世界トップレベルの研究機関が沖縄にあることの意義に注目したい。

○“安い日本”で“爆買い”過熱 アメ横、かっぱ橋に外国人続々 2022/10/12  

 ANNnewsCH 8:37

○外国人観光客 “アキバ”殺到 “爆買い”復活…日本の味も堪能「文化学ぶ方法は

 食」【もっと知りたい!】 2022/10/13 ANNnewsCH 3:45

○“爆買い客”様変わり「120万円使った」…中国から減少も インバウンド回復に光

 明【もっと知りたい!】 2022/10/14 ANNnewsCH 4:33

○盛岡に外国人観光客急増…魅力は“B面の隠れた名曲”日本人も知らない「大事な宝

 物」【Jの追跡】【スーパーJチャンネル】(2024年2月3日)

 ANNnewsCH  2024/02/03 14:20

 地方独自の魅力をいかに発信するか、「不便」、「遠い」を武器にする観光のあり方を模索する上で盛岡の状況は大きなヒントとなるだろう。

参考記事

◎「ニューヨークタイムズ紙」が「2024年に行くべき52ヶ所」で第3位に選んだ「意

   外な日本の地方都市」現代ビジネス山口 由美 の意見 2024.4.15

   沖縄の離島観光の可能性も視野に入れて地方経済の発展を観光業を軸に考えてみたい。「不便、遠い」が観光の武器になる、という観点に注目。

〇「円安ニッポン」の救世主・超富裕層がやってくる…!ロンドンの超高級ホテルに

 泊まってみて分かった!本物のセレブのおカネの使い方

 現代ビジネス 岡村 聡 の意見 2023.5.29

◎質は高いのに生産性が低すぎる日本のサービス業、コロナ明けの賃上げにつなげる

 には? 弁護士ドットコムニュース によるストーリー 2023.5.14

◎沖縄の経済がコロナで大打撃を受けたわけは?

  毎日新聞 2022/09/04 08:00

○女性に関するデータ 沖縄タイムス社 2021/02/10 18:28

 沖縄県がまとめた男女共同参画に関するデータ「2020年度 沖縄県の男女共同参画の状況について」の中から、県内の女性の状況を反映するデータを紹介。

〇40年あまり沖縄観光を支えた『ミス沖縄』が休止 次の沖縄観光のシンボルは⁇ 

 琉球放送 によるストーリー 2023.4.21

 ミスコンの廃止が相次ぎ、ルッキズムへの批判が高まる中、ミスコンが盛んな沖縄でもついに「ミス沖縄」の選出を休止する決定がなされた。ある意味、それは時代の流れであり、当然の帰結ではあるが、一方で「ミス沖縄」の功績も大きかった。特に第39代による連日のYouTube発信はコロナ禍の逆風の中で沖縄観光を大いに盛り上げていく重責を見事に果たしたと評価しても良いだろう。

 注目すべきはさらなる沖縄観光発展のために「ミス沖縄」なきあと、次の策がどうなるのか…。また阿波根氏のように、ミス沖縄経験者による沖縄観光情報の配信を継続する動きが今後一層、拡大進化していくことも期待していきたい。