どうしてこういう物語を書いたのか?
はい、それは無理矢理ひねり出したアイディアです。
といったことを、2回書いたけど、まだまだあります。
その過去2回はこちら↓
今回は、「これからもよろしく」というお題について。
書きやすいような、そうじゃないような。
まず考えたのは、どういったときにこの言葉を誰に言うだろう? ということ。
つきあっていた男女が結婚するとき?
あるいは学校の友だち同士が卒業後でも続く友情を信じて掛け合う言葉?
仕事で一緒にプロジェクトを乗り切った仲間と次のプロジェクトへと向かうとき?
などなど、相手と共にこれからも頑張ろうとプラスの意味で発する言葉だろうな、と思う。
が、もう一つ、マイナスもあるな、と思った。
弱みを握られ脅迫者に金を払ったときにそう言われる。
あるいは仕事上で一度コンプライアンスを超えて融通してやったら次回も、と要求される。
ヒモの生活全般の面倒について、しれっと寄りかかられる。
等々、こんな関係ぶった切りたいのに、というときにも使われる言葉かも、と。
さて、今回どっちのパターンで作ろうか?
前者のようなプラスの話は、公開後に、清々しくて楽しめたというコメントをいただくことが多い。
が、後者のようなマイナスの話を書くのも嫌いじゃない私。
何というか、身体の中の毒を吐く、といった、デトックス的な効果があるのか、ときどき無性にそういう物語を書きたくなるのである。
気分でどっちかを選ぶ、というのが常なのだけど。
今回、選べなかった。
プラスのも書きたい。マイナスのも。
じゃあ2本書いちゃえ!
とも思ったけど、いやそれじゃ面白くない。
この「これからもよろしく」は、ちょうどこのサイトの短編コンテストが200回になる記念回。
じゃあ自分的にも記念になるものを。
で、できたのが、1本の中で両方を詰め込んだもの。
同じ話が少しずれただけで結末が天国と地獄、という、言ってみれば「IF」の物語。
そして「これからもよろしく」という同じセリフが、それぞれの話の同じ局面で出てくるのに、主人公が真逆のとらえ方をする。
という、書くのが楽しかった短編になりました。
(了)
↓「これからもよろしく」をお題にして書いた短編はこちら。
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