昔、漫画原作の仕事に携わっていた頃、その報酬は「漫画1ページにつき○○円」という計算に基づいていた。
でもそれは特に契約書などを交わしたわけでなく、自分の○○円という基本単価も知らず、原作を編集部に渡した時点では何ページになるかもいつ掲載されるかもわからずにいた(掲載されるかどうかさえ)。
何となくお蔵入りになったものもあって、とにかく一体いくらもらえるのかというところは、実際入金されてみて初めてわかったのだった。
本当は最初にキッチリ担当さんに聞いておくべき大切なことだろうが、その当時の自分はそれができず、結局ずっとわからないままでやっていた。
相手の出版社が大手で善人で、ちゃんと入金していただけたので「ま、いっか」となっていた。大らかな時代だったこともあって、こっちも大らかにいられたのかも。
でもそれでいいのか? と思わないでもなく。フリーで執筆やイラストなどの仕事をしている方の営業スタイルみたいな本を何冊か読んだ時期がある。やはりそういったところは最初に詰めておくべき、と書いてあった。
まあ「いくらもらえます?」って話は、ホントしづらくて、でもしておかない間はずっとモヤモヤするわけで。
で、そういった本には「これまでの自分の代表作」「契約」「請求書フォーマット」等をファイルして準備しておく、といったことも書いてあった。
これは、売り込みに回るときに「自分はこういう者でこういった仕事ができてこのくらいのお値段をいつくらいまでに振り込んでください」と提示できるようにするため。
私はそこまでやったことはないけれど、なるほど、最初にこうして事務的なことも含めて売り込めればモヤモヤしなくてすむ、と思ったものだった。
ところで、逆の立場で思うことがある。
長年、請求書をチェックするバイトをしている。その内容をデータ入力するお仕事で。
なので、これまで結構膨大な数の請求書を目にしてきたわけなのだが、そのフォーマットは様々。今はパソコンにテンプレートもあるから素人でも簡単に作れる。
そんな中、いつも思うのは、どうしてこんなわかりにくい請求書を出してくるのか? という会社がかなりあること。
請求金額の数字がちっちゃい。いつの何の請求か内容が不明。謎の計算方法。そして一番は、支払期限や振込先が書かれていない。
別途契約書などで示すなり、毎月の同じルーチンだから、といった事情もあるのだろうが、……内容をチェックしている身としては、そこが一目でわかるような請求書を作ってくれ! と叫びたくなること数千回。
もし私が請求書を出すとしたら、一番でっかい文字で(何なら赤の太字にして)、絶対にこの日までに払ってね、と、とにもかくにも支払期限と金額と振込先を目立たせるだろう。
実際、書くのはそれだけでもいいくらいに思っている。そこさえ間違わなかったら、とりあえずは支払ってもらえるはずだもの。
(了)
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