今日のこの1枚 デビッド・ボウイ/ステイション・トゥ・ステイション
仕事復帰してから2回目の連休。寒いので2日とも家で音楽を聴きながらゴロゴロしていたのですが、初日は特に意味はないのですが、一日デビッド・ボウイ祭りでした。夕方知人から電話があり、「今日はデビッド・ボウイ祭りで、一日デビッド・ボウイのアルバムばっかり聴いている!」と話すと、即座に「ジギー・スターダスト?」との反応が。結構このような反応は、わたしの経験上多いです。まあまあざっくばらんな、音楽ファンの認識として、ボウイ=ジギー・スターダストというのは多分、定番なんじゃないのかな?これ、個人的に間違っているとは思いませんよ。実はわたしの認識も、デビッド・ボウイ=ジギー・スターダストみたいなところがあり、「いやいや、ボウイはもっと深いから・・・」みたいなことはあんまり言えません。あの作品はやはり、デビッド・ボウイの最大の名盤で、間違いなく代表作ではないでしょうか。ジギースターダストの私の好きなカッコイイ曲、Suffragette Cityでも他の作品が駄作ばかりかと言えば、際立った名盤はそれほどと個人的にはないかな・・・とは思いますが、いいアルバムはいくつかあります。ちなみに、わたしはファーストから、80年代初頭のレッツダンスまで持っていて、それ以降はほぼ聴いてないので、それ以降に最大の名盤があるのかもしれませんが、知りません。ここで、わたしの知っている限りで、一応デビッド・ボウイの音楽の流れを簡単に言いますと、最初はフォークっぽく、それからすぐグラムロックと言われるロックンロールになり、その後ヤングアメリカンズという作品でイギリス版白人ソウル・ミュージックぽくなり、そしてベルリン三部作と言われる、ドイツの冷たい感じのアンビエント、ニューウェーブっぽい作品を作り、スケアリー・モンスターズでニューウェーブを極め、そしてレッツダンスでエンターティナー、ディナーショウ的ボウィーを志向するも失敗する・・・みたいな認識です。ちなみに、初期のボウイで良く語られる、グラムロックについてですが、例えばハードロックなら激しい演奏とか説明できるけれど、グラムロックは音として説明するのが難しい。化粧をして派手にみたいなビジュアル的なイメージで、サウンドはそれ以前に比べ斬新で革新的・・・ということもなく、明るくないパワーPOPな感じというか、ハードロックまではいかないけれど、ギターがややハードな雰囲気で、割とシンプルで曲が長くないロックンロールという感じでしょうか?このあたりの点は、この後ブーム?になる、パンクロックと似ている気がします。とまあ、御託が長くなりましたが、ジギー・スターダスト以外でわたしがお勧めできる、デビッド・ボウィーの作品は、2,3枚あるのですが、今回は1976年のスティション・トウ・スティションを推してみたいと思います。この作品、ヤングアメリカンズと、ベルリン三部作に挟まれ、イマイチ印象が薄いような感じもしますが、なかなか曲がいい、この時期のデビッド・ボウイらしくちょっとファンキーでドライで暗めですが、全体的に心地よく聴ける作品だと思います。アルバムの冒頭を飾るタイトル曲、Station to Stationこの時代のボウイにしてはストレートなロックンロールの雰囲気がある、わたしが好きな曲です。ベスト盤に結構入っている、このアルバムの代表曲、Golden Yearsデビッド・ボウイの専属ギタリストはミック・ロンソンしかないみたいな印象がありますが、この時代にバックを務めるカルロス・アロマーというギタリストも、ファンキーでなかなかいいプレイをする、過小評価なギタリストだと思います。カルロス・アロマーさん、調べてみると、プエルトリコ人という珍しいギタリストで、後にデュラン・デュランのサポートなども務めているみたいです。というわけで、ジギー・スターダスト以降のアルバムも、スケアリー・モンスターズあたりまではなかなかいいので、どれか手にしてみてはいかがでしょうか?個人的にはやはり、このステイション~、もしくはヤングアメリカンズか、ダイアモンドの犬、ヒーローズあたりがいいのではと思います。