結局遅くに失した夏休みは、昨年夏と同様、ゴロゴロと音楽三昧で終了しました。
まあ、夏の暑さの外仕事で疲労困憊だったので、こういう数日間のまったり時間も重要だと再認識し、どこにも出なかったストレスは思いのほかありません。
・・・ですが、一日だけ仕事に出て、また今日休みで、明日から怒涛の連勤が続くという、勘弁してほしいシフトになっていたりする。
というわけで、今日も多分、一日音楽鑑賞ゴロゴロ三昧になるでしょう。
そんな音楽三昧予定の本日ですが、朝一でチョイスした最初の1枚は、ここのところ続いているプログレ強化月間・・・、でもこのバンドがプログレかどうかは微妙ですが、あまり有名じゃないかな?
でも60年代後半から70年代にかけての重要なブリティッシュの名バンド、ジェスロ・タル。
彼等が1970年に出したサードアルバム、「ベネフィット」をチョイスしてみました。
このジェスロ・タルというバンド、ローリング・ストーンズのロックンロール・サーカスという映像作品にも出てきます。
彼等の演奏の素晴らしさにミックが敗北感を感じ、その映像を長期に渡ってお蔵入りにしたというような、真相不明な都市伝説みたいな話を聞いたことがあります。
そんなジェスロ・タル、位置づけはどうなのか・・・、70年代ハード・・・?ブルースロック?いや、やはり一応プログレみたいな枠に入るのかな?
まあ、プログレ的と言っても、華麗で壮大な美しい感じの楽曲というよりも、上に書いたすべての雰囲気をミックスしたような独特な感じで、どこか少しワイルドで泥臭い、70年代ブリティッシュ・ハードのニュアンスもあるような音楽です。
彼等のその独特さに輪をかけているのが、ボーカル、イアン・アンダーソンのフルート演奏だ。
イントロや唄の合間にフルートを片足でソロのように奏でるという、独特な感じで、それがプログレみたいな曲にバッチリハマります。
ちょっとハードロックぽい雰囲気のTo Cry You A Song
ヘヴィーなギターにイギリス民謡っぽい空気など、このバンドには初期~中期ごろのレッド・ツェッペリンぽい雰囲気も少しあるような気がします。
このジェスロ・タル、名盤として「ジェラルドの汚れなき世界」とか「パッション・プレイ」などの作品がよく上げられますが、それらはアルバム全部に長い2曲だけしか入っていないみたいな、壮大な組曲作品という感じで、音楽自体は凄い難しいということはないんですが、全体的にわたしはなかなか難解なイメージを持っています。
その点この「ベネフィット」という作品は、3分~6分くらいの曲が10曲くらい入った、いわば普通のアルバムで、全体的な流れとか聴きやすさはこの作品が一番いいとわたしは思います。(この次のアクアラングもいいんですが、もう少しハードロック色が強い感じがしますね。)
まあ、地味な存在と言えば確かにそんなバンドですが、クリームとか、70年前後のブリティッシュロックAクラスのバンドは全て押さえ、その手のサウンドが好きだと感じている方は、手に取るといいバンドではないかと思います。