どこからどう見てもガラの悪い男二人からのリクエストに応えてくれた後、ロッカーはギターをケースにしまった。
俺のツレは酒パワーで強引にまたここで演って欲しいと言ったが、いつになるかはわからないとのことだった。
気まぐれの不定期とのことだった。
カツヤと名乗るそのロッカーは浅く被ったハンチングを深く被りなおし、立ち上がった。
俺のツレは酒パワーでまた律儀に自分も名乗り、何故か二人は握手した。
俺のツレはカツミという名前だったから、カツつながりで意気投合したのだろう。
カツミはいたくロッカーカツヤのことが気に入ったらしく、再会を熱望した。
するとロッカーカツヤはライブの日取りを教えてくれた。
俺は音楽は嫌いじゃないが、道で出会ったストリートミュージシャンに律儀に義理を通すまでもないかなと思っていた。
しかしカツミは絶対に行くと約束をしたのだった。
数日後、ロッカーカツヤに教えてもらったライブハウスに出向くと、野郎ばかりでギャルの数、ゼロ。
ディスコ慣れしていた俺たちからしたら物足りなく、地下室くさく、男くさく、居心地が悪かった。
何バンドか退屈そうに眺めていた俺たちだったが、カツヤがステージに出てくると箱の空気が一変した。
~今日はここまで!あと一話か二話で終わるよ~
井口達也
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