技術士合格法(5.2 情報の分析)(R6.3.31更新) | 技術士を目指す人の会

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勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

5.2 情報の分析

技術士の試験問題文は、テーマ、キーワード、記述内容の3要素で構成されています。

情報の分析を行う上で、最も重要なのが「テーマ」の抽出です。

なぜなら、試験本番で、出題されたテーマについて一度も勉強したことがなければお手上げだからです。

水道分野では25種類くらいのテーマがありますが、全てのテーマについて勉強していれば、こうした事態を回避できます。

しかしながら、そう簡単にはいきません。テーマが25種類だとしても、キーワードが4種類、記述内容が4種類くらいあります。この時点で400種類です。これら全ての解答を作成するのは無理です。

このため、勉強するテーマを抽出することが重要になります。出題されたテーマについて勉強していれば、出題されたキーワードと記述内容が違っていたとしても、何とか対応できます。

記述試験に合格するためには、試験に出題されそうなテーマを重点的に勉強する必要があります。

 

●マトリックスの利用

試験に出題されそうなテーマを抽出するためには、情報の分析を行う必要があります。

この時、便利なのがフレームワークです。

フレームワークとは、情報や状況を整理する際に使用する枠組のことです。

フレームワークには、マトリックス、ロジックツリー、ピラミッド、5W1H等、様々なものが存在します。

これらのうち、最も一般的なのがマトリクッスです。

マトリクッスは、2つの条件で情報を分類・整理することによって、その情報の位置付けを可視化するもので、何が重要なのか見極める際に便利です。

例えば、複数のプロジェクトの中から、優先的に取り組むべきものを検討する場合を考えてみます。

重要性の高いプロジェクトを優先的に実施するのが合理的です。

多くのことに言えることですが、行動の重要性というものは「効果」と「緊急性」で判断できます。

これらをマトリックスにすると、下図完成します。これを見ると、「効果」が高く、「緊急性」が高いプロジェクト、つまりマトリックスの右上のフレームは、重要性が高いことが一目瞭然です。

このプロジェクトを優先的に取り組むべきです。

逆に、「効果」が低く、「緊急性」が低いプロジェクト、つまり、マトリックスの左下のフレームは重要ではないことがわかります。これは後回しにしてもいいわけです。

このように、マトリックスを利用することにより、情報の重要性を判定することが可能になります。

技術士の二次試験でも、マトリックスにより、試験に出題されそうなテーマを抽出することができます。 

 

●予想的中のためにやるべきこと

テーマを予想するため、マトリックスを作るわけですが、これまでに述べたように、マトリックスを完成させるためには、2つの条件を設定する必要があります。

技術士二次試験の筆記試験において、2つ条件とは何でしょうか?

 

1つ目の条件、それは「出題頻度」です。

 

全ての資格試験に共通して言えることですが、試験には必ず出題頻度の高いテーマが存在します。こうしたテーマは、重要だからこそ繰り返し出題されるわけです。

出題頻度は、過去問を調査・集計することによって把握できます。過去の頻出頻度の高いテーマが、重要なテーマになるわけです。

出題傾向が条件の1つになることは予想できたと思います。

それでは、2つ目は何でしょうか?

 

2つ目の条件、それは「話題性」です。

 

どんな技術部門でも、話題性の高いテーマが存在します。

話題性が高いということは重要であることを意味します。

なぜなら、技術士はコンサルタントの資格だからです。

コンサルタントは、顧客から相談されたことについて、答を提供する仕事です。

顧客は、最近話題になっているテーマについて質問したいと思っているはずです。

このため、試験官サイドとしては、有資格者としてコンサルタントを世に送り出す以上、試験の合格者が最新技術に疎いようではまずい、そう考えているわけです。

話題性の高いテーマというのは、今日的なものです。

こうしたテーマは、過去に何度も出題されているようなものではありません。

極端な話、一度も出題されていない可能性もあります。

話題性の高いテーマは、過去問を使っても、抽出できません。別の方法で情報収集する必要があります。

下図に示すように、出題頻度と話題性、2つの条件でマトリックスを作ることによって、各テーマを整理します。

これにより、極めて重要なテーマを抽出することができます。

極めて重要なテーマは、試験で出題される可能性が高いため、必ず勉強しておくべきです。

 

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●二次試験の過去問と解答例

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