久しぶりに京極夏彦さんの作品を読みました。
中尊寺、関口、木場が登場するシリーズです。
1,273ページ。かなり読み応えです。
昔の京極作品は、この世の中に不思議なことはないと言いつつ、小説ならではの非現実的な謎解きをするのが面白かったです。
それから、神話や宗教に対する知見を示してくれる点も面白かったです。
では、新作はどうだったのか?
少しずつ謎が収束していくのが面白かったですね。
神がかった奇跡的な「偶然」の出来事は、誰かの陰謀や企みによる「必然」だったりする。
反対に、誰かの陰謀や極秘裏に進めた企みに見えるような出来事も、単なる「偶然」だったりする。
周りで生じる出来事は、偶然と必然、解釈によって、どちらにもなりうるということを学びましたね。