⑤R2技術士試験の解答例(紫外線処理)(選択Ⅱ-1-1)' | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

【問題文】

地表水を原水とする浄水場に紫外線処理を導入する場合、確保するべき施設整備の技術的要件を述べよ。

 

 

【解答例】

  紫外線は、強力な滅菌力を有しており、クリプトスポリジウム等の耐塩素性病原生物を不活化することができる。

紫外線処理施設は、紫外線処理設備、紫外線照度計、濁度計で構成され、大腸菌等の指標菌を含む地表水を原水とする浄水場において、紫外線処理を導入する場合、以下の要件を満足する必要がある。

(1)紫外線処理設備について

紫外線処理設備は、ろ過処理の後段に設置する。

その能力としては、クリプトスポリジウム等を99.9%以上不活化できるものを採用する。

具体的には、ろ過水の全量に対して概ね 10mJ/cm2 以上の紫外線を照射できる構造を有する必要がある。紫外線照射槽は、水流の偏りがなく、所定の滞留時間が得られる構造にする。紫外線ランプは、適正な照射強度を持つものを選定し、必要な紫外線強度分布を得られるよう適切に配置した上で、その点灯状況を常時確認するための回路を設ける。ランプスリーブ等の表面に付着する汚れが紫外線処理の効果に影響を及ぼすため、オンラインで洗浄できる機構を設ける。

(2)紫外線強度計について

十分に紫外線が照射されていることを常時測定できるものを設置する。

(3)濁度計について

ろ過池の出口の濁度を常時測定できる高感度濁度計を設置する。

 

※ ひとつ前を見たい方は こちら をどうぞ。

 

【参考】

●試験対策

※ 技術士合格法のテキストを見たい方は、 こちら をどうぞ。

※ 令和2年の予想問題と解答例を見たい方は、 こちら をどうぞ。

※ 令和元年の試験問題と解答例を見たい方は こちら をどうぞ。

※ 【技術士対策】のコラムを読みたい方は こちら をどうぞ。

 

●必須科目対策に必要な下水道の基礎

※マネジメントサイクルについては こちら をどうぞ。

※アセットマネジメントとストックマネジメントの違いについては こちら をどうぞ。

※「持続と進化」については こちら をどうぞ。

※「資源の循環」については こちら をどうぞ。

※「水の循環」については こちら をどうぞ。

※「下水道による排除・処理」については こちら をどうぞ。

※「新下水道ビジョン加速戦略」については こちら をどうぞ。