新聞や雑誌で取り上げられた水循環、水道、下水道に関する記事のうち、技術士試験で出題される可能性があるテーマ、継続研鑚の観点から勉強するべきテーマについて解説をしたいと思います。
今回は9月28日付けの『水道産業新聞』からです。テーマは「オゾン」です。
『会長に元東京都水道局長の増子氏/オゾン安全管理士講習会など実施/日本オゾン協会』
日本オゾン協会は11日、東京都江戸川区のタワーホール船堀で第19回総会を開いた。今年度の事業計画を決めたほか、役員の変更を行い、元東京都水道局長の増子敦氏が会長に就いた。 増子会長は「オゾンは、非常に絶大な威力を持っていて水道界のみならず、さまざまなところで貢献しているが、そういった点をPRしていきたい。一般の方や会員がオゾンについてホームページを通じて詳しい情報を得られるようにしていきたい。また、高度浄水処理の普及は止まっている感じだが、再度普及するように力を入れていきたい。事業体出身の会長は初めてだと聞いているので、オゾンを使う立場からの視点も加味して協会を盛り上げていく」と抱負を述べた。
http://www.suidou.co.jp/200928.html
●オゾン
オゾンは、酸素原子が3つ結合したものです。
酸素の原始記号がO、酸素分子が02、オゾンはO3です。
オゾンは、強力な酸化力を有しています。
このため、オゾンを使って酸化処理を行うことができます。
異臭を発する物質を酸化処理すれば、消臭処理を行うことができます。
トイレには、オゾン脱臭機能が付いた便器がありますよね。
それから、生物を酸化すれば、滅菌することができます。
最近では、
一方、オゾンは、強力な酸化力で金属を用意に腐食させます。
このため、オゾンを照射する装置やその周辺は、
それから、人間がや高濃度のオゾンを吸い込むと、喉、気管、
吸い込み過ぎると、肺水腫等、重大な健康被害を受ける可能性があります。
高濃度のオゾンを取り扱う場合は注意が必要です。
ちなみに、オゾンを浴びせることで消臭処理することができますが、
これは不思議な感じですね。
●水道におけるオゾン
水道においては、オゾン処理は、高度浄水処理に位置付けていて、
・ジェオスミン、2MIB等の異臭味物質の処理
・フミン質等による色度の処理
・フェノール類の処理
・溶解性の鉄やマンガンの酸化
・難分解性有機物の生物分解性の増大により、
・前段でのオゾン注入の消毒効果により、塩素注入量の減少、
オソン処理の留意点としては、以下のようなことが考えられます。
・オゾン接触池、排オゾン処理設備が必要であり、施設整備費、
・設備の使用材料は高い耐食性が要求される。
・水温が高くなると溶解性が減少する。
・アルデヒド類、
それから、オゾンは、空気から酸素を抽出して、酸素からオゾンを生成するわけですが、生成時に大量の電力を使用します。
オゾン自体に有害性があるため、これを吸着除去するため、後段で粒状活性炭処理を行うことが義務付けられています。
というわけで、オゾン処理は、かなり特殊な処理になります。
このため、異臭味やトリハロメタン前駆物質が、慢性的に生じる水源の浄水場で、導入されています。
●前回の【技術士対策】
●必須科目対策に必要な下水道の基礎
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※アセットマネジメントとストックマネジメントの違いについては こちら をどうぞ。
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