R2技術士試験【僕の予想問題と本試験の問題】 | 技術士を目指す人の会

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勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

●今年の試験問題は

今年の技術士試験ですが、全部門の問題文が、既に日本技術士会で公表されていました。

こちらをどうぞ。

https://www.engineer.or.jp/c_categories/index02022.html

 

[出題されたテーマについて]僕の予想問題と本試験の問題

令和2年度、僕は16問の予想問題を公開しました。

この予想どうだったのか、本試験と比べてどうだったのか、述べてみたいと思います。

 

 

上下水道必須と水道及び工業用水道の試験問題のテーマは以下の通りです。

 必須Ⅰ-1 水循環

 必須Ⅰ-2 事業のあり方

 選択--1 クリプト

 選択--2 消毒

 選択--3 給水装置

 選択--4 設備

 選択Ⅱ-2-1 事故災害対策

 選択Ⅱ-2-2 凝集沈殿

 選択Ⅲ-1 管路(設計)

 選択Ⅲ-2 更新・浄水場

 

僕が予想問題を作成する上で、必須科目のテーマ、選択科目において極めて重要、重要位置付けたテーマは以下の通りです。

 

【必須】

①水循環健全化

②地球環境

③事故災害対策

④事業のあり方

⑤アセットマネジメント

【選択】

 ①設備    

 ②水質管理(全体) 

 ③管路(設計)     

 ④管路(維持管理) 

 ⑤高度浄水処理     

⑥管理(広域化・官民連携

⑦事故災害対策

⑧給水装置

⑨クリプト

⑩施設全体(維持管理)

 

これらテーマは、3月、4月の段階で抽出したものです。

なかなかのものではないかなぁーっと。

重点的に勉強するべきテーマの予想については、適切であった思っています。

予想するノウハウの詳細は見たい方は こちら と こちら をどうぞ。

 

●[問題文について]僕の予想問題と本試験の問題

実際の問題文を見ると、僕の予想問題、結構、いい線をついたのがあります。
紹介します。
 
 
【実際の必須-
-1 上下水道事業は、水循環と強い関わりを持っている。水道事業では、水源として水資源を利用し、下水道事業では、汚水処理により水質保全に寄与している。近年、社会構造の変化及び気候変動等の要因により、水循環に問題が生じている。今後の持続可能な社会の実現には、健全な水循環が不可欠であり、様々な分野での取組が求められている。

上記のような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1)上下水道事業においても、健全な水循環構築のための取組が求められている。これについて、技術者としての立場で多面的な観点(水量・水質・水辺環境)から、健全な水循環の構築に関して上下水道事業に共通する課題を複数抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)上記のすべての解決策を実行した上で生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対策を示せ。

(4)前問(1)〜(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。

 
僕の予想問題はこれです
Q 水循環について水質的・水量的な健全性が損なわれている現状を踏まえ、
①多面的な観点から上下水道共通の技術的課題を抽出し、
②最重要と考える課題を1つ挙げ,それに対する複数の解決策を示た上で、
③解決策に共通して新たに生じうるリスクとその対策、
④業務遂行において必要な要件を技術者倫理,社会の持続可能性の観点から述べよ。

 

この予想問題の解答例が こちら です。

水循環の水質的、水量的ってところは、的中したと言っていいのではないか、そう思うわけです。

 

 

【実際の必須-2

-2 上下水道事業は、都市生活を支えるインフラとして整備が進められてきた。水道普及率は98.0%、下水道処理人口普及率は79.3%(ともに平成30年度末)となっており、両事業ともこれまでに整備した膨大な施設を有している。一方で、日本の総人口は平成20年のピーク後に減少へ転じており、大半の地域では水需要減少が見込まれている。各事業体の財政状況は厳しく、官民双方における技術者不足、施設の老朽化等の多くの課題を抱える中で、快適で衛生的な生活に不可欠な上下水道事業を安定的に継続させるための方策が求められている。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1)上下水道事業を将来的に継続させるためのさまざまな取組が求められている。これについて、技術者としての立場で多面的な観点から、上下水道事業に共通する課題を複数抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)解決策に共通して生じるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)〜(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。

 

僕の予想問題はこれです

Q 人口減少社会の到来に伴い、上下水道事業の基盤強化策が必要になっていることを踏まえ、

①多面的な観点から上下水道共通の課題を抽出し、

②最重要と考える課題を1つ挙げ,それに対する複数の技術的な解決策を示した上で、

③解決策に共通して新たに生じうるリスクとその対策、

④業務遂行において必要な要件を技術者倫理,社会の持続可能性の観点から述べよ。

 

この予想問題の解答例が こちら です。

問題文はさておき、解答の内容については、まぁ的中したと言っていいのではないか、そう思うわけです。

 

 

【実際の選択Ⅱ-1-1

-- 地表水を原水とする浄水場に紫外線処理を導入する場合、確保するべき施設整備の技術的要件を述べよ。

 

僕の予想問題はこれです

Q 地表水を水源とする急速ろ過方式の浄水場において、現有施設の改良によりクリプトスポリジウム等対策を講じる方法を複数列記し、それぞれ実施時の留意点を述べよ。

 

この予想問題の解答例が こちら です。

これは、貢献できたと思っています。

 

 

【実際の選択Ⅱ-2-1

-- 近年、震災や風水害が続いており、広域な断水など甚大な被害が発生している。水道事業は、災害時においても給水への影響を最小限にするリスクマネジメントが求められている。このリスクマネジメントの業務内容としては、リスクの特定、分析、評価、対応の観点から被害の予防対策や軽減対策を調査、検討することが挙げられる。あなたが、このリスクマネジメント業務を進めるに当たり下記の内容について記述せよ。

(1)調査、検討するべき事項とその内容について説明せよ。

(2)業務を進める手順とその際に留意するべき点、工夫をするべき点を含めて述べよ。

(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

 

僕の予想問題はこれです

Q 自然災害により、水道の安定供給が損なわれている事象が頻発していることを踏まえ、

①技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析し、

②最重要と考える課題を1つ挙げ,それに対する複数の解決策を示した上で、

③解決策に共通して新たに生じうるリスクとその対策を述べよ。

 

この予想問題の解答例が こちら です。

問題ははずれているかもしれます。

でも、解答例で、予防、バックアップ、応急対応という3つの柱を呈示したことは、貢献できたと思っています。

ただ、僕に反省点があります。被害想定を行う必要性について、ちゃんと言及するべきでしたね。

 

 

【実際の選択Ⅲ-2

- 水道事業では、外部環境として、原水水質の悪化、水需要の減少及び自然災害の頻発化への対応等の多くの課題を抱えている。また、内部環境として、水道事業の基幹施設である多くの浄水施設で老朽化が進んでいる。このため、今後の水道水の安定供給に向けた浄水施設の更新や機能強化が求められている。

(1)浄水施設に関して、上記の要因を考慮した多面的なそれぞれの観点(水質、水量、強靭)について複数の課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち、強靭の観点に関して、近年の自然災害を踏まえ、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対して浄水場で実施する場合の複数の解決策を具体的に示せ。

(3)前問(2)で提示した解決策に新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

 

僕の予想問題はこれです

水道施設の老朽化が水道水質に及ぼす影響を考慮して、

①技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析し、

②最重要と考える課題を1つ挙げ,それに対する複数の解決策を示した上で、

③解決策に共通して新たに生じうるリスクとその対策を述べよ。

 

この予想問題の解答例が こちら です。

実際の問題文は浄水に特化していますが、僕の作った解答例は、部分的にいい感じだと思います。

 

 

というわけで、実際の本試験の問題文と僕の予想問題を見比べてみました。

総じて、予想の出来はまあまぁなのではないか、そう思っています。

来年度の予想も頑張りいですね。

 

 

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