
2025年作品。
具体的に、なにが起こるのかは知らないで見たけれども。
後半、なにかが起こると。
そう小耳にはさんでいたら。
「おっ! 始まった」みたいな展開、来ましたね。

ネタバレ厳禁?
衝撃の展開!
って… その宣伝文句もネタバレだよなあ。
ともかく、後半、突如として、でもないんだけども…
「来た、来た、来たよ〜」っとゆう、地獄がはじまるので、おもしろくなるんです。
うん、俺も見たから知ってるよ、ならいいんですけどね。
『シラート』の、あれやこれやを、わたくしは遠りょなく書くけれども!
ちょっと待てよ。
いつものように、偉そうに能書きを書いておくかな。
バカのくせに、能書きたれる悪いクセ。
軽く読み流して!
あのさあ、「おもしろい」ってゆうのはね、「くだらない」と、ほとんどイコールなんだよ。
かんたんにゆうと、おもしろいってコトは…
意表を突いた反常識だからさ。
頭のいい人は、いともかんたんに、おもしろいコトを言ったりやったり出来る。
中島らもさんが、昔言ってた… 手術台の上でコウモリ傘と…なんちゃらが出会う… あの…
要は、ありえない組み合わせですよ。
そうした方法論。
それが、なぜくだらないか?
リアルじゃないからね。

『シラート』でいえばね。
リアル路線で、前半は展開するのね。
しかも、異質な人同士の組み合わせをやる。
レイヴ・カルチャーを生きる快楽主義的なグループと…
どう見てもカタギの小太りなオジサンの家族を、組み合わせる。
異質な人たちの、出会い。
からの、友情を… 砂漠を走るクルマ、道なきロードムービー風に描く。
えっと、セルジ・ロペスですか…
小太りなオジサンは、娘を探していると。それは…
物語の最初から。
まあ、ありがちな設定だ。それはいい。
そして、オジサンにはまだ小さい子ども…
男の子もいっしょにいる。
これがね、「え… なんで?」と、思わないでもない。
作劇として、オジサン1人で娘を探してもいいじゃないかと。
なぜ男の子もいっしょなんだろうと。
でもまあ、特におかしくもないしね。「それ、変でしょ!」とゆうワケじゃあないので。
オジサンと、レイヴ集団が…
クルマで砂漠をひた走るうちに、仲良くなる。
友情。
ここまで、物語としては「行方不明の娘を捜索する」で、ひっぱっている。
その流れから、意表を突くカタチで、例の男の子(と飼い犬)を…
クルマごと崖から突き落とすのね!
誰が?
監督、脚本のオリヴェル・ラシェが。
よ〜し、はじまったあ!
って、喜ぶのは、わたくし。
まさか、男の子を殺すとは予想してなかったよね。
そこから始まる地獄。
イコール、極限状況。

映画なら、地獄もおもしろい。
だって現実じゃないからね。
う〜んとね、別にね、伏線でもなんでない演出だけどね…
男の子が、1人で目を覚まして、起き上がるってシーンがありましたよね。
別に変じゃない。
けど、あとから思うのは… ちょー微妙な違和感あったなって。
「このあと、この男の子に何かあるよ」って、そうハッキリとはいってない。
いったら観客に驚きがないから。
でも、「何かあるよ」は、軽く予告するとゆう、これもよくあるといえばよくある手法。演出。
男の子がクルマごと崖から落ちて、セルジ・ロペスは半狂乱。
ふっと、1人砂漠を放浪する。
そこでは、結局何も起こらない。
「あれ? なんも起こらんのかいな」と、そう思っていると…
のちのち地獄の地雷ゾーンがとゆう。
まあ、あんまり活劇的ではないんだけども、爆発の音響もいいしね…
セルジ・ロペスが、突如スタスタ歩くのも意表を突いてるしね。
ここは、おもしろい。
そこからは、仏教的な展開なのかなあ?
「どうでもいいよ」の執着しない感じに救われるとゆう。
死にたくない、に執着するな?
死、恐怖。
それ、どうかんがえてもイヤとゆうかさ…
恐怖は、危険アラートですよね?
危険が迫ってる、その状況で、死なないように、痛みと恐怖が設定されている人間の身体。
当たり前だけど、でも、恐怖も痛みもイヤなもの。
だけど…
映画はさ、恐怖も娯楽でしょ。
そんなコトは、みんなわかっている。
映画を見るだけなら安全。
オリヴェル・ラシェは、映画の前半を、娘の捜索と砂漠のロードムービーとして描く。
後半、意表を突いて…
男の子の墜落、その衝撃から、突如、地獄がはじまる…
びっくりな展開。
オリヴェル・ラシェ、先に「地雷地獄」をやろうと思ったのか?
それとも、「男の子墜落」を先に思いついたのか?
知らんけど、まあ「地雷地獄」が先な気はするよね。
う〜ん…
とにかく、後半の展開はおもしろい!
そのね、徹底的にエンターテインメントじゃあないけれどもね。
地獄。
恐怖、爆発、地雷… はよかったですよ。
これをして、「工夫しておもしろくしている」と、評していいのか?
だとするなら、チェン・ユーシュン『霧のごとく』の、工夫しておもしろくしているのと一緒ではある。
ま、『シラート』と『霧のごとく』、何の関係もないので…
どっちがいいも何もないけどね。
「ちゃんと工夫しておもしろくしている」ってのは、いいよね!
とゆうハナシ。
われわれ大衆はさあ、「おもしろけりゃいいじゃん」だけども。
インテリ層は、「くだらない娯楽映画なんて興味ねえよ」だったりするのね。
チェン・ユーシュン、そしてオリヴェル・ラシェは…
娯楽の要素を、映画に投入する。
それは、かなりに、だったり、ある程度、だったり。

チェン・ユーシュン『霧のごとく』
『霧のごとく』にも、死があって、悲しくて、ベタな泣かせを堂々とやるけれども…
あのラストには、希望がなくもない、いや、あるとゆう感じだったなあ。
あそこも、工夫してさあ、観客の意表を突くでしょ。
人によっては、「あのラストは?」らしいけど…
あれこそがチェン・ユーシュンだろう!
どこまでも観客サービスする男。
『シラート』は、地獄の極限状況から脱出できた…
セルジ・ロペスと、あと2人に最後、希望は見えたのか?
娯楽映画ならば、観客に希望を与えるけどね。
そこをオリヴェル・ラシェは、「いや、これエンターテインメントちゃうんで」と言いそうだな。
それはそれで、アリだ。
別に、エンターテインメント映画でなくてもいいよ。
おもしろ要素は入れる、けど、娯楽に徹するワケちゃうで〜、みたいな?
現実世界は、天国でもあり地獄でもあるよ、と。
その、リアルな天国、あるいは地獄を、うまく組み合わせた映画。
いや、そこは『霧のごとく』も、地獄のような過去の政治的弾圧を正面からとりあげて。
なおかつ、徹底的にエンターテインメントしていたよね。
チェン・ユーシュンの、サービス精神が凄いってコトだなあ。
政治的弾圧。殺される、殺す。
ふたりの男。
主役には、少女を設定する。
もう1回、『霧のごとく』見るしかない。

チェン・ユーシュン
109シネマズ川崎にて鑑賞