⑤
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『ニンゲン合格』
見事な少年文学。
そう、『ニンゲン合格』を評したコトがある。
誰が。
ヲレが。
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『ニンゲン合格』の、どこがどう見事だったのか。
具体的に書いたハズであるが… すでに忘れている。
まあ、それはいい。
しかし、少年文学(ま、映画だが)とゆうのが、黒沢 清の作家としての限界かもしれない。
性、セックスをふくめた…
男と女の関係。
それが苦手。描けない。
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『ニンゲン合格』から、4、5年のちの作品、『アカルイミライ』は…
青年 (20代) の物語だったが、その物語に、男と女の関係は、皆無であった。
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すでに安定した関係である、夫婦ならば、黒沢 清の得意とするトコロである。
それは、たぶん『復讐』『CURE』あたりからのハナシであろう。
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その後。
『LOFT』、『叫』、『ダゲレオタイプの女』などで、恋愛関係の男女を描いていたが。
成功しているんでしょうか?
人によっては、『LOFT』や『ダゲレオタイプの女』をほめているので、ま、人それぞれ。
端的にゆうと、『LOFT』も『ダゲレオタイプの女』も、長いのがよくないとヲレは思っているが。
そこへいくと、『SEVENTH CODE』の短さがサイコー! とゆうコトになる。
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そうだ。
『回路』の加藤晴彦と。
小雪。ふたりの関係。恋愛のようだったと記憶する。
ど~だったか?
いまから、『回路』。
国立映画アーカイブで見直すのだが…
それはそれとして、『神田川淫乱戦争』と『ドレミファ娘の血は騒ぐ』も、恋愛映画の側面はあった。
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『神田川淫乱戦争』の。
ラストのバトルに至る…
距離をこえた、2人の見つめあい、そこからスタートしての抱擁、バトルの素晴らしさは特筆したいが。
いわゆる、複雑な恋愛感情、ドロドロの表現とはかけ離れた…
単純さの勝利といえた。
単純な恋愛活劇。その素晴らしさ。
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『ドレミファ娘の血は騒ぐ』。
主役の洞口依子が、恋愛感情からさまざまなアクションを演じる。
しかし、ここでも恋愛から逸脱した冒険が素晴らしいのだった。
奇妙な冒険。
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それにしても。
『LOFT』における、女と男。
つまり、中谷美紀と豊川悦司であるが。
ふたりとも、かなりひどい目にあうのは、何故だろうか?
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泥を吐く中谷美紀。
このフィクション表現は、おもしろい。
そして、可哀想な幽霊、さらにミイラの登場。
それらはいいとして…
ラスト。豊川悦司の悲惨さは、ど~だろうか。
ま、これが『ダゲレオタイプの女』になると、主人公の男は、それほど悲惨でもないが…
絶望的といえば、そんな境遇ではある。
絶望。悲惨。
だからよくない、とゆうワケではないが。
それにしても。
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『叫』の、役所広司と小西真奈美も、悲惨といえた。
この『叫』の場合は、しかし、エンターテインメントにふった展開と、派手な幽霊描写で、救われているともいえる。
可哀想な幽霊。
かつて悲惨な出来事が。
いま、ふたたび惨劇が。
そんなエンターテインメント。
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だらだらと。
黒沢 清作品をふりかえってみたが…
『ニンゲン合格』にハナシを戻して。
少年・西島秀俊の面倒をみる男を演じるのが、役所広司だった。
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