利用者様に力をいただく
たつ子さんが帰設し
連日多くの面会者が
GW期間中と重なり
たつ子さんのお部屋は
にぎやかです
逆に
たつ子さんの命は
もう
あまり長くはない
という事
・・・
コンコン✊
「お母さん」
コンコン✊
「ばぁば～」
コンコン✊
「ばばちゃん」
コンコン✊
「おばさーん」
コンコン✊
「おねえさん」
コンコン✊
「たつ子さん」
娘さんをはじめ
お孫さん・ひ孫ちゃん達
またご近所の方々
遠方からの親戚の方々まで
様々な呼び方で
面会に訪れました
たつ子さん
大忙しだね
皆様の声は
たつ子さんの耳に
しっかり届いています
皆それぞれ
たつ子さんへの
感謝の気持ちや
思い出を話され
お帰りになりました
たつ子さんは
気丈でした
今、持てるだけの力を
精一杯に
声にならない声で
しわしわの笑顔で
みな様の呼びかけに
答えられていました
そんなに
頑張らなくても
いいのに
こんなにも
みな様に
愛されていたんだね
夕方
訪問看護師さんから
「点滴は今夜で終了です」と
お聞きしました
ご家族様が決めたことです
「はい！承知いたしました」
たつ子さんとの
お別れが近づいています
今夜は
私が夜勤勤務です
施設長が帰り際
「ひーちんさん
今夜はよろしくお願いします
ご家族様もお疲れですから
21時でいったん帰っていただきます
なにかあったら
まずは私のところに
連絡をください」
こう言い残し帰宅されました
薄暗い施設内
たつ子さんのお部屋だけは
灯りがついています
他の利用者様
今夜はとても静かです
普段なら徘徊するのに・・・
頻繁にトイレに行くのに・・・
全介助の方の
便失禁もありません
認知症の人は
介護者の心を
映し出す鏡のような存在
今夜の私にとって
すべての利用者様が
協力的！
心強い味方に
なってくれています
本当にありがとう
たつ子さんを
絶対に一人では
逝かせない
寂しくないよう
不安な思いをしないよう
今夜は見守っています
たつ子さんエピソード
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