倉永美沙さんレッスンに来てくれました!


 『漫画スワン』が舞台化されるそうですが、錚々たるメンバーが出演すると言う事で大人バレエの生徒達がレッスン前に盛り上がっていました。 すると翌日のバレエ団のクラスにスワン出演者でサンフランシスコバレエ団プリンシパルの倉永美沙さんがレッスンを受けに来てくれました。 今までも帰国した時は度々レッスンを受けに来てくれていたのですが、今回はやはりスワンの為という事で数日間レッスンを受けて行ってくれました。 世界で活躍する現役のプリンシパルと一緒にレッスンを受けるという経験は団員達には凄く良い刺激になって、より頑張ろうという気力が湧いたのではと思います。


 美沙さんは十数年前にバレエ団に客演して貰って以来度々レッスンに来てくれるのですがストイックで自分に集中してレッスンする姿勢とか、より良く踊る為の研究研鑽を怠らない所とかが本当に尊敬出来るダンサーです。 そして『スワン』ではマヤ プリセツカヤさん役を演じるそうです。



 『スワン』には他にも知り合いのダンサーが大勢出演しているのですがチケットを入手する為には抽選に申し込まなければならず、それも結構な倍率だと云う事で私自身が観に行く事は諦めましたが、バレエ関係の舞台のチケットが手に入れたくても手に入らないプレミアが付いてしまう様な状況は舞台関係者としては全くもって羨ましいとしか言いようがありませんね。


 最近はTVでもバレエを題材にしたドラマが何本かありましたが、どれもコミカルで面白い内容でしたね。 こういう物がどんどん出て来てバレエに興味を持ってくれる人が沢山増えると良いですね(^_-)-☆







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出っ尻の方がまだマシ!


 骨盤の傾きに関して生徒達だけでなく指導者達も迷走している事がある様に感じられます。


 昔は『何が何でもお尻を締めてアンドゥオールしなさい』と云う様な指導でタックインさせている指導者が多かったのですが、今はそこまで極端な事をさせる指導者はかなり減った様ですね。 そもそもタックインではアンドゥオールには逆効果ですし(^_^;)


 でも出っ尻も脚の付け根が引けてしまうので、それを嫌う指導者は多いと思います。



 ではタックインと出っ尻では、どちらの方がマシなのでしょうか?



 結論から言うとタックインさせる位なら出っ尻の方が遥かにマシです!



 タックインでは股関節が硬直してしまい直ちに動かせる状態にならないので股関節を折り畳もうとした時に骨盤ごと動いてしまいます。 またタックインすればする程大腿骨は内旋して、どんどんアンドゥオールから遠ざかります。


 というか骨盤の傾きと云うのは脚のアンドゥオールとは直接関係がありません。 何故なら直立している時に脚のアンドゥオールとは縦軸の動きに属しているのに対してタックインと出っ尻は骨盤を横方向から貫く横軸の動きに属しているのです。 横軸を幾ら回転させようとも骨盤が出っ尻とタックイン方向に動くだけで縦軸が回転する訳ではいので、脚のアンドゥオールとは無関係なのです。


 だからアンドゥオールの為に骨盤をタックインさせるなんて事は無意味でナンセンスな事なんです(^_^;)




 では何故アンドゥオールに直接関係無い筈の横軸(骨盤)の動きがレッスンで注意されるのかと言うと骨盤の傾き方、タックインや出っ尻により脳天から床までの縦軸が緩んだり歪んだりするからです。

 その中でも特にタックインの悪影響は大きく出っ尻の悪影響はそれよりも小さいと言えます。



 例えばタックインすると腰椎が後ろに倒れますが、このままではアンバランスな為に頭を前に出してバランスを取ろうとします。 しかしこれでも後ろバランスである事は変わりなく、背骨全体も真っ直ぐではなく身体を押し潰す様なポジションの為に腰椎にも過大な負担が掛かります。 それに膝も前に押し出されますが、これでは膝を横方向に動かせなくなり正しくプリエが出来なくなるのです。


 つまりタックインすると身体が押し潰されて引き上げて立てなくなり、膝も前向きになる為に多くの人が膝関節を捻ってつま先だけ横向きにしようとするというバレエで目指すべき事の正反対の状態へと陥るのです。



 しかし出っ尻では股関節の硬直も膝が前に押し出される事も起きませんから膝関節が捻れる心配は少ないのです。 しかし出っ尻では脚と上半身が切り離されていて全身での引っ張りが出来ないので身体がバラバラに動いていまう可能性は残ります。 また出っ尻の具合にもよりますが腰回りの筋肉を押し縮めて腰痛の原因になる可能性はあります。


 しかしメリット、デメリットを比較すると出っ尻の方がタックインするよりは遥かにマシかなと思います。




 でも骨盤は真っ直ぐになっていた方が一番良いですよね。 しかし骨盤の角度を気にしていては骨盤を立てる事は出来ません。



 骨盤を真っ直ぐに立てたいのなら骨盤ではなく脳天から足までを上下に真っ直ぐ引っ張って下さい。



 紐を両端から引っ張れば中間地点の事を気にしなくても全体が伸びる様に身体も同じ様に考えれば良いのです。 これは膝(脚)を伸ばすのと全く同じ事なのですが、その為にも関係する筋肉のコリをほぐして脱力したままで筋肉が真っ直ぐに引っ張られる様に準備して置かなければなりません。 ですからストレッチが足りなければ骨盤が立てられなくなりますので事前のストレッチは入念に行いましょう。







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フランス人にフランス人と間違われた!


 先日、満員電車の中で後ろから押されて外国人3人組にぶつかってしまい、謝罪した後に聞き覚えのある発音の仕方に気付き、思わず『あれっ君達フランス人?』ってフランス語で話しかけたら『えっ何で解ったの?』と返答があったので『話している英語の発音がフランス人だったから!』と返したら『君もフランス人なの?』って聞かれました(^_^;)


 『いや日本人だけどフランスに住んでいた事もあるから』と言ったら『いやいや君のは外国人の発音じゃないよ!殆どフランス人のネイティブの発音と一緒だからフランス人と間違われてもおかしくないよ』ってフランス人にフランス人だと間違われてしまいました。


 確かに欧州にいた時にも同僚達が『フランス語訛りでドイツ語や英語を話す日本人って変じゃない?』ってよく笑ってましたけど、それ位にフランス語の発音が私の身体に染み付いてしまっているのでしょうね。


 確かに今だに外国語を話す時のフランス語訛りは抜けていないので英語で話していてもフランス人には私がフランス語を話せる事が直ぐに見抜かれてしまいます。 まあ逆に私もフランス人が英語やドイツ語を話していても直ぐにフランス人だと分かるんですけどね。


 TV等で外国人が英語を話していても『あ〜フランス人だな、イタリア人だな』とかが発音で判っちゃうんですよね。 フランス語やイタリア語って発音が独特と言うか強いと言うか結構ハッキリしています。 英語なんかでは発音しない所も強く発音するので分かりやすいのかも。


 欧州生活の終盤には少し日本語を忘れていて話し方がたどたどしくなっていた位にフランス語やドイツ語が馴染んで居たので、今だに外国語の聞き取りは得意で道行く外国人の言葉も結構聞こえて来るんですよね。



 それにしても帰国してから既に四半世紀経っているのに私のフランス語は未だ錆びついていないと知れたのはとっても嬉しい事でした(^_-)-☆






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自己流のストレッチもレッスンもあり得ない!


 先日脹ら脛、アキレス腱、足首周りのストレッチを改めて指導してみたのですが、殆どの人が正しくストレッチ出来ていませんでした。 たかが脹ら脛のストレッチと思うかも知れませんがそこには奥深い物があるのです。


 さて皆に少し手を添えて直して上げたら、一様にもっと長く伸ばせるし、脹ら脛のストレッチなのに腸腰筋も引き伸ばされて脚のストレッチが上半身にまで影響すると云う事を理解してくれました。


 また開脚前屈でも何処で身体を支えるのか? 何処をどの様に伸ばして、どの様に折り畳めば良いのか等を厳密に直して上げたら、ストレッチ後に立ち上がった時に全員が口々に『立つ意識が変わって凄く立ちやすくなった』と実感してくれました。


 そしてその日のバーレッスンでは全員が完璧と言える引き上げをずっとキープし続けていてストレッチを正しく行うと云う事の大切さを改めて実感しました。



 『自分なりのストレッチ方がある』と言って自己流のストレッチをしている人も結構多いのですが、それって『自分なりのバーレッスン方がある』と言って好き勝手にバーレッスンするのと変わらないんです。 バーレッスンはプリエから始まりグランバットマン等で終わる様に大体の順番が決まっています。 ストレッチも同じ様に行う順番を考えて動きを精査する事で効果が倍増します。



 ほんの少しのだけ伸ばし方を変える、意識の仕方を変えるだけで身体には大きな変化が起きるのです。


 ストレッチもレッスンも特別な事をする必要はありません。 シンプルな事をただ深く理解して追求するだけで良いのです。


 でも、それは全てバレエの動きを滑らかに無理なく行うと云う目的の為にあり、身体を柔らかくする事自体が目的化しては駄目なのです。



 生徒が独学でバレエを習得する事が無理な様にストレッチだって独学は無理なんです。

 ですから多くの人達に論理的で体系だったストレッチ法を学んでレッスンの質を高めて貰いたいと思います。 








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先入観を捨てて考える事が大事!


 プロダンサーや指導者でも脚のアンドゥオールの状態が分からなくなる時があります。

 そんなバカな!と思うかも知れませんが多くのダンサーや指導者がアンドゥオールとアンドゥダーンを逆に認識していると云う事も場合によっては起こるのです。



 それはどんな時かと言うと膝関節を曲げている時、膝や脚を内側に折り畳んでいる時等です。



 脚を確りとタンデュ(伸ば)している時ならば正しく認識出来ているアンドゥオールでも少しでも膝関節を曲げると急にアンドゥオールの意識が曖昧になり、脚の筋肉が緩んでアンドゥオール出来ていなくても、骨盤が動いて体幹が崩れて、その結果アンドゥオールが出来ていなくても、それに気が付かないダンサーや指導者は非常に多いのです。





 例えば脚を第2ポジション(セコンド)に伸ばしている時には皆一様に膝裏と踵を前向きにしようと意識して大腿部をアンドゥオールしますよね?

 でも、そこから膝を曲げてアティテュードをすると多くのダンサーは膝裏も踵も前向きではなく下向きにしてしまうのです。


 これは膝裏と踵を前向きにしようとしていた意識、つまりアンドゥオールしようとしていた意識を止めて脚をパラレルに戻した事に他なりません。


 また第2ポジション(アラセコンド)で脚を水平に上げている時に、脚をアンドゥオールして膝裏と踵が完璧に前向きになったと仮定します。

 この状態から膝を曲げる(アティテュードする)と踵は元の位置から水平に前に出て行く筈ですよね? アンドゥオールの角度がもっと緩くても踵は真下には動かず斜め前に出て行きます。


 ですからアティテュードやパッセ等で踵が膝の真下に折り畳まれていると云うのは大腿部がパラレルになっている証拠で踵が膝より後ろにあると云うのはパラレルよりも更に内旋している完全なる内股なのです。 前後のアティテュードでも膝下に踵が来るのはパラレルですから横のアティテュードだって同じなのです。




 ストレッチの際にもアンドゥオールとアンドゥダーンは誤認されています。


 例えば仰向けで片脚をパラレルで胸の位置まで折り畳んでから更に内側に折り紙を折る様に折り畳みます。 膝が内側に折り畳まれている為に、このポジションを9割以上の指導者、ダンサーは、アンドゥダーンだと認識するのですが、これはアンドゥオールなのです。


 そのままの状態で膝関節を伸ばすと膝と足の甲が外向きになるのが見て取れるので、これがアンドゥオールだと、この段階で皆理解するのですが、膝関節が曲がっていると云う一事だけで指導者やプロダンサーでもアンドゥオールとアンドゥダーンを取り違えてしまうのです。



 何故、こんな勘違いが起こるのか、不思議ですよね。


 それは骨盤と脚の位置関係に起因します。 もし膝を内側に折り畳むのが骨盤の下の方だったら、これは完全に内股ですが、これが骨盤の上の方で行われると逆になるのです。 でも勘違いする人は骨盤の下方で内股なのだから上方でも内股であると云う様に深く考えずに結論を出してしまっているのです。



 一度この様に思い込んでしまうと、それを修整出来なくなる人が多いので気を付けて柔軟な思考を持てる様にしたいですね。



 骨盤と脚の関係性とはとても面白い物があって、大腿骨をアンドゥオールさせる意識が無いのにある位置関係ではパラレルでも位置関係を変えるだけでアンドゥオールになったり、その逆になったりします。


 キネシオレッチでは、こういう事を学べるのが楽しく、そこからアンドゥオールへの理解が深まりますので是非学びに来て下さい。






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足首の関節の可動域を広げる効果もある!


 脹ら脛のストレッチは意味が無い(必要が無い)と教える指導者がいる様なのですが、とんでもない事です!

 こういう事を言う指導者は生徒に怪我をさせたいのでしょうか?


 バレエでは下腿の筋肉は物凄く使われます。 恐らく他のどんな踊りやスポーツより酷使される部分だと思います。 床を蹴って跳び上がる、着地する等を連続で行い、しかも足首を最大可動範囲まで大きく使っていて、上体で反動を付ける事にも大きく制限が掛かっているので下腿の筋肉には高い負荷が掛かるのです。 他のダンスやスポーツ等でここまで下腿の筋肉を繊細に使い、大きな負荷を掛けて運動している物を私は知りません。


 そのスポーツでも運動前の脹ら脛周りのストレッチは絶対に必要とされているのに、それ以上に酷使するバレエでストレッチが必要無い訳がないのです! 酷使する分だけケアもしなければならないのは誰も異存がないと思うのですが。



 アキレス腱、脹ら脛のストレッチをする時は足首を折り畳んで行きますが、この動作は下腿の筋肉を伸ばす(ほぐす)だけでなく足首の関節をより大きく折り畳める様にする効果もあります。 股関節や肩関節をグルグル回すと腕や脚が軽くなって動かしやすくなる様に足首も屈伸等を繰り返す事で滑らかに、そして可動域が広がって動く様になるのです。 プリエを多用するバレエで足首の関節の可動域と柔軟性を上げる事程大事な事があるのでしょうか?


 足首が大きく折り畳めて下腿の筋肉がゴムの様に靭やかに動いてくれれば、それだけで踊りが軽やかに楽になる筈なのです。 脹ら脛のストレッチはその両方を同時に出来る優れ物なんですから、やらないという選択肢は無い筈です。


 もしストレッチせずに足首の関節や下腿の筋肉が固いままで無理矢理動かせば動き難いだけでなく、無理な負荷が掛かって肉離れやアキレス腱断裂等の怪我に繋がる事は明白ですのでストレッチが必要無いと云うのは盲言としか言いようがありません。



 特に大人バレエの場合は仕事やストレス等から脹ら脛がパンパンに張ってしまい、その状態で普段から生活している人が殆どなので、十分なストレッチ無しでは怪我の危険が著しく高くなります。 足首周りの痛みを訴える人の多くはストレッチ不足が原因とも考えられますし、長く健康に踊っていたいなら下腿のストレッチは必要不可欠です。


 それに『脹ら脛は第二の心臓』と言われる位に脹ら脛の筋肉は血流を助けてくれるのですが、凝り固まった筋肉では逆に血流を滞らせてしまいます。 仕事、勉強等で立ちっ放し、座りっ放し、ハイヒールを長時間履いている等は脹ら脛の筋肉が固まる原因となりますので、そういう人こそ普段の生活にアキレス腱、脹ら脛のストレッチを取り入れて筋肉が固まっている状態を普通にさせない様に気を付けると良いでしょう。 脹ら脛パンパンを常態化させるとほぐすのが辛くなるので『ながらストレッチ』で良いので常に柔らかい脹ら脛を目指して下さい。






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脱力が筋肉コントロールの基礎!


 大人バレエの多くの人が脱力が全然出来ません!

 そんなバカな!と思うかも知れませんが試してみると大人バレエのほぼ全員が完全脱力が出来ないのです。



 筋肉の力の抜き方が分からないと云う事は力の入れ方も理解出来ていないと云う事で、それはつまり自らの意思で筋肉をコントロール出来ていないと云う事なのです。



 筋肉のコントロールが出来ないのでは指導者の指示通りの動きを行う事など出来よう筈もありません。

 『もっと引き伸ばして!』と云う指導に対して『これで限界です!』と云う様な答えが返って来るのは筋肉のコントロールが出来ていない典型と言えます。



 またテンセグリティの話なのですが、テンセグリティは紐などのテンション(張り)で構造体を支える作りになっています。 紐が確りと張られる事で形が安定するのですが、これをバレエに応用しようとすると基礎が出来ていない人は筋肉を引き伸ばす(テンションをかける・張ろうとする)時に無意識に筋肉を縮める方向に力が働き筋肉の張りを緩めてしまうのです。 しかし筋肉が緩んでしまっては形が安定しないので無理矢理に身体を固めて形を作ろうとしてしまいます。 これでは身体がどんどん重く固く、そして歪んで行きバランスも悪くなります。


 これってバレエでやりたい事と正反対の事なんですよね。 だから、そういう生徒がいると指導者は一様に『力を抜いて!』と注意する訳なのです。


 でもこういう生徒からしたら脱力も力の入れ方も未だよく解らない赤ちゃんの様な状態で、どうしたら指導者の言う通りに出来るのかが分からないんですよね?


 だから先ずは完全脱力をしてから必要な筋肉だけを動かすと云う訓練をする事で正しい筋肉のコントロール法を身に付けて欲しいのです。


 これは身体の内部でどの様な動きが起こっているのかを感じなければならず明晰な頭脳が必要とされるので大人バレエにとっては比較的易しい事なのではないかと思いますが、やはり時間が掛かるので筋肉の動きを感じ取れるまで忍耐する必要はありますね。 でも筋肉のコントロールが一度身に付けば、後は芋づる式に色々な事が解り、出来る様になって来るので是非練習してみて下さい(^_-)-☆





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身体の切り返しは回転であって回転ではない!


 『身体の向きを変える(切り返す)』と『回転する』この二つは時にとても似て見える時があります。


 例えば進みながらの半回転の身体の切り返しの連続や一回転の身体の切り返しは『身体の向きを変える』だけで回転ではありませんが、これを回転と見做して動くと全然違う動きになってしまいます。


 この違いが分からないとバレエテクニックは似て非なるものとなってしまうか、全く出来ないかになります。


 本来は回転である筈のピルエットでも回転ではなく身体の切り返しとなる身体の使い方も出来ますがそれを理解していないと振り付けによっては困る事も多々あるのです。



 チェケッティやブルノンビルとその流れを汲むメソードを正しく理解して学んでいる人には、この違いは一目瞭然で分かるのですが残念ながら今の日本では少数派です。



 何とも複雑そうですが考え方はいたって簡単です。



 例えば身体が紐で左右から引っ張られるとして、その紐をそれぞれ回転方向に身体の周りに一周だけ巻き付けます。 その後に紐を左右に一気に広げる様に引っ張れば身体は一回転して止まります。


 巻き付きが半周なら半回転分、直角方向から引っ張れば1/4回転分だけ身体の向きが変わります。 回転と違う所は終点から身体が引っ張られて身体の向きが変わり更に終点で身体が左右から引っ張られる事で、そこで確実に静止出来て回り過ぎる事が絶対に無い事と回転が一瞬で終わる事です。


 シェネ等は進行方向から進行方向と反対側の脇が引っ張られる事で身体の向きが半回転分切り返されて更に足幅の分だけ進みます。 進行方向から引っ張られているので回り過ぎる事もなく正確に一直線上を進む事が出来て、更に回転方向の左右差も殆ど出ません。



 『身体が左右から紐で引っ張られる』



 これは以前メルモさんのブログにも書かれていたテンセグリティの考え方がベースにあります。 テンセグリティは身体の内部の引っ張り合いで身体の形が保たれていると云う事なのですが、これを身体の外部からも引っ張る事で身体を移動させる、向きを変える、または形を変えさせる事へと発展させているのです。



 身体が外側から引っ張られると考えると余計な力は入らず身体の切り返しでも身体全体が中心へと集まってコンパクトに身体が回転します。 これって凄くロジカルな考え方から出来ていてバレエ基礎の根底はここにあるのでプロや指導者は勿論、大人バレエも是非こういう事を学ぶ事をお勧めします。





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付け根の動きが全てを支配する!


 プリエやパッセをしている時に皆さんは脚をアンドゥオールさせているでしょうか?


 プリエの時もパッセの時も大腿部はアンドゥオールさせていなければなりません。 プリエ、パッセの時に脚をアンドゥオールさせていないのは脚をパラレルのままで動かしているのと同じなのです。



 脚のアンドゥオールはいつ如何なる時でも途切れる事なく続いています。 それがアンドゥオールはムーブメント(動き)だと言われる所以なのですが、多くの人が膝関節を折り畳んだ瞬間に脚のアンドゥオールの事を忘れてしまいます。


 例えばバットマンタンデュ等で横方向に脚を出した時に『踵や膝裏を前に向ける様に!』と云う注意を受けると思いますが、これは脚をアンドゥオールさせると踵と膝裏が前方向に動いて来るからですよね。 プリエもパッセも膝から先は折り畳まれていますが横方向に脚(大腿部)を出しているのですから膝裏を前に向ける様にするのは同じなのです。


 脚のアンドゥオールは大腿骨を外旋させる事ですから膝を曲げた状態でも変わらずに大腿骨を外旋させ続けなければアンドゥオールしている事にはなりません。 たとえ膝が骨盤の真横に来ていても、それは開脚であってアンドゥオールと同じではないのです。


 ですから開脚する時も、開脚とは別に大腿骨をアンドゥオールさせなければ膝裏も踵も前向きになってくれる事はありません。



 プリエする時もパッセする時も横にバットマンする時も骨盤から膝までの形と働きはいずれを比べても全く同じです。 大腿骨は同じ様にアンドゥオールに働き続けているのですから当たり前なの事なのですが、その当たり前に気付かない人がとても多いのです。


 何故この事に気付かないのかと言うと膝から先の見た目の形に気を取られてしまうから・・・


 でも膝から先って大腿部の動きを反映しているだけで大腿部がアンドゥオールしていれば下腿もアンドゥオールするのです。 正しくアンドゥオールしていればパッセでは踵が膝より前に出ます。 パッセで膝と踵が同じ垂直面上にあるのはパラレルでアンドゥオールではありません。




 素人目にはバレリーナの膝から先は動きや形が美しく見えて、そこに注目し勝ちですが、それを作っているのは骨盤から膝までの大腿部の動きなのです。 それを理解せずに真似してしまっては出来る物も出来なくなります。 見た目に誤魔化されずに正しい動きを見極める目を持ちましょうね(^_-)-☆






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立ち方一つで身体は変わる!


 『立つ』とはどういう事なのでしょうか? バレリーナと普通の人では立ち方に明らかな違いがあります。



 一言で言うと普通の人は骨格で立ち、バレリーナは筋肉で立っています。



 立っている時って身体には自然に地面に向かって潰れる様な力が掛かっています。 これは重力の働きで地球上の全ての物に等しく掛かっています。


 ですから脱力状態で立つと身体は潰されて縮んで行きます。 しかし身体の縮みは骨格と云う身体を支える骨組みのお陰で、ある程度で止まります。 これが私が言う『骨格で立つ』で『腰に乗る』とか『身体が落ちている(引き上がっていない)』と言われるのも同じ状態です。

 普通の人にはこれでも確りと立っている状態ですがバレエでは、この時に『膝(脚)が伸びていない』とか『体幹が保てていない』とか、そもそも『立てていない』等と注意される事もあるのです。


 この時に各関節の間にある軟骨には圧力が掛かって押し潰されていますし関節の上下の骨が真っ直ぐに連なっていない場合も多々あります。

 これがあまりよい状態ではない事は誰も異存は無いでしょう。



 バレリーナの立ち方は軟骨が押し潰されない様に、また関節に捻れが起きず、上下の骨が正しく真っ直ぐに連なる様に関節に接する骨を引き離す様な感覚で重力に逆らう様に筋肉を働かせています。

 全身でこれを常に行っているので背も高くなり手脚も長くなりますが重力に逆らっているので疲れるのです。 しかしバレエを踊る上で必要不可欠なのでやるしかありません。


 この様な意識で立っていれば側弯などになり難くなり、膝関節の捻れから来る痛みもヘルニア等も起き難くなりますし、既に痛みがあっても関節への負荷が減れば症状が緩和される事は想像に難くないと思います。


 また筋肉で立っていると静止状態から速やかに動き出せますが骨格で立っている人は筋肉が働き出すのに時間が掛かるので直ぐに動く事が出来ません。 これが踊る時にどれだけマイナス要素となるかは理解出来るますよね。


 筋肉で立てていれば歩き方も良くなります。 初心者を教える際に立ち方、歩き方から指導する先生は、この様な事をよく理解しているからです。



 筋肉で立つ為には強い筋力は必要ありません。 ただ骨格で立たない様に筋肉を働かせ続けるだけで、その為に意識を途切れさせない精神力が必要となるのです。 その状態が普通になるまで頑張れればバレエを正しく習える準備が出来たと言えるでしょう。




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