疑似科学に騙されないで!
先日のブログで『“バットマンフォンデュ”は軸脚と動脚で動く距離が5:4の比率で・・・』と云う話題を上げたのですが、こう云う教え方をしている指導者からのレスポンスが皆無でしたので、この比率が何処から出た物か確かな情報は得られませんでした。 でもひよこ座先生から、こう云う考え方なのでは?と云う物を教えて頂いたので、それに基づいて話をしたいと思います。
先ずひよこ座先生の予想は下記の通りです。
『軸脚側が“プリエ”と“タンデュ”した時の骨盤と踵の直線距離の差と動脚側が“プリエ(クドゥピエ)”と“タンデュ”した時のつま先が動いた距離の比率』
つまり動脚側のつま先が“クドゥピエ”からどれだけ動いたか、軸脚側は腰がどれだけ上下したかを言っているのでは無いかと云う事なのです。
確かにこの様に考えたのなら5:4と云う比率が出て来たのも、まあ分からなくも無いですが、考え方がやはり少し非科学的と云うか疑似科学的に感じますね。
だって本来なら比較する事が出来ない筈の所ですから比率だって導き出せない筈なのに5:4と云う比率が出る事自体がおかしいのです。
先ずは比較の話からですが、比較する為には基準を合わせなければ比較出来ないので、つま先の動く距離と骨盤の動く距離では同じ基準とは言えないですよね。
同じ基準で比べるとは、つま先ならつま先、膝なら膝、骨盤なら骨盤と云う同じ部位の移動距離を比べるべきです。
例えばつま先なら軸脚側の移動距離は床から動かないので0です。 そして動脚側のつま先の移動距離は足や脚の長さ(個人差がある)と股関節の角度によって変化してしまいます。
ですからつま先の移動距離自体が曖昧で比較対象にはなり得ないのです。
動脚のつま先の移動距離が変動してしまう可能性があるのですから、軸脚の方の高低差と動脚のつま先の移動距離を比べると云う考えかた自体が成り立たない事が解りますよね?!
それにつま先の移動と云うのは股関節で脚の角度を変化させても起きる現象なので膝関節を屈伸させなくても起きます。 また脚をタンデュする動作と股関節の角度を変える動作は同時に行えるので軸脚のタンデュと動脚のつま先の速度を変えてタイミングを合わせるなんていう考え方等は微塵も必要ありません。
9月7日(土)に次回の講習会が決まりました。 詳しい事は決まり次第追々告知して行きますのでホームページの方をマメにチェックしてみて下さい。