『効率の良い練習方法を見つけちゃだめ


 これ凄く良い言葉ですよね。


 でも、これは効率の良い練習方法をしては駄目と云う意味では無く、『どんなに効率的な練習方法でも練習時間が短かったり少ない回数しか練習しないのならば効率良く上達は出来ない』と云う事を言っている訳なのですが、読解力に乏しい人だと意味を取り違えて『効率の悪い練習方法が良い』と捉えそうですね。





 以前わたしが教えていた生徒の話ですが、良くない癖を抜く為に『暫くの間はピルエットは一回転だけを正確に練習しなさい』と指示した事があったのですが一月と経たない内に文句を言って来ました。


 『いつになったら、沢山回って良いんですか? 私は早く上達したいんです!』


 早く上達させる為に最速で上達出来る練習方法を教えて上げたのですが上記の生徒は『コツコツと基礎練習を積み上げて完全に身に付ける事が上達への近道』と云う当たり前の事が理解出来ずに場当たり的な練習に終始して、コツコツ練習する事自体を止めてしまいましたが、きっと私に『あまり努力しなくても直ぐに上達する効率的で魔法の様な指導』を期待して居たのでしょうね!

 そんな物が在るのなら誰も苦労はしませんし、誰でも努力せずにエキスパートに成れてしまいます。 それに指導者がどんなに優れて居ても本人が頑張れなければどうにもなりませんしね。


 私としては長年に渡って染み付いた悪い癖を矯正するのに半年から1年位は掛かると考えていて本人も『頑張って綺麗に踊れる様になりたい』と決意を話していたのに、結局本音では努力したくなかったと云う事だったんですね。



 巷には『運動せずにダイエット出来る』とか『器具を装着するだけで筋トレが出来る』等など努力せずに成果が得られると云う謳い文句の商品が溢れていて、それに惹かれてしまう人が多い様ですが、ハッキリ言わせて貰います。



『努力せずに成果は得られません!』



 『効率の良い練習方法を見付けてはダメ、ちゃんと時間を取らないと』と云う言葉は怠惰に流されて努力を怠り勝ちな人達への叱咤の言葉なのです。 私もこう云う言葉に触れると気持ちを新たにして頑張ろうと云う気力が湧いて来ます。 皆さんも時間を取って練習を頑張りましょう






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