「脱グローバリズム」は「脱スマホ」から?
巷間、グローバリストの巣窟とも噂される「World Economic Forum(WEF:世界経済フォーラム)」⎯⎯が、“お金持ち倶楽部”であるのは確か。しかしながら、確たる組織として世界を一定方向に持って行こうとしているかと言うと、そこは、どうなんでしょう。相手にしないのが正解のような、そうでもないような・・・WEF⎯⎯先頃、長期にわたって理事会会長の座に君臨していたダース・ベイダー、じゃなくてクラウス・シュワブ氏が辞任しました。 スイス・ジュネーブ、2025年4月21日 -世界経済フォーラムの理事会会長であるクラウス・シュワブは、「88歳を迎えるにあたり、会長職および理事会メンバーから即時に退任することを決断いたしました」と理事会に伝えました。 これを受け、4月20日に開催された臨時理事会において、理事会はクラウス・シュワブの退任を正式に受理。世界経済フォーラムの規定に則り、理事会は全会一致で副会長のペーター・ブラベック=レットマテを、暫定会長(Chairman ad interim)に任命しました。また同時に、次期会長の選出に向けた選考委員会(Search Committee)の設置を決定しました。世界経済フォーラム、ガバナンス体制の変更を発表Englishjp.weforum.org単に、彼が齢を取りすぎたから、というだけかもしれないし、あるいは、組織として方向転換の兆し、ということかもしれません。●脱スマートフォン?こんな動画がありました。若者がスマートフォンとより健全な関係を築くための 、4つの方法2:40という短い動画ですが、以下、文字起こし。若者がスマホと健全に向き合う4つの方法約15年前、世界は一変しひとつの世代に大きな影響をもたらしました(ジョナサン・ハイト 倫理的リーダーシップ教授・著者、ニューヨーク大学)突然、誰かが電気のスイッチを入れたように不安やうつが、急増特に少女たちの間で顕著でしたそこで私は考えました一体、何が変わったのかとハイト氏によると変わったのは持ち歩くデバイススマホは私たちの生活を便利にしましたコミュニケーション、移動、娯楽のあり方を一変しあらゆる知識が指先で手に入るようになりました一方、スマホは「不安な世代」を生み出したとハイト氏は考えています2015年までに、若者たちはガラケーをスマホに替え前面カメラや高速インターネットそして、中毒性と拡散性が非常に高いSNSが利用可能となり2010年には不可能だったことが可能となりましたスマホは交流やコミュニケーションの方法を変えただけでなく進化に追いついていない教育システムにも影響をしているとハイト氏は述べています学校でこう言われることを想像してみてください「テレビ、ビデオデッキ、ギター、塗り絵に粘土何を持ってきても構いません授業中に遊んでいても大丈夫」常識では考えられないですよね何も学べなくなりますでも、これが2012年以降に実際に起きたのです親や若者、教師たちがスマホから主導権を取り戻すためハイト氏は著書で4つの集団的な行動を提案最初の2つはこちらです14歳(米国では高校)までスマホを持たせないことそしてSNSは16歳まで使用させないこと中毒性が高く見知らぬ人とつながるSNSは子どもにとって極めて不適切です3つ目は学校をスマホフリーにすることこれは、教育成果と精神的ウェルビーイングを向上するためですこの取り組みを行った学校では誰もがこう語っています「廊下に笑い声が戻ってきた」「ランチルームがまたにぎやかになった」ここ10年、子どもたちはスマホを見つめてばかりいましたこれが孤独を感じる大きな理由でもありますデジタル技術でつながるほど彼らは孤独になるのです4つ目はスマホの外にある暮らしを豊かにすること現実世界での自由な遊びと自立が4つ目の指針です若者を1日10~15時間スマホから引き離すには楽しさ、高揚感、冒険、遊び、実生活を取り戻す必要がありますあなたは、スマホやSNSと若者の関係についてどのように考えていますか?LIKECOMMENTSHARE●若者に限らず!便宜上なのでしょうけれども、14歳とか16歳とか、一律に年齢で区切るところに抵抗を感じないこともありません。が、大学教授が言ってること自体は、基本「ごもっとも」です。ただ、WEFが「スマホ批判(?)」を動画にしていることが、率直に言って「どうした、どうした」というところでして。でも、まあ、深い意味を勘ぐってみても仕方ないのかもしれません。とりあえず、未だガラケー族のワタクシとしては、若者だけでなく、全ての人に「1日10~15時間、スマホから離れなさい」くらい呼びかけた方が良いんじゃないの? とも思ったりして。元ネタは、こちらの本ですね。●“The Anxious Generation”(『不安な世代』)ちょっとした解説記事がありました。※DeepL.com(無料版)で翻訳:一部引用者意訳あり。 In The Anxious Generation, social psychologist Jonathan Haidt lays out the facts about the epidemic of teen mental illness that hit many countries at the same time. He then investigates the nature of childhood, including why children need play and independent exploration to mature into competent, thriving adults. Haidt shows how the *play-based childhood" began to decline in the 1980s, and how it was finally wiped out by the arrival of the "phone-based childhood" in the early 2010s. He presents more than a dozen mechanisms by which this "great rewiring of childhood" has interfered with children's social and neurological development, covering everything from sleep deprivation to attention fragmentation, addiction, loneliness, social contagion, social comparison, and perfectionism. He explains why social media damages girls more than boys and why boys have been withdrawing from the real world into the virtual world, with disastrous consequences for themselves, their families, and their societies. 社会心理学者のジョナサン・ハイトは、『不安な世代』の中で、同時期に多くの国々を襲った10代の精神疾患の流行について事実を明らかにしている。そして、子どもたちが有能で生き生きとした大人に成長するためには、なぜ遊びや自主的な探求が必要なのかなど、子ども時代の本質について考察している。ハイトは、「遊びを中心とした子ども時代」が1980年代に衰退し始め、2010年代初頭に「スマホを中心とした子ども時代」が到来したことで、ついにそれが一掃されたことを示す。睡眠不足から注意の断片化、依存症、孤独、社会的伝染、社会的比較、完璧主義に至るまで、この「子ども時代の大いなる変化」が子どもたちの社会的・神経学的発達を阻害するメカニズムを十数個提示している。なぜソーシャルメディアは男の子よりも女の子にダメージを与えるのか、なぜ男の子は現実の世界からバーチャルの世界へと引きこもり、自分自身や家族、そして社会に悲惨な結果をもたらしているのかを説明している。 Most important, Haidt issues a clear call to action. He diagnoses the "collective action problems" that trap us, and then proposes four simple rules that might set us free. He describes steps that parents, teachers, schools, tech companies, and governments can take to end the epidemic of mental illness and restore a more humane childhood. 最も重要なのは、ハイトが明確な行動を呼びかけていることだ。私たちを陥れる「集団行動の問題」を診断し、私たちを自由にする4つのシンプルなルールを提案する。精神疾患の蔓延を終わらせ、より人間らしい子ども時代を取り戻すために、親、教師、学校、ハイテク企業、そして政府がとることのできるステップについて述べている。 Haidt has spent his career speaking truth backed by data in the most difficult landscapes-communities polarized by politics and religion, campuses battling culture wars, and now the public health emergency faced by Gen Z. We cannot afford to ignore his findings about protecting our children-and ourselvesfrom the psychological damage of a phone-based life. 政治や宗教で分極化した地域社会、カルチャー戦争に明け暮れる大学、そして今、Z世代が直面している公衆衛生上の緊急事態など、最も困難な状況においてデータに裏打ちされた真実を語ることに、そのキャリアを費やしてきたハイト。私たちは、子どもたちを、そして私たち自身を、スマホを中心とした生活による心理的ダメージから守るための彼の知見を無視するわけにはいかない。The Anxious Generation Out Now. Order the Book.From New York Times bestselling coauthor of The Coddling of the American Mind, an essential investigation into the collapse of youth mental health—and a plan for a healthier, freer…www.anxiousgeneration.comこれまた、いちいち「ごもっとも」と言うしかありません。●分かっちゃいるけど・・・私事ではありますが、4月30日、5月1日、2日と、世の中的には平日、でも自分は休みというので、旅に出ました。もともとガラケー族なので、ネットと繋がるのは朝晩、自宅のパソコンのみ。なので、旅行中は、それもなし。3日間のデジタルデトックス。気分爽快。特に困らない。皆が皆、年中ソレ(デジタルデトックス)を実行するわけにもいかないでしょうけれども、オススメしますよ。迂遠なようですが、世界経済フォーラムに集うような人達は、実にいろんなことを言います。そして、残念なことに、ほとんどの人はその影響を逃れることはできません。だとしても、「自分の生活には関係ないよ、放っておいて頂戴」と言える人が多ければ多いほど、世界はより「健全」だと言えるでしょう。エライ教授に指摘されるまでもなく「便利なものは、それを使う分だけ人を退化させる」くらいの感覚は保っていたいと思います。世界とつながるよりも、眼の前の人、景色、その声や匂いを感じて生きる。人として、その方が幸せ。多分。 実際のところ、個々の人がどの程度「浸かっている」のかを知る術はありませんが、以下のような人達は、「そんな返信つけて、何が楽しいの」って感じで。こういうの、ホント、人間として◯っている、としか言いようがないと思います。一応言っておくと、この日、フェニックスは勝って地区優勝を決めました。だから、なのか、この返信は削除されてます。本当に「余計なこと」で、「言わせてもらうね」じゃないですよ。逃げるも何も、元ポストの人は、そもそもアナタに何か言ってるわけじゃないでしょうに。自意識過剰なのか、単にかまってほしいだけのか知らないけれど・・・勝手にストローマンを仕立てておいて、それを理由に他人の「好き」を腐して良いことにはなりません。どうしても「言わせてもらうね」なら、返信くっつけるんじゃなくて、自分のタイムラインで呟いとけば良いのに、と思います。ぶっちゃけ、人として、大切なものを失っているようです。