ハチミツとクローバー/関西
しばしば、のだめと並べて語られることの多い作品。あっちが音大生ならこっちは美大生ということで、原作は漫画で、以前アニメ化されていたらしく、今回ドラマがスタートしたので、名前はよく聞くし、まあ見てみるかと言う感じ。それほど期待はしていない。また、原作も読んだことはない。
2回を見終わって、まあ面白いとは思うけれど、のだめの印象が脳裏をちらちらするので、どうしても比べて地味だなあという感想が浮かんでしまう。役者も地味なら設定も演出も地味。ただ、悪くはないと思うしこの辺は好きずきだとは思うが。
まだ最初の内だし分からないが、のだめの世界には音楽という絶対的な基準があって、変人天才音大生の話であると同時に、その本質が純粋に音楽自体のドラマであったのに対し、ハチクロは単なる青春ドラマという印象で、美大生という環境は単なるフレーバーなのかなあ、と拍子抜けした感じだ。
せっかく美術関係の話なので、アートワークとかカメラマンとかもっといい人を使って、せめていい絵をつくって欲しいなあと思った。例えば、竹本とはぐみの出会いなどは、印象に残るべきシーンだし、もう少し望遠で取るとかフレーミングなど工夫して欲しい感じ。今日の海のシーンだって、初めて海を見たはぐみの心情を表すようなパノラマカットがもう少し入っても良いと思う。
まあ、話は面白くなりそうだし、続けて見てみようと思う。
2回を見終わって、まあ面白いとは思うけれど、のだめの印象が脳裏をちらちらするので、どうしても比べて地味だなあという感想が浮かんでしまう。役者も地味なら設定も演出も地味。ただ、悪くはないと思うしこの辺は好きずきだとは思うが。
まだ最初の内だし分からないが、のだめの世界には音楽という絶対的な基準があって、変人天才音大生の話であると同時に、その本質が純粋に音楽自体のドラマであったのに対し、ハチクロは単なる青春ドラマという印象で、美大生という環境は単なるフレーバーなのかなあ、と拍子抜けした感じだ。
せっかく美術関係の話なので、アートワークとかカメラマンとかもっといい人を使って、せめていい絵をつくって欲しいなあと思った。例えば、竹本とはぐみの出会いなどは、印象に残るべきシーンだし、もう少し望遠で取るとかフレーミングなど工夫して欲しい感じ。今日の海のシーンだって、初めて海を見たはぐみの心情を表すようなパノラマカットがもう少し入っても良いと思う。
まあ、話は面白くなりそうだし、続けて見てみようと思う。
シャカシャカチキン/マクドナルド
へー、珍しいな、ロッテリアのCMやってるよ。ほら、ふるポテ…じゃないや、マクドナルドかこれ。
という感じで、TVを見ていたら興味を引いたので、妻と散歩がてら買いに行ってみた。1日目は混雑していたので、諦めて帰り、2日目にやっと購入。味はホットチリ。妻はレモンペッパー。
100円にしては、意外とボリュームもあり、揚げたてで、そこそこいける。味もまずまず。
しかし、ふるポテと異なり、一体物なので、振ってもなかなかパウダーが拡散しないのが玉に瑕か。
185kcalのタンパク質15gなので、おやつにも良いかも。
しかし、すぐ横のスーパーにある揚げ物屋の唐揚げ100g105円には、味もボリュームも、もちろんてんで敵わない訳ではあるが、まあ選択肢しとして無い訳でもない、という感じだった。
という感じで、TVを見ていたら興味を引いたので、妻と散歩がてら買いに行ってみた。1日目は混雑していたので、諦めて帰り、2日目にやっと購入。味はホットチリ。妻はレモンペッパー。
100円にしては、意外とボリュームもあり、揚げたてで、そこそこいける。味もまずまず。
しかし、ふるポテと異なり、一体物なので、振ってもなかなかパウダーが拡散しないのが玉に瑕か。
185kcalのタンパク質15gなので、おやつにも良いかも。
しかし、すぐ横のスーパーにある揚げ物屋の唐揚げ100g105円には、味もボリュームも、もちろんてんで敵わない訳ではあるが、まあ選択肢しとして無い訳でもない、という感じだった。
GC/バテン・カイトス/ナムコ
GCオンリーの大作RPGと名高いこの作品をプレイするのは楽しみだった。昨年のWiiを修理に出す前に少しプレイし始めたが、一旦中止していたので、最初からやり直した。
ストーリー、システム、音楽とまったく文句ない出来だった。特にオリジナルの部分が多くて素晴らしかった。RPGでエンディングに涙した作品は本当に久しぶりだ。総プレイ時間は80時間ちょっと。
素晴らしい点として、まず真っ先に挙げられるのが、独特のシステムだ。
バテンの戦闘システムにはカードバトルを採用してる。戦闘やイベントなどでマグナスと呼ばれるカードを入手し、そこから各キャラクターの性質に合わせてデッキを組み、アクティブターン制のバトル時には、デッキから引いた手札からマグナスを組み合わせて攻防を行う。この戦闘が面白い。各マグナスには、戦闘用、防御用、両用、回復アイテムなど使用可能な状況があり、また、同種カードの直後しか出せない・3枚目以降にしか使えないなど様々な条件がある。またカードには6種+無の各属性があり、相反する属性のマグナスを同時に使用すると効果が相殺してしまう。さらに、各マグナスには精霊数と呼ばれる数が書いてあり、ポーカーのように、揃える・順に出す事で、効果が最大300%程度も増えるプライズが付く。こうした複雑な条件を踏まえ、戦闘時の使い方を想像しながらデッキを組み、上手くプライズを載せて大ダメージ攻撃を出せた時の達成感は格別だ。また、アクティブターンバトルなので、自分の操作ミス・操作遅れなどによって、高プライズ手から一瞬にしてクズ手に変わってしまう緊張感が常にある。本当に頭をフル回転させ、引いたカードの数を確認し、指先を素早く動かす必要があるのだ。
次に、このマグナスというシステムが、全く無理なく、ストーリーと連動しているところが非常に素晴らしい。物の本質=マグナ・エッセンスをカードに記録し、そして取り出すというこのシステムを日常的に使用している世界という設定で、バトルのみならず、神話から世界の危機への流れとその設定、キャラクターたちのストーリー、各種イベント・謎解きまで、すべてマグナスを中心に筋が通っている。これには本当に感服した。
さらに、アイテムカードとしてのマグナスに、時間変化の概念があることも驚いた。例えば、みずみずしい果実をマグナス化して所持していると、いつでもまた果実として取り出せる訳だが、プレイ時間が経過すると、マグナスの中で果実が傷んでくるのだ。青いバナナはいつの間にか熟れたバナナになり、さらに傷んだバナナ、腐った果実へとどんどん変わっていってしまう。タケノコは青竹になってしまうし、ロックアイスは溶けてミネラルウォーターになってしまうし、肉は腐るし、キュウリは漬け物になる。バテンでは、食べ物マグナスは戦闘時の回復アイテムとなっているので、うっかりしていると、いざ回復しようと思ったら腐った食べ物しか無いという事になる訳だ。腐るだけではなく、牛乳はチーズになると回復値があがる。
また、バテンでは戦闘時に決められた順番で決められたマグナスを使用すると、スペシャルコンボが発動し、新しいマグナスが手にはいるのだが、これが笑ってしまうほど、食べ物関係ばかりなのだ。例えば、イチゴ+砂糖=イチゴタルトや、肉+炭+ファイアバースト(炎攻撃魔法)=炭火焼きハンバーグ、さらには、パワーメット(本来防具だがひっくり返してお釜になる)+米+ミネラルウォーター+ファイアバースト=ご飯など。各マグナスの説明文などをヒントに試行錯誤で見つける訳だが、これが簡単そうに見えて難しい。デッキが最大60枚、手札が最大7枚なので、周到に用意して専用に狙わないと成功しないのだ。まったく戦闘をしているのか料理をしているのか分からなくなってしまうが、それだけに成功すると嬉しい。
通常、RPG=ロールプレイングゲームでは、主人公のroleをplayすることになる訳だが、バテンでは違う。バテンでは、自分は自分自身なのである。主人公カラスに憑いた、異世界の精霊という役回りなのだ。これが実に巧妙な設定でストーリーにも絡んでくるので唸らされた。自分自身のまま、異世界のキャラクターたちと交流し、見守り、ともに戦い、異世界で冒険するというゲーム性は、64のJ2にも通じるような感覚である。この独特の設定ゆえ、共に歩み成長した仲間たちと、いずれの時にか訪れる別れには、希有な感動がプレイヤーを襲うのだろう。
BGMが独特で大変素晴らしかった。最初はちょっと癖がありすぎだなと思うぐらいだが、聞いている内にしっくりしてくる。サントラが欲しいぐらいだ。また、いくら2枚組とは言え、8cmディスクで、これでもか!というぐらいにボイスが入っているのが驚きだった。若干圧縮で声がくすんだ印象を当初は受けるが、慣れてしまえば問題ない。
ストーリーもプレイヤーの予想を裏切る展開の連続で、飽きさせず良かった。グラフィックスも申し分なく、NPCの反応や街のギミックなど、細かいところもよく作ってあって感心した。サブイベントも山盛りにあるし、SPコンボと合わせてコンプリートしようと思ったらかなりの時間を割かないとダメだろう。一部おかしなところもあったけど、スクリプトも良くできている方だと思う。
とにかく印象に残るゲームであり、非常にお勧めである。
ひとり夜の底をゆく我らを、海よ、いざないたまえ。
ナムコ
バテン・カイトス
ストーリー、システム、音楽とまったく文句ない出来だった。特にオリジナルの部分が多くて素晴らしかった。RPGでエンディングに涙した作品は本当に久しぶりだ。総プレイ時間は80時間ちょっと。
素晴らしい点として、まず真っ先に挙げられるのが、独特のシステムだ。
バテンの戦闘システムにはカードバトルを採用してる。戦闘やイベントなどでマグナスと呼ばれるカードを入手し、そこから各キャラクターの性質に合わせてデッキを組み、アクティブターン制のバトル時には、デッキから引いた手札からマグナスを組み合わせて攻防を行う。この戦闘が面白い。各マグナスには、戦闘用、防御用、両用、回復アイテムなど使用可能な状況があり、また、同種カードの直後しか出せない・3枚目以降にしか使えないなど様々な条件がある。またカードには6種+無の各属性があり、相反する属性のマグナスを同時に使用すると効果が相殺してしまう。さらに、各マグナスには精霊数と呼ばれる数が書いてあり、ポーカーのように、揃える・順に出す事で、効果が最大300%程度も増えるプライズが付く。こうした複雑な条件を踏まえ、戦闘時の使い方を想像しながらデッキを組み、上手くプライズを載せて大ダメージ攻撃を出せた時の達成感は格別だ。また、アクティブターンバトルなので、自分の操作ミス・操作遅れなどによって、高プライズ手から一瞬にしてクズ手に変わってしまう緊張感が常にある。本当に頭をフル回転させ、引いたカードの数を確認し、指先を素早く動かす必要があるのだ。
次に、このマグナスというシステムが、全く無理なく、ストーリーと連動しているところが非常に素晴らしい。物の本質=マグナ・エッセンスをカードに記録し、そして取り出すというこのシステムを日常的に使用している世界という設定で、バトルのみならず、神話から世界の危機への流れとその設定、キャラクターたちのストーリー、各種イベント・謎解きまで、すべてマグナスを中心に筋が通っている。これには本当に感服した。
さらに、アイテムカードとしてのマグナスに、時間変化の概念があることも驚いた。例えば、みずみずしい果実をマグナス化して所持していると、いつでもまた果実として取り出せる訳だが、プレイ時間が経過すると、マグナスの中で果実が傷んでくるのだ。青いバナナはいつの間にか熟れたバナナになり、さらに傷んだバナナ、腐った果実へとどんどん変わっていってしまう。タケノコは青竹になってしまうし、ロックアイスは溶けてミネラルウォーターになってしまうし、肉は腐るし、キュウリは漬け物になる。バテンでは、食べ物マグナスは戦闘時の回復アイテムとなっているので、うっかりしていると、いざ回復しようと思ったら腐った食べ物しか無いという事になる訳だ。腐るだけではなく、牛乳はチーズになると回復値があがる。
また、バテンでは戦闘時に決められた順番で決められたマグナスを使用すると、スペシャルコンボが発動し、新しいマグナスが手にはいるのだが、これが笑ってしまうほど、食べ物関係ばかりなのだ。例えば、イチゴ+砂糖=イチゴタルトや、肉+炭+ファイアバースト(炎攻撃魔法)=炭火焼きハンバーグ、さらには、パワーメット(本来防具だがひっくり返してお釜になる)+米+ミネラルウォーター+ファイアバースト=ご飯など。各マグナスの説明文などをヒントに試行錯誤で見つける訳だが、これが簡単そうに見えて難しい。デッキが最大60枚、手札が最大7枚なので、周到に用意して専用に狙わないと成功しないのだ。まったく戦闘をしているのか料理をしているのか分からなくなってしまうが、それだけに成功すると嬉しい。
通常、RPG=ロールプレイングゲームでは、主人公のroleをplayすることになる訳だが、バテンでは違う。バテンでは、自分は自分自身なのである。主人公カラスに憑いた、異世界の精霊という役回りなのだ。これが実に巧妙な設定でストーリーにも絡んでくるので唸らされた。自分自身のまま、異世界のキャラクターたちと交流し、見守り、ともに戦い、異世界で冒険するというゲーム性は、64のJ2にも通じるような感覚である。この独特の設定ゆえ、共に歩み成長した仲間たちと、いずれの時にか訪れる別れには、希有な感動がプレイヤーを襲うのだろう。
BGMが独特で大変素晴らしかった。最初はちょっと癖がありすぎだなと思うぐらいだが、聞いている内にしっくりしてくる。サントラが欲しいぐらいだ。また、いくら2枚組とは言え、8cmディスクで、これでもか!というぐらいにボイスが入っているのが驚きだった。若干圧縮で声がくすんだ印象を当初は受けるが、慣れてしまえば問題ない。
ストーリーもプレイヤーの予想を裏切る展開の連続で、飽きさせず良かった。グラフィックスも申し分なく、NPCの反応や街のギミックなど、細かいところもよく作ってあって感心した。サブイベントも山盛りにあるし、SPコンボと合わせてコンプリートしようと思ったらかなりの時間を割かないとダメだろう。一部おかしなところもあったけど、スクリプトも良くできている方だと思う。
とにかく印象に残るゲームであり、非常にお勧めである。
ひとり夜の底をゆく我らを、海よ、いざないたまえ。
最終兵器彼女/江良至 原作高橋しん
原作の漫画は読んだことはない。
以前、これのPS2版ゲームを妻がプレイしていた際に、よくある設定のADVかなと思いつつ、ちらちらシーンを眺めていた。しかしそもそも絵柄が全く好みではないので、全然興味を引かれなかったのだ。
妻はかなり試行錯誤を重ねたようであったが、ついにトゥルーエンドには至らなかった。妻もこの話の原作を読んだことはないので、お話の結末はどうなるのだろうかと、このノベライズを手にした次第である。そして妻が読み終わったので借りて読んだ。
何とも驚きの展開だった。ラブコメ中心でSF設定はスパイスかな、ぐらいに思っていたのが完全に裏切られた。そしてその結末。このノベライズのエンドが、原作通りなのか、アレンジか、それは分からないが、作品としてはかなり良かったのではと思う。
一言で言うと、あまり明るくない青臭い青春恋愛ものだ。この時期特有のじめっとした感情や心理は、多分、多くの人が郷愁を覚えるタイプの、そんな普遍的なお話である。しかし、その設定世界が、酷く陰惨に、しかも無表情に壊れていく。そのうえ、抵抗も出来ずなすすべもないまま、主人公自らが世界を壊していく事に加担してゆくのだ。突如として最終兵器に変貌させられた彼女が戦場で破壊と殺戮の限りを尽くすのを、そして健気に自身の生と青春を守ろうとするのを、ただただ見守るしかない主人公シュウジの心境は混迷の極みに彷徨う。
これはもちろん荒唐無稽なSFであり、しかしそれ故に、現代の若者にとって、逆に圧倒的リアリティがあるのではないかと思う。社会的な無能感、無常観が染み渡り、無関心を持ってその浸食を阻むしか手だてのない彼らにとっては、社会的な制約や障壁が、むしろ、こうした「世界の終わりの戦争」レベルのジレンマと葛藤としてその瞳に映っているのではないだろうか。
シュウジは悩みに悩むが、その悲運の彼女に対して、彼は一切、何もしない。出来ない。彼女を徴集し利用する軍に対して抵抗する事もなく、彼女を連れて逃げる訳でもなく、人を殺しに出かける彼女を止めることもない。こうした何も出来ない、何も変えられないという感覚は、現代の若者がまさに現実社会から受ける感覚そのものではないか。彼は結局、解れていく平和な現実という幻想を繕い続けることしかできず、そしてそれすら初めから分かり切っていた通り最後には失ってしまう。
シュウジはまた、彼女ちせの心の中にまでも、今一歩踏み込めなかった。彼女の気持ちを尊重しているつもりで、結局は彼女の気持ちを何も理解していなかったことに、最後に気付く。
むしろ典型的で古典的すぎるほどの主題と心情の描写である。
原作はどうか知らないが、この作品では、シュウジの視点で語られる。その人称はぼく、である。表面的に飾った強さと、内面の弱さを強調する書き方に、主人公シュウジの苦悩に目が行き勝ちである。彼の目で見て語られる世界と、物語の中の現実の世界にすら、当然隔たりはある。シュウジが見た目と違ってうじうじとした弱気な性格であるのと同様、彼女であるちせは、彼の目で見た姿形のままではなく、彼が思っているような純真な少女ではなく、もっと人間的でどろどろと渦巻くものが心中にあるだろう。彼女の発するごめんなさいはその裏返しであり、彼女の利己心や決して語られることのない、シュウジが気付くことの無かったネガティブな感情を踏まえて物語を俯瞰すると、シュウジの薄っぺらさが際だって面白い。まあ、そもそもこの年頃のこの方面の男性心理などは大抵、ひどく概念的で薄っぺらいものだが。ちせは決して魅力的なキャラクターではないが、こう思うとそれほど悪くもない。
こうした手法で描かれる物語は、ジャストミートした読者には大変な感銘を与える一方、その極度に主観的で極めて一部のみの活動を強調した心情描写と、これまた極端な世界背景とのギャップがむしろ重荷になる感じだ。音響で言う中音の弱いドンシャリといった、屋台骨のない構造が、そのもろい構造の軋み自体を作品のBGMとして利用している感覚である。
例えば、川原泉のキャラクターや世界は、まったくこの裏返しと言える。個人的な好みもあるだろうけど、平素ふとした時に思い出すキャラクターはどちらかとなると、エキセントリックなものではなく、豊かな中音域という事になるのはやむを得ないだろう。
お話として面白いし一読の価値はあると思う。特に原作のキャラが嫌いな人は、ノベライズがおすすめだ。
江良至 原作高橋しん
最終兵器彼女
以前、これのPS2版ゲームを妻がプレイしていた際に、よくある設定のADVかなと思いつつ、ちらちらシーンを眺めていた。しかしそもそも絵柄が全く好みではないので、全然興味を引かれなかったのだ。
妻はかなり試行錯誤を重ねたようであったが、ついにトゥルーエンドには至らなかった。妻もこの話の原作を読んだことはないので、お話の結末はどうなるのだろうかと、このノベライズを手にした次第である。そして妻が読み終わったので借りて読んだ。
何とも驚きの展開だった。ラブコメ中心でSF設定はスパイスかな、ぐらいに思っていたのが完全に裏切られた。そしてその結末。このノベライズのエンドが、原作通りなのか、アレンジか、それは分からないが、作品としてはかなり良かったのではと思う。
一言で言うと、あまり明るくない青臭い青春恋愛ものだ。この時期特有のじめっとした感情や心理は、多分、多くの人が郷愁を覚えるタイプの、そんな普遍的なお話である。しかし、その設定世界が、酷く陰惨に、しかも無表情に壊れていく。そのうえ、抵抗も出来ずなすすべもないまま、主人公自らが世界を壊していく事に加担してゆくのだ。突如として最終兵器に変貌させられた彼女が戦場で破壊と殺戮の限りを尽くすのを、そして健気に自身の生と青春を守ろうとするのを、ただただ見守るしかない主人公シュウジの心境は混迷の極みに彷徨う。
これはもちろん荒唐無稽なSFであり、しかしそれ故に、現代の若者にとって、逆に圧倒的リアリティがあるのではないかと思う。社会的な無能感、無常観が染み渡り、無関心を持ってその浸食を阻むしか手だてのない彼らにとっては、社会的な制約や障壁が、むしろ、こうした「世界の終わりの戦争」レベルのジレンマと葛藤としてその瞳に映っているのではないだろうか。
シュウジは悩みに悩むが、その悲運の彼女に対して、彼は一切、何もしない。出来ない。彼女を徴集し利用する軍に対して抵抗する事もなく、彼女を連れて逃げる訳でもなく、人を殺しに出かける彼女を止めることもない。こうした何も出来ない、何も変えられないという感覚は、現代の若者がまさに現実社会から受ける感覚そのものではないか。彼は結局、解れていく平和な現実という幻想を繕い続けることしかできず、そしてそれすら初めから分かり切っていた通り最後には失ってしまう。
シュウジはまた、彼女ちせの心の中にまでも、今一歩踏み込めなかった。彼女の気持ちを尊重しているつもりで、結局は彼女の気持ちを何も理解していなかったことに、最後に気付く。
むしろ典型的で古典的すぎるほどの主題と心情の描写である。
原作はどうか知らないが、この作品では、シュウジの視点で語られる。その人称はぼく、である。表面的に飾った強さと、内面の弱さを強調する書き方に、主人公シュウジの苦悩に目が行き勝ちである。彼の目で見て語られる世界と、物語の中の現実の世界にすら、当然隔たりはある。シュウジが見た目と違ってうじうじとした弱気な性格であるのと同様、彼女であるちせは、彼の目で見た姿形のままではなく、彼が思っているような純真な少女ではなく、もっと人間的でどろどろと渦巻くものが心中にあるだろう。彼女の発するごめんなさいはその裏返しであり、彼女の利己心や決して語られることのない、シュウジが気付くことの無かったネガティブな感情を踏まえて物語を俯瞰すると、シュウジの薄っぺらさが際だって面白い。まあ、そもそもこの年頃のこの方面の男性心理などは大抵、ひどく概念的で薄っぺらいものだが。ちせは決して魅力的なキャラクターではないが、こう思うとそれほど悪くもない。
こうした手法で描かれる物語は、ジャストミートした読者には大変な感銘を与える一方、その極度に主観的で極めて一部のみの活動を強調した心情描写と、これまた極端な世界背景とのギャップがむしろ重荷になる感じだ。音響で言う中音の弱いドンシャリといった、屋台骨のない構造が、そのもろい構造の軋み自体を作品のBGMとして利用している感覚である。
例えば、川原泉のキャラクターや世界は、まったくこの裏返しと言える。個人的な好みもあるだろうけど、平素ふとした時に思い出すキャラクターはどちらかとなると、エキセントリックなものではなく、豊かな中音域という事になるのはやむを得ないだろう。
お話として面白いし一読の価値はあると思う。特に原作のキャラが嫌いな人は、ノベライズがおすすめだ。
のだめカンタービレ in ヨーロッパ/関西
何と、まさかの、のだめドラマのヨーロッパ編。驚きの2夜連続SP。
たまたま新聞テレビ欄で発見したら良かったようなものの危うく見逃すところだった。こういうタイミングと勘に関しては、我が家は結構良い線行っていると思うな。
一昨年の、あの渾身のドラマが帰ってきた。ドラマの放送終了後、アニメ版も見た。もちろん原作も読んだ。しかしなんと言ってもドラマ版が一番だった。やっぱりどうしても絵やアニメでは(予算の関係で)表現しきれないことがあるものなんだと、アレンジが原作を越えることもあるんだと、この作品を通じて学んだ。演奏シーンの迫力が違う。空気が違う。ドラマは確かに原作をアレンジして作られている。それでものだめの世界を一番表現しているのはドラマだと思う。
もちろん実写なら何でも良いという訳ではない。ドラマの完成度が高かったと思う。とても面白くて夢中で観た。主役二人の演技は特に素晴らしかった。字幕を廃し、日本語でしゃべるというのも英断だったと思う。アレンジやはしょり方、まとめ方もなかなか考えられていて納得の出来だった。
すぐにとは言わ ない。だからぜひ、続きを、いつか、作って欲しい。それまで原作をゆっくり読んで待っていようと思う。
たまたま新聞テレビ欄で発見したら良かったようなものの危うく見逃すところだった。こういうタイミングと勘に関しては、我が家は結構良い線行っていると思うな。
一昨年の、あの渾身のドラマが帰ってきた。ドラマの放送終了後、アニメ版も見た。もちろん原作も読んだ。しかしなんと言ってもドラマ版が一番だった。やっぱりどうしても絵やアニメでは(予算の関係で)表現しきれないことがあるものなんだと、アレンジが原作を越えることもあるんだと、この作品を通じて学んだ。演奏シーンの迫力が違う。空気が違う。ドラマは確かに原作をアレンジして作られている。それでものだめの世界を一番表現しているのはドラマだと思う。
もちろん実写なら何でも良いという訳ではない。ドラマの完成度が高かったと思う。とても面白くて夢中で観た。主役二人の演技は特に素晴らしかった。字幕を廃し、日本語でしゃべるというのも英断だったと思う。アレンジやはしょり方、まとめ方もなかなか考えられていて納得の出来だった。
すぐにとは言わ ない。だからぜひ、続きを、いつか、作って欲しい。それまで原作をゆっくり読んで待っていようと思う。
暮らしの中の面白科学/花形康正
「日用品に隠された不思議な科学の原理に迫る」の副題通りの本。
切り口が多少古いような気がするけど、まあその分スタンダードという気がする。
現代に生きる以上、技術、科学に興味を持つことは何より重要なことだ。消費者という名の安楽椅子にふんぞり返って、面倒なことはすべてメーカーがきちんと解決してくれるハズなどと思っていると、取り返しの付かない、手痛いしっぺ返しを受ける事になる。技術を使う者は技術を知るべきである。
この本は中学生などが読むのに適しているだろう。
花形康正
暮らしの中の面白科学
切り口が多少古いような気がするけど、まあその分スタンダードという気がする。
現代に生きる以上、技術、科学に興味を持つことは何より重要なことだ。消費者という名の安楽椅子にふんぞり返って、面倒なことはすべてメーカーがきちんと解決してくれるハズなどと思っていると、取り返しの付かない、手痛いしっぺ返しを受ける事になる。技術を使う者は技術を知るべきである。
この本は中学生などが読むのに適しているだろう。
ぐっとくる題名/ ブルボン小林
タイトル通り、作品の「題名」の善し悪しを論じるエッセイ。
さくさくっと読めるが、逆に文章が薄すぎて今ひとつ。タイトルに語らせる、のではなく、著者がぐいぐい表に出てくる書き方は失敗ではないかな。
しかし、意外と言語学的な分析もあって面白い。各ジャンルからのピックアップに偏りがあるのはご愛敬だろう。
ブルボン小林
ぐっとくる題名
さくさくっと読めるが、逆に文章が薄すぎて今ひとつ。タイトルに語らせる、のではなく、著者がぐいぐい表に出てくる書き方は失敗ではないかな。
しかし、意外と言語学的な分析もあって面白い。各ジャンルからのピックアップに偏りがあるのはご愛敬だろう。
おまけより割引してほしい 値ごろ感の経済心理学/徳田賢二
経済心理学の観点から、「値ごろ感」について易しく解説した本。
値ごろ感 = 価値 ÷ 費用、という定義に従って具体的な商品やサービスの分析を織り交ぜつつ解説している。
まあまあ面白いし納得できる部分もあるにはあるのだが、物足りない感じ。
それは、値ごろ感という評価値の計算は定量的に行っているのに対して、値ごろ感を感じる仕組みである、人間心理の分析はあくまで定 性的な物でしかなく、よくてアンケート、さもなくば推定の域を出ておらず、あいまいな点を感じさせるからである。
ある商品の売れ行きについて、値ごろ感を使って解説することは誰でも出来る。現象に合うような心理の推定をでっち上げればいいのだから。そうではなくて、大局的な動向や発売前の商品販売の具体的な予測ができなければ、値ごろ感による分析は居酒屋談義と選ぶところがないだろう。
徳田賢二 おまけより割引してほしい 値ごろ感の経済心理学
値ごろ感 = 価値 ÷ 費用、という定義に従って具体的な商品やサービスの分析を織り交ぜつつ解説している。
まあまあ面白いし納得できる部分もあるにはあるのだが、物足りない感じ。
それは、値ごろ感という評価値の計算は定量的に行っているのに対して、値ごろ感を感じる仕組みである、人間心理の分析はあくまで定 性的な物でしかなく、よくてアンケート、さもなくば推定の域を出ておらず、あいまいな点を感じさせるからである。
ある商品の売れ行きについて、値ごろ感を使って解説することは誰でも出来る。現象に合うような心理の推定をでっち上げればいいのだから。そうではなくて、大局的な動向や発売前の商品販売の具体的な予測ができなければ、値ごろ感による分析は居酒屋談義と選ぶところがないだろう。
Monster/浦沢直樹
半年ほど掛けて、こつこつ読んだ。ようやく全18巻を読み終わり。
最初の頃は面白さを感じたが、中盤から興味が薄れていった。読了した只今の感想は、正直「ふーん。終わったの?」というところだ。小学館漫画賞受賞作だが、なぜ受賞したのかが分からない。
この作品に関して、作者のストーリーテリングの手法には疑問がある。
とにかく、引きすぎる。飾り立てた謎をちらつかせ、引きまくるのだが、それが毎回同じ手法なので、あざとく、嫌みに感じてしまうほど。この繰り返しの鬱陶しさは、王家の紋章 並に強烈だと思う。主題を連呼するなら、せめて変調なりして欲しい。こうしたリピートを削除して淡々と3分の1ほどの分量でまとめれば良作になったかも知れない。
魅力のない平凡な主人公と何故か興味を引かない登場人物、平坦な描写、そして辛い繰り返しに耐えて読んできたのに、投げ出したかのようなまとまりのないラストでは、徒労感が募る読後感をどうしようもない。
この作者は、サスペンスは向いてないと思う。アクションならそこそこ読ませると思うが。
浦沢直樹
Monster
最初の頃は面白さを感じたが、中盤から興味が薄れていった。読了した只今の感想は、正直「ふーん。終わったの?」というところだ。小学館漫画賞受賞作だが、なぜ受賞したのかが分からない。
この作品に関して、作者のストーリーテリングの手法には疑問がある。
とにかく、引きすぎる。飾り立てた謎をちらつかせ、引きまくるのだが、それが毎回同じ手法なので、あざとく、嫌みに感じてしまうほど。この繰り返しの鬱陶しさは、王家の紋章 並に強烈だと思う。主題を連呼するなら、せめて変調なりして欲しい。こうしたリピートを削除して淡々と3分の1ほどの分量でまとめれば良作になったかも知れない。
魅力のない平凡な主人公と何故か興味を引かない登場人物、平坦な描写、そして辛い繰り返しに耐えて読んできたのに、投げ出したかのようなまとまりのないラストでは、徒労感が募る読後感をどうしようもない。
この作者は、サスペンスは向いてないと思う。アクションならそこそこ読ませると思うが。
Wii/スーパーマリオギャラクシー/任天堂
2周目を始めたマリギャラだが、うすうすは、まあクリアできないかも知れないな、と思っていた。
しかし、3週間掛けて、なんとかコンプリート達成。
ついに121枚のスター収集は完了した。
確かに難しかったが、逆に2周目の方が簡単でクリアしやすいステージもあった。
ともかく、やり終えたという充足感。
任天堂
スーパーマリオギャラクシー
しかし、3週間掛けて、なんとかコンプリート達成。
ついに121枚のスター収集は完了した。
確かに難しかったが、逆に2周目の方が簡単でクリアしやすいステージもあった。
ともかく、やり終えたという充足感。