GC/バテン・カイトス/ナムコ
GCオンリーの大作RPGと名高いこの作品をプレイするのは楽しみだった。昨年のWiiを修理に出す前に少しプレイし始めたが、一旦中止していたので、最初からやり直した。
ストーリー、システム、音楽とまったく文句ない出来だった。特にオリジナルの部分が多くて素晴らしかった。RPGでエンディングに涙した作品は本当に久しぶりだ。総プレイ時間は80時間ちょっと。
素晴らしい点として、まず真っ先に挙げられるのが、独特のシステムだ。
バテンの戦闘システムにはカードバトルを採用してる。戦闘やイベントなどでマグナスと呼ばれるカードを入手し、そこから各キャラクターの性質に合わせてデッキを組み、アクティブターン制のバトル時には、デッキから引いた手札からマグナスを組み合わせて攻防を行う。この戦闘が面白い。各マグナスには、戦闘用、防御用、両用、回復アイテムなど使用可能な状況があり、また、同種カードの直後しか出せない・3枚目以降にしか使えないなど様々な条件がある。またカードには6種+無の各属性があり、相反する属性のマグナスを同時に使用すると効果が相殺してしまう。さらに、各マグナスには精霊数と呼ばれる数が書いてあり、ポーカーのように、揃える・順に出す事で、効果が最大300%程度も増えるプライズが付く。こうした複雑な条件を踏まえ、戦闘時の使い方を想像しながらデッキを組み、上手くプライズを載せて大ダメージ攻撃を出せた時の達成感は格別だ。また、アクティブターンバトルなので、自分の操作ミス・操作遅れなどによって、高プライズ手から一瞬にしてクズ手に変わってしまう緊張感が常にある。本当に頭をフル回転させ、引いたカードの数を確認し、指先を素早く動かす必要があるのだ。
次に、このマグナスというシステムが、全く無理なく、ストーリーと連動しているところが非常に素晴らしい。物の本質=マグナ・エッセンスをカードに記録し、そして取り出すというこのシステムを日常的に使用している世界という設定で、バトルのみならず、神話から世界の危機への流れとその設定、キャラクターたちのストーリー、各種イベント・謎解きまで、すべてマグナスを中心に筋が通っている。これには本当に感服した。
さらに、アイテムカードとしてのマグナスに、時間変化の概念があることも驚いた。例えば、みずみずしい果実をマグナス化して所持していると、いつでもまた果実として取り出せる訳だが、プレイ時間が経過すると、マグナスの中で果実が傷んでくるのだ。青いバナナはいつの間にか熟れたバナナになり、さらに傷んだバナナ、腐った果実へとどんどん変わっていってしまう。タケノコは青竹になってしまうし、ロックアイスは溶けてミネラルウォーターになってしまうし、肉は腐るし、キュウリは漬け物になる。バテンでは、食べ物マグナスは戦闘時の回復アイテムとなっているので、うっかりしていると、いざ回復しようと思ったら腐った食べ物しか無いという事になる訳だ。腐るだけではなく、牛乳はチーズになると回復値があがる。
また、バテンでは戦闘時に決められた順番で決められたマグナスを使用すると、スペシャルコンボが発動し、新しいマグナスが手にはいるのだが、これが笑ってしまうほど、食べ物関係ばかりなのだ。例えば、イチゴ+砂糖=イチゴタルトや、肉+炭+ファイアバースト(炎攻撃魔法)=炭火焼きハンバーグ、さらには、パワーメット(本来防具だがひっくり返してお釜になる)+米+ミネラルウォーター+ファイアバースト=ご飯など。各マグナスの説明文などをヒントに試行錯誤で見つける訳だが、これが簡単そうに見えて難しい。デッキが最大60枚、手札が最大7枚なので、周到に用意して専用に狙わないと成功しないのだ。まったく戦闘をしているのか料理をしているのか分からなくなってしまうが、それだけに成功すると嬉しい。
通常、RPG=ロールプレイングゲームでは、主人公のroleをplayすることになる訳だが、バテンでは違う。バテンでは、自分は自分自身なのである。主人公カラスに憑いた、異世界の精霊という役回りなのだ。これが実に巧妙な設定でストーリーにも絡んでくるので唸らされた。自分自身のまま、異世界のキャラクターたちと交流し、見守り、ともに戦い、異世界で冒険するというゲーム性は、64のJ2にも通じるような感覚である。この独特の設定ゆえ、共に歩み成長した仲間たちと、いずれの時にか訪れる別れには、希有な感動がプレイヤーを襲うのだろう。
BGMが独特で大変素晴らしかった。最初はちょっと癖がありすぎだなと思うぐらいだが、聞いている内にしっくりしてくる。サントラが欲しいぐらいだ。また、いくら2枚組とは言え、8cmディスクで、これでもか!というぐらいにボイスが入っているのが驚きだった。若干圧縮で声がくすんだ印象を当初は受けるが、慣れてしまえば問題ない。
ストーリーもプレイヤーの予想を裏切る展開の連続で、飽きさせず良かった。グラフィックスも申し分なく、NPCの反応や街のギミックなど、細かいところもよく作ってあって感心した。サブイベントも山盛りにあるし、SPコンボと合わせてコンプリートしようと思ったらかなりの時間を割かないとダメだろう。一部おかしなところもあったけど、スクリプトも良くできている方だと思う。
とにかく印象に残るゲームであり、非常にお勧めである。
ひとり夜の底をゆく我らを、海よ、いざないたまえ。
ナムコ
バテン・カイトス
ストーリー、システム、音楽とまったく文句ない出来だった。特にオリジナルの部分が多くて素晴らしかった。RPGでエンディングに涙した作品は本当に久しぶりだ。総プレイ時間は80時間ちょっと。
素晴らしい点として、まず真っ先に挙げられるのが、独特のシステムだ。
バテンの戦闘システムにはカードバトルを採用してる。戦闘やイベントなどでマグナスと呼ばれるカードを入手し、そこから各キャラクターの性質に合わせてデッキを組み、アクティブターン制のバトル時には、デッキから引いた手札からマグナスを組み合わせて攻防を行う。この戦闘が面白い。各マグナスには、戦闘用、防御用、両用、回復アイテムなど使用可能な状況があり、また、同種カードの直後しか出せない・3枚目以降にしか使えないなど様々な条件がある。またカードには6種+無の各属性があり、相反する属性のマグナスを同時に使用すると効果が相殺してしまう。さらに、各マグナスには精霊数と呼ばれる数が書いてあり、ポーカーのように、揃える・順に出す事で、効果が最大300%程度も増えるプライズが付く。こうした複雑な条件を踏まえ、戦闘時の使い方を想像しながらデッキを組み、上手くプライズを載せて大ダメージ攻撃を出せた時の達成感は格別だ。また、アクティブターンバトルなので、自分の操作ミス・操作遅れなどによって、高プライズ手から一瞬にしてクズ手に変わってしまう緊張感が常にある。本当に頭をフル回転させ、引いたカードの数を確認し、指先を素早く動かす必要があるのだ。
次に、このマグナスというシステムが、全く無理なく、ストーリーと連動しているところが非常に素晴らしい。物の本質=マグナ・エッセンスをカードに記録し、そして取り出すというこのシステムを日常的に使用している世界という設定で、バトルのみならず、神話から世界の危機への流れとその設定、キャラクターたちのストーリー、各種イベント・謎解きまで、すべてマグナスを中心に筋が通っている。これには本当に感服した。
さらに、アイテムカードとしてのマグナスに、時間変化の概念があることも驚いた。例えば、みずみずしい果実をマグナス化して所持していると、いつでもまた果実として取り出せる訳だが、プレイ時間が経過すると、マグナスの中で果実が傷んでくるのだ。青いバナナはいつの間にか熟れたバナナになり、さらに傷んだバナナ、腐った果実へとどんどん変わっていってしまう。タケノコは青竹になってしまうし、ロックアイスは溶けてミネラルウォーターになってしまうし、肉は腐るし、キュウリは漬け物になる。バテンでは、食べ物マグナスは戦闘時の回復アイテムとなっているので、うっかりしていると、いざ回復しようと思ったら腐った食べ物しか無いという事になる訳だ。腐るだけではなく、牛乳はチーズになると回復値があがる。
また、バテンでは戦闘時に決められた順番で決められたマグナスを使用すると、スペシャルコンボが発動し、新しいマグナスが手にはいるのだが、これが笑ってしまうほど、食べ物関係ばかりなのだ。例えば、イチゴ+砂糖=イチゴタルトや、肉+炭+ファイアバースト(炎攻撃魔法)=炭火焼きハンバーグ、さらには、パワーメット(本来防具だがひっくり返してお釜になる)+米+ミネラルウォーター+ファイアバースト=ご飯など。各マグナスの説明文などをヒントに試行錯誤で見つける訳だが、これが簡単そうに見えて難しい。デッキが最大60枚、手札が最大7枚なので、周到に用意して専用に狙わないと成功しないのだ。まったく戦闘をしているのか料理をしているのか分からなくなってしまうが、それだけに成功すると嬉しい。
通常、RPG=ロールプレイングゲームでは、主人公のroleをplayすることになる訳だが、バテンでは違う。バテンでは、自分は自分自身なのである。主人公カラスに憑いた、異世界の精霊という役回りなのだ。これが実に巧妙な設定でストーリーにも絡んでくるので唸らされた。自分自身のまま、異世界のキャラクターたちと交流し、見守り、ともに戦い、異世界で冒険するというゲーム性は、64のJ2にも通じるような感覚である。この独特の設定ゆえ、共に歩み成長した仲間たちと、いずれの時にか訪れる別れには、希有な感動がプレイヤーを襲うのだろう。
BGMが独特で大変素晴らしかった。最初はちょっと癖がありすぎだなと思うぐらいだが、聞いている内にしっくりしてくる。サントラが欲しいぐらいだ。また、いくら2枚組とは言え、8cmディスクで、これでもか!というぐらいにボイスが入っているのが驚きだった。若干圧縮で声がくすんだ印象を当初は受けるが、慣れてしまえば問題ない。
ストーリーもプレイヤーの予想を裏切る展開の連続で、飽きさせず良かった。グラフィックスも申し分なく、NPCの反応や街のギミックなど、細かいところもよく作ってあって感心した。サブイベントも山盛りにあるし、SPコンボと合わせてコンプリートしようと思ったらかなりの時間を割かないとダメだろう。一部おかしなところもあったけど、スクリプトも良くできている方だと思う。
とにかく印象に残るゲームであり、非常にお勧めである。
ひとり夜の底をゆく我らを、海よ、いざないたまえ。