『ソー・ザップ!』 稲見一良 角川文庫
- ソー・ザップ! (角川文庫)/稲見 一良
- ¥540
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ギャビン・ライアル
の『もっとも危険なゲーム』
へのオマージュ。
『もっとも危険なゲーム』 に匹敵するかっちょよさ!
『もっとも危険なゲーム』 のあの名場面も再現されてます。
『もっとも危険なゲーム』 は1対1だが、
こちらは1対4の戦い。
『もっとも危険なゲーム』 の4倍面白いとも言える。
野暮な事を書いて読む楽しみを削ぎたくないので、
こんなもんで…。
読むべし!
『銀河ヒッチハイク・ガイド』 ダグラス・アダムス 河出文庫
- 銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)/ダグラス・アダムス
- ¥683
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海外ユーモアSFならハリィ・ハリスン読んでいれば充分だろと、
馬鹿にして読んでなかったが、アーサー・C・クラーク も
ミチオ・カク もけっこう好意的に本書を紹介してたので、
意外とハードなのかと読んでみた。
数字データの間違いが多すぎてハードSFとしては読めないが、
ユーモアSFとしてはハリィ・ハリスンより本格SFに近くて楽しめました。
哲学者も笑いのめしているのが痛快!
神の非存在証明は笑えるがとても参考になります。
何故生きるのかという疑問に見事な答えを提示した
本物の哲学SFとしても読めます。
何故?と問うから答えが見つからないですらー。
どこで?と思索することが大事ざんす。
好きなキャラを当てるサイト
Akinator, the Web Genius というサイトが面白い。
ランプの魔神が、複数の質問をし、それに答えると、
自分の好きなキャラクターを当ててくれる。
外国のサイトなので、日本語に対応していないところが少し面倒だが、
質問自体はシンプルなので、問題はない。
「あなたのキャラクターはアメリカ人?」というような問いに対して、
「はい」、「多分、部分的には」、「分からない」、「多分、違う」、「いいえ」のなかから答えを選べばよい。
ボトムズのキリコを念頭にやってみたら、
種のアスランになってしまったが、第二候補がキリコだったので、
このサイト凄いぞ!
恐るべきぎゃーじんオタクですな。
マ・クベでやったらZのシロッコになってしまい、
予備候補にもマ・クベの名は無かったが、
ランバ・ラルとかギレンの名はあり、
けっこう良い所を突いてきます。
アニメキャラでなくても実在人物でもOKみたい。
オタクの皆さんはOTAKUに挑戦するですらー。
『僧正の積木唄』 山田正紀 文春文庫
- 僧正の積木唄 (文春文庫)/山田 正紀
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ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」の続編兼金田一耕助シリーズエピソード0!
ヘミングウェイの殺し屋もコンチネンタル・オプもハメット自身も出るw
もちろん、ファイロ・ヴァンスも出るが、
金田一耕助との絡みは少ない。
メインの探偵は金田一耕助の方です。
第二次世界大戦前のアメリカでの排日運動の書き込みが素晴しい
歴史ミステリーの大傑作。
有名な歴史人物の話題も語られます。
細かいトリックの80%は推理出来るが、
私は真犯人は判らずにアッ!と驚いた。
事件が解決した後のエピローグの最後の一行も素晴しい!
ミステリマニア必読の書。
英語で出版して、NMA賞CMA賞をとらせるべき作品。
『本番台本』 ギャビン・ライアル 菊池光 訳 早川ミステリ文庫
| 本番台本 (ハヤカワ・ミステリ文庫 18-4)
菊池 光 早川書房 1977-06 売り上げランキング : 269734 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
冒険小説なのに、危険な事が嫌いで、
冒険しない男を主人公にした斬新な作品。
朝鮮戦争で敵機を撃墜したこともあるが、
厭戦思想に目覚め、
軍は辞めて輸送機ダヴで運び屋になった男。
人殺しはもちろん、ギャンブルもしない真面目な彼だが、
カリブの某独裁政権と革命軍の争いに巻き込まれ、
愛機ダヴを取り返す為に、
オンポロのB25でジェット戦闘機を駆逐しなければいけない羽目になる。
飛行場に駐機しているところを爆撃すれば、
人殺しせずに目的は達成出来る。
だが爆弾は官憲に見つかり押収される。
戦後民間輸送機に改造されたB25なので機銃は撤去されている。
正規の四分の一の発射速度しかない機銃を一丁据え付ける事は出来たが、
目標の戦闘機は12機。
主人公は任務を果たすことが出来るのだろうか?
航空機の細かい知識の書き込みが、
『もっとも危険なゲーム』 や『ちがった空』 より多くて、
私は『深夜プラス1』 の次にこれが好きですらー。
珍しくヒロインと恋仲になるが、
セクースシーンは描写されてません。
例によって女よりも金よりも飛行機が好きな魅力的な男が主人公である。
車は幼稚な男のセックスシンボルだという視点もイイ!
プロのパイロットだから車の運転がヘタでも
恥ずかしいとは思わない主人公はとても魅力的。
彼の男の面子を潰したかと誤解したヒロインが、
彼に自分のスポーツカーを運転させて
名誉挽回させようとするシーンがあるんだが、
彼は平然と助手席に座る。
パイロットとしての自分の教え子のスポーツカーに乗った時も、
教え子の運転速度が速すぎて耐えられないと
降ろしてくれという素晴しさ。
男は車をかっちょよく猛スピードで運転出来なくてはならない
という古臭いジェンダー観を否定した、
時代を超越した傑作である。
『そして粛清の扉を』 黒武洋 新潮文庫
|
そして粛清の扉を (新潮文庫)
黒武 洋 新潮社 2005-01 売り上げランキング : 297221 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
高校教師が教え子のクソガキ30名を虐殺する痛快な小説。
教室に立て篭もり、警察も相手にするが、
ナイフ、拳銃、地雷も駆使して、
警官も同僚教師も保護者もブチ殺します。
「バトルロワイヤル」と比較される事が多い本書だが、
殺す方の教師が主役であり、
クソガキとクソガキを守ろうとする奴が
悪しき敵として描かれているのが素晴しい!
子供は無条件に守られる必要がある、
矯正の可能性があるという、
古き良き時代の思考を引きずっている時代遅れは、
諏訪哲二 の「オレ様化する子どもたち」 でも読んで、
本書の子供観の正しさを認識して下さい。
『死の周辺』 ヒラリイ・ウォー 早川ポケミス
| 死の周辺 (1966年) (世界ミステリシリーズ)
ヒラリイ・ウォー 早川書房 1966-02-15 売り上げランキング : 1327076 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
本書は本の記録 の7kichi さんのおかげで入手出来ました。
7kichi さんには深く御礼申し上げます。
至高の古典にして究極の前衛のヒラリー・ウォー 作品。
これはフェローズ署長シリーズだが、
フェローズ署長は第三部にならないと登場しないという異色作。
第一部は犯人視点、第二部が被害者視点である。
今回は倒叙物というか、ノワールでんな。
童貞の窃盗犯が悪い友人や女に影響されて、
殺人犯にまで転落していく軌跡を丹念に、
しかも無駄なく描いた。
悪女は当然色仕掛けするが、
挿入シーンは無い上品なヒラリー・ウォー 作品のパターンは踏襲してます。
第一部だけでもノワールとして傑作だが、
もちろん第三部にどんでん返しがあります。
トリックの無い単なるノワールなどミステリの名に値しない。
文学に擦り寄ったサービス精神を忘れたノワールではなくて、
ノワールと思わせて本格推理に回帰する
ヒラリー・ウォー は見事なプロのミステリ作家である。
『早春賦』 山田正紀 角川書店
- 早春賦/山田 正紀
- ¥1,785
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時は1613年、舞台は甲州。
大久保長安の反乱軍の残党が立て篭った、
八王子城を落とせ!
攻め手にとっては八王死と呼ばれる、
前田利家さえ苦労した、
堅城八王子城の守りの要を破壊する為、
武田家臣団の遺児、"風"は、
幼馴染の"林""火""山"と共に、
困難な任務に挑戦する!
が、"火"は裏切った!
"風"は任務を果たすことが出来るだろうか?
伝奇の要素のない普通の時代小説。
忍者は出てくるが、
忍術、剣術、体術より、
敵を騙す頭脳戦が決め手になるかっちょええ時代小説。
任務を授けられる前の青春群像がうっとおおしいが、
夢を持たずに地味に生きる事を訴える素晴しい結末を迎える。
武田騎馬軍団は存在しなかった等の、
科学的に正しい時代小説である。
両手で剣を握る正当剣法を馬鹿にしてるのが痛快!
知恵を巡らせた戦場で、太刀同士で剣戟するのは愚か者である。
平和な江戸時代に確立した剣術のとろくささが理解出来る
知的レベルの高い本である。
セリフのほとんどが甲州弁と尾張弁なのもリアル。
正紀は普通の時代小説家としても天才であった!
2008年マイベスト10
今年出版された本のみでなくて、
今年読んだ本(書いた記事)からのベスト10です。
古過ぎる名作もありますが、出会いの縁が今まで無かったと笑ってやって下さい。
一作家が重複しているとアンテナ狭いように思われるので、
同一作家作を複数ランクインさせるのはやめる。
海外小説
日本小説
10位『夕陽の梨―五代英雄伝』 仁木英之
海外ノンフィクション
1位『脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち』 スラヴォミール・ラウイッツ
2位『オディロン・ルドン―自作を語る画文集―夢のなかで』 オディロン・ルドン
3位『現代物理学が描く突飛な宇宙をめぐる11章』 スティーヴン・ウェッブ
4位『パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ』 ミチオ・カク
5位『ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環』 ダグラス・R・ホフスタッター
6位『神は妄想である―宗教との決別』 リチャード・ドーキンス
8位『楽園の日々―アーサー・C・クラークの回想』 アーサー・C・クラーク
10位『英語の壁』 マーク・ピーターセン
日本ノンフィクション
1位『昭和陸海軍の失敗―彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか』 半藤一利 戸部良一
去年は海外ノンフィクションと日本小説がベスト10を選べなかったが、
今年は全て埋めることが出来て満足。
[1年で何ページ読める?] 12月篇
1~11月計 182作211冊77448P
12月計 15作17冊 6401P
2008年の累計 197作228冊83849P
2008年の月平均 16作19冊6987P
12月の内訳
『チャイルド44』 ㊤394P㊦383P トム・ロブ・スミス
『ダークライン』 463P ジョー・R・ランズデール
『もっとも危険なゲーム』 342P ギャビン・ライアル
『日曜日には鼠を殺せ』 168P 山田正紀
『理性の限界―不可能性・不確定性・不完全性』 274P 高橋昌一郎
『バハマ・クライシス』 394P デズモンド・バグリィ
『大槻教授の最終抗議』 154P 大槻義彦
『少年時代』 ㊤425P㊦494P ロバート・R・マキャモン
2007年の読んだ本の数:144(1日平均0.4)|読んだページ数:51381(1日平均141)
よりは5割近くアップしていていい感じ。
来年の目標は300冊10万Pにします。
