『バハマ・クライシス』 デズモンド・バグリィ 早川文庫NV | 表層人間の半可通読書とゲームリプレイブログ(略称半読書リプレイw)

『バハマ・クライシス』 デズモンド・バグリィ 早川文庫NV

バハマ・クライシス (ハヤカワ文庫NV) バハマ・クライシス (ハヤカワ文庫NV)
井坂 清

早川書房 1990-09
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これはプロットもキャラ立ちも駄目。


デズモンド・バグリィ は冒険小説の主人公に、


銃の扱いに長けた軍人系を持ってこないのが長所かと思うが、


本書の主人公はバハマのホテル王で、


冒険小説というよりは、経営サスペンスw


主人公の妻と娘が乗ったヨットが行方不明になり、


娘の遺体のみが漂着する。


普通なら犯人探しに奔走するもんだが、


妻と娘を失い失意の主人公に同情する女性と、主人公は再婚、


犯人探しはどうでもよくなるw


経営するホテルに伝染病が発生したり、


暴動が発生したりと、


バハマでホテルを経営するクライシスを描いた小説である。


アクションシーンはほとんどありません。


サスペンスとしてもタイムスパンが長すぎてダレる。


最初の犯人の謎は途中で決着が付くが、


新たな黒幕との戦いもダレる。


ストーリーとキャラに一本芯が通ってないフラフラした小説。


人種差別するアメリカ人、


身分差別するイギリス人、


思想差別する共産主義者等のテーマを訴えるのに、


本書の書き方は失敗してるよな。


後期のデズモンド・バグリィ は読まなくていい感じである。