横尾美香のブログに医療とは何か
命とは何かいつも考えさせられる
命は大切。死ぬことはいけないこと。
長生きすることはいいこと。
って人は言われるし、思ってる。
それはごもっともだと思うけど
ホントにそうなんだろうか？
といつも考えてしまう。
人は死ぬことは許されない。
病院で最後まで治療という名目で
検査して、治療して、点滴して
死ぬまで治療をする。
最近、在宅医療や尊厳死が
認められるようになってきた。
コロナ禍で病院に入院すると
面会もできない状況になり
在宅治療も進んできた。
今までは、家に帰りたいという患者さんに
命の危険があるから
家では治療ができないからと
退院も許されず、外出も制限され
結局病院で死を迎える
家に帰りたいという患者さんの気持ちに
答えることはなかった今までの医療
治療が大事、命は大事という
前提の元で成り立っていると思う。
それでも治療よりも命よりも大事なもの
があるんじゃないかとぼくは思う。
例え家に帰って死んでも
それでもいいから帰りたいと望む「気持ち」
「心」は命よりも大切なんじゃないかと思う。
最期に家に帰りたいという「気持ち」「心」を
満たすために例え「命」が終わっても
「気持ち」「心」満たしてあげるのも
医療なんじゃないかとぼくは思う。
「気持ち」「心」が満たされることで
状態がよくなったり
病気の進行が遅くなったり
余命何カ月と言われたものが
何年も生きたりすることもある。
病気と共に生きて病気と共に死んでも
いいんじゃないかと思う。
病気はいけないもの
病気は治さなくてはいけない
病気は不幸と決めつけて
病気と闘い、病気をやっつける治療をして
自分の体もやっつけられて弱っていく。
もちろん薬で治るならいいと思う。
すべてが悪いわけじゃない。
検査して、データ出して、そのデータによって
治療をして、よくならないと検査して
データ出して、治療してを繰り返し
患者の「心」を置き去りにして
なんのための検査なのか
なんのための治療なのか
誰のための医療なのか
患者のための医療なのか
医者のための医療なのか
わからなくなる。
じいちゃんが筋ジストロフィーで死んだとき
最期はチューブだらけだった
しゃべれなくなる前に最後に言った言葉が
家に帰りたいだった。
人工呼吸器をつけることだけは
じいちゃんが拒否していたので
最期は呼吸できなくなって
家に帰ることはかなわず病院で亡くなった。
その時、ぼくは小学生だったけど
家で死ぬことは許されないんだと思った。
獣医も同じ。
獣医と飼主が「病気」の話をして
動物の「気持ち」「心」を置き去りにしていく
動物のための医療なのか
獣医のための医療なのか
わからなくなることがある。
動物は人の言葉を話してくれないから
動物の気持ちを推測するしかないけど
動物の「気持ち」「心」を優先することで
例え命が短くなっても
ぼくは動物の「気持ち」「心」を大事にしたい
薬イヤがって飲まない
療法食イヤがって食べない
ならそれでいいじゃないか
薬は諦めよ。療法食は諦めよ。
例えそれが動物のためであっても
動物がイヤがるなら諦めよ。
治療よりも命よりももっと大切な
「気持ち」「心」を満たしてあげることを
優先しよ。
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
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