シリーズ記事
‐シリーズ・北朝鮮に政党はあるのか その1(朝鮮労働党・朝鮮民主党・天道教青友党と政治史)‐
‐シリーズ・北朝鮮に政党はあるのか その2(朝鮮労働党の歴史)‐
‐シリーズ・北朝鮮に政党はあるのか その3(朝鮮労働党の主要メンバー)‐
関係記事
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その1(1972年 第一章 1条~17条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その2(1972年 第二章 18条~34条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その3(1972年 第三章 35条~48条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その4(1972年 第四章 49条~72条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その5(1972年 第五章 73条~88条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その6(1972年 第六章 89条~99条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その7(1972年 第七章 100条~106条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その8(1972年 第八章 107条~114条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その9(1972年 第九章 115条~132条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その10(1972年 第十章 133条~146条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む 最終回(1972年 第十一章 147条~149条)‐
『朝鮮民主主義人民共和国国旗』
http://freesozai.jp/itemList.php?category=nation_flag&page=ntf_128&type=sozai
(2)朝鮮民主党
一九四五年一一月、北朝鮮の都市中商工業者を中心にして結成された。この党は、朝鮮労働党に協力して祖国の平和的統一と民主主義的発展のために活動することを任務として、最高人民会議と各級人民会議に議員をおくり、また、中央・地方の行政機関にも参加している。党名は結党以来北朝鮮民主党と名乗ってきたが、最近は朝鮮民主党と名乗っている。
党委員長<代表>は、キリスト教牧師である康良煜(共和国副主席)。
(3)天道教青友党
天道教信者で構成されている。天道教は一八六〇年に崔済愚が創始した「東学」が一九〇六年に改称したもので、その信者は一八九四年の「甲午農民戦争」(いわゆる「東学党の乱」)、一九一九年の三・一事件、さらにその後の反日運動のなかで重要な役割りを果たしてきた。一九四六年二月、北朝鮮天道教青友党が結成され、一九五〇年に南朝鮮天道教青友党と合党した。同党も最高・地方人民会議および中央・地方の行政機関に参加して、朝鮮労働党に協力している。
党委員長<代表>は、朴辛徳。
(4)祖国統一民主主義戦線
南北朝鮮の自主的平和統一を推進することを旗印とする政党、諸団体の統一戦線組織。一九四九年六月に平壌でひらかれた南北朝鮮の政党、諸団体代表者会議で、双方の計七二の政党、団体を網羅して結成された。南朝鮮に対する自主的平和統一の呼びかけと、そのための運動への動員に活躍している。略称を祖国戦線という。祖国戦線は中央機関として、中央委員会議長団、常務委員会、書記局があり、各道、市、郡に地方組織ができている。
※<>は筆者註
時事通信社 『朝鮮要覧1973』現代朝鮮研究会 188~189頁より
ここまでが、北朝鮮における以下4つの政党(1973年段階)です。
次に、各種団体や組織について見ていきます。
(5)勤労者団体<朝鮮職業総同盟>
労働組合の唯一のナショナル・センター。世界労連に加盟している。組織人員は一九七一年一二月の第五回大会当時約二四〇万人と発表された。総同盟の翼下には一〇個前後の※単産があり、そのなかには、金属・機械工業労働者職業同盟、鉱業・動力労働者職業同盟、建設・林業労働者職業同盟、教育・文化活動家職業同盟、商業活動家職業同盟などがふくまれている。
中央委員会委員長 廉泰俊
<朝鮮農業勤労者同盟>
この国の農民組織は以前は農民同盟(農民組合)が主で、それとは別に農業労働者の団体として農業労働者職業同盟があった。この両者が一九六四年に合同して、農業勤労者同盟となった。組織人員は一九七二年二月の第二回大会当時約三六〇万人と発表された。
中央委員会委員長 金二勲
<朝鮮社会主義労働青年同盟>
男女青年の全国組織で、世界民青連に加盟している。組織人員は一九六八年四月現在で約ニ七〇万人。一九七一年六月の第六回大会のときには組織人員の発表はなかった。
中央委員会委員長 李永福(音訳)
<朝鮮民主女性同盟>
成年女性、既婚夫人の全国組織。国際民主婦人連名に加盟している。組織人員は一九七一年一〇月の第四回大会当時推定約二〇〇万人。
中央委員会委員長 金聖愛 秘書長 金得蘭
(6)その他の団体
階層別、職能別の団体として、仏教徒連盟、キリスト教連盟、文学芸術総同盟、作家同盟、音楽家同盟、美術家同盟、建築家同盟、科学技術総連盟、記者同盟、民主法律家協会、民主科学者協会、学生委員会などがある。小学二年生以上の子供は少年団<ソニョンダン>(一九七一年六月現在約二〇〇万人)に加入する。
南北朝鮮の統一促進を目的とする祖国平和統一委員会、平和・国際親善運動のための平和擁護全国民族委員会、アジア・アフリカ団結委員会、朝鮮とソ連、中国、ベトナムその他の諸国との各親善協会もある。半官半民の団体には、赤十字会その他がある。
※たん‐さん【単産】 《「産業別単一労働組合」の略》職種の別なく、同一産業に働く労働者によって組織されている労働組合。 日本では普通、企業別組合を単位組合とする産業別連合体をいう。(『コトバンク』記事より)
https://kotobank.jp/word/%E5%8D%98%E7%94%A3-95042
※<>は筆者註
時事通信社 『朝鮮要覧1973』現代朝鮮研究会 189~191頁より
以上により、北朝鮮の政党および団体シリーズを終わります。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
<参考資料>
・時事通信社 『朝鮮要覧1973』現代朝鮮研究会
<ツイッター>
【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】
https://twitter.com/XMfD0NhYN3uf6As
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