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‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その７(１９７２年 第七章 １００条～１０６条)‐
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『朝鮮民主主義人民共和国国旗』
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時事通信社 『朝鮮要覧１９７３』現代朝鮮研究会 １６９頁より
第八章 政務院
第一〇七条 政務院は最高主権機関の行政的執行機関である。政務院は朝鮮民主主義人民共和国主席と中央人民委員会の指導のもとに活動する。
第一〇八条 政務院は総理、副総理、部長とその他必要な成員で構成する。
第一〇九条 政務院はつぎのような任務と権限を有する。
一、各部、政務院直属機関、地方行政委員会の事業を指導する。
二、政務院直属機関を設置または廃止する。
三、国家の人民経済発展計画を作成し、その実行対策を立てる。
四、国家予算を編成し、その執行対策を立てる。
五、工業、農業、対内外商業、建設、運輸、逓信、国土管理、都市経営、科学、教育、文化、保健などの事業を組織執行する。
六、貨幣および銀行制度を強固にするための対策を立てる。
七、他国と条約を結び、対外事業を行なう。
八、人民武力建設にたいする事業を行なう。
九、社会秩序の維持、国家の利益保護および公民の権利保障のための対策を立てる。
十、政務院決定、指示に反する国家管理機関の決定、指示を廃止する。
第一一〇条 政務院は総会と常務会議をもつ。政務院総会は政務院成員全員で構成し、政務院常務会議は総理、副総理とそのほかに総理が任命する政務院成員で構成する。
第一一一条 政務院総会は国家管理事業で提起される新たな重要な諸問題を討議、決定する。政務院常務会議は政務院総会が委任した問題を討議決定する。
第一一二条 政務院は決定を採択し、指示を出す。
第一一三条 政務院は自己の活動にたいして最高人民会議、朝鮮民主主義人民共和国主席、中央人民委員会の前に責任を負う。
第一一四条 部は政務院の部門別執行機関である。部は指示を出す。
時事通信社 『朝鮮要覧１９７３』現代朝鮮研究会 ２８８～２８９頁より
・政務院(行政府)の詳細
こちらでは、最高人民会議(立法府)と朝鮮民主主義人民共和国主席(国家元首)ならびに中央人民委員会(国政の中枢)についての記述があります。
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その５(１９７２年 第五章 ７３条～８８条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その６(１９７２年 第六章 ８９条～９９条)‐
‐朝鮮民主主義人民共和国憲法を読む その７(１９７２年 第七章 １００条～１０６条)‐
政務院は日本における内閣(行政府)に相当し、「最高主権機関の行政的執行機関」で、「共和国主席と中央人民委員会の指導のもとに活動する」(憲法第一〇七条)。
先に触れたよう、政務院は、総理、副総理、部長その他のメンバーで構成される。
政務院の「任務」と「権限」は、以下の通りです。
一、各部、各直属機関、地方行政委員会の活動を指導する。直属機関を設置、廃止する。
二、国民経済発展計画、国家予算をつくる。
三、工業、農業、対内外商業、建設、運輸、逓信(通信)、国土管理、都市経営、科学、教育、文化、保健などの事業を組織執行する。貨幣・銀行対策、社会秩序維持、国家の利益保護および公民の権利保障の対策をたてる。
四、他国と条約を結び、対外活動をおこなう。
五、人民武力建設に対する事業をおこなう。
※()は筆者註
『同』 １７４～１７５頁より
政務院は、メンバー全員で構成する政務院総会と、総理、副総理、その他若干のメンバーで構成する政務院常務会議をもつ。
・政務院(内閣)構成メンバー(１９７３年２月末現在)
▼政務院名簿(一九七三年二月末現在。*印の漢字名は音訳)
総理 金一 Kim Il
副総理 朴成哲、金萬金、崔載羽、許淡
国家計画委員会委員長 崔載羽 Choe Jea U
人民武力部長 崔賢 Choe Hyon
外交部長 許淡 Ho Dam
社会安全部長 金炳何 Kim Byong Ha
重工業委員会委員長 李鐘玉 Li Jong Ok
機械工業委員会委員長 洪元吉 Hong Won Gil
船舶機械工業部長 *韓成竜 Han Song Byong
化学工業部長 *金煥 Kim Hwan
軽工業委員会委員長 南日 Nam Il
農業委員会委員長 金萬金 Kim Man Gum
交通逓信委員会委員長 玄武光 Hyon Mu Gwang
水産部長 *金允相 Kim Yun Sang
建材工業部長 *文炳一 Mun Byong Il
人民奉仕委員会委員長 朴成哲 Pak Sung Chul
教育部長 金錫基 Kim Sok Gi
文化芸術部長 李昌善 Li Chang Son
財政部長 金敬連 Kim Gyong Ryon
貿易部長 桂応泰 Kye Ung Tea
対外経済事業部長 孔鎮泰 Kong Jin Tea
建設部長 朴任泰 Pak Lm Tea
労働行政部長 *鄭斗煥 Chong Du Hwan
保健部長 李楽彬 Li Rak Bin
『同』 １７５～１７６頁より
<参考資料>
・時事通信社 『朝鮮要覧１９７３』現代朝鮮研究会
<ツイッター>
【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】
https://twitter.com/XMfD0NhYN3uf6As
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