この9ヶ月間、スペインでの就職活動に挑戦してきました。日本での就活経験と比較すると、その難しさや文化の違いに驚くことが多かったので、ここで一度数値にまとめて振り返ってみたいと思います。



数字で見る就職活動


応募数:50社以上(CVを直接企業へ送付、またはInfoJobs, Glassdoor, Indeed, Joblead, LinkedInなどを通じて応募)


面接に進めた数:約8社 → 通過率16%


実際に採用された数:1社(ただし不当解雇を経験) → 最終確率2%



つまり、50社に応募して、やっと1社採用されるかどうか、というのが現実でした。




日本との比較


日本での就職活動は、自分の経歴やスキルを理解していれば、


10社応募 → 9社が面接へ


そのうち3社は内定獲得 というケースも少なくありません。数字にすると、日本では 30%の内定率 が見込める一方、スペインでは 2%程度。単純に比べると「50分の1」の難易度です。



自分なりに揃えた「武器」


もちろん、ただ応募しただけではなく、現地で専門学校を修了し、修了証を取得。語学試験も受験し、履歴書に書ける資格を整えました。その準備には1〜2年の時間を投資しました。それでも、この結果です。


一方で、スペインの現地大学や大学院を卒業し、修士号を取り、インターンを経験している人たちは、6年以上の学びと実務経験を積んでいます。そうした人たちと比べれば、書類通過率の差が大きいのも当然だと感じます。




応募結果の具体例


アパート管理会社:不当解雇、その後同業2社にも不採用


ホテルの受付:最低2年以上のスペインでの実務経験が必須 → 日本での経験は評価されず


日本食レストランのコンサルタント:まだポジションなしだが面接へ


世界のお茶を販売する会社:日本人としての知見を求められて面接へ


航空会社の日本人対応:応募していないのに依頼がきたことも





見えてきたこと


やはり「日本人だからこそできる仕事」が、スペイン社会で日本人に期待される領域なのかもしれません。ホテルや一般企業のポジションでは経験不足を理由に弾かれやすいですが、日本文化や日本語に関わる仕事は、逆に声がかかることもあるのです。




まとめ


スペインでの就職活動は、日本に比べるとかなり厳しい現実がありました。応募から採用に至るまでの確率は約2パーセント。ただ、それでも最後に残っている面接は「日本人だからこそ意味がある仕事」でした。


異国で働くということは、単なるスキルや経験以上に、自分の背景やアイデンティティが価値になるのだと、身をもって感じています。